JPH05176312A - 符号化データ処理装置 - Google Patents

符号化データ処理装置

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JPH05176312A
JPH05176312A JP35493191A JP35493191A JPH05176312A JP H05176312 A JPH05176312 A JP H05176312A JP 35493191 A JP35493191 A JP 35493191A JP 35493191 A JP35493191 A JP 35493191A JP H05176312 A JPH05176312 A JP H05176312A
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data
lot
stage
dimensional
calculation
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JP35493191A
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Toru Watanabe
亨 渡邉
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小さな回路規模によって重合直交変換(LO
T)及び逆重合直交変換(逆LOT)演算を実行し、高
速な符号化データ処理を実現する。 【構成】 小さな回路規模によってLOT及び逆LOT
演算を実行することが可能な符号化データ処理装置であ
って、隣接ブロック間のデータを重ね合わせる基関数を
用いて重合直交変換または逆重合直交変換を実行する演
算回路を有する。この演算回路はLOT時に1つのブロ
ックの中で閉じて演算可能で、ILOT時に複数のブロ
ックによって演算可能な第1演算部と、ILOT時に1
つのブロックの中で閉じて演算可能で、LOT時に複数
のブロックによって演算可能な第2演算部とLOT時と
ILOT時に共通に使用され、ベクトル回転するZ演算
部を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像データの圧縮処理
等に用いられる符号化データ処理装置に係り、詳細には
符号化の際のブロック歪みを減少させるLOT(Lapped
OrthogonalTrnsform:重合直交変換)演算装置を有する
符号化データ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ISDNやCD−ROMを前提とした画
像の高能率符号化技術において、DCT(離散コサイン
変換:Discrete Cosine Transform)が高能率符号化技
術の主流になりつつある。このDCTに限らず、高能率
符号化して画素当りの平均ビット数を減らすと、画像の
品質は落ち、圧縮率を上げると、画質の劣化を引き起こ
す。現行の標準テレビ信号を1.5Mビット/秒に圧縮
した場合に問題となるのは、画像の輪郭部分の劣化とD
CTで処理する画像のブロック単位(例えば8×8画
素)に発生する歪みである。また、圧縮された画像デー
タを逆変換して画素を再生するときに、ブロック内のD
CT出力をすべて線形和するが、このとき、8×8画素
から成るブロックのDCT出力64個のうち、一つでも
情報損失があると、ブロック内全体の再生画素に劣化が
生じる。このようなブロック歪みを軽減するため、IEEE
TRANSACTIONS ON ACOUSTICS,SPEECH,AND SIGNAL PROCE
SSING.VOL.37.NO.4.APRIL 1989(The LOT Transform Cod
ing Without Blockig Effects,HENRIQUE S.MALVAR,DAVI
D H.STAELIN)はLOT演算を提案する。図40は、この
LOT演算処理を行なうLOT演算装置を示すものであ
り、1次元LOTのブロック図を示している。図40に
おいて、1はLOT演算装置、2,3はDCT装置であ
る。DCT装置2には図41に示されるあるブロックの
横又は縦方向の一列分のデータX(X0〜X7)が、DC
T装置3には次のブロックのデータX(X6’〜X7’)
が供給される。DCT装置2,3には図42〜図45に
示す各種演算器が接続されている。ここで、図42は減
算c=a+(−b)を示す演算を、図43は加算c=a
+bを示す演算を、図44は所定のゲイン(例えば、1
/2)を調整する演算を、図45はベクトル回転を行な
う演算をそれぞれ示している。DCT装置2,3の出力
はイーブン(even:偶数)出力0,2,4,6とオ
ッド(odd:奇数)出力1,3,5,7とに分けて加
減算され、最後に奇数成分のみが図45に示す演算器で
ベクトル回転されてLOTデータとなる。図40に示す
1次元LOT構成ではLOT演算装置1を構成するDC
T装置2,3に16画素(X0〜X7),(X0’〜
7’)を入力すれば、LOT演算によって8データ
(Y0〜Y7)の出力が得られる。すなわち、入力初段で
は1次元のDCT演算を行って、16データを得、この
16データを各種バタフライ演算を行った後ベクトル回
転して最終的に8データを得る。このLOT演算装置1
は1次元用であるため、16×16の入力画素に対し8
×16出力となっている。得られたデータの縦横を入れ
替えて同様のLOT演算を行って8×8のデータを得
る。なお、図40ではDCT装置が2つ示されている
が、ハードウェア上は、DCT装置は1つであり、1つ
のDCT装置に異なったタイミングでデータX,X’
(X0〜X7,X0’〜X7’)が供給される。
【0003】図46は図40に示したLOT演算装置1
の演算部を示すブロック図である。図46において、Y
ステージ11は前記図42〜図44に示した加減算及び
ゲイン調整用のバタフライ演算処理ユニットから構成さ
れ、Zステージ12,13は図45に示したベクトル回
転用のバタフライ演算処理ユニットを示している。ま
た、10は次のDCT(DCT装置2に対しDCT装置
3)から1ブロック遅延したデータを読み込んでバタフ
ライ演算を行なうために1ブロックライン(図41参
照)の演算が終了するまで一時的にデータを蓄えておく
1ブロックラインメモリであり、13〜17は例えばバ
スの切換えでデータの流れを変えるスイッチである。そ
して、このようなDCT装置1を用いての演算処理は、
データ圧縮時のLOTの場合は図46の左から右方向に
