JP2002058605A - ガラス製真空断熱容器とその製造方法 - Google Patents

ガラス製真空断熱容器とその製造方法

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JP2002058605A JP2000247042A JP2000247042A JP2002058605A JP 2002058605 A JP2002058605 A JP 2002058605A JP 2000247042 A JP2000247042 A JP 2000247042A JP 2000247042 A JP2000247042 A JP 2000247042A JP 2002058605 A JP2002058605 A JP 2002058605A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器内に収容した内容物を視認可能で、輻射
熱防止膜を施した保温性能の優れたガラス製真空断熱容
器と製造方法の提供。 【解決手段】 ガラス製の内容器2とガラス製の外容器
3とを空隙部4を隔てて配置して一体に結合した二重壁
容器の前記内・外容器間の空隙部4を真空断熱層Vと
し、かつ前記内容器2の外面2b及び外容器3の内面3
bの少なくとも一面に輻射熱防止膜を形成せしめたガラ
ス製真空断熱容器において、前記輻射熱防止膜の少なく
とも一部が可視光を10%以上透過する透視可能な輻射
熱防止膜5で形成されてなるガラス製真空断熱容器1と
その製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、断熱容器に関し、
特に内外壁の一部が可視光を透過する透視可能な輻射熱
防止膜でなっていて、容器内に収容した内容物を視認で
きるガラス製の真空断熱容器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、従来のガラス製の魔法瓶に代わっ
て、強度の点で優れていて携行に便利であることより、
内外容器がステンレス鋼等の金属製からなる金属製魔法
瓶が広く使用されてきている。この金属製の魔法瓶(以
下「断熱容器」という)は、ステンレス鋼の如き金属製
の内外容器を空隙部を隔てて配して、これらの開口部を
結合一体化して二重壁容器とし、そして前記空隙部を断
熱空間層として、金属製の魔法瓶としたものである。特
に前記断熱空間層を真空排気して真空断熱とした金属製
真空断熱容器は、保温性能が高い魔法瓶として一般的に
使用されている。
【0003】しかし、上記金属製真空断熱容器では、そ
の内外壁が金属であることから、内容物の量等を外部か
ら確認することができず、確認するためには中栓等を一
々取り外して、内容器内を確認する必要があった。その
時、外部の空気が内容器内に流入するため、例えば内容
器内に冷たい飲料物等を入れている場合には、その流入
空気の温度により飲料物の温度が上昇してしまい、無駄
な温度上昇を起させたり、湯等の熱い飲料物を入れた場
合には湯温を降下せしめる要因となり、本来断熱容器が
必要としていた保温機能の保持を損なうこととなってい
た。
【0004】また従来から用いられていた、内外容器が
ガラス製の断熱容器である魔法瓶では、保温性能を高め
るため、内・外容器間に形成した空隙部を真空排気して
真空断熱層とするとともに、その内外容器の断熱空間層
側に輻射熱防止対策として、銀鏡反応による銀メッキ等
を施している。そのため、上記金属製魔法瓶と同様に外
部から内容器の様子を確認することはできず、上記金属
製断熱容器と同様の問題があった。
【0005】又、特開2000−60743の公開公報
には、内外容器に透明な合成樹脂を用いた二重壁容器で
なる断熱容器として、その内外容器の間の空隙部にクリ
プトン、キセノン、アルゴン等の空気よりも熱伝導率が
小さいガス(以下、低熱伝導率ガスと記す。)を封入し
て断熱層とした合成樹脂製断熱容器が実施例として開示
されている。そして該合成樹脂製断熱容器では、合成樹
脂が温度上に制限があるため、輻射熱防止対策として、
その断熱層側表面に、可視光が透過可能であって、赤外
線を吸収もしくは反射させるために金属微粒子、金属酸
化物、金属窒化物を、単層あるいは複層にして蒸着やス
パッタリング又はイオンプレーティングにより付着させ
た輻射熱防止フィルムを用いたものである。
【0006】従って、上記特開2000−60743の
公開公報に開示されている合成樹脂製断熱容器では、内
容器内を外側より確認することができ、上記金属製やガ
ラス製の断熱容器では内容器内を確認し得ないという上
