JPH05175709A - 温度補償型静磁表面波フィルタ - Google Patents
温度補償型静磁表面波フィルタInfo
- Publication number
- JPH05175709A JPH05175709A JP3084723A JP8472391A JPH05175709A JP H05175709 A JPH05175709 A JP H05175709A JP 3084723 A JP3084723 A JP 3084723A JP 8472391 A JP8472391 A JP 8472391A JP H05175709 A JPH05175709 A JP H05175709A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- thin film
- single crystal
- magnitude
- surface wave
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 静磁表面波フィルタの温度特性を改良する。
【構成】 直流外部磁界を構成する永久磁石の磁界の温
度特性を強磁性単結晶薄膜の磁化の大きさの温度特性と
は反対の極性にする。具体的には、永久磁石として、サ
マリウム・エルビウム・コバルト磁石を用いるか、又は
サマリウム・エルビウム・コバルト磁石とフェライト磁
石の組み合わせを用いる。
度特性を強磁性単結晶薄膜の磁化の大きさの温度特性と
は反対の極性にする。具体的には、永久磁石として、サ
マリウム・エルビウム・コバルト磁石を用いるか、又は
サマリウム・エルビウム・コバルト磁石とフェライト磁
石の組み合わせを用いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロ波無線装置に
用いる静磁表面波フィルタに関し、特に温度特性を改良
した温度補償型静磁表面波フィルタに関する。
用いる静磁表面波フィルタに関し、特に温度特性を改良
した温度補償型静磁表面波フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の静磁表面波フィルタの構成例を図
4に示す。誘電体基板1はアルミナセラミックから作ら
れ、この誘電体基板上に、例えばフォトエッチング法を
用いて金属薄膜パターン3、入力側ストリップ(この従
来例ではパラレルストリップ)トランスデューサ4、出
力側ストリップ(この従来例ではパラレルストリップ)
トランスデューサ5が形成されている。また、誘電体基
板1には強磁性体単結晶薄膜を片面に形成した単結晶基
板(以下試料を呼ぶ)2が取付けられている。この試料
2は、例えば、ガドリニウム・ガリウム・ガーネット
(G.G.G)基板上にイットリウム・鉄・ガーネット
(Y.I.G)薄膜を形成したものであり、薄膜側が誘
電体基板1に対向するように配置される。断面U字型ヨ
ーク10の両方の脚部の内側には直流外部磁界印加用の
永久磁石、例えばフェライト磁石6が取付けられてお
り、このフェライト磁石6は、試料2の強磁性体薄膜
に、その面に平行で、パラレルストリップトランスデュ
ーサの長手方向に平行に、直流磁界を印加する。
4に示す。誘電体基板1はアルミナセラミックから作ら
れ、この誘電体基板上に、例えばフォトエッチング法を
用いて金属薄膜パターン3、入力側ストリップ(この従
来例ではパラレルストリップ)トランスデューサ4、出
力側ストリップ(この従来例ではパラレルストリップ)
トランスデューサ5が形成されている。また、誘電体基
板1には強磁性体単結晶薄膜を片面に形成した単結晶基
板(以下試料を呼ぶ)2が取付けられている。この試料
2は、例えば、ガドリニウム・ガリウム・ガーネット
(G.G.G)基板上にイットリウム・鉄・ガーネット
(Y.I.G)薄膜を形成したものであり、薄膜側が誘
電体基板1に対向するように配置される。断面U字型ヨ
ーク10の両方の脚部の内側には直流外部磁界印加用の
