JPH0517509Y2 - - Google Patents

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JPH0517509Y2
JPH0517509Y2 JP1985013290U JP1329085U JPH0517509Y2 JP H0517509 Y2 JPH0517509 Y2 JP H0517509Y2 JP 1985013290 U JP1985013290 U JP 1985013290U JP 1329085 U JP1329085 U JP 1329085U JP H0517509 Y2 JPH0517509 Y2 JP H0517509Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、自動車等車両に搭載される変速機の
ニユートラル時の歯車がた打ち音防止装置に関す
る。
〔従来の技術〕
周知のように、変速機のニユートラル時におけ
るエンジンアイドリング回転状態おいては、変速
機の変速噛合歯車にがた打ちが生じ、このがた打
ちによりがた打ち音という異音が発生し、不快感
が与えられるという問題がある。
従来、この問題を解決するために各種の提案が
なされているが、その一つに特公昭50−20214号
公報「変速機のアイドリング時におけるガタ打ち
防止装置」に開示された技術がある。
この技術は、インタロツク機構とシフト位置決
め機構を備えた複数本のフオークシヤフトを有す
る変速機において、ニユートラル位置からさらに
フオークシヤフトが軸方向にわずかに変位可能な
シフト位置決め機構を設けるとともに、フオーク
シヤフトを一方に押圧する弾性装置を設け、イン
タロツク機構と共働して全てのフオークシヤフト
がニユートラル位置にある場合のみ、フオークシ
ヤフトを介してクラツチハブスリーブを軸方向に
さらにわずかに変位せしめシンクロナイザリング
を変速歯車に摩擦接触させるようにしたものであ
る。これにより、変速機のニユートラル時には、
変速機の変速噛合歯車にひきずり抵抗が付与さ
れ、アイドリング時におけるがた打ち音の発生が
防止ないしは減少される。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかし、上述の従来の技術においては、ニユー
トラル時におけるシフトヘツドの位置が不揃いと
なり、セレクト操作時にひつかかり等を生じ、シ
フトレバーを操作するときのシフトフイーリング
が悪くなるという問題を生じることがある。
この問題が生じる原因は、次の通りである。す
なわち、各フオークシヤフトにはそれぞれシフト
ヘツドが設けられており、このシフトヘツドに設
けられた係合溝にシフトレバーまたはシフトレバ
ーからの伝達部材が選択的に係合して、シフト操
作すべき所定のフオークシヤフトをセレクトする
ようになつている。普通には、各シフトヘツドの
係合溝は、すべてのフオークシヤフトのニユート
ラル位置決め状態では一直線上に整合した位置と
なるように設けられている。しかし、上述したよ
うに一本のフオークシヤフトのニユートラル位置
決めが軸方向にわずか変位されて行われると、そ
のフオークシヤフトに設けられるシフトヘツドの
係合溝の位置は、他のシフトヘツドの係合溝の位
置からずれ、全体として係合溝の位置は、不揃い
となる。このため、セレクト操作時にひつかかり
を生じ、シフトフイーリングが悪くなる。
而して、本考案は、上述した従来の問題を解決
するためになされたものであつて、変速機のニユ
ートラル時におけるがた打ち音の防止ないしは減
少を、いわゆるシフトフイーリングを悪化させる
ことなく行うことを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案は、上述した目的を達成するために、シ
フトヘツドをフオークシヤフトと軸方向に遊びを
持たせて結合し、シフトヘツドに別のシフト位置
決め機構を設けることを特徴とする。
具体的には、本考案にかかる変速機のニユート
ラル時の歯車がた打ち音防止装置は、次の手段を
とる。
すなわち、変速機のニユートラル時の歯車がた
打ち音防止装置は、シフトヘツドを一体的に有す
