JPH05167108A - 酸化物超電導電流リード及びその製造法 - Google Patents

酸化物超電導電流リード及びその製造法

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JPH05167108A
JPH05167108A JP3331917A JP33191791A JPH05167108A JP H05167108 A JPH05167108 A JP H05167108A JP 3331917 A JP3331917 A JP 3331917A JP 33191791 A JP33191791 A JP 33191791A JP H05167108 A JPH05167108 A JP H05167108A
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oxide
superconductor
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Keiji Sumiya
圭二 住谷
秀次 ▲くわ▼島
Hideji Kuwashima
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  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸化物超電導体と金属との界面や酸化物超電
導体にみられたクラックの発生、はく離等を回避し、臨
界電流密度の高い酸化物超電導電流リードを提供する。 【構成】 酸化物超電導体グリーンシート層1の端部表
面に、酸化物超電導体の含有率を段階的に減少させた複
数枚の酸化物超電導体粒子と金属粒子との混合グリーン
シートを酸化物超電導体の含有率が少ないものが外層側
になるように順次積層し、ついで最外層に金属グリーン
シートを積層して一体化した後、加圧中又は加圧後金属
粒子及び/又は酸化物超電導体粒子が部分溶融する温度
領域で焼成する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酸化物超電導電流リード
(以下電流リードとする)及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来電流リードは、室温中にある電力供
給源から液体ヘリウム温度(4.2K)又は液体窒素温
度(77K)中にある超電導コイルなどに大電流を供給
する導体であるため、その材料としては熱侵入を抑制す
る観点から低熱伝導性でかつ発熱を抑制する目的から低
抵抗であることが望ましい。
【0003】臨界温度が液体窒素温度以上の酸化物超電
導材料は、酸化物超電導体の熱伝導率が銅よりも低いの
で電流リードの素材として適したものであり、また無損
失で大電流を流すことができると共に室温側からの熱の
侵入を低減することができる。
【0004】電流リードを製造するためには、酸化物超
電導体に金属を低抵抗で接続した端子部を設けなければ
大電流を投入することは難しい。このため例えばニュ
ー、スーパーコンダクティング、マテリアルス、フォー
ラム、ニュース(New Superconducti
ng Materials Forum News)、
No.24、(社)未踏科学技術協会、1991年2月
1日発行、18〜22頁に示されるように酸化物超電導
体に銀箔を圧着する方法で端子部を設けた電流リードが
作られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら酸化物超
電導体に金属を貼り合わせた電流リードにおいて問題と
なるのは、超電導状態を発現させるため液体ヘリウム、
液体窒素等の冷媒又は冷凍機を使用した極低温に冷却す
る際に酸化物超電導体と金属との熱膨張係数が異なるた
め両者の界面あるいは酸化物超電導体にクラックが発生
することである。このため酸化物超電導体と金属とから
なる電流リードの大きさ、形状等が制限され、また使用
条件が制約されるなど、電流リードの製造面、実用化の
面で問題となっていた。
【0006】さらに、電流リードはその臨界電流密度が
大きくなければ端子部において金属と酸化物超電導体と
の接続が低抵抗であっても大電流を流すことは難しい。
しかし従来のプレス法で成形し焼成して得られた酸化物
超電導体は臨界電流密度の高いものが得られにくいた
め、電流リード材として適用するには問題であった。
【0007】本発明は熱応力に起因するクラックの発生
を抑制し、また臨界電流密度が高く、上記の様な問題の
