JPH0516164U - 油圧ブレーカ - Google Patents

油圧ブレーカ

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JPH0516164U
JPH0516164U JP7339191U JP7339191U JPH0516164U JP H0516164 U JPH0516164 U JP H0516164U JP 7339191 U JP7339191 U JP 7339191U JP 7339191 U JP7339191 U JP 7339191U JP H0516164 U JPH0516164 U JP H0516164U
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浩 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】適正な流量範囲を簡便に変更して作動圧力を調
整することができ、広範囲の外部油圧源の油流量で必要
にして十分な打撃力を発生させることができる油圧ブレ
ーカを提供することにある。 【構成】油圧ブレーカにおいて、コントロールバルブ5
が下部に出口通路11と常時通じる低圧室23を有する
ほか、弁体5bの上昇時にのみ低圧室23と連通する弁
室22を有し、この弁室22が絞り機構3を介して上部
ピストン室16からの通路18に接続されている。絞り
機構3は、交換可能なオリフィス、進退自在なニード
ル、複数種の径の異なる細孔を有している回転自在な調
整軸のいずれでもよい。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は油圧ブレーカとりわけ油圧建設機械などに装備されている油圧発生装 置から油圧を利用するのに好適な油圧ブレーカに関する。
【0002】
【従来の技術及びその技術的課題】
道路、建造物などの破壊・破砕作業に油圧式ブレーカが汎用されている。この 油圧式ブレーカは、一般に、特公昭60−52914号公報のように、シリンダ にピストンを摺動自在に配し、このピストンを油圧で往復動させてチゼル等の工 具を打撃する構造となっている。 このような油圧式ブレーカは、従来では、専用の油圧発生装置(油圧ユニット) から圧油が供給されることで駆動されていた。しかし、専用の油圧発生装置を使 用しなければならないことは、それだけコストが増し、不経済である。そこで、 油圧ブレーカの使用範囲を広げ、低騒音でエネルギー効率の良い油圧ブレーカの 一層の普及を図るため、専用の油圧発生装置の代りに、広く普及している油圧式 建設機械たとえば、パワーショベル、ブルドーザ、ホイールローダ、油圧式クレ ーン車等からホースで油圧を取り出して利用することが行われている。
【0003】 これらの油圧動力を持つ機械(母機)は幅広いバリエーションを持っており、取 出すことのできる動力(圧力、流量)も広範囲にわたっている。一方、油圧ブレー カにおいては、油圧源から油圧ブレーカ内に流入する作動油の流量の変化に伴い 、作動圧力が変化する。すなわち、流量の増加は作動圧力の上昇、流量の減少は 作動圧力の低下となって現れる。そして、油圧ブレーカの発生する打撃力の大き さは作動圧力にほぼ比例するため、実際にコンクリート等を破砕する場合には、 あるレベルの作動圧力を維持する必要がある。それは、低すぎる作動圧力では打 撃力も低下し、ブレーカとしての機能が果せなくなり、また、高すぎる作動圧力 では過大な打撃力のためブレーカ各部の部品の損耗が激しくなり、打撃による過 大な振動のため取扱いが困難となるからである。 このため、油圧動力を持つ機械から単純に油圧を導いただけでは、油圧ブレー カの的確、安定した作動を実現できない。そこで、従来では、油圧動力を持つ機 械に属する油圧制御装置で絞り機構を調整し、油圧ブレーカに供給する流量の範 囲に制限(例えば20〜25l/min)を設けて使っていた。しかし、この方法は、 油圧ブレーカの使用時にいちいち母機側の調整作業を必要とするため、煩雑で手 間と時間がかかったり、誤調整により油圧ブレーカを故障させたりする問題があ った。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案は前記問題点を解消するために考案されたもので、その目的とするとこ ろは、作動圧力の元になる作動油流量範囲を簡便、適正に調整することができ、 油流量が広範囲な外部油圧源に自在に対応して十分な打撃力を発生させることが できる油圧ブレーカを提供することにある。 