る複数本のフオークシヤフトと、シフトヘツドと
軸方向に所定の遊びを与える遊び機構を介して力
伝達可能に結合されている少なくとも一本のフオ
ークシヤフトとを備え、これらフオークシヤフト
及び少なくとも一本のフオークシヤフトには各々
インタロツク機構と第1のシフト位置決め機構が
備えられており、この一本のフオークシヤフトの
第1のシフト位置決め機構は、正規のニユートラ
ル位置より軸方向にオフセツトした位置にこのフ
オークシヤフトを保持して、シンクロナイザリン
グを変速歯車に摩擦接触させ、更に、一本のフオ
ークシヤフトに連結するシフトヘツドにはこのシ
フトヘツドを正規のニユートラル位置に保持する
第2のシフト位置決め機構が設けられていること
を特徴とする。
〔作用〕
上述の手段によれば、変速機がニユートラル位
置状態にあるときには、一本のフオークシヤフト
はそのニユートラル位置決めが軸方向にオフセツ
トして行われるため、このフオークシヤフトの軸
方向移動により作動される変速同期装置は正規の
ニユートラル位置よりわずかオフセツトした位置
状態となつて、軽い同期作用をなし、変速機の回
転系にひきずり抵抗を与える。このひきずり抵抗
によりアイドリング時における変速噛合歯車のが
た打ち音の発生が防止ないしは減少される。
なお、上述したがた打ち音の防止ないしは減少
に機能する一本のフオークシヤフトに設けられる
シフトヘツドは、軸方向に前記オフセツト以上の
遊びが設けられてフオークシヤフトと結合されて
おり、かつ、シフトヘツドには第2のシフト位置
決め機構が備えられているため、シフトヘツドの
ニユートラル位置決めはこのシフト位置決め機構
によりオフセツトされない正規のニユートラル位
置状態で位置決めされる。すなわち、変速機のニ
ユートラル状態においては、一本のフオークシヤ
フトとそのシフトヘツドは別個にニユートラル位
置の位置決めが行われる。このように一本のフオ
ークシヤフトに設けられるシフトヘツドのニユー
トラル位置決めが正規状態で行われることによ
り、フオークシヤフトに設けられる各シフトヘツ
ドはニユートラル状態では整合された位置状態と
なる。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。
第1図ないし第6図は本考案にかかる変速機の
ニユートラル時の歯車がた打ち音防止装置の一実
施例を示す。この実施例は前進5段後進1段の変
速機で、がた打ち音の防止ないしは減少させるた
めの機構が第5速用の変速同期装置に装備されて
いる場合である。
第1図は複数本のフオークシヤフトの配列状態
を示す。フオークシヤフトは第1のフオークシヤ
フト10、第2のフオークシヤフト12、第3の
フオークシヤフト14、第4のフオークシヤフト
16の4本が平行に並べられて配設されている。
第1図で見て、上から、第2のフオークシヤフト
12、第1のフオークシヤフト10、第3のフオ
ークシヤフト14、第4のフオークシヤフト16
の順に配設されている。これら4本の各フオーク
シヤフト10,12,14,16は変速機のケー
ス部材18に支承されており、軸方向に移動可能
となつている。
第1のフオークシヤフト10は第1速および第
2速用のフオークシヤフトである。この第1のフ
オークシヤフト10には第1速および第2速用同
期装置を作動させる第1のシフトフオーク20が
一体的に取付けられている。第1図で見て、第1
のフオークシヤフト10および第1のシフトフオ
ーク20の右方向移動により第1速の変速状態が
達成され、左方向移動により第2速の変速状態が
達成されるようになつている。
第2のフオークシヤフト12は第3速および第
4速用のフオークシヤフトである。この第2のフ
オークシヤフト12には第3速および第4速用同
期装置を作動させる第2のシフトフオーク(不図
示)が一体的に取付けられている。第1図で見
て、第2のフオークシヤフト12の右方向移動に
より第3速の変速状態が達成され、左方向移動に
より第4速の変速状態が達成されるようになつて
いる。
第3のフオークシヤフト14は後進速用のフオ
ークシヤフトである。この第3のフオークシヤフ
ト14はリバースアイドラギヤ(不図示)を軸方
向に作動させる第3のシフトフオーク(リバース
