JPH05176690A - 飼料添加物 - Google Patents

飼料添加物

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JPH05176690A
JPH05176690A JP3345966A JP34596691A JPH05176690A JP H05176690 A JPH05176690 A JP H05176690A JP 3345966 A JP3345966 A JP 3345966A JP 34596691 A JP34596691 A JP 34596691A JP H05176690 A JPH05176690 A JP H05176690A
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JP
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feed
vitamins
vitamin
ascorbic acid
amount
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JP3345966A
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Atsushi Akimoto
淳志 秋元
Tsuneo Togawa
恒雄 外川
Yasutoyo Nagai
康豊 永井
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NIPPON HAIGOU SHIRYO KK
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NIPPON HAIGOU SHIRYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 飼料原料のうちビタミン類及びカロチノイド
の動物にとって必須または有用な微量成分を主な配合組
成として調製した固形化粒状飼料添加物とこれを所定量
飼料中に配合した飼料。 【効果】 ビタミン類等の微量成分の飼料中における安
定性を高め、これを分解因子から保護し、更に動物体内
でのその効果の持続をもたらす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビタミン類等の動物に必
須又は有用なビタミン及びカロチノイドを高濃度に含有
させた飼料添加物に関する。
【0002】
【従来の技術】飼料中に動物に必須又は有用なビタミン
又はカロチノイドの添加方法は、粉末又は微細(平均粒
径200ミクロン以下)な顆粒状の各成分の所定量適当
な賦形剤と予備配合する(プレミックスという)か、ま
たタン白質やアミノ酸等の栄養物を強化(サプリメント
という)し、更にこれらを一定量飼料中に配合し、均一
に分散させるものである。また、L−アスコルビン酸や
塩化コリン等比較的添加量が多いものや吸湿性を持つ成
分はそれぞれ単独で飼料中へ配合する場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のビタミン及びカ
ロチノイドの飼料への添加法では、常にそれらの飼料中
での分解が問題とされてきたが、その中でも水溶性ビタ
ミン、特にL−アスコルビン酸は飼料の製造工程および
保存中にほとんど分解され、そのため昔からL−アスコ
ルビン酸を安定化させる目的で被覆したものやその誘導
体などが作られてきた。
【0004】被覆したL−アスコルビン酸では硬化油脂
やエチルセルロース等を利用するもの、また誘導体とし
てはカルシウムやナトリウムの塩類や、パルミチン酸や
ステアリン酸のエステル等が作られているが、いずれも
熱や水分に対して安定性を高めているとはいい難い。ま
た、最近飼料添加物として認可されたL−アスコルビン
酸の2の位置でリン酸エステル化したものや同じく2の
位置のグルコシル化したものは従来のものに比べて極め
て安定性の高い事が認められているが、これはまた飼料
添加物として極めて高価である。
【0005】又、ビタミンA、D3 、K3 、B1
2 、B6 及び葉酸等も飼料中の安定性が問題とされ、
熱や水分、酸素等により暫時分解され、特にB1 (チア
ミン)は養魚飼料原料のうち生魚中に含まれるチアミン
分解酵素(特にカタクチイワシに多い)によって速やか
に分解されてしまうため各種のコーティング処理を施し
た製剤が市販されている(例えば特開昭59−6684
