JPH05170495A - 溶銑予備処理スラグの処理方法 - Google Patents

溶銑予備処理スラグの処理方法

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JPH05170495A
JPH05170495A JP3345399A JP34539991A JPH05170495A JP H05170495 A JPH05170495 A JP H05170495A JP 3345399 A JP3345399 A JP 3345399A JP 34539991 A JP34539991 A JP 34539991A JP H05170495 A JPH05170495 A JP H05170495A
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slag
hot metal
pretreatment
blast furnace
separation tank
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JP3345399A
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English (en)
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Takeshi Uchiyama
武 内山
Hiroyuki Toubou
博幸 當房
Shoji Miyagawa
昌治 宮川
Seiji Taguchi
整司 田口
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B5/00Treatment of  metallurgical  slag ; Artificial stone from molten  metallurgical  slag 
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/00474Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶銑予備処理の反応効率を向上してスラグ発
生量を減少させると共にFeOや金属鉄の少ない予備処理
スラグとして品質のよい水砕スラグを製造する。 【構成】 反応効率の高い溶銑予備処理容器本体1によ
り、脱硫、脱珪、脱燐の順序で溶銑の予備処理を行う。
高炉スラグ分離槽の排出口4から高炉スラグ5をスラグ
樋39に排出し、脱硫スラグ分離槽8の排出口10から脱硫
スラグ9をスラグ樋39に排出する。脱珪スラグ分離槽13
中の脱珪スラグ15は脱燐スラグ分離槽18で発生した脱燐
スラグを逆流させて両者を混合して脱珪・脱燐スラグ排
出口14からスラグ樋39に排出する。各スラグはスラグ樋
39を流出する間に均一に混合され融点が低くかつ FeOの
少ない混合スラグとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高炉から排出される溶銑
を連続的に予備処理すると共に発生する溶銑予備処理ス
ラグを処理する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来溶銑予備処理スラグは有効に利用さ
れることがあまりなかった。たとえば脱珪スラグは未反
応の FeOが残留している場合には焼結工場にリサイクル
されているが、少ない場合には安価な路盤材に混入して
処理されていた。脱珪スラグを焼結工場にリサイクルす
る場合でもスラグ中SiO2分が多いために、高炉における
スラグ比の上昇を招くおそれがあるので多量にリサイク
ルすることはできなかった。
【0003】脱燐スラグは通常未滓化の CaOが存在する
ために粉化するので路盤材として使用するためには広大
な敷地に野積みして長期間のエージングが必要となり、
これがコストアップの要因となり問題となっていた。脱
硫スラグも脱S剤として CaOあるいは CaCO3を用いた場
合には脱燐スラグと同様の理由で有効利用はされていな
かった。
【0004】また本発明者らが開発した滓化性の良い脱
硫剤(特開平 3−284524号)を用いた場合でも、組成に
よっては冷却する際に2CaO・SiO2が析出し、粉化する現
象があるため有効利用は困難であり、工場敷地内の埋立