用シフトフオーク)24が一体的に取付けられて
いる。第1図で見て、第3のフオークシヤフト1
4および第3のシフトフオーク24の左方向移動
により後進速の変速状態が達成されるようになつ
ている。
第4のフオークシヤフト16は第5速用のフオ
ークシヤフトである。この第4のフオークシヤフ
ト16には第5速用同期装置を作動させる第4の
シフトフオーク26が一体的に取付けられてい
る。第1で見て、第4のフオークシヤフト16お
よび第4のシフトフオーク26の右方向移動によ
り第5速の変速状態が達成されるようになつてい
る。なお、第4のシフトフオーク26の第4のフ
オークシヤフト16への取付け状態は第3図に良
く示されており、第4のシフトフオーク26はボ
ルト28により第4のフオークシヤフト16に締
着されて取付けられている。
これら各フオークシヤフト10,12,14,
16には、ケース部材18の支承箇所において周
知のインタロツク機構Aが設けられている。イン
タロツク機構Aはいわゆる二重噛合防止機構であ
り、4本のフオークシヤフト10,12,14,
16のうちいずれか一本のフオークシヤフトが変
速のため軸方向に移動するとき、他のフオークシ
ヤフトを移動不可能にケース部材18に固定する
ものである。
インタロツク機構Aは、各フオークシヤフト1
0,12,14,16間に配設された大径のイン
タロツクピン30,32,34と、第1のフオー
クシヤフト10と第3のフオークシヤフト14に
貫通して配設される小径のインタロツクピン3
6,38とが一列に配列されて設置されていると
共に、各フオークシヤフト10,12,14,1
6に大径のインタロツクピン30,32,34が
係合するインタロツク溝40,42,44,4
6,48,50が設けられて構成されている。イ
ンタロツク溝40,42,44,46,48,5
0は、4本のフオークシヤフト10,12,1
4,16のニユートラル位置状態で第1図に示す
x線上の位置となるように形成されている。第1
図では第4のフオークシヤフト16のインタロツ
ク溝50は、aだけ右方向にオフセツト移動した
状態で図示されている。
また、各フオークシヤフト10,12,14,
16には、第2図に示すシフト位置決め機構Bが
設けられている。シフト位置決め機構Bは各フオ
ークシヤフト10,12,14,16のシフト位
置を確実に位置決めするための機構であり、各フ
オークシヤフト10,12,14,16に個別に
設けられている。第1のフオークシヤフト10に
は第1のシフト位置決め機構60が設けられてい
る。同様に、第2のフオークシヤフト12には第
2のシフト位置決め機構62、第3のフオークシ
ヤフト14には第3のシフト位置決め機構64、
第4のフオークシヤフト16には第4のシフト位
置決め機構66が設けられている。
各シフト位置決め機構60,62,64,66
は、コンプレツシヨンコイルスプリング60a,
62a,64a,66aにより付勢されたロツク
ボール60b,62b,64b,66bがロツク
溝60c,62c,64c,66cに係合して位
置決めが行われる構成となつている。ロツク溝6
0c,62c,64c,66cはそれぞれ各フオ
ークシヤフト10,12,14,16が具備する
シフト位置数だけ形成されている。具体的には、
第1のフオークシヤフト10には、第1速位置、
第2速位置、ニユートラル位置の3個のロツク溝
60cが形成されている。同様に、第2のフオー
クシヤフト12には、第3速位置、第4速位置、
ニユートラル位置の3個のロツク溝62cが形成
されている。この第2のフオークシヤフト12に
形成される3個のロツク溝62cは第1図に良く
示されている。第3のフオークシヤフト14には
後進速位置、ニユートラル位置の2個のロツク溝
64cが形成されている。第4のフオークシヤフ
ト16には第5速位置、ニユートラル位置の2個
のロツク溝66cが形成されている。
第4のフオークシヤフト16に設けられる第4
のシフト位置決め機構66によるニユートラル位
置決めは、後述する第5速用同期装置100(第
4図に図示)の正規のニユートラル位置より、第
1図に示すaだけ右方向にオフセツトされた位置
で位置決めが行われている。これは、第4のフオ