演算を実行し、データ伸長時の逆LOT(ILOT)の
場合は右から左方向に演算を実行するようになる。
【0004】図47及び図48を用いてデータの流れを
具体的に説明する。図47に示すようにLOT時にはD
CT装置後のデータはYステージ11を経た後にZステ
ージ13を通過してLOT出力データとして出力され
る。この場合、2つあるZとステージ12,13のうち
の1つだけが使用される。一方、図48に示すように逆
LOT時にはLOT処理された2つのブロックのデータ
をZステージ12,13に出力して、そのZステージ1
2,13の出力をYステージ11に入力して逆LOT演
算を行なうようにしている。この場合、1ブロックライ
ンメモリ10は使用されない。
【0005】図49は図40に示したLOT演算装置1
を用いた画像データ処理装置511のブロック図であ
る。図49において、画像データメモリ512に蓄えら
れている画像データはDCT演算装置513により2次
元DCT処理されて、LOT演算装置1へ出力される。
LOT演算装置1は、図40に示したDCT装置2,3
からなるDCT演算装置513から入力されたデータに
対して、1次元(横)のLOT演算を行ない、そのLO
T演算のためにブロックラインバッファA514にデー
タを1ブロックライン分蓄える。1ブロックライン分の
動作が終了した後、同様の動作を行ってブロックライン
バッファB515にデータを蓄える。ここで、DCT演
算装置513は、一時動作を停止し、LOT演算装置1
は、ブロックラインバッファA514とブロックライン
バッファB515のデータに対して縦方向の1次元LO
T演算を実行して量子化装置516にデータを出力し、
量子化装置516はそのデータに対して実行して量子化
を行ない、圧縮データメモリ517に量子化されたデー
タを出力する。再び、DCT演算装置513とLOT演
算処理1により、元データからDCT,LOT演算を行
って、1ブロックライン分のデータをブロックラインバ
ッファA514に書込む。そして、ブロックラインバッ
ファB515とブロックラインバッファA514に対
し、縦方向LOT演算を行ない、量子化を行なう。ま
た、逆方向については、画像データメモリ12⇔圧縮デ
ータメモリ17、DCT⇔逆量子化、LOT⇔ILO
T、量子化⇔IDCTと変更するだけで基本的な動作は
同じである。
【0006】図50は上記LOT演算装置1の演算をA
LUを使用して行なう場合の回路構成を示す図である。
すなわち、従来のLOT回路は図50に示すようにAL
U621を用いた構成となっており、622,623の
メモリには、DCT処理された画像データのブロックが
入っている。ALU621は、それらのデータを読み込
み演算を行って出力する。同時に、その値を中間値とし
て、メモリ624に蓄える。そして、再びメモリ62
2,623からデータを読み込んで演算を行って出力
し、先に蓄えておいた中間データと演算を行って出力す
るとともに、再び中間値としてメモリ624に蓄えてお
く。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなLOT演算装置にあっては、ベクトル回転を行なう
ためのZステージを2つ有する構成となっていたため、
図48に示す逆LOT時には2つのZステージが使用さ
れるものの、図47に示すLOT時には2つあるZステ
ージのうち1つしか使用されず、動作に関係しない無駄
な回路が存在することとなって回路規模が大きくなると
いう欠点があった。すなわち、Zステージを構成するバ
タフライ演算器は図45に示すように演算と加減算を行
っており、特に乗算が入るので回路規模は加減算を行な
うYステージに比べかなり大きなものとなっている。従
来はこのような回路規模の大きいベクトル回転用のZス
テージを2つ用意しなければならず、しかもLOT時に
はZステージの1つしか使用しないため回路の使用効率
が悪く回路規模の減少が図れないという問題点があっ
た。
【0008】また、従来の符号化データ処理装置にあっ
ては、LOT演算を行なう際、1次元(横)LOT演算
(LOTは基本的に1次元である)を行った後、1次元
(縦)LOT演算を行って2次元の画像データを得る構
成となっていたため、2次元DCT演算部から出力され
たデータを量子化演算部で量子化する前に、LOT演算
部で1次元処理を2回繰り返さなければならず、そのた
めDCT演算部の動作を1次元LOT演算が2次元目の
処理を終了するまで休ませなければならないこととなり
演算時間の短縮化が図れないばかりかタイミングのとり
方が難しいという問題点があった。例えば、図49にお
いてはDCT演算装置513と、量子化装置516が同
時に動作することがなく、画像データ処理装置511全
体としての処理時間が長くなってしまうという欠点があ
る。
【0009】さらに、前述したLOT演算装置にあって
は、ALUを用いてLOT演算を行なう構成となってい
たため、図50に示すようなALU621を用いた構成
とした場合、上述したようにメモリ622,623,6
24へのアクセス回数が非常に多くなり、またそれに伴
って、アドレス、バス等の制御が複雑となって結果とし
て回路規模が非常に大きくなり、実行時間も長くなると
いう問題点があった。
【0010】そこで、本発明は、小さな回路規模によっ
てLOT及び逆LOT演算を実行することが可能な符号
化データ処理装置を提供することを目的としている。
【0011】また、本発明は、画像処理時間を大幅に短
縮することができる符号化データ処理装置を提供するこ
とを目的としている。
【0012】さらに、本発明は、小さな回路規模で高速
なLOT及び逆LOT演算を実行することが可能な符号
化データ処理装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、請
求項1記載の発明は、画像データを記憶する画像データ
記憶手段と、前記画像データ記憶手段に接続され、前記
画像データ記憶手段の画像データに対して離散コサイン
変換または逆離散コサイン変換を実行する離散コサイン
変換手段と、前記離散コサイン変換手段に接続され、L
OT時に1つのブロックのデータを2次元演算し、IL
OT時に複数のブロックのデータを2次元演算する第1
演算手段と、ILOT時に1つのブロックのデータを2
次元演算し、LOT時に複数のブロックのデータを2次
元演算する第2演算手段とを有し、隣接ブロック間のデ
ータを重ね合わせる基関数を用いて重合直交変換または
逆重合直交変換を実行する演算手段と、LOT時に、前
記第1演算手段の出力データを少なくとも2ブロック分
