JP2588274Y2 - 油圧ブレーカ - Google Patents
油圧ブレーカInfo
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- JP2588274Y2 JP2588274Y2 JP1991073391U JP7339191U JP2588274Y2 JP 2588274 Y2 JP2588274 Y2 JP 2588274Y2 JP 1991073391 U JP1991073391 U JP 1991073391U JP 7339191 U JP7339191 U JP 7339191U JP 2588274 Y2 JP2588274 Y2 JP 2588274Y2
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- JP
- Japan
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- chamber
- passage
- pressure
- valve
- piston
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は油圧ブレーカとりわけ油
圧建設機械などに装備されている油圧発生装置から油圧
を利用するのに好適な油圧ブレーカに関する。
圧建設機械などに装備されている油圧発生装置から油圧
を利用するのに好適な油圧ブレーカに関する。
【0002】
【従来の技術及びその技術的課題】道路、建造物などの
破壊・破砕作業に油圧式ブレーカが汎用されている。こ
の油圧式ブレーカは、一般に、特公昭60−52914
号公報のように、シリンダにピストンを摺動自在に配
し、このピストンを油圧で往復動させてチゼル等の工具
を打撃する構造となっている。このような油圧式ブレー
カは、従来では、専用の油圧発生装置(油圧ユニット)か
ら圧油が供給されることで駆動されていた。しかし、専
用の油圧発生装置を使用しなければならないことは、そ
れだけコストが増し、不経済である。そこで、油圧ブレ
ーカの使用範囲を広げ、低騒音でエネルギー効率の良い
油圧ブレーカの一層の普及を図るため、専用の油圧発生
装置の代りに、広く普及している油圧式建設機械たとえ
ば、パワーショベル、ブルドーザ、ホイールローダ、油
圧式クレーン車等からホースで油圧を取り出して利用す
ることが行われている。
破壊・破砕作業に油圧式ブレーカが汎用されている。こ
の油圧式ブレーカは、一般に、特公昭60−52914
号公報のように、シリンダにピストンを摺動自在に配
し、このピストンを油圧で往復動させてチゼル等の工具
を打撃する構造となっている。このような油圧式ブレー
カは、従来では、専用の油圧発生装置(油圧ユニット)か
ら圧油が供給されることで駆動されていた。しかし、専
用の油圧発生装置を使用しなければならないことは、そ
れだけコストが増し、不経済である。そこで、油圧ブレ
ーカの使用範囲を広げ、低騒音でエネルギー効率の良い
油圧ブレーカの一層の普及を図るため、専用の油圧発生
装置の代りに、広く普及している油圧式建設機械たとえ
ば、パワーショベル、ブルドーザ、ホイールローダ、油
圧式クレーン車等からホースで油圧を取り出して利用す
ることが行われている。
【0003】これらの油圧動力を持つ機械(母機)は幅広
いバリエーションを持っており、取出すことのできる動
力(圧力、流量)も広範囲にわたっている。一方、油圧ブ
レーカにおいては、油圧源から油圧ブレーカ内に流入す
る作動油の流量の変化に伴い、作動圧力が変化する。す
なわち、流量の増加は作動圧力の上昇、流量の減少は作
動圧力の低下となって現れる。そして、油圧ブレーカの
発生する打撃力の大きさは作動圧力にほぼ比例するた
め、実際にコンクリート等を破砕する場合には、あるレ
ベルの作動圧力を維持する必要がある。それは、低すぎ
る作動圧力では打撃力も低下し、ブレーカとしての機能
が果せなくなり、また、高すぎる作動圧力では過大な打
撃力のためブレーカ各部の部品の損耗が激しくなり、打
撃による過大な振動のため取扱いが困難となるからであ
