JPH05165202A - 感光性マイクロカプセル - Google Patents
感光性マイクロカプセルInfo
- Publication number
- JPH05165202A JPH05165202A JP33332191A JP33332191A JPH05165202A JP H05165202 A JPH05165202 A JP H05165202A JP 33332191 A JP33332191 A JP 33332191A JP 33332191 A JP33332191 A JP 33332191A JP H05165202 A JPH05165202 A JP H05165202A
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- JP
- Japan
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- capsule wall
- photosensitive
- capsule
- wall
- microcapsule
- Prior art date
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- Pending
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- Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 乾燥粉体として取り扱ってもマイクロカプセ
ル壁が誤って破壊されることがなく、破壊したいときに
はマイクロカプセル壁強度を弱くすることにより、低圧
力でも破壊することが可能な感光性マイクロカプセルを
提供する。 【構成】 感光性物質1を内包する耐熱性の第1のカプ
セル壁2と、第1のカプセル壁2の外側に設けられ、熱
可塑性の接着剤からなる第2のカプセル壁3とを備え
る。
ル壁が誤って破壊されることがなく、破壊したいときに
はマイクロカプセル壁強度を弱くすることにより、低圧
力でも破壊することが可能な感光性マイクロカプセルを
提供する。 【構成】 感光性物質1を内包する耐熱性の第1のカプ
セル壁2と、第1のカプセル壁2の外側に設けられ、熱
可塑性の接着剤からなる第2のカプセル壁3とを備え
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光性マイクロカプセル
に関するものである。
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、感光性マイクロカプセルは、光硬
化物質、光硬化開始剤、増感剤、染料前駆体などからな
る感光性物質を含有している。この感光性マイクロカプ
セルは、界面重合法、コアセルベーション法等の既知の
方法によってカプセル化される。カプセル壁剤として
は、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、尿素−
ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹
脂、などがある。
化物質、光硬化開始剤、増感剤、染料前駆体などからな
る感光性物質を含有している。この感光性マイクロカプ
セルは、界面重合法、コアセルベーション法等の既知の
方法によってカプセル化される。カプセル壁剤として
は、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、尿素−
ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹
脂、などがある。
【0003】このようにして製造された感光性マイクロ
カプセルは、主に転写記録媒体として使用される。この
場合には、ポリエチレンテレフタレートをはじめとする
支持体上に、感光層としてバインダと共に塗布され、使
用される。こうして作られた転写記録媒体は、ふだんは
ロール状に巻取られ、露光時に平面状に引き出され、感
光層に光を当てることによって、マイクロカプセルに含
有された液状の感光性物質が硬化して破壊されにくくな
る。逆に光の当たらなかった感光性マイクロカプセルの
内包物である感光性物質は、液状のままであるので、圧
力定着によって破壊されて、普通紙などの転写物に感光
性物質が転写され、発色、定着して、画像を形成する。
カプセルは、主に転写記録媒体として使用される。この
場合には、ポリエチレンテレフタレートをはじめとする
支持体上に、感光層としてバインダと共に塗布され、使
用される。こうして作られた転写記録媒体は、ふだんは
ロール状に巻取られ、露光時に平面状に引き出され、感
光層に光を当てることによって、マイクロカプセルに含