この目的を達成するため本考案は、工具と、該工具を打撃するハンマピストン と、ハンマピストンに対する作動油の流れを切換えるコントロールバルブを備え 、コントロールバルブの上方に入口通路に通じる上部室を持ち、その上部室がハ ンマピストンの押し上げ側受圧面の位置する下部ピストン室と常時通路によって 通じ、ハンマピストンの押し下げ側受圧面に位置する上部ピストン室がコントロ ールバルブの弁体の下降時に前記上部室と通じる形式の油圧ブレーカにおいて、 前記コントロールバルブが下部に出口通路と常時通じる低圧室を有するほか、弁 体の上昇時にのみ低圧室と連通する弁室を有し、この弁室が絞り機構を介して前 記第2通路に接続されている構成を採用している。 前記絞り機構は、弁室と第2通路を結ぶ通路に交換可能に取付けられたオリフ ィス、進退自在なニードルでもよいし、複数種の径の異なる細孔を有する調整軸 を弁室と第2通路を結ぶ通路で回転自在にしたものであってもよい。
【0005】
【実施例】
以下本考案の実施例を添付図面に基いて説明する。 図1ないし図10は本考案による油圧ブレーカの一実施例を示しており、図1 は非作動状態を示し、図2はコントロールバルブの径と断面積の関係を示し、図 3ないし図6は本考案の要部の実施例を示し、図7ないし図10は打撃過程を示 している。 図1において、1は本体であり、上方から下方に向かって、アキュムレータ1 aと、バルブボデイ1bと、シリンダ1cおよびフロントエンド1dとを備え、 それらは図示しないボルト類で結合されている。そして、バルブボデイ1bには 操作ハンドル1eが取付けられている。 フロントエンド1dは筒状をなし、摺動穴にチゼルなどの工具6が摺動自在に 内挿されている。シリンダ1cは先端の段付き部をもってフロントエンド1dの 上端部に嵌合されており、中心部には軸線方向に貫通穴100aが設けられてい る。
【0006】 この貫通穴100aにはハンマピストン4が摺動自在にはめられている。ハン マピストン4は、貫通穴100aを貫いてフロントエンド1d内にまで伸びるロ ッド部4aと、このロッド部端から受圧面4bを介して拡大するピストン部4c とを有している。ピストン部4cは筒状をなしており、上半部外周にはリング溝 400が設けられている。また、前記貫通穴100aの上端部には段部100b が設けられており、この段部100bにシール部材2のヘッド2bがはめこまれ ている。シール部材2は貫通穴100aと同軸のガイド軸部2aを有し、このガ イド軸部2aに、前記ハンマピストン4のピストン部4cが摺動自在にはまって いる。 前記貫通穴100aには、下降状態でのハンマピストン4の受圧面4bに油圧 を作用させるため、リング溝状の下部ピストン室15が設けられており、この下 部ピストン室15よりも上位、ことにハンマピストン4の下降末期に前記リング 溝400と連通する関係位置にリング溝からなる中間ピストン室17が形成され ている。そして、前記ハンマピストン4の頂面とシール部材2のヘッド2bとの 間にはリング状をなした容積可変の上部ピストン室16が形成されている。
【0007】 次に、バルブボデイ1bは上端にアキュムレータ1aに通じる上部室12を有 するとともに、一側部には入口通路10と出口通路11が設けられている。入口 通路10は先端が上部室12に通じ、後端が図示しないホースを介して建設機械 などの圧油供給源に接続される。そして、上部室12はバルブボデイ1cとシリ ンダ1bに穿設した第1通路14により下部ピストン室15と常時接続されてい る。 アキュムレータ1aは、シェル100gとチャンバ100hにより形成された 空所にダイヤフラム100iを張設することでガス室100jと蓄圧室100k を形成し、蓄圧室100kと上部室12とを小孔100mで連通させている。 バルブボデイ1bは、前記シール部材2と同軸上に、ハンマピストン4に対す る圧油の流れを切り替えるコントロールバルブ5を内蔵している。
【0008】 前記コントロールバルブ5を詳細に説明すると、コントロールバルブ5は、前 記シール部材2のヘッド2bに嵌合する段付き穴を下端に持つバルブ穴5aと、 シール部材2のヘッド2bを下降限としてバルブ穴5aに摺動自在にはめられた 筒状の弁体5bを備えている。 前記弁体5bは、図2に示すように、上方から下方に向かって、第1筒部50 と、ランド部51と、第2筒部52とを有している。そして、第1筒部50の外 径:d1、第2筒部52の外径:d2、ランド部の外径:d3とし、第1筒部50 の面積をA1、第2筒部52の断面積をA2、ランド部51の上端面積をA3、ラ ンド部51の下端面積をA4とした場合、それらは、次の条件を満たすような寸 法とすることが好ましい。 d3>d2>d1 2>A1 …(1) A3>A4 …(2) A1+A3=A2+A4 …(3) A1−A2+A3=A4 …(31) A3−A4=A2−A1 …(32)