記憶し、ILOT時に、前記第2演算手段の出力データ
を少なくとも2ブロック分記憶する記憶手段と、前記演
算手段に接続され、入力データの量子化または逆量子化
を行なう量子化手段とを備え、LOT時に前記第2演算
手段は前記記憶手段に記憶された2ブロック分のデータ
を順次読み出して、2ブロック分のデータに対し順次2
次元演算を実行し、ILOT時に前記第1演算手段は前
記記憶手段に記憶された2ブロック分のデータを順次読
み出して、2ブロック分のデータに対して順次2次元の
演算を実行するようにしている。
【0014】
【作用】本発明では、LOT演算処理が、1つのブロッ
クの中で閉じて演算可能な第1演算手段と、複数のブロ
ックによって演算可能な第2演算手段とを含むように分
割され、夫々演算手段が2次元演算を実行する。そし
て、LOT時には記憶手段に記憶された2ブロック分の
データが順次読み出されて、2ブロック分のデータに対
し順次2次元演算が実行され、ILOT時には記憶手段
に記憶された2ブロック分のデータが読み出されて、2
ブロック分のデータに対して順次2次元の演算が実行さ
れる。従って、2次元DCT演算手段から出力されたデ
ータはそのまま2次元の形でLOT演算された後、量子
化手段で量子化または逆量子化されることとなってデー
タが滞ることがなくなり、高速なデータ処理が実現され
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。 (第1実施例)図1〜図11は本発明に係る符号化デー
タ処理装置の第1実施例を示す図である。先ず、構成を
説明する。図1はLOT演算装置の演算部を示すブロッ
ク図である。図1において、LOT演算装置21は、あ
る1つのブロックのデータのみを用いて(閉じて)演算
(アダマール変換)が可能なY1ステージ22と、2つ
のブロックのデータが揃って初めて演算(アダマール変
換)ができるY2ステージ23と、このY1ステージ22
とY2ステージ23のオッド間に挿入され、次のブロッ
クラインの演算が終了するまで一時的にY1ステージか
らのオッド成分のデータ(逆LOT時はY2ステージか
らのオッド成分のデータ)を蓄える1ブロックラインメ
モリ24と、ベクトル回転を行なうためのZステージ2
5と、データの流れを切換えるスイッチ26〜33と、
スイッチ切り替え回路40とにより構成されている。
【0016】上記スイッチ切換回路40は、スイッチ2
6〜33を切換えてLOT時とILOT時でデータの流
れを切換える。スイッチ26〜33は例えばバスの切換
えでデータの流れを切り換えるものであり、物理的又は
電気的にバスの接続関係を切換えることができれば、そ
の構成は特に限定されない。例えば、トランジスタスイ
ッチ等を使用できる。
【0017】以下、Y1ステージ22、Y2ステージ23
及びZステージ25について図2〜図9を用いて具体的
に説明する。上記Zステージ25はLOT時の演算を図
2に、逆LOT時の演算を図3に示すように入力された
データの奇数成分を回転させるためのもので、そのバタ
フライ演算は図7に示される。図7中のkはベクトル回
転を与えるための係数で例えば0.13,0.16に設
定される。このZステージ25は、図40で示した従来
のZステージと同様のものであるが、個数は1つだけで
ある。また、上記Y1ステージ22及びY2ステージ23
は、図2に示すYステージ(このYステージは図40と
図46に示される従来のYステージ11に相当する)を
図8及び図9に示すような2つのステージに分割したも
のであり、LOT時に1つのブロックの中で閉じて(1
つのブロックのデータのみを用いて)演算(アダマール
変換)できる演算ユニットがY1ステージ22(第1演
算処理部)、LOT時に異なるブロックのデータについ
てのY1ステージ22による演算結果が揃って初めて演
算(アダマール変換)できる演算ユニットがY2ステー
ジ23(第2演算処理部)である。1ブロックラインメ
モリ24にはあるブロックにおけるY1ステージの演算
結果を次のブロックにおけるY1ステージの演算が終了
するまで一時的に蓄えておくためのメモリである。な
お、図4〜図7は各ステージにおける各種バタフライ演
算を示すものであり、前記図42〜図45のバタフライ
演算と同様の演算内容を表している。
【0018】次に、本実施例の動作を説明する。LOT演算時の動作(図10参照) 図10はLOT時のデータの流れを示す図である。先
ず、図2に示すようにDCT演算出力のF0〜F7は、Y
1ステージ22によってアダマール変換され、G0〜G7
となる。このうちイーブン側G0,G2,G4,G6(以
下、Geと表す)は、直接Y2ステージ23に入力され
る。また、オッド側G1,G3,G5,G7(以下、Goと
表す)は、次のブロックを演算したときのイーブンと加
減算しなければならないからY2ステージ23における
演算の時点を揃えるために一時的に1ブロックラインメ
モリ24の中に蓄えておく。続いて、次のタイミングで
DCT演算出力に基づくブロックデータF0’〜F7
が、Y1ステージ22によってアダマール変換されて、
0’〜G7’となる。Ge,Goと同様にGe’は直接
2ステージ23に入力され、Go’は、1ブロックラ
インメモリ24に蓄えられる。Ge’をY2ステージ2
3に入力すると同時に1ブロックラインメモリ24に記
憶されていたGoをY2ステージ23に入力し、Y2ステ
ージ23がGoとGe’にアダマール変換を実行する。
すなわち、異なったブロックのデータ間の演算はLOT
時には、Y2ステージ23で行なう。そして、Y2ステー
ジ23の出力H0〜H7をZステージ25に入力し、Zス
テージ25でLOT演算の結果であるY0〜Y7を得る
(図2参照)。ところで、Y2ステージ23にY1ステー
ジ22出力が入力されるときにメモリアクセスが加わっ
た分だけ、実行時間が遅くなるように考えられるが、実
際にはLOT演算は、上記演算の繰り返しであるため、
トータル時間としては、従来と殆ど変化がない。
【0019】逆LOT演算時の動作(図11参照) 図11は逆LOT時のデータの流れを示す図である。入
力データY0’〜Y7’は、Zステージ25によって
0’〜J7’に変換され、Y2ステージ23はさらに、
0’〜J7’をK0’〜K7’に変換する。Zステージ2
5で回転を行なうのはオッド側データだけでイーブン側
のデータはそのまま出力される。ILOT時のZステー
ジ25では、奇数番のデータ入力及び出力を1→7,3
→5,5→3,7→1のように捻ってやると、LOT時
のハードウェアと同一のハードウェアでILOT時のデ
