JPH0517455A - 新規な環状アミン化合物 - Google Patents
新規な環状アミン化合物Info
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- JPH0517455A JPH0517455A JP26336591A JP26336591A JPH0517455A JP H0517455 A JPH0517455 A JP H0517455A JP 26336591 A JP26336591 A JP 26336591A JP 26336591 A JP26336591 A JP 26336591A JP H0517455 A JPH0517455 A JP H0517455A
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- cyclic amine
- amine compound
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 グルタミン酸による神経伝達を遮断する活性
を示す新規な環状アミン化合物の提供。 【構成】 下記式で示される環状アミン化合物及びその
塩並びにこれらを有効成分とするグルタミン酸遮断剤。 【効果】 この化合物は高いグルタミン酸遮断活性を有
し、神経伝達の制御及び脳障害などの基礎研究用試薬お
よび治療用医薬として有用である。 (式中Rは置換基を有していてもよいアルキル基、アリ
ール基及び複素環基からなる群より選ばれる基を、R′
は置換基を有していてもよいアミノ酸残基を1は0から
2、m,p,qは2から4、nは0から2の整数を示
す。)
を示す新規な環状アミン化合物の提供。 【構成】 下記式で示される環状アミン化合物及びその
塩並びにこれらを有効成分とするグルタミン酸遮断剤。 【効果】 この化合物は高いグルタミン酸遮断活性を有
し、神経伝達の制御及び脳障害などの基礎研究用試薬お
よび治療用医薬として有用である。 (式中Rは置換基を有していてもよいアルキル基、アリ
ール基及び複素環基からなる群より選ばれる基を、R′
は置換基を有していてもよいアミノ酸残基を1は0から
2、m,p,qは2から4、nは0から2の整数を示
す。)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な環状アミン化合
物及びグルタミン酸遮断剤に関し、より詳細にはグルタ
ミン酸による神経伝達を遮断する特性を有し、神経伝達
の制御及び脳障害などの基礎研究用試薬および治療用医
薬として有用な新規な環状アミン化合物及びグルタミン
酸遮断剤に関する。
物及びグルタミン酸遮断剤に関し、より詳細にはグルタ
ミン酸による神経伝達を遮断する特性を有し、神経伝達
の制御及び脳障害などの基礎研究用試薬および治療用医
薬として有用な新規な環状アミン化合物及びグルタミン
酸遮断剤に関する。
【0002】
【従来技術と発明が解決しようとする課題】グルタミン
酸は、哺乳類の脳,脊髄などの中枢神経系及び甲殻類,
昆虫類などの神経筋接合部においてそのレセプターを介
して興奮性伝達物質として機能していると考えられてい
る。
酸は、哺乳類の脳,脊髄などの中枢神経系及び甲殻類,
昆虫類などの神経筋接合部においてそのレセプターを介
して興奮性伝達物質として機能していると考えられてい
る。
【0003】一方、グルタミン酸が過剰に存在すると神
経細胞が死滅してしまうことも知られている。この現象
は海馬において心臓停止、脳虚血時等に見られるが、神
経細胞は再生されることはないため、その死滅が海馬の
機能に及ばす影響は重大である。従ってグルタミン酸に
起因する脳神経疾患に対してグルタミン酸レセプターを
一時的に遮断することは治療上有益である。
経細胞が死滅してしまうことも知られている。この現象
は海馬において心臓停止、脳虚血時等に見られるが、神
経細胞は再生されることはないため、その死滅が海馬の
機能に及ばす影響は重大である。従ってグルタミン酸に
起因する脳神経疾患に対してグルタミン酸レセプターを
一時的に遮断することは治療上有益である。
【0004】グルタミン酸レセプター遮断作用を持つ化
合物として、クモ毒、NSTX、JSTX[Y.Ara
maki et al.,Proc.Acad.Jp
n.,Ser.B,62,359,(1986),Y.