記問題点を解決してはいる。しかし、上記した合成樹脂
製断熱容器に使用する輻射熱防止用に使用する膜はフィ
ルム状のものであって、剛性を有しているので、これを
使用する場合、配置して貼付することができる場所は平
面部であったり、円筒部の胴部のように展開すると平面
となる様な限られた場所にしか取り付けることができ
ず、ガラスの真空断熱容器(魔法瓶)のように、その底
部や肩部等の如き曲面を形成している場所には配置する
ことができなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した現
状に鑑み、容器内に収容した内容物等が視認し得る程度
に透視可能で、かつ輻射熱防止機能を、平面部は勿論の
こと球面等曲面を有する場所にも具備せしめることを可
能とし、これによって、収容した内容物等が透視可能
で、かつ輻射熱防止機能を有するガラス製の真空断熱容
器を提供することを課題としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した課題
を解決するため、以下の如き手段を講じたものである。
請求項1に係わる発明のガラス製真空断熱容器は、ガラ
ス製の内容器とガラス製の外容器とを空隙部を隔てて配
置して一体に結合した二重壁容器の前記内外容器間の空
隙部を真空断熱層とし、かつ前記内容器の外面及び外容
器の内面の少なくとも一面に輻射熱防止膜を形成せしめ
たガラス製真空断熱容器において、前記輻射熱防止膜の
少なくとも一部が可視光を10%以上透過する透視可能
な輻射熱防止膜で形成されてなることを特徴とするもの
である。請求項2に係わる発明のガラス製真空断熱容器
は、請求項1に記載のガラス製真空断熱容器で、前記輻
射熱防止膜が金属酸化物膜及び金属膜の少なくとも一種
で形成されてなることを特徴とするものである。請求項
3に係わる発明のガラス製真空断熱容器は、請求項1に
記載のガラス製真空断熱容器で、前記輻射熱防止膜が金
属酸化物膜及び金属膜の少なくとも一種類を二層又はそ
れ以上の積層構造で形成されてなることを特徴とするも
のである。請求項4に係わる発明のガラス製真空断熱容
器は、請求項2又は請求項3に記載のガラス製真空断熱
容器で、前記金属酸化物膜が50Å以上の膜厚を有して
いることを特徴とするものである。請求項5に係わる発
明のガラス製真空断熱容器は、請求項2又は請求項3に
記載のガラス製真空断熱容器で、前記金属膜が1000
Å以下の膜厚を有していることを特徴とするものであ
る。
【0009】請求項6に係わる発明のガラス製真空断熱
容器の製造方法はガラス製真空断熱容器の製造方法、ガ
ラス製の内容器の外面及び排気用チップ管を有したガラ
ス製の外容器の内面の少なくとも一方の面に、少なくと
も一部に可視光を10%以上透過する膜を有する輻射熱
防止膜を形成した後、これら内外容器を空隙部を隔てて
配して、それぞれの開口端を結合して一体化した二重壁
容器とし、続いて前記チップ管を通して内外容器間の空
隙部を真空排気し、所定真空度に到達後前記チップ管を
熱溶着して真空封止することを特徴とするものである。
請求項7に係わる発明のガラス製真空断熱容器の製造方
法は、請求項6に記載のガラス製真空断熱容器の製造方
法で、前記輻射熱防止膜が金属酸化物膜及び金属膜の少
なくとも一種類で形成したことを特徴とするものであ
る。請求項8に係わる発明のガラス製真空断熱容器の製
造方法は、請求項6に記載のガラス製真空断熱容器の製
造方法で、前記輻射熱防止膜が金属酸化物膜及び金属膜
の少なくとも一種類を二層又はそれ以上の積層構造で形
成したことを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1を参照
して説明する。図1は本発明のガラス製真空断熱容器の
一例を説明する概略斜視図である。図1において、本発
明のガラス製真空断熱容器1は、ガラス製の内容器2と
ガラス製の外容器3から構成されている。そして、内容
器2と外容器3とは、空隙部4を隔てて配置され、各口
部2a、3aを結合して一体化されて、内容器2と外容
器3とで二重壁容器が形成され、更に前記空隙部4は真
空排気されて真空断熱層Vを形成している。
【0011】そして、上記した二重壁容器を形成する内
容器2と外容器3とのそれぞれ空隙部4(真空断熱層
V)側に面する面、即ち内容器外面2b及び外容器内面
3bの少なくとも一方に透視可能な輻射熱防止膜5を塗
膜して設けている。なお、図1に図示した斜視図では、
内容器外面2bに透視可能な輻射熱防止膜5を塗膜して
いて、外容器内面3bには輻射熱防止膜を塗膜しない態
様を例示しているが、透視可能な輻射熱防止膜5は外容