4号公報)。このようにビタミン類、特にL−アスコル
ビン酸等において、飼料製造業者及び動物飼育者にとっ
て経済的負担なしに安定して飼料中に含有させる方法は
なく、その解決が望まれている。
【0006】そこで本発明では、従来飼料中に粉末状態
で分散させていた各種の微量物質を植物性のバインダー
もしく賦形剤を用いてペレットまたはビーズ状に粒状化
して飼料に配合する事により飼料中に局在化させ、飼料
製造工程ならびに同保存中に水分や空気中の酸素、飼料
中のミネラルや酵素等のビタミン又はカロチノイドの分
解因子との接触頻度を低下させてビタミン及びカロチノ
イドの安定化に寄与する飼料添加物を提供する事を目的
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、従来の飼料製造方法にみられる
ビタミン又はカロチノイドの均一配合をやめ、それらを
若干の賦形剤やバインダーと共に小径のペレットとし、
そのペレットを規定量飼料中に配合する事とした。その
ため飼料全体に対する添加量は同じであっても本発明ペ
レット中のビタミン類等の濃度は従来法の10〜100
0倍になり、且つ、固形化されているためビタミン類等
の分解因子が進入しにくく、これがビタミン又はカロチ
ノイドの安定性を高めるものである。
【0008】微量成分の飼料への添加方法に関する考え
方は、従来は、飼料中における均一性にあり、そのため
配合割合が少ない原料(微量成分)程、微粉末化して配
合されることになり、微粉末とされた微量成分は単位量
当たりの表面積が増大し、分解因子との接触が容易とな
り、安定性が損なわれていた。本発明は飼料給与動物の
1日或いは所定期間の飼料摂取量中に飼料給与動物が必
要又は有用とする量のビタミン又はカロチノイドが含有
されていれば、必ずしも飼料中にそれらが均一に配合さ
れている必要はないことに基づくものである。従って、
本発明から成るビタミン又はカロチノイドを高濃度に含
有する飼料添加物の大きさは飼育動物の大きさによる飼
料のサイズ、1日或いは所定期間の飼料摂取量及び非分
解有効粒径等から0.1〜100mm3 が適当である。
0.1mm3 以上の大きさを特徴とする動物飼料添加物
は今まで存在せず、また上限は一般に流用されている最
大の飼料径から考えて規定したものである。
【0009】本発明で使用するバインダーは炭水化物系
およびタン白系のものであり、その粒度は数ミクロン〜
1000ミクロンの範囲で、水分の存在下で加熱により
容易にゲル化し、固化するものであれば良い。例えば、
炭水化物系のものとしては馬鈴薯澱粉、コーンスター
チ、タピオカ澱粉、小麦粉、CMC、アルギン酸ナトリ
ウム、カラギーナン寒天およびその他の難消化性多糖類
が挙げられ、タンパク質系ではゼイン、ゼラチン、小麦
グルテンおよび大豆タン白質が挙げられるが、これらに
限定されるものではない。これらの原料は単独あるいは
複数配合してビタミン及びカロチノイドと混合するが、
バインダーは、タンパク質系を多く用いる事によって飼
料中での水の吸収を抑え、ビタミン類の安定性を高める
ようにするのが望ましい。
【0010】さらに配合した半製品をペレットもしくは
ビーズ状に成形する装置としては1軸および2軸のエク
ストルーダー、ペレットミルおよびディスクペレッター
等があり、また使用する条件によってはミートチョッパ
ー等を用いることができる。いずれも造粒時に半製品に
対して水を10〜60重量%加え、バインダーとなる原
料の能力を充分に発揮する必要がある。本発明の添加物
を飼料中に添加した場合、飼料中の水分を吸収しにくい
物性であることが飼料中におけるビタミン類の安定性に
大きく関与しているので、バインダーとしては加熱によ
り熱変性し、不可逆的にゲルを形成するものが望まし
く、そのためには加熱処理の容易な1軸および2軸のエ
クストルーダーを用いて製造するのが好ましい。ペレッ
トおよびビーズ状ペレットの大きさはそれらを添加する
飼料の種類や大きさによって異なるが通常、直径が0.
5〜5.0m/mの孔のあいたダイを用いたカッターで
適宜長さを調節して切りながら、ほぼ直径と同じ長さの
ペレットまたはビーズ状ペレットを作製するのが良い。
温度は室温から140℃の範囲で作製できるが望ましく
は60〜100℃の範囲に調整するのがよい。また、pH
は通常、特に調整する必要はないが、多くのビタミン類
は酸性側でより安定なことから、加水用の水にリン酸等
を添加してpH2〜4としても良い。作製したペレットは
直ちに乾燥機を経て水分10%以下にして完成となる。