有された液状の感光性物質が硬化して破壊されにくくな
る。逆に光の当たらなかった感光性マイクロカプセルの
内包物である感光性物質は、液状のままであるので、圧
力定着によって破壊されて、普通紙などの転写物に感光
性物質が転写され、発色、定着して、画像を形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の感光性マイクロカプセルは、圧力定着の際、カプセル
破壊を低圧で行うためには、その外壁を非常に薄くせね
ばならず、未露光の物は、内包物が液状のため不用意な
力がわずかでも加わるとカプセルが破壊され、内包物が
でてくることによって凝集や汚れの原因となり、支持体
上に塗布されるまではスラリーやエマルジョンの状態で
しか取り扱いが出来ない。したがって、取り扱いのしや
すい粉体とするためには、カプセル壁をもっと強くする
必要がある。
の感光性マイクロカプセルは、圧力定着の際、カプセル
破壊を低圧で行うためには、その外壁を非常に薄くせね
ばならず、未露光の物は、内包物が液状のため不用意な
力がわずかでも加わるとカプセルが破壊され、内包物が
でてくることによって凝集や汚れの原因となり、支持体
上に塗布されるまではスラリーやエマルジョンの状態で
しか取り扱いが出来ない。したがって、取り扱いのしや
すい粉体とするためには、カプセル壁をもっと強くする
必要がある。
【0005】しかし、カプセルの強度をあげて、不用意
な力が加わることによるカプセル破壊をなくそうとし
て、あまりマイクロカプセル壁の壁厚を厚くすると、今
度は圧力定着時の圧力が高くないとつぶれなくなってし
まうという問題が起こる。さらに、圧力定着時に高い圧
力が必要になるということは、圧力定着装置そのものも
大がかりなものとなってしまい、重量も重くなってしま
うという問題も起こる。
な力が加わることによるカプセル破壊をなくそうとし
て、あまりマイクロカプセル壁の壁厚を厚くすると、今
度は圧力定着時の圧力が高くないとつぶれなくなってし
まうという問題が起こる。さらに、圧力定着時に高い圧
力が必要になるということは、圧力定着装置そのものも
大がかりなものとなってしまい、重量も重くなってしま
うという問題も起こる。
【0006】今までにも、カプセル壁を2重にしてカプ
セル化を行うという報告もなされている。例えば、特公
昭51−28589号公報に示される多重被覆カプセ
ル、特公昭58−57972号公報に示されるマイクロ
カプセル、特開昭54−17377号公報に示されるマ
イクロカプセル、特公昭59−10642号公報に示さ
れる疎水性医薬物質含有マイクロカプセル、特開昭58
−35111号公報に示される二重構造マイクロカプセ
ル、特開昭62−129141号公報に示されるマイク
ロカプセル、等である。
セル化を行うという報告もなされている。例えば、特公
昭51−28589号公報に示される多重被覆カプセ
ル、特公昭58−57972号公報に示されるマイクロ
カプセル、特開昭54−17377号公報に示されるマ
イクロカプセル、特公昭59−10642号公報に示さ
れる疎水性医薬物質含有マイクロカプセル、特開昭58
−35111号公報に示される二重構造マイクロカプセ
ル、特開昭62−129141号公報に示されるマイク
ロカプセル、等である。
【0007】しかし、これらの方法は、内包物の外気の
影響による変質や、液体である内包物のしみだしを防
ぐ、などの貯蔵安定性や出来上がったマイクロカプセル
の濾過をしやすくするということが主目的で、カプセル
を粉体として取り扱えるほどの強度をもたせるには十分
であったが、転写記録媒体として用いた場合の圧力定着
時において、高い圧力を加えないとカプセルが破壊でき
ないために、圧力定着装置が重くなり、大がかりなもの
になってしまうという問題があった。
影響による変質や、液体である内包物のしみだしを防
ぐ、などの貯蔵安定性や出来上がったマイクロカプセル
の濾過をしやすくするということが主目的で、カプセル
を粉体として取り扱えるほどの強度をもたせるには十分
であったが、転写記録媒体として用いた場合の圧力定着
時において、高い圧力を加えないとカプセルが破壊でき
ないために、圧力定着装置が重くなり、大がかりなもの
になってしまうという問題があった。
【0008】また、第2のカプセルを水溶性の接着剤に
したものや、油溶性溶剤に対して溶解性を持つ接着剤に
したものが当出願人から出願されているが、水溶性の接
着剤では保存時に大気中の湿気に影響を受けてしまい、
水溶性の接着剤である第2のカプセルの一部が溶け、カ
プセル同士が凝集してしまうという問題があり、油溶性
溶剤に対して溶解性を持つ接着剤を使用したものは、溶
剤を乾燥させる工程の装置が大がかりなものになってし
まうという問題もあった。