ータを処理できる。そして、Zステージ25により回転
されたオッド側のデータと、そのまま供給されるイーブ
ン側のデータに対してY2ステージ23による演算(ア
ダマール変換)を行なう。ここで、Zステージではイー
ブン側のデータには何も演算を行っていないのだが、便
宜上図11ではZステージ25にはイーブン側のデータ
も入力されている。そして、前記LOT時のY1ステー
ジ22の出力と同じように、Ke’は、直接Y1ステー
ジ22に入力し、Ko’は1ブロックラインメモリ24
に蓄えておく。同様に、続く入力データをZステージ2
5、Y2ステージ23によってK0〜K7に変換し、Ke
は、直接Y1ステージ22へ入力し、Koは1ブロック
ラインメモリ24に蓄えてやる。Keと共にメモリ24
に蓄えておいたKo’データをY1ステージ22に入力
する。そしてY1ステージ22の演算を実行させること
によって、ILOT出力F0〜F7を得る。すなわち、I
LOT時には、異なったブロック間の演算はY1ステー
ジ22が受け持つこととなる。
【0020】以上説明したように、第1実施例ではLO
T演算のYステージをY1ステージ22とY2ステージ2
3に分割するとともに、Y1ステージ22とY2ステージ
23の間に次のブロックラインの演算が終了するまでデ
ータを蓄える1ブロックラインメモリ24を設ける。よ
って、Y1ステージ22、Y2ステージ23における処理
が8入力単位で完結する。また、LOT時とILOT時
とでそれぞれ異なったステージによってブロック間の演
算が行なわれるのでZステージ25を1つにすることが
できる。従って、Zステージの回路規模を従来に比して
半減させることができる。また、1ブロックラインメモ
リ24もイーブン側のデータのみを蓄えればよいのでメ
モリ容量も減少させることができる。
【0021】(第2実施例)図1〜図11に示す符号化
データ処理装置は、LOT演算を行なう際、1次元
(横)LOT演算(LOTは基本的に1次元である)を
行った後、得られたデータについて再び1次元(縦)L
OT演算を行って2次元の画像データを得る。このた
め、2次元DCT演算部から出力されたデータを量子化
演算部で量子化する前に、LOT演算部で1次元処理を
2回繰り返さなければならない。そのため2次元DCT
演算部の動作を1次元LOT演算が2次元目の処理を終
了するまで休ませなければならないこととなり演算時間
の短縮化が図れないばかりかタイミングのとり方が難し
いという問題点がある。そこで第2の実施例では、画像
処理時間を大幅に短縮することができる符号化データ処
理装置を提供する。
【0022】以下、本実施例を図面に基づいて説明す
る。原理説明 先ず、本実施例の基本的な考え方を説明する。本実施例
は、LOT演算装置を1つのブロックの中で閉じて(1
つのブロックのデータを用いて)演算(アダマール変
換)可能な第1演算処理部Xと、複数のブロックのデー
タを用いて演算を行なう第2演算処理部Yと、ベクトル
回転を行なう第3演算処理部Zとに3分割し、その夫々
の演算処理部で2次元演算を行なうようにして高速デー
タ処理を実現しようとするものである。このため、LO
T演算装置を図12に示すようにX演算部、Y演算部、
Z演算部の3つの部分に分割して夫々の部分で2次元の
演算を行なうようにする。また、図13はZ演算部にお
ける回転処理の演算内容(1次元分)を示す図であり、
図14及び図15は図12におけるX演算部、Y演算部
の詳細(1次元分)を示す構成図である。
【0023】次に、図16〜図21を参照して本実施例
に係る画像データ処理装置の具体的な構成と動作を説明
する。図16は画像データ処理装置のLOT演算装置を
示すブロック図である。図16において、LOT演算装
置121は、2次元のアダマール変換を行なう2次元X
演算部122と、2次元のアダマール変換を行なう2次
元Y演算部123と、この2次元X演算部122と2次
元Y演算部123との間に挿入され、2次元X演算部1
22と2次元Y演算部123とのデータのやりとりを制
御すると共にデータを1ブロックライン分ディレイする
ための1ブロックラインメモリA124,B125,C
126と、ベクトル回転を行なうための2次元Z演算部
127とにより構成されている。上記2次元X演算部1
22は、LOT時には、1つの画像ブロックのデータに
ついての加減算を行なうので、DCTの出力を直接処理
することができる。また、逆方向時には2つのブロック
ラインのデータに対し演算を行なうため、ブロックライ
ンメモリのデータを読み込んでデータ演算処理を行な
う。2次元Y演算部123は、順方向時には、2つのブ
ロックラインのデータに対して演算を行ない、2次元Z
演算部127にデータを出力し、逆方向時には、2次元
Z演算部127からの出力を直接処理してブロックライ
ンメモリA124,B125,C126にデータを書き
込む。2次元Z演算部127は、順方向時には、2次元
Y演算部123からのデータを、逆方向時には量子化装
置からの量子化データを処理する。
【0024】図17は2次元X演算部122の構成図で
あり、2次元Y演算部123も同一の回路構成となって
いる。図17において、2次元X演算部122は、デー
タを一時的に保持するデータラッチA131,B13
2,C133,D134と、データラッチA131,B
132,C133,D134にラッチされたデータを加
減算する加減算器135,136と、加減算器135,
136の出力を加算する加算器137と、加減算器13
5,136の出力を減算する減算器138と、加算器1
37からのデータと減算器138からのデータを選択し
て出力するデータセレクタ139とにより構成されてい
る。上記データセレクタ139は入力されたデータを選
択して出力する機能に加えて入力されたデータを1/2
倍する演算機能を備えている。
【0025】8×8画素のブロックに対してDCTの出
力は64個となる。このため、X演算部122において
は、図17の構成が16セット配置され、それぞれ、D
CTの出力のうち、対応する4つを入力する。同様に、
Y演算部123においても、図17の構成が16セット
配置される。なお、X,Y演算部122,123におい
て、図17の回路を所定数配置し、入力データを時分割
処理しても良い。
【0026】図19は2次元Z演算部127の構成図で
ある。上記2次元Z演算部127は入力されたデータの
奇数成分を回転させるためのもので、そのバタフライ演
算は前記図13に示される。図13中のθはベクトル回
転を与えるための係数で例えば0.13,0.16に設
