JPH05169416A - 耐火れんがの成形用金型 - Google Patents
耐火れんがの成形用金型Info
- Publication number
- JPH05169416A JPH05169416A JP34355191A JP34355191A JPH05169416A JP H05169416 A JPH05169416 A JP H05169416A JP 34355191 A JP34355191 A JP 34355191A JP 34355191 A JP34355191 A JP 34355191A JP H05169416 A JPH05169416 A JP H05169416A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- releasing
- recessed parts
- molded item
- liner
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐火れんがの成形用金型に関し、煩雑な工程
を経ることなく耐火れんがの粗面化を行うことができ、
しかも築炉時のモルタルによる接着性を損なうことのな
いようにすることを目的とする。 【構成】 耐火れんがの成形用金型の脱型開口部３近傍
の金型ライナー１内周壁に、複数の凹部２を並設する構
成とする。
を経ることなく耐火れんがの粗面化を行うことができ、
しかも築炉時のモルタルによる接着性を損なうことのな
いようにすることを目的とする。 【構成】 耐火れんがの成形用金型の脱型開口部３近傍
の金型ライナー１内周壁に、複数の凹部２を並設する構
成とする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は耐火れんがの成形用金型
に関するものである。
に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】製鋼炉や取鍋等の溶融金属容器の耐火稼
働面を構成する耐火れんがは、高い耐用性を確保するた
めに緻密なれんが組織で構成することを要求される。特
に黒鉛含有不焼成耐火れんがは、緻密なれんが成形体を
得るためにプレス成形機にて成形用金型に充填した各種
耐火材原料を高圧で圧縮して成形される。
働面を構成する耐火れんがは、高い耐用性を確保するた
めに緻密なれんが組織で構成することを要求される。特
に黒鉛含有不焼成耐火れんがは、緻密なれんが成形体を
得るためにプレス成形機にて成形用金型に充填した各種
耐火材原料を高圧で圧縮して成形される。
【０００３】このような耐火れんがの成形用金型の金型
ライナーは、高耐磨耗鋼（ＳＫＤ）や超硬質物（タング
ステンカーバイド）等の高硬度材料で構成されており、
その内周壁面の平滑度が非常に高くなっている。従っ
て、このような金型ライナーを備える耐火れんがの成形
用金型によって得られる成形体の表面も同様に極めて滑
らかであり、その上炭素質原料として黒鉛を配合した場
合では該黒鉛の配向性のため、れんがのライナー面側に
黒鉛が平行に並び、例えば輸送・運搬や築炉作業の際に
手から滑り易い状態になる。
ライナーは、高耐磨耗鋼（ＳＫＤ）や超硬質物（タング
ステンカーバイド）等の高硬度材料で構成されており、
その内周壁面の平滑度が非常に高くなっている。従っ
て、このような金型ライナーを備える耐火れんがの成形
用金型によって得られる成形体の表面も同様に極めて滑
らかであり、その上炭素質原料として黒鉛を配合した場
合では該黒鉛の配向性のため、れんがのライナー面側に
黒鉛が平行に並び、例えば輸送・運搬や築炉作業の際に
手から滑り易い状態になる。
【０００４】そこでこのような耐火れんがの成形体の表
面に、タール・ピッチ等の一定の粘性を備えるとともに
熱硬化する物質による被膜を塗装するか、あるいは吹き
付けによって形成し、表面を粗としてから製品として出
荷している。
面に、タール・ピッチ等の一定の粘性を備えるとともに
熱硬化する物質による被膜を塗装するか、あるいは吹き
付けによって形成し、表面を粗としてから製品として出
荷している。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記粗
面化工程は、多くの場合れんが成形後、乾燥するまでの
間になされ、塗布あるいは吹付けの後、乾燥用架台車に
積み込み、乾燥工程に移送するという手順で行われなけ
ればならない。従って、多くの労苦やコストを必要とす
る煩雑な手順を経なければならないことに加え、上記コ
