JPH06243745A - 高温超電導線材の製造方法および高温超電導コイル - Google Patents

高温超電導線材の製造方法および高温超電導コイル

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JPH06243745A
JPH06243745A JP5108395A JP10839593A JPH06243745A JP H06243745 A JPH06243745 A JP H06243745A JP 5108395 A JP5108395 A JP 5108395A JP 10839593 A JP10839593 A JP 10839593A JP H06243745 A JPH06243745 A JP H06243745A
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wire
heat
flat
high temperature
wire rod
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JP5108395A
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English (en)
Inventor
Koji Muranaka
康二 村中
Kenichi Sato
謙一 佐藤
Takeshi Hikata
威 日方
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Japan Science and Technology Agency
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Research Development Corp of Japan
Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

Abstract

(57)【要約】 【目的】 線材全体にわたって高い臨界温度および高い
臨界電流密度を保持できる高温超電導線材を製造するこ
とを目的とする。 【構成】 銀または銀合金からなる平角状線材に、シリ
コーン樹脂等を主成分とする耐熱塗料を塗布し、熱処理
することにより耐熱性被膜を形成させた平角状線材2を
予め準備する。この準備した平角状線材2と、酸化物高
温超電導体の粉末を銀シース内に充填した後、塑性加工
して得られる平角状線材1とを重ね合わせて巻締めなが
ら、熱処理を行なう。その後、超電導体を含む線材を分
離し、必要に応じて圧延加工および熱処理を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温超電導線材の製造
方法および高温超電導コイルに関し、特に、高温超電導
コイルの製造のため、高い臨界電流密度を有する長尺の
高温超電導線材を製造する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】液体窒素温度(77.3K)よりも高い
臨界温度(Tc)を示すY系(Tc:90K)、Bi系
(Tc:108K)、Tl系(Tc:125K)酸化物
超電導材料の発見により、そのエネルギ分野およびエレ
クトロニクス分野への応用が期待されるようになった。
この中で、エネルギ分野への応用を目指した酸化物高温
超電導体の線材化は、この材料の発見当初から精力的に
進められてきた。
【0003】この線材化について、種々の方法が検討さ
れてきているが、その1つには、酸化物高温超電導体を
金属で被覆し、線材化する方法がある。この方法では、
たとえば、酸化物高温超電導体を銀シース内に充填した
ものについて、伸線および圧延等の塑性加工を施した
後、焼結処理して線材が得られる。このプロセスでは、
塑性加工と焼結処理の組合せにより、銀被覆内の超電導
体に高い配向性を持たせ、高い臨界電流値を実現させる
ようになってきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】高温超電導線材をマグ
ネット用のコイルに応用する場合、酸化物高温超電導体
を銀シース内に充填し、塑性加工を施して得られた長尺
な線材について、熱処理を施し,さらに塑性加工を行な
った後、コイル状にして熱処理を施すプロセスを採るこ
とができる。
【0005】このようなプロセスに従って得られる高温
超電導コイルは、高い臨界温度に加えて、高い臨界電流
密度をコイル全体にわたって保持することが望まれる。
【0006】しかしながら、上記プロセスにおいて、最
初の塑性加工の後に得られるテープ状線材を加熱炉内で
熱処理すると、充填した粉末よりガスが部分的に発生
し、銀被膜が部分的に膨張することがあった。
【0007】また、線材の熱処理に用いる加熱炉内で
は、通常、加熱温度分布を均一に設定できる範囲はある
程度限られており、テープ状線材が長尺になるほど均一
な条件下で熱処理を施すことは困難となった。
【0008】このような線材の部分的な膨張や不十分な
熱処理は、次に行なわれる塑性加工を不均一なものに
し、最終的に得られるコイルにおいて臨界電流密度が低
い部分を形成するようになる。したがって、このような
事態を防止するため、より効果的な熱処理の方策が望ま
れた。
【0009】さらに、上記プロセスにおいてコイルを形
成する際、線材は、たとえばパンケーキ状に巻かれる。
このとき、巻線される線材の間には絶縁材としてガラス
テープ等がはさみ込まれる。しかしながら、ガラステー
プの厚みは大きいため、コイルの巻線密度が比較的低く
抑えられたままであった。
【0010】本発明の目的は、上述した問題点を解決
し、線材全体にわたって高い臨界温度および高い臨界電
流密度を保持できる長尺な超電導線材を製造するための
方法を提供することにある。
【0011】本発明のさらなる目的は、より高い密度で
巻線され、優れた超電導特性を有する超電導コイルを製
造するための技術を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の発明に従って、高
温超電導線材の製造方法が提供される。この方法では、
まず、酸化物高温超電導体の粉末またはその原料粉末を