る。このため、油圧動力を持つ機械から単純に油圧を導
いただけでは、油圧ブレーカの的確、安定した作動を実
現できない。そこで、従来では、油圧動力を持つ機械に
属する油圧制御装置で絞り機構を調整し、油圧ブレーカ
に供給する流量の範囲に制限(例えば20〜25l/min)
を設けて使っていた。しかし、この方法は、油圧ブレー
カの使用時にいちいち母機側の調整作業を必要とするた
め、煩雑で手間と時間がかかったり、誤調整により油圧
ブレーカを故障させたりする問題があった。
いバリエーションを持っており、取出すことのできる動
力(圧力、流量)も広範囲にわたっている。一方、油圧ブ
レーカにおいては、油圧源から油圧ブレーカ内に流入す
る作動油の流量の変化に伴い、作動圧力が変化する。す
なわち、流量の増加は作動圧力の上昇、流量の減少は作
動圧力の低下となって現れる。そして、油圧ブレーカの
発生する打撃力の大きさは作動圧力にほぼ比例するた
め、実際にコンクリート等を破砕する場合には、あるレ
ベルの作動圧力を維持する必要がある。それは、低すぎ
る作動圧力では打撃力も低下し、ブレーカとしての機能
が果せなくなり、また、高すぎる作動圧力では過大な打
撃力のためブレーカ各部の部品の損耗が激しくなり、打
撃による過大な振動のため取扱いが困難となるからであ
る。このため、油圧動力を持つ機械から単純に油圧を導
いただけでは、油圧ブレーカの的確、安定した作動を実
現できない。そこで、従来では、油圧動力を持つ機械に
属する油圧制御装置で絞り機構を調整し、油圧ブレーカ
に供給する流量の範囲に制限(例えば20〜25l/min)
を設けて使っていた。しかし、この方法は、油圧ブレー
カの使用時にいちいち母機側の調整作業を必要とするた
め、煩雑で手間と時間がかかったり、誤調整により油圧
ブレーカを故障させたりする問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案は前記問題点を解
消するために考案されたもので、その目的とするところ
は、作動圧力の元になる作動油流量範囲を簡便、適正に
調整することができ、油流量が広範囲な外部油圧源に自
在に対応して適切な作動圧力を発生させることができる
油圧ブレーカを提供することにある。この目的を達成す
るため本考案は、工具と、該工具を打撃するハンマピス
トンと、ハンマピストンに対する作動油の流れを切換え
るコントロールバルブを直列状に配し、コントロールバ
ルブの上方に入口通路に通じる上部室を持ち、その上部
室がハンマピストンの押し上げ側受圧面の位置する下部
ピストン室と常時第1通路によって通じ、ハンマピスト
ンの押し下げ側受圧面に位置する上部ピストン室がコン
トロールバルブの弁体の下降時に第2通路によって前記
上部室と通じる形式の油圧ブレーカにおいて、前記コン
トロールバルブが、出口通路と常時通じる低圧室の近傍
に、弁体が下降位置にある時に低圧室と遮断され弁体の
上昇時にのみ低圧室と連通する弁室を有し、前記第2通
路には前記弁室と通じる通路孔を設け、ここにハンマー
ピストンが上昇するときに上部ピストン室から押し出さ
れる作動油の流量を絞って弁室から低圧室を経て出口通
路に流出させる作動圧力調整用の絞り機構を設けた構成
を採用している。前記絞り機構は、弁室と第2通路を結
ぶ通路に交換可能に取付けられたオリフィス、進退自在
なニードルでもよいし、複数種の径の異なる細孔を有す
る調整軸を弁室と第2通路を結ぶ通路で回転自在にした
ものであってもよい。
消するために考案されたもので、その目的とするところ
は、作動圧力の元になる作動油流量範囲を簡便、適正に
調整することができ、油流量が広範囲な外部油圧源に自
在に対応して適切な作動圧力を発生させることができる
油圧ブレーカを提供することにある。この目的を達成す
るため本考案は、工具と、該工具を打撃するハンマピス
トンと、ハンマピストンに対する作動油の流れを切換え
るコントロールバルブを直列状に配し、コントロールバ
ルブの上方に入口通路に通じる上部室を持ち、その上部
室がハンマピストンの押し上げ側受圧面の位置する下部
ピストン室と常時第1通路によって通じ、ハンマピスト
ンの押し下げ側受圧面に位置する上部ピストン室がコン
