JPH05170787A - カテコールエストロゲン配糖体及びその用途 - Google Patents

カテコールエストロゲン配糖体及びその用途

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JPH05170787A
JPH05170787A JP3293802A JP29380291A JPH05170787A JP H05170787 A JPH05170787 A JP H05170787A JP 3293802 A JP3293802 A JP 3293802A JP 29380291 A JP29380291 A JP 29380291A JP H05170787 A JPH05170787 A JP H05170787A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カテコールエストロゲン配糖体及び該配糖体
を有効成分とする過酸化脂質抑制剤を提供する。 【構成】 カテコールエストロゲン、例えば 2-ヒドロ
キシ-エストラジオールの2 及び 3 位の少なくとも一方
をグリコシル化、例えばグルコシル化することにより形
成された配糖体である。 【効果】 配糖体となすことによりプロドラッグとして
の性質が生じ、生体内でカテコールエストロゲンとなる
ので、持続的な過酸化脂質生成抑制作用を発揮し、且つ
水溶性及び安定性に著しい改善がもたらされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカテコールエストロゲン
配糖体及びその用途、即ち該配糖体を有効成分とする過
酸化脂質生成抑制剤に係る。
【0002】
【従来の技術】過酸化脂質は虚血-再灌流障害、虚血性
心疾患、動脈硬化症、未熟児網膜症、鉄錆症、白内障、
肝炎、膵炎、糖尿病性血管障害、女子黒皮症、肝斑、妊
娠中毒症等の種々の疾患や老化の一要因であることが知
られている。一方、芳野等は、エストロゲン及びその代
謝物であるカテコールエストロゲンが血清や肝における
過酸化脂質レベルを低下させる作用を有していることを
報告している [K. Yoshino et al, "J. Clin. Biochem.
Nutr.", Vol. 3, pages 233- 240 (1987)]。
【0003】しかしながら、エストロゲン及びカテコー
ルエストロゲンは水溶性が極めて低い物質であり、従っ
て過酸化脂質の生成抑制を目的に注射剤として製剤化す
るのは極めて困難である。更に、エストロゲン (卵胞ホ
ルモン : エストロン、エストラジオール、エストリオ
ール) はホルモン作用が強いために、過酸化脂質生成抑
制剤として用いるには難がある。一方、カテコールエス
トロゲンはホルモン作用が弱く、過酸化脂質の生成抑制
作用を示す有効濃度においてホルモン作用を示さない
が、カテコール構造を有しているが故に酸素や光の作用
により分解され易く、従って慎重な取扱いが要求され、
又ヒトにおける血中半減期が甚だ短く、1.5 分程度であ
ることが報告されている [S. Kono et al, "J. Clin. E
ndocrinol. Metab.", Vol. 54, pages 150 -154 (198
2)]。これは、カテコールエストロゲン自体脂溶性が高
いために赤血球に取り込まれ易く、次いで赤血球中のカ
テコール-O-メチルトランスフェラーゼの作用を受けて
速やかにメチル化されてしまうためと推定されている。
従って、カテコールエストロゲン自体は強い過酸化脂質
生成抑制作用を有していても、投与した場合における当
該薬理作用の安定な且つ持続的な発現の面において問題
が残されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題乃至発明の目的】上記の
従来技術に鑑みて、本発明が解決しようとする課題は、
カテコールエストロゲンを化学修飾し、これによってカ
テコールエストロゲンが有している過酸化脂質生成抑制
作用を生体内で発揮させると共に、水溶性を向上させ且
つ製造工程時及び生体内における安定性を高めることに
ある。製剤形態は任意のものとすることができる。但
し、本発明の重要な目的の 1つは殊に注射剤としての製