永久磁石、例えばフェライト磁石6が取付けられてお
り、このフェライト磁石6は、試料2の強磁性体薄膜
に、その面に平行で、パラレルストリップトランスデュ
ーサの長手方向に平行に、直流磁界を印加する。
【0003】このように構成した静磁表面波フィルタの
動作を次に説明すると、A点から入力された高周波信号
は金属薄膜パターン3に沿って伝送され、次で、入力側
パラレルストリップトランスデューサ4に沿って伝送さ
れる。入力側パラレルストリップトランスデューサ4か
ら生じる高周波磁界により試料2の強磁性体薄膜上で静
磁表面波が励振され、静磁波は出力側パラレルストリッ
プトランスデューサ5の方向に伝搬される。次に、出力
側パラレルストリップトランスデューサ5で静磁波のエ
ネルギーは高周波磁界に変換されマイクロストリップ線
路に沿ってB点に伝送される。したがって、A点からB
点への伝送特性は印加した磁界の大きさ、強磁性体薄膜
の磁化の大きさ及び入出力パラレルストリップトランス
デューサの形状により決まる周波数帯域のみが通過する
帯域通過特性を示す。
動作を次に説明すると、A点から入力された高周波信号
は金属薄膜パターン3に沿って伝送され、次で、入力側
パラレルストリップトランスデューサ4に沿って伝送さ
れる。入力側パラレルストリップトランスデューサ4か
ら生じる高周波磁界により試料2の強磁性体薄膜上で静
磁表面波が励振され、静磁波は出力側パラレルストリッ
プトランスデューサ5の方向に伝搬される。次に、出力
側パラレルストリップトランスデューサ5で静磁波のエ
ネルギーは高周波磁界に変換されマイクロストリップ線
路に沿ってB点に伝送される。したがって、A点からB
点への伝送特性は印加した磁界の大きさ、強磁性体薄膜
の磁化の大きさ及び入出力パラレルストリップトランス
デューサの形状により決まる周波数帯域のみが通過する
帯域通過特性を示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来の構成のフ
ィルタでは、フィルタの周囲温度が上昇すると、それに
つれて、強磁性体単結晶薄膜の磁化の大きさが小さくな
る。また、フェライト磁石である永久磁石6の磁化の大
きさも小さくなり、したがって、直流外部磁界の大きさ
も小さくなる。一般に、静磁表面波フィルタの中心周波
数は、静磁表面波の伝搬速度とパラレルストリップトラ
ンスデューサの電極周期長によって決まる。そして前述
の静磁表面波の伝搬速度は、強磁性体単結晶薄膜の磁化
の大きさまたは直流外部磁界の大きさが大きくなると、
大きくなり、小さくなると小さくなるように変動する。
ィルタでは、フィルタの周囲温度が上昇すると、それに
つれて、強磁性体単結晶薄膜の磁化の大きさが小さくな
る。また、フェライト磁石である永久磁石6の磁化の大
きさも小さくなり、したがって、直流外部磁界の大きさ
も小さくなる。一般に、静磁表面波フィルタの中心周波
数は、静磁表面波の伝搬速度とパラレルストリップトラ
ンスデューサの電極周期長によって決まる。そして前述
の静磁表面波の伝搬速度は、強磁性体単結晶薄膜の磁化
の大きさまたは直流外部磁界の大きさが大きくなると、
大きくなり、小さくなると小さくなるように変動する。
【0005】ここで、パラレルストリップトランスデュ
ーサの電極周期長は静磁表面波の伝搬速度に比べ、温度
に対する変動が小さいので無視することができる。した
がって、静磁表面波の中心周波数の温度に対する変動
は、専ら強磁性体単結晶薄膜の磁化の大きさと直流外部
磁界の大きさによるものであり、いずれも温度の上昇に
つれて小さくなるときには相乗作用的に伝送速度を小さ
くするように作用し、この結果、フィルタの中心周波数
は大幅に高くなる欠点がある。
ーサの電極周期長は静磁表面波の伝搬速度に比べ、温度
に対する変動が小さいので無視することができる。した
がって、静磁表面波の中心周波数の温度に対する変動
は、専ら強磁性体単結晶薄膜の磁化の大きさと直流外部
磁界の大きさによるものであり、いずれも温度の上昇に
