JPH05167142A - 固体レーザ装置 - Google Patents

固体レーザ装置

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JPH05167142A
JPH05167142A JP35392191A JP35392191A JPH05167142A JP H05167142 A JPH05167142 A JP H05167142A JP 35392191 A JP35392191 A JP 35392191A JP 35392191 A JP35392191 A JP 35392191A JP H05167142 A JPH05167142 A JP H05167142A
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JP
Japan
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solid
state laser
laser
yag
rod
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP35392191A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirofumi Imai
浩文 今井
Satoru Yamaguchi
哲 山口
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Publication of JPH05167142A publication Critical patent/JPH05167142A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 固体レーザ素子を運動させることなくまた直
接水にさらすことなく効率的に冷却し、安定でよいビー
ム品質を有する高出力固体レーザ装置とする。 【構成】 YAGロッド1の周りに水銀を封入した薄い
(肉厚30μm)ウレタン製のチューブ2を互いに隙間
なきように環状に配置し、さらにその外側から銅製のヒ
ートシンク3をかぶせ、これをペルチエ素子4で電子冷
却することによりYAGロッド1の効率的な冷却を行
う。ペルチエ素子4の放熱は水冷熱交換器5で行う。励
起光源である半導体レーザ6をレンズ7で集光し、YA
Gロッド1の端面8から励起を行い、端面8とアウトプ
ットミラー9との間でYAGレーザ発振を発生せしめ、
アウトプットミラー9より良好なビーム品質のYAGレ
ーザ出力光13を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加工や医療あるいはレ
ーザ計測に用いる高出力高安定固体レーザ装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】固体レーザは、希ガスランプやレーザな
ど光による励起が一般的である。光励起の効率は、第1
次近似では、励起光の光子エネルギーと固体レーザ素子
のレーザ遷移準位間のエネルギー差との比で決まる量子
効率が上限となる。希ガスランプ励起に比べ効率のよい
半導体レーザ励起のYAGレーザを例にとれば、量子効
率は約76%である。しかし、実際には理論限界効率ま
では実現できておらず、最高でも50%程度である。残
りの50%の励起エネルギーは、固体レーザ素子内で熱
として消費されることとなる。仮にいま、光出力1kW
の半導体レーザ励起固体レーザ装置を考えるとおよそ1
kWの熱が固体レーザ素子内に発生していることにな
る。これは、容易に固体レーザ素子を溶解に至らしめる
熱量であり、熱の除去なしにこのような高出力固体レー
ザ装置を実現することは不可能である。また、それほど
高出力でない場合でも、熱によって固体レーザ素子が膨
張することにより熱歪が生じ、複屈折を引き起こすた
め、ビーム品質のよい固体レーザ光を得ることが難しく
なる。このため、従来の固体レーザでは、水冷や空冷に
よる固体レーザ素子の冷却が広く行われている。水冷で
よくつかわれているのはロッド状に加工した固体レーザ
素子を水冷チャンバー中に配置し、固体レーザロッドの
回りに水を流して熱を除去する方式である(例えば、レ
ーザー学会編:レーザーハンドブック16章(198
2)等参照)。水冷チャンバーは、通常内壁を鏡面とし
た回転楕円体であり、楕円の片方の焦点に固体レーザロ
ッド、他方に希ガスランプを配置することにより、希ガ
スランプから出た光がすべて固体レーザロッドに向かう
ように出来ている。この場合、固体レーザ発振は、ロッ
ドの長手方向で直線的に行われる。一方、空冷が使われ
るのは、ムービングスラブレーザと呼ばれる種類の固体
レーザである。これは、板状(スラブ)に加工した固体
レーザを希ガスランプにより横励起するもので、レーザ
発振は、希ガスランプの長手方向と同じ方向で、レーザ
スラブ中で全反射しながらジグザグに進行するように行
われる。励起による熱が一箇所に集中しないように発振
と直行する方向でレーザスラブを耐えず往復運動させる
ため、冷媒として水を使うことが出来ない。このため、
ヘリウムガス等によってレーザスラブの冷却が行われて
いる(例えば、望月等:レーザ学会研究会報告RTM−
88−31(1988)等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上に述べたような技
術は、加工用や医療応用のための高出力固体レーザでは
一般的であり、これらの応用に関する限り光出力の点で
は十分なものになってきていると言ってよい。しかし、
今後ますます必要性が高まるであろう短波長レーザを得
るための波長変換技術に適用することを考えるとビーム
品質や安定性にまだ問題がある。また、ムービングスラ
ブレーザに見られるような機械的複雑さを解消し、高出
力固体レーザの小型化を図って、半導体産業など他の応
用分野を新たに開拓する意味でも改良の必要がある。
【0004】一般に、熱伝導率は、金属>液体>気体の
順によい。したがって、固体レーザ素子に金属を接触さ
せるのが最も冷却効率がよいということになる。しか
し、固体同士ではお互いの凹凸により隙間ができ、そこ
に空気などの熱伝導率の悪い気体が入り込むので必ずし
も計算通りには行かない。また、固体レーザ素子に金属
を密着させる際に力が加わると複屈折を生じるので、固
体レーザのビーム品質に悪い影響を与える恐れがある。