乾燥は入気温度100℃前後の通風乾燥機を用いて10
〜30分程度の時間で乾燥することができる。
【0011】また乾燥後、油脂類を製品重量の1〜10
%程度アフタースプレーする事は飼料中でのビタミン類
等の安定性を保つ上で有効な手段である。油脂類は例え
ば天然油脂、硬化油、ワックス、脂肪酸モノグリセライ
ド、脂肪酸ジグリセライド、脂肪酸およびその他の油脂
を用いる事ができる。
【0012】このようにして製造したペレットおよびビ
ーズ状ペレットはビタミン類等の含量に応じて、飼料へ
適当量(実施例1では1〜2%)を添加する事によって
動物の要求量を満たす事になる。更に、本発明に含まれ
るL−アスコルビン酸は本発明の特徴である物理的な保
護の他、従来法(通常、飼料中に0.3〜0.5%添加
する)では考えられない高密度の配合(配合例A、B及
びCでは3%、Dは10%、Eは5%)によって安定性
を向上する事ができる。本発明者はかつて魚粉を主体と
した養魚用エクストルーダー飼料において、飼料中のL
−アスコルビン酸含量を0.05から1.0%に増加さ
せると製造工程におけるL−アスコルビン酸の残存率が
向上する事を発見し、報告(平成3年度日本水産学会春
期大会)しているが、この場合、飼料中での残存率は大
きく向上するものの添加量そのものを増加させなければ
ならないため実用には適さない問題点があった。しか
し、本発明を構成する配合組成及びその使用法によっ
て、実質的なL−アスコルビン酸の使用量を増加させる
事なく製造工程及び飼料中においてその残存率は向上
し、極めて高率的に動物にL−アスコルビン酸を摂取さ
せる事が可能となった。
【0013】
【作用】本発明は、以下の点において従来の飼料中ビタ
ミン類等の微量成分の添加方法に比べて優れた安定性と
経済性を有する。 (1) 現在の飼料ではビタミンや色素類に限らず全ての
飼料原料は飼料中に均一に配合する事が常識となってい
るが、この方法を変え微量成分類を高濃度に含んだペレ
ットとする本発明により、酸化や分解を促進する因子か
ら微量成分類を隔離し、更にL−アスコルビン酸では高
濃度の配合組成そのものが安定性に寄与する。 (2) 本発明による方法で作製された飼料添加物は、飼
料中で水分を吸いにくい物性であること、更に従来の微
量物質製剤に比べてその粒径は非常に大きいため内部全
体への水分の進入はいっそう困難であり、表面の一部が
変性の犠牲となったとしても内部の大部分は保護され、
例えばモイストペレット(実施例2.表3参照)中でも
長時間にわたってビタミン類は残存する。 (3) また、(2) の理由により動物体内中での本発明内
部への水分の進入は緩慢に進行するため、プロテアーゼ
やアミラーゼ等によるペレットの消化速度は遅く、その
ため従来の方法に比べてビタミン類は長期にわたってそ
の効果が期待できる。 (4) また、本発明は含有微量物質の種類や量等によっ
て色分けすることが可能であり、又着色により容易に飼
料中において識別されるため本発明の添加の状況を肉眼
で把握し易い。 (5) 更に、本発明のペレットの製造方法は従来から用
いられている飼料原料および機械を用いて容易且つ安価
に作製する事が出来るため、その効果に比して優れた経
済性を有する。 以上のように、本発明の飼料添加物は従来にない多くの
効果を有しており極めて有用である。
【0014】以下に、飼料中で最も失活しやすいことで
知られる水溶性ビタミン類のL−アスコルビン酸を主な
指標とした実施例を示し本発明を更に説明する。
【0015】実施例1 配合原料(%) 配合例A 配合例B 馬鈴薯澱粉 10 10 大豆粕 60 60 小麦粉 12 12 大豆油 10 10 塩化コリン(50%) 2 2 ビタミンE(50%) 2 2 L−アスコルビン酸 3 − ビタミンCカルシウム塩 − 3.5 ビタミン混合物 1 1 上記の配合組成に従い、各原料を配合例A、Bそれぞれ
につき均一になるよう配合した後、2軸エクストルーダ
ーを用いてビーズ状ペレットを調製した。製造条件は以
下の通りである。 ダイ径 :φ1.5m/m×8孔 半製品供給量 :50kg/h 加水量 :30〜40% エクストルーダー内部温度 :80〜90℃ エクストルーダー内部圧力 :40〜50Bars 乾燥条件(通風温度×時間):100℃×15分 このようにして直径が1.5〜1.8m/m程度の黄色
のビーズ状ペレットを得た。そこでこの配合例Aおよび
B中のL−アスコルビン酸含量を測定した。L−アスコ
ルビン酸含量の測定は高速液体クロマトグラフィー(H
PLC)を用い、紫外部254nmの吸光度を測定する
