JPH05163538A - 金属ウランの製造方法 - Google Patents

金属ウランの製造方法

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JPH05163538A
JPH05163538A JP13510092A JP13510092A JPH05163538A JP H05163538 A JPH05163538 A JP H05163538A JP 13510092 A JP13510092 A JP 13510092A JP 13510092 A JP13510092 A JP 13510092A JP H05163538 A JPH05163538 A JP H05163538A
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JP
Japan
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uranium
chloride
molten salt
cadmium
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JP13510092A
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English (en)
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Paul Gilchrist
ポール・ギルクリスト
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Sellafield Ltd
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British Nuclear Fuels PLC
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】ウランの融点以下の温度で行うことのできる金
属ウランの製造方法を提供する。 【構成】塩化ウラン19を、塩化リチウムを含む軽金属
塩化物から成る溶融塩16の存在下で、マグネシウム、
ナトリウムまたはカルシウムのいずれか22と反応させ
る。温度はウランの融点以下に維持する。マグネシウム
は、マグネシウム−カドミウム合金の形でもよく、温度
は、マグネシウムおよびカドミウムの蒸発温度以下に維
持する。最初に溶融塩の成分を共に融解して溶融塩共晶
混合物16を形成する。次いでウラン35を分離した後
に、反応生成物を回収し且つ再循環する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属ウランの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ふっ化ウランを金属マグネシウムと反応
させて金属ウランに還元する方法は公知である。その反
応は、マグネシウムの削り屑およびふっ化ウラン粉末の
ペレット状成形体を密封反応容器に入れ、その反応容器
を加熱して反応の活性化エネルギーを乗り越えることに
より行う。いったん反応が始まると、反応器内で高温
(例えば、1400〜1500℃)および高圧(例え
ば、2〜5バール)が生じる発熱反応となる。こうして
得られる溶融ウランを冷却すると、上にふっ化マグネシ
ウムスラグが付着した固体のウランビレットが生じる。
この方法にはいくつかの欠点がある。即ち高温・高圧の
発生は圧力容器内での封じ込めが必要となり、マグネシ
ウム蒸気の発生および溶融ウランの生成は、その両方が
腐食性を有するので、構成材料の選択に特別の注意が必
要である。またその方法は、バッチ法で行わなければな
らない。
【0003】他の公知方法としては、米国特許第4,5
34,792号および同第4,552,588号に記載
されたものが挙げられるが、共に高温操作という欠点が
あり、溶融ウランが生成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ウラ
ンの融点以下の温度で行うことのできる金属ウランの製
造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による金属ウラン
の製造方法は、塩化リチウムを成分の一つとして軽金属
塩化物を含む成分を有する溶融塩の存在下で、温度をウ
ランの融点以下に維持しながら、マグネシウム、ナトリ
ウムおよびカルシウムから成る群から選択される還元剤
と塩化ウランとを反応させることを含む。
【0006】好ましくは、還元剤がマグネシウムを含
み、溶融塩が成分の一つとして塩化マグネシウムを含
み、温度をマグネシウムの蒸発温度以下になるように調
節する。有利には、還元剤がマグネシウム−カドミウム
合金を含み、温度をカドミウムの蒸発温度以下になるよ
うに調節する。
【0007】カドミウムは、475℃以上では、ウラン