器内面3bにのみに塗膜してもよいし、又、内容器外面
2bと外容器内面3bの両方の面に塗膜してもよい。
【0012】然るに、上記透視可能な輻射熱防止膜5と
して、本発明は輻射熱に大きく影響する赤外線領域の光
を遮断又は反射せしめ、可視光を透過させることができ
る膜を形成することを特徴とするものである。この赤外
線領域の光を遮断又は反射せしめ、可視光を透過させる
透視可能な輻射熱防止膜5としては、ITO[インジウ
ム(In)の酸化物にスズ(Sn)をドーピングした物質]、Z
nO、SiOx,SnO2,そしてTiOx等の金属酸化物
(半導体)を使用するものである。そして、これらをゾ
ルゲル法によるコーティング、ホットスプレー法等によ
る吹付け、スピンコート法によるコーティング、又はデ
ィップコート法による塗布等によって、予め洗浄乾燥処
理した内容器外面2bや容器の内面3bにコーティング
した後、400℃〜500℃真空中での焼成し、引き続
き200℃の真空中で冷却せしめることによってこれら
の輻射熱防止膜を形成するものである。
【0013】なお、上記した金属酸化物(半導体)は,
蒸着やスパッタリングまたはイオンプレーティングによ
っても透視可能な輻射熱防止膜5を付与することができ
る。又更に、金、銀、銅、アルミニウム等の金属を使用
した金属膜によっても本発明の上記した透視可能な輻射
熱防止膜5を形成することができ、これらの金属膜は蒸
着,スパッタリング,イオンプレーティングにより形成
せしめることができる。そして、上記した金属酸化物の
膜と金属膜とは、それぞれ単層にして形成せしめたり、
又ITO−銀−ITO、ITO−金−ITOの様に3層
構造としたり、更には5層構造等と適宜多層構造の膜と
することで、可視光線を通すことができる透視可能な輻
射熱防止膜5に形成することができる。
【0014】即ち、上記した金属酸化物(半導体)の膜
では可視光線を約80%透過させることができるが、容
器に収容した内容物が発する遠赤外線領域の熱線を全て
反射する特性を有していないため、上記した如く金属酸
化物の膜と金属膜を多層構造にすることにより、金属酸
化物の膜を単層に形成した膜では充分に反射できない遠
赤外線領域の熱線を反射することが可能となる。この結
果、このように金属酸化物の膜と金属膜とを多層構造に
した膜とすることにより、容器に収容した内容物を確認
することができ、しかも内容物の保温性能を良好に保持
することを可能としたガラス製の真空断熱容器とするこ
とができる。
【0015】なお、上記透視可能な輻射熱防止膜5とし
て、上記した金属酸化物(半導体)の膜では、その膜厚
は100Å以上であれば輻射熱防止機能を有することが
でき、好ましくは3000Å以上であると輻射熱防止機
能として、より一層効果を発揮することができる。又、
透視可能な輻射熱防止膜5として、上記した金属の金属
膜とする場合は、その膜厚は、輻射機能を有するために
は最低50Å以上必要とし、より好ましくは100Å以
上の膜厚でほぼ満足する放射率が得られる。そして、1
000Åより薄い膜厚にすると内容器内面を外部からか
ろうじて視認することができ,好ましくは400Å以下
であれば、より一層視認することができる。
【0016】かくして、上記した如き金属酸化物の膜
や、金属膜は、内外容器の空隙部4(真空断熱層V)側
の面のどちらか一方の面、即ち内容器2の外面2b及び
外容器3の内面3bのどちらか一方の面に、上記した金
属酸化物の膜では100Å以上の膜厚で、又金属膜の場
合は50Å以上、1000Å以下の範囲の膜厚で形成せ
しめることが、本発明の透視可能な輻射熱防止膜5とし
て最も効果的である。又、この膜を上記した内外容器の
両面、即ち内容器2の外面2b及び外容器3の内面3b
の両方の面に設ける場合には、それぞれ両面の最低の膜
厚が、金属酸化物の膜及び金属膜ともいずれも50Å以
上とし、又金属膜の場合には内外容器の両面に形成する
膜厚の合計が1000Åよりも薄くすることにより、膜
質が綺麗に見えるという効果を奏する。
【0017】又、本発明のガラス製真空断熱容器の別の
実施の形態を、図2に図示した概略斜視図を参照して説
明する。なお、図2において、図1で図示した構成部と
共通する構成部は図1と同一符号を付して詳細な説明は
省略する。この図2に図示した別の実施の形態のガラス
製真空断熱容器11と図1に図示した実施の形態のガラ
ス製真空断熱容器1との差異は、図1に図示した実施の
形態のガラス製真空断熱容器1の内容器外面2b及び外
容器内面3bの少なくとも一方の面の全面を10%以上
可視光が透過可能な輻射熱防止膜5を形成してなるのに
対して、図2に図示した別の実施の形態のガラス製真空