ークシヤフト16に形成されるニユートラル位置
用のロツク溝66cを正規の位置より第1図で見
て左方にaだけオフセツトして形成することによ
り行われている。なお、ロツクボール66bの位
置を正規の位置より第1図で見て右方位置に配設
する構成とすることによつても行うことができる
が、しかし、この場合には第5速用位置のロツク
溝66cをオフセツトさせて形成する必要があ
る。
その他のシフト位置決め機構60,62,64
による各シフト位置決めは、従来通り正規のシフ
ト位置状態で行われるようになつている。
また、第1図および第3図に良く示されるよう
に、各フオークシヤフト10,12,14,16
にはシフトヘツドが設けられている。シフトヘツ
ドは符号70,72,74で示される3個設けら
れている。第1のシフトヘツド70は第1のフオ
ークシヤフト10の軸端に一体的に結合されて設
けられている。第2のシフトヘツド72は第2の
フオークシヤフト12の軸端に一体的に結合され
て設けられている。第3のシフトヘツド74は第
3のフオークシヤフト14と第4のフオークシヤ
フト16の両者に結合されて設けられている。第
3のシフトヘツド74は連結部位76を介して第
3のフオークシヤフト14および第4図のフオー
クシヤフト16と結合しており、その結合は公知
のいわゆるワンウエイ機構80により行われてい
る。
各シフトヘツド70,72,74には、それぞ
れセレクト係合溝70a,72a,74aが設け
られている。このセレクト係合溝70a,72
a,74aは、変速機のニユートラル状態で第1
図に示すように一直線に整合配列されるように形
成されている。このセレクト係合溝70a,72
a,74aには、第3図に示すように、シフトア
ンドセレクトレバー120の先端爪部122が選
択的に係合するようになつている。シフトアンド
セレクトレバー120は、第4図に一部示される
シフトレバー124により作動されるようになつ
ている。第4図で見て、シフトアンドセレクトレ
バー120はシフトレバー124のセレクト操作
により回転し、シフト操作により軸方向移動する
ようになつている。そして、セレクト操作時のシ
フトアンドセレクトレバー120の回転により、
所定のシフトヘツド70,72,74のセレクト
係合溝70a,72a,74aが選択的に係合さ
れる。
ワンウエイ機構(遊び機構)80は、第1図に
良く示されるように、ワンウエイボール82と、
第3のフオークシヤフト14と第4のフオークシ
ヤフト16に形成されるワンウエイボール82が
係合する係合溝84,86と、第3のフオークシ
ヤフト14に止められたCリング88とにより構
成されている。これにより、第1図の図示状態か
ら第3のシフトヘツド74が、第1図で見て、右
方向に移動するときには、ワンウエイボール82
は係合溝86と係合して、第3のシフトヘツド7
4の連結部位76と第4のフオークシヤフト16
を一体的状態として、第4のフオークシヤフト1
6を右方向に軸方向移動させる。このとき、第3
のフオークシヤフト16はインタロツク機構Aの
インタロツクピン34がインタロツク溝48に係
合しケース部材18に固定された状態となり移動
しない。逆に、第1図の図示状態から第3のシフ
トヘツド74が、第1図で見て、左方向に移動す
るときには、ワンウエイボール82は係合溝84
と係合して、第3のシフトヘツド74の連結部位
76と第3のフオークシヤフト14を一体的状態
として、第3のフオークシヤフト14を左方向に
軸方向移動させる。このとき、第4のフオークシ
ヤフト16は前述と同様にインタロツク機構Aに
より固定されて移動しない。このようにワンウエ
イ機構80は第3のシフトヘツド74の左右方向
への移動の際、第3のフオークシヤフト14と第
4のフオークシヤフト16のいずれか一方のみを
選択して移動する。
ワンウエイ機構80による、第3のシフトヘツ
ド74の連結部位76と第4のフオークシヤフト
16との結合には、一定の軸方向遊びが設けられ
ている。この一定の軸方向遊びとは、第4のフオ
ークシヤフト16が第4のシフト位置決め機構6
6によりニユートラル位置決めが第1図に示すa
だけオフセツトして位置決めされるときでも、第
4のフオークシヤフト16と第3のシフトヘツド