と金属間化合物を形成しない非常に数少ない金属の一つ
であり、ウランの酸化に関する問題を提起しないので好
ましく選択される。
【0008】反応により生じる塩化マグネシウムは、電
気分解してマグネシウムと塩素を回収することができ
る。回収されたマグネシウムは、再循環させて新しい塩
化ウランとの反応に供するか、新しいマグネシウム−カ
ドミウム合金を形成して反応容器に戻し、塩化ウランと
の反応に供することができる。塩素は、新しい塩化ウラ
ンを製造するための上流の工程に再循環することができ
る。
【0009】好ましくは、カドミウムを固体の金属ウラ
ン物質から分離した後は、カドミウムは再循環されてマ
グネシウム−カドミウム合金を生成し、該合金は塩化ウ
ランと反応する。
【0010】溶融塩共晶混合物の温度を下げるために
は、溶融塩の一つの成分として塩化ナトリウムを含める
のが有利であり、最初に溶融塩の諸成分を共に融解して
溶融塩共晶混合物を生成する。
【0011】反応後、固体の金属ウラン産出物を、濾過
および/または他の公知方法によって分離することがで
きる。
【0012】なお本明細書中の塩化ウランは、ウランの
単一の塩化物であり、その中でのウランの原子価はただ
一つとみなしてある。
【0013】
【実施例】次に本発明を、添付した図面を参照して実施
例によりさらに説明する。
【0014】図1において、製造系10は反応容器13
を有し、それには三つの入口ライン19、22、49が
それぞれ連結している。反応容器13の上部にある出口
ライン43は電気分解プラント46と連結しており、そ
こから入口ライン49が反応容器13に伸びている。出
口ライン52は電気分解プラント46から合金プラント
40に伸びており、ガスライン55は電気分解プラント
46のベント口になっている。入口ライン22は合金プ
ラント40から反応容器13に伸びている。反応容器1
3の下方にある出口ライン28は、蒸留プラント34と
連結した出口ライン33を有する濾過プラント31と連
結している。蒸留プラント34からは、出口ライン37
が合金プラント40に伸びており、濾過プラント31の
もう一つの出口32は出口ライン37と連結している。
蒸留プラント34のもう一つの出口ライン35は系10
の排出口になっている。反応容器13の回りの加熱ジャ
ケット(図示せず)は、通常の温度感知装置45および
温度調節器47の使用により反応器13内の温度を調節
している。
【0015】反応容器13は、例えば塩化リチウム−塩
化マグネシウム溶融塩共晶混合物16を含む。溶融塩1
6の成分は、最初に高温で共に溶融し、得られた溶融塩
共晶混合物16は、温度調節器47のコントロール下、
加熱ジャケットの使用により720℃以下の温度に保持
する。粉末状の塩化ウランが、入口ライン19を通って
反応容器13に入れられる。粉末状の塩化ウランは溶融
塩共晶混合物16にわずかに溶解し、溶解しない塩化ウ
ラン粉末は溶融塩共晶混合物16に分散する。マグネシ
ウム還元剤が、粒状のマグネシウム−カドミウム合金の
形で、入口ライン22から反応容器13に装入される。
マグネシウム−カドミウム合金は溶融塩共晶混合物16
より密度が高いので、合金粒子は溶融塩共晶混合物16
中に沈む。溶融塩共晶混合物16に入ると、マグネシウ
ム−カドミウム合金中のカドミウムが融解して反応容器
13の底に沈み、カドミウム層25を形成する。マグネ
シウム−カドミウム合金中のマグネシウムは溶融塩共晶
混合物16に溶解して、そこで溶解している塩化ウラン
と反応する。マグネシウムは塩化ウランを還元して金属
ウランにし、副生成物として塩化マグネシウムを生じ
る。反応温度がウランの融点よりも低いので、固体の金
属ウランの生産物が生成して反応容器13の底に沈み、
層25中の溶融カドミウムとともにスラリーを形成す
る。副生成物の塩化マグネシウムは、溶融塩共晶混合物
16中に溶解したままである。カドミウムと固体ウラン
とのスラリーを出口ライン28を介して反応容器13か
ら取出し、金属ウラン産出物は、スラリーを濾過プラン
ト31に通すことにより液体カドミウムから分離する。
濾上物はプラント34に移され蒸留にかけられる。金属
ウラン物質は、蒸留プラント34の出口ライン35を通
って系10から抜き出される。分離されたすべてのカド
ミウムは、ライン37を通って合金プラント40に再循
環され、そこでマグネシウム−カドミウム合金にされ、
入口ライン22を通って再び反応容器13に装入される
ことができる。溶融塩共晶混合物16を出口ライン43
によって反応容器13から除去し、プラント46で電気
分解にかけると、塩化マグネシウムが電気分解されてマ
グネシウムおよび塩素が回収される。溶融塩共晶混合物
中の塩化リチウムは、電気分解電圧が塩化マグネシウム
よりも高いので電気分解の影響を受けず、入口ライン4
9を通って反応容器13に再循環される。回収されたマ
グネシウムはライン52を通って合金プラント40に再
循環され、プラント31および34から分離されたカド