このため、むしろ水などの液体の方が冷媒としてよく使
われている。しかし、固体レーザ素子を直接水中に配置
することは保守性の点で難がある。また、水を流すと振
動が生じ、固体レーザの周波数安定度やビーム品質に悪
影響が生じる。
【0005】本発明は、かかる状況に鑑みてなされたも
ので、固体レーザ素子を運動させることなくまた直接水
にさらすことなく効率的に冷却し、安定で良いビーム品
質を有する高出力固体レーザ装置を提供することを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明の手段として、固体レーザ装置におい
て、これを介して固体レーザ素子の冷却を行うところ
の、液体を封入したゴム状のチューブを備えるものであ
る。
【0007】
【作用】本発明では、発熱源であるところの固体レーザ
素子の周りに液体を封入した薄いゴム状のチューブを配
置し、これを介して熱が移動するようにする。固体レー
ザ素子の表面に多少凹凸があるとしてもゴム状のチュー
ブの柔軟性により、固体レーザ素子との接触は十分に保
たれる。ラテックス、塩化ビニルあるいはウレタンなど
でチューブを作れば、肉厚は数十μmにまで薄くするこ
とが出来るので、固体レーザ素子と液体が直接接してい
るのとほとんど変わらぬ熱伝導性が実現されることとな
る。
【0008】
【実施例】本発明の特徴と利点をより一層明らかにする
ため、以下、実施例に基づいて詳細に説明する。
【0009】図1は、固体レーザ素子の冷却を固体レー
ザ素子の周りに環状に配置したゴム状のチューブに封入
した液体を介して行う縦励起型固体レーザ装置の模式図
である。図1に示すごとく、固体レーザ素子としてYA
Gロッド1を用い、YAGロッド1の周りにこれを介し
てYAGロッド1から熱を移動させるところの水銀を封
入した薄い(肉厚30μm)ウレタン製のチューブ2を
互いに隙間なきように環状に配置し、さらにその外側か
ら銅製のヒートシンク3をかぶせ、このヒートシンク3
をペルチエ素子4で電子冷却することによりYAGロッ
ド1の冷却を行った。銅のヒートシンク3の内径は、チ
ューブ2が若干押しつぶされて、YAGロッド1とヒー
トシンク3の間がチューブ2によって隙間なく埋め尽く
されるようにした。ペルチエ素子4からの放熱には水冷
熱交換器5を用いた。このようにして、YAGロッド1
を直接水にさらすことなく効率的に冷却することができ
た。また、ペルチエ素子4によりYAGロッド1を一定
の温度に制御することもできる。励起光源には半導体レ
ーザ6を用い、レンズ7で集光しYAGロッド1の端面
8から励起を行った。YAGレーザの共振器は、半導体
レーザ6側の端面8とアウトプットミラー9とで構成
し、レーザ発振は直線的に起こるようにした。励起入力
20W時にYAGレーザ出力8Wが良好なビーム品質で
得られた。
【0010】図2は、固体レーザ素子の周りにコの字状
に配置した薄いゴム状のチューブに封入した液体を介し
て固体レーザ素子の冷却を行う横励起型固体レーザ装置
の模式図である。励起光を端面から入力できる図1に示
した実施例と異なり、図2の場合は励起光を入力する面
を1面残しておかねばならぬため、チューブの配置をコ
の字状にしたのである。図2に示すごとく、固体レーザ
素子としてYAGレーザスラブ10を用い、この周りに
水銀を封入した薄いウレタン製のチューブ2を互いに隙
間なきようにコの字型に配置し、さらにその外側に銅製
のヒートシンク3をかぶせ、これをペルチエ素子4で電
子冷却することによりYAGスラブ10の冷却を行っ
た。銅のヒートシンク3の内溝は、チューブ2が若干押
しつぶされて、YAGスラブ10とヒートシンク3の間
がチューブ2によって隙間なく埋め尽くされるようにし
た。ペルチエ素子4からの放熱には水冷熱交換器5を用
いた。このようにして、YAGスラブ10を運動させる
ことなく効率的に冷却することができた。また、ペルチ
エ素子4によりYAGスラブ10を一定の温度に制御す
ることもできる。励起光源には半導体レーザ6を用い、
レンズ7で集光しYAGスラブ10の上面11から励起
を行った。YAGレーザの共振器は、リアミラー12と
アウトプットミラー9とで構成し、レーザ発振はジグザ
グに起こるようにした。励起入力20W時にYAGレー
ザ出力6Wが良好なビーム品質で得られた。
【0011】なお、本発明の実施例においては、固体レ
ーザ素子としてYAGレーザ素子を用いたが、もちろん
他の固体レーザ素子を用いてもよい。また、励起光源と
して、半導体レーザを用いたが、例えば、希ガスランプ
や色素レーザなど他の励起光源を用いることもできる。
また、液体を封入するためのチューブとしてウレタンに
チューブを用いたが、これは、薄いゴム状のチューブで
あれば他の材質のものでもかまわない。また、チューブ
内に封入する液体として水銀を用いたが、もちろんこれ
に限るものではなく、水やフロリナート等腐食性のない
液体であればよい。さらに、ヒートシンクとして銅製の
ものを用いたが、他の熱伝導性のよい材質のものでもよ
い。さらにまた、ヒートシンクをペルチエ素子で電子冷
却したが、これは必要に応じて水冷や空冷を用いること
もできる。
【0012】
【発明の効果】固体レーザ素子の冷却機構としてかかる
構成を持つ固体レーザ装置は、固体レーザ素子を運動さ
せることなくまた直接水にさらすことなく効率的な冷却
を可能とし、安定でビーム品質のよい固体レーザ光を提
供できる。かかる固体レーザ装置は、重工業、半導体産
業、情報通信、計測、医療など様々な産業分野において
有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】固体レーザ素子の冷却を固体レーザ素子の周り
に環状に配置したゴム状のチューブに封入した液体を介
して行う縦励起型固体レーザ装置の模式図である。
【図2】固体レーザ素子の周りにコの字状に配置した薄
いゴム状のチューブに封入した液体を介して固体レーザ
素子の冷却を行う横励起型固体レーザ装置の模式図であ
る。
【符号の説明】
1 YAGロッド 2 水銀を封入した薄いウレタン性のチューブ 3 銅製のヒートシンク 4 ペルチエ素子 5 ペルチエ素子の放熱に用いる水冷熱交換器 6 励起光源として用いる半導体レーザ 7 励起光の集光レンズ 8 YAGロッドの共振器ミラー面 9 YAGレーザ用アウトプットミラー 10 YAGスラブ 11 YAGスラブの励起光入力面 12 YAGレーザ用リアミラー 13 YAGレーザ出力光

