JPH05175147A - 真空装置 - Google Patents

真空装置

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JPH05175147A
JPH05175147A JP3356293A JP35629391A JPH05175147A JP H05175147 A JPH05175147 A JP H05175147A JP 3356293 A JP3356293 A JP 3356293A JP 35629391 A JP35629391 A JP 35629391A JP H05175147 A JPH05175147 A JP H05175147A
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JP
Japan
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vacuum
valve
exhaust
exhaust valve
processing chamber
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JP3356293A
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Mitsuaki Komino
光明 小美野
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Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】真空容器と、この真空容器内を排気する排気手
段11と、この排気手段及び上記真空容器間に接続され
る真空排気弁12とを有する真空装置において、前記真
空排気弁12の開閉を行なう駆動部を、前記真空排気弁
12を閉口した時に前記真空容器と前記真空排気弁とで
形成される気密容器の外に設けることを特徴とする真空
装置。 【効果】真空処理装置における真空処理室の真空排気弁
により閉塞される気密空間の中にコンタミの原因となる
真空排気弁の金属ベローズを入れないことにより、半導
体ウエハの重金属汚染を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、真空装置に関する。
【従来の技術】従来、真空装置の排気手段は、真空雰囲
気を作る空間の側面あるいは底面に単一あるいは複数個
設けられた排出口より、排気管を経由して真空排気弁を
設け、再に排気管を経由して真空ポンプにより真空引き
が行なわれる様構成されていた。真空ポンプは 例えば
ターボ分子ポンプやドライ・バキューム・ポンプが使わ
れていた。例えば 特願平2−8057 には、以上の
様に構成された排気手段により、ロードロック室とカセ
ット収納室を真空引きする技術が記載されている。又例
えば、 特願平2−84260 には真空処理装置にお
ける密閉容器を真空状態からガス導入により大気圧にす
るまでのガス流量制御方法に関して記載されている。又
例えば 特願平2−89415 にはロードロック室の
設けられた真空処理装置に関する技術が記載されてい
る。又、従来真空排気弁は真空装置の排気口の近傍に設
けているが、これは真空引きする空間を小さく構成する
ことにより真空引きに要する時間を短かくする為であ
る。例えば長時間大気雰囲気にさらされた10リットル
の容積の真空容器を考えてみると、最初の1回目の真空
引きに必要な時間は、真容容器の内壁に付着した水分の
放出に時間がかかり、1×10-3Torrの真空雰囲気にす
る為には約20分かかり、N2ガスにより常圧に戻して短
時間大気開放後、2回目以降に真空引きしたときは、約
40秒で上記と同じ1×10-3Torrの圧力にすることが
できた。この真空引きに要する時間は、前記真空容器の
容積と内壁表面積を小さくする程短くなり、装置の効率
的運用が可能となる。したがって排気口と真空排気弁と
の距離が長くなると、上記排気口から真空排気弁までの
空間及び表面積が真空容器と一体を成した空間として排
気の対象となり、真空容器の容積と水分の付着する壁面
が実質的に増大し排気効率が悪くなる。とりわけ被処理
体、例えば半導体ウエハを1枚ずつ搬送に処理する枚葉
式の真空処理装置、例えばエッチング処理装置を構成す
るロードロック室においては、被処理体を大気中よりロ
ードロック室に搬入する毎に、ロードロック室の真空引