て等に用いる以外に有効な利用方法がなかった。ところ
で特開昭62-207809 号、特開昭60-162711 号、特開昭62
-136511 号、および特開平2-25510号公報には、高炉か
ら溶銑を連続的に予備処理する際に、連続的に系外に排
出された予備処理スラグに高炉スラグを混合して混合ス
ラグとすることによって流動性を改善することを骨子と
する方法が開示されている。しかるにこれらの従来方法
で処理されたスラグは路盤材として利用される程度であ
り、品質が悪いため高炉セメントに利用することは困難
であった。
【0005】またスラグを混合する技術としては特公昭
57-30828号、特公昭48-3065 号、特開昭48-95416号およ
び特開昭54-51992号公報には転炉スラグを有効に利用す
るため転炉スラグに高炉スラグを混合して転炉スラグの
欠点である流動性の劣化や風化崩壊性を解消すると同時
に高炉滓中のSに起因する黄色水の発生を防止するもの
が知られているが、この従来技術は、脱S、脱Si、脱P
などの溶銑予備処理スラグに適用することはできない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のように転炉スラ
グは比較的有効に利用されるようになって来たが溶銑予
備処理スラグは前記特開昭62-207809 号公報に代表され
るように溶銑予備処理スラグに高炉滓を混合して処理し
てもせいぜい安価な路盤材の材料に提供するにとどまっ
ており、脱硫スラグはエージングにより路盤材に向ける
より他ないというのが実状であった。
【0007】本発明は前記従来技術の問題点を解消し、
高価な高炉セメントの材料として有効に利用できる溶銑
予備処理スラグの処理方法を提供することを目的とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の問題点を
解決するために専用予備処理容器で脱硫、脱珪、脱燐等
を連続的に処理するに際し、処理容器を深底、たとえば
浴面下1.5m以上として精錬剤の反応効率を上げることに
より発生したスラグへの FeOの混入率を下げる。そして
各処理工程ごとにスラグを系外に排出することにより、
溶銑へ不純物が戻るのを防止し、さらに系外において各
処理工程で発生したスラグを混合することにより均質な
スラグとして処理することを骨子とするものであり、そ
の要旨とするところは次のとおりである。
【0009】本発明は、高炉から排出される溶銑を連続
的に予備処理する際に発生する溶銑予備処理スラグの処
理方法において、予備処理容器本体の長手方向に間隔を
おいて潜流堰と溢流堰とを交互に配置して形成される下
降流路と上昇流路とを有するU字状流路により連通され
た複数の深底の滓分離槽に区分し、前記複数の滓分離槽
の各上昇流路にそれぞれ異なった種類の精錬剤を供給し
て溶銑を連続的に予備処理し、前記各滓分離槽で発生し
たスラグをそれぞれの滓排出口から系外に排出し、系外
にて前記排出したそれぞれのスラグを混合した後、水砕
処理することを特徴とする溶銑予備処理スラグの処理方
法である。
【0010】次に本発明の具体的な構成および作用を溶
銑の脱硫、脱珪、脱燐の順序で連続的に処理する場合に
つき図1および図2に従って説明する。図1は本発明の
方法に用いる装置の一実施例を示す平面図であり、図2
は図1のA−A矢視を示す縦断面図である。図1および
図2に示すように予備処理容器本体1は高炉24に設けら
れた出銑口2の直下に隣接して設けてあり、移動したり
傾動したりできるようになっている。予備処理容器本体
1の流入側および流出側にそれぞれ浅底のスラグ分離棚
34、35が設けてある。そして予備処理容器本体(以下容
器本体という)1に設けられた前後両側のスラグ分離棚
34と35との間にその長手方向に間隔を置いて3個の潜流
堰36と2個の溢流堰37とが交互に配置してあり、これに
よって上流側から順次に高炉スラグ分離槽3と、脱硫ス
ラグ分離槽8と、脱珪スラグ分離槽13と、脱燐スラグ分
離槽18が形成される。なお、脱珪スラグ分離槽13と、脱
燐スラグ分離槽18とを仕切る潜流堰36の上端は、上流側
の他の潜流堰36と異なりスラグ中に存在する高さにして
ある。
【0011】図2に示すように容器本体1に配置された
潜流堰36と溢流堰37とによって高炉スラグ分離槽3と脱
硫スラグ分離槽8とは第1下降流路25、第1水平流路26
および第1上昇流路27を介して連通しており、第1上昇