定される。この2次元Z演算部127は、具体的には、
図19に示すように2つの1次元Z演算部141,14
2と、2つのブロックラインメモリA143,B144
から構成されており、それぞれのZ演算部141,14
2が縦方向と横方向のZ演算を受け持つ。2つのブロッ
クラインメモリA143,B144は2次元目の演算を
行なう場合に必要なデータを保持するために設けられて
いるものである。ブロックラインメモリA143とブロ
ックラインメモリB144はZ演算部141の出力夫々
を1ブロック毎に切り換えて記憶する。ブロックライン
メモリA143又はブロックラインメモリB144にZ
演算部141の出力データを記憶している際に、Z演算
部142はバッファ144B又は143Aに記憶された
データに対し、2次元目のZ演算を施す。ここで、Z演
算は、逆方向時には入力されたデータの奇数成分1,
3,5,7を1⇔7,3⇔5というように切り換えて行
なわれる。
【0027】次に、本実施例の動作を説明する。LOT演算装置全体の動作 上記順方向及び逆方向の各ブロックの動作は図20及び
図21で示される。例えば、順方向の場合、図20に示
すように2次元X演算部122は、DCT装置からの入
力をブロックラインメモリA124,B125,C12
6に順番に書き込む。2次元Y演算部123は、ブロッ
クラインメモリ2つからデータを読み込み、2次元処理
を行って2次元Z演算部127へと出力する。なお、リ
ード・ライトが一度にできるメモリを使用する場合は必
ずしも上記動作による必要はない。
【0028】2次元X演算部及び2次元Y演算部の動作
(図17参照) 先ず、順方向時を説明する。データラッチA131にa
(i,j)データがラッチされ、またデータラッチB1
32にa(i,j+1)、データラッチC133にa
(i+1,j)、データラッチD134にa(i+1,
j+1)の各データがラッチされ、加減算器135,1
36は共に加算器として動作するものとすると、加減算
器135,136から夫々a(i,j)+a(i,j+
1),+a(i+1,j)+a(i+1,j+1)が出
力され、加算器137及び減算器138からは、夫々a
(i,j)+a(i,j+1)+a(i+1,j)+a
(i+1,j+1)とa(i,j)+a(i,j+1)
−a(i+1,j)−a(i+1,j+1)が出力され
る。加算器137の出力が変換後のb(i,j)成分で
あり、減算器138のデータがb(i+1,j)成分で
ある。次いで、加減算器135,136を減算器として
動作させた時には加算器137及び減算器138からの
出力はb(i+,j+1),b(i+1,j+1)とな
る。なお、上記i,jは偶数とする。
【0029】具体的に説明すると、例えば、あるブロッ
クのデータa00,a01,a10,a11(i=0,j=0)はX演算部1
22により次式に従ってa00′,a01′,a10′,a11′に
変換される。 a00′=(a00+a01+a10+a11)/2 a01′=(a00+a01−a10−a11)/2 a10′=(a00−a01+a10−a11)/2 a11′=(a00−a01−a10+a11)/2 さらに、上記動作を1つのブロック内の全てのiとj
(共に偶数)について実行することにより、例えば、図
18に示される4つのブロックA〜DはブロックA′〜
D′に変換される。
【0030】図20に示されるように、X演算部122
の出力はブロックライン単位で、ブロックラインメモリ
124〜126に記憶される。そして、次の、ブロック
ラインについてX演算部122が動作している際に、Y
演算部123はブロックラインメモリ124〜126か
ら4つのブロックA′〜D′により得られるブロック
H′を読み出す。ブロックH′は次のように表せる。 a11′,a13′,a15′,a17′,b10′,b12′,b14′,b16′ a31′,a33′,a35′,a37′,b30′,b32′,b34′,b36′ a51′,a55′,a55′,a57′,b50′,b52′,b54′,b56′ a71′,a77′,a75′,a77′,b70′,b72′,b74′,b76′ H′=c11′,c13′,c15′,c17′,d10′,d12′,d14′,d1
6′ c31′,c33′,c35′,c37′,d30′,d32′,d34′,d36′ c51′,c53′,c55′,c57′,d50′,d52′,d54′,d56′ c71′,c73′,c75′,c77′,d70′,d72′,d74′,d76′
【0031】Y演算部123は読み出したブロックH′
に対し、2次元のアダマール変換を実行する。その具体
的な変換動作は上述のX演算部122の動作と同一であ
る。Yステージの出力はZ演算部127に供給される。
このようにして、隣接する4つのブロックについて、X
演算部122、Y演算部123、Z演算部127による
処理が順次実行される。
【0032】一方、逆方向時は上記a(i,j)を(i
−1,j+1)に、上記a(i,j+1)をa(i−
1,j+8)に、上記a(i+1,j)をa(i,j+
1)に、上記a(i+1,j+1)をa(i,j+8)
に夫々変更する。ここで、加算器137及び減算器13
8の出力はデータラッチA131〜D134の入力に対
して2倍のレンジとなっているので、データセレクタ1
39において1/2倍してゲンイ調整の演算を行なう必
要がある。すなわち、2次元X演算部22及び2次元X
演算部123の夫々の演算部において2次元演算を行っ
ているので、各演算部から整数の形で演算結果が出力さ
れることとなる。また、2次元X演算部122と2次元
Y演算部123は同一の回路で構成できる。従って、何
れか1つの演算部についてのみデバッグを行なえばよく
デバッグが非常に効率良くできる。
【0033】以上説明したように、第2実施例ではLO
T装置を1つのブロックの中で閉じて演算可能な2次元
X演算部122と、複数のブロックによって演算可能な
2次元Y演算部123と、ベクトル回転を行なう2次元
Z演算部127とに3分割し、その夫々の演算処理部で
2次元演算を行なうようにしているので、2次元DCT
装置から出力されたデータをそのまま2次元でLOT演
算して量子化装置に出力することができ、DCT装置の
動作を1次元LOT演算が2次元目の処理を終了するま
で休ませなければならないといったデータの滞りを防止
して演算処理を格段に向上させることができる。また、
DCT装置、LOT演算装置、量子化装置を同時に動作
させることが可能であるからタイミング的に非常に調整
が容易となり高速な画像圧縮装置が実現できる。なお、
