JPH05164296A - 断熱フィルム - Google Patents

断熱フィルム

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JPH05164296A
JPH05164296A JP35158391A JP35158391A JPH05164296A JP H05164296 A JPH05164296 A JP H05164296A JP 35158391 A JP35158391 A JP 35158391A JP 35158391 A JP35158391 A JP 35158391A JP H05164296 A JPH05164296 A JP H05164296A
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JP
Japan
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layer
metal
film
crystal grains
heat
Prior art date
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Pending
Application number
JP35158391A
Other languages
English (en)
Inventor
Hajime Ishimaru
肇 石丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zaidan Hojin Shinku Kagaku Kenkyusho
Original Assignee
Zaidan Hojin Shinku Kagaku Kenkyusho
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、タンク等の壁部10に接着剤5など
を介し張り付けて内部スペース10aを低温や高温に保て
るようにした断熱フィルム1に関し、特に低温液化ガス
タンクのタンク壁等に用いて好適な断熱フィルム1を提
供しようとするものである。 【構成】 プラスチックフィルム2aと、結晶粒の大き
い高純度金属(アルミニウム等)の表層2bとからなる
フィルム主材2をそなえた断熱フィルム1において、上
記高純度金属の表層2bの平滑な表面に、熱放射率の小
さい金属薄層3が超扁平な結晶粒を有するようにして層
着されたことを特徴としている。これにより、外部から
断熱フィルム1へ侵入しようとする熱線は、金属薄層3
の超扁平な結晶粒内で全反射を繰返したのち、外部へ向
かい反射するようになるので、高い断熱効果が得られる
ようになる。なお、金属薄層3が金以外の場合、透明な
保護膜層4が最外側に設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内部スペースを低温や
高温に保てるようにした恒温室の壁や天井、床等の外面
に張り付けて用いたり、低温タンクの外面に張り付けて
用いたりするのに適した断熱フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、断熱材としてはグラスウールや
石綿などが用いられているが、このような断熱材では輻
射による熱の伝達を防止することができず、また断熱層
が厚くなるという問題点がある。
【0003】そこで、超電導機器の分野などでは、ポリ
エステルのフィルムにアルミニウムのコーティングを施
したものが開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、プラスチッ
クフィルムに単にアルミニウムのコーティングを施した
だけでは輻射熱の吸収を十分に抑制することはできな
い。
【0005】本発明は、熱放射率の小さい金属の超扁平
な結晶粒が、赤外線や遠赤外線を効率よくはね返す点に
着目し、その金属薄層をプラスチックフィルムに組合わ
せることにより、輻射熱の遮断を的確に行なえるように
した断熱フィルムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明の断熱フィルムは、結晶粒の大きい高純度金
属の表層をそなえたプラスチックフィルムにおいて、上
記表層の平滑な表面に、熱放射率の小さい金属薄層が超
扁平な結晶粒を有するようにして層着されたことを特徴
としている。
【0007】また、本発明の断熱フィルムは、上記高純
度金属が、アルミニウムまたは銅からなり、同金属の結
晶粒がほぼ10〜30ミクロンの粒径を有していることを特
徴としている。
【0008】さらに、本発明の断熱フィルムは、上記熱
放射率の小さい金属薄層が、アルミニウム,銅,銀また
は金で形成され、その超扁平な結晶粒が、ほぼ10〜30ミ
クロンの粒径と、ほぼ1〜3ミクロンの厚さとを有し
て、上記金属薄層の厚さもほぼ1〜3ミクロンに設定さ
れたことを特徴としている。