断熱容器11では、その1部に透視可能な輻射熱防止膜
5を配し、他の余面を非透視輻射熱防止膜12としもの
である。即ち容器の軸方向に沿って特定の幅wをもっ
て、内容器外面2b及び外容器の内面3bの少なくとも
一面に透視可能な輻射防止膜5を部分的に形成し、残余
の面は透視不可能な非透視輻射熱防止膜12を形成した
ものである。
【0018】この別の実施の形態のガラス製真空断熱容
器11は、一部の透視可能な輻射熱防止膜5を除いて
は、透視ができない程度に充分に輻射熱を防止する膜厚
で非透視輻射熱防止膜12が形成されているので、輻射
熱の防止は図1の全面を透視可能な輻射熱防止膜5を施
したガラス製断熱容器1よりは、稍断熱性能の向上が認
められる。なお、これらの非透視輻射熱防止膜12は、
上記図1で説明した如き透視可能な輻射熱防止膜5を形
成する領域以外の領域を、前記した金、銀、銅、アルミ
ニウム等の金属で、膜厚を1000Å以上の金属膜を形
成すれば容易に得られる。又、上記図1で説明したよう
に、金属酸化物の膜や金属膜を所定の膜厚で透視可能な
輻射熱防止膜5を形成した後に、図2に図示する如く軸
方向に沿ったw幅の所望する領域を除いて、透視可能な
輻射熱防止膜5上に、前記した金、銀、銅、アルミニウ
ム等の金属で、膜厚を1000Å以上の金属膜を形成す
るようにしても容易に得られる。
【0019】又、この図2に図示した別の実施の形態の
ガラス製真空断熱容器11での、透視可能な輻射熱防止
膜5を一部に有する非透視輻射熱防止膜12を形成する
にあたっては、内外容器の空隙部4(真空断熱層V)側
の面のどちらか一方の面、即ち内容器2の外面2b及び
外容器3の内面3bのどちらか一方の面に形成すること
が最も効果的である.そして、透視可能な輻射熱防止膜
5としては、上記した金属酸化物の膜では100Å以上
の膜厚で、又金属膜の場合は50Å以上、1000Å以
下の範囲内の膜厚で形成せしめることが好ましいこと
は、図1の実施の形態のガラス製真空断熱容器と同様で
ある。
【0020】なお又、この膜を上記した内外容器の両
面、即ち内容器2の外面2b及び外容器3の内面3bの
両方の面に設ける場合には、それぞれ透視可能な輻射熱
防止膜5の両面での最低の膜厚は、金属酸化物の膜及び
金属膜ともいずれも50Å以上とし、又金属膜の場合に
は内外容器の両面に形成する膜厚の合計が1000Åよ
りも薄くすることが好ましい。なお更に、図2の別の実
施の形態のガラス製真空断熱容器11では、透視可能な
輻射熱防止膜5を、軸方向に沿ってwの幅を有する領域
に形成した例について説明したが、本発明はこれに限定
されるものでなく、周方向に沿った領域でもよいし、部
分的に円形状、多角形状とした状態の領域に形成しても
よく、使用目的に応じて、適宜選択して形成すればよ
い。
【0021】次に、上記した本発明のガラス製真空断熱
容器の製造方法について、図1に図示した、全面を透視
可能な輻射熱防止膜5を形成したガラス製の真空断熱容
器1を例示した図3乃至図5を参照して説明する。本発
明のガラス製の真空断熱容器は以下の3種類の方法によ
り製造することができる。
【0022】[第1の製造方法]本発明のガラス製の真
空断熱容器1の第1の製造方法について、図3を参照し
て説明する。なお、図3において図1及び図2と共通す
る構成部は、同一符号を付して、詳細な説明は省略す
る。 (内外容器の製作)先ず内容器2を所望する形状に成形
加工すると共に、内容器2を空隙部4を隔てて収容し得
る寸法で、内容器とほぼ相似の外容器3を成形加工した
後、口部3aを含む上部外容器3-1と、底部排気用チッ
プ管6を含む下部外容器3-2とを分割して製作する。 (透視可能な輻射熱防止膜の形成)次いで、内容器2の
外面2bに、設計仕様に従い上記した金属酸化物の膜及
び金属膜を適宜選択して、前記した如きコーティング法
や、蒸着法、スパッタリング法に従い塗膜し、透視可能
な輻射熱防止膜5を、又は図2に図示する如き1部に透
視可能な輻射熱防止膜5を有する非透視輻射熱防止膜1
2を形成する。
【0023】(内外容器の組立)引き続き、上部外容器
3-1内に内容器2の口部2aを覆うようにして、パッド
15を介在せしめて等間隔の空隙部4を隔てて配置収容
して、それぞれの口部2aと3aとを気密に結合する。
次いで下部外容器3-2を、内容器2の底部よりこれを被
包するようにして挿入し、これらを空隙部4を隔てて配
置して、上部外容器結合部3-1cと下部外容器結合部3
-2cとを溶着結合して一体化し、二重壁容器とする。 (真空排気・封止)そして、最後に排気用チップ管6を
介して、空隙部4を真空排気し、所定の真空度133.