トロールバルブの弁体の下降時に第2通路によって前記
上部室と通じる形式の油圧ブレーカにおいて、前記コン
トロールバルブが、出口通路と常時通じる低圧室の近傍
に、弁体が下降位置にある時に低圧室と遮断され弁体の
上昇時にのみ低圧室と連通する弁室を有し、前記第2通
路には前記弁室と通じる通路孔を設け、ここにハンマー
ピストンが上昇するときに上部ピストン室から押し出さ
れる作動油の流量を絞って弁室から低圧室を経て出口通
路に流出させる作動圧力調整用の絞り機構を設けた構成
を採用している。前記絞り機構は、弁室と第2通路を結
ぶ通路に交換可能に取付けられたオリフィス、進退自在
なニードルでもよいし、複数種の径の異なる細孔を有す
る調整軸を弁室と第2通路を結ぶ通路で回転自在にした
ものであってもよい。
【0005】
【実施例】以下本考案の実施例を添付図面に基いて説明
する。図1ないし図10は本考案による油圧ブレーカの
一実施例を示しており、図1は非作動状態を示し、図2
はコントロールバルブの径と断面積の関係を示し、図3
ないし図6は本考案の要部の実施例を示し、図7ないし
図10は打撃過程を示している。図1において、1は本
体であり、上方から下方に向かって、アキュムレータ1
aと、バルブボデイ1bと、シリンダ1cおよびフロン
トエンド1dとを備え、それらは図示しないボルト類で
結合されている。そして、バルブボデイ1bには操作ハ
ンドル1eが取付けられている。フロントエンド1dは
筒状をなし、摺動穴にチゼルなどの工具6が摺動自在に
内挿されている。シリンダ1cは先端の段付き部をもっ
てフロントエンド1dの上端部に嵌合されており、中心
部には軸線方向に貫通穴100aが設けられている。
する。図1ないし図10は本考案による油圧ブレーカの
一実施例を示しており、図1は非作動状態を示し、図2
はコントロールバルブの径と断面積の関係を示し、図3
ないし図6は本考案の要部の実施例を示し、図7ないし
図10は打撃過程を示している。図1において、1は本
体であり、上方から下方に向かって、アキュムレータ1
aと、バルブボデイ1bと、シリンダ1cおよびフロン
トエンド1dとを備え、それらは図示しないボルト類で
結合されている。そして、バルブボデイ1bには操作ハ
ンドル1eが取付けられている。フロントエンド1dは
筒状をなし、摺動穴にチゼルなどの工具6が摺動自在に
内挿されている。シリンダ1cは先端の段付き部をもっ
てフロントエンド1dの上端部に嵌合されており、中心
部には軸線方向に貫通穴100aが設けられている。
【0006】この貫通穴100aにはハンマピストン4
が摺動自在にはめられている。ハンマピストン4は、貫
通穴100aを貫いてフロントエンド1d内にまで伸び
るロッド部4aと、このロッド部端から受圧面4bを介
して拡大するピストン部4cとを有している。ピストン
部4cは筒状をなしており、上半部外周にはリング溝4
00が設けられている。また、前記貫通穴100aの上
端部には段部100bが設けられており、この段部10
0bにシール部材2のヘッド2bがはめこまれている。
シール部材2は貫通穴100aと同軸のガイド軸部2a
を有し、このガイド軸部2aに、前記ハンマピストン4
のピストン部4cが摺動自在にはまっている。前記貫通
穴100aには、下降状態でのハンマピストン4の受圧
面4bに油圧を作用させるため、リング溝状の下部ピス
トン室15が設けられており、この下部ピストン室15
よりも上位、ことにハンマピストン4の下降末期に前記
リング溝400と連通する関係位置にリング溝からなる
中間ピストン室17が形成されている。そして、前記ハ
ンマピストン4の頂面とシール部材2のヘッド2bとの
間にはリング状をなした容積可変の上部ピストン室16
が形成されている。
が摺動自在にはめられている。ハンマピストン4は、貫
通穴100aを貫いてフロントエンド1d内にまで伸び
るロッド部4aと、このロッド部端から受圧面4bを介
して拡大するピストン部4cとを有している。ピストン
部4cは筒状をなしており、上半部外周にはリング溝4
00が設けられている。また、前記貫通穴100aの上
端部には段部100bが設けられており、この段部10