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励起光源により、固体レーザ素子を励起
    して、レーザ発振を行わせる固体レーザ装置において、
    前記固体レーザ素子の周辺に液体を封入したゴム状のチ
    ューブを配設したことを特徴とする固体レーザ装置。
  2. 【請求項2】 励起光源により、固体レーザ素子を励起
    して、レーザ発振を行わせる固体レーザ装置において、
    前記固体レーザ素子の周辺に液体を封入したゴム状のチ
    ューブを配設し、このチューブから金属性のヒートシン
    クを介し、または介さずに、冷却素子を通して、熱交換
    器に接続されていることを特徴とする固体レーザ装置。
JP35392191A 1991-12-19 1991-12-19 固体レーザ装置 Withdrawn JPH05167142A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35392191A JPH05167142A (ja) 1991-12-19 1991-12-19 固体レーザ装置

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JP35392191A JPH05167142A (ja) 1991-12-19 1991-12-19 固体レーザ装置

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JPH05167142A true JPH05167142A (ja) 1993-07-02

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ID=18434121

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35392191A Withdrawn JPH05167142A (ja) 1991-12-19 1991-12-19 固体レーザ装置

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JP (1) JPH05167142A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006135468A3 (en) * 2005-06-09 2008-03-20 Honeywell Int Inc Low stress, high thermal conduction laser rod mounting
US7415052B2 (en) 2005-04-27 2008-08-19 Honeywell International Inc. Low stress, high thermal conduction laser rod mounting

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7415052B2 (en) 2005-04-27 2008-08-19 Honeywell International Inc. Low stress, high thermal conduction laser rod mounting
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Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990311