Aramaki et al.,Biomed.Re
s.,8,167(1987),Y.Aramaki
et al.,ibid.,8,241(1987),
T.Toki et al.,Jpn.J.Sani
t.Zool.41,9,(1990)]及びNeph
ilatoxin類[T.Toki et al.,B
iomed.Res.,),75(1988),T.T
oki et al.,ibid.,9,421(19
88)]が知られている。
合物として、クモ毒、NSTX、JSTX[Y.Ara
maki et al.,Proc.Acad.Jp
n.,Ser.B,62,359,(1986),Y.
Aramaki et al.,Biomed.Re
s.,8,167(1987),Y.Aramaki
et al.,ibid.,8,241(1987),
T.Toki et al.,Jpn.J.Sani
t.Zool.41,9,(1990)]及びNeph
ilatoxin類[T.Toki et al.,B
iomed.Res.,),75(1988),T.T
oki et al.,ibid.,9,421(19
88)]が知られている。
【0005】一方、本発明者らは、既に、これらクモ毒
成分と同様な活性を示す環状アミド化合物(特願平2−
164430]について提案したが本発明者等はさらに
高活性誘導体の創製に関して鋭意検討した結果、本発明
に至った。
成分と同様な活性を示す環状アミド化合物(特願平2−
164430]について提案したが本発明者等はさらに
高活性誘導体の創製に関して鋭意検討した結果、本発明
に至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、化学式
1(式中Rは置換基を有していてもよいアルキル基、ア
リール基及び複素環基からなる群より選ばれる基を、
R’は置換基を有していてもよいアミノ酸残基を、lは
0から2、m,p,qは2から4,nは0から2の整数
を示す)で表されることを特徴とする環状アミン化合物
により上記課題を解決するものである。
1(式中Rは置換基を有していてもよいアルキル基、ア
リール基及び複素環基からなる群より選ばれる基を、
R’は置換基を有していてもよいアミノ酸残基を、lは
0から2、m,p,qは2から4,nは0から2の整数
を示す)で表されることを特徴とする環状アミン化合物
により上記課題を解決するものである。
【0007】上記アルキル基としては例えば、ブチル、
イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オク
チル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシ
ル、オクタデシル、イコシル、シクロヘキシル、シクロ
ヘプチル、シクロオクチル基などの直鎖、分岐及び環状
アルキル基などが例示される。アリール基としては例え
ばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、アントリ
ル、フェナントリル基などが例示される。
イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オク
チル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシ
ル、オクタデシル、イコシル、シクロヘキシル、シクロ
ヘプチル、シクロオクチル基などの直鎖、分岐及び環状
アルキル基などが例示される。アリール基としては例え
ばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、アントリ
ル、フェナントリル基などが例示される。
【0008】複素環基としては例えば、フリル、チエニ
ル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサ
ゾリル、ピリジル、インドリル、キノリル、イソキノリ
ル、カルバゾリル、アクリジニル、ピロリジニル基等が
例示されるが、例えば、5−(ジメチルアミノ)−1−
ナフチル基、4−ヒドロキシフェニル基等のように置換
基を有しているものでも差し支えない。
ル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサ
ゾリル、ピリジル、インドリル、キノリル、イソキノリ
ル、カルバゾリル、アクリジニル、ピロリジニル基等が
例示されるが、例えば、5−(ジメチルアミノ)−1−
ナフチル基、4−ヒドロキシフェニル基等のように置換
基を有しているものでも差し支えない。
【0009】アミノ酸残基としては、グリシル、アラニ
ル、ロイシル、ヒスチジル、オルニチル、リジル、アル
ギニル基のようなα−アミノ酸残基及びβ−アラニル基
などのβ−アミノ酸残基が例示されるが、N−(アミノ
ブチル)−β−アラニル基のような置換基を有するもの
や、アルギニル−β−アラニル基のような2つ以上のア
ミノ酸残基から構成されものを用いることも可能であ
る。
ル、ロイシル、ヒスチジル、オルニチル、リジル、アル
ギニル基のようなα−アミノ酸残基及びβ−アラニル基
などのβ−アミノ酸残基が例示されるが、N−(アミノ
ブチル)−β−アラニル基のような置換基を有するもの
や、アルギニル−β−アラニル基のような2つ以上のア
ミノ酸残基から構成されものを用いることも可能であ
る。
【0010】化学式1で表される化合物は、反応式1に
示すように環状アミン化合物とアミノ酸との縮合反応に
より製造することができる。
示すように環状アミン化合物とアミノ酸との縮合反応に
より製造することができる。
【0011】
【反応式1】
(RおよびR’及びp,q,l,m,nは前記に同じ)
【0012】環状アミン化合物とアミノ酸の割合は反応
効率を損なわない範囲で適宜設定することができるが、
アミノ酸のモル数は環状アミン化合物のアミノ基以上で
あることが望ましい。また、副反応を防ぐため、アミノ
酸や置換基上のアミノ基はあらかじめブチルオキシカル
ボニル基、ベンジルオキシカルボニル基などのような化
学的に切断可能な置換基で保護しておくことが好まし
い。
効率を損なわない範囲で適宜設定することができるが、
アミノ酸のモル数は環状アミン化合物のアミノ基以上で
あることが望ましい。また、副反応を防ぐため、アミノ
酸や置換基上のアミノ基はあらかじめブチルオキシカル
ボニル基、ベンジルオキシカルボニル基などのような化
学的に切断可能な置換基で保護しておくことが好まし
い。
【0013】反応式1で表される縮合反応には、通常の
アミド結合生成法を利用できる。即ち、アミノ酸のカル
ボキシル基をパラニトロフェニルエステル、N−ヒドロ
キシスクシンイミドエステルなどの活性エステルとする
方法、混合酸無水物とする方法、ジシクロヘキシルカル
ボジイミド、シアノリン酸ジエチルなどの縮合剤を用い
る方法、あるいはこれらの併用などの種々の方法が採用
できる。
アミド結合生成法を利用できる。即ち、アミノ酸のカル
ボキシル基をパラニトロフェニルエステル、N−ヒドロ
キシスクシンイミドエステルなどの活性エステルとする
方法、混合酸無水物とする方法、ジシクロヘキシルカル
ボジイミド、シアノリン酸ジエチルなどの縮合剤を用い
る方法、あるいはこれらの併用などの種々の方法が採用
できる。
【0014】反応式1で表される縮合反応は、通常有機
溶媒中で行われる。反応の際に用いられる有機溶媒とし
ては、反応に悪影響を及ぼさない種々の溶媒、例えばヘ
キサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素類、シクロヘキ
サンなどの脂環族炭化水素類、ベンゼン、トルエンなど
の芳香族炭化水素類、クロロホルム、四塩化炭素などの
ハロゲン化炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン
などのケトン類、ジエチルエーテル、ジオキサンなどの
エーテル類、N,N’−ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシドなどの非プロトン性溶媒などやこれらの
混合溶媒が例示される。
溶媒中で行われる。反応の際に用いられる有機溶媒とし
ては、反応に悪影響を及ぼさない種々の溶媒、例えばヘ
キサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素類、シクロヘキ
サンなどの脂環族炭化水素類、ベンゼン、トルエンなど
の芳香族炭化水素類、クロロホルム、四塩化炭素などの