剤化を可能にし、これによって疾患の種類や症状に最適
な量を直接血中に投与し得る、過酸化脂質生成抑制剤と
してのカテコールエストロゲン配糖体製剤を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決し目的を達成する手段及び作用】本発明者
等は鋭意検討を重ねた結果、カテコールエストロゲンの
2 及び 3 位の少なくとも一方をグリコシル化した配糖
体により上記の課題は解決されることを見い出して本発
明を完成するに至った。即ち、カテコールエストロゲン
の 2及び 3 位の少なくとも一方をグリコシル化すると
水溶性及び安定性が著しく向上し、従って注射剤として
の製剤化が可能となり、更に投与した場合に生体内のグ
リコシダーゼによって脱グリコシル化されてカテコール
エストロゲンに再変換され、斯くて強い過酸化脂質生成
抑制作用を発現することが判明したからである。
【0006】本発明によるカテコールエストロゲン配糖
体は、一般式
【化2】 (式中 R1 は水素原子又はグルコシル、ガラクトシル、
マンノシル、アラビノシル、リボシル、キシロシル、フ
ルクトシル、ラムノシル、フコシル、マルトシル、セロ
ビオシル、ラクトシル、スクロシル、マルトトリオシ
ル、マルトテトラオシル、マルトペンタオシル、マルト
ヘキサオシル、マルトヘプタオシル及びシアロシルから
選択されたグリコシル基を意味し、R2 は水素原子又は
グルコシル、ガラクトシル、マンノシル、アラビノシ
ル、リボシル、キシロシル、フルクトシル、ラムノシ
ル、フコシル、マルトシル、セロビオシル、ラクトシ
ル、スクロシル、マルトトリオシル、マルトテトラオシ
ル、マルトペンタオシル、マルトヘキサオシル、マルト
ヘプタオシル及びシアロシルから選択されたグリコシル
基を意味し、R3 はヒドロキシル基を意味し、R4 は水素
原子又はエチニル基を意味し、若しくは R4 は R3 と一
緒にて酸素原子を意味し、R5 は水素原子又はヒドロキ
シル基を意味し、但し R1 と R2 の何れか一方は上記の
グリコシル基を意味する)にて示され、又本発明による
過酸化脂質生成抑制剤は上記の一般式にて示される配糖
体を有効成分として少なくとも一種類含有していること
を特徴としている。
【0007】本発明による配糖体は、常法のグリコシル
化反応により調製することができる。例えば 2-ヒドロ
キシ-エストラジオールの 2 位におけるグルコシル化反
応を例にとって説明すれば、3 及び 17 位を保護した 2
-ヒドロキシ-エストラジオールとアセトブロモグルコー
スとを炭酸カドミウムの存在下に反応させてグルコシル
体となし、次いで保護基を脱離させることにより、所望
の 2-ヒドロキシ-エストラジオールの 2-グルコシル体
を得ることができる。これを反応式で示せば下記の通り
である。
【0008】
【化3】
【0009】本発明によるカテコールエストロゲン配糖
体の水に対する溶解性は、カテコールエストロゲンと比
較する場合に飛躍的に向上する。例えば、2-ヒドロキシ
-エストラジオールの場合に、その 1mg を 3ml の水に
溶解させようとしても、殆ど不溶に近い状態であるが、
その 2-グルコシル体は 1.5mg が 0.5 - 1mlの水に可溶
となる。従って、本発明によるカテコールエストロゲン
配糖体は、これを精製水又は生理食塩水に溶解させるこ
とにより、必要量を静脈注射等により投与することが可
能となる。又、生体に投与した場合には、生体内のグリ
コシダーゼによって脱グリコシル化されてカテコールエ
ストロゲンに再変換され、斯くて強い過酸化脂質生成抑
制作用を発現する。尚、本発明によるカテコールエスト
ロゲンはカテコール部分が糖により保護されているので
酸素や光に対する安定性が向上する。更に、この保護に
より血中半減期が延長する。尚、カテコールエストロゲ
ンは、過酸化脂質抑制作用を発揮する有効濃度において
女性ホルモン作用を示さないが、本発明による配糖体も
同様である。
【0010】本発明によるカテコールエストロゲン配糖
体は常法により製剤化することができ、剤型に格別の制
限はなく基剤、賦形剤、添加剤等の補助剤を配合するこ
とができ、該補助剤の種類に応じて注射剤、粉末剤、顆