上述した効果は逆方向、すなわちデータ伸長でも生ずる
ことはいうまでもなく、画像データの圧縮/伸長を行な
う画像データ処理装置に適用するとその画像処理時間を
大幅に短縮することができる。
【0034】(第3実施例)前記図32に示すLOT演
算装置にあっては、上述したように比較的小さな回路で
高速に符号化データを処理することができるが、ALU
を用いてLOT演算を行なう構成となっていたため、図
32のメモリ622,623,624へのアクセス回数
が多くなり、またそれに伴って、アドレス、バス等の制
御が複雑となって結果として回路規模がまだ大きいとい
う問題点があった。そこで第3の実施例による符号化デ
ータ処理装置では、所定クロックによってデータを順次
移動させるシリアル演算によってLOT演算、逆LOT
演算を実行して、更に小さな回路規模で、LOT処理を
行なう符号化データ処理装置を提供する。
【0035】以下、本実施例を図面に基づいて説明す
る。図22〜図39は本発明に係る符号化データ処理装
置の一実施例を示す図である。先ず、構成を説明する。
図22はLOT演算装置のデータ演算部を示す構成図で
ある。図22において、231は所定の加減算処理を行
なうYステージ、232はベクトル回転を行なうための
Zステージである。Zステージ232はLOT時の演算
を図22に、逆LOT(ILOT)時の演算を図23に
示すように入力されたデータの奇数成分を回転させるた
めのもので、そのバタフライ演算は前述の図7で示され
る。図7中のkはベクトル回転を与えるための係数で例
えば0.13,0.16に設定される。
【0036】図24〜図36は、本実施例に係る符号化
データ処理装置のデータ変換部及び量子化部を示す構成
図である。図24において、241はLOT演算装置2
40のデータ変換部、242はその量子化部であり、デ
ータ変換部241の演算係数(同図中○で囲んだ数値)
であるcos0.13πとsin0.13π,cos0.16π
とsin0.16πの比は数1に示すような整数の比によ
って近似される。
【数1】
【0037】なお、整数の比は必ずしもこのような比で
ある必要はなく、もっと桁数の多い比を用いて、より正
確な比に置き換えるようにしてもよい。また、整数比に
よる演算では、本来行なわれるべき演算とは、ゲインが
異なってしまうので量子化演算によってそのゲインの差
を吸収するようにする。例えば、x1及びx2によって作
られる値zは、72+32=58であるから、実際にsin,
cosを用いて計算したよりも、(58)1/2倍された数2
に示す値となっている。
【数2】 なお、この補正数値は数2に示すような近似から作られ
たものであり、必ずしもこの値である必要はない。
【0038】本実施例の場合では、このような演算の出
力が次段の演算の入力となっているため、図24の
1,z2,z3でゲインあわせの演算を一度行ってい
る。なお、この場合のゲイン合わせとは入力データ同士
のゲインが一致しているということであって出力データ
のゲインがあっているという意味ではない。この入力同
士のゲインの比は数3、数4で示される。
【数3】
【数4】
【0039】上記数3、数4を満たす例として図24で
はz1:z2:z3=5:38:392と設定している。
なお、これは、一つの例であって必ずしもこのような数
値とする必要はない。
【0040】また、ゲインを整数の比として表したこと
によって生ずる各出力ゲインの変化分は量子化部242
において吸収する。すなわち、データ変換部241の演
算係数を整数の比に置き換え、これによって変化したゲ
インを量子化部242で修正するようにする。
【0041】図25はデータ圧縮装置の逆変換における
逆データ変換部及び量子化部を示す図であり、図24の
逆変換を行なう例を示している。図25において、25
1はLOT演算装置240の逆量子化部、252は逆デ
ータ変換部である。逆変換の場合も図24の場合と同様
に逆データ変換部252の演算係数を図25中○で囲ん
だ数値で示すように整数の比に置き換え、これにより生
じたゲインの変化を逆量子化部251で吸収(補償)す
るように調整する。
【0042】本実施例はLOT及び逆LOT演算を以下
に説明するシリアル演算によって行なう。先ず、基本的
な考え方として数1に示すように整数の比で示された値
を、数5に示すように2つのべき(すなわち、2のn
乗)の和又は差で表すようにする。
【数5】 数5に示すように数値を2のべきで表現する理由はシリ
アルの回路による演算を実現するためである。すなわ
ち、図26において、符号271は、クロック入力信号
に応答し、入力信号を1クロック遅れた出力とするFF
(フリップフロップ)からなる1タイムディレイユニッ
トを表すものとすると、1タイムディレイユニット27
1を通って出てくる出力と1タイムディレイユニット2
71を通らずに直接出てくる出力とを比較すると前者が
後者より1クロック分遅い。ここで、1タイムディレイ
ユニット271はシフトレジスタが並んだようなもので
あり、例えばLSB側から順にデータが入力されている
ものとすると、1クロック遅く出てくるということは2
倍されたことを意味する。同様に、8倍しようとする場
合には上記1タイムディレイユニット271を図27に
示すように3つ並べて3クロック遅らせるようにすれば
3で8倍となる。本実施例では上記ユニットを組み合
わせて加減算を行なうことでシリアル演算回路を実現す
る。
【0043】図28は乗算部のシリアル演算構成を示し
たものであり、図28は入力データを38倍する場合の
例である。先ず、38を数6の形に分解する。
【数6】 数6において、ある数値xを32倍するということは、
xを左(MBS方向)へ5回シフトすることであり、図
28では、5段の1タイムディレイユニット271を通
過させることによって実現される。また、数6で示され
る2×(2+1)は、実際には、6であるから、4+2
と表してもよい。しかし、図28のフルアダー272が
1タイムディレイユニットを持っており、入力データを
2倍するため、2×(2+1)という表現形式を採用し
た。以上のような回路構成をZステージ全体に対してと
ったのが図29であり、図24のデータ変換部241を
シリアル演算で行なうための回路構成図である。また、
図30〜図32は図29中の各ユニットを示す図であ
り、図30はFFからなる1タイムディレイユニット2
71を、図31は加算(a+b)を行なう1タイムディ
レイユニットフルアダー(内部Carry Type)272を、
図32は減算(a−b)を行なう1タイムディレイユニ