ない電流リード及びその製造法を提供することを目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の欠
点について種々検討した結果、酸化物超電導体と金属と
の混合体の熱膨張係数の値は酸化物超電導体と金属との
間の値をとることに着目し、これらの混合体を酸化物超
電導体と金属との中間層として設けることで熱応力に起
因するクラックの発生が抑制されることを見出した。ま
たこの効果は金属が溶融した際、熱電導体に対しぬれ性
のある場合に顕著であることも見出した。
【0009】本発明者らはさらに検討を進めた結果、酸
化物超電導体と金属との混合比を変えることで混合比に
比例して熱膨張係数が変化することを見出し、酸化物超
電導体層から金属層まで熱膨張係数が段階的に増加する
ように酸化物超電導体と金属との混合比を調整した複数
の中間層を設け焼成することによって上記の様な問題の
ない電流リードが得られることを確認した。また酸化物
超電導体層及び金属と酸化物超電導体との混合層はグリ
ーンシート化し、さらにグリーンシートを一体化した後
焼成することで酸化物超電導体の結晶粒子が電流の流れ
易いab面方向に配向し、臨界電流密度が高くなり易い
ことを見出し本発明を完成するに至った。
【0010】本発明は酸化物超電導体層の端部表面に酸
化物超電導体と金属との混合層が形成され、さらに該混
合層の表面に金属層が形成され、かつ該混合層が酸化物
超電導体層側から金属層側に向かって超電導体の含有率
が段階的に減少するように積層された電流リード及び酸
化物超電導体グリーンシート層の端部表面に、酸化物超
電導体の含有率を段階的に減少させた複数枚の酸化物超
電導体粒子と金属粒子との混合グリーンシートを酸化物
超電導体の含有率が少ないものが外層側になるように順
次積層し、ついで最外層に金属グリーンシートを積層し
て一体化した後、加圧中又は加圧後金属粒子及び/又は
酸化物超電導体粒子が部分溶融する温度領域で焼成する
電流リードの製造法に関する。
【0011】なお本発明において、酸化物超電導体と金
属との混合層及び金属層は、酸化物超電導体層の両端部
に形成することが好ましいが、必要に応じいずれか一方
に形成してもよい。
【0012】本発明における金属層とは金属を少なくと
も95体積%以上含有する層を意味し、酸化物超電導体
層とは酸化物超電導体を少なくとも95体積%以上含有
することを意味する。また酸化物超電導体と金属との混
合層とは、酸化物超電導体の含有率が5〜95体積%及
び金属の含有率が95〜5体積%の範囲で酸化物超電導
体と金属とが段階的に変化している状態を意味する。
【0013】本発明で用いられる酸化物超電導体は特に
制限はなく、また金属も酸化物超電導体中に混合した
際、超電導特性を著しく劣化させないものであれば特に
制限はなく、例えばイットリウム系、ビスマス系及びタ
リウム系の超電導体には銀又は銀合金及び銀と白金、パ
ラジウム、ロジウム、ルテニウム、オスミウム、イリジ
ウム等の貴金属を0.1重量%以上含有すると酸化物超
電導体の臨界電流密度(以下Jcとする)が向上するの
で好ましい。また上記の貴金属が5重量%を越えた場合
でもJcの向上は見られるが、高価となりあまり望まし
くない。
【0014】各グリーンシートの形成方法については特
に制限はないが、例えば超電導体粒子、金属粒子等を有
機質のバインダー、溶剤と共に混合した後、フィルム上
に供給し、ドクターブレードなどを用いて一定の厚さに
するテープキャスティングなどの方法で形成することが
できる。
【0015】酸化物超電導体粒子と金属粒子との混合グ
リーンシートは、酸化物超電導体粒子と金属粒子との混
合比を変えた混合物を複数枚準備し、以下上記と同様の
テープキャスティングなどの方法で形成することができ
る。
【0016】酸化物超電導体粒子又は金属粒子を分散す
る溶液は、例えばパラフィン、ポリイソブチルメタクリ
レート、ポリビニルピロリドン、ポリビニールブチラー
ル等の有機質のバインダーや可塑剤をアルコール類、ケ
トン類、芳香族系又は脂肪族系の炭化水素等に溶解した
溶液又は上記の溶剤の溶液が用いられる。
【0017】なお部分溶融する温度とは例えばジャパニ
ーズ、ジャーナル、オブ、アプライド、フィジクス(J
apanese Journal of Applie
dPhysics)Vol.27、No.12号(19
88年12月)、L2276〜L2279頁及び同誌V
ol.28、No.2号(1989年2月)、L213
〜L216頁に示されるように固相の一部が液相を生成
し始める温度を指す。本発明における部分溶融する温度