粒剤、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、軟膏剤等になさ
れる。投与量は剤型、投与経路、疾患の種類や程度、患
者の年齢等のファクタに依存するが、カテコールエスト
ロゲン配糖体として 1 日当り 0.1 - 20mg/kg 程度であ
る。
【0011】
【実施例等】次ぎに製造例、試験例及び製剤例に関連し
て本発明を更に詳細に且つ具体的に説明する。
【0012】製造例 1 1-O-(3,17β-ジヒドロキシ-1,3,5(10)-エストラトリエ
ン-2-イル)-β-D-グルコピラノシドの製造 a) 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-1-O-(17β-アセチルオ
キシ-3-ベンジルオキシ-1,3,5(10)-エストラトリエン-2
-イル)-β-D-グルコピラノシド 3-ベンジルオキシ-1,3,5(10)-エストラトリエン-2,17β
-ジオール 17-アセテート 4.00g (9.51mmol)、炭酸カド
ミウム 6.55g (38.0mmol) 及びベンゼン 300ml をフラ
スコに秤取し、これを油浴にて加熱しながらベンゼン 1
00ml を留去させた。次いでアセトブロモグルコース 1
1.7g (28.5mmol) のベンゼン溶液 300mlを 3 時間かけ
て滴下し、この際に生成する水を反応系から共沸除去す
るために、常時ベンゼンを留去させ続けた。滴下終了後
においても生成する水を系から除去しつつ、30 分後に
炭酸カドミウム 6.60g (38.3mmol) を、更に 19 時間後
には炭酸カドミウム 5.0g (29.0mmol) 及びアセトブロ
モグルコース 5.3g (12.9mmol) のベンゼン溶液 100ml
を追加的に添加して、合計 42 時間加熱処理した。次い
でセライトを用いて反応混合物を濾過し、セライト部分
についてはベンゼンにより洗浄した。濾液と洗液とを合
併し、減圧濃縮することにより粗生成物を得た。これを
シリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒, ヘキ
サン : 酢酸エチル = 2 : 1) により精製して所望の 2,
3,4,6-テトラ-O-アセチル-1-O-(17β-アセチルオキシ-3
-ベンジルオキシ-1,3,5(10)-エストラトリエン-2-イル)
-β-D-グルコピラノシド 4.51g を得た (収率 : 63.3
%)。1 H-NMR スペクトル (CDCl3) δ ppm :0.82 (3H,
s, 18-CH3),1.1 - 2.9 (30H, m, エストロゲン CH, CH
2 and COCH3 x 5),3.73 (1H, m,ピラノース C5-
H),4.0 - 4.4 (2H, m, ピラノース C6-H2),4.68
(1H, t like, 17α-H),4.9 - 5.4 (6H, m, ピラノー
ス C1-H, C2-H, C3-H, C4-H and C6H5CH2 ),6.67
(1H, s, Ar C4-H),7.07 (1H, s, Ar C1-H),7.2 -
7.5 (5H, m, C6H5).13 C-NMR スペクトル (DMSO-d6) δ ppm :11.81, 19.99,
20.16, 20.26, 20.75, 22.70, 25.57, 26.77, 27.14,2
8.61, 36.46, 37.93, 42.42, 43.34, 49.03, 61.98, 6
8.27, 70.11,70.81, 72.00, 81.81, 98.77, 115.08, 11
5.62, 127.22, 127.49, 128.14,131.55, 132.42, 137.2
4, 144.01, 146.51, 168.83, 169.20, 169.42,169.80,
170.18. IR スペクトル (KBr, 錠剤) cm-1 :2936, 2872, 1756,
1508, 1434, 1372, 1246, 1222, 1042, 906. MS スペクトル (EI/DI) m/z :750 (M+). シリカゲル TLC :Rf = 0.27 (ヘキサン : 酢酸エチル =
2 : 1).