74の連結部位76とが一体的状態となることの
ない遊びである。具体的には、第1図に示すよう
に、第4のフオークシヤフト16に形成された係
合溝86は、ニユートラル時には第4のフオーク
シヤフト16のオフセツト量aに対応するa′だけ
右方に変位した位置にあるが、この位置にあると
きでもワンウエイボール82はどちらの係合溝8
4,86とも係合しない状態にあり、第3のシフ
トヘツド74の連結部位76は第3のフオークシ
ヤフト14および第4フオークシヤフト16のい
ずれとも一体的の結合状態とはならない。すなわ
ち、ワンウエイ機構80の結合にはオフセツト量
a以上の軸方向遊びが設けられている。
第3のシフトヘツド74の連結部位76には別
のシヤフト78が一体的に取付けられている。こ
シヤフト78は第3のフオークシヤフト14およ
び第4のフオークシヤフト16と同じ軸線方向に
配設されており、第3図に示すように、連結部位
76とスロテツドスプリングピン68により一体
的に結合されている。
シヤフト78には、第1図に示すように、第2
のシフト位置決め機構90が設けられている。こ
の第2のシフト位置決め機構90は、コンプレツ
シヨンコイルスプリング90aにより付勢された
ロツクボール90bがロツク溝90cに係合して
位置決めが行われる構成をとつている。シヤフト
78に形成されるロツク溝90cは、後進速位置
90c1、第5速位置90c2、ニユートラル位置9
0c3の3個設けられている。これら3個のロツク
溝90c1,90c2,90c3は、それぞれ通常の正
規のシフト位置に形成されている。すなわち、ニ
ユートラル位置のロツク溝90c3も軸方向にaだ
けオフセツトされることなく正規のニユートラル
位置に形成されている。第3のシフトヘツド74
はこの第2のシフト位置決め機構90によりシフ
ト位置決めが行われるものであり、常に正規のシ
フト位置状態で、第5速位置、後進速位置、ニユ
ートラル位置の位置決めが行われる。
第4図は第5速用変速歯車に備えられる同期装
置100を示す。この第5速用同期装置100は
いわゆるボルグワーナタイプを採用している。第
4図において、92はカウンタシヤフト、94は
アウトプツトシヤフトを示している。カウンタシ
ヤフト92に5速用駆動ギヤ96が設けられ、ア
ウトプツトシヤフト94に5速用被動ギヤ98が
設けられている。5速用駆動ギヤ96と5速用被
動ギヤ98は常時噛合形式で配置されている。な
お、5速用被動ギヤ98はアウトプツトシヤフト
94に一体的に設けられているが、5速用被動ギ
ヤ96はカウンタシヤフト92に回動自在に設け
られている。
第5速用同期装置100は、5速用駆動ギヤ9
6に関連してカウンタシヤフト92上に設けられ
ている。第5速用同期装置100は、周知のボル
グワーナタイプの構成であり、クラツチハブ10
2、クラツチハブスリーブ104、シフテングキ
ー106、シンクロナイザリング108、5速用
ギヤピース110から成つている。クラツチハブ
102は5速用駆動ギヤ96に一体的に取付けら
れており、クラツチハブスリーブ104はクラツ
チハブ102上を軸方向に移動可能にクラツチハ
ブ102とスプライン嵌合されている。5速用ギ
ヤピース110はカウンタシヤフト92と一体的
に結合されている。第4図で見て、クラツチハブ
スリーブ104の右方向移動によりクラツチハブ
スリーブ104は5速用ギヤピース110と噛合
い、第5速の変速状態となる。このクラツチハブ
スリーブ104の右方向移動に際して、シンクロ
ナイザリング108と5速用ギヤピース110間
の円錐面112で摩擦接触の同期作用が行われ、
スムーズにクラツチハブスリーブ104の移動す
なわち変速がなされるようになつている。なお、
クラツチハブスリーブ104の軸方向移動は第1
図に示す第4のフオークシヤフト16に取付けら
れた第4のシフトフオーク26により行われる。
第4のシフトフオーク26は第4図にもクラツチ
ハブスリーブ104の円周溝114に嵌合した状
態として示されている。
次に上記構造における、ニユートラル時のがた
打ち音防止作用について説明する。
変速機のニユートラル状態では、各フオークシ
ヤフト10,12,14,16は各シフト位置決