流路27の下方には脱硫剤吹込ノズル6が底壁に埋設して
ある。また、脱硫スラグ分離槽8と脱珪スラグ分離槽13
とは、第2下降流路28、第2水平流路29および第2上昇
流路30を介して連通しており、第2上昇流路30の下方に
は脱珪剤吹込ノズル11が埋設してある。さらに脱珪スラ
グ分離槽13と脱燐スラグ分離槽18とは第3下降流路31、
第3水平流路32および第3上昇流路33を介して連通して
おり、第3上昇流路33の下方には脱燐剤吹込ノズル16が
埋設してあり、脱燐スラグ分離槽18に隣接する容器本体
1の出側には上流側からスキンマ20および溶銑出口21を
備えている。
【0012】高炉スラグ分離槽3の一方の側壁上部には
高炉スラグ排出口4が設けられ、また脱硫スラグ分離槽
8の一方側の側壁上部には脱硫スラグ排出口10が設けら
れ、さらに脱珪スラグ分離槽13の一方の側壁上部には脱
珪・脱燐スラグ排出口14が設けてある。そして高炉スラ
グ排出口4、脱硫スラグ排出口10および脱珪・脱燐スラ
グ排出口14は一本のスラグ樋39に接続されており、この
スラグ樋39の下流側部には混合槽40が配設されている。
なおスラグ樋39の下流側には水砕樋41が配設してあり、
この水砕樋41は図示省略した水砕装置に接続される。
【0013】前記のような構成の容器本体1において、
下降流路25、28、31、水平流路26、29、32および上昇流
路27、30、33の断面形状を 700mm×700mm の正方形とす
ると共に下降流路25、28、31および上昇流路27、30、33
の部分の最大溶銑浴深さを 2.5mとした。また高炉スラ
グ分離槽3の幅を 1.0mとし、溶銑浴の深さを 1.0mと
する一方、脱硫スラグ分離槽8、脱珪スラグ分離槽13お
よび脱燐スラグ分離槽18の幅を 1.0mとし、その中間
部、すなわち溢流堰37の部分の溶銑浴の深さを0.7 mと
した。
【0014】高炉24に設けられた出銑口2から7〜10ト
ン/分の溶銑が高炉スラグ5と共に容器本体1の上流側
に配置された高炉スラグ分離棚34を有する高炉スラグ分
離槽3に流入する。ここで溶銑23は第1下降流路25に従
って下降するが、高炉スラグ5は浮上して高炉滓分離槽
3の上部側面に設けた高炉スラグ排出口4よりスラグ樋
39に排出される。
【0015】高炉スラグ5と分離された溶銑23は下降流
路25を下り、底部の第1水平流路26を通過するが、この
間に溶銑流は一定流速の安定した流れとなる。引続き溶
銑流は第1上昇流路27中を上昇するが、第1上昇流路の
下方に設けた複数の脱硫剤吹込羽口6よりキャリアガス
によって脱硫剤7を吹き込み脱硫処理を行う。脱硫剤7
が第1上昇流路27中を溶銑流とともに上昇する間に効率
よく溶銑23の脱硫反応が進行し第1上昇流路27の上端に
達する。脱硫反応により発生した脱硫スラグ9は脱硫ス
ラグ分離槽8中を水平に流れる間に溶銑浴上に浮上す
る。脱硫スラグ分離槽8は断面積が上昇流路27の断面積
より大きくなっているので第1上昇流路27中を浮上して
来た脱硫スラグ9は溶銑23からほぼ完全に分離され、脱
硫スラグ分離槽8の上部側壁に設けた脱硫スラグ排出口
10から溶融状態で系外に排出される。その後、溶銑流は
第2下降流路28を下降する。
【0016】本発明で用いた脱硫剤の組成(重量%)を
表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】表1に示す脱硫剤を溶銑1トン当たり7.3k
g 脱硫剤吹込ノズル6より吹き込むことにより第1下降
流路25の入口でのS濃度〔%S〕= 0.025が第2下降流
路28の入口で〔%S〕= 0.003〜 0.005となった。脱硫
処理後、脱硫スラグ9と分離された溶銑23は第2下降流
路28を下り、下部の第2水平流路29を通過するが、この
過程で溶銑流は一定流速の安定した流れとなる。その
後、溶銑流が第2上昇流路30中を上昇する際に第2上昇
流路30の下方に設けた複数の脱珪剤吹込ノズル11よりキ
ャリアガスにより脱珪剤12を吹き込み脱珪処理を行う。
【0019】脱珪剤12が第2上昇流路30中を溶銑ととも
に上昇する間に効率よく溶銑23の脱珪反応が進行し、上
昇流路30の上端に達する。脱珪反応により発生した脱珪
スラグ15は脱珪スラグ分離槽13で水平に流れる間に溶銑
浴上に浮上する。脱珪スラグ分離槽13は脱硫スラグ分離
槽8と同じ形状としており、溶銑流断面積が第2上昇流