とは金属及び/又は酸化物超電導体中の固相の一部が溶
融している温度及び/又は二種以上の固相の反応により
液相が生成する温度を意味する。この部分溶融する温度
の範囲は組成、焼成雰囲気等の条件で変動する。また部
分溶融する温度は例えば示差熱分析装置(DTA)の吸
熱ピークの温度等として測定することができる。部分溶
融する温度の領域とはほぼ部分溶融する温度の範囲であ
ることを意味し、例えばDTAの吸熱ピークの開始温度
から終了温度までの温度領域のことを指す。
【0018】金属グリーンシート、金属と酸化物超電導
体の混合比を変え金属の含有率を減少するように配列に
した複数枚のグリーンシート及び酸化物超電導体グリー
ンシートを一体化した後、加圧処理を行うが、この加圧
方法については特に制限はないが、圧延ロールに圧着し
て加圧して圧延すれば長尺化に対応するので好ましい。
またこれ以外の方法、例えばプレスで両面から圧力をか
ける方法でも加圧することができる。加圧によって、酸
化物超電導体グリーンシート、混合比の異なる複数枚の
グリーンシート及び金属グリーンシート層間で相互にく
い込みが起きる。これにより重ねたままでは組成が段階
的に変化していたものが連続的に変化するので熱応力の
低減に対してより好ましい状態となる。また緻密化も促
進されるので好ましい。
【0019】部分溶融する温度領域での加圧は高温下で
加圧可能な方法であれば特に制限はない。部分溶融する
温度領域で加圧する場合、圧力にかけ過ぎると部分溶融
により生成した液相が系外に流出し、酸化物超電導体の
含有率が不連続になり易い欠点がある。このため加える
圧力は酸化物超電導体の組成、温度、雰囲気、金属の材
質等の条件に合わせて適宜選定される。
【0020】例えばビスマス系超電導体と銀合金の組合
せによる場合、800〜900℃の温度領域で0.5〜
150MPaの圧力で加圧することが好ましく、雰囲気
は酸素と窒素との混合気流中、特に低酸素雰囲気中で焼
成することが好ましい。またイットリウム系超電導体の
場合、900〜1000℃の温度領域で、0.5〜15
0MPaの圧力で加圧することが好ましく、雰囲気は、
酸素雰囲気中で焼成することが好ましい。高温側で加圧
すれば緻密化が進むのに加え、配向化も進むので超電導
特性の向上に極めて効果が高い。
【0021】金属と酸化物の混合層において超電導体含
有率が段階的に減少する幅については作製プロセスによ
って異なり特に規定は難しいが、例えばグリーンシート
法で製造する場合は約10μm以上、薄膜法では10Å
以上であることが好ましい。
【0022】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。 実施例1 イットリウム、バリウム及び銅の比率が原子比で1:
2:3となるように純度99.9%以上の酸化イットリ
ウム(信越化学工業製)112.91g、炭酸バリウム
(高純度化学研究所製)394.68g及び酸化銅(高
純度化学研究所製)238.64gを秤量し出発原料粉
とした。
【0023】次に上記の出発原料粉をジルコニア製ポッ
ト内にジルコニアボール及びメタノールと共に充てん
し、毎分60回転の条件で100時間湿式混合、粉砕し
た。乾燥後、粉砕物をアルミナ焼成板にのせ大気中で9
20℃まで200℃/時間の速度で昇温し、950℃で
10時間焼成後100℃/時間の速度で冷却し、ついで
アルミナ乳鉢で粉砕した後、粉砕物をジルコニア製ポッ
ト内にジルコニアボールと共に充てんし、再粉砕して平
均粒径が3.4μmの酸化物超電導体粉末を得た。
【0024】該酸化物超電導体粉末100gにポリビニ
ルブチラール樹脂(和光純薬製、試薬一級)6g、フタ
ル酸エステル(和光純薬製、試薬一級)3g及びブタノ
ール(和光純薬製、試薬一級)45gを添加して混合し
た後、脱気、乾燥を行い粘度を20℃で10Pa・Sに
調整したスラリーを得た。この後スラリーを厚さが10
0μmのポリエステル製フィルム(東レ製)上に供給
し、ドクターブレード法でテープキャスティングし、厚
さ0.6mmのグリーンシートa(以下シートaとす
る)を得た。
【0025】一方上記で得た酸化物超電導体粉末と銀粉
末(田中マッセイ製、商品名AY−6080)とを用い
て厚さ0.6mmの混合グリーンシートb、c、d、e
及びf(以下シートb、c、d、e及びfとする)を作
製すると共に上記と同様の銀粉末を用いて厚さ0.6m
mの銀グリーンシートg(以下シートgとする)を作製
した。表1に各シートにおける酸化物超電導体粉末と銀
粉末の含有率を示す。なおシートb、c、d、e、f及
びgは、シートaと同様の工程を経て作製した。