きを処理室と同圧まで行ない、同圧になった後ロードロ
ック室から処理室へ被処理体を搬送しなければならず、
この真空引きの時間を短かくすることにより、1枚あた
り被処理体の真空処理装置における処理時間の短縮につ
ながり、引いては、装置全体の生産効率の向上につなが
ってくる。以上述べた事をまとめると、真空装置の真空
引きに必要とされる時間を短かくするために、気密容器
の容積及び内壁表面積を小さくし、その為に排気手段の
真空排気弁を真空容器の排出口の近傍に設けることが要
求されていた。以上述べた排気対象の気密容器を小さく
する技術とは別の観点から半導体メモリの製造技術が4
M,6Mと微細化が進むにつれ、従来特に問題とならな
かった1×1010原子/cm↑2レベルのウエハ表面の
重金属汚染が製品の特性に影響し、例えばメモリの特性
と信頼性に非常に重要な影響を与えていることが判明
し、より微細加工の超LS工製造工程で歩留まりの良し
悪しを左右する鍵となってきた。 ウエハ表面の重金属
による汚染は、ウエハの品質とプロセス中の悪影響と相
互に影響し合って、最終製品である半導体メモリの欠陥
として表われて来る。歩留まり維持のためには、16M
クラスのDRAMでは、ウエハ表面汚染を、重金属につ
いて例えばFe,Cu,Ni,Crについてそれぞれ1
0×1010原子/cm↑2以下に汚染を低減しなければ
ならないことが確認されている。特にFeやCuに起因
するウエハ表面汚染は、ウエハ内部の結晶欠陥の原因と
なりCr,Niに起因するウエハ表面汚染は局所酸化の
原因となることから、その汚染の度合いが検査され、1
0×1010原子/cm↑2以下に保たれていることが確
認されねばならない。半導体ウエハの重金属汚染を1×
109 原子/cm↑2レベル感度で非破壊検査行なう場
合、全反射蛍光X線分析法が有効であり、この方法では
重金属汚染、例えばFe,Cu,Ni,Crが1×10
9 原子/cm↑2レベルの高感度で分析することが可能
である。従って上記全反射蛍光X線分析法を用いれば、
上記の4元素のいずれが結晶欠陥や局所酸化の原因にな
っているのかなどの半導体ウエハの欠陥とその表面の汚
染との因果関係の分析が可能である。又、この全反射蛍
光X線分析法は、重金属汚染、非破壊、非接触で分析す
ることが可能であるので、例えば半導体製造装置の構成
部品のいずれかにこの重金属汚染の原因がある場合に、
その構成機構の1つずつに着目して、それの構造を簡素
化し、半導体製造装置の実験機に組み込み、反復稼動す
ることにより、処理された半導体ウエハを分析し、従来
発見できなかった重金属汚染源を発見する手法として用
いることができる。
【発明が解決しようとする課題】排気手段の真空排気弁
を真空容器の近傍に設けた真空装置として、従来より例
えば半導体ウエハの真空処理装置におけるロードロック
室がある。このロードロックの中に被処理体として、例
えば8インチの半導体ウエハを搬入して所定の真空引き
とパージによる常圧復帰を行ない、続いて、前記真空処
理装置において16Mメモリーに必要とする0.5μm
クラスの成膜処理を行なった所、ウエハ内部の結晶欠陥
や局所酸化に起因する歩留まりの低下が認められた。
又、前記ロードロック室や真容処理室に搬入された成膜
処理の行なわれていない8インチベアウエハに所定の真
空引きとパージによる常温復帰を反復して行ない、前記
全反射蛍光X線分析を行なった所、基準以上の重金属汚
染が確認され、この汚染源が真空装置の中に在ることが
判かった。本発明の目的は重金属汚染の少ない真空装置
を提供することにある。
【課題を解決するための手段】真空容器と、この真空容
器内を排気する排気手段と、この排気手段及び上記真空
容器間に接続される真空排気弁とを有する真空装置にお
いて、前記真空排気弁の開閉を行なう駆動部と前記真空
排気弁を閉口した時に前記真空容器と前記真空排気弁と
で形成される気密容器の外に設けることを特徴とする。
又、前記真空排気弁を、前記真空容器の近傍に設けるこ
とを特徴とする。
【作用】真空排気弁の駆動部を、排気手段の真空排気弁
が閉口した時に、真容容器と前記真空排気弁で形成され
る気密空間より外に設けたことにより、真空排気弁の駆
動部より発生する重金属による塵埃が真空容器に舞いも
どるのを防止したものである。又、前記真空排気弁を前
記真空容器の近傍に設けたので、前記排気手段の真空排
気弁が開口した時に、排気手段により排気を行なう対象
となる前記真空容器と前記真空排気弁との間に形成され