銀または銀合金からなるシース内に充填した後、塑性加
工を施して第1の平角状線材を得る。次に、第1の平角
状線材および外表面が少なくとも銀または銀合金からな
る平角状線材の少なくともいずれかに、シリコーン樹
脂、金属アルコキシドおよび金属有機酸塩の少なくとも
いずれかを主成分とする耐熱塗料を塗布して熱処理する
ことにより、耐熱性被膜を形成させた第2の平角状線材
を準備する。その後、第1の平角状線材と第2の平角状
線材とを重ね合せて巻いた状態にし、第1の平角状線材
に熱処理を施す。
【0013】第1の発明において、耐熱性被膜の厚さ
は、たとえば、2μm以上100μm以下であることが
好ましい。また、このような被膜は、線材に強く付着す
るものであるが、たとえば、ゴバン目セロテープ剥離試
験(1mmマス10×10)において、剥がれが認めら
れないよう線材に付着していることが好ましい。
【0014】第1の発明において、第2の平角状線材と
ともに巻締められた第1の平角状線材は、たとえば、8
45℃の温度で熱処理される。
【0015】また、第1の発明において、耐熱塗料を塗
布した第2の平角状線材を得るために用いられる平角状
線材は、熱処理工程において重ね合わされる第1の平角
状線材と非常に近い熱膨脹係数および収縮率を有するも
のである。このような平角状線材として、第1の平角状
線材と同じ構造および組成を有するものが非常に好まし
いが、その他、第1の線材に近い熱膨脹係数および収縮
率を有するように銀または銀合金の被覆が施された線
材、さらには銀または銀合金からなる線材等を用いるこ
とができる。
【0016】熱膨張および収縮に関し、第1の線材と第
2の線材との差がより小さいことが望ましいが、たとえ
ば、同じ長さの第1の線材と第2の線材を重ね合わせて
巻いた状態とし、第1の発明に従って加熱処理を施した
後、冷却した場合、冷却後の両線材の長さの差は、線材
全長の1%以下が望ましく、0.1%以下がより望まし
い。このような線材を用いることで熱応力の発生を低減
することができる。
【0017】さらに、第1の発明において、巻いた状態
での熱処理の後、第1の線材と第2の線材を分離して得
られた第1の線材にさらに圧延加工および熱処理を施し
て、優れた超電導特性を有する線材を得ることができ
る。
【0018】また、第1の発明において、第1の平角状
線材に熱処理を施す際に、第1の平角状線材と第2の平
角状線材との間に可燃性の第3の平角状物体が介在する
ように、第1の平角状線材と第2の平角状線材とを重ね
合せて巻いた状態にし、熱処理により第1の平角状線材
の焼結処理を施すとともに第3の平角状物体を燃焼させ
てもよい。
【0019】この場合、可燃性の第3の平角状物体とし
ては、熱処理により完全に燃焼してしまうものであって
もよく、また部分的に燃焼するものであってもよい。
【0020】熱処理により完全に燃焼するものとして
は、クラフト紙等からなる物体を好ましく用いることが
でき、また部分的に燃焼するものとしては、アルミナの
粉末または繊維と糊化剤を混合した材料等からなる物体
等を好ましく用いることができる。
【0021】第3の発明に従って、高温超電導線材の製
造方法が提供される。この方法では、まず酸化物高温超
電導体の粉末またはその原料粉末を銀または銀合金から
なるシース内に充填した後、塑性加工を施して外表面に
シースから形成される金属被覆を有する平角状線材を得
る。
【0022】次に、平角状線材を巻いた状態にして、平
角状線材に焼結処理を施す。焼結処理に際しては、焼結
処理によって消失しない材料からなる粉末または繊維と
焼結処理によって消失する材料からなるバインダとを主
成分とする薄層を隣り合う平角状線材の間に介在させて
巻かれた平角状線材を焼結処理する。
【0023】第3の発明において、焼結処理によって消
失しない材料からなる粉末または繊維としては、酸化
物、窒化物、炭化物からなる粒径2〜20μm程度のセ
ラミックス微粉末、さらに酸化物、窒化物、炭化物から
なる長さ10〜200μm、幅2〜20μm程度のセラ
ミックス短繊維等を好ましく挙げることができる。
【0024】また、焼結処理によって消失する材料から
なるバインダとしては、有機系の糊化剤等を好ましく挙
げることができる。有機系の糊化剤としては、具体的
に、セルロース系接着剤、天然ゴム系接着剤等を好まし
く用いることができる。
【0025】上述のような焼結処理によって消失しない
材料からなる粉末または繊維に、焼結処理によって消失
する材料からなるバインダを添加し所定の処理を施すこ
とで、通称、セラミックスペーパあるいはセラミックス
シートと呼ばれる物品を得ることができる。
【0026】このような物品は、一般に市販品として比
較的安価な価格で発売元から入手することができる。
【0027】たとえば、長さ100μm、幅2μm前後
の大きさを有するアルミナ(Al23 )の綿状短繊維
にバインダとなる有機系の糊化剤(セルロース系接着
剤)を少量添加したものを漉き込み加工して得られるセ
ラミックスペーパは、市販品として市場で入手可能であ
る。
【0028】上記のようなセラミックスペーパあるいは
セラミックスシートの厚みは、たとえば、50μm〜1
000μmの範囲である。
【0029】上述のようなセラミックスペーパあるいは
セラミックスシートを、焼結処理に際して、隣り合う平
角状線材の間に介在させる焼結処理によって消失しない
材料からなる粉末または繊維と焼結処理によって消失す
る材料からなるバインダとを主成分とする薄層として用
いることができる。
【0030】しかし、市販品として入手できるセラミッ
クスペーパあるいはセラミックスシートは、通常ある程
度の広がりを有する一枚板状を呈しているため、長尺の
線材の焼結処理に使用するに際しては、まず4mm程度
の幅に切断してテープ状にしたものをつなぎ合わせ、あ
る程度の長さとしたものを、隣り合う平角状線材の間に
介在させていく方法がとることができる。もちろん、予
め長尺に連続したテープ状の物品があればそれを用いる
のがより好ましい。
【0031】また、第3の発明において、焼結処理によ
って消失しない材料からなる粉末または繊維と焼結処理
によって消失する材料からなるバインダとを主成分とす
る薄層は、たとえば、以下のような方法に従って提供さ
れてもよい。
【0032】ある程度の粘度(15cp(グリセリン程