め機構60,62,64,66によりニユートラ
ル位置で位置決めされた状態にある。すなわち、
各シフト位置決め機構60,62,64,66の
ロツクボール60b,62b,64b,66bは
ニユートラル位置のロツク溝60c,62c,6
4c,66cに係合した位置決め状態となつてい
る。
第5速変速用の第4のフオークシヤフト16の
ニユートラル位置決めは、前述したように正規の
ニユートラル位置状態よりaだけ第1図で見て右
方向にオフセツト移動されて位置決めされてい
る。このため、第4のフオークシヤフト16によ
り作動される第4図に示す第5速用同期装置10
0もわずか作動した状態となる。すなわち、クラ
ツチハブスリーブ104が第6図に鎖線で示す正
規のニユートラル位置状態からわずか右方向に移
動した実線で示す位置状態となる。
第6図に示すようにクラツチハブスリーブ10
4がニユートラル位置よりわずか右方向に移動し
た作動状態にあると、シンクロナイザリング10
8はクラツチハブスリーブ104により右方向に
押圧されて、シンクロナイザリング108と5速
用ギヤピース110間の円錐面112に軽い同期
作用の摩擦接触が生じる。この軽い摩擦接触の同
期作用により5速用ギヤピース110を通じてカ
ウンタシヤフト92にひきずり抵抗が付与され、
このひきずり抵抗により周知の如くエンジンアイ
ドリング回転時における変速噛合歯車のがた打ち
音の防止ないしは減少が図られる。
なお、上記の作動において、第3のシフトヘツ
ド74は第4のフオークシヤフト16とオフセツ
ト量a以上の軸方向遊びが設けられて結合されて
いるため、第3のシフトヘツド74のニユートラ
ル位置決めは第2のシフト位置決め機構90によ
り行われる。第2のシフト位置決め機構90によ
る第3のシフトヘツド74のニユートラル位置決
めは、第4のフオークシヤフト16とは異なりオ
フセツトされない正規のニユートラル位置で行わ
れるため、各シフトヘツド70,72,74に設
けられたセレクト係合溝70a,72a,74a
の位置も一直線に整合した位置となり、セレクト
係合溝70a,72a,74aに係合するシフト
アンドセレクトレバー120の先端爪部122の
移動も、セレクト時にひつかかりを生じることな
く、スムーズに行われる。すなわち、良好なシフ
トフイーリングを得ることができる。
また、第3のシフトヘツド74は第4のフオー
クシヤフト16とは別に第2のシフト位置決め機
構90により正規の状態で位置決めされるため、
ニユートラル位置から後進速位置または第5速位
置へのシフトストロークも同一とすることがで
き、この点に関しても良好なシフトフイーリング
を得ることができる。すなわち、第2のシフト位
置決め機構90により第3のシフトヘツド74を
位置決めしないときには、第3のシフトヘツド7
4のニユートラル位置はオフセツトされた状態で
位置決めされることになるため、後進速位置と第
5速位置へのシフトストロークが異なることにな
り、シフトフイーリングが悪化する。
なお、上記のがた打ち音防止作用は、変速状態
では行われない。これを第5図を用いて説明す
る。第5図は第2速への変速状態を示す。第2速
への変速状態においては、第1のフオークシヤフ
ト10が左方向に移動した状態にある。第1のフ
オークシヤフト10が左方向に移動すると、他の
フオークシヤフト12,14,16はインタロツ
ク機構Aによりケース部材18に固定される。こ
のとき、第5速変速用の第4のフオークシヤフト
16もインタロツクピン34がインタロツク溝5
0に係合して固定されるが、インタロツク溝50
は正規のニユートラル位置に形成されているた
め、第4のフオークシヤフト16も正規のニユー
トラル位置で固定される。この作用は他の変速
(第1速、第3速、第4速、後進速)のときも同
様にして行われる。このように第4のフオークシ
ヤフト16が変速状態ではインタロツク機構Aに
より正規のニユートラル位置とされることにより
第5速用同期装置も変速状態においては正規のニ
ユートラル位置状態にあり、カウンタシヤフト9
2にひきずり抵抗が与えられることとがない。こ
れによりひきずり抵抗による動力損失を最小限に
おさえることができる。
以上、本考案を図示した特定の実施例について