る空間を小さくすることができる。
【実施例】本発明の真空装置の実施例を図1を用いてそ
の構成を説明する。図1で示す真空装置は、真空容器の
容器壁、例えばアルミニウムの少なくとも内壁面が陽極
酸化処理(いわゆるアルマイト処理)されている。その
後封孔処理され、更に超音波と蒸気洗浄による汚染対策
が行なわれたアルミニウムで構成された真空容器である
真空処理室1を中心に構成されている。前記真空処理室
1の中央部には、ポリアセタール樹脂等のプラスチック
で製作された保持手段2が設けられ、この保持手段2
は、被処理体3例えば8インチ半導体ウエハを下面周縁
部のみで保持することが出来る様に構成されている。こ
の真空容器に搬送アームは取り付けられていない。何故
なら搬送アームを駆動するモータの軸に対して、磁性流
体シール等が用いられて、汚染源の究明の際に分析を困
難にするからである。したがって、保持手段2に被処理
体3を載せる時は真空ピンセットにて行ない、又前記真
空処理室1への被処理体3の出し入れた図示しないフロ
ント・プレート、あるいはアッパー・プレートの開閉に
より行なう。この実施例の真空装置は汚染の確認を目的
として構成されており、クリーン・ルーム内に設置され
動作される。又、前記真空処理室1の側壁面にはガス供
給口4が設けられ、このガス供給口4にはガス供給手段
が接続されている。このガス供給手段は、パージガ
ス例えばドライN2 ガスを供給するボンベ18より前記
2 の流量を制御するマス・フロー・コントロール19
を介し、1/4インチ口径の光輝焼鈍管からなるガス供
給管6を経由して、前記真空処理室1へ大容量のパージ
ガスを供給する際、開口するメインバルブ7へ接続され
ている。また上記ガス供給管6は分岐されており、ガス
パージの際前記真空処理室1内の塵埃を舞き上げない様
に開口するニードルバルブ8が並列に接続されている。
前記メインバルブ7とニードルバルブ8から出たガス供
給管6は、合流して、0.01μm以上の塵埃を適さな
いフィルター9を経由した後、前記処理室1のガス供給
口4へと接続する様にガス供給手段は構成されてい
る。この様な目的のフィルターは、例えばセラミックフ
ィルターを用いても良く、あるいはステンレス微粉末を
焼結成形して構成されるメタルフィルターを用いても構
成可能である。又、前記真空処理室1の他の側壁面に設
けられた排気口10には排気手段11が接続されてい
る。この排気手段11は、排気口10より真空排気弁1
2を介して排気管13が接続され、この排気管13は図
示しない排気ポンプ、例えばターボ分子ポンプやドライ
・バキューム・ポンプにより真空雰囲気、例えば1×1
-3Torr以下に排気可能に構成されている。また前記真
空処理室1には小口径の排気口14が接続され、前記真
空処理室1内の塵埃を舞き上げることなく、例えば10
Torrにスロー排気する際に開口するニードル排気弁15
を介して前記排気管11に接続されている。又、前記真
空排気弁12の構成は、ステンレス鋼SUS316Lで
作られた筒体状の外形の中に図示しないコイルバネによ
り駆動される弁体17が設けられ、上記コイルバネ部を
被うように、金属例えばステンレスSUS316Lから
なるベローズ16が設けられている。この真空排気弁の
開閉に際し、ベローズ16が伸縮することにより前記真
空排気弁の中にも金属パーチックルが発生する。ところ
が前記真空排気弁12の弁体17の閉口時(図1に示す
状態)、この弁体17の駆動部であるベローズ16は、
被処理体3を収納する空間の外に位置する様に構成され
ている。前記弁体17は表面が鏡面仕上げされたステン
レスSUS316Lからなり、前記真空排弁12の中に
組み込まれた後洗浄されて、それ自身から塵埃を発生し
ない様になっている。又、前記弁体17が閉口時対向す
る前記真空排気弁12の筒状外形の環状凹部17aの溝
にフッ素ゴムよりなる17bが加硫接着されて設けられ
真空シールとなる様構成している。この加硫接着され
たフッ素ゴム17bは、単にOリング状のゴムを凹部1
7aに埋めるものに比較して完全な真空シールとなる様
に構成されている。以上の構成の真空装置の動作につい
て図2のタイムチャートを用いて説明する。図2は、図
1で示した真空装置において、保持手段2の上に、シリ
コンウエハのメーカーが保証するクリーン度を保った8
インチのベアウエハを被検査体3として載置した後、1
サイクルの排気およびパージガスによる大気圧へ復帰を
行なうタイミングを示している。又、図2のタイムチャ