度))を有する、溶媒と糊化剤との混合物中に、酸化
物、窒化物、炭化物等のセラミックス微粉末を適量添加
混合して調製したペースト材を、平角状線材表面に一定
の厚みで均一に塗布し、塗布したペースト材が半乾きの
状態で平角状線材の巻き締めを行なった後、加熱乾燥処
理を施すことによって隣り合う平角状線材の間にセラミ
ックス含有薄層を形成させる。
【0033】上述のようにして得られる、焼結処理によ
って消失しない材料からなる粉末または繊維と焼結処理
によって消失する材料からなるバインダを主成分とする
薄層の厚さは、50μm以上1000μm以下の範囲と
することが好ましい。
【0034】また、焼結処理によって消失しない材料か
らなる粉末または繊維と焼結処理によって消失する材料
からなるバインダを主成分とする薄層を隣り合う平角状
線材の間に介在させて巻き締めた平角状線材は、たとえ
ば、700〜1000℃の範囲の温度で焼結処理され
る。
【0035】さらに、第3の発明において、巻いた状態
での焼結処理の後、焼結された平角状線材と、隣り合う
平角状線材の間に介在させた薄層とを分離し、得られた
平角状線材にさらに圧延加工および再度の焼結処理を施
して、優れた超電導特性を有する線材を製造することが
できる。
【0036】また、第4の発明に従って、酸化物高温超
電導体の粉末またはその原料粉末を金属シース内に充填
した後、塑性加工および熱処理を行なって高温超電導線
材を製造する方法が提供される。この方法は、塑性加工
の後得られる平角状線材の表面に、シリコーン樹脂、金
属アルコキシドおよび金属有機酸塩の少なくともいずれ
かを主成分とする耐熱塗料を塗布する工程と、次いで熱
処理を施して平角状線材の表面に耐熱性絶縁被膜を形成
する工程とを備える。
【0037】第4の発明において、塗布される耐熱塗料
の厚さは、たとえば、2μm以上100μm以下である
ことが好ましい。また、熱処理後得られる耐熱性絶縁被
膜は、線材に強く付着するものであるが、たとえば、ゴ
バン目セロテープ剥離試験(1mmマス10×10)に
おいて、剥がれが認められないよう線材に付着している
ことが好ましい。
【0038】第4の発明は、特に高温超電導コイルの製
造プロセスに適用される。すなわち、第4の発明に従っ
て耐熱塗料が塗布された平角状線材について、巻線加工
および熱処理を施せば、近接する超電導線同士が上記耐
熱性絶縁被膜により電気的に絶縁された高温超電導コイ
ルを得ることができる。
【0039】第1および第4の発明において用いられる
耐熱塗料は、シリコーン樹脂、金属アルコキシド、また
は金属有機酸塩等を主成分とする。耐熱塗料における上
記成分は、アルコール、アセトン、水等の適当な溶剤中
に溶解または分散される。
【0040】この発明に従う耐熱塗料は、さらに、シリ
カ、アルミナ、ジルコニウム、窒化珪素、炭化珪素また
は窒化アルミニウム等からなるセラミックス粉末を含有
することができる。さらに、耐熱塗料は、マグネシア、
酸化マンガン、酸化クロムまたは酸化銅等を含んでもよ
い。
【0041】このような耐熱塗料に関し、シリコーン樹
脂を含有するものとしては、たとえば、ガンマケミカル
社製ガンマ1100等を用いることができ、金属アルコ
キシドを含有するものとしては、たとえば熱研化学工業
社製セラトップII型等を用いることができ、金属有機
酸塩を含有するものとしては、たとえば熱研化学工業社
製セラトップI型等を用いることができる。
【0042】耐熱塗料の主成分がシリコーン樹脂の場
合、熱処理により溶剤を除去し、ポリシロキサンを主成
分とする被膜を線材上に形成できる他、熱処理によりシ
リコーン樹脂を分解し、シリコン酸化物を主成分とする
セラミックス被膜を線材上に形成することができる。耐
熱塗料の熱処理は、たとえば200℃以上の温度で行な
うことが望ましい。形成された被膜は、優れた耐熱性お
よび絶縁性を有する。
【0043】耐熱塗料の主成分が金属アルコキシドの場
合、たとえばゾル−ゲル法に従って耐熱塗料を熱処理す
ることにより、金属アルコキシドの加水分解および重縮
合反応を経て線材上に金属酸化物またはセラミックスを
主成分とする被膜を形成させることができる。この場
合、耐熱塗料は、金属アルコキシドの他にアルコール等
の適当な溶剤、水および硝酸等の酸を含む。耐熱塗料の
熱処理は、たとえば200℃以上の温度で行なうことが
望ましい。形成された被膜は、優れた耐熱性および絶縁
性を有する。
【0044】耐熱塗料の主成分が金属有機酸塩の場合、
耐熱塗料を熱処理することにより金属有機酸塩を熱分解
させて線材上に金属酸化物またはセラミックスを主成分
とする被膜を形成することができる。耐熱塗料の熱処理
は、たとえば200℃以上の温度で行なうことが望まし
い。形成された被膜は、優れた耐熱性および絶縁性を有
する。
【0045】酸化物高温超電導体の粉末またはその原料
粉末は、たとえば、常法に従い、超電導体を構成し得る
元素の酸化物や炭酸塩を、超電導体として所望の組成比
が得られるよう混合し、熱処理によって焼結させた後、
焼結物を粉砕することによって調製することができる。
このような粉末の平均粒径は、たとえば、2μm以下が
好ましく、1μm以下がより好ましい。
【0046】また、酸化物高温超電導体の原料粉末とし
て、たとえば、110K相ビスマス系酸化物高温超電導
体を構成し得る組成比を有する一方、超電導相としては
低温相(Tc:80K)を主体とし、非超電導相を含む
前駆体も用いることができる。このような粉末は、所望
する組成比の超電導体が得られるよう金属シース内に充
填される。
【0047】第5の発明に従って、酸化物高温超電導線
が金属で被覆された平角状超電導線を巻線してなる高温
超電導コイルにおいて、コイル状に加工された平角状超
電導線の表面に、シリコーン樹脂、金属アルコキシドお
よび金属有機酸塩の少なくともいずれかを主成分とする
耐熱塗料の熱処理により生成されたポリシロキサンまた
はセラミックスを主成分とする絶縁層が形成され、近接
する超電導線同士が絶縁層により電気的に絶縁されてい
ることを特徴とする高温超電導コイルが提供される。
【0048】第5の発明に従う高温超電導コイルは、た
とえば、上記第4の発明に従って耐熱塗料を塗布した平
角状線材について、巻線加工および熱処理を施して製造