ミウムと結合してマグネシウム−カドミウム合金を形成
し、入口ライン22を通って再び反応器13に加えられ
る。回収された塩素はガスライン55を通って塩化ウラ
ンを製造するための別の公知プロセス(図示せず)に再
循環される。その塩化ウランは、入口ライン19を通っ
て反応器13に装入されることができる。溶融塩共晶混
合物16がライン43を通って反応容器13から除去さ
れるとき、未反応の塩化ウランがいくらか電気分解プラ
ント46に送られる。塩化ウランの電気分解電圧は塩化
マグネシウムよりもわずかに低いので、ウランおよび塩
素がいくらか生成する。ここで得られたウランは、塩化
リチウムおよび/またはマグネシウムとともに系に戻さ
れて再循環し、塩素はガスライン55を通って再循環す
る。
【0016】本発明のもう一つの態様を図2に示す。製
造系60は加熱ジャケット(図示せず)を有する反応容
器63を有し、4本の入口ライン69、78、90およ
び93がそれぞれ反応容器63に連結している。反応容
器63の下方にある出口ライン72は分離プラント75
と連結しており、そこから出口ライン78が反応容器6
3に伸びている。出口ライン84が分離プラント75か
ら伸びて電気分解プラント87に連結しており、出口ラ
イン81は系60からのウラン取出し口である。入口ラ
イン90および93は電気分解プラント87から反応容
器63に伸びており、ガスライン96は電気分解プラン
ト87のベント口である。通常の温度感知装置98およ
び温度調節器99が加熱ジャケットを調節することによ
り、反応容器63内の温度が調節される。
【0017】反応容器63は、例えば塩化リチウム−塩
化マグネシウム溶融塩共晶混合物66を含み、温度調節
器99のコントロール下、加熱ジャケットの使用により
750℃以下の温度に保持される。塩化ウラン粉末を入
口ライン69から反応容器63に入れる。マグネシウム
還元剤を、粒状に分離している金属マグネシウムの形で
入口ライン93から反応容器63に入れ、塩化ウランと
反応させる。塩化ウランとすぐには反応しない金属マグ
ネシウムのうち、いくらかは溶融塩共晶混合物66に溶
解する。溶融塩共晶混合物66の温度が金属マグネシウ
ムの融点よりも高いので、残りの金属マグネシウムは溶
融塩共晶混合物66の上部に溶融金属マグネシウムの層
67を形成する。反応は、溶融塩共晶混合物66に溶解
した塩化ウランと溶融塩共晶混合物66および層67に
溶解した金属マグネシウムとの間で生じる。反応温度が
金属ウランの融点以下であるため、得られる金属ウラン
は固体状であり、反応容器63の底に沈む。副生成物と
して生じる塩化マグネシウムは溶融塩共晶混合物66に
溶解する。得られた固体の金属ウランが溶融塩共晶混合
物66を通って反応容器63の底に沈む(析出する)こ
とにより溶融塩共晶混合物66が攪拌される。従って溶
解した塩化ウランを含む溶融塩共晶混合物層が、層67
の界面にある溶融マグネシウムおよび溶融塩共晶混合物
66に溶解したマグネシウムとの反応へと連続して提供
される。固体の金属ウラン物質は、溶融塩共晶混合物6
6との懸濁物として、出口ライン72により反応容器6
3の底から除去され、分離プラント75で公知方法(例
えば、濾過、または融解)により溶融塩共晶混合物66
から分離される。金属ウラン産出物は、分離プラント7
5から出口ライン81を介し系60から抜き出される。
分離された溶融塩共晶混合物66は、ライン78を通っ
て反応容器63に直接再循環する。過剰の溶融塩共晶混
合物66は、ライン84を通って電気分解プラント87
に移され、溶融塩共晶混合物66中の塩化マグネシウム
を電気分解してマグネシウムおよび塩素を回収する。図
1の系に関して述べたように、溶融塩共晶混合物66中
の塩化リチウムは電気分解の影響を受けないで、入口ラ
イン90を通って反応容器63に再循環される。回収さ
れたマグネシウムは入口ライン93を通って反応容器6
3に直接再循環され、回収された塩素はガスライン96
を通って、図1で述べたように塩化ウランを製造するた
めの工程(図示せず)に再循環される。
【0018】本発明の利点の一つは、その方法を、得ら
れる金属ウランが固体である温度で、且つマグネシウム
の蒸発温度以下で行うことである。従って、系の材質の
腐食に関する前記の問題はある程度解決される。
【0019】塩化ウランと反応するマグネシウムの供給
を常法により調節することは、反応容器63で発生する
熱の量の調節の助けとなる。さらに、溶融塩共晶混合物
中に塩化リチウムが存在するので溶融塩共晶混合物の融
点が下がり、操作温度を比較的低くすることができる。
【0020】別の利点としては、方法を連続的に行うこ
とができることが挙げられ、生じる副生成物の全部また
はほとんどをその反応に再循環させることができる。
【0021】さらに、圧力容器中で行い且つ高温・高圧
が発生するふっ化ウランの還元方法とは対照的に、本発
明方法は、不活性雰囲気(例えば、アルゴン、窒素)