【0009】また、本発明の断熱フィルムは、結晶粒の
大きい高純度金属の表層をそなえたプラスチックフィル
ムにおいて、上記表層の平滑な表面に、熱放射率の小さ
い金属薄層が超扁平な結晶粒を有するようにして層着さ
れ、上記金属薄層の表面に、赤外線および遠赤外線の自
由な透過を許容しながら同金属薄層の表面を安定的に保
つように被覆する保護膜層が形成されたことを特徴とし
ている。
【0010】
【作用】上述の本発明の断熱フィルムは、輻射熱を遮断
したい低温タンク等の外面に張り付けて用いられる。
【0011】そしてタンク内に低温液化ガス等を収容し
た場合、赤外線や遠赤外線からなる熱線がタンク壁に侵
入しようとすると、断熱フィルムにおける超扁平な結晶
粒を有する金属薄層において、赤外線や遠赤外線が上記
結晶粒内で全反射を繰返した後、外部へ向かい反射する
作用が行なわれる。
【0012】また最外側に保護膜層を有する場合は、こ
の保護膜層は赤外線や遠赤外線の透過を許容するが、超
扁平な結晶粒を有する金属薄層では、赤外線や遠赤外線
が上記結晶粒内で全反射を繰返した後、再び上記保護膜
層を通って外部へ向かい反射する作用が行なわれる。
【0013】したがって、タンク内への熱の侵入が防止
され、タンク内に貯溜された低温液化ガス等の蒸発が抑
制されるようになる。
【0014】また、タンク内に高温の流体が貯溜される
場合も、同様にして熱の移動が抑制され、タンク内の温
度が維持される。
【0015】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例としての
断熱フィルムについて説明すると、図1は同フィルムを
タンク壁に張り付けた場合の一部を拡大して示す断面図
であり、図2は上記断熱フィルムの要部をさらに拡大し
て示す断面図である。図1に示すように、この断熱フィ
ルム1は低温タンクのタンク壁10等に接着剤または粘着
剤5を介し張り付けて使用されるもので、タンク内部10
aには液化ヘリウム等の低温液化ガスが収容される。
【0016】そして、外部の熱が赤外線や遠赤外線(以
下、単に熱線という。)としてタンク壁10内へ侵入する
のを抑制できるように、断熱フィルム1は次のように構
成されている。
【0017】すなわち、フィルム主材2が、プラスチッ
クフィルム2aと、同プラスチックフィルム2aの表面
を覆う高純度のアルミニウムまたは銅の表層2bとで形
成され、表層2bの表面には熱放射率の小さいアルミニ
ウム,銅,銀または金からなる金属薄層3が層着されて
いる。なお、アルミニウムの熱放射率は0.006程度、銅
の熱放射率は0.0004程度であり、銀の熱放射率は0.0002
程度、金の熱放射率は0.0005程度である。
【0018】高純度のアルミニウムまたは銅の表層2b
は、図2に示すように、その結晶粒の粒径Dがほぼ10〜
30ミクロン程度になっており、その表面はダイヤモンド
研磨等により平滑に仕上げられている。
【0019】このように処理された表層2bの平滑な表
面に、エピタキシー法により層着された金属薄層3は、
平面からみた粒径D’がほぼ10〜30ミクロンで厚さtが
1〜3ミクロン程度の超扁平な結晶粒を一層だけ並べた
構造になっている。したがって、金属薄層3の厚さも1
〜3ミクロン程度になっている。
【0020】この金属薄層3が金以外の場合に空気中で
銹びたりしないように、同金属薄層3の表面には、保護
膜層4が形成されている。
【0021】そして、この保護膜層4が熱線を吸収して
熱伝導を生じるというようなことを防止するため、保護
膜層4の材質は熱線の自由な透過を許容しうる透明なサ
ファイヤ(酸化アルミニウム:Al23)や、酸化珪素
(Si2)、酸化亜鉛(ZnO)または酸化チタニウム
(Ti2)で形成されている。なお、保護膜層4の厚さ
は、金属薄層3の厚さと比較すると、1/10からほぼ同等
までとされる。
【0022】上述の構成により、この断熱フィルムを用
いてタンク壁等を覆う場合、図3に示すように、外部か
ら熱線Eが侵入しようとすると、最外側の保護膜層4は
熱線の透過を許容するが、超扁平な結晶粒3aを有する
金属薄層3では、熱線Eが結晶粒3a内で全反射を繰返
した後、再び保護膜層4を通って外部へ向かい反射する
作用が行なわれる。その際、金属薄層3を形成する金属
として熱放射率の著しく小さいアルミニウム,銅,銀ま
たは金が用いられるので、上記反射が効率よく行なわれ
るようになる。
【0023】したがって、タンク内への熱の侵入が防止
され、タンク内に貯溜された低温液化ガス等の蒸発が抑
制されるようになる。
【0024】また、タンク内に高温の流体が貯溜される
場合も、同様にして熱の移動が抑制され、タンク内の温
度が維持される。
【0025】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明の断熱フ
ィルムによれば、次のような効果ないし利点が得られ
る。 (1) 断熱フィルムをタンク壁等の外面に張り付けること