説明したが、本考案はかかる実施例に限定される
ものではなく、本考案の範囲内にて、その他種々
の実施例が可能なものである。
例えば、前述の実施例は第5速用同期装置を用
いてがた打ち音の防止を図つたものであるが、他
の変速段の同期装置を用いて行うこともできる。
また、上述の第5速用同期装置はボルグワーナ
タイプの場合であるが、ピンタイプ、ポルシエタ
イプ等であつてもよい。
〔考案の効果〕
以上説明したように、本考案によれば、シフト
位置決め機構による一本のフオークシヤフトのニ
ユートラル位置決めを、軸方向にオフセツトさせ
て行うことにより、変速機のニユートラル時には
変速機の回転系にひきずり抵抗が付与され、がた
打ち音の防止ないしは減少を有効に図ることがで
きる。
そして、一本のフオークシヤフトが軸方向にオ
フセツトされてニユートラル位置決めが行われる
場合でも、この一本のフオークシヤフトに設けら
れるシフトヘツドは、オフセツト以上の軸方向遊
びが設けられてフオークシヤフトと結合され、か
つ、このシフトヘツドには第2のシフト位置決め
機構が備えられており、この第2のシフト位置決
め機構によりシフトヘツドはオフセツトされない
正規のニユートラル位置に位置決めされるため、
変速機のニユートラル状態では、各フオークシヤ
フトに設けられるシフトヘツドは整合された位置
状態となり、ひつかかることなくセレクト操作を
することができる。これにより良好なシフトフイ
ーリングを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第6図は本考案にかかる変速機の
ニユートラル時の歯車がた打ち音防止装置の一実
施例を示し、第1図は複数本のフオークシヤフト
の配列状態を示す平面図、第2図はシフト位置決
め機構を示す断面図、第3図はシフトヘツドの配
列状態を示す側面図、第4図は第5速用同期装置
を示す断面図、第5図は第2速変速状態時のイン
タロツク機構の作動状態を示す平面図、第6図は
がた打ち音防止作用を説明する第5速用同期装置
の作動状態を示す断面図である。 符号の説明、10……第1のフオークシヤフ
ト、12……第2のフオークシヤフト、14……
第3のフオークシヤフト、16……第4のフオー
クシヤフト(一本のフオークシヤフト)、74…
…シフトヘツド(一本のフオークシヤフトのシフ
トヘツド)、90……第2のシフト位置決め機構、
100……第5速用同期装置(変速同期装置)、
a……オフセツト量、A……インタロツク機構、
B……シフト位置決め機構。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. シフトヘツドを一体的に有する複数本のフオー
    クシヤフトと、シフトヘツドと軸方向に所定の遊
    びを与える遊び機構を介して力伝達可能に結合さ
    れている少なくとも一本のフオークシヤフトとを
    備え、これらフオークシヤフト及び少なくとも一
    本のフオークシヤフトには各々インタロツク機構
    と第1のシフト位置決め機構が備えられており、
    この一本のフオークシヤフトの第1のシフト位置
    決め機構は、正規のニユートラル位置より軸方向
    にオフセツトした位置にこのフオークシヤフトを
    保持して、シンクロナイザリングを変速歯車に摩
    擦接触させ、更に、前記一本のフオークシヤフト
    に連結するシフトヘツドにはこのシフトヘツドを
    正規のニユートラル位置に保持する第2のシフト
    位置決め機構が設けられていることを特徴とする
    変速機のニユートラル時の歯車がた打ち音防止装
    置。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56105150A (en) * 1980-01-21 1981-08-21 Nissan Motor Co Ltd Gear tapping noise preventive device in speed change gear for automobile
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