【0026】
【表1】
【0027】次にシートaを所定の寸法に切断して長さ
の長いものと短いものとを各々40枚準備した後、シー
トaの長さの長いものを40枚積層し、さらにその両表
面のほぼ中央部に長さの短いものを20枚ずつ重ねて図
1の(a)に示すように端部に凹所5を設けた酸化物超
電導体グリーンシート層1を形成した。
【0028】ついでシートb、c、d、e、f及びgを
所定の寸法に切断した後、図1の(b)に示すように該
酸化物超電導体グリーンシート層1の凹所5の両表面に
シートb、c、d、e及びfの順に各々3枚ずつ積層
し、さらに最外層にシートgを5枚ずつ積層後、双ロー
ルにはさみ、幅1cmあたり103Nの加圧を繰り返
し、厚さ32mmとした後、スリット加工して幅18m
mのテープ状にした。
【0029】この後テープ状にしたものをジルコニア製
の焼板にのせ酸素気流中で350℃までは25℃/時
間、940℃までは100℃/時間の速度で昇温し、さ
らに940℃で10時間熱処理した後、50℃/時間の
速度で冷却し、図1の(c)に示すように酸化物超電導
体層2、酸化物超電導体と金属との混合層3及び金属層
4を形成した幅16mm、長さ160mm及び厚さ16
mmの電流リードを得た。
【0030】得られた電流リードを四端子法で臨界温度
(Tc)及び臨界電流密度(Jc)を測定したところ、
Tcは91K及びJcは77Kで1.4×107A/m2
であった。また電流リード10本を20℃〜−196℃
の気中冷熱サイクルで80サイクル行った。その結果1
0本共クラック、はく離等は生じなかった。
【0031】実施例2 ビスマス、ストロンチウム、カルシウム及び銅の比率が
原子比で2:2:1:2となるように純度99.9%以
上の三酸化ビスマス(高純度化学研究所製)685.0
g、炭酸ストロンチウム(高純度化学研究所製)43
4.0g、炭酸カルシウム(高純度化学研究所製)14
7.1g及び酸化第二銅(高純度化学研究所製)23
3.9gを秤量し出発原料粉とした。
【0032】次に上記の出発原料粉をジルコニアポツト
内にジルコニアボール及びメタノールと共に充てんし、
毎分60回転の条件で100時間湿式混合、粉砕した。
乾燥後、粉砕物をアルミナ焼成板にのせ大気中で800
℃まで200℃/時間の速度で昇温し、800℃で10
時間焼成後100℃/時間の速度で冷却し、ついでアル
ミナ乳鉢で粉砕した後、粉砕物をジルコニア製ポット内
にジルコニアボールと共に充てんし再粉砕して平均粒径
が4.5μmの酸化物超電導体粉末を得た。
【0033】該酸化物超電導体粉末100gにポリビニ
ルブチラール樹脂(和光純薬製、試薬一級)6g、フタ
ル酸エステル(和光純薬製、試薬一級)3g及びブタノ
ール(和光純薬製、試薬一級)45gを添加して混合し
た後、脱気、乾燥を行い粘度を20℃で10Pa・Sに
調整したスラリーを得た。この後スラリーを厚さが10
0μmのポリエステル製フィルム(東レ製)上に供給
し、ドクターブレード法でテープキャスティングし、厚
さ0.6mmのグリーンシートh(以下シートhとす
る)を得た。
【0034】一方上記で得た酸化物超電導体粉末と銀粉
末(田中マッセイ製、商品名AY−6080)とを用い
て厚さ0.6mmの混合グリーンシートi、j、k、l
及びm(以下シートi、j、k、l及びmとする)を作
製すると共に上記と同様の銀粉末を用いて厚さ0.6m
mの銀グリーンシートn(以下シートnとする)を作製
した。表2に各シートにおける酸化物超電導体粉末と銀
粉末の含有率を示す。シートi、j、k、l、m及びn
は、シートhと同様の工程を経て作製した。
【0035】
【表2】
【0036】次にシートaをシートhに、またシート
b、c、d、e、f及びgをi、j、k、l、m及びn
に替えた以外は実施例1と同様の工程を経て幅18mm
のテープ状としたものをジルコニア製の焼板にのせ、酸
素:窒素の比が1:10の雰囲気中で350℃までは2
5℃/時間、880℃までは100℃/時間の速度で昇
温し、さらに880℃で20時間熱処理した後、50℃
/時間の速度で冷却し、実施例1と同様の電流リードを
得た。
【0037】得られた電流リードを四端子法でTc及び
Jcを測定したところ、Tcは91K及びJcは77K
で1.5×107A/m2であった。また実施例1と同様
の気中冷熱サイクルを80サイクル行ったが、10本共
クラツク、はく離等は生じなかった。
【0038】比較例1 実施例1で得た酸化物超電導体グリーンシート層の凹所
の両表面に実施例1で得たシートgを20枚ずつ積層
し、以下実施例1と同様の工程を経て実子例1と同形上