ットフルサブストラクタ(内部Borrow type)273を
それぞれ示している。また、図29には、小数点の位置
合わせのために、演算に関係しない1タイムディレイユ
ニットが付け加えてある。例えば、前記図24のデータ
変換部241のx1における整数値7は(4+2+1)
で表されるから図29では1つの1タイムディレイユニ
ット271及び2つのフルアダー272を組み合わせて
構成されている。同様に、前記図24に示した数値は全
て図29に示すようなシリアル回路にて実現でき、LO
Tをシリアル演算により実現することができる。この場
合の各ユニット271,272,273はFFが1つ程
度の極めて小さい回路で実現できることからLOT演算
装置全体の回路規模も小さくすることができる。
【0044】また、逆LOT時も上述したLOT時と同
様のシリアル演算を行なうことができる。図33は前記
図25の逆データ変換部252をシリアル演算で行なう
ようにした回路構成図であり、図29と同様のシリアル
演算が実行される。
【0045】図34は図29のシリアル演算回路に図3
5に示す9ビット(sign+Data8)のデータを入力した
時のタイミングチャートである。図34に示すように9
ビットデータの入力時には、24(9+15)タイムユ
ニット経過後次の9ビットデータを入力できる。従って
データ入力の一周期は24タイムユニットとなる。一般
的には、nビット入力に対して、n+15タイムユニッ
ト周期でデータを入力できる。
【0046】逆LOT時について説明すると、逆LOT
自体は前記図22のLOTのフローグラフでデータが右
から左へと流れると考えればよい(図21参照)。また
Zステージ232、Yステージ231について考えてみ
ると、Zステージ232とYステージ231はZステー
ジ232のゲインを除いて、対称であるから、Yステー
ジ231とZステージ232の間の1/2及びZステー
ジ232のゲインは、LOT時と同様に、予め逆量子化
時に吸収しておくようにすれば、Zステージ232とY
ステージ231を図36に示すように組み合わせればよ
い。但し、前記図29においてx1であった入力にy
7を、x3にy5を、x5にy3を、x7にy1をそれぞれ入
力し、出力時にも同様に捻ってやるようにする。また、
逆LOT時を考えた全体の構成図が図37及び図38に
示され、図37はLOT時のデータの流れを、図38は
逆LOT時のデータの流れを示している。
【0047】上述したように本実施例においては、逆L
OT時を考慮して、Zステージを2つ持つようにしてい
るが、図39に示すように、Zステージを1つにして、
その部分にメモリを持たせるようにすれば、回路規模を
小さくすることができる。この場合、上記メモリに一度
データを蓄えるという動作が加わるため、動作の高速性
が失われるようにも考えられるが、LOT演算を連続し
て動作される場合には常に一つ前のZステージ通過デー
タを保持していることとなるので実行時間自体にはほと
んど変化はない。
【0048】なお、本実施例では係数を例えば、7:3
の整数の比とする例を示したが、これには限定されず、
整数の比で表されるものであればどのような整数比でも
よい。
【0049】また、演算係数を2のべき(2のn乗)の
和(差)で表現して図29に示すようなシリアルの回路
により演算を行っているが、シリアルデータ処理が行な
われるものであればどのようなユニットの組合せでもよ
いことは勿論である。
【0050】以上説明したように、第3実施例ではLO
T及び逆LOT演算をシリアル演算によって行なうよう
にしているので、従来ALUを用いてLOT演算を行な
う場合非常に回路規模が大きく、実行時間も長かったも
のが、極めて小さなFF等の組合せからなるシリアル回
路によって実現されることになることから回路規模を大
幅に小さくすることができ、かつ高速に処理を行なうこ
とが可能になる。このように小さな回路規模で高速なL
OT演算処理を画像圧縮や音声圧縮を行なう符号化デー
タ処理装置に適用して好適である。
【0051】また、本実施例ではデータ変換部214、
逆データ変換部252の演算係数を整数の比に置き換え
るとともに、そのゲインの変化を量子化部、逆量子化部
により吸収させるようにしているので、誤差を含んだ係
数による演算は量子化部において一度行なわれるのみで
ありそれ以外の演算は丸め誤差を含まない整数の比によ
って行なうことができ、小さなバス幅で高い演算精度を
得ることができるという効果がある。
【0052】なお、上記各実施例では、符号化データ処
理装置にDCT、アダマール変換を適用しているが、こ
れら符号化方式には限定されず、LOT演算を行なうも
のであればどのような装置にも適用できることは言うま
でもない。例えば、ハール(Harr)変換、傾斜変換(ス
ラント変換)、対称性サイン変換などを用いた符号化デ
ータ処理装置に適用することができる。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、LOT演算処理が、1
つのブロックの中で閉じて演算可能な第1演算手段と、
複数のブロックによって演算可能な第2演算手段とを含
むように分割され、夫々演算手段が記憶手段に記憶され
た2ブロック分のデータを読出して2次元演算を実行す
るようにしているので、2次元DCT演算手段から出力
されたデータはそのまま2次元の形でLOT演算された
量子化手段に出力されることとなって(逆変換の場合は
その逆である)データが滞ることがなくなり、高速なデ
ータ処理を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るLOT演算装置のブロック図であ
る。
【図2】第1実施例に係るLOT演算装置のLOT時の
演算を説明するための図である。
【図3】第1実施例に係るLOT演算装置のILOT時
の演算を説明するための図である。
【図4】第1実施例に係るLOT演算装置の演算素子を
示す図である。
【図5】第1実施例に係るLOT演算装置の演算素子を
示す図である。
【図6】第1実施例に係るLOT演算装置の演算素子を
示す図である。
【図7】第1実施例に係るLOT演算装置の演算素子を
示す図である。
【図8】第1実施例に係るLOT演算装置のY1ステー
ジの構成図である。
【図9】第1実施例に係るLOT演算装置のY2ステー
ジの構成図である。
【図10】第1実施例に係るLOT演算装置のLOT時
のデータの流れを説明するためのブロック図である。
【図11】第1実施例に係るLOT演算装置のILOT
時のデータの流れを説明するためのブロック図である。