ハロゲン化炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン
などのケトン類、ジエチルエーテル、ジオキサンなどの
エーテル類、N,N’−ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシドなどの非プロトン性溶媒などやこれらの
混合溶媒が例示される。
【0015】上記反応は通常攪拌条件下、−20℃から
50℃の範囲で行われ、該反応は30分から48時間で
終了する。化学式1で表される化合物は、通常の薬理学
的に許容され得る塩、例えば塩酸、硫酸、硝酸、臭化水
素酸などの無機酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオ
ロ酢酸、パラトルエンスルホン酸、シュウ酸、マレイン
酸、コハク酸、安息香酸などの有機酸との塩を形成して
もよい。
50℃の範囲で行われ、該反応は30分から48時間で
終了する。化学式1で表される化合物は、通常の薬理学
的に許容され得る塩、例えば塩酸、硫酸、硝酸、臭化水
素酸などの無機酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオ
ロ酢酸、パラトルエンスルホン酸、シュウ酸、マレイン
酸、コハク酸、安息香酸などの有機酸との塩を形成して
もよい。
【0016】目的化合物である化学式1で表される化合
物は、例えば、再結晶法、カラムクロマトグラフィー、
溶媒抽出法、薄層クロマトグラフィーなどの慣用の分離
精製手段、好ましくは分離能の高い高速液体クロマトグ
ラフィーにより、反応混合液から容易に単離精製でき
る。精製品の純度は高速液体クロマトグラフィー、薄層
クロマトグラフィー、電気泳動などの手段により検定で
き、化合物の構造はNMR、Massスペクトルにより
確認することができる。
物は、例えば、再結晶法、カラムクロマトグラフィー、
溶媒抽出法、薄層クロマトグラフィーなどの慣用の分離
精製手段、好ましくは分離能の高い高速液体クロマトグ
ラフィーにより、反応混合液から容易に単離精製でき
る。精製品の純度は高速液体クロマトグラフィー、薄層
クロマトグラフィー、電気泳動などの手段により検定で
き、化合物の構造はNMR、Massスペクトルにより
確認することができる。
【0017】化学式1で表される化合物の生物活性は、
神経筋標本を用いた電気生理学的手法、細胞膜画分に対
する結合実験、あるいはグルタミン酸作動性神経を有す
る節足動物に直接化合物を投与した際の麻痺作用を調べ
ること等により検定可能である。
神経筋標本を用いた電気生理学的手法、細胞膜画分に対
する結合実験、あるいはグルタミン酸作動性神経を有す
る節足動物に直接化合物を投与した際の麻痺作用を調べ
ること等により検定可能である。
【0018】本発明の化学式1で表される化合物は、上
記の検定法により著しいグルタミン酸遮断作用を示す。
従って本発明の化合物は、神経疾患に関する基礎研究あ
るいは治療に際して、グルタミン酸による神経伝達を一
時的に遮断するグルタミン酸遮断剤として有用である。
記の検定法により著しいグルタミン酸遮断作用を示す。
従って本発明の化合物は、神経疾患に関する基礎研究あ
るいは治療に際して、グルタミン酸による神経伝達を一
時的に遮断するグルタミン酸遮断剤として有用である。
【0019】グルタミン酸遮断剤は化学式1で表される
化合物を少なくとも有効成分として含有している。上記
遮断剤の形態は、目的に応じて選択できるが、治療に用
いる際には通常液剤、乳剤および懸濁剤など注射剤の形
態で使用される。注射剤を調整する場合、液剤、乳剤お
よび懸濁剤は殺菌されかつ血液と等張であることが望ま
しい。この場合食塩、ブドウ糖やグリセリンを用いて等
張液を調整してもよい。
化合物を少なくとも有効成分として含有している。上記
遮断剤の形態は、目的に応じて選択できるが、治療に用
いる際には通常液剤、乳剤および懸濁剤など注射剤の形
態で使用される。注射剤を調整する場合、液剤、乳剤お
よび懸濁剤は殺菌されかつ血液と等張であることが望ま
しい。この場合食塩、ブドウ糖やグリセリンを用いて等
張液を調整してもよい。
【0020】液剤、乳剤や懸濁剤の調整に際して使用さ
れる希釈剤としては、例えば、水、エタノール、プロピ