3×10-3Pa以下に達したら、前記排気用チップ管6
を溶着して真空封止する。
【0024】[第2の製造方法]第2の製造方法を図4
(a)の概略断面図と図4(b)の概略要部断面図を参
照して説明する。なお、図4において図1乃至図3で図
示した構成部と共通する構成部は、同一符号を付して、
詳細な説明は省略する。 (内外容器の製作)先ず内容器2を所望する形状に成形
加工すると共に、内容器2を空隙部4を隔てて収容し得
る寸法で、内容器とほぼ相似の外容器3を、 底部3d
を開口した状態にして成形加工する。 (透視可能な輻射熱防止膜の形成)次いで、内容器2の
外面2bに、第1の製造方法と同様に、設計仕様に応じ
て、上記した金属酸化物の膜及び金属膜より適宜選択し
て、前記した如く透視可能な輻射熱防止膜5を、又は1
部透視可能な輻射熱防止膜5を有する非透視輻射熱防止
膜12を形成する。
【0025】(内外容器の組立)引き続き、図4(a)
に図示する如く、外容器3内に、その底部3dの開口よ
り、内容器2をその口部2aを先にして挿入し、内容器
2と外容器3との間にパッド15を介在せしめて、これ
らが等間隔の空隙部4を保つようにして内容器2と外容
器3を配置し、それぞれの口部2aと3aとを気密に結
合する。次いで、外容器3の底部3dを側面より加熱手
段17で加熱し、回転させながら底部3dを引っ張り治
具16で引っ張りながら縮径せしめて底を形成し、その
後、図4(b)に図示する如く、底部3dに穴3eを開
け、該部3eに排気用チップ管6を溶着して取り付けて
二重壁容器とする。 (真空排気・封止)そして、最後に排気用チップ管6を
介して、空隙部4を真空排気し、所定の真空度133.
3×10-3Pa以下に達したら、前記排気用チップ管6
を溶着して真空封止する。
【0026】[第3の製造方法]第3の製造方法を図5
の概略断面図を参照して説明する。なお、図5において
図1乃至図4に図示した構成部と共通する構成部は、同
一符号を付して、詳細な説明は省略する。 (内外容器の製作)先ず内容器2を所望する形状に成形
加工すると共に、内容器2を空隙部4を隔てて収容し得
る寸法で、内容器とほぼ相似の外容器3を、底部3dに
排気用チップ管6を設け、上部開口した状態にして成形
加工する。 (透視可能な輻射熱防止膜の形成)次いで、内容器2の
外面2bに、第1及び第2の製造方法と同様に、設計仕
様に応じて、上記した金属酸化物の膜及び金属膜より適
宜選択して、前記した如く透視可能な輻射熱防止膜5
を、又は1部透視可能な輻射熱防止膜5を有する非透視
輻射熱防止膜12を形成する。
【0027】(内外容器の組立)引き続き、上部外容器
3内に、その上部開口より内容器2の底部を覆うように
し、かつ底部3dにパッド15を介在せしめて等間隔の
空隙部4を保つようにして内容器2を配置収容する。次
いで、外容器3の上部開口を側面より加熱手段17で加
熱し、回転させながら上部開口の側面をヘラ等の押接治
具17で押接せしめるスピニング加工により、縮径せし
めて外容器口部3aを形成せしめる。そして、内容器口
部2aと外容器口部3aとを溶着結合せしめて一体化し
て二重壁容器とする。 (真空排気・封止)そして、最後に排気用チップ管6を
介して、空隙部4を真空排気し、所定の真空度133.
3×10-3Pa以下に達したら、前記排気用チップ管6
を溶着して真空封止する。
【0028】本発明のガラス製真空断熱容器の製造方法
は、上記した第1乃至第3のいずれの方法を用いても可
能ではある。なお、上記真空排気処理に当たっては、い
ずれの方法を用いても真空排気前に100℃以上の乾
燥、ベーキングにより脱ガス処理を行うとにより、一層
商品としては好性能を保持した断熱容器を得ることがで
きる。そして、これらのガラス製真空断熱容器に、保護
部材を設けることにより、携帯用魔法瓶、卓上用魔法
瓶、ランチジャー等の保温用の断熱容器として製造し提
供することができる。
【0029】
【実施例】次に、実施例として、上記した本発明のガラ
ス製真空断熱容器を製作し、各種の性能を確認した。 [実施例1]実施例1として、本発明の図1に図示した
ガラス製真空断熱容器1を製造し、その断熱性能を確認
した。 <製造した本発明のガラス断熱容器の仕様>材料とし
て、ほうけい酸ガラスを用いて、前記第1の製造方法
(図3参照)によりガラス製真空断熱容器1を製作し
た。
【0030】先ず、ブローイングマシーンで一端に口部
2aを有した内容器2を製造した。同様に一端が内容器
口部2aと同一径の外容器口部3aを有し、かつ他端に
胴部の結合部3-1cを有した上部外容器3-1と、一端が
前記上部外容器3-1の胴部の結合部3-1cと同一径を有
する結合部3-2cを配し、底部に排気用チップ管6を設
けた下部外容器3-2を製造した。その仕様諸元は以下の
通りである。 ●内容器2 板厚:約1.0mm、口部2a外径:35mmφ、全