ートの前後に被処理体3の真空処理室1への載置、取り
出しをクリーンルーム内で行なう行程がある。タイムチ
ャートは、図2の左側の欄に記載されている5つのフロ
ーに従って実施される。上記のシリコンウエハのメーカ
ーが保証するクリーン度を保った8インチのベアウエハ
を、図4に示す観測点F及びGにおいて、全反射蛍光X
線分析方法で金属原素ごとに観測した結果、観測点F及
びG共に次に示す通りのレベルの金属が存在しているこ
とが分かった。 Cr=発見されず(NOT DETECTED) Fe=1.40×1010原子/cm↑2 〜 1.43×1010原子/cm↑2 Ni=1.55×1010原子/cm↑2 〜 1.19×1010原子/cm↑2 この結果に示されるレベルの金属をその表面に持つ8イ
ンチベアウエハを被検査体3として用いて、図2に示す
タイムチャートに従った処理について説明を行なう。初
期設定は、真空処理室1を大気圧にして、全ての弁を閉
口する。 フロー1:ニードル排気弁15を約30秒間開口した後
閉じる。 真空処理室1の中をスロー排気する。 フロー2:真空排気弁12を約15秒間開口した後閉じ
る。 真空処理室1の中を、真空雰囲気に排気する。 フロー3:真空排気弁12とニードル弁15を閉じた状
態で、ニードルバルブ8を約30秒間開口した後閉じ
る。パージガスN2 を真空処理室1にスローパージす
る。 フロー4:メインバルブ7を約60秒間開口した後閉じ
る。パージガスN2 をほぼ常圧より多少加少圧ぎみにな
るまで供給する。 フロー5:真空処理室1の図示しない開閉蓋を開き、加
圧分のN2 ガスを5秒間大気へ放出する。 以上の様に図2で示すタイミングチャートに従って図1
に示した真空装置を動作させる。ガス供給手段は、仮
にニードルバルブ8あるいはメインバルブ7の開閉動作
に伴なって重金属パーティクルが発生しても、フィルタ
ー9で捕えられて、真空処理室1の中に収納された被処
理体3を汚染することは無い。次に図2のタイムチャー
トに従って実施例の真空処理装置を動作させた後、被処
理体3である8インチの半導体ウエハの表面を全反射蛍
光X線装置で分析して汚染の状態の測定を行なった。図
4は、重金属汚染の検査を行なう全反射蛍光X線分析装
置の原理を示す図である。X線源101より出力された
入射X線102は、モノクロメータ103により励起に
適した波長に単色化された後、試料台104に載置され
た試料105、例えば半導体ウエハに照射され、その試
料105より反射されたX線107は、X線計測器10
8により検出され、ステップ・モータ109により試料
台104の角度を全反射条件に、例えば入射X線102
と試料105の作る角度が0.10 である様に設定す
る。試料の載置された測定室110は真空に保たれ、試
料105より出される蛍光X線111が鉛シーリング1
12におおわれ、その開口部113より蛍光X線111
が入ってくるとLiをドープしたSiからなる蛍光X線
検出器114に電流が発生することを利用して蛍光X線
111を検出している。上記検出器のSiは液体窒素1
15により冷却され、検出器114より発生した電流
は、アンプ116で増幅された後、A/D変換器117
を介してマルチチャンネル・アナライザー118、蛍光
X線111の各波長ごとに波長強度をカウントすること
ができる様に構成されている。この蛍光X線111の各
波長が各重金属原素と対応しており、これにより試料1
05の表面上の重金属原素の存在と量が計測される。コ
ンピュータ119は、マルチ・チャンネル・アナライザ
ー118の出力に基づき、ステップ・モータ・コントロ
ーラ120の制御によりステップ・モータM109を動
かして、試料5に入射するX線の角度を変えて、最適な
蛍光X線111が採れる角度を設定する。以上述べた全
反射蛍光X線分析方法は、1990年中頃実用化された
技術であり、これにより従来重金属汚染の分析が半導体
ウエハの破壊を伴なう試験方法を用いており簡便ではな
かったものが、この新分析法の開発確立のおかげで、そ
の場観測(in−site monitoring )が容易に行なえる様
になった。その為、半導体製品のDRAM不良との因果
関係が不明確であったが、上記分析法を用いることによ
り、例えばFe,Cu,Ni,Crの各原素ごとに半導
体ウエハの結晶欠陥と局所酸化という不良との定量的関
係が明確化されて来た。それにより歩留りを改善するた
めには半導体ウエハの重金属汚染を10×1010原子/
cm↑2以下に押えなければならないという基準が明ら