0bにシール部材2のヘッド2bがはめこまれている。
シール部材2は貫通穴100aと同軸のガイド軸部2a
を有し、このガイド軸部2aに、前記ハンマピストン4
のピストン部4cが摺動自在にはまっている。前記貫通
穴100aには、下降状態でのハンマピストン4の受圧
面4bに油圧を作用させるため、リング溝状の下部ピス
トン室15が設けられており、この下部ピストン室15
よりも上位、ことにハンマピストン4の下降末期に前記
リング溝400と連通する関係位置にリング溝からなる
中間ピストン室17が形成されている。そして、前記ハ
ンマピストン4の頂面とシール部材2のヘッド2bとの
間にはリング状をなした容積可変の上部ピストン室16
が形成されている。
【0007】次に、バルブボデイ1bは上端にアキュム
レータ1aに通じる上部室12を有するとともに、一側
部には入口通路10と出口通路11が設けられている。
入口通路10は先端が上部室12に通じ、後端が図示し
ないホースを介して建設機械などの圧油供給源に接続さ
れる。そして、上部室12はバルブボデイ1bとシリン
ダ1cに穿設した第1通路14により下部ピストン室1
5と常時接続されている。アキュムレータ1aは、シェ
ル100gとチャンバ100hにより形成された空所に
ダイヤフラム100iを張設することでガス室100j
と蓄圧室100kを形成し、蓄圧室100kと上部室1
2とを小孔100mで連通させている。バルブボデイ1
bは、前記シール部材2と同軸上に、ハンマピストン4
に対する圧油の流れを切り替えるコントロールバルブ5
を内蔵している。
レータ1aに通じる上部室12を有するとともに、一側
部には入口通路10と出口通路11が設けられている。
入口通路10は先端が上部室12に通じ、後端が図示し
ないホースを介して建設機械などの圧油供給源に接続さ
れる。そして、上部室12はバルブボデイ1bとシリン
ダ1cに穿設した第1通路14により下部ピストン室1
5と常時接続されている。アキュムレータ1aは、シェ
ル100gとチャンバ100hにより形成された空所に
ダイヤフラム100iを張設することでガス室100j
と蓄圧室100kを形成し、蓄圧室100kと上部室1
2とを小孔100mで連通させている。バルブボデイ1
bは、前記シール部材2と同軸上に、ハンマピストン4
に対する圧油の流れを切り替えるコントロールバルブ5
を内蔵している。
【0008】前記コントロールバルブ5を詳細に説明す
ると、コントロールバルブ5は、前記シール部材2のヘ
ッド2bに嵌合する段付き穴を下端に持つバルブ穴5a
と、シール部材2のヘッド2bを下降限としてバルブ穴
5aに摺動自在にはめられた筒状の弁体5bを備えてい
る。前記弁体5bは、図2に示すように、上方から下方
に向かって、第1筒部50と、ランド部51と、第2筒
部52とを有している。そして、第1筒部50の外径:
d1、第2筒部52の外径:d2、ランド部の外径:d3
とし、第1筒部50の面積をA1、第2筒部52の断面
積をA2、ランド部51の上端面積をA3、ランド部51
の下端面積をA4とした場合、それらは、次の条件を満
たすような寸法とすることが好ましい。 d3>d2>d1 A2>A1 …(1) A3>A4 …(2) A1+A3=A2+A4 …(3) A1−A2+A3=A4 …(31) A3−A4=A2−A1 …(32)
ると、コントロールバルブ5は、前記シール部材2のヘ
ッド2bに嵌合する段付き穴を下端に持つバルブ穴5a
と、シール部材2のヘッド2bを下降限としてバルブ穴
5aに摺動自在にはめられた筒状の弁体5bを備えてい
る。前記弁体5bは、図2に示すように、上方から下方
に向かって、第1筒部50と、ランド部51と、第2筒
部52とを有している。そして、第1筒部50の外径:
d1、第2筒部52の外径:d2、ランド部の外径:d3
とし、第1筒部50の面積をA1、第2筒部52の断面
積をA2、ランド部51の上端面積をA3、ランド部51
の下端面積をA4とした場合、それらは、次の条件を満
たすような寸法とすることが好ましい。 d3>d2>d1 A2>A1 …(1) A3>A4 …(2) A1+A3=A2+A4 …(3) A1−A2+A3=A4 …(31) A3−A4=A2−A1 …(32)