高:190mm、胴部外径:75mmφ
【0031】●上部外容器3-1 板厚:約1.0mm、口部3a内径:35mmφ、全
高:100mm、胴径内径90mmφ ●下部外容器3-2 板厚約1.0mm、胴径内径:90mmφ、全高:10
0mm ●透視可能な輻射熱防止膜 内容器2の外面2bに、口部2aから約10mmにマス
キングをし、ITO(200Å)−銀(150Å)−ITO(200
Å)の三層積層膜を形成した。この膜は、可視光の透過
量が10から70%の範囲であることを確認。
【0032】以上の如きガラス製真空断熱容器1は、外
容器底部のチップ管6を介して、内外容器2、3間の空
隙部4を真空度133.3×10-3Pa以下に真空排気し
た後、チップ管6を加熱して真空封止した。このガラス
製真空断熱容器1に保護化粧容器を取り付けて保温性断
熱容器として完成した。該ガラス製真空断熱容器に10
0℃の熱湯を約1000ccを入れ、その保温性能を測
定したところ6時間経過後88℃を有していた。また完
成品に於いても、その中の湯の量を外部から確認する事
はできた。
【0033】[比較例1]上記実施例1の本発明のガラ
ス製真空断熱容器の保温性能を確認するため、比較例1
として、上記実施例1と同様の仕様をしたガラス製内・
外容器を製作し、銀鏡による非透視輻射熱防止用膜を形
成したガラス製真空断熱容器を製作し保温性能を確認
し、上記実施例1の本発明のガラス製断熱容器の保温性
能と比較した。ガラス製内・外容器を製作し二重壁容器
にした後500℃強の高温で30分程度アニーリングを
行い、内・外容器間を洗浄した。洗浄後乾燥させ、硝酸
銀との混合液を内・外容器間に注入し、30秒以上の時
間で銀鏡反応をさせた後、100℃の恒温層で乾燥し、
その後内・外容器間を良く洗浄した。次いで、これを約
250℃の加熱炉で30分程度乾燥させ、外容器底部の
排気用チップ管を介して、内・外容器間の空隙部を13
3.3×10-3Pa以下の真空度に真空排気を行ない、最
後に排気用チップ管を加熱して真空封止した。これに保
護化粧容器を取り付けて真空断熱容器として製品とし
た。
【0034】このようにして得た、従来のガラス製魔法
瓶と同等の銀鏡による非透視輻射熱防止膜を形成したガ
ラス製真空断熱容器に、100℃の熱湯を約1000c
cを入れ、胴部一方から光を当てて外側から目視した
が、内容器内に収容した湯の液面が視認することができ
なかった。そして、保温性能を確認したところ、6時間
経過後に88℃の温度を有しておることが確認された。
この結果実施例1の本発明のガラス製真空断熱容器1
は、比較例1の従来のガラス製断熱容器と比べて保温性
能の点で遜色無く、同等の保温性能を有する断熱容器で
あると共に、容器内部を透視確認することができる点
で、比較例1の従来のガラス製断熱容器では奏し得ない
独自の効果を奏することが確認された。
【0035】[実施例2]実施例2として、上記実施例
1と同様の仕様諸元を有する内・外容器を製造し、透視
可能な輻射熱防止膜としてアルミニウムを内容器外面2
bに蒸着により塗膜形成せしめた。蒸着は、内容器2の
底部を蒸着源方向に向け蒸着装置内に配置し、アルミニ
ウムを用いて蒸着を行った。蒸着源から遠い口部2aに
透視可能な必要膜厚を形成した時点では、底面部の膜厚
は口部2aよりは厚くなり、ガラス容器の底部から口部
2aにかけて徐々に蒸着膜が薄くなるグラデーションを
かける事も可能となり、外観上も優れたものとすること
ができた。
【0036】このようにして製作した透視可能な輻射熱
防止膜を形成したガラス製内容器とガラス製外容器でな
る真空断熱容器に100℃の熱湯を約1000cc入
れ、外部から容器内を観察したところ、容器内の液面が
透視できることを確認し得た。そして、保温性能を測定
したところ6時間経過後82℃を有しており、実施例1
や、従来のガラス製断熱容器に比べ幾分保温性能が劣る
が、使用し得る程度の保温性能を有する断熱容器である
事を確認することができた。なお、本実施例2のガラス
製真空断熱容器の保温性能が、実施例1や、従来のガラ
ス製真空断熱容器の保温性能に比べ幾分劣るのは、輻射
熱防止膜に使用した膜材料が、銀に比べアルミニウムの
輻射率が大きいことに起因するものである。
【0037】[実施例3]実施例3として、実施例1と
同様の仕様の内・外容器2、3-1、3-2を製作し、輻射
熱防止膜を内容器2の外面2bに以下のようして塗膜処
理を行って、透視可能な輻射熱防止膜5を有するガラス
製真空断熱容器を製作した。内容器2を横向きにして、
その側面胴部を蒸着源方向に向けて蒸着装置内に配置し
て収容し、銅を用いて蒸着を行った。内容器2の蒸着源
に面する側面胴部が最も多く蒸着され、そしてその外面
2bより胴周部に沿って90度の位置の胴部に至るに従
って、徐々に蒸着膜が薄くなって蒸着された。そこで、
約120度づつ回転してずらして、その他に2個所、合