したものや、油溶性溶剤に対して溶解性を持つ接着剤に
したものが当出願人から出願されているが、水溶性の接
着剤では保存時に大気中の湿気に影響を受けてしまい、
水溶性の接着剤である第2のカプセルの一部が溶け、カ
プセル同士が凝集してしまうという問題があり、油溶性
溶剤に対して溶解性を持つ接着剤を使用したものは、溶
剤を乾燥させる工程の装置が大がかりなものになってし
まうという問題もあった。
【0009】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、乾燥粉体として取り扱ってもマ
イクロカプセル壁が誤って破壊されることがなく、か
つ、転写記録媒体として破壊したいときには、加熱する
ことによってマイクロカプセル壁の強度を弱くでき、比
較的低圧力で破壊することが可能な感光性マイクロカプ
セルを提供することを目的としている。
になされたものであり、乾燥粉体として取り扱ってもマ
イクロカプセル壁が誤って破壊されることがなく、か
つ、転写記録媒体として破壊したいときには、加熱する
ことによってマイクロカプセル壁の強度を弱くでき、比
較的低圧力で破壊することが可能な感光性マイクロカプ
セルを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の感光性マイクロカプセルは、感光性物質と、
該感光性物質を内包する耐熱性の第1のカプセル壁と、
該第1のマイクロカプセル壁の外側に設けられ、熱可塑
性の接着剤からなる第2のカプセル壁とを備えた。
に本発明の感光性マイクロカプセルは、感光性物質と、
該感光性物質を内包する耐熱性の第1のカプセル壁と、
該第1のマイクロカプセル壁の外側に設けられ、熱可塑
性の接着剤からなる第2のカプセル壁とを備えた。
【0011】
【作用】上記の構成を有する本発明の感光性マイクロカ
プセルによれば、転写記録媒体用に、ふだん乾燥した粉
体として取り扱うときには、第1のマイクロカプセル壁
の表面を覆っている、熱可塑性の接着剤からなる第2の
マイクロカプセル壁によって強度が確保される。この感
光性マイクロカプセルを支持体上に塗布し、加熱する
と、表面の熱可塑性の接着剤からなる第2のマイクロカ
プセル壁が溶けだし、溶けたところの表面は耐熱性であ
る第1のマイクロカプセル壁が露出する。この感光性マ
イクロカプセルは溶けた保護壁によって支持体に接着さ
れる。
プセルによれば、転写記録媒体用に、ふだん乾燥した粉
体として取り扱うときには、第1のマイクロカプセル壁
の表面を覆っている、熱可塑性の接着剤からなる第2の
マイクロカプセル壁によって強度が確保される。この感
光性マイクロカプセルを支持体上に塗布し、加熱する
と、表面の熱可塑性の接着剤からなる第2のマイクロカ
プセル壁が溶けだし、溶けたところの表面は耐熱性であ
る第1のマイクロカプセル壁が露出する。この感光性マ
イクロカプセルは溶けた保護壁によって支持体に接着さ
れる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。
参照して説明する。
【0013】図1は本実施例の感光性マイクロカプセル
の構成図である。内包物である感光性物質1が、耐熱性
の第1のカプセル壁2によってカプセル化され、更にそ
の外側から熱可塑性の接着剤で第2のカプセル壁3とし
たもので保護されている。この外側の熱可塑性の接着剤
からなる第2のマイクロカプセル壁3によって、全体と
してのマイクロカプセル壁の厚さが増すのでカプセル自
体の強度が増し、不用意に力が加わることによってカプ
セルが破壊されてしまうことが防止される。
の構成図である。内包物である感光性物質1が、耐熱性
の第1のカプセル壁2によってカプセル化され、更にそ
の外側から熱可塑性の接着剤で第2のカプセル壁3とし
たもので保護されている。この外側の熱可塑性の接着剤
からなる第2のマイクロカプセル壁3によって、全体と
してのマイクロカプセル壁の厚さが増すのでカプセル自
体の強度が増し、不用意に力が加わることによってカプ
セルが破壊されてしまうことが防止される。
【0014】第1のカプセル壁2のみを持つ感光性マイ
クロカプセルは、光重合性モノマー、光重合開始剤、増
感剤等からなる感光性物質を界面重合法、in sit
u重合法、コアセルベーション法等の既知のマイクロカ
プセル化法によって製造される。
クロカプセルは、光重合性モノマー、光重合開始剤、増
感剤等からなる感光性物質を界面重合法、in sit
u重合法、コアセルベーション法等の既知のマイクロカ
プセル化法によって製造される。
【0015】具体的に説明すると、疎水性の芯物質の回
りに、耐熱性の第1のカプセル壁2のみを持つ感光性マ
イクロカプセル分散液を得る。このような耐熱性の第1
のカプセル壁2の素材としては、例えば、ポリアミド、
ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネイト、尿素
−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド
樹脂等があげられるが、この第1のカプセル壁2の壁剤
の選択は、この後の第2のカプセル壁3が溶け出す温度
に耐え得る耐熱性を持っているものから選ばれる。この
ようにして製造された第1のカプセル壁2だけを持つ感
光性マイクロカプセルのさらに外側に熱可塑性の接着剤
からなる第2のカプセル壁3を備えさせることによって
本実施例のマイクロカプセルは完成される。この、熱可
塑性の接着剤からなる第2のカプセル壁3を備えさせる
方法は、融解分散冷却法、スプレイドライ法、パンコー
ティング法等の既知の方法によって達成される。
りに、耐熱性の第1のカプセル壁2のみを持つ感光性マ
イクロカプセル分散液を得る。このような耐熱性の第1
のカプセル壁2の素材としては、例えば、ポリアミド、
ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネイト、尿素
−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド
樹脂等があげられるが、この第1のカプセル壁2の壁剤
の選択は、この後の第2のカプセル壁3が溶け出す温度
に耐え得る耐熱性を持っているものから選ばれる。この
ようにして製造された第1のカプセル壁2だけを持つ感
光性マイクロカプセルのさらに外側に熱可塑性の接着剤
からなる第2のカプセル壁3を備えさせることによって
本実施例のマイクロカプセルは完成される。この、熱可
塑性の接着剤からなる第2のカプセル壁3を備えさせる
方法は、融解分散冷却法、スプレイドライ法、パンコー
ティング法等の既知の方法によって達成される。
【0016】この時に使用される第2のカプセル壁は例
えば、木ろう、セリタロウ、パラフィン、トリステアリ
ン等のワックスや、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リメタクリル酸メチル、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリアセタール等の熱可塑性樹脂からなる。これら
の物からなる第2のカプセル壁3は、加熱することによ
って容易に溶かすことができ、なかの第1のカプセル壁
1だけの感光性マイクロカプセルとすることができる。
えば、木ろう、セリタロウ、パラフィン、トリステアリ
ン等のワックスや、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リメタクリル酸メチル、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリアセタール等の熱可塑性樹脂からなる。これら
の物からなる第2のカプセル壁3は、加熱することによ
って容易に溶かすことができ、なかの第1のカプセル壁
1だけの感光性マイクロカプセルとすることができる。
【0017】上記のようにして製造された感光性マイク
ロカプセルを、黄色の染料を含み、青色光を吸収し硬化
するカプセル5Y、マゼンタ色の染料を含み、緑色光を
吸収し硬化するカプセル5M、シアン色の染料を含み、
赤色光を吸収し硬化するカプセル5Cの三種類用意す
る。そして、これらのカプセルを、PETフィルムなど
の支持体4上に塗布する。
ロカプセルを、黄色の染料を含み、青色光を吸収し硬化
するカプセル5Y、マゼンタ色の染料を含み、緑色光を
吸収し硬化するカプセル5M、シアン色の染料を含み、
赤色光を吸収し硬化するカプセル5Cの三種類用意す
る。そして、これらのカプセルを、PETフィルムなど
の支持体4上に塗布する。
【0018】その後、熱可塑性の接着剤からなる第2の
カプセル壁3が溶ける温度まで加熱すると、図2に示す
ように、外側に形成された、熱可塑性の第2のマイクロ
カプセル壁3が溶けて液状となり、第1のマイクロカプ
セル壁2だけをもつ感光性マイクロカプセル5Y、5
M、5Cと支持体4との接着剤となり、そのまま温度を
下げると接着剤が液状のものから固体へ戻ることによっ
て、カプセルが支持体4上に接着され、感光性カプセル
シートとなる。外側の第2のカプセル壁3が溶けて流れ
てしまった部分は、内側の第1のカプセル壁2が現れ、
その部分は第2のカプセル壁3が溶ける前に比べて、全
体としてのカプセル壁が薄くなることにより壊れやすく
なるので、第2のカプセル壁3に完全に覆われている場
合よりも低い圧力で破壊できるようになる。
カプセル壁3が溶ける温度まで加熱すると、図2に示す
ように、外側に形成された、熱可塑性の第2のマイクロ
カプセル壁3が溶けて液状となり、第1のマイクロカプ