【0009】 一方、バルブ穴5には前記上部室12に通じる通孔に続いて4つのリング溝が 段階的に形成されており、それらリング溝と弁体5bとによって第1バルブ室2 0、第2バルブ室21、第3バルブ室22および低圧室23が形成されている。 第1バルブ室20は第1筒部50を囲む領域にあり、弁体5bが上昇限位置に 動いたときに上部室12と遮断されるようになっている。そして第1バルブ室2 0は第2通路18によって前記上部ピストン室16と接続されている。 第2バルブ室21は、弁体5bが上限位置・下限位置のいずれでも、ランド部 51の上部受圧面510が位置するように設けられており、当該第2バルブ室2 1は、第3通路26によって前記ピストン中間室17に接続されている。 第3バルブ室22は、図1のように弁体5bが下限位置にあるときに第1ラン ド部51で低圧室23と遮断され、図7のように弁体5bが上限位置にあるとき にランド部の下端受圧面511が位置することによって低圧室23と通じる位置 に設けられている。しかも、この第3バルブ室22は絞り機構3を介して前記第 2通路18に接続されている。 低圧室23は第2筒部52を囲む領域に設けられ、弁体5bが下降時にはラン ド部51によって第3バルブ室22と遮断され、弁体5bが上昇時には図3など で示すように、第2筒部52によって第3バルブ室22と連通する関係位置に設 けられている。そして、低圧室23は低圧通路19によって出口通路11に接続 されており、また、前記低圧通路19は、第4通路24によって貫通穴100a の所定位置すなわち、ピストン中間室17の近傍でかつハンマピストン4のリン グ400によってピストン中間室17とスイッチングされる位置に通じている。
【0010】 さらに、前記バルブボデイ1bには、低圧通路19と周方向で位相がずれた位 置に低圧室23に先端が通じた筒室7が形成されており、そして、この筒室7は 第5通路13によって前記上部室12と接続されている。前記筒室7にはプッシ ュロッド90が外方に突出したオペーレートバルブ9が内挿されており、操作ハ ンドル1eには、オペーレートバルブ9のプッシュロッド90を押圧するコント ロールレバー8が取付けられている。図1の状態ではオペーレートバルブ9は後 退しており、したがって、第5通路13は筒室7と連通している。
【0011】 本考案の最大の特徴は、前記のように弁体5bの上昇時に低圧室23と連通す る第3バルブ室22が、絞り機構3を介して第2通路18に接続されていること である。図3ないし図6はこの絞り機構3の実施例を示している。 まず、図3は絞り機構3に交換型オリフィスを用いた例を示している。すなわ ち、第3バルブ室22は半径方向に伸びる通路孔30とこれと同心の座付き拡大 孔31によって第2通路18に連通させるとともに、座付き拡大孔31の軸線方 向にはバルブボデイ外面に通じるねじ穴32を形成し、ねじ穴32にプラグ34 を取付け、そして、座付き拡大孔31に、先端に細孔330を有するカップ状の オリフィス33を嵌挿している。この実施例は、細孔330の寸法を幾つか変え たオリフイス33を準備し、油圧源の流量に応じて、適宜ねじ穴32からプラグ 34を取外し、細孔330の寸法を異にするオリフィス33と交換すればよい。
【0012】 図4は外部からの操作で絞り量を調整自在とした絞り機構3の実施例を示して おり、先端に円錐状のシート部350を有するニードル35を用い、これをプラ グ34に螺挿したものであり、シート部350と通路孔30とで構成されるすき ま(環状通路面積)をニードル35の進退によって調整するようにしている。 図5は同様に外部からの操作で絞り量を調整自在とした絞り機構3の実施例を 示している。具体的には、座付き拡大孔31を通路孔30と偏心状に形成する一 方、座付き拡大孔31と同軸上に設けたプラグ34には、後端部にダイヤル(つ まみ)360を有する調整軸36を、くぼみとこれに嵌まるボールとこれを押圧 するスプリングによりラチェット的に回転可能に取り付け、調整軸36の先端に は座付き拡大孔31に摺接する端板361を設け、この端板361に孔径を異に する複数個の細孔330を配設している。この実施例の場合には、ダイヤル36 0を回転することによって細孔330の径すなわち絞り量が変化する。