【0013】b) 1-O-(3-ベンジルオキシ-17β-ヒドロキ
シ-1,3,5(10)-エストラトリエン-2-イル)-β-D-グルコ
ピラノシド 上記の a) 項で得た 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-1-O-
(17β-アセチルオキシ-3-ベンジルオキシ-1,3,5(10)-エ
ストラトリエン-2-イル)-β-D-グルコピラノシド 3.80g
(5.06mmol) にメタノール 266ml を添加し、加熱して
溶解させた後に、1N 水酸化ナトリウム溶液 76ml を添
加した。次いで、室温で 1.5 時間攪拌した後に、エバ
ポレータにてメタノールを除去した。残渣に少量の水を
添加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び食塩水
で洗浄した後に、無水硫酸ナトリウムにて乾燥させ、次
いで減圧濃縮することにより粗生成物 2.68gを得た。こ
れをシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒 :
クロロホルム : メタノール = 7 : 1) にて精製するこ
とにより所望の 1-O-(3-ベンジルオキシ-17β-ヒドロキ
シ-1,3,5(10)-エストラトリエン-2-イル)-β-D-グルコ
ピラノシド 2.36g を得た (収率 : 86.1%)。1 H-NMR スペクトル (CD3OD) δ ppm :0.77 (3H,
s, 18-CH3),1.0 - 2.8 (15H, m, エストロゲン CH and
CH2),3.2 - 4.0 (7H, m, 17α-H, ピラノース C2-H,
C3-H, C4-H, C5-H andC6-H2),4.82 - 4.90 (1H, m, ピ
ラノース C1-H),5.09 (2H, s, C6H5CH2 ),6.71
(1H, s, Ar C4-H),7.13 (1H, s, Ar C1-H),7.2
- 7.6 (5H, m, C6H5).13 C-NMR スペクトル (DMSO-d6) δ ppm :11.16, 22.70,
25.68, 26.87, 28.50, 29.85, 36.68, 38.36, 42.75,4
3.67, 49.52, 60.74, 69.79, 70.60, 73.36, 76.83, 7
6.94, 79.97,101.37, 114.48, 115.78, 127.38, 128.0
8, 129.87, 133.07, 137.62,145.26, 146.01. IR スペクトル (KBr, 錠剤) cm-1 :3400, 2920, 2868,
1504, 1454, 1412, 1382, 1324, 1286, 1260, 1210,107
2, 888, 748, 698. シリカゲル TLC :Rf = 0.44 (クロロホルム : メタノー
ル = 5 : 1).
【0014】c) 1-O-(3,17β-ジヒドロキシ-1,3,5(10)-
エストラトリエン-2-イル)-β-D-グルコピラノシド 上記の b) 項で得た 1-O-(3-ベンジルオキシ-17β-ヒド
ロキシ-1,3,5(10)-エストラトリエン-2-イル)-β-D-グ
ルコピラノシド 2.30g (4.25mmol) をメタノール 250ml
に溶解させ、5% パラジウムカーボン 1.00g のメタノ
ール懸濁液 100ml を添加し、次いで水素ガスをバブリ
ングしながら 2 時間反応させた。セライトを用いて反
応液を濾過し、濾液を減圧濃縮することにより粗生成物
1.85g を得た。この粗生成物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー (溶出溶媒, クロロホルム :メタノール
= 5 : 1) により精製して所望の 1-O-(3,17β-ジヒド
ロキシ-1,3,5(10)-エストラトリエン-2-イル)-β-D-グ
ルコピラノシド 1.74g を得た(収率 : 91.1%)。1 H-NMR スペクトル (CD3OD) δ ppm :0.74 (3H,
s, 18-CH3),0.9 - 2.9 (15H, m, エストロゲン CH and
CH2),3.3 - 4.0 (7H, m, 17α-H, ピラノース C2-H,
C3-H, C4-H, C5-H andC6-H2),4.6 - 4.8 (1H, m, ピラ
ノース C1-H),6.52 (1H, s, Ar C4-H),7.11
(1H, s, Ar C1-H),13 C-NMR スペクトル (DMSO-d6) δ ppm :11.16, 22.76,
25.84, 26.93, 28.44, 29.91, 36.63, 38.52, 42.75,4
3.67, 49.52, 60.85, 69.89, 73.36, 75.96, 77.10, 8
0.02, 103.38,114.86, 115.57, 130.90, 143.31,144.7
1. IR スペクトル (KBr, 錠剤) cm-1 :3368, 2920, 2864,
1502, 1434, 1380, 1354, 1322, 1292, 1264, 1204,106
8, 884. シリカゲル TLC :Rf = 0.21 (クロロホルム : メタノー
ル = 5 : 1). 水に対する溶解度 :1.5mg/0.5 - 1ml.