により、外部から侵入しようとする赤外線や遠赤外線
が、超扁平な結晶粒を有する金属薄層の層内で全反射を
繰返したのち、外部へ向かい反射するようになるので、
高い断熱効果が得られる。 (2) 上記金属薄層が、フィルム主材の表層を形成する高
純度のアルミニウムまたは銅の大きい粒径(約10〜30ミ
クロン)をもつ結晶粒の平滑面に沿い、同結晶粒と整合
するようにして超扁平な結晶粒を有し、約1〜3ミクロ
ン程度の薄い層になっているので、前記の赤外線や遠赤
外線の反射の度合いが著しく高められるようになり、十
分な断熱効果が得られるようになる。 (3) 上記金属薄層の材質として、熱放射率の小さいアル
ミニウム,銅,銀または金が用いられるので、断熱効果
がさらに高められるようになる。 (4) 上記金属薄層の表面が、赤外線および遠赤外線の自
由な透過を許容しながら同金属薄層の表面を安定的に保
ちうる保護膜層で覆われているので、上記金属薄層の機
能が確実に保たれ、断熱効果を十分に維持することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての断熱フィルムの一部
を拡大して示す断面図である。
【図2】図1の断熱フィルムの要部をさらに拡大して示
す断面図である。
【図3】上記断熱フィルムの作用を説明するための拡大
断面図である。
【符号の説明】
1 断熱フィルム 2 フィルム主材 2a プラスチックフィルム 2b 表層 3 金属薄層 3a 超扁平な結晶粒 4 保護膜層 5 接着剤または粘着剤 10 タンク壁 10a タンク内部 E 赤外線および遠赤外線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶粒の大きい高純度金属の表層をそな
    えたプラスチックフィルムにおいて、上記表層の平滑な
    表面に、熱放射率の小さい金属薄層が超扁平な結晶粒を
    有するようにして層着されたことを特徴とする、断熱フ
    ィルム。
  2. 【請求項2】 上記高純度金属が、アルミニウムまたは
    銅からなり、同金属の結晶粒がほぼ10〜30ミクロンの粒
    径を有していることを特徴とする、断熱フィルム。
  3. 【請求項3】 上記熱放射率の小さい金属薄層が、アル
    ミニウム,銅,銀または金で形成され、その超扁平な結
    晶粒が、ほぼ10〜30ミクロンの粒径と、ほぼ1〜3ミク
    ロンの厚さとを有して、上記金属薄層の厚さもほぼ1〜
    3ミクロンに設定されたことを特徴とする、請求項1ま
    たは2に記載の断熱フィルム。
  4. 【請求項4】 結晶粒の大きい高純度金属の表層をそな
    えたプラスチックフィルムにおいて、上記表層の平滑な
    表面に、熱放射率の小さい金属薄層が超扁平な結晶粒を
    有するようにして層着され、上記金属薄層の表面に、赤
    外線および遠赤外線の自由な透過を許容しながら同金属
    薄層の表面を安定的に保つように被覆する保護膜層が形
    成されたことを特徴とする、断熱フィルム。
JP35158391A 1991-12-12 1991-12-12 断熱フィルム Pending JPH05164296A (ja)

Priority Applications (2)

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JP35158391A JPH05164296A (ja) 1991-12-12 1991-12-12 断熱フィルム
US08/631,912 US5714272A (en) 1991-12-12 1996-04-12 Heat insulating film

Applications Claiming Priority (1)

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JP35158391A JPH05164296A (ja) 1991-12-12 1991-12-12 断熱フィルム

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ID=18418257

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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RU2641922C2 (ru) * 2016-03-04 2018-01-23 Валентин Петрович Пивнов Способ изготовления резервуара для хранения и транспортировки нефти, нефтеродуктов и сжиженного природного газа

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