【0009】一方、バルブ穴5には前記上部室12に通
じる通孔に続いて4つのリング溝が段階的に形成されて
おり、それらリング溝と弁体5bとによって第1バルブ
室20、第2バルブ室21、第3バルブ室22および低
圧室23が形成されている。第1バルブ室20は第1筒
部50を囲む領域にあり、弁体5bが上昇限位置に動い
たときに上部室12と遮断されるようになっている。そ
して第1バルブ室20は第2通路18によって前記上部
ピストン室16と接続されている。第2バルブ室21
は、弁体5bが上限位置・下限位置のいずれでも、ラン
ド部51の上部受圧面510が位置するように設けられ
ており、当該第2バルブ室21は、第3通路26によっ
て前記中間ピストン室17に接続されている。第3バル
ブ室22は、図1のように弁体5bが下限位置にあると
きに第1ランド部51で低圧室23と遮断され、図7の
ように弁体5bが上限位置にあるときにランド部の下端
受圧面511が位置することによって低圧室23と通じ
る位置に設けられている。しかも、この第3バルブ室2
2は絞り機構3を介して前記第2通路18に接続されて
いる。低圧室23は第2筒部52を囲む領域に設けら
れ、弁体5bが下降時にはランド部51によって第3バ
ルブ室22と遮断され、弁体5bが上昇時には図3など
で示すように、第2筒部52によって第3バルブ室22
と連通する関係位置に設けられている。そして、低圧室
23は低圧通路19によって出口通路11に接続されて
おり、また、前記低圧通路19は、第4通路24によっ
て貫通穴100aの所定位置すなわち、ピストン中間室
17の近傍でかつハンマピストン4のリング400によ
ってピストン中間室17とスイッチングされる位置に通
じている。
じる通孔に続いて4つのリング溝が段階的に形成されて
おり、それらリング溝と弁体5bとによって第1バルブ
室20、第2バルブ室21、第3バルブ室22および低
圧室23が形成されている。第1バルブ室20は第1筒
部50を囲む領域にあり、弁体5bが上昇限位置に動い
たときに上部室12と遮断されるようになっている。そ
して第1バルブ室20は第2通路18によって前記上部
ピストン室16と接続されている。第2バルブ室21
は、弁体5bが上限位置・下限位置のいずれでも、ラン
ド部51の上部受圧面510が位置するように設けられ
ており、当該第2バルブ室21は、第3通路26によっ
て前記中間ピストン室17に接続されている。第3バル
ブ室22は、図1のように弁体5bが下限位置にあると
きに第1ランド部51で低圧室23と遮断され、図7の
ように弁体5bが上限位置にあるときにランド部の下端
受圧面511が位置することによって低圧室23と通じ
る位置に設けられている。しかも、この第3バルブ室2
2は絞り機構3を介して前記第2通路18に接続されて
いる。低圧室23は第2筒部52を囲む領域に設けら
れ、弁体5bが下降時にはランド部51によって第3バ
ルブ室22と遮断され、弁体5bが上昇時には図3など
で示すように、第2筒部52によって第3バルブ室22
と連通する関係位置に設けられている。そして、低圧室
23は低圧通路19によって出口通路11に接続されて
おり、また、前記低圧通路19は、第4通路24によっ
て貫通穴100aの所定位置すなわち、ピストン中間室
17の近傍でかつハンマピストン4のリング400によ
ってピストン中間室17とスイッチングされる位置に通
じている。
【0010】さらに、前記バルブボデイ1bには、低圧
通路19と周方向で位相がずれた位置に低圧室23に先
端が通じた筒室7が形成されており、そして、この筒室
7は第5通路13によって前記上部室12と接続されて
いる。前記筒室7にはプッシュロッド90が外方に突出
したオペーレートバルブ9が内挿されており、操作ハン
ドル1eには、オペーレートバルブ9のプッシュロッド
90を押圧するコントロールレバー8が取付けられてい
る。図1の状態ではオペーレートバルブ9は後退してお
り、したがって、第5通路13は筒室7と連通してい
る。
通路19と周方向で位相がずれた位置に低圧室23に先