【0013】 図6においては、座付き拡大孔31が通路孔30と同軸上にあり、プラグ34 は第2通路18を横切るように伸びる筒軸340を有し、調整軸36は先端が座 付き拡大孔31に接した状態でラチェット式に回転できるように筒軸340に嵌 挿されている。そして、調整軸36は先端から所要深さの袋穴362を有し、そ の袋穴362に、外面に通じる複数個の孔径を異にする細孔330を配設し、筒 軸340には肉厚を貫いて通孔341を1ヶ所設けている。この実施例において は、作動油は通孔341に位置している細孔330を抜け、袋穴362を通って 通路孔30に到る。そして、ダイヤル360で調整軸36を回転することにより 、通孔341に望む細孔330の径が変化し、作動油の絞り量が変化する。
【0014】
【実施例の作用】
次に本考案の使用状況と作用を説明する。 使用に当っては、入口通路10を外部の油圧源たとえばパワショベルなどの油 圧式建設機械の吐出系とホースで接続し、出口通路11をホースによってタンク に導く。 図1のようにコントロールレバー8を操作していない場合、入口通路10から 流入した作動油は、上部室12から第5通路13を経て筒室7に流入し、さらに 低圧室23と低圧通路19を経て出口通路11から流出する。この時には、作動 油はほとんど抵抗なしに通過するため、回路の圧力は上昇せず、ハンマピストン 4は作動しない。この時には、コントロールバルブ5の弁体5bは図示のように 下限位置にある。 コントロールレバー8を握ると、図7のようにオペレートバルブ9が筒室7に 押し込まれ、第5通路13と筒室7の間が遮断される。入口通路10から上部室 12に流入した作動油は、第1通路14を経て下部ピストン室15に流入する。 下部ピストン室15にハンマピストン4の受圧面4bが位置しているため、ハン マピストン4は下部ピストン室15の圧力により押し上げられる。このとき、上 部ピストン室16内の作動油は第2通路18から押し出され、第3バルブ室22 に流入する。 前記のようにコントロールレバー8を握ることにより、オペレートバルブ9が 筒室7に押し込まれ、第5通路13と筒室7との間が遮断されると、入口通路1 0から供給される作動油により上部室12は高圧となる。弁体5bの内部は上部 室12と直接つながっているため高圧となり、図2における弁体5bの面積A1 、A2には高圧PHが作用する。一方、ハンマピストン4はこの段階では最も下 降した位置にあり、この状態では第2バルブ室21には低圧PLが作用している 。このため、弁体5bには後記する力FUが作用し、弁体5bは上昇する。弁体 5bが上限位置に達した後、下部ピストン室15に流入する作動油の圧力により ハンマピストン4が押し上げられる。また、下部ピストン室16内の作動油が押 し出される。弁体5bの移動で、第2筒部52が第3バルブ室22と低圧室23 とにまたがる領域に位置し、第3バルブ室22と低圧室23が連通する。このた め、上部ピストン室16内から押し出された作動油は第3バルブ室22から低圧 室23を経て出口通路11から外部に流出する。
【0015】 ハンマピストン4が上昇ストローク中の段階では、入口通路10から上部室1 2に流入した作動油の一部は多数の小孔100mを通り、その圧力でダイアフラ ム100iを介してガス室100j内のガスを圧縮し、蓄圧室100k内に蓄え られる。図8のように、ハンマピストン4のピストン部受圧面4bがシリンダ中 間ピストン室17に達するまで上昇すると、ピストン部4cよりも径細いロッド 部4aと貫通穴100aとの間にすきまがあるため、上部室12から第1通路1 4を経て下部ピストン室15内に送りこまれている高圧の作動油は、前記すきま を上昇し、中間ピストン室17から第3通路26を通って第2バルブ室21に流 入する。この第2バルブ室21にはコントロールバルブ弁体5bのランド51の 上端が位置しており、これに高圧PHが作用する。一方、低圧室24は出口通路 11とつながっているため低圧PLが作用している。したがって、この状態では コントロールバルブ5にはこれを下降させる力FDが作用する。