レングリコール、ポリエチレングリコール、エトキシ化
イソステアリルアルコール、ポリオキシ化イソステアリ
ルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪族エ
ステルなどが挙げられる。また、通常の溶解補助剤、緩
衝剤、無痛化剤などを含有させてもよい。
れる希釈剤としては、例えば、水、エタノール、プロピ
レングリコール、ポリエチレングリコール、エトキシ化
イソステアリルアルコール、ポリオキシ化イソステアリ
ルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪族エ
ステルなどが挙げられる。また、通常の溶解補助剤、緩
衝剤、無痛化剤などを含有させてもよい。
【0021】さらには上記の遮断剤には必要に応じて着
色剤、保存剤、香料、風味料、甘味料などや他の医薬品
を含有させてもよい。上記注射剤は注射用蒸留水で所望
の濃度に調整され、滅菌することにより調整される。上
記遮断剤中に含有される化学式1で表される化合物の量
は特に限定されず、広い範囲で選択されるが、通常1〜
70重量%、好ましくは5〜50重量%である。
色剤、保存剤、香料、風味料、甘味料などや他の医薬品
を含有させてもよい。上記注射剤は注射用蒸留水で所望
の濃度に調整され、滅菌することにより調整される。上
記遮断剤中に含有される化学式1で表される化合物の量
は特に限定されず、広い範囲で選択されるが、通常1〜
70重量%、好ましくは5〜50重量%である。
【0022】本発明の化合物を含有するグルタミン酸遮
断剤の投与量は、用法、患者の年齢、性別などの条件や
疾患などの程度により適宜選択できるが、通常体重1K
gに対して0.1〜50mg程度である。したがって上
記形態の製剤は投与単位中の有効成分として化学式1で
表される化合物を10〜1000mg程度含有すること
が好ましい。なお注射剤は、通常単独でまたはブドウ糖
やアミノ酸などの輸液と混合して静脈内投与され、さら
に必要に応じて単独で筋肉内、皮内、皮下、腹腔内ある
いは脳内投与される。
断剤の投与量は、用法、患者の年齢、性別などの条件や
疾患などの程度により適宜選択できるが、通常体重1K
gに対して0.1〜50mg程度である。したがって上
記形態の製剤は投与単位中の有効成分として化学式1で
表される化合物を10〜1000mg程度含有すること
が好ましい。なお注射剤は、通常単独でまたはブドウ糖
やアミノ酸などの輸液と混合して静脈内投与され、さら
に必要に応じて単独で筋肉内、皮内、皮下、腹腔内ある
いは脳内投与される。
【0023】以下に実施例に基づいて本発明を詳細に説
明する。
明する。
【0024】
【実施例1】1−ナフタレン酢酸1.0gを50mlの
ベンゼンに溶かし、3.6gの塩化チオニルを加えて還
流下3時間反応させた。反応液を濃縮乾固して得られる
油状物質に、氷冷下アミノマロン酸ジエチル・塩酸塩
1.1g,クロロホルム20ml,トリエチルアミン
1.1gを加えた後、室温で2時間撹拌した。反応物を
濃縮乾固した後水で洗浄し、残渣をエタノールから再結
晶して、1−ナフチルアセチルアミノマロン酸ジエチル
1.8gを得た。0.5gの1−ナフチルアセチルアミ
ノマロン酸ジエチルと等モル量のプロピレンジアミンを
50mlのエタノール中で混合し、還流下5時間反応さ
せた。反応液を濃縮乾固した後、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに供し、2,4−ジオキソ−3−(1−
ナフチルアセチルアミノ)−1,5,9−トリアザシク
ロドデカン90mgを得た。
ベンゼンに溶かし、3.6gの塩化チオニルを加えて還
流下3時間反応させた。反応液を濃縮乾固して得られる
油状物質に、氷冷下アミノマロン酸ジエチル・塩酸塩
1.1g,クロロホルム20ml,トリエチルアミン
1.1gを加えた後、室温で2時間撹拌した。反応物を
濃縮乾固した後水で洗浄し、残渣をエタノールから再結
晶して、1−ナフチルアセチルアミノマロン酸ジエチル
1.8gを得た。0.5gの1−ナフチルアセチルアミ
ノマロン酸ジエチルと等モル量のプロピレンジアミンを
50mlのエタノール中で混合し、還流下5時間反応さ