ーティング材による作業環境の悪化という問題も生じて
いた。また、設備の自動化を図る場合に上記塗布あるい
は吹付け手段、乾燥手段、及び搬送手段等の専用の設備
を必要とするのでコスト的に不利であり、製造工程の効
率化、省力化の障害となっている。
面化工程は、多くの場合れんが成形後、乾燥するまでの
間になされ、塗布あるいは吹付けの後、乾燥用架台車に
積み込み、乾燥工程に移送するという手順で行われなけ
ればならない。従って、多くの労苦やコストを必要とす
る煩雑な手順を経なければならないことに加え、上記コ
ーティング材による作業環境の悪化という問題も生じて
いた。また、設備の自動化を図る場合に上記塗布あるい
は吹付け手段、乾燥手段、及び搬送手段等の専用の設備
を必要とするのでコスト的に不利であり、製造工程の効
率化、省力化の障害となっている。
【０００６】さらに上記粗面化のための被膜は疎水性で
あるため、築炉時のモルタル中の水分が耐火れんが表面
より充分に吸収されず、該モルタルによるれんが同士の
接着強度が充分に発現されなくなり、れんが同士が動き
合い、れんが目地が開き、事故を起こす欠点があった。
あるため、築炉時のモルタル中の水分が耐火れんが表面
より充分に吸収されず、該モルタルによるれんが同士の
接着強度が充分に発現されなくなり、れんが同士が動き
合い、れんが目地が開き、事故を起こす欠点があった。
【０００７】本発明は上記従来の事情に鑑み提案された
ものであって、煩雑な工程を経ることなく耐火れんがの
粗面化を行うことができ、しかも築炉時のモルタルによ
る接着性を損なうことのないようにすることを目的とす
るものである。
ものであって、煩雑な工程を経ることなく耐火れんがの
粗面化を行うことができ、しかも築炉時のモルタルによ
る接着性を損なうことのないようにすることを目的とす
るものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下の手段を採用している。すなわち、
図１に示すように耐火れんがの成形用金型の脱型開口部
３近傍の金型ライナー１内周壁に、複数の凹部２を並設
した耐火れんがの成形用金型である。
めに、本発明は以下の手段を採用している。すなわち、
図１に示すように耐火れんがの成形用金型の脱型開口部
３近傍の金型ライナー１内周壁に、複数の凹部２を並設
した耐火れんがの成形用金型である。
【０００９】
【作用】一般に耐火れんがはその成形時に、図４に示す
ように、れんがは成形機で強圧された耐火材原料が、成
形用金型より脱型された時により大きな容積に復元し、
ライナー寸法Ｗ0 より若干大きな寸法Ｗを有した成形体
Ｖとなる、スプリングバック現象を伴う。
ように、れんがは成形機で強圧された耐火材原料が、成
形用金型より脱型された時により大きな容積に復元し、
ライナー寸法Ｗ0 より若干大きな寸法Ｗを有した成形体
Ｖとなる、スプリングバック現象を伴う。
【００１０】本発明は上記スプリングバック現象を利用
しており、上記構成の耐火れんがの成形用金型で成形を
行った場合、図２に示すように金型ライナー１から成形
体を脱型する際に、該金型ライナー１内で拘束された成
形体Ｖが上記凹部２の形成された位置まで移動させられ
た際に、該耐火材原料が凹部２を充填する（図２、Ｓ
４）。この状態で脱型をさらに進めれば、該成形体Ｖの
側面より突出した部分が該凹部２によって研削され、脱
型方向に条溝Ｃが刻設されることになる。
しており、上記構成の耐火れんがの成形用金型で成形を
行った場合、図２に示すように金型ライナー１から成形
体を脱型する際に、該金型ライナー１内で拘束された成
形体Ｖが上記凹部２の形成された位置まで移動させられ
た際に、該耐火材原料が凹部２を充填する（図２、Ｓ
４）。この状態で脱型をさらに進めれば、該成形体Ｖの
側面より突出した部分が該凹部２によって研削され、脱
型方向に条溝Ｃが刻設されることになる。
【００１１】上記凹部２は金型ライナー１の内周壁の全
周にわたって並設することが望ましく、凹部の深さは
０．２mm以上あれば充分であり、必要に応じて上下２段
以上配列することもできる。
周にわたって並設することが望ましく、凹部の深さは
０．２mm以上あれば充分であり、必要に応じて上下２段
以上配列することもできる。
【００１２】尚、上記凹部の正面視形状は特に限定しな
いが、その形状は図３(b) に示すように、脱型方向の二
辺を円弧状とするのが研削効果が高くなるが、図３(a)
に示すような長方形、または円形のような加工が容易な
形状としてもよい。
