JPH0517664A - ポリアセタール樹脂組成物 - Google Patents

ポリアセタール樹脂組成物

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JPH0517664A
JPH0517664A JP17218591A JP17218591A JPH0517664A JP H0517664 A JPH0517664 A JP H0517664A JP 17218591 A JP17218591 A JP 17218591A JP 17218591 A JP17218591 A JP 17218591A JP H0517664 A JPH0517664 A JP H0517664A
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JP
Japan
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starch
polyacetal resin
resin composition
cellulose
water
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Pending
Application number
JP17218591A
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English (en)
Inventor
Yoshihisa Tajima
義久 田島
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Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
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Publication date
Application filed by Polyplastics Co Ltd filed Critical Polyplastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶融粘度及び溶融張力が高く、ブロー成形性
等に優れ、また水溶性、水による分散性を有し、廃物処
理の容易なポリアセタール樹脂組成物を提供する。 【構成】 ポリアセタール樹脂に、デンプン系及び/又
はセルロース系の親水性物質を全組成物に対して2〜70
重量%配合してなるポリアセタール樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリアセタール樹脂に特
定のデンプン系及び/又はセルロース系物質を配合する
ことにより、粘度が上昇し、また溶融張力が向上してブ
ロー成形性又は製膜性に優れ、また水溶性、水による分
散性を有し、廃物処理の容易なポリアセタール樹脂組成
物を提供するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリア
セタール樹脂は成形性に優れ、かつバランスのとれた機
械的性質、電気的性質、耐熱性、耐薬品性、摩擦摩耗特
性等を有し、さらにプラスチック材料としては卓越した
耐疲労性を有するが故に、代表的なエンジニアリング樹
脂として極めて広汎な分野において利用されている。し
かし利用分野の拡大に伴いコストダウンが望まれ、ま
た、樹脂に対する要求性能も特殊化する傾向にある。か
かる要求の一例として、ポリアセタール樹脂をフィルム
又はブロー成形容器等に利用する場合、その成形加工性
を向上させるために現在市販されている射出成形用ポリ
アセタールより更に高い溶融粘度及び溶融張力が要求さ
れることが多く、この点十分でない。また、近年、プラ
スチック成形品の廃棄物処理が問題となっており、簡単
な処理方法が望まれる場合が多く、特に水に溶解又は分
散性を有することが、この点で好都合である。本発明は
かかるポリアセタール樹脂の上記の如き課題を解決する
ことを目的とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記問題点
に鑑み、鋭意検討した結果、デンプン系及び/又はセル
ロース系の親水性物質を溶融混練することにより、ポリ
アセタール樹脂が本来有している優れた機械的性質、摩
擦摩耗特性等を維持し、且つ増粘効果があり、また水に
よる分散性が付与されることを見出し、本発明に到った
ものである。即ち本発明は、ポリアセタール樹脂に、デ
ンプン系及び/又はセルロース系の親水性物質を全組成
物に対して2〜70重量%配合してなるポリアセタール樹
脂組成物である。
【0004】以下、本発明の成分について説明する。本
発明で用いられるポリアセタール樹脂とは、オキシメチ
レン基(-CH2O-) を主たる構成単位とする高分子化合物
で、ポリオキシメチレンホモポリマー、オキシメチレン
基以外に他の構成単位を少量含有するコポリマー、ター
ポリマー、ブロックコポリマーの何れにてもよく、また
分子が線状のみならず、分岐、架橋構造を有するもので
あってもよい。また、その重合度に関しても特に制限は
なく、成形加工性を有するもの(例えば 190℃、2160g
荷重化でのメルトフロー値(MFR)が1.5 〜70)であ
ればよい。中でもブロー成形を目的とする場合には分子
が分岐又は架橋構造を有するものが特に好適であるが、
これに限定されるものではない。
【0005】次に本発明で用いられるデンプン系の親水
性物質とは、αデンプン、カルボキシメチル化デンプ
ン、デンプンをアクリル系の物質で変性したもの等であ
る。デンプンとは公知の如く、じゃがいも、トウモロコ
シ、小麦、米などより得られ、特に一度糊化したデンプ
ン(αデンプン)が好ましく、αデンプンそのものを直
接添加混練してもよく、またデンプンに水を少量添加し
混練してもよい。更にモノクロル酢酸ナトリウム等でカ
ルボキシメチル化したデンプン、或いはアクリロニトリ
ル、アクリル酸、メタクリル酸及びそのエステル又はそ
の塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アクリルアミ
ド、酢酸ビニル等又はこれらのポリマーで変性したデン
プンも好ましい。次に本発明で用いられるセルロース系
の親水性物質とは、カルボキシメチル化セルロース又は
セルロースをアクリル系の物質で変性したもの等であ
る。詳しくはモノクロル酢酸ナトリウム等でカルボキシ
メチル化したセルロース、或いはアクリロニトリル、ア
クリル酸、メタクリル酸及びそのエステル又はその塩
(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アクリルアミド、酢
酸ビニル等又はこれらのポリマーで変性したセルロース
が好ましい。また、かかる成分は2種以上の混合物であ