することができる。したがって、第5の発明における絶
縁層を形成するため、第1および第4の発明と同様の耐
熱塗料を用いることができる。
【0049】さらに、第5の発明において、コイル状に
加工された平角状超電導線が、上記耐熱塗料の熱処理に
より生成されたポリシロキサンまたはセラミックスを主
成分とする材料で固着されている超電導コイルを提供す
ることができる。
【0050】このような超電導コイルは、塑性加工の後
得られる平角状線材の表面に、上記耐熱塗料を塗布した
後、半乾きのまま巻線加工を施し、次いで熱処理を行な
うことにより製造することができる。このような工程に
おいて、巻線加工により近接する超電導線同士の間に耐
熱塗料が半乾きのまま存在し、これを熱処理することに
より、全体が焼き固められた超電導コイルを形成するこ
とができる。
【0051】また、近接する超電導線同士が絶縁層によ
り固められた超電導コイルは、上記第4の発明に従って
耐熱性絶縁被膜が形成された平角状線材について、巻線
加工および熱処理を施した後、得られるコイルに上記耐
熱塗料をさらに含浸させて熱処理することにより製造す
ることもできる。
【0052】本発明において、酸化物高温超電導体は、
たとえば、Bi−Sr−Ca−Cu−O系および(B
i,Pb)−Sr−Ca−Cu−O系等のいわゆるビス
マス系、Y−Ba−Cu−O系等のいわゆるイットリウ
ム系、ならびにTl−Ca−Ba−Cu−O系および
(Tl,Pb)−Ca−Ba−Cu−O系等のいわゆる
タリウム系等の酸化物高温超電導体を含む。特に、ビス
マス系酸化物高温超電導体は、臨界温度が高い点、高い
臨界電流密度が得られやすい点、および毒性の低い点等
で好ましい。
【0053】
【発明の作用効果】第1の発明によれば、超電導体の粉
末またはその原料粉末をシース内に充填した後、塑性加
工を施して得られる第1の平角状線材が、耐熱性被膜を
有する第2の平角状線材と重ね合わされた後、たとえば
図1に示すように巻いた状態とされる。図1は、第1の
平角状線材1が、巻枠3の周りに第2の平角状線材2を
挟んでコイル状に巻かれ、軽く締付けられている様子を
示している。このとき、近接する第1の平角状線材同士
は、第2の平角状線材により分離される。
【0054】このような巻締めにより、第1の平角状線
材の主表面に均一に適当な圧力が掛けられる。このよう
な圧力が掛けられた状態で熱処理が行なわれると、ガス
の発生によるシース材の膨脹が起こるとしても、膨脹は
線材の全体にわたって平均化され、上述した部分的なシ
ース材の膨脹は防止される。
【0055】また、第1の線材に重ね合わされる第2の
線材は、たとえば図2(a)または(b)に示すような
断面構造を有している。図2(a)に示す構造では、線
材11の周囲に耐熱性被膜12が形成される。図2
(b)に示す構造では、線材11′の主要面に耐熱性被
膜12′が形成される。いずれの構造にせよ、第2の線
材の主要面と第1の線材の主要面が重なるようにして2
つの線材を重ね合わせた後、巻締めを行なえば、第1の
線材同士が接触することなく第2の線材で分離されなが
ら巻締めされる。これにより、熱処理時に第1の線材に
ついてシース材が拡散接合するのを防止することができ
る。
【0056】また、シリコーン樹脂、金属アルコキシド
および金属有機酸塩の少なくともいずれかを主成分とす
る耐熱塗料を熱処理することにより形成される耐熱性被
膜は、セラミックスを主成分とするため、熱処理によっ
ても第1の平角状線材にほとんど接合することがない。
したがって、熱処理の後、第1の線材と第2の線材は比
較的容易に分離することができる。
【0057】さらに、第2の線材は、少なくとも外表面
が第1の線材を構成する銀もしくは銀合金からなる線材
に耐熱性被膜を形成したもの、または第1の線材に耐熱
性被膜を形成したものである。このため、第2の線材は
第1の線材と非常に近い熱膨張係数および収縮率を有す
る。これらの線材を重ね合せて巻締めしたものを熱処理
した後、冷却しても、これらの線材は同じような割合で
膨脹し、収縮する。したがって、熱処理工程において、
巻締めによる圧力は、線材全体にわたって均一に保持さ
れる。
【0058】一方、第2の線材の代わりにガラステープ
等、第1の線材より熱膨張係数のかなり小さな線材を用
いた場合、熱処理により第1の線材のほうがより延びて
しまい、座屈を発生させるようになる。このような座屈
の発生は、線材の臨界電流密度を低くする要因となる。
【0059】また、第2の平角状線材は、上記ガラステ
ープのように熱処理後劣化することもなく、初期の強度
を保持しているため、繰返し使用することができる。し
たがって、第2の平角状線材を用いることは、高温超電
導線材の製造においてコストの低減にも繋がる。
【0060】また、第1の発明において、たとえば、図
3に示すように第1の平角状線材と第2の平角状線材と
の間に可燃性の第3の平角状物体が介在するように、こ
れらの平角状線材を重ね合せ巻締めを行なった後、熱処
理を施すこともできる。
【0061】図3は、第1の平角状線材1が、巻枠3の
周りに第2の平角状線材2との間に可燃性の第3の平角
状物体4を挟み込むようにしてコイル状に巻かれ、軽く
締め付けられている様子を示している。このとき、近接
する第1の平角状線材は、第3の平角状物体、第2の平
角状線材、および第3の平角状物体により分離される。
【0062】このような巻締めにより、上述したのと同
様の状態で熱処理を行なえば、部分的なシース材の膨張
や拡散接合が防止されるとともに、第3の平角状物体の
全体または大部分が燃焼し消失して、第1の平角状線材
と第2の平角状線材との間には第3の平角状物体の厚さ
にほぼ等しい僅かな間隙が生じる。このため、熱処理に
よってもこの間隙により第1の平角状線材と第2の平角
状線材とが接合することがほぼ完全に回避される。した
がって、熱処理の後、この間隙によってさらに第1の平
角状線材と第2の平角状線材は容易に分離することがで
きる。
【0063】以上説明した第1の発明によれば、塑性加
工後に得られる平角状線材について巻き締め加工を行な
い、よりコンパクトな形状で熱処理をすることができ
る。また、第1の発明によれば、シース材の部分的な膨
れを防止し、線材全体にわたって高い臨界電流密度を保