【0015】試験例 1 (過酸化脂質生成抑制作用) a) 脳ホモジネートの調製 ウィスター系雄性ラット (12 週令) から脳を採取し、
脳重量の 4 倍量の 0.15MKCl を添加し、ホモジネータ
により処理して調製。 b) 検体溶液の調製 製造例にて得た 1-O-(3,17β-ジヒドロキシ-1,3,5(10)-
エストラトリエン-2-イル)-β-D-グルコピラノシド
(「20HE2-2-Glu」と略記する) を蒸留水に、1mM或は 0.
5mM の濃度となるように溶解することにより調製。 c) 操作 上記の脳ホモジネート 1980μl (蛋白量は 10mg/ml) に
対して、20HE2-2-Gluの 1mM 水溶液 20μl (20nmol, 反
応系での濃度は 10μM となる)、又は 0.5mM水溶液 20
μl (10nmol, 反応系での濃度は 5μM となる) を添加
する。対照としては蒸留水を 20μl 添加した。次い
で、これらのサンプルを 37℃ において所定時間インキ
ュベーションした後に、生成した過酸化脂質の量を、チ
オバルビツール法により、テトラメトキシプロパンを標
準としてマロンジアルデヒド換算で求める。 d) 結果及び考察 結果は下記の表 1 に示されている通りであり、本発明
によるカテコールエストロゲン配糖体は、明らかに過酸
化脂質生成抑制作用を有していることが判明した。
【0016】
【0017】試験例 2 (過酸化脂質生成抑制作用) a) 肝及び脳ホモジネートの調製 ウィスター系雄性ラット (12 週令) から肝臓及び脳を
採取し、これらの組織重量の 4 倍量の 0.15M KCl を添
加し、ホモジネータにより処理してそれぞれ調製。 b) 検体溶液の調製検体溶液 1 製造例にて得た 1-O-(3,17β-ジヒドロキシ-1,3,5(10)-
エストラトリエン-2-イル)-β-D-グルコピラノシド
(「20HE2-2-Glu」と略記する) を蒸留水に、1mMの濃度
となるように溶解して調製。検体溶液 2 2-ヒドロキシ-エストラジオール (「20HE2」と略記す
る) を 1% DMSO 水溶液に、1mM の濃度となるように溶
解して調製。 c) 操作 上記の肝又は脳ホモジネート 1980μl (蛋白量は何れも
10mg/ml) に対して、20HE2-2-Glu の 水溶液又は 20HE
2 の 1% DMSO 水溶液 20μl (20nmol, 反応系での濃度
は共に 10μM となる) を添加する。対照として、20HE2
-2-Glu に関しては蒸留水を、又 20HE2 に関しては 1%
DMSO 水溶液を 20μl 宛添加した。次いで、これらのサ
ンプルを 37℃ において 4 時間インキュベーションし
た後に、生成した過酸化脂質の量を測定して、対照値か
ら過酸化脂質生成抑制率を求めた。尚、過酸化脂質量は
チオバルビツール法により、テトラメトキシプロパンを
標準としてマロンジアルデヒド換算で求めた。 d) 結果及び考察 結果は下記の表 2 に示されている通りであり、本発明
によるカテコールエストロゲン配糖体は、強い過酸化脂
質生成抑制作用を有している 2-ヒドロキシ-エストラジ
オールと同等の過酸化脂質生成抑制作用を有しているこ
とが判明した。
【0018】
【0019】製剤例 1 (輸液用注射剤) 下記の諸成分を配合し、常法により輸液用注射剤を調製
した。 成 分 配 合 量 カテコールエストロゲン配糖体 (製造例 1) 50 mg アスコルビン酸 5 mg 生理食塩水 残部 1 バッグ当り 250 ml
【0020】製剤例 2 (局皮用注射剤) 下記の諸成分を配合し、常法により局皮用注射剤を調製
した。 成 分 配 合 量 カテコールエストロゲン配糖体 (製造例 1) 10 mg プロピレングリコール 0.8 ml 注射用蒸留水 残部 1 アンプル当り 2.0 ml