の電流リードを得た。
【0039】得られた電流リードを四端子法でTc及び
Jcを測定したところ、Tcは90K及びJcは77K
で1.1×107A/m2であった。また実施例1と同様
の気中冷熱サイクルを80サイクル行ったところ、10
本中7本にクラックが発生し、さらに7本中4本にはく
離が生じていた。
【0040】比較例2 実施例2で得たシートhを実施例1と同様に所定の寸法
に切断して長さの長いものと短いものとを各々40枚積
層し、さらにその両表面のほぼ中央部に長さの短いもの
を20枚ずつ重ねて実施例1と同様に端部に凹所を設け
た酸化物超電導体グリーンシート層を得た。
【0041】ついで該酸化物超電導体グリーンシート層
の凹所の両表面に実施例2で得たシートnを20枚ずつ
積層し、以下実施例1と同様の工程を経て実施例1と同
形状の電流リードを得た。
【0042】得られた電流リードを四端子法でTc及び
Jcを測定したところ、Tcは91K及びJcは77K
で1.0×107A/m2であった。また実施例1と同様
の気中冷熱サイクルを80サイクル行ったところ、10
本中8本にクラックが発生し、さらに8本中6本にはく
離が生じていた。
【0043】なお実施例では図1に示す形状の電流リー
ドについて説明したが、図2、図3及び図4に示す形状
の電流リードについても本発明の目的を達成することが
できる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、酸化物超電導体と金属
との界面や酸化物超電導体にみられたクラックの発生、
はく離等が回避出来ると共に、Jcの高い電流リードを
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は本発明の一実施例になる電
流リードの製造作業状態を示す断面図、並びに(c)は
本発明の一実施例になる電流リードの断面図である。
【図2乃至図4】本発明の他の一実施例になる電流リー
ドの断面図である。
【符号の説明】
1 酸化物超電導体グリーンシート層 2 酸化物超電導体層 3 酸化物超電導体と金属との混合層 4 金属層 5 凹所

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化物超電導体層の端部表面に酸化物超
    電導体と金属との混合層が形成され、さらに該混合層の
    表面に金属層が形成され、かつ該混合層が酸化物超電導
    体層側から金属層側に向かって超電導体の含有率が段階
    的に減少するように積層された酸化物超電導電流リー
    ド。
  2. 【請求項2】 酸化物超電導体グリーンシート層の端部
    表面に、酸化物超電導体の含有率を段階的に減少させた
    複数枚の酸化物超電導体粒子と金属粒子との混合グリー
    ンシートを酸化物超電導体の含有率が少ないものが外層
    側になるように順次積層し、ついで最外層に金属グリー
    ンシートを積層して一体化した後、加圧中または加圧後
    金属粒子及び/又は酸化物超電導体粒子が部分溶融する
    温度領域で焼成することを特徴とする酸化物超電導電流
    リードの製造法。
JP3331917A 1991-12-16 1991-12-16 酸化物超電導電流リード及びその製造法 Pending JPH05167108A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5429791A (en) * 1994-04-25 1995-07-04 Korea Atomic Energy Research Institute Silver-high temperature superconductor composite material manufactured based on powder method, and manufacturing method therefor
JPH0964423A (ja) * 1995-08-25 1997-03-07 Agency Of Ind Science & Technol 酸化物超電導体/高強度セラミックス積層化電流リード
JP2008053722A (ja) * 2006-08-25 2008-03-06 Nexans クエンチ制御された高温超伝導体
CN109830355A (zh) * 2019-04-11 2019-05-31 国网江苏省电力有限公司经济技术研究院 一种多带并联高温超导线圈电流引线结构

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