いが、その形状は図３(b) に示すように、脱型方向の二
辺を円弧状とするのが研削効果が高くなるが、図３(a)
に示すような長方形、または円形のような加工が容易な
形状としてもよい。
【００１３】さらに凹部２の数も多くすればするほど滑
り防止効果が大きくなるが、逆に脱型圧力を大きくしな
ければならず、１０mm当たり２〜３個とするのが適当で
ある。
り防止効果が大きくなるが、逆に脱型圧力を大きくしな
ければならず、１０mm当たり２〜３個とするのが適当で
ある。
【００１４】
【実施例】以下、本発明に関し、実施例をもとに説明す
る。図１は本発明に係る一実施例の構成図であり、図２
は該実施例による成形手順のフロー図である。
る。図１は本発明に係る一実施例の構成図であり、図２
は該実施例による成形手順のフロー図である。
【００１５】本発明を適用した耐火れんがの成形用金型
は、例えば高耐磨耗鋼（ＳＫＤ）や超硬質物（タングス
テンカーバイド）等の高硬度材料で構成した金型ライナ
−１で幅２３０mm、奥行き１１４mm、高さ３５０mmの空
間Ｐの四面を囲撓し、該金型ライナー１の外面を外枠６
で、上下を押さえ板４、５で固定した構成としている。
上記空間Ｐの上方は脱型開口部３を通じて外部と連通す
る一方、下方は進退自在の状態で待機位置に固定された
下受板Ｂで閉塞されている。
は、例えば高耐磨耗鋼（ＳＫＤ）や超硬質物（タングス
テンカーバイド）等の高硬度材料で構成した金型ライナ
−１で幅２３０mm、奥行き１１４mm、高さ３５０mmの空
間Ｐの四面を囲撓し、該金型ライナー１の外面を外枠６
で、上下を押さえ板４、５で固定した構成としている。
上記空間Ｐの上方は脱型開口部３を通じて外部と連通す
る一方、下方は進退自在の状態で待機位置に固定された
下受板Ｂで閉塞されている。
【００１６】上記金型ライナー１の内周壁の脱型開口部
３近傍には、正面視において長楕円形をなす幅３mm、高
さ１５mm、深さ０．５mmの凹部２が２段、全周にわたっ
て合計１６８個並設されている。
３近傍には、正面視において長楕円形をなす幅３mm、高
さ１５mm、深さ０．５mmの凹部２が２段、全周にわたっ
て合計１６８個並設されている。
【００１７】上記成形用金型による成形工程は、図２に
示すように、まず図１に示した状態から脱型開口部３よ
り所定量の耐火材原料が空間Ｐに向けて供給され（図
２、Ｓ１）、脱型開口部３側から押圧板Ａが該空間Ｐ内
に進入し所定圧力で前記耐火材原料を押圧し、型内成形
体Ｖ0 が形成される（図２、Ｓ２）。
示すように、まず図１に示した状態から脱型開口部３よ
り所定量の耐火材原料が空間Ｐに向けて供給され（図
２、Ｓ１）、脱型開口部３側から押圧板Ａが該空間Ｐ内
に進入し所定圧力で前記耐火材原料を押圧し、型内成形
体Ｖ0 が形成される（図２、Ｓ２）。
【００１８】所定圧力での成形が完了すると、下受板Ｂ
が図示しない駆動手段によって脱型開口部３の方向に移
動動作を開始する。このとき上記押圧板Ａに押圧圧力は
かけられておらず、型内成形体Ｖ0 の脱型が開始される
（図２、Ｓ３）。そして上記成形体Ｖ0 の側面が、凹部
２の形成された位置に達すると、スプリングバック現象
により該凹部２を充填する（図２、Ｓ４）。
が図示しない駆動手段によって脱型開口部３の方向に移
動動作を開始する。このとき上記押圧板Ａに押圧圧力は
かけられておらず、型内成形体Ｖ0 の脱型が開始される
（図２、Ｓ３）。そして上記成形体Ｖ0 の側面が、凹部
２の形成された位置に達すると、スプリングバック現象
により該凹部２を充填する（図２、Ｓ４）。
【００１９】この状態から引き続き下受板Ｂによる脱型
圧力を受け、型内成形体Ｖ0 の側面は凹部２で研削され
ながら脱型開口部３より脱型される（図２、Ｓ５）。得
られた成形体Ｖは、脱型方向に条溝Ｃが刻設された粗面
化状態になり、従来のコーティング材を塗布する粗面化
処理を行う必要がなくなった。
圧力を受け、型内成形体Ｖ0 の側面は凹部２で研削され
ながら脱型開口部３より脱型される（図２、Ｓ５）。得
られた成形体Ｖは、脱型方向に条溝Ｃが刻設された粗面
化状態になり、従来のコーティング材を塗布する粗面化
処理を行う必要がなくなった。
【００２０】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、多くの
労力、コストを払うことなく、成形工程での一連の脱型
作業と同時に粗面化処理を行うことができ、作業工程の
効率化・省力化を実現することができる。
労力、コストを払うことなく、成形工程での一連の脱型