せた。反応液を濃縮乾固した後、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに供し、2,4−ジオキソ−3−(1−
ナフチルアセチルアミノ)−1,5,9−トリアザシク
ロドデカン90mgを得た。
【0025】この化合物60mgとN−(ベンジルオキ
シカルボニル)−β−アラニン−p−ニトロフェニルエ
ステル54mgを5mlのN,N’−ジメチルホルムア
ミド中で混合し、室温で20時間反応させた。反応物を
濃縮乾固した後、残渣をエタノールで再結晶して白色結
晶50mgを得た。この白色結を200μlの酢酸に溶
かし、同量の25%臭化水素酸、酢酸溶液を加え、室温
で1時間放置した。溶液を濃縮乾固した後、分取用薄層
クロマトグラフィーで分離し、2,4−ジオキソ−3−
(1−ナフチルアセチルアミノ)−9−(β−アラニ
ル)−1,5,9−トリアザシクロドデカン15mgを
得た。
シカルボニル)−β−アラニン−p−ニトロフェニルエ
ステル54mgを5mlのN,N’−ジメチルホルムア
ミド中で混合し、室温で20時間反応させた。反応物を
濃縮乾固した後、残渣をエタノールで再結晶して白色結
晶50mgを得た。この白色結を200μlの酢酸に溶
かし、同量の25%臭化水素酸、酢酸溶液を加え、室温
で1時間放置した。溶液を濃縮乾固した後、分取用薄層
クロマトグラフィーで分離し、2,4−ジオキソ−3−
(1−ナフチルアセチルアミノ)−9−(β−アラニ
ル)−1,5,9−トリアザシクロドデカン15mgを
得た。
【0026】
【実施例2】実施例1と同様にして得た2,4−ジオキ
ソ−3−(1−ナフチルアセチルアミノ)−1,5,9
−トリアザシクロドデカン 100mg、N,N’−ビ
ス(ベンジルオキシカルボニル)プトレアニン112m
g、ジシクロヘキシルカルボジイミド75.5mg、N
−ヒドロキシスクシンイミド60.2mgを5mlの
N,N’−ジメチルホルムアミド中で混合し、室温で3
0時間反応させた。反応後、析出したジシクロヘキシル
ウレアをろ別し、ろ液を濃縮乾固した。残渣をエタノー
ルで再結晶して白色結晶62mgを得た。この白色結晶
を200μlの酢酸に溶かし、同量の25%臭化水素
酸、酢酸溶液を加え、室温で1時間放置した。溶液を濃
縮乾固した後、分取用薄層クロマトグラフィーで分離
し、2,4−ジオキソ−3−(1−ナフチルアセチルア
ミノ)−9−(プトレアニル)−1,5,9−トリアザ
シクロドデカン22mgを得た。
ソ−3−(1−ナフチルアセチルアミノ)−1,5,9
−トリアザシクロドデカン 100mg、N,N’−ビ
ス(ベンジルオキシカルボニル)プトレアニン112m
g、ジシクロヘキシルカルボジイミド75.5mg、N
−ヒドロキシスクシンイミド60.2mgを5mlの
N,N’−ジメチルホルムアミド中で混合し、室温で3
0時間反応させた。反応後、析出したジシクロヘキシル
ウレアをろ別し、ろ液を濃縮乾固した。残渣をエタノー
ルで再結晶して白色結晶62mgを得た。この白色結晶
を200μlの酢酸に溶かし、同量の25%臭化水素
酸、酢酸溶液を加え、室温で1時間放置した。溶液を濃
縮乾固した後、分取用薄層クロマトグラフィーで分離
し、2,4−ジオキソ−3−(1−ナフチルアセチルア
ミノ)−9−(プトレアニル)−1,5,9−トリアザ
シクロドデカン22mgを得た。
【0027】
【実施例3】実施例1と同様にして得た2,4−ジオキ
ソ−3−(1−ナフチルアセチルアミノ)−1,5,9
−トリアザシクロドデカン50mgとt−ブチルオキシ
カルボニルアスパラギン−p−ニトロフェニルエステル
41mgを5mlのN,N’−ジメチルホルムアミド中
で混合し、室温で24時間反応させた。精製した淡黄色
沈殿をろ別し、減圧乾固した。残渣を200μl酢酸に
溶かし、同量の25%臭化水素酸、酢酸溶液を加え、室
温で1時間放置した。溶液を濃縮乾固した後、分取用薄
層クロマトグラフィーで分離し、2,4−ジオキソ−3
−(1−ナフチルアセチルアミノ)−9−(アラニル)
−1,5,9−トリアザシクロドデカン11mgを得
た。
ソ−3−(1−ナフチルアセチルアミノ)−1,5,9
−トリアザシクロドデカン50mgとt−ブチルオキシ
カルボニルアスパラギン−p−ニトロフェニルエステル
41mgを5mlのN,N’−ジメチルホルムアミド中