セル壁2だけをもつ感光性マイクロカプセル5Y、5
M、5Cと支持体4との接着剤となり、そのまま温度を
下げると接着剤が液状のものから固体へ戻ることによっ
て、カプセルが支持体4上に接着され、感光性カプセル
シートとなる。外側の第2のカプセル壁3が溶けて流れ
てしまった部分は、内側の第1のカプセル壁2が現れ、
その部分は第2のカプセル壁3が溶ける前に比べて、全
体としてのカプセル壁が薄くなることにより壊れやすく
なるので、第2のカプセル壁3に完全に覆われている場
合よりも低い圧力で破壊できるようになる。
【0019】この感光性マイクロカプセルシートを、例
えば、光の三原色である青、緑、赤の光のうちの、緑と
赤の色の光で露光したとすると、図3のように、緑と赤
のどちらの光にも感光しない黄色の染料を含んだ感光性
カプセル5Yは硬化せず、それ以外の、マゼンタ色の染
料を含んだ感光性カプセル5M、シアン色の染料を含ん
だ感光性カプセル5Cの二種類のカプセルは硬化してし
まう。そしてこの感光性マイクロカプセルシート8と被
転写体6を重ね合わせて、圧力ローラなどによって圧力
をかけてやると、図4のように硬化しなかった感光性マ
イクロカプセル5Yが破壊され、感光性マイクロカプセ
ル5Yに内包された感光性物質7が被転写体6の方へ転
写される。
えば、光の三原色である青、緑、赤の光のうちの、緑と
赤の色の光で露光したとすると、図3のように、緑と赤
のどちらの光にも感光しない黄色の染料を含んだ感光性
カプセル5Yは硬化せず、それ以外の、マゼンタ色の染
料を含んだ感光性カプセル5M、シアン色の染料を含ん
だ感光性カプセル5Cの二種類のカプセルは硬化してし
まう。そしてこの感光性マイクロカプセルシート8と被
転写体6を重ね合わせて、圧力ローラなどによって圧力
をかけてやると、図4のように硬化しなかった感光性マ
イクロカプセル5Yが破壊され、感光性マイクロカプセ
ル5Yに内包された感光性物質7が被転写体6の方へ転
写される。
【0020】以上説明したことから明かなように、本実
施例の感光性マイクロカプセルによれば、転写記録媒体
に用いる場合に、乾燥粉体で取り扱うための必要な強度
と貯蔵安定性を持つ。そして、熱可塑性の接着剤が溶け
るために必要な温度まで加熱することによって、第2の
カプセル壁3が溶け、耐熱性の第1のカプセル壁2のみ
を持つ感光性マイクロカプセルが支持体4上に接着され
る。この接着剤からなる第2のカプセル壁3は熱可塑性
を持つものであるので、水溶性の接着剤を使った場合の
ように、保存中または使用中に大気中の湿気に影響を受
ける心配がない。また、大気中の湿気に影響されないた
めに、水には不溶で油溶性溶剤には可溶の接着剤を使用
した場合のように、危険度が少なく、溶剤の処理に大が
かりな装置を必要としない。
施例の感光性マイクロカプセルによれば、転写記録媒体
に用いる場合に、乾燥粉体で取り扱うための必要な強度
と貯蔵安定性を持つ。そして、熱可塑性の接着剤が溶け
るために必要な温度まで加熱することによって、第2の
カプセル壁3が溶け、耐熱性の第1のカプセル壁2のみ
を持つ感光性マイクロカプセルが支持体4上に接着され
る。この接着剤からなる第2のカプセル壁3は熱可塑性
を持つものであるので、水溶性の接着剤を使った場合の
ように、保存中または使用中に大気中の湿気に影響を受
ける心配がない。また、大気中の湿気に影響されないた
めに、水には不溶で油溶性溶剤には可溶の接着剤を使用
した場合のように、危険度が少なく、溶剤の処理に大が
かりな装置を必要としない。
【0021】さらに、感光性マイクロカプセルシートを
用いる転写記録媒体として使用する場合には、支持体上
に塗布しておく必要が無いので、特定の支持体が要ら
ず、その分のコストもかからないばかりか保存の際にも
スペース効率の面で有利である。
用いる転写記録媒体として使用する場合には、支持体上
に塗布しておく必要が無いので、特定の支持体が要ら
ず、その分のコストもかからないばかりか保存の際にも
スペース効率の面で有利である。
【0022】さらに、外側の、熱可塑性の接着剤からな
る第2のカプセル壁3が溶けてなくなることにより内側
の第1のカプセル壁2だけとなった部分は圧力転写の
際、より低い圧力でカプセルを破壊することが出来る。
したがって、圧力転写用の装置が重量のある大がかりな
ものとならずにすむのである。
る第2のカプセル壁3が溶けてなくなることにより内側
の第1のカプセル壁2だけとなった部分は圧力転写の
際、より低い圧力でカプセルを破壊することが出来る。
したがって、圧力転写用の装置が重量のある大がかりな
ものとならずにすむのである。
【0023】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、その主旨を逸脱しない範囲において種々の変