持する高温超電導線材を製造することができる。
【0064】このような第1の発明は、上述した高温超
電導コイルの製造に適用することができる。すなわち、
第1の発明の後、必要であればさらに圧延加工等の塑性
加工を行なって超電導体の圧密化を進め、次いで、コイ
ル形成のための巻線加工および熱処理を施せば、優れた
超電導特性を有する高温超電導コイルを形成することが
できる。
【0065】第3の発明によれば、超電導体の粉末また
はその原料粉末を銀または銀合金からなるシース内に充
填した後、塑性加工を施して得られる平角状線材が、焼
結処理に際して、焼結処理によって消失しない材料から
なる粉末または繊維と焼結処理によって消失する材料か
らなるバインダとを主成分とする薄層、たとえばアルミ
ナ短繊維にバインダとなる糊化剤を適量添加したものを
漉き込んで得られる、テープ状のセラミックスペーパを
隣り合う平角状線材の間に挟み込んで、図4に示すよう
に巻いた状態とされる。
【0066】図4は、平角状線材1が、テープ状のセラ
ミックスペーパ5と重ね合わされ、巻枠3の周りにコイ
ル状に巻かれ、軽く巻き締められている様子を示してい
る。このとき、隣り合う平角状線材同士は、テープ状の
セラミックスペーパにより分離される。
【0067】このような巻締めにより、長尺な平角状線
材が非常にコンパクトな形状にまとめられるとともに、
平角状線材の主表面には均一に適当な圧力が掛けられ
る。このような圧力が掛けられた状態で焼結処理が行な
われると、ガスの発生によるシース材の膨張が起こると
しても、膨張は平角状線材全体にわたって平均化され、
上述した部分的なシース材の膨張は防止される。
【0068】また、焼結処理に際して、隣り合う平角状
線材の間に介在される薄層は、700℃〜1000℃の
範囲の温度による焼結処理によって消失しない材料から
なる粉末または繊維と焼結処理によって消失する材料か
らなるバインダとを主成分としている。
【0069】このため、このような薄層を隣り合う平角
状線材の間に介在させて、巻かれた平角状線材を焼結処
理すると、薄層中において、焼結処理によって消失しな
い材料からなる粉末または繊維同士をつなぎ合わせてい
るバインダがほぼ完全に焼結して消失し、焼結処理によ
って消失しない材料からなる粉末または繊維相互間には
強い引張応力がほとんど働かない状態になる。したがっ
て、焼結処理によって平角状線材、特に金属被覆が膨張
するのに伴って、平角状線材間に介在させた薄層もこれ
に同調するように膨張する。
【0070】さらに、焼結処理後、平角状線材を冷却し
ても、平角状線材、特に金属被覆が収縮するのに伴っ
て、平角状線材間に介在させた薄層もこれに同調するよ
うに収縮する。
【0071】このように、焼結処理の工程において、隣
り合う平角状線材の間に、焼結処理によって消失しない
材料からなる粉末または繊維と焼結処理によって消失す
る材料からなるバインダを主成分とする薄層を介在させ
て、巻かれた平角状線材を焼結処理することで、巻締め
による圧力は線材全体にわたって均一に保持されるが、
ガラステープ等のように平角状線材より熱膨張係数のか
なり小さい物体を用いた場合に見られるような座屈等の
発生は見られない。
【0072】その上、焼結処理後、隣り合う平角状線材
の間に介在させた薄層は、外圧に対して脆いセラミック
ス焼結体に転換しているので、平角状線材との離型性は
高く、巻き締めた平角状線材同士を容易に分離すること
ができる。
【0073】さらに、焼結処理によって消失する材料か
らなる粉末または繊維と焼結処理によって消失しない材
料からなるバインダとを主成分とする薄層として、市販
品として比較的安価に入手可能なセラミックスペーパあ
るいはセラミックスシート、またはセラミックス含有ペ
ースト材からなるコーティング等を簡便に用いることが
できるため、高温超電導線材の製造におけるコストの低
減を図ることができる。
【0074】第4の発明に従って、シリコーン樹脂、金
属アルコキシドまたは金属有機酸塩を主成分とする耐熱
塗料を平角状線材に塗布した後、熱処理を施せば、平角
状線材の表面に、たとえば2μm〜100μmの薄い耐
熱性絶縁被膜を形成することができる。このような被膜
は、線材に強く密着しており、かつ線材に十分な絶縁性
を付与する。
【0075】また、第4の発明に従って耐熱塗料を塗布
した平角状線材は、たとえばパンケーキ状に巻線する場
合、従来より高い密度で巻くことができる。
【0076】したがって、第4の発明により耐熱塗料を
塗布した線材を巻線した後、熱処理を施せば、コイル状
にされた線材同士が耐熱性絶縁被膜により絶縁され、し
かも、高密度で巻線された高温超電導コイルを得ること
ができる。
【0077】なお、第1の発明または第3の発明および
第4の発明は、一連のプロセスとして上述したコイルの
製造に適用することができる。このようなコイルの製造
は、たとえば以下のプロセスを取ることができる。ま
ず、第1の発明に従って平角状線材の熱処理を行なった
後、第1の線材と第2の線材を分離する。次いで第1の
線材について圧延加工を行なって超電導体をさらに圧密
化する。その後、第4の発明に従い、平角状線材の表面
に耐熱塗料を塗布する。次に、得られた線材をコイル状
に巻いて熱処理を行ない高温超電導コイルを得る。
【0078】第5の発明に従う高温超電導コイルは、た
とえば、第4の発明に従って耐熱塗料を塗布された平角
状線材について、巻線加工および熱処理を行なって形成
することができ、絶縁層が薄く、かつ高密度で巻線され
たものである。第5の発明に従うコイルにおいて、近接
する超電導線同士の間に存在する絶縁層は、たとえば2
μm〜100μmと非常に薄いが、線材の超電導特性を
損なうことなく、十分な絶縁性を保持している。
【0079】また、第5の発明において、コイル状に加
工された超電導線が、耐熱塗料の熱処理により生成され
たポリシロキサンまたはセラミックスを主成分とする材
料で固着されている超電導コイルは、高磁場を印加する
マグネットに用いても、超電導線に働く大きなローレン
ツ力によって線材が動かされないよう各巻線が強く固定
されている。
【0080】
【実施例】
実施例I Bi2 3 、PbO、CaCO3 、SrCO3 、CuO
を用いてBi:Pb:Sr:Ca:Cu=1.8:0.