作業と同時に粗面化処理を行うことができ、作業工程の
効率化・省力化を実現することができる。
【００２１】また、れんが表面の吸水性を損なうことな
く粗面化できるので、築炉時のモルタルによるれんが同
士の接着が確実に発現され、稼働時の目地切れ事故を防
ぐことができる効果を併せもつ。
く粗面化できるので、築炉時のモルタルによるれんが同
士の接着が確実に発現され、稼働時の目地切れ事故を防
ぐことができる効果を併せもつ。
【図１】本発明の一実施例の構成図である。
【図２】本発明の一実施例による手順フロー図である。
【図３】本発明の凹部の形状を示す説明図である。
【図４】ズプリングバック現象の説明図である。
１ 金型ライナー ２ 凹部 ３ 脱型開口部
Claims (1)
- 【請求項１】 耐火れんがの成形用金型の脱型開口部
(3) 近傍の金型ライナー(1) 内周壁に、複数の凹部(2)
を並設したことを特徴とする耐火れんがの成形用金型。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34355191A JPH05169416A (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | 耐火れんがの成形用金型 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34355191A JPH05169416A (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | 耐火れんがの成形用金型 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05169416A true JPH05169416A (ja) | 1993-07-09 |
Family
ID=18362400
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34355191A Pending JPH05169416A (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | 耐火れんがの成形用金型 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05169416A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6464199B1 (en) * | 2000-10-19 | 2002-10-15 | Anchor Wall Systems, Inc. | Molds for producing masonry units with roughened surface |
| WO2003041929A1 (en) * | 2001-11-14 | 2003-05-22 | Alliance Concrete Concepts Inc. | Method and apparatus for forming a block having a textured surface |
| CN104227831A (zh) * | 2013-06-14 | 2014-12-24 | 中钢集团耐火材料有限公司 | 一种篦子型耐火材料模具设计方法 |
-
1991
- 1991-12-25 JP JP34355191A patent/JPH05169416A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6464199B1 (en) * | 2000-10-19 | 2002-10-15 | Anchor Wall Systems, Inc. | Molds for producing masonry units with roughened surface |
| WO2003041929A1 (en) * | 2001-11-14 | 2003-05-22 | Alliance Concrete Concepts Inc. | Method and apparatus for forming a block having a textured surface |
| CN104227831A (zh) * | 2013-06-14 | 2014-12-24 | 中钢集团耐火材料有限公司 | 一种篦子型耐火材料模具设计方法 |
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