つれて小さくなるときには相乗作用的に伝送速度を小さ
くするように作用し、この結果、フィルタの中心周波数
は大幅に高くなる欠点がある。
【0006】したがって、本発明の目的は、温度上昇に
よる静磁表面波フィルタの中心周波数が高くなることを
防止する温度補償型静磁表面波フィルタを提供すること
にある。
よる静磁表面波フィルタの中心周波数が高くなることを
防止する温度補償型静磁表面波フィルタを提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本発明は、強磁性体単結晶薄膜を面上に形成した
単結晶基板と、該強磁性体単結晶薄膜に直流外部磁界を
印加する永久磁石とから成る静磁表面波フィルタであっ
て、永久磁石の磁界の大きさの温度特性を前記強磁性体
単結晶薄膜の磁化の大きさの温度特性に対して反対の極
性となるように構成することを特徴とする温度補償型静
磁表面波フィルタを採用するものである。
めに、本発明は、強磁性体単結晶薄膜を面上に形成した
単結晶基板と、該強磁性体単結晶薄膜に直流外部磁界を
印加する永久磁石とから成る静磁表面波フィルタであっ
て、永久磁石の磁界の大きさの温度特性を前記強磁性体
単結晶薄膜の磁化の大きさの温度特性に対して反対の極
性となるように構成することを特徴とする温度補償型静
磁表面波フィルタを採用するものである。
【0008】また、前述の本発明の温度補償型静磁表面
波フィルタは、一層具体的には、前記強磁性体単結晶薄
膜の磁化の大きさ温度特性と前記永久磁石の磁界の大き
さの温度特性が使用温度範囲内で通過中心周波数の変動
に対して互いに相殺する作用をなすように前記永久磁石
の磁化の大きさの温度特性を選ぶことを特徴とする温度
補償型静磁表面波フィルタである。
波フィルタは、一層具体的には、前記強磁性体単結晶薄
膜の磁化の大きさ温度特性と前記永久磁石の磁界の大き
さの温度特性が使用温度範囲内で通過中心周波数の変動
に対して互いに相殺する作用をなすように前記永久磁石
の磁化の大きさの温度特性を選ぶことを特徴とする温度
補償型静磁表面波フィルタである。
【0009】本発明の1つの態様では、前記永久磁石が
Sm(1-x) Ax Co5 の組成を有する希土類磁石から成
り、前記AはEr、Dy、Ho、Tb、Ghから成る群
から選ばれたものであり、前記強磁性体単結晶薄膜の磁
化の大きさの温度特性と前記永久磁石の磁界の大きさの
温度特性が使用温度範囲内で通過中心周波数の変動に対
して互いに相殺する作用をなすようにXの値を選ぶもの
である。
Sm(1-x) Ax Co5 の組成を有する希土類磁石から成
り、前記AはEr、Dy、Ho、Tb、Ghから成る群
から選ばれたものであり、前記強磁性体単結晶薄膜の磁
化の大きさの温度特性と前記永久磁石の磁界の大きさの
温度特性が使用温度範囲内で通過中心周波数の変動に対
して互いに相殺する作用をなすようにXの値を選ぶもの
である。
【0010】また、本発明の他の態様では、前記永久磁
石が希土類磁石とフェライト系磁石から成り、前記希土
類磁石が前記永久磁石がSm(1-x) Ax Co5 の組成を
有し、前記AはEr、Dy、Ho、Tb、Ghから成る
群から選ばれたものであり、前記強磁性体単結晶薄膜の
磁化の大きさの温度特性と前記永久磁石の磁界の大きさ
の温度特性が使用温度範囲内で通過中心周波数の変動に
対して互いに相殺する作用をなすようにXの値を選ぶも
のである。
石が希土類磁石とフェライト系磁石から成り、前記希土
類磁石が前記永久磁石がSm(1-x) Ax Co5 の組成を
有し、前記AはEr、Dy、Ho、Tb、Ghから成る
群から選ばれたものであり、前記強磁性体単結晶薄膜の
磁化の大きさの温度特性と前記永久磁石の磁界の大きさ
の温度特性が使用温度範囲内で通過中心周波数の変動に
対して互いに相殺する作用をなすようにXの値を選ぶも
のである。
【0011】
【作用】本発明の静磁表面波フィルタは、このフィルタ