4:2:2.2:3の組成比の粉末を調製した。
【0081】この粉末を800℃で8時間熱処理した
後、得られた焼結体を粉末状にするため、自動乳鉢を用
いて2時間粉砕を行なった。次に、粉砕して得られた粉
末を860℃で8時間熱処理した後、再び自動乳鉢を用
いて焼結物を同様に粉砕した。
【0082】粉砕して得られた粉末を減圧下で加熱処理
した後、外径15mm、内径10mmの銀パイプに充填
した。次に、粉末を充填した銀パイプについて伸線加工
および圧延加工を施し、厚さ0.18mmのテープ状線
材を得た。
【0083】例1 上記工程により得られたテープ状線材にシリコーン樹脂
を含む耐熱塗料(ガンマケミカル社製ガンマ1100)
を20μmの厚さで塗布した後、500℃で熱処理を行
なって線材の表面に耐熱被膜を形成させた。このように
して耐熱被膜を形成させたテープ状線材と、上記工程に
より別に得られたテープ状線材とを重ね合わせ、図1に
示すのと同様にして、直径50cmの巻枠に共巻して締
付けた。このようにして共巻したものについて845
℃、50時間、大気中において熱処理を行なった後、徐
冷した。
【0084】例2 厚さ0.1mmの銀テープにシリコーン樹脂を含む耐熱
塗料(ガンマケミカル社製ガンマ1100)を20μm
の厚さで塗布した後、500℃で熱処理を行なって耐熱
被膜を形成させた。このようにして銀テープ上に耐熱被
膜を形成したテープと、上記工程により形成されたテー
プ状線材とを重ね合わせ、例1と同様にして直径50c
mの巻枠に共巻を行なった。共巻したものについて84
5℃、50時間、大気中において熱処理を行なった後、
徐冷した。
【0085】例3 上記工程により得られたテープ状線材と、厚さ0.3m
mのガラステープとを例1と同様にして直径50cmの
巻枠に共巻した。次いで、共巻したものについて845
℃、50時間、大気中において熱処理を行なった後、徐
冷を行なった。
【0086】例4 上記工程により得られたテープ状線材に金属アルコキシ
ドを主成分とする耐熱塗料(熱研化学工業社製セラトッ
プII型)を20μmの厚さで塗布した後、500℃で
熱処理を行なって耐熱被膜を形成させた。このようにし
て耐熱被膜を形成したテープ状線材と、上記工程により
別に得られたテープ状線材とを例1と同様にして直径5
0cmの巻枠に共巻した。次いで、共巻を行ったものに
ついて845℃、50時間、大気中において熱処理を施
した後、徐冷を行なった。
【0087】例5 厚さ0.1mmの銀テープに金属アルコキシドを含む耐
熱塗料(熱研化学工業社製セラトップII型)を20μ
mの厚さで塗布した後、500℃で熱処理を行なって耐
熱被膜を形成させた。このようにして耐熱被膜を形成さ
せたテープ状線材と、上記工程により得られたテープ状
線材を例1と同様にして直径50cmの巻枠に共巻した
後、845℃、50時間、大気中において熱処理を行な
ってから徐冷した。
【0088】例6 上記工程により得られるテープ状線材に、マグネシア粉
末をアルコールに溶いたものを20μmの厚さで塗布
し、マグネシア粉末による絶縁層を形成させた。このよ
うにして絶縁層を形成させたテープ状線材と、上記工程
により別に得られたテープ状線材とを重ね合わせ、例1
と同様にして直径50cmの巻枠にパンケーキ状に巻い
た。次に、845℃、50時間、大気中において熱処理
を行なった後、徐冷した。
【0089】熱処理の後、観察を行なった結果、例1、
例2、例4、例5および例6では座屈が観察されなかっ
たのに対し、例3では座屈が観察された。
【0090】また、熱処理の後、耐熱塗料を塗布した線
材、ガラステープまたはマグネシア粉末を塗布した線材
と、上記工程により得られる高温超電導線材とを分離し
た。その結果、ガラステープは脆くなっており分離の後
にばらばらになったのに対し、耐熱塗料を塗布した線材
のほうは変化がなく、繰返して使用することができた。
【0091】一方、耐熱塗料を塗布した線材およびマグ
ネシア粉末を塗布した線材について、形成された被膜が
剥離しやすいか、そうでないかをゴバン目セロテープ剥
離試験(1mmマス10×10)で調査したところ、例
1、例2、例4および例5では100/100であった
のに対し、例6では14/100という結果が得られ
た。この結果から、耐熱塗料を塗布した後、熱処理して
得られる被膜は線材に強く付着している一方、マグネシ
ア粉末を塗布して得られる被膜は容易に剥離することが
分かった。
【0092】例7 例1の処理の結果得られた高温超電導線材を、厚さ0.
16mmまでさらに圧延した後、得られた線材にシリコ
ーン樹脂を含む耐熱塗料(ガンマケミカル社製ガンマ1
100)を約20μmの厚さで塗布した。次に、耐熱塗
料が塗布された線材を直径10cmの巻枠にパンケーキ
状に巻いた後、840℃で50時間の熱処理を行なっ
た。
【0093】例8 例2の処理により得られた高温超電導線材について、厚
さ0.16mmまでさらに圧延加工を施した後、金属ア
ルコキシドを含む耐熱塗料(熱研化学工業社製セラトッ
プII型)を約20μmの厚さで圧延加工した線材に塗
布した。次に、耐熱塗料を塗布した線材を直径10cm
の巻枠にパンケーキ状に巻いた後、840℃で50時間
の熱処理を行なった。
【0094】例9 例3の処理により得られた高温超電導線材を厚さ0.1
6mmまでさらに圧延加工を施した後、得られた線材と
厚さ約0.3mmのガラステープとを重ね合わせ直径1
0cmの巻枠にパンケーキ状に共巻した。次いで、共巻
したものを840℃で50時間の熱処理した。
【0095】例10 例4により得られた高温超電導線材を厚さ0.16mm
まで圧延した後、得られた線材に金属アルコキシドを含
む耐熱塗料(熱研化学工業社製セラトップII型)を約
20μmの厚さに塗布した。次に、耐熱塗料を塗布した
線材を直径10cmの巻枠にパンケーキ状に巻いた後、
840℃で50時間の熱処理を施した。
【0096】例11 例5の処理により得られた高温超電導線材を厚さ0.1
6mmまでさらに圧延加工した後、得られた線材に金属
アルコキシドを含む耐熱塗料(熱研化学工業社製セラト
ップII型)を約20μmの厚さに塗布した。次いで、
耐熱塗料を塗布した線材を直径10cmの巻枠にパンケ
ーキ状に巻いた後、840℃で50時間の熱処理を施し
た。
【0097】例12 例6によりより得られた高温超電導線材を厚さ0.16
mmまで圧延加工した後、得られた線材にマグネシア粉
末を分散させたアルコール液を約40μmの厚さで塗布
した。次いで、マグネシア粉末を塗布した線材を直径1
0cmの巻枠にパンケーキ状に巻いた後、840℃で5
0時間の熱処理を施した。
【0098】なお、例7、例8、例10、例11および
例12において、塗膜の厚さが1μmのときは線材同士
の接合が見られ、塗膜の厚さが150μmのときには塗
膜にひび割れが観察された。
【0099】例7〜例12の処理により得られるコイル
について、臨界電流密度(Jc)および占有体積を測定
した。その結果を表1に示す。
【0100】
【表1】
【0101】表1から明らかなように、耐熱塗料を線材
に塗布する工程を採用した例7、例8、例10および例
11では、高い臨界電流密度が得られた。一方、例9で
は、線材とガラステープの熱膨脹係数および収縮率の差
による座屈の影響で、低い臨界電流密度が得られた。
【0102】また、例7、例8、例10、例11および
例12において形成される絶縁被膜について、線材に強
く付着しているか容易に剥がれやすいものであるかをゴ
バン目セロテープ剥離試験(1mmマス10×10)で
調査したところ、例7、例8、例10および例11にお
いて100/100の結果が得られたのに対し、例12
では14/100の結果が得られた。このように、例
7、例8、例10および例11では形成された絶縁層が
線材に強く付着している一方、例12ではマグネシア粉
末の絶縁層が多くの箇所で欠落し、線材の厚みに部分的
なばらつきができたため、臨界電流密度が低くなってし
まった。
【0103】また、例7〜例12において、それぞれ熱
処理時に線材をパンケーキ状に巻いたものの体積を調べ
たところ、耐熱塗料を用いた例7、例8、例10および
例11ではガラステープを用いた例12よりも占有体積
を大幅に小さくできることが示された。 実施例II Bi2 3 、PbO、CaCO3 、SrCO3 、CuO
を用いてBi:Pb:Sr:Ca:Cu=1.8:0.