形を加えることができる。
ではなく、その主旨を逸脱しない範囲において種々の変
形を加えることができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明の感光性マイクロカプセルは、乾燥粉体として取
り扱ってもマイクロカプセル壁が誤って破壊されること
がなく、かつ、転写記録媒体として破壊したいときに
は、加熱するだけでマイクロカプセル壁の強度を弱く
し、比較的低圧力で破壊することが可能であるので、強
度を弱くするためにカプセル壁を溶かす溶剤を必要とせ
ず、大がかりな装置も必要としない。また、支持体上に
塗布して加熱をすれば、外側のカプセル壁が溶け、その
まま接着剤となるので、他の接着剤を必要としない。
本発明の感光性マイクロカプセルは、乾燥粉体として取
り扱ってもマイクロカプセル壁が誤って破壊されること
がなく、かつ、転写記録媒体として破壊したいときに
は、加熱するだけでマイクロカプセル壁の強度を弱く
し、比較的低圧力で破壊することが可能であるので、強
度を弱くするためにカプセル壁を溶かす溶剤を必要とせ
ず、大がかりな装置も必要としない。また、支持体上に
塗布して加熱をすれば、外側のカプセル壁が溶け、その
まま接着剤となるので、他の接着剤を必要としない。
【図面の簡単な説明】
【図1】感光性マイクロカプセルの構成図である。
【図2】感光性マイクロカプセルを支持体上に塗布し可
熱し、カプセルが接着されている状態の説明図である。
熱し、カプセルが接着されている状態の説明図である。
【図3】感光性マイクロカプセルに光を当てて露光して
いる状態の説明図である。
いる状態の説明図である。
【図4】感光性マイクロカプセルを露光後圧力現像をし
た状態の説明図である。
た状態の説明図である。
1 感光性物質 2 第1のカプセル壁 3 第2のカプセル壁 4 支持体 5Y 感光性カプセル 5M 感光性カプセル 5C 感光性カプセル 6 被転写体 7 転写された感光性物質 8 感光性マイクロカプセルシート
Claims (1)
- 【請求項1】 感光性物質と、 該感光性物質を内包する耐熱性の第1のカプセル壁と、 該第1のカプセル壁の外側に設けられ、熱可塑性の接着
剤からなる第2のカプセル壁とより成ることを特徴とす
る感光性マイクロカプセル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33332191A JPH05165202A (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | 感光性マイクロカプセル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33332191A JPH05165202A (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | 感光性マイクロカプセル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05165202A true JPH05165202A (ja) | 1993-07-02 |
Family
ID=18264806
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33332191A Pending JPH05165202A (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | 感光性マイクロカプセル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05165202A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012508090A (ja) * | 2008-10-24 | 2012-04-05 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 有効物質を含むマイクロ粒子の製造方法 |
-
1991
- 1991-12-17 JP JP33332191A patent/JPH05165202A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012508090A (ja) * | 2008-10-24 | 2012-04-05 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 有効物質を含むマイクロ粒子の製造方法 |
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