端が通じた筒室7が形成されており、そして、この筒室
7は第5通路13によって前記上部室12と接続されて
いる。前記筒室7にはプッシュロッド90が外方に突出
したオペーレートバルブ9が内挿されており、操作ハン
ドル1eには、オペーレートバルブ9のプッシュロッド
90を押圧するコントロールレバー8が取付けられてい
る。図1の状態ではオペーレートバルブ9は後退してお
り、したがって、第5通路13は筒室7と連通してい
る。
【0011】本考案の最大の特徴は、前記のように弁体
5bの上昇時にのみ低圧室23と連通する第3バルブ室
22が、絞り機構3を介して第2通路18に接続されて
いることである。図3ないし図6はこの絞り機構3の実
施例を示している。まず、図3は絞り機構3に交換型オ
リフィスを用いた例を示している。すなわち、第3バル
ブ室22は半径方向に伸びる通路孔30とこれと同心の
座付き拡大孔31によって第2通路18に連通させると
ともに、座付き拡大孔31の軸線方向にはバルブボデイ
外面に通じるねじ穴32を形成し、ねじ穴32にプラグ
34を取付け、そして、座付き拡大孔31に、先端に細
孔330を有するカップ状のオリフィス33を嵌挿して
いる。この実施例は、細孔330の寸法を幾つか変えた
オリフイス33を準備し、油圧源の流量に応じて、適宜
ねじ穴32からプラグ34を取外し、細孔330の寸法
を異にするオリフィス33と交換すればよい。
5bの上昇時にのみ低圧室23と連通する第3バルブ室
22が、絞り機構3を介して第2通路18に接続されて
いることである。図3ないし図6はこの絞り機構3の実
施例を示している。まず、図3は絞り機構3に交換型オ
リフィスを用いた例を示している。すなわち、第3バル
ブ室22は半径方向に伸びる通路孔30とこれと同心の
座付き拡大孔31によって第2通路18に連通させると
ともに、座付き拡大孔31の軸線方向にはバルブボデイ
外面に通じるねじ穴32を形成し、ねじ穴32にプラグ
34を取付け、そして、座付き拡大孔31に、先端に細
孔330を有するカップ状のオリフィス33を嵌挿して
いる。この実施例は、細孔330の寸法を幾つか変えた
オリフイス33を準備し、油圧源の流量に応じて、適宜
ねじ穴32からプラグ34を取外し、細孔330の寸法
を異にするオリフィス33と交換すればよい。
【0012】図4は外部からの操作で絞り量を調整自在
とした絞り機構3の実施例を示しており、先端に円錐状
のシート部350を有するニードル35を用い、これを
プラグ34に螺挿したものであり、シート部350と通
路孔30とで構成されるすきま(環状通路面積)をニード
ル35の進退によって調整するようにしている。図5は
同様に外部からの操作で絞り量を調整自在とした絞り機
構3の実施例を示している。具体的には、座付き拡大孔
31を通路孔30と偏心状に形成する一方、座付き拡大
孔31と同軸上に設けたプラグ34には、後端部にダイ
ヤル(つまみ)360を有する調整軸36を、くぼみとこ
れに嵌まるボールとこれを押圧するスプリングによりラ
チェット的に回転可能に取り付け、調整軸36の先端に
は座付き拡大孔31に摺接する端板361を設け、この
端板361に孔径を異にする複数個の細孔330を配設
している。この実施例の場合には、ダイヤル360を回
転することによって細孔330の径すなわち絞り量が変
化する。
とした絞り機構3の実施例を示しており、先端に円錐状
のシート部350を有するニードル35を用い、これを
プラグ34に螺挿したものであり、シート部350と通
路孔30とで構成されるすきま(環状通路面積)をニード
ル35の進退によって調整するようにしている。図5は
同様に外部からの操作で絞り量を調整自在とした絞り機
構3の実施例を示している。具体的には、座付き拡大孔
31を通路孔30と偏心状に形成する一方、座付き拡大
孔31と同軸上に設けたプラグ34には、後端部にダイ
ヤル(つまみ)360を有する調整軸36を、くぼみとこ
れに嵌まるボールとこれを押圧するスプリングによりラ
チェット的に回転可能に取り付け、調整軸36の先端に
は座付き拡大孔31に摺接する端板361を設け、この
端板361に孔径を異にする複数個の細孔330を配設