【図12】第2実施例に係るLOT演算装置のブロック
図である。
【図13】第2実施例に係るLOT演算装置のバタフラ
イ演算の演算器を示す図である。
【図14】第2実施例に係るLOT演算装置のX演算部
の構成図である。
【図15】第2実施例に係るLOT演算装置のY演算部
の構成図である。
【図16】第2実施例に係るLOT演算装置のブロック
図である。
【図17】第2実施例に係るLOT演算装置の2次元X
演算部の回路構成図である。
【図18】第2実施例に係るLOT演算装置の2次元X
演算部による変換動作を説明する図である。
【図19】第2実施例に係るLOT演算装置の2次元Z
演算部の構成図である。
【図20】第2実施例に係るLOT演算装置の順方向の
各ブロックの動作を説明するための図である。
【図21】第2実施例に係るLOT演算装置の逆方向の
各ブロックの動作を説明するための図である。
【図22】第3実施例に係るLOT演算装置のLOT時
の演算を説明するための構成図である。
【図23】第3実施例に係るLOT演算装置のILOT
時の演算を説明するための構成図である。
【図24】第3実施例に係るLOT演算装置のデータ変
換及び量子化部を示す構成図である。
【図25】第3実施例に係る逆LOT演算装置の逆デー
タ変換及び逆量子化部を示す構成図である。
【図26】第3実施例に係るLOT演算装置におけるシ
リアル演算を説明するための図である。
【図27】第3実施例に係るLOT演算装置におけるシ
リアル演算を説明するための図である。
【図28】第3実施例に係るLOT演算装置におけるシ
リアル演算を説明するための図である。
【図29】第3実施例に係るLOT演算装置のデータ変
換部をシリアル演算回路で構成した場合の回路構成図で
ある。
【図30】第3実施例に係るシリアル演算素子を説明す
る図である。
【図31】第3実施例に係るシリアル演算素子を説明す
る図である。
【図32】第3実施例に係るシリアル演算素子を説明す
る図である。
【図33】第3実施例発明に係るLOT演算装置のシリ
アル演算するための回路構成を示すブロック図である。
【図34】第3実施例に発明に係るLOT演算装置のシ
リアル演算のタイミングチャートである。
【図35】第3実施例に係るLOT演算装置のシリアル
演算素子への入力データの形式を示す図である。
【図36】第3実施例に係るLOT演算装置の逆LOT
時のYステージ、Zステージの組合せを示す図である。
【図37】第3実施例に係るLOT演算装置のLOT時
のYステージ、Zステージのデータの流れを示すブロッ
ク図である。
【図38】LOT演算装置の逆LOT時のYステージ、
Zステージのデータの流れを示すブロック図である。
【図39】LOT演算装置のZステージを1つにした場
合の逆LOT時のデータの流れを示すブロック図であ
る。
【図40】従来のLOT演算装置の構成図である。
【図41】処理されるべき画像の構成を示す図である。
【図42】従来のLOT演算装置の演算素子を示す図で
ある。
【図43】従来のLOT演算装置の演算素子を示す図で
ある。
【図44】従来のLOT演算装置の演算素子を示す図で
ある。
【図45】従来のLOT演算装置の演算素子を示す図で
ある。
【図46】従来のLOT演算装置のLOT時のデータの
流れを説明するための図である。
【図47】従来のLOT演算装置のLOT時のデータの
流れを説明するための図である。
【図48】従来のLOT演算装置のILOT時のデータ
の流れを説明するための図である。
【図49】従来の画像データ処理装置のブロック図であ
る。
【図50】従来のLOT演算装置のALUを用いた回路
図である。
【符号の説明】
21 LOT演算装置 22 Y1ステージ(第1演算処理部) 23 Y2ステージ(第2演算処理部) 24 1ブロックラインメモリ 25 Zステージ 26〜33 スイッチ 40 スイッチ切換回路 121 LOT演算装置 122 2次元X演算部(第1演算処理部) 123 2次元Y演算部(第2演算処理部) 124〜126 1ブロックラインメモリ 127 2次元Z演算部 131〜134 データラッチ 135,136 加減算器 137 加算器 138 減算器 139 データセレクタ 141,142 1次元Z演算部 143,144 ブロックバッファ 231 Yステージ 232 Zステージ 240 LOT演算装置 241 データ変換部 242 量子化部 251 逆量子化部 252 逆データ変換部 271 1タイムユニットディレイ 272 1タイムユニットディレイフルアダー 273 1タイムユニットディレイフルサブストラクタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データを記憶する画像データ記憶手
    段と、 前記画像データ記憶手段に接続され、前記画像データ記
    憶手段の画像データに対して離散コサイン変換または逆
    離散コサイン変換を実行する離散コサイン変換手段と、 前記離散コサイン変換手段に接続され、重合直交変換
    (LOT)時に1つのブロックのデータを2次元演算
    し、逆重合直交変換(ILOT)時に複数のブロックの
    データを2次元演算する第1演算手段と、ILOT時に
    1つのブロックのデータを2次元演算し、LOT時に複
    数のブロックのデータを2次元演算する第2演算手段と
    を有し、隣接ブロック間のデータを重ね合わせる基関数
    を用いて重合直交変換または逆重合直交変換を実行する
    演算手段と、 LOT時に、前記第1演算手段の出力データを少なくと
    も2ブロック分記憶し、ILOT時に、前記第2演算手
    段の出力データを少なくとも2ブロック分記憶する記憶
    手段と、 前記演算手段に接続され、入力データの量子化または逆
    量子化を行なう量子化手段とを備え、 LOT時に前記第2演算手段は前記記憶手段に記憶され
    た2ブロック分のデータを順次読み出して、2ブロック
    分のデータに対し順次2次元演算を実行し、ILOT時
    に前記第1演算手段は前記記憶手段に記憶された2ブロ
    ック分のデータを順次読み出して、2ブロック分のデー
    タに対して順次2次元の演算を実行するようにしたこと
    を特徴とする符号化データ処理装置。
JP35493191A 1991-12-20 1991-12-20 符号化データ処理装置 Pending JPH05176312A (ja)

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