で混合し、室温で24時間反応させた。精製した淡黄色
沈殿をろ別し、減圧乾固した。残渣を200μl酢酸に
溶かし、同量の25%臭化水素酸、酢酸溶液を加え、室
温で1時間放置した。溶液を濃縮乾固した後、分取用薄
層クロマトグラフィーで分離し、2,4−ジオキソ−3
−(1−ナフチルアセチルアミノ)−9−(アラニル)
−1,5,9−トリアザシクロドデカン11mgを得
た。
【0028】
【実施例4】以上の実施例で得られた化合物の生物活性
を以下のようにして調べた。即ちエーテル麻酔したチャ
バネゴキブリ、1群5〜6匹の胸部に各化合物を10μ
g/ゴキブリとなるよう1μlづつ注射した。対象群と
して水1μlを同様に投与し、化合物投与群と比較し
た。各群の麻痺からの回復の様子を表1に示した。
を以下のようにして調べた。即ちエーテル麻酔したチャ
バネゴキブリ、1群5〜6匹の胸部に各化合物を10μ
g/ゴキブリとなるよう1μlづつ注射した。対象群と
して水1μlを同様に投与し、化合物投与群と比較し
た。各群の麻痺からの回復の様子を表1に示した。
【0029】
【表1】
【0030】以上に述べたように実施例の化合物は、対
象群に対して有意に長い麻痺作用を示す。
象群に対して有意に長い麻痺作用を示す。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明の化合物は高いグル
タミン酸遮断活性を有する。またグルタミン酸遮断剤
は、有効成分として少なくとも化学式1で表される化合
物またはその塩を含有するので、グルタミン酸遮断活性
に優れている。
タミン酸遮断活性を有する。またグルタミン酸遮断剤
は、有効成分として少なくとも化学式1で表される化合
物またはその塩を含有するので、グルタミン酸遮断活性
に優れている。
【図1】実施例1で得た化合物の重水中での1H−MN
Rスペクトを示した説明図である。
Rスペクトを示した説明図である。
【図2】実施例2で得た化合物の重水中での1H−MN
Rスペクトを示した説明図である。
Rスペクトを示した説明図である。
【図3】実施例3で得た化合物の重水中での1H−MN
Rスペクトを示した説明図である。
Rスペクトを示した説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 【化学式1】 (式中Rは置換基を有していてもよいアルキル基、アリ
ール基及び複素環基からなる群より選ばれる基を、R’
は置換基を有していてもよいアミノ酸残基をlは0から
2、m,p,qは2から4、nは0から2の整数を示
す。)で表されることを特徴とする環状アミン化合物。 - 【請求項2】請求項1記載の環状アミン化合物あるいは
その塩から選ばれる少なくとも一種以上を有効成分とす
るグルタミン酸遮断剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26336591A JPH0517455A (ja) | 1991-07-08 | 1991-07-08 | 新規な環状アミン化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26336591A JPH0517455A (ja) | 1991-07-08 | 1991-07-08 | 新規な環状アミン化合物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0517455A true JPH0517455A (ja) | 1993-01-26 |
Family
ID=17388480
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26336591A Pending JPH0517455A (ja) | 1991-07-08 | 1991-07-08 | 新規な環状アミン化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0517455A (ja) |
-
1991
- 1991-07-08 JP JP26336591A patent/JPH0517455A/ja active Pending
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