路30の断面積より大きくなっており、ゆっくりした流れ
となって脱珪スラグ15がほぼ安全に分離除去できる。脱
珪スラグ分離槽13で溶銑浴上に浮上した脱珪スラグ15は
脱燐スラグ槽18で発生する脱燐スラグ38と混合され脱珪
・脱燐スラグ排出口14より溶融状態でスラグ樋39に排出
される。
【0020】本発明で用いた脱珪剤の組成を表2に示
す。
【0021】
【表2】
【0022】表2に示す脱珪剤を溶銑1トン当り13.4kg
脱珪剤羽口11より吹き込むことにより、第2下降流路28
の入口でSi濃度〔%Si〕=0.20〜0.3 が第3下降流路31
の入口で〔%Si〕≦0.10となった。脱珪スラグ15と分離
された溶銑23は第3下降流路31を下り、下部の第3水平
流路32を通過する間に溶銑流は再び一定流速の安定な流
れとなって溶銑流が第3上昇流路33中を上昇する。第3
上昇流路33の下方に設けた複数の脱燐剤吹込ノズル16よ
り脱燐剤17を吹き込み同様にして脱燐処理を行う。
【0023】脱燐剤17が上昇流路33中を溶銑流とともに
上昇する間に効率よく溶銑23の脱燐反応が進行し、第3
上昇流路33の上端に達する。脱燐反応により発生した脱
燐スラグ38は脱燐スラグ分離槽18中でスキンマ20によっ
て堰止められているので、潜流堰36をオーバフローして
脱珪スラグ分離槽13の方へ逆流し、脱珪スラグ15と混合
されながら脱珪スラグ15と共に脱珪・脱燐スラグ排出口
14からスラグ樋39に排出される。
【0024】本発明で用いた脱燐剤の組成を表3に示
す。
【0025】
【表3】
【0026】溶銑1トンあたり26.1kgの脱燐剤を供給す
ることにより、第3下降流路31の入口でP濃度〔%P〕
=0.10〜0.12が反応容器1の出口で〔%P〕≦0.02とな
った。脱燐スラグ分離部18のスキンマー20で脱燐スラグ
と分離された溶銑はスキンマー20をくぐった後溶銑出口
21より払い出し、傾注樋22に直接流れ込み、傾注樋22で
トーピード(図示せず)に注ぎ分けた。脱硫剤、脱珪
剤、脱燐剤の吹込方法をノズルによる底吹きから、上昇
管側壁の羽口よりの横吹きや、浸漬式ランスを浸漬して
ランス先端の吹込孔より吹き込みに変更しても同様の脱
硫、脱珪、脱燐効果が得られた。
【0027】高炉24で製造された溶銑23と高炉スラグ5
とは出銑口2から排出され高炉スラグ分離槽3で銑滓分
離され溶銑23は前述のような工程により脱硫、脱珪、脱
燐処理されるが、高炉スラグおよび各予備処理スラグの
処理について説明する。高炉スラグ分離槽3で溶銑と分
離された高炉スラグ5および脱硫スラグ分離槽8で溶銑
と分離された脱硫スラグ9はそれぞれ高炉スラグ排出口
4および脱硫スラグ排出口10から直ちにスラグ樋39に流
れ込むことになる。一方脱珪スラグ分離槽13で溶銑と分
離された脱珪スラグ15と脱燐スラグ分離槽18で溶銑と分
離された脱燐スラグ38は混ざり合った後、スラグ樋39に
流れ込むことになる。
【0028】このようにして高炉スラグ5、脱硫スラグ
9および脱珪スラグ15と脱燐スラグ38とがスラグ樋39を
流れる間に混合されて混合スラグとなる。スラグ樋39を
流れた混合スラグは水砕樋41を介して水砕処理装置(図
示せず)に供給され、水砕処理する。得られた水砕スラ
グと水のスラリーは水砕スラグ流路を流れ次工程に送ら
れる。
【0029】混合スラグの組成に不均一部分があると、
水砕スラグの品質の低下につながるので、スラグ樋39に
流れる間に混合が不十分な場合にはスラグ混合槽40のよ
うなものを設置し、均一組成になるようにしてもよい。
またスラグ混合槽40において、ガス吹込あるいは機械的
な攪拌を行えばさらにスラグを均一にすることができ
る。
【0030】排滓処理は機械的な手段を用いないで自然
な流れを利用するのが望ましく、高炉スラグ5および脱
珪スラグ15は融点も低く流動性がよいので従来より自然
流により排出している。しかるに予備処理スラグのうち
脱硫スラグ9および脱燐スラグ38は流動性が悪いので従
来から自然流を利用した排出はあまり用いられず機械的
に掻き出す手段が用いられることが多い。
【0031】そこで本発明では、脱硫剤として溶銑予備
処理における溶銑の温度よりも融点が低く流動性のよい
CaO-Al2O3-SiO2-MgO-CaF2系のものを用いることによっ
て脱硫スラグ9の自然流による排出を行うことができる