4:2:2.2:3の組成比の粉末を調整した。
【0104】この粉末を800℃で8時間熱処理した
後、得られた焼結体を粉末状にするため、自動乳鉢を用
いて2時間粉砕を行なった。次に、粉砕して得られた粉
末を860℃で8時間熱処理した後、再び自動乳鉢を用
いて焼結物を同様に粉砕した。
【0105】粉砕して得られた粉末を減圧下で加熱処理
した後、外径15mm、内径10mmの銀パイプに充填
した。次に、粉末を充填した銀パイプについて伸線加工
および圧延加工を施し、厚さ0.20mmのテープ状線
材を得た。 例1 上記工程により得られたテープ状線材にシリコーン樹脂
を含む耐熱塗料(ガンマケミカル社製ガンマ1100)
を20μmの厚さで塗布した後、500℃で熱処理を行
なって線材の表面に耐熱被膜を形成させた。このように
して耐熱被膜を形成させたテープ状線材と、上記工程に
より別に得られたテープ状線材との間に厚さ100μm
程度のクラフト紙からなる可燃性のテープ材を介在する
ように、耐熱被膜を形成させたテープ状線材と上記工程
により別に得られたテープ状線材とを重ね合せ、図3に
示すのと同様にして、直径50cmの巻枠に共巻して締
付けた。このようにして共巻したものについて845
℃、50時間、大気中において熱処理を行なった後、徐
冷した。 例2 例1と同様に、シリコーン樹脂を含む耐熱塗料を用いて
耐熱被膜を形成させたテープ状線材と、上記工程により
別に得られたテープ状線材との間に厚さ100μm程度
のアルミナと糊化剤とを混合した材料からなる可燃性の
テープ材を介在するように、耐熱被膜を形成させたテー
プ状線材と上記工程により別に得られたテープ状線材と
を重ね合せ、図3に示すのと同様にして、直径50cm
の巻枠に共巻して締付けた。このようにして共巻したも
のについて845℃、50時間、大気中において熱処理
を行なった後、徐冷した。 例3(比較例) 図5に示すようにして、上記工程により得たテープ状線
材13のみを、ステンレス円盤14上に設けられた螺旋
状溝に沿わせて巻線した。次いで、このステンレス円盤
14上で巻線した線材を845℃、50時間、大気中に
おいて熱処理を行なった後、徐冷した。 例4 例1の処理の結果得られた高温超電導線材を、厚さ0.
18mmまでさらに圧延した後、得られた線材にシリコ
ーン樹脂を含む耐熱塗料(ガンマケミカル社製ガンマ1
100)を約20μmの厚さで塗布した。次に、耐熱塗
料が塗布された線材を直径10cmの巻枠にパンケーキ
状に巻いた後、840℃で50時間の熱処理を行なっ
た。 例5 例2の処理の結果得られた高温超電導線材を、厚さ0.
18mmまでさらに圧延した後、得られた線材にシリコ
ーン樹脂を含む耐熱塗料(ガンマケミカル社製ガンマ1
100)を約20μmの厚さで塗布した。次に、耐熱塗
料が塗布された線材を直径10cmの巻枠にパンケーキ
状に巻いた後、840℃で50時間の熱処理を行なっ
た。 例6 例3(比較例)の処理の結果得られた高温超電導線材を
厚さ0.18mmまでさらに圧延した後、得られた線材
と厚さ0.3mmのガラステープとを重ね合わせ直径1
0cmの巻枠にパンケーキ状に共巻きした。次いで共巻
きしたものを840℃で50時間の熱処理を行なった。
【0106】例1〜例3の処理において、線材長100
mのテープ線材を巻線した場合の占有体積を測定し、そ
の結果を表2に示す。
【0107】
【表2】
【0108】また、例4〜例6の処理により得られるコ
イルについて、臨界電流密度(Jc)および占有体積を
測定し、その結果を表3に示す。
【0109】
【表3】
【0110】表2から明らかなように、可燃性のテープ
材を上記工程により得られた線材と耐熱被膜を形成させ
た線材との間に介在させて巻線した例1および例2と、
従来法に従いステンレス円盤を用いて巻線した例3を比
較すると、明らかに例1および例2では、線材がコンパ
クトにまとめられた占有体積が大幅に縮減されることが
示された。
【0111】また、表3から明らかなように、熱処理時
に超電導線材をパンケーキ状に巻いたものの体積を調べ
たところ、前熱処理工程で可燃性のテープ材を用い、上
記工程により得られた線材を耐熱被膜形成させ巻線した
例4および例5では、前熱処理工程でステンレス円盤を
用いて上記工程により得られた線材とガラステープを重
ね巻きした例6よりも占有体積を大幅に小さくできるこ
とが示された。また、例4および例5の超電導コイルで
は、高い臨界電流密度が得られたが、一方例6の超電導
コイルでは占有体積の増大に伴う熱処理の不十分さによ
り線材の厚みに部分的なばらつきができたため、臨界電
流密度が低くなってしまった。
【0112】実施例III Bi2 3 、PbO、SrCO3 、CuOを用いてB
i:Pb:Sr:Ca:Cu=1.8:0.4:2:
2.2:3の組成比の粉末を調製した。
【0113】この粉末を800℃で8時間焼結処理した
後、得られた焼結体を粉末状にするため、自動乳鉢を用
いて2時間粉砕を行なった。次に、粉砕して得られた粉
末を860℃で8時間焼結処理した後、再び自動乳鉢を
用いて焼結物を同様に粉砕した。
【0114】粉砕して得られた粉末を減圧下で加焼結処
理した後、外径15mm、内径10mmの銀パイプに充
填した。次に、粉末を充填した銀パイプについて伸線加
工を行ない、61本嵌合した後、さらに伸線加工および
圧延加工を施し、厚さ0.2mmのテープ状線材を得
た。
【0115】セラミックス(アルミナ)を主原料とする
物体として、厚み0.1mmのセラミックスペーパを上
述したテープ状線材と同じ幅に切断したテープ状のもの
を用意した。
【0116】例1 上記工程により得られたテープ状線材に、テープ状のセ
ラミックスペーパ(厚み0.1mm)を重ね合わせ、図
4に示すのと同様にして、直径50cmの巻枠に共巻き
して巻付けた。このようにして共巻きしたものについて
845℃、50時間、大気中において焼結処理を行なっ
た後、徐冷した。
【0117】例2 上述した例1で焼結処理を施した線材を取出し、厚み
0.18mmまで圧延加工を施した後、得られたテープ
状線材にテープ状のセラミックスペーパを重ね合わせ、
例1と同様にして直径50cmの巻枠に共巻きを行なっ