方法(衛生試験法・注解1980,pp1330−13
31)を一部改変して行った。その結果、それぞれのL
−アスコルビン酸の残存率は配合例Aが97.3%、配
合例Bが99.1%を示しており、製造によるL−アス
コルビン酸の分解は結晶L−アスコルビン酸およびL−
アスコルビン酸カルシウム塩のいずれを用いてもほとん
ど認められなかった。
【0016】実施例2 実施例1で調製した配合例Aを、モイストペレット中に
添加した場合のL−アスコルビン酸の減少をビタミンC
カルシウム塩を対照として経時的に測定した。用いたモ
イストペレットの組成は以下の通りである。 モイストペレット配合率 配合原料 沿岸魚粉 42 小麦粉 5 カルボキシルメチルセルロース 2.5 ミネラル混合物 0.5 マイワシミンチ 50 合 計 100 実験区は、モイストペレット99に対して配合例Aを1
添加したものを用い、対照区は、モイストペレット10
0gに対してビタミンCカルシウム塩を42.2mg添
加したものを用いた。また、配合例Aを用いた実験区の
場合、保存温度は5℃のほかに30℃も合わせて行っ
た。なお、L−アスコルビン酸の測定法は実施例1と同
様である。結果は表1の通りである。
【表1】 その結果、ビタミンCカルシウム塩粉末を添加した対照
区の場合5℃、3時間後には添加量の90%近くが分解
した。それに対し、配合例Aでは5℃、13時間後及び
30℃、4時間後でも半分以上のL−アスコルビン酸が
残存した。
【0017】実施例3 配合原料(%) 配合例C 配合例D 馬鈴薯澱粉 10 10 大豆粕 60 57.8 小麦粉 12 − 小麦グルテン − 5 大豆油 10 10 塩化コリン(50%) 2 2 ビタミンE(50%) 2 2 ビタミンCカルシウム塩 3.5 12.2 ビタミン混合物 1 1 実施例1と同様にエクストルーダーを用いて調製した
が、用いたダイ径をφ1.0m/m×28孔として、直
径が1.0〜1.2m/m程度の配合例CおよびDを作
製した。また、配合例Dは添加したビタミンCカルシウ
ム塩の量をL−アスコルビン酸換算で10%となるよう
に添加した。エクストルーダーによる製造条件は実施例
1とほぼ同様である。その結果、製造後の配合例Cおよ
びD中のL−アスコルビン酸含量は実施例1と同様、ほ
ぼ100%であった。
【0018】実施例4 配合例CおよびDをモイストペレットに添加し、ビタミ
ンC(L−型と酸化型を合わせた総アスコルビン酸:A
sA)を指標として魚体中での吸収の様子を試験飼料給
餌後、経時的に血漿中のビタミンC含量を測定すること
で調べた。なお、ビタミンCの分析はSpeekらの方
法(J. Agric. Food Chem. 1984, 32, 352-355)を改良
した林らの方法(食品衛生学会誌,31(1) ,44−5
0)に従って総ビタミンCおよび酸化型Cの測定を行っ
た。 供試魚 ニジマス(予備飼育開始時平均体重:60g、 試験飼料給餌時平均体重:114g) 飼育期間 予備飼育(ビタミンC無添加飼料):25日
間 試験飼料組成 対照区 試験区1 試験区2 モイストペレット(実施例2) 99.963 99 99 ビタミンCカルシウム塩 0.037 − − 配合例C − 1 −配合例D 飼料中ビタミンC含量 30 30 100 (mg/100g 飼料) 結果は下に示す通りである。 血漿中のビタミンC濃度測定値(μg/ml血漿) 対照区 試験区1 試験区2 飼料給餌前 検出せず 検出せず 検出せず 飼料給餌後3時間 〃 〃 〃 6 〃 〃 2.3 9 痕跡 0.5 4.0 12 痕跡 0.6 3.7 17 痕跡 1.1 13.4 26 検出せず 0.3 9.2 各区3尾ずつの平均。 この結果、本発明中のビタミンCは飼料中への添加量に
比例して血漿中への取り込み量が多くなった。又、従来
法であるビタミンCカルシウムを添加した対照区に比べ
ると明らかに取り込みの量は多く、長時間にわたって血
漿中のビタミンC濃度を維持することが示された。更
に、これらの飼料を−10℃前後で凍結保存し、以後1
3日間にわたって給餌し続け、各飼料および各区のニジ
マスの血漿及び肝臓中のビタミンC含量を測定した。
【表2】 その結果、飼料中のビタミンC含量は対照区では6日目
で約70%が、15日目では僅か18%が残存するにと
どまった。更に検出されたビタミンCもその大部分が酸
化型AsAであり、ビタミンCとしての効力に疑問がも
たれる。一方、試験区でのビタミンCの分解は僅かで、
試験区1では15日目で約80%のビタミンCが残存
し、試験区2では同じく15日目でビタミンCの減少は