ようにしている。一方、脱燐スラグは CaO分が高いため
に融点が高く流動性が悪いので、潜流堰36を低くしてお
き、脱硫スラグ槽13に逆流させ脱珪スラグ15と混合する
ことにより融点を下げて自然流により排出するようにし
ている。
【0032】次に反応槽形状と精錬剤吹込位置を限定し
た理由について述べる。高炉スラグに溶銑予備処理スラ
グを混合して、水砕する際に問題になるのが、混合スラ
グの組成が高炉スラグと異なるので水砕スラグの品質を
悪化させることである。特に予備処理スラグでは脱珪お
よび脱燐においてフラックスに酸化鉄を用いるので、ス
ラグ中の FeOが上昇することがあげられ、時にはスラグ
中に金属鉄が混入することもある。水砕スラグの品質の
悪化を防ぐためには、予備処理スラグ中の FeOを低下さ
せるかあるいは予備処理スラグ発生量を低下させる必要
がある。そのために本発明では反応効率の高い予備処理
容器を用いて溶銑予備処理を行い、スラグ中の FeO、金
属鉄を低下させ、発生量自体も少なくしている。
【0033】従来の溶銑予備処理では、精錬剤を溶銑表
面に供給する上置き法、ガスとともに表面に吹き付ける
方法、浸漬したランスよりインジェクションする方法、
底吹きする方法などがあり実施されてきたが、上置き法
や吹付け法ではフラックスと溶銑の接触が十分でなく反
応効率は低かった。インジェクション法や底吹き法では
比較的高い効率が得られるものの、吹込深さを十分にと
っていなかったために精錬剤の精錬能をほぼ使い切るま
でには至っていなかった。
【0034】その結果、予備処理スラグ中の FeO、金属
鉄の量が多くなり、高炉スラグと混合して水砕スラグと
しても品質が悪化するので予備処理スラグを水砕スラグ
の原料とすることが困難であった。本発明では、下降流
路と上昇流路とから形成されるU字状流路に溶銑を順次
流動させながら上昇流路に精錬剤を供給することによ
り、反応効率を飛躍的に高め、これによって予備処理ス
ラグ中の FeOを低下させるとともに精錬剤の原単位を低
くしている。そのため、発生スラグ量を低下させること
ができ、高炉スラグと混合した後のスラグ中の FeOおよ
び金属鉄混入量を低く抑えることができる。このような
混合スラグを水砕処理することにより水砕スラグの品質
を良好にすることができる。
【0035】
【実施例】図1および図2に示した装置を用いて高炉ス
ラグと溶銑予備処理スラグ(脱S、脱Si、脱Pスラグ)
を全量混合する試験を行った。試験条件を表4に、高炉
スラグ及び用いた精錬剤の組成を表5に示す。なお、予
備処理容器の深さは 2.5mとし、上昇流路の横断面積は
0.49m2とした。
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】試験の結果、各発生スラグは反応槽より自
然に排滓され、スラグ樋上で固化することもなく、水砕
設備へ流れた。脱燐スラグ反応槽上で脱珪スラグと混合
し、問題なく排滓することができた。また水砕も特に問
題なく実施することができた。(脱珪+脱燐)スラグ及
び最終的に水砕された(高炉+予備処理)スラグの組成
を表6に示した。表6においてM・Feは外数で表示して
いる。
【0039】
【表6】
【0040】表6に示すように(高炉+予備処理)スラ
グ組成は溶融しやすい組成となっており、これにより自
然排滓が可能となった。水砕スラグは主にセメント混和
剤として使用されるが、次式で定義される塩基度B、混
銑率およびガラス化率などの規格がある。
【0041】
【数1】
【0042】BはJIS規格では 1.4以上であるが、高
品質のものは1.85以上であることが望ましい。さらには
1.88以上が望ましい。混銑率は50g/l 以下である必要が
ある。ガラス化率は99%以上であることが望ましい。表
6より本発明により製造された水砕スラグはB=1.90、
混銑率44%、ガラス化率99%で規格を十分に満足するも
のであった。
【0043】比較例として予備処理の反応操作を本発明
によらない、樋形の反応槽を用いて行い、高炉スラグと
予備処理スラグを混合し、水砕する試験をおこなった。
試験条件は表4に示してある。精錬剤原単位は処理後の
溶銑成分が同一になるように決めた。精錬剤の組成は同
一のものを用いた。表7には(脱珪+脱燐)スラグの組
成と水砕された(高炉+予備処理)スラグの組成を示
す。なお表7において金属鉄M・Feは外数で表示してい
る。
【0044】
【表7】