している。この実施例の場合には、ダイヤル360を回
転することによって細孔330の径すなわち絞り量が変
化する。
【0013】図6においては、座付き拡大孔31が通路
孔30と同軸上にあり、プラグ34は第2通路18を横
切るように伸びる筒軸340を有し、調整軸36は先端
が座付き拡大孔31に接した状態でラチェット式に回転
できるように筒軸340に嵌挿されている。そして、調
整軸36は先端から所要深さの袋穴362を有し、その
袋穴362に、外面に通じる複数個の孔径を異にする細
孔330を配設し、筒軸340には肉厚を貫いて通孔3
41を1ヶ所設けている。この実施例においては、作動
油は通孔341に位置している細孔330を抜け、袋穴
362を通って通路孔30に到る。そして、ダイヤル3
60で調整軸36を回転することにより、通孔341に
望む細孔330の径が変化し、作動油の絞り量が変化す
る。
孔30と同軸上にあり、プラグ34は第2通路18を横
切るように伸びる筒軸340を有し、調整軸36は先端
が座付き拡大孔31に接した状態でラチェット式に回転
できるように筒軸340に嵌挿されている。そして、調
整軸36は先端から所要深さの袋穴362を有し、その
袋穴362に、外面に通じる複数個の孔径を異にする細
孔330を配設し、筒軸340には肉厚を貫いて通孔3
41を1ヶ所設けている。この実施例においては、作動
油は通孔341に位置している細孔330を抜け、袋穴
362を通って通路孔30に到る。そして、ダイヤル3
60で調整軸36を回転することにより、通孔341に
望む細孔330の径が変化し、作動油の絞り量が変化す
る。
【0014】
【実施例の作用】次に本考案の使用状況と作用を説明す
る。使用に当っては、入口通路10を外部の油圧源たと
えばパワショベルなどの油圧式建設機械の吐出系とホー
スで接続し、出口通路11をホースによってタンクに導
く。図1のようにコントロールレバー8を操作していな
い場合、入口通路10から流入した作動油は、上部室1
2から第5通路13を経て筒室7に流入し、さらに低圧
室23と低圧通路19を経て出口通路11から流出す
る。この時には、作動油はほとんど抵抗なしに通過する
ため、回路の圧力は上昇せず、ハンマピストン4は作動
しない。この時には、コントロールバルブ5の弁体5b
は図示のように下限位置にある。コントロールレバー8
を握ると、図7のようにオペレートバルブ9が筒室7に
押し込まれ、第5通路13と筒室7の間が遮断される。
入口通路10から上部室12に流入した作動油は、第1
通路14を経て下部ピストン室15に流入する。下部ピ
ストン室15にハンマピストン4の受圧面4bが位置し
ているため、ハンマピストン4は下部ピストン室15の
圧力により押し上げられる。このとき、上部ピストン室
16内の作動油は第2通路18から押し出され、第3バ
ルブ室22に流入する。前記のようにコントロールレバ
ー8を握ることにより、オペレートバルブ9が筒室7に
押し込まれ、第5通路13と筒室7との間が遮断される
と、入口通路10から供給される作動油により上部室1
2は高圧となる。弁体5bの内部は上部室12と直接つ
ながっているため高圧となり、図2における弁体5bの
面積A1、A2には高圧PHが作用する。一方、ハンマピ
ストン4はこの段階では最も下降した位置にあり、この
状態では第2バルブ室21には低圧PLが作用してい
る。このため、弁体5bには後記する力FUが作用し、
弁体5bは上昇する。弁体5bが上限位置に達した後、
下部ピストン室15に流入する作動油の圧力によりハン
マピストン4が押し上げられる。また、下部ピストン室
16内の作動油が押し出される。弁体5bの移動で、第
2筒部52が第3バルブ室22と低圧室23とにまたが
る領域に位置し、第3バルブ室22と低圧室23が連通
する。このため、上部ピストン室16内から押し出され
た作動油は第3バルブ室22から低圧室23を経て出口
通路11から外部に流出する。
る。使用に当っては、入口通路10を外部の油圧源たと
えばパワショベルなどの油圧式建設機械の吐出系とホー
スで接続し、出口通路11をホースによってタンクに導