の中心周波数が主に強磁性体単結晶薄膜の磁化の大きさ
と直流外部磁界の大きさに依存していることを利用する
ものである。
の中心周波数が主に強磁性体単結晶薄膜の磁化の大きさ
と直流外部磁界の大きさに依存していることを利用する
ものである。
【0012】一般に、強磁性体単結晶薄膜の磁化の大き
さが大きくなると、静磁表面波の伝搬速度は大きくな
り、また直流外部磁界の大きさが大きくなると、やはり
静磁表面波の伝搬速度も大きくなる。したがって、強磁
性体単結晶薄膜の磁化の大きさと直流外部磁界の大きさ
が温度特性として反対の極性を持つようにすると、周囲
温度の変化に対して静磁表面波の伝搬速度が一定とな
り、この結果、フィルタの中心周波数も変動しないこと
になる。本発明では、強磁性体単結晶薄膜の磁化の大き
さは、温度の上昇に伴って小さくなること、即ち負極性
の温度特性を持つことを考慮して、直流外部磁界の大き
さが温度の上昇に伴って大きくなる、即ち正極性の温度
特性を持つように構成するものである。その際、単に反
対の極性を持つだけでなく、定量的に、フィルタの中心
周波数の変動に対してできるだけ相殺する作用を持つよ
うに、例えば直流外部磁界を発生する永久磁石の組成を
選ぶことが好ましい。
さが大きくなると、静磁表面波の伝搬速度は大きくな
り、また直流外部磁界の大きさが大きくなると、やはり
静磁表面波の伝搬速度も大きくなる。したがって、強磁
性体単結晶薄膜の磁化の大きさと直流外部磁界の大きさ
が温度特性として反対の極性を持つようにすると、周囲
温度の変化に対して静磁表面波の伝搬速度が一定とな
り、この結果、フィルタの中心周波数も変動しないこと
になる。本発明では、強磁性体単結晶薄膜の磁化の大き
さは、温度の上昇に伴って小さくなること、即ち負極性
の温度特性を持つことを考慮して、直流外部磁界の大き
さが温度の上昇に伴って大きくなる、即ち正極性の温度
特性を持つように構成するものである。その際、単に反
対の極性を持つだけでなく、定量的に、フィルタの中心
周波数の変動に対してできるだけ相殺する作用を持つよ
うに、例えば直流外部磁界を発生する永久磁石の組成を
選ぶことが好ましい。
【0012】前述のような望ましい正極性の温度特性を
持つ永久磁石の作成について以下に説明する。
持つ永久磁石の作成について以下に説明する。
【0013】図1は、代表的な希土類磁石であるサマリ
ウム・コバルト(SmCo5 )及びエルビウム・コバル
ト(ErCo6 )の磁化温度特性を示す。図1に示すよ
うに、SmCo5 磁石の磁化は温度の上昇に伴い単調に
減少し、またErCo6 磁石の磁化は0〜500Kの温
度範囲内で温度の上昇に伴い単調に増加する。したがっ
て、SmCo5 磁石のSmを適量Erに置換することに
よって、所望の温度特性のサマリウム・エルビウム・コ
バルト磁石を得ることができる。なお、Erに代えてD
y、Ho、Tb、Ghを用いてErと同様に使用温度の
範囲内で磁化を単調に増加するものも選ぶことができ
る。
ウム・コバルト(SmCo5 )及びエルビウム・コバル
ト(ErCo6 )の磁化温度特性を示す。図1に示すよ
うに、SmCo5 磁石の磁化は温度の上昇に伴い単調に
減少し、またErCo6 磁石の磁化は0〜500Kの温
度範囲内で温度の上昇に伴い単調に増加する。したがっ
て、SmCo5 磁石のSmを適量Erに置換することに
よって、所望の温度特性のサマリウム・エルビウム・コ
バルト磁石を得ることができる。なお、Erに代えてD
y、Ho、Tb、Ghを用いてErと同様に使用温度の
範囲内で磁化を単調に増加するものも選ぶことができ
る。
【0014】
【実施例】次に図面を参照して本発明の好ましい実施例
を説明する。
を説明する。
【0015】本発明の1つの実施例を示す図2を参照す
ると、本発明の静磁表面波フィルタが示されている。こ
のフィルタは、従来のフィルタと比べて、フェライト磁
石6に代えて、前述のサマリウム・エルビウム・コバル
ト磁石7を用いる点を除いては同一であるので、同一の