【0045】試験では(脱珪+脱燐)スラグが自然に流
出せず反応槽上で固まりそうになり、機械的にスラグを
排滓する必要があった。これは表7に示した(脱珪+脱
燐)スラグの融点が高いためである。また水砕スラグの
組成はB=2.02で高いものの、各精錬剤の原単位が大き
いために、金属鉄の混入量が多くなり規格よりも大きい
52g/l となっており製品とすることはできない。また
(脱珪+脱燐)スラグが一度固まりかけて、溶融しづら
いので、均一に溶融した状態にならず、ガラス化率が95
%まで低下した。したがって、反応効率が低い処理容器
を用いた比較例では各精錬剤の原単位が増加したため
に、発生スラグ量も増加し、高品質の水砕スラグを得る
ことができなかった。
【0046】
【発明の効果】本発明は高い反応効率の溶銑予備処理容
器を用いて溶銑予備処理を行うので溶銑予備処理スラグ
の発生量を減少できる。予備処理スラグと高炉スラグを
混合した後、水砕化することによって高い品質の高炉セ
メント用水砕スラグを造ることができる。本発明によれ
ばこれまで利用価値の小さかった予備処理スラグを有効
利用できその効果は多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る装置を示す平面図である。
【図2】図1のA−A矢視を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 溶銑予備処理容器本体 3 高炉スラグ分離槽 4 高炉スラグ排出口 5 高炉スラグ 6 脱硫剤吹込ノズル 8 脱硫スラグ分離槽 9 脱硫スラグ 10 脱硫スラグ排出口 11 脱珪剤吹込ノズル 13 脱珪スラグ分離槽 14 脱珪・脱燐スラグ排出口 15 脱珪スラグ 16 脱燐剤吹込ノズル 18 脱燐スラグ分離槽 20 スキンマ 23 溶銑 25 第1下降流路 26 第1水平流路 27 第1上昇流路 28 第2下降流路 29 第2水平流路 30 第2上昇流路 31 第3下降流路 32 第3水平流路 33 第3上昇流路 36 潜流堰 37 溢流堰 38 脱燐スラグ 39 スラグ樋 40 混合槽 41 水砕樋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田口 整司 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高炉から排出される溶銑を連続的に予備
    処理する際に発生する溶銑予備処理スラグの処理方法に
    おいて、予備処理容器本体の長手方向に間隔をおいて潜
    流堰と溢流堰とを交互に配置して形成される下降流路と
    上昇流路とを有するU字状流路により予備処理容器本体
    の上流側から順次に高炉スラグ分離槽と、脱硫スラグ分
    離槽と、脱珪スラグ分離層と、脱燐スラグ分離槽とを接
    続し、各々の上昇流路に異なった種類の精錬剤を供給し
    て連続的に溶銑の予備処理を行い、高炉スラグ分離槽で
    分離された高炉スラグと、脱硫スラグ分離槽で分離され
    た脱硫スラグをそれぞれ個別にスラグ樋に排出する一
    方、脱珪スラグ分離槽で分離された脱珪スラグと、脱燐
    スラグ分離槽で分離された脱燐スラグとを潜流堰上を越
    えて予め混合させ脱珪・脱燐スラグとしてスラグ樋に排
    出し、前記スラグ樋中を流れる間に高炉スラグ、脱硫ス
    ラグおよび脱珪・脱燐スラグを混合し、得られた混合ス
    ラグを水砕処理することを特徴とする溶銑予備処理スラ
    グの処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114959127A (zh) * 2021-02-22 2022-08-30 宝山钢铁股份有限公司 一种铁水脱硫渣与转炉渣混兑改性协同处置方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114959127A (zh) * 2021-02-22 2022-08-30 宝山钢铁股份有限公司 一种铁水脱硫渣与转炉渣混兑改性协同处置方法
CN114959127B (zh) * 2021-02-22 2023-08-11 宝山钢铁股份有限公司 一种铁水脱硫渣与转炉渣混兑改性协同处置方法

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