計で3個所の場所で同様な蒸着を行って、内容器2の側
面胴部の外面2bに輻射熱防止膜を形成した。
【0038】この結果、内容器2の底部から口部2aに
向けて軸方向に沿った外面2bの3個所に3本の厚い蒸
着膜面を有し、それらの間が薄い蒸着膜面となったグラ
デーションをかけた透視可能な輻射熱防止膜を3個所に
有する内容器が得られた。そして、これを第1の製造方
法に従って内・外容器一体にして組立て、空隙部4を真
空排気して真空封止し、図2に図示した如き内容器の外
面の1部に透視可能な輻射熱防止膜5を有する非透視輻
射熱防止膜12を塗膜したガラス製真空断熱容器11を
得た。そして外観上も優れたものとすることができた。
【0039】この実施例3で得られたガラス製真空断熱
容器に100℃の熱湯を約1000cc入れ、外側より
容器内を目視したところ、容器内の液面が視認すること
ができることを確認した。そして、保温性能を測定した
ところ、6時間経過後84℃を有しており、実施例1及
び従来のガラス製真空断熱容器の保温性能に比べて幾分
性能は劣るものの、充分に実用可能な保温性能を有する
ガラス製真空断熱容器であることを確認することができ
た。なお、実施例3のガラス製真空断熱容器の保温性能
が実施例1及び従来のガラス製断熱容器の保温性能に比
べて幾分性能は劣るのは、本実施例3の輻射熱防止膜の
胴が銀に比べ輻射率が大きいことに起因するものであ
る。
【0040】[実施例4]実施例4として、実施例1と
同様の仕様の内・外容器2、3-1、3-2を製作し、輻射
熱防止膜を内容器2の外面2bに以下のようして塗膜処
理を行って、透視可能な輻射熱防止膜5を有するガラス
製真空断熱容器を製作した。輻射熱防止膜は、マグネト
ロンスパッタリング処理で金を塗膜した。内容器2をマ
グネトロンスパッタリング処理室内に横向きに配置し、
その側面胴部をスパッタ源方向に向けに載置した。スパ
ッタリングする金属は金を用いて行い、内容器外面に約
200Å程度積層させた。これを、実施例1乃至3と同
様に第1の製造方法により内・外容器を一体に組立てた
後、空隙部4を真空排気して真空封止し、ガラス製の真
空断熱容器を製作した。
【0041】この実施例4で得られたガラス製真空断熱
容器に100℃の熱湯を約1000cc入れ、外側より
容器内を目視したところ、容器内の液面が視認すること
ができることを確認した。そして、このガラス製真空断
熱容器の保温性能を測定したところ、6時間経過後87
℃の湯温度を保持していて、実施例1及び従来のガラス
製断熱容器に比べて遜色のない保温性能を有する断熱容
器であることが確認できた。
【0042】[実施例5]実施例5として、ほうけい酸
ガラスを用いて、ブローイングマシーンにより、一端に
口部2aを有した内容器2と、同様に一端に同一の口部
3aを有し、底部が開放されている外容器3を製造し、
前記第2の製造方法により内・外容器を組み立て、内・
外容器の口部2a、3aを接合して一体化した後、次に
外容器底部にはチップ管6を形成した。内・外容器の仕
様諸元は以下の通りである。 ●内容器2 板厚:約1.0mm、口部外径:35mmφ、胴外径:
75mmφ、全高:190mm ●外容器3 板厚:約1.0mm、口部内径:35mmφ、胴内径:
90mmφ、全高:200mm
【0043】次いで、銀鏡反応により外容器3の内面3
bの断熱層側に極薄い1000Å以下の銀メッキ層を施
した。引き続き、外容器3の底部のチップ管6を介し
て、内外容器2、3間の空隙部4を真空排気して、13
3.3×10-3Pa以下の真空度を得た後、チップ管6を
加熱して真空封止した。かくして、得られた該ガラス製
真空断熱容器に100℃の熱湯を約1000cc入れ、
胴部一方から光を当て、他方から容器内を目視したとこ
ろ、容器内の液面が視認できることを確認した。そし
て、該ガラス製真空断熱容器の保温性能を測定したとこ
ろ6時間経過後86℃の湯温度を有していて、満足し得
る保温性能を有し、かつ容器内を透視可能としたガラス
製真空断熱容器であることが確認された。
【0044】
【発明の効果】本発明のガラス製真空断熱容器とその製
造方法は上記した形態で実施され、以下の如き効果を奏
する。断熱性能(保温性能)に影響を及ぼす輻射熱防止
膜として、本発明ではITO、ZnO、SiOx,SnO
2そしてTiOxの金属酸化物(半導体)と、金、銀、
銅、アルミニウムの金属膜を適宜組み合わせて塗膜する
ことにより、可視光を通し、熱線である遠赤外線領域を
反射することができ、この結果断熱容器内に収容した内
容物を外部から視認可能にすると共に、保温性能を充分
保持した優れたガラス製真空断熱容器とすることができ
る。
【0045】しかも、上記金属酸化物(半導体)の膜と
金属膜は、蒸着を始めスパッタリング、イオンプレーテ
ィング、ゾルゲル法による吹付け、スプレーコーティン
グによる吹付け、ディップコートによる塗布等を適宜選