た。このようにして共巻きしたものについて840℃、
50時間、大気中において焼結処理を行なった後、徐冷
した。
【0118】例3(比較例) 図6に示すようにして、上記工程により得られたテープ
状線材のみを、ステンレス円盤14上に設けられた螺旋
状溝に沿わせて巻線した。次いでこのステンレス円盤1
4上で巻線した線材を840℃、50時間、大気中にお
いて焼結処理を行なった後、徐冷した。さらに、この線
材に厚み0.18mmまで圧延加工を施した後、ステン
レス円盤14上に設けられた螺旋状溝に沿わせて再度巻
線し、840℃、50時間で焼結処理を行なった。
【0119】例1〜例3の処理において、線材長100
mのテープ状線材を巻線した場合の占有面積を測定し、
その結果を表4に示す。
【0120】また、併せて例2および例3の処理により
得られる超電導線材について、臨界電流密度(Jc)を
測定し、その結果も併せて表4に示す。
【0121】
【表4】
【0122】表4から明らかなように、上記工程により
得られたテープ状線材の間にテープ状のセラミックスペ
ーパが介在するように巻き締めた例1および例2を、従
来法に従いステンレス円盤を用いて巻線した例3と比較
すると、例1および例2では、線材がコンパクトにまと
められて占有体積が大幅に縮減されることが示された。
これにより、限られた焼結炉内でも、より高い臨界電流
密度を有する長尺の超電導線材の製造が可能となること
が確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って熱処理時に平角状線材を巻き締
めた状態を示す斜視図である。
【図2】本発明に従って耐熱性被膜を形成させた第2の
平角状線材を示す断面図である。
【図3】本発明に従って熱処理時に平角状線材を巻き締
めたもう1つの状態を示す斜視図である。
【図4】本発明に従って熱処理時に平角状線材を巻き締
めたさらにもう1つの状態を示す斜視図である。
【図5】従来法に従って熱処理時に平角状線材を巻き締
めた状態を示す図である。
【図6】従来法に従って熱処理時に平角状線材を巻き締
めた状態を示す図である。
【符号の説明】
1 第1の平角状線材 2 第2の平角状線材 3 巻枠 4 第3の平角状物体 5 平角状線材 6 テープ状セラミックスペーパ 11,11′ 線材 12,12′ 耐熱被膜 13 第1の平角状線材 14 ステンレス円盤 なお、各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 12/04 ZAA 7244−5G H01F 5/08 ZAA B 4231−5E (72)発明者 日方 威 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化物高温超電導体の粉末またはその原
    料粉末を銀または銀合金からなるシース内に充填した
    後、塑性加工を施して第1の平角状線材を得る工程と、 前記第1の平角状線材および外表面が少なくとも銀また
    は銀合金からなる平角状線材の少なくともいずれかに、
    シリコーン樹脂、金属アルコキシドおよび金属有機酸塩
    の少なくともいずれかを主成分とする耐熱塗料を塗布し
    て熱処理することにより、耐熱性被膜を形成させた第2
    の平角状線材を準備する工程と、 前記第1の平角状線材と前記第2の平角状線材とを重ね
    合せて巻いた状態にし、前記第1の平角状線材に熱処理
    を施す工程とを備える、高温超電導線材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の平角状線材に熱処理を施す工
    程において、前記第1の平角状線材と前記第2の平角状
    線材との間に可燃性の第3の平角状物体が介在するよう
    に、前記第1の平角状線材と前記第2の平角状線材とを
    重ね合せて巻いた状態にし、熱処理によって前記第1の
    平角状線材に焼結処理を施すとともに、前記第3の平角
    状物体を燃焼させることを特徴とする、請求項1に記載
    の高温超電導線材の製造方法。
  3. 【請求項3】 酸化物高温超電導体の粉末またはその原
    料粉末を銀または銀合金からなるシース内に充填した
    後、塑性加工を施して、外表面に前記シースから形成さ
    れる金属被覆を有する平角状線材を得る工程と、 前記平角状線材を巻いた状態にして、前記平角状線材に
    焼結処理を施す工程とを備え、 前記焼結処理に際して、前記焼結処理によって消失しな
    い材料からなる粉末または繊維と前記焼結処理によって
    消失する材料からなるバインダとを主成分とする薄層を
    隣り合う前記平角状線材の間に介在させて巻かれた前記
    平角状線材を焼結処理することを特徴とする、高温超電
    導線材の製造方法。
  4. 【請求項4】 酸化物高温超電導体の粉末またはその原
    料粉末を金属シース内に充填した後、塑性加工および熱
    処理を行なって高温超電導線材を製造する方法におい
    て、 塑性加工の後に得られる平角状線材の表面に、シリコー
    ン樹脂、金属アルコキシドおよび金属有機酸塩の少なく
    ともいずれかを主成分とする耐熱塗料を塗布する工程
    と、 次いで熱処理を施して前記平角状線材の表面に耐熱性絶
    縁被膜を形成する工程とを備える、高温超電導線材の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 酸化物高温超電導体が金属で被覆された
    平角状超電導線を巻線してなる高温超電導コイルにおい
    て、 コイル状に加工された前記平角状超電導線の表面に、シ
    リコーン樹脂、金属アルコキシドおよび金属有機酸塩の
    少なくともいずれかを主成分とする耐熱塗料の熱処理に
    より生成されたポリシロキサンまたはセラミックスを主
    成分とする絶縁層が形成され、近接する超電導線同士が
    前記絶縁層により電気的に絶縁されていることを特徴と
    する、高温超電導コイル。
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