【0016】 詳述すると、図2において、コントロールバルブ5の弁体5bの面積A1、A2 には常に高圧PHが作用している。第2バルブ室21(面積A3)に高圧PHが作 用すると、弁体5bを下降させようとする力FDが作用する。この力FDfは下 記の式で表される。 FD=PH×A1+PH×A3−PH×A2−PL×A4 =PH(A1−A2+A3)−PL×A4 これに、先に述べた式(31)を代入して FD=PH×A4−PL×A4 FD=A4(PH−PL)>0 したがって、この圧力差による力FDにより弁体5bは押し下げられるのであ る。
【0017】 上記のようにコントロールバルブ5の弁体5bが下降すると、図9のように、 上部室12と第1バルブ室20とが連通する。これと同時に弁体5bのランド5 1により、第3バルブ室22と低圧室23との間が遮断される。これらにより、 上部室12内の高圧の作動油は、第1バルブ室20から第2通路通路18を経て 上部ピストン室16に流入する。この上部ピストン室16の受圧面積は下部ピス トン室15のそれにくらべてはるかに大きいため、その面積差による力によりハ ンマピストン4は急激に加速される。この時、下部ピストン室15内の作動油は 押し出され、ロッド部4aの外周すきまから第1通路14を経て上部室12に逆 流する。
【0018】 ハンマピストン4が下降ストローク中には、図9のように、アキュムレータ蓄 圧室100k内の作動油が小穴100mを通じて放出され、第1バルブ室20、 第2通路18を経て上部ピストン室16に供給され、高圧回路の圧力を補償する 。このため、図10のように、ハンマピストン4の先端が工具6の頭部を打撃し 、工具6はこの打撃力を伝達し、コンクリート等を破砕する。 ハンマピストン4が打撃点まで下降すると、ハンマピストン中間部の受圧面4 bが下部ピストン室15に達する一方、ハンマピストンのリング溝400が中間 ピストン室17に望む。これにより、中間ピストン室17と第4通路24間が連 通する。 その結果、コントロールバルブ5の第2バルブ室21は、第3通路26、中間 ピストン室17、第4通路24を介して出口通路11とつながるため、コントロ ールバルブ5の第2バルブ室21は低圧PLが作用するようになる。このためコ ントロールバルブ5には押し上げる力が作用する。
【0019】 すなわち、図2において、面積A1、A2には常に高圧PHが作用している。第 2バルブ室21(面積A3)に低圧PLが作用すると、コントロールバルブ5には 上昇させようとする力FUが作用する。 このFUは下記の式で表される。 FU=PH×A2+PL×A4−PH×A1−PL×A3 =PH(A2−A1)−PL(A3−A4) そして、前記式(32)を代入して =PH(A2−A1)−PL(A2−A1) =(PH−PL)(A2−A1)>0 この圧力差及び面積差による力FUによりコントロールバルブ5は、押し上げ られる。コントロールバルブ5が上昇すると、図1の状態に戻り、ハンマピスト ン4は再び上昇を開始する。以下同じ作動を繰り返し、工具6連続的に打撃し続 ける。
【0020】 以上のように本考案の油圧ブレーカは作動し、ハンマピストン4は下部ピスト ン室15に作用する油圧により押し上げられ、上昇する。このとき、上部ピスト ン室16の作動油は押し出されて第2通路18に流れ、第2通路18から絞り機 構3によって流量を絞られて第3バルブ室22に流入し、低圧室23から出口通 路11に流れる。図3の実施例では、オリフイス33の細孔330で流量が絞ら れ、図4の実施例では、通路孔31と円錐部350間の環状隙間によって流量が 絞られる。また、図5と図6では調整軸36の回転で選択された大きさの細孔3 30によって絞られる。 油圧ブレーカにおける作動圧力は、上部室12の圧力を意味する。この上部室 12の圧力の大きさでアキュムレータ1aの蓄圧作用が決まる。そして、上部室 12と下部ピストン室15とは第1通路14によって直接かつ常時つながってい るため、両者の圧力はほぼ等しくなる。この下部ピストン室15の圧力は、上部 ピストン室16から押し出される作動油の圧力により、ピストン部4cの頂面と 受圧面4bの受圧面積比で決まってくる。そして、上部ピストン室16から押し 出される作動油の圧力は、前記のように低圧室23の上流にある絞り機構3の絞 り作用によって決められ、絞り機構3の細孔330の大きさを変えることにより 、上部ピストン室16から押し出される作動油の圧力が変わることになる。細孔 330の大きさは、オリフィス31を変えたり、ニードル35の突出し量を変え たり、ダイヤル360の操作で細孔を選択することで簡単に行える。