認められなかった。酸化型AsAの生成は試験区1では
ビタミンCの約80%とやや高かったが、試験区2では
25%以下と、いずれも対照区に比べて低く、本発明に
より酸化型AsAの生成を抑制できることを示してい
た。また同じ本発明のうちビタミンCの添加量の多かっ
た配合例Dを添加した試験区2のビタミンCの安定性は
配合例Cを添加した試験区1に比べて更に高く、ビタミ
ンCの高濃度配合がそれ自身の安定性に寄与している事
を示している。すなわち、ビタミンCをある一定量飼料
中に添加する場合、均一に分散させるより局在化してそ
の濃度を高くする事によって、実質の添加量は同一でも
分解する量を低減できる事を示している。 飼料給餌期間終了後のニジマスの血漿及び肝臓中のビタミンC含量 対照区 試験区1 試験区2 血漿中ビタミンC 3.2 8.6 23.0 (μg/ml血漿) ±1 ±3 ±6 肝臓中ビタミンC 66.1 119.5 152.6 (μg/g肝臓) ±11 ±14 ±13 肝臓中の酸化型AsA 51.6 80.6 69.5 含量(μg/g肝臓) ±11 ±24 ±19 ニジマスの血漿中のビタミンC量はおおよそ実施例4の
結果の値を反映し、同じビタミンC添加量の対照区と比
べて試験区1ではおよそ2.7倍の蓄積を示した。更
に、ビタミンC添加量の多い試験区2の血漿中のビタミ
ンC含量はほぼ添加量に従って増加しており、本発明中
のビタミンCが無駄なく吸収されている事が示唆され
た。一方肝臓中のビタミンC含量は血漿中の含量ほど数
字に差はなかったが同様の傾向を示していた。また、対
照区の肝臓では蓄積したビタミンCのうち酸化型AsA
の占める割合が試験区1、2に比べて高く、本発明を給
餌した試験区のニジマスの肝臓にはL−アスコルビン酸
が多く蓄積される傾向を示した。
【0019】実施例5 実施例1及び3と同様にエクストルーダーを用いて作製
した。製造時の諸条件は実施例3とほぼ同様である。配
合例EはビタミンC含量を5%とし、さらにアスタキサ
ンチン製剤(日本ロシュ(株)製、カロフィールピン
ク)をアスタキサンチンが0.24%となるように添加
した。 その結果、配合例A〜Dはいずれも黄色を呈していた
が、配合例Eは鮮やかな赤色を呈した。なお、ビタミン
Cは今までと同様ほぼ100%が残存した。
【0020】実施例6 配合例Eをエクストルーダー及びペレットミルで調製し
たドライペレットに添加してビタミン類の残存率を測定
した。 配合組成 試験区 対照区 沿岸魚粉 60 60 馬鈴薯澱粉 5 5 小麦粉 15 15 大豆粕 10 10 大豆油 4 4 フィードオイル 4 4 ミネラル混合物 1 1 配合例E 1 − 配合例E原粉 − 1
【表3】 エクストルーダーによる飼料製造では飼料中のビタミン
Cのうちその大部分が分解すると言われ、本実験でも2
5及び19%の低い残存率を示した。しかし、同量の配
合例Eを添加して製造したところ例1で42%、例2で
44%といずれも約倍の高い残存率を示した。また、ペ
レットミルの場合は本質的に製造時に水等を余り添加し
ないドライな状態で製造するため対照区でもその残存率
は73%と高い値を示した。しかし、配合例Eを添加し
た試験区の残存率は更に高く86%であった。このよう
に本発明はモイストペレットだけでなくエクストルーダ
ー及びペレットミルによる飼料の製造工程においてもビ
タミン類等の微量成分の高い安定性を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23K 1/16 305 A 9123−2B

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動物の成育に必須または有用なビタミン
    及びカロチノイドをバインダーと混合し、ついでその混
    合物を0.1〜100mm3 の大きさに造粒してなる飼
    料添加物。
  2. 【請求項2】 造粒後0.1〜10.0重量%の油脂類
    を粒子に吸着あるいは被覆する、請求項1記載の飼料添
    加物。
  3. 【請求項3】 着色剤を含む、請求項1又は2記載の飼
    料添加物。
  4. 【請求項4】 1.0〜20.0%のL−アスコルビン
    酸を含有する、請求項1記載の飼料添加剤。
  5. 【請求項5】 請求項1、2及び3における飼料添加用
    プレミックス乃至サプリメントを含有させた飼料。
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