構成部分の詳細な説明は省略する。
ると、本発明の静磁表面波フィルタが示されている。こ
のフィルタは、従来のフィルタと比べて、フェライト磁
石6に代えて、前述のサマリウム・エルビウム・コバル
ト磁石7を用いる点を除いては同一であるので、同一の
構成部分の詳細な説明は省略する。
【0016】サマリウム・エルビウム・コバルト磁石の
サマリウムの40モル%をエルビウムで置換すると、磁
石の磁化の大きさが−50°C〜70°Cの範囲内で温
度の上昇と共に大きくなる正極性の温度特性が実現でき
る。
サマリウムの40モル%をエルビウムで置換すると、磁
石の磁化の大きさが−50°C〜70°Cの範囲内で温
度の上昇と共に大きくなる正極性の温度特性が実現でき
る。
【0017】
【実験例】次に、このように構成したサマリウム・エル
ビウム・コバルト磁石を用いた実験例について説明す
る。この実験例では、Y.I.G薄膜に、飽和磁化17
50ガウス、膜厚20μmの材料を用い、前述の磁石で
試料2に780エルステッドの磁界を印加した。通過帯
域は3.8GHzであり、その中心周波数の温度係数は
約100ppm/°Cであった。この値は従来の静磁表
面波フィルタの中心周波数の温度係数が1000ppm
/°C〜3000ppm/°Cと比べると、大幅に改善
されている。
ビウム・コバルト磁石を用いた実験例について説明す
る。この実験例では、Y.I.G薄膜に、飽和磁化17
50ガウス、膜厚20μmの材料を用い、前述の磁石で
試料2に780エルステッドの磁界を印加した。通過帯
域は3.8GHzであり、その中心周波数の温度係数は
約100ppm/°Cであった。この値は従来の静磁表
面波フィルタの中心周波数の温度係数が1000ppm
/°C〜3000ppm/°Cと比べると、大幅に改善
されている。
【0018】本発明の他の実施例を示す図3を参照する
と、主要な構成は図2の実施例と同一であるが、1つの
永久磁石(サマリウム・エルビウム・コバルト磁石)7
に代えて、2つの永久磁石8及び9の組み合わせを用い
ている。永久磁石8としては、前述の希土類磁石のサマ
リウム・エルビウム・コバルト磁石を用い、永久磁石9
としては、通常のフェライト磁石を用いている。これは
一般に希土類磁石がフェライト磁石に比べ大変高価であ
るため、希土類磁石の使用量を減らしたものである。周
囲温度の上昇に伴い、直流外部磁界の大きさが大きくな
るように、サマリウム・エルビウム・コバルト磁石を使
用する一方、磁界の一部をフェライト磁石で補い、全体
のコストダウンを図っている。
と、主要な構成は図2の実施例と同一であるが、1つの
永久磁石(サマリウム・エルビウム・コバルト磁石)7
に代えて、2つの永久磁石8及び9の組み合わせを用い
ている。永久磁石8としては、前述の希土類磁石のサマ
リウム・エルビウム・コバルト磁石を用い、永久磁石9
としては、通常のフェライト磁石を用いている。これは
一般に希土類磁石がフェライト磁石に比べ大変高価であ
るため、希土類磁石の使用量を減らしたものである。周
囲温度の上昇に伴い、直流外部磁界の大きさが大きくな
るように、サマリウム・エルビウム・コバルト磁石を使
用する一方、磁界の一部をフェライト磁石で補い、全体
のコストダウンを図っている。
【0019】
【発明の効果】以上詳細に説明した通り、本発明は、周
囲温度の変動に対して、静磁表面波フィルタの中心周波
数の変動を抑える直流外部磁界の温度特性を持つ温度補
償型静磁表面波フィルタを提供できる。
囲温度の変動に対して、静磁表面波フィルタの中心周波
数の変動を抑える直流外部磁界の温度特性を持つ温度補
償型静磁表面波フィルタを提供できる。
【図1】図1は、本発明で用いる永久磁石を作成するた
めの原理を説明するためのSmCo5 磁石及びErCo
6 磁石の磁化の温度特性を示すグラフである。
めの原理を説明するためのSmCo5 磁石及びErCo
6 磁石の磁化の温度特性を示すグラフである。
【図2】図2は、本発明の1つの実施例の静磁表面波フ