【0021】 下部ピストン室15の圧力は、上部ピストン室16の圧力に、ハンマピストン 4の頂面と下部の受圧面4bの受圧面積比(通常3〜5に設定される)を掛けた 圧力になるため、前記絞り機構3の細孔330または環状隙間(図4)の大きさを 変え、上部ピストン室16の圧力を調整すれば、間接的に下部ピストン室15の 圧力を変えることができるのであり、したがって、前記した作動圧力を変えるこ とができるものである。 すなわち、絞り機構3の細孔330の大きさを小さくすれば上部ピストン室1 6の圧力は高くなり、上部室12の圧力が高くなる。つまり作動圧力は高くなる 。逆に、絞り機構3の細孔330の大きさを大きくすれば、上部ピストン室16 の圧力が低下し、上部室12の圧力が低下する。つまり作動圧力が低くなる。 それゆえ、入口通路10に作動油を供給する油圧源側の機械の流量にあわせて 簡便にしかも適切な作動圧力による打撃作用を実現することができ、油圧源側の 機械の吐出流量の調整もほとんど必要がなくなる。
【0022】
【考案の効果】
以上説明した本考案によるときには、ピストン上部室16から押し出された作 動油をコントロールバルブ5を経て出口通路11に流出させる通路部分に交換式 ないし可変形の絞り機構3を設けているため、簡単に作動圧力を調整することが でき、これにより油圧建設機械等の母機側からの広範囲な流量に簡単にマッチン グさせることができ、使い勝手のよい破砕・破壊等を行うことができるというす ぐれた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による油圧ブレーカの一実施例を非作動
の状態で示す断面図である。
【図2】本考案におけるコントロールバルブ弁体の各部
の寸法と面積の関係を示す説明図である。
【図3】本考案における絞り機構の実施例を示す断面図
である。
【図4】本考案における絞り機構の別の実施例を示す断
面図である。
【図5】本考案における絞り機構の別の実施例を示す断
面図である。
【図6】本考案における絞り機構の別の実施例を示す断
面図である。
【図7】本考案の油圧ブレーカのハンマピストン上昇開
始の状態を示す断面図である。
【図8】同じく油圧ブレーカのハンマピストン上昇終わ
りの状態を示す断面図である。
【図9】同じく油圧ブレーカのハンマピストン下降状態
を示す断面図である。
【図10】同じく打撃時の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 本体 3 絞り機構 4 ハンマピストン 5 コントロールバルブ 6 工具 10 入口通路 11 出口通路 12 上部室 14 第1通路 15 下部ピストン室 16 上部ピストン室 22 第3バルブ室 330 細孔

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】工具6と、該工具6を打撃するハンマピス
    トン4と、ハンマピストン4に対する作動油の流れを切
    換えるコントロールバルブ5を備え、コントロールバル
    ブ5の上方に入口通路10に通じる上部室12を持ち、
    その上部室12がハンマピストン4の押し上げ側受圧面
    の位置する下部ピストン室15と常時第1通路14によ
    って通じ、ハンマピストン4の押し下げ側受圧面に位置
    する上部ピストン室16がコントロールバルブ5の弁体
    5bの下降時に第2通路18によって前記上部室12と
    通じる形式の油圧ブレーカにおいて、前記コントロール
    バルブ5が下部に出口通路11と常時通じる低圧室23
    を有するほか、弁体5bの上昇時にのみ低圧室23と連
    通する弁室22を有し、この弁室22が絞り機構3を介
    して前記第2通路18に接続されていることを特徴とす
    る油圧ブレーカ。
  2. 【請求項2】絞り機構3が、弁室22と第2通路18を
    結ぶ通路に交換可能に取付けられたオリフィスからなっ
    ている請求項1に記載の油圧ブレーカ。
  3. 【請求項3】絞り機構3が、弁室22と第2通路18を
    結ぶ通路に進退自在に配されたニードルからなっている
    請求項1に記載の油圧ブレーカ。
  4. 【請求項4】絞り機構3が弁室22と第2通路18を結
    ぶ通路で回転自在な調整軸36を備え、調整軸36が複
    数種の径の異なる細孔330を有している請求項1に記
    載の油圧ブレーカ。
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