択して採用することにより輻射熱防止膜を設けることが
できるため、平面、球面、曲面及び角面等あらゆる面に
設けることができ、容器形状に限定されること無く効果
的に塗膜せしめることができる。その上更に、蒸着、ス
パッタリングを用いて輻射熱防止膜を設ける場合、内容
器外面にグラデーションを施す事も可能であり、デザイ
ン的にも優れたガラス製真空断熱容器とすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のガラス製真空断熱容器の実施の形態
の一例を説明する概略斜視図。
【図2】 本発明のガラス製真空断熱容器の別の実施の
形態を説明する概略斜視図。
【図3】 本発明のガラス製真空断熱容器の第1の製造
方法を説明する概略斜視図。
【図4】 本発明のガラス製真空断熱容器の第2の製造
方法を説明する概略断面図。
【図5】 本発明のガラス製真空断熱容器の第3の製造
方法を説明する概略断面図。
【符号の説明】
1、11…本発明のガラス製真空断熱容器、 2…内容
器、2a…内容器口部、 2b…内容器外面、 3…外
容器、3-1…上部外容器、 3-2…下部外容器、 3a
…外容器口部、3b…外容器内面、 3-1c…上部外容
器の結合部、3-2c…下部外容器の結合部、 3d…外
容器の底部、 3e…穴、4…空隙部、 5…透視可能
な輻射熱防止膜、 6…排気用チップ管、V…真空断熱
層、 12…非透視輻射熱防止膜、 15…パッド、1
6…引っ張り治具、 17…加熱バーナ、 18…押接
治具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E067 AA03 BA02B BA02C BB08B BB08C BC03B BC03C CA18 FA04 GA13 4B002 AA01 BA22 BA53 CA32 CA45

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス製の内容器とガラス製の外容器と
    を空隙部を隔てて配置して一体に結合した二重壁容器の
    前記内外容器間の空隙部を真空断熱層とし、かつ前記内
    容器の外面及び外容器の内面の少なくとも一面に輻射熱
    防止膜を形成せしめたガラス製真空断熱容器において、
    前記輻射熱防止膜の少なくとも一部が可視光を10%以
    上透過する透視可能な輻射熱防止膜で形成されてなるこ
    とを特徴とするガラス製真空断熱容器。
  2. 【請求項2】 前記輻射熱防止膜が金属酸化物膜及び金
    属膜の少なくとも一種で形成されてなることを特徴とす
    る請求項1記載のガラス製真空断熱容器。
  3. 【請求項3】 前記輻射熱防止膜が金属酸化物膜及び金
    属膜の少なくとも一種類を二層又はそれ以上の積層構造
    で形成されてなることを特徴とする請求項1記載のガラ
    ス製真空断熱容器。
  4. 【請求項4】 前記金属酸化物膜が50Å以上の膜厚を
    有していることを特徴とする請求項2又は請求項3記載
    のガラス製真空断熱容器。
  5. 【請求項5】 前記金属膜が1000Å以下の膜厚を有
    していることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の
    ガラス製真空断熱容器。
  6. 【請求項6】 ガラス製の内容器の外面及び排気用チッ
    プ管を有したガラス製の外容器の内面の少なくとも一方
    の面に、少なくとも一部に可視光を10%以上透過する
    膜を有する輻射熱防止膜を形成した後、これら内外容器
    を空隙部を隔てて配して、それぞれの開口端を結合して
    一体化した二重壁容器とし、続いて前記チップ管を通し
    て内外容器間の空隙部を真空排気し、所定真空度に到達
    後前記チップ管を熱溶着して真空封止することを特徴と
    するガラス製真空断熱容器の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記輻射熱防止膜が金属酸化物膜及び金
    属膜の少なくとも一種類で形成したことを特徴とする請
    求項6記載のガラス製真空断熱容器の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記輻射熱防止膜が金属酸化物膜及び金
    属膜の少なくとも一種類を二層又はそれ以上の積層構造
    で形成したことを特徴とする請求項6記載のガラス製真
    空断熱容器の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103462526A (zh) * 2013-01-02 2013-12-25 王�华 双稳态保温瓶塞
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