ィルタの平面図である。
ィルタの平面図である。
【図3】図3は、本発明の他の実施例の静磁表面波フィ
ルタの平面図である。
ルタの平面図である。
【図4】図4は、従来の静磁表面波フィルタの平面図で
ある。
ある。
1 誘電体基板 2 試料 3 金属薄膜パターン 4 入力側パラレルストリップトランスデューサ 5 出力側パラレルストリップトランスデューサ 6 フェライト磁石 7 サマリウム・エルビウム・コバルト磁石 8 サマリウム・エルビウム・コバルト磁石 9 フェライト磁石 10 ヨーク
Claims (4)
- 【請求項1】 強磁性体単結晶薄膜を面上に形成した単
結晶基板と、該強磁性体単結晶薄膜に直流外部磁界を印
加する永久磁石とから成る静磁表面波フィルタであっ
て、永久磁石の磁界の大きさの温度特性を前記強磁性体
単結晶薄膜の磁化の大きさの温度特性に対して反対の極
性となるように構成することを特徴とする温度補償型静
磁表面波フィルタ。 - 【請求項2】 請求項1記載の温度補償型静磁表面波フ
ィルタにおいて、前記強磁性体単結晶薄膜の磁化の大き
さ温度特性と前記永久磁石の磁界の大きさの温度特性が
使用温度範囲内で通過中心周波数の変動に対して互いに
相殺する作用をなすように前記永久磁石の磁化の大きさ
の温度特性を選ぶことを特徴とする温度補償型静磁表面
波フィルタ。 - 【請求項3】 請求項2記載の温度補償型静磁表面波フ
ィルタにおいて、前記永久磁石がSm(1-x) Ax Co5
の組成を有する希土類磁石から成り、前記AはEr、D
y、Ho、Tb、Ghから成る群から選ばれたものであ
り、前記強磁性体単結晶薄膜の磁化の大きさの温度特性
と前記永久磁石の磁界の大きさの温度特性が使用温度範
囲内で通過中心周波数の変動に対して互いに相殺する作
用をなすようにXの値を選ぶことを特徴とする温度補償
型静磁表面波フィルタ。 - 【請求項4】 請求項2記載の温度補償型静磁表面波フ
ィルタにおいて、前記永久磁石が希土類磁石とフェライ
ト系磁石から成り、前記希土類磁石がSm(1-x) Ax C
o5 の組成を有し、前記AはEr、Dy、Ho、Tb、
Ghから成る群から選ばれたものであり、前記強磁性体
単結晶薄膜の磁化の大きさの温度特性と前記永久磁石の
磁界の大きさの温度特性が使用温度範囲内で通過中心周
波数の変動に対して互いに相殺する作用をなすようにX
の値を選ぶことを特徴とする温度補償型静磁表面波フィ
ルタ
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3084723A JPH05175709A (ja) | 1991-03-25 | 1991-03-25 | 温度補償型静磁表面波フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3084723A JPH05175709A (ja) | 1991-03-25 | 1991-03-25 | 温度補償型静磁表面波フィルタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05175709A true JPH05175709A (ja) | 1993-07-13 |
Family
ID=13838607
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3084723A Pending JPH05175709A (ja) | 1991-03-25 | 1991-03-25 | 温度補償型静磁表面波フィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05175709A (ja) |
-
1991
- 1991-03-25 JP JP3084723A patent/JPH05175709A/ja active Pending
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