かになって来た。上記全反射蛍光X線装置の8インチ半
導体ウエハの表面上の分析ポイントを図4に示す。又、
その分析結果を表1に示す。
【表1】 表1の右側の欄は実施例装置における重金属の量を示し
ており、上から下にウエハ表面のF位置、G位置におけ
るCr,Fe,Ni,の量を表わしている。以上の分析
結果から実施例では、重金属汚染がCr,Fe,Ni共
に10×1010原子/cm↑2以下に押えられているこ
とが分かる。すなわち、真空排気弁12の弁体17を駆
動する金属ベローズ16が開閉動作に伴なって伸縮し、
金属パーティクルを発生しても、実施例の構成の真空装
置においては、前記金属パーティクルは、真空処理室1
の中の8インチ半導体ウエハを汚染していないことが分
かる。実施例装置と比較するために実験装置を構成して
上記と同様な測定を行なった。以下比較用の実験装置の
構成を説明する。図6に比較用の実験装置の真空装置の
例を示す。図6において、図1で示した実施例装置と同
一の部品に同一の番号を付けて説明を省略する。図6の
比較用の実験装置が実施例装置と異なるのは、真空処理
室1の壁面に設けられた排出口10より排気管を介して
接続される真空排気弁12の取り付け構造である。真空
排気弁12は弁体17により閉口された時、前記真空処
理室1と前記真空排気弁12により形成される空間の中
に、前記弁体17を駆動する金属ベローズ16も存在す
る。次に以上述べた実験装置の動作を説明する。前記真
空処理室1を真空雰囲気から常圧に復帰する為には、真
空排気弁12とニードル排気弁15を閉口して、ガス供
給手段よりN2 パージガスを真空処理室1の中に送り
込む。この時実験装置の真空排気弁12において、弁体
17を駆動する金属ベローズ16を取り囲こむ空間は、
真空処理室1と同一の空間である為、金属ベローズ16
の開閉動作に伴なって発生した金属パーティクルは、前
記N2 パージガスにより舞き上げられ真空処理室1の中
に取り込まれている。実験装置の真空処理室1の中央に
保持された半導体ウエハ3の表面が金属パーティクルに
より汚染される恐れがある。一担金属汚染された真空処
理室は、運転を停止した後、装置を分解・清掃しなけれ
ば、半導体ウエハの処理を再び行なうことができず、製
造ラインの停止という重大な問題となる。上記説明した
如き実験装置を実施例装置と同じ様に第2図のフローチ
ャートに従って所定の動作をさせた後、ウエハ表面にお
ける重金属染染を測定し、この測定結果を表1の左側の
欄に示す。実験装置の測定結果は、8インチ半導体ウエ
ハの表面においてCr,Fe,Ni,共に重金属汚染が
10×1010原子/cm↑2を超えていることを示して
いる。この分析結果から予測出来ることは、比較実験の
真空装置において8インチ半導体ウエハの表面に付着し
た重金属は、Cr,Fe,Niの組成比からしてステン
レスの塵埃であり、それは真空排気弁12の開閉動作に
伴なって発生したステンレスの塵埃が舞き上げられて、
ウエハ表面を汚染したものであるということと、実施例
の装置では、真空排気弁12の開閉動作を行なう金属ベ
ローズの駆動部16が、真空排気弁12が開口した時、
前記駆動部より発生する塵埃は、排気手段11により排
気され、又真空排気弁12が閉口した時は、N2 パージ
ガスによってパージされる真空処理室1につながる空間
の外に前記駆動部が設けられているので、前記駆動部よ
り発生する塵埃は、真空処理室1の中に入り込まないと
いうことである。以上の実施例装置によれば、ステンレ
スSUS316Lで構成された金属ベローズ16を用い
た真空排気弁12から発生する重金属から真空処理室1
が汚染されることを改善し、被処理体3への重金属汚染
を大巾に少なくすることができる。又、以上の実施例に
よれば、真空排気弁12に対して重金属の汚染対策を行
なったので、前記真空処理室1の排気口10の極めて近
くに真空排気弁12を設けることができ、真空排気を要
する真空処理室の空間を小さく構成することができる。
これにより真空装置の真空排気時間を短縮することがで
き、効率の良い真空装置を提供することができる。その
他の本発明の真空装置の実施例を図5に示す。図1と共
通する項目は同一番号を付け説明を省略する。図5
(イ)の実施例において、排気手段11の真空排気弁1
2は、真空処理室1の壁に直接排気管を経由せずに取り
付けられている。排気口10と排気口14に接続される
排気管を省略して、排気対象となる真空処理室1の空間
を小さくしていることを特徴とする。この様に真空処理