中、ほぼ大気圧下で行うことができるという利点があ
る。
【0022】図1および図2では3個の温度感知装置を
示したが、特定の用途に合わせて、使用する温度感知装
置の数を減らしたり増やしたりすることができる。
【0023】溶融塩共晶混合物は、所望により、他の成
分または多数の成分を含んでもよい。なお本発明は、還
元剤としてマグネシウムの使用に関して記載したが、ナ
トリウムまたはカルシウムなどの他の還元剤を使用して
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるウラニウム金属の製造方法の流れ
図を示す図である。
【図2】本発明による図1とは別の製造方法の流れ図を
示す図である。
【符号の説明】
13、63 反応容器 31 濾過プラント 34 蒸留プラント 40 合金プラント 45、98 温度感知装置 46、87 電気分解プラント 47、99 温度調節器 75 分離プラント

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化リチウムを成分の一つとして軽金属
    塩化物を含む成分を有する溶融塩の存在下で、温度をウ
    ランの融点以下に維持しながら、マグネシウム、ナトリ
    ウムおよびカルシウムから成る群から選択される還元剤
    と塩化ウランとを反応させることを特徴とする金属ウラ
    ンの製造方法。
  2. 【請求項2】 還元剤がマグネシウムを含み、溶融塩が
    成分の一つとして塩化マグネシウムを含み、温度をマグ
    ネシウムの蒸発温度以下に維持することを特徴とする請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 還元剤がマグネシウム−カドミウム合金
    を含み、温度をカドミウムの蒸発温度以下に維持するこ
    とを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 溶融塩の一つの成分として塩化ナトリウ
    ムを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか一
    項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 最初に溶融塩の成分を共に融解して溶融
    塩共晶混合物を形成することを特徴とする請求項1から
    4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 反応により生成した金属ウランを濾過に
    より分離することを含む請求項1から5のいずれか一項
    に記載の方法。
  7. 【請求項7】 方法が大気圧付近で操業されることを特
    徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 還元剤の供給を調節して、塩化ウランと
    還元剤との反応により発生する熱量の調節を支援するこ
    とを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の
    方法。
  9. 【請求項9】 塩化ウランとマグネシウムとの反応によ
    り生じた塩化マグネシウムを電気分解して、それから出
    たマグネシウムと塩素とを回収することを含む請求項2
    に記載の方法。
  10. 【請求項10】 回収したマグネシウムを再循環させて
    未反応の塩化ウランと反応させることを含む請求項9に
    記載の方法。
  11. 【請求項11】 塩化ウランとマグネシウム−カドミウ
    ム合金との反応により生じるカドミウムを金属ウランか
    ら分離し、分離したそのカドミウムをマグネシウムと結
    合させて新しいマグネシウム−カドミウム合金を生成
    し、次いでその新しい合金を未反応の塩化ウランと反応
    させることを含む請求項3に記載の方法。
JP13510092A 1991-05-31 1992-05-27 金属ウランの製造方法 Pending JPH05163538A (ja)

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GB9111666A GB9111666D0 (en) 1991-05-31 1991-05-31 A method of producing uranium metal
GB9111666.5 1991-05-31

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US (1) US5322545A (ja)
EP (1) EP0521608A1 (ja)
JP (1) JPH05163538A (ja)
GB (1) GB9111666D0 (ja)

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