【0021】製剤例 3 (錠剤) 下記の諸成分を配合し、常法により錠剤を調製した。 成 分 配 合 量 カテコールエストロゲン配糖体 (製造例 1) 50 mg 乳糖 50 mg 澱粉 145 mg タルク 4 mg ステアリン酸マグネシウム 1 mg 1 錠当り 250 mg
【0022】
【発明の効果】本発明によるカテコールエストロゲン配
糖体は、プロドラッグとしての性質を有しており、生体
内でカテコールエストロゲンとなるので持続的な過酸化
脂質生成抑制作用を発揮する。更に、配糖体となした結
果水溶性が飛躍的に向上し且つ活性部位であるカテコー
ル部分が糖により保護されているので製造工程時及び生
体内での安定性が向上する。従って、このカテコールエ
ストロゲン配糖体は注射剤等として処方することがで
き、過酸化脂質が要因となっている種々の疾患や老化に
対する予防や治療に用いることができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】 試験例 3 (急性毒性試験) 20HE2-2-Glu を 1% カルボキシメチルセルロースナトリ
ウム (CMC・Na) 溶液 に懸濁し、6 週令の ddY 系雄性
マウス (各群 5 例) に体重 1kg 当り 250、 500、750
或は 1000mg を腹腔内に投与した。その後 2 週間に わ
たり観察した が何れの群においても死亡例や異常症状
は認められず、20HE2-2-Glu の LD50 は1000mg/kg 以上
であった。従って、本発明によるカテコールエストロゲ
ン配糖体は使用安全性において優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大石 誠子 愛知県犬山市天神町1−17 しろひがしマ ンション1棟305号 (72)発明者 八木 國夫 愛知県名古屋市名東区西里町2−21

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中 R1 は水素原子又はグルコシル、ガラクトシル、
    マンノシル、アラビノシル、リボシル、キシロシル、フ
    ルクトシル、ラムノシル、フコシル、マルトシル、セロ
    ビオシル、ラクトシル、スクロシル、マルトトリオシ
    ル、マルトテトラオシル、マルトペンタオシル、マルト
    ヘキサオシル、マルトヘプタオシル及びシアロシルから
    選択されたグリコシル基を意味し、R2 は水素原子又は
    グルコシル、ガラクトシル、マンノシル、アラビノシ
    ル、リボシル、キシロシル、フルクトシル、ラムノシ
    ル、フコシル、マルトシル、セロビオシル、ラクトシ
    ル、スクロシル、マルトトリオシル、マルトテトラオシ
    ル、マルトペンタオシル、マルトヘキサオシル、マルト
    ヘプタオシル及びシアロシルから選択されたグリコシル
    基を意味し、R3 はヒドロキシル基を意味し、R4 は水素
    原子又はエチニル基を意味し、若しくは R4 は R3 と一
    緒にて酸素原子を意味し、R5 は水素原子又はヒドロキ
    シル基を意味し、但し R1 と R2 の何れか一方は上記の
    グリコシル基を意味する)にて示されるカテコールエス
    トロゲン配糖体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のカテコールエストロゲ
    ン配糖体の内の少なくとも一種類の物質を有効成分とし
    て含有していることを特徴とする、過酸化脂質生成抑制
    剤。
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