ってもよい。かかるデンプン系又はセルロース系親水性
物質の添加量は全組成物に対し、2〜70重量%であり、
好ましくは5〜40重量%である。この配合量は勿論その
目的によって異なり、任意に選択される。
【0006】一般にポリアセタール樹脂は結晶性で、他
の成分との親和性に乏しく、均一な分散状態が得難い
が、上記デンプン系又はセルロース系物質は意外にもポ
リアセタール樹脂と混和し、均一な分散状態が得られ、
かくして得た組成物はポリアセタール樹脂に対し増粘効
果を有し、溶融張力を増強することはこれまた予期し得
ぬ意外な効果であり、かかる効果によりポリアセタール
樹脂のブロー成形性、製膜性等の改善が可能となる。ま
た一方、本発明の組成物は水に対する溶解性、分散性を
有し、水で処理することによってその成形品が溶解、分
散し、何れはその形態が消滅する特性を有し、この性質
は廃物となった成形品の処理には極めて好都合である。
かかる性質は添加するデンプン系又はセルロース系物質
の量によって適宜調節が可能であり、その添加量が多い
程、水による分散消滅は容易である。
【0007】更に、本発明のポリアセタール樹脂組成物
にはその目的を損なわない範囲で所望の特性を付与する
ため従来公知の添加物、例えば潤滑剤、滑剤、核剤、染
顔料、離型剤、酸化防止剤、熱安定剤、耐候(光)安定
剤、加水分解安定剤、他の熱可塑性樹脂、又は無機もし
くは有機の強化剤又は充填剤等の添加剤を配合し得る。
【0008】本発明組成物の調製法は種々の公知の方法
で可能であり、ポリアセタール樹脂に上記の成分を添加
し、加熱溶融し、20秒以上混練処理すればよく、その他
の成分も同時に併用配合してもよく、また、別に加えて
も良い。具体的には、例えば各成分を予めタンブラー又
はヘンシェルミキサーのような混合機で均一に混合した
後、一軸又は二軸の押出機に供給して溶融混練しペレッ
トとした後、成形に供してもよく、直接成形してもよ
い。処理温度は、ポリアセタール樹脂成分が溶融する温
度より5℃乃至 100℃高い温度であり、特に好ましくは
融点より10℃乃至60℃高い温度である。高温に過ぎると
分解や異常反応を生じ、好ましくない。また、溶融混練
処理時間は、少なくとも20秒以上15分以内、好ましくは
1〜10分である。
【0009】
【発明の効果】本発明のポリアセタール樹脂にデンプン
系及び/又はセルロース系親水性物質を配合した組成物
は、粘度が上昇し、溶融張力が増強し、ブロー成形性
等、その成形性が改善される。また、本発明の組成物は
水より分散消滅し易く、廃物となった成形品の廃棄処理
に好都合である。
【0010】
【実施例】以下実施例により本発明を更に具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0011】実施例1〜4 表1に示すポリアセタール樹脂(A)(ポリプラスチッ
クス(株)、ジュラコン)、αデンプン(B)(熱水に
デンプン粉を溶解し、メタノール中に沈澱させ、真空乾
燥させたもの)を表1に示す割合で混合し、30mm二軸押
出機を用い設定温度 190℃にてスクリュー回転数80rpm
で混練し、ペレット化した。次いで、該ペレットより射
出成形機又はプレス機により試験片又はフィルムを作成
し、物性の評価を行った。結果は表1に示す。尚、各特
性値の測定法は以下の通りである。 曲げ弾性率、曲げ強度;ASTM D790の方法に準
拠して行った。 溶融粘度;東洋精機製作所(株)製キャピログラフ1B
にて 190℃、剪断速度12sec-1で剪断粘度を測定した。 溶融張力;東洋精機製作所(株)製キャピログラフ1B
にて 190℃、キピラリー(径1mm、長さ10mm) を用い、
ピストンスピード10mm/分、曳糸速度10m /分で測定し
た。
【0012】水に対する分散性試験;200℃のプレス機
にて平均厚み 0.3mmのフィルムを作成し、5mm四方に切
削し、30℃の水10cc中で10日間攪拌し、その後の形態変
化を観察した。
【0013】比較例1 ポリアセタール樹脂のみを実施例1と同様の方法で成形
して評価した。結果は表1に記した。
【0014】
【表1】
【0015】実施例5〜9 実施例3におけるαデンプンの代わりにデンプン糊(市
販片栗粉を10倍量の熱水と攪拌し溶解した後、濃縮した
もの)、CMデンプン(デンプン糊にモノクロル酢酸ナ
トリウムでカルボキシメチル化させた後、乾燥したも
の)、アクリル酸変性デンプン(デンプン糊にポリアク
リル酸ナトリウムを溶解させ、 160℃で30分間加熱混練
させた後、乾燥したもの)、CMC(カルボキシメチル
セルロース)、アクリル酸変性セルロース(再生セルロ
ース水溶液にポリアクリル酸ナトリウムを溶解させ、 1
60℃で30分間加圧混練させた後、乾燥したもの)に代え
た他は実施例3と同様に成形片を作成し評価した。評価
結果は表2に示す。
【0016】
【表2】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアセタール樹脂に、デンプン系及び
    /又はセルロース系の親水性物質を全組成物に対して2
    〜70重量%配合してなるポリアセタール樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 デンプン系親水性物質が、αデンプン、
    カルボキシメチル化デンプン又はアクリル系の物質で変
    性したデンプンである請求項1記載のポリアセタール樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】 セルロース系親水性物質が、カルボキシ
    メチル化セルロース又はアクリル系の物質で変性したセ
    ルロースである請求項1記載のポリアセタール樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか1項記載のポリア
    セタール樹脂組成物を成形してなる成形品。
JP17218591A 1991-07-12 1991-07-12 ポリアセタール樹脂組成物 Pending JPH0517664A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8188169B2 (en) * 2008-08-29 2012-05-29 E. I. Du Pont De Nemours And Company Polyoxymethylene compositions and articles made from these
JP2017115086A (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 旭化成株式会社 ポリアセタール樹脂組成物

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