室1の排気口10の近傍に真空排気弁12を設ける場
合、排気に際して、閉口していた弁体17を開口した場
合に弁体17の駆動部である金属ベローズ16より発生
する金属パーティクルが真空処理室1へ舞き上げられる
のを防止する為、ガス供給手段よりN2 パージガスを
供給しつつ、前記弁体17を開口することにより、前記
金属ベローズ16より発生する金属パーティクルによる
真空処理室1の汚染を防止できる。図5(ロ)の実施例
では、単一の真空排気弁203の中に、このベローズ1
6、202により駆動される弁体17、201が設けら
れている。真空処理室1の排気口10、14よりそれぞ
れ排気され、真空排気弁203に共通して一ヶ所設けら
れた排気管13より図示しない排気手段により排出され
る。図5(ハ)の実施例では、単一の真空排気弁203
の中に、2つのベローズ16、202が設けられ、これ
らにそれぞれ独立して駆動される弁体17、201が設
けられている。真空処理室1の単一の排気口204に前
記真空排気弁203は接続されている。真空排気弁20
3は、共通して一ヶ所設けられた排気管13を介して図
示しない排気手段により排出される。以上の実施例は、
真空容器の側面に排気口と真空排気弁を設けた例につい
て述べたが、設置場所は図5(ニ)の様に底面に設けて
も良い。又、排気口を複数設けて、それぞれ独立排気に
も良く、複数の排気口を共通の排気管を経由して、共通
の排気手段で排気しても良い。以上述べた実施例は、い
ずれも真空弁の開閉に伴なう弁体17の駆動部が、排気
の対象となる真空処理室の空間の外に設けられており、
前記駆動部から発生する重金属のパーティクルが真空処
理室内1に侵入するのを防ぐことができる。以上の実施
例において被処理体として半導体ウエハについて述べた
が、LCD基板や真空処理を行なうガラス板等について
も本発明を適用できる。又、真空装置としては、エッチ
ング装置、アッシング装置、CVD装置、イオン・イン
プラ装置におけるロードロック室や真空処理室など被処
理体を搬送して真空雰囲気で処理を行なうものであれ
ば、何でも本発明を適用できる。又、被処理体として単
一の例を取り上げたが、複数の被処理体、例えば複数の
半導体ウエハを収納するカセットを収納して真空雰囲気
中でロードロック室や真空処理室等の搬送を行なう目的
のカセット室等に対しても本発明の真空装置を適用する
ことができる。上記実施例では気密容器での処理装置に
ついて説明したが、処理しなくても検査・測定、また単
に真空容器の排気機構として用いてもよい。
【本発明の効果】本発明の真空装置によれば、重金属汚
染のない真空処理を行なう装置を提供することができ
る。又、他の本発明の真空装置によれば、真空容器と真
空排気弁との間に形成される空間を小さくすることがで
き、排気時間を短かくすることができる装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空装置の実施例を示す。
【図2】本発明の真空装置の実施例の動作タイムチャー
トを示す。
【図3】全反射蛍光X線分析装置の構成を示す。
【図4】全反射蛍光X線分析による8インチ半導体ウエ
ハの分析ポイントを示す。
【図5】本発明の真空装置のその他の実施例を示す。
【図6】比較用の実験装置の例を示す。
【記号の説明】
1.真空処理室 3.被処理体5. ガス供給手段 10.排気口11. 排気手段 12.真空排気弁 16.金属ベローズ 17.弁体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/302 B 7353−4M 21/68 A 8418−4M // H01L 21/31 C 8518−4M

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空容器と、この真空容器内を排気する排
    気手段と、この排気手段及び上記真空容器間に接続され
    る真空排気弁とを有する真空装置において、前記真空排
    気弁の開閉を行なう駆動部を、前記真空排気弁を閉口し
    た時に前記真空容器と前記真空排気弁とで形成される気
    密容器の外に設けることを特徴とする真空装置。
  2. 【請求項2】請求項1の真空装置において、前記真空排
    気弁を前記真空容器の近傍に設けることを特徴とする真
    空装置。
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