く。図1のようにコントロールレバー8を操作していな
い場合、入口通路10から流入した作動油は、上部室1
2から第5通路13を経て筒室7に流入し、さらに低圧
室23と低圧通路19を経て出口通路11から流出す
る。この時には、作動油はほとんど抵抗なしに通過する
ため、回路の圧力は上昇せず、ハンマピストン4は作動
しない。この時には、コントロールバルブ5の弁体5b
は図示のように下限位置にある。コントロールレバー8
を握ると、図7のようにオペレートバルブ9が筒室7に
押し込まれ、第5通路13と筒室7の間が遮断される。
入口通路10から上部室12に流入した作動油は、第1
通路14を経て下部ピストン室15に流入する。下部ピ
ストン室15にハンマピストン4の受圧面4bが位置し
ているため、ハンマピストン4は下部ピストン室15の
圧力により押し上げられる。このとき、上部ピストン室
16内の作動油は第2通路18から押し出され、第3バ
ルブ室22に流入する。前記のようにコントロールレバ
ー8を握ることにより、オペレートバルブ9が筒室7に
押し込まれ、第5通路13と筒室7との間が遮断される
と、入口通路10から供給される作動油により上部室1
2は高圧となる。弁体5bの内部は上部室12と直接つ
ながっているため高圧となり、図2における弁体5bの
面積A1、A2には高圧PHが作用する。一方、ハンマピ
ストン4はこの段階では最も下降した位置にあり、この
状態では第2バルブ室21には低圧PLが作用してい
る。このため、弁体5bには後記する力FUが作用し、
弁体5bは上昇する。弁体5bが上限位置に達した後、
下部ピストン室15に流入する作動油の圧力によりハン
マピストン4が押し上げられる。また、下部ピストン室
16内の作動油が押し出される。弁体5bの移動で、第
2筒部52が第3バルブ室22と低圧室23とにまたが
る領域に位置し、第3バルブ室22と低圧室23が連通
する。このため、上部ピストン室16内から押し出され
た作動油は第3バルブ室22から低圧室23を経て出口
通路11から外部に流出する。
【0015】ハンマピストン4が上昇ストローク中の段
階では、入口通路10から上部室12に流入した作動油
の一部は多数の小孔100mを通り、その圧力でダイア
フラム100iを介してガス室100j内のガスを圧縮
し、蓄圧室100k内に蓄えられる。図8のように、ハ
ンマピストン4のピストン部受圧面4bがシリンダ中間
ピストン室17に達するまで上昇すると、ピストン部4
cよりも径細いロッド部4aと貫通穴100aとの間に
すきまがあるため、上部室12から第1通路14を経て
下部ピストン室15内に送りこまれている高圧の作動油
は、前記すきまを上昇し、中間ピストン室17から第3
通路26を通って第2バルブ室21に流入する。この第
2バルブ室21にはコントロールバルブ弁体5bのラン
ド51の上端が位置しており、これに高圧PHが作用す
る。一方、低圧室23は出口通路11とつながっている
ため低圧PLが作用している。したがって、この状態で
はコントロールバルブ5にはこれを下降させる力FDが
作用する。
階では、入口通路10から上部室12に流入した作動油
の一部は多数の小孔100mを通り、その圧力でダイア
フラム100iを介してガス室100j内のガスを圧縮
し、蓄圧室100k内に蓄えられる。図8のように、ハ
ンマピストン4のピストン部受圧面4bがシリンダ中間
ピストン室17に達するまで上昇すると、ピストン部4
cよりも径細いロッド部4aと貫通穴100aとの間に
すきまがあるため、上部室12から第1通路14を経て
下部ピストン室15内に送りこまれている高圧の作動油
は、前記すきまを上昇し、中間ピストン室17から第3
通路26を通って第2バルブ室21に流入する。この第
2バルブ室21にはコントロールバルブ弁体5bのラン
ド51の上端が位置しており、これに高圧PHが作用す
る。一方、低圧室23は出口通路11とつながっている
ため低圧PLが作用している。したがって、この状態で
はコントロールバルブ5にはこれを下降させる力FDが
作用する。
【0016】詳述すると、図2において、コントロール
バルブ5の弁体5bの面積A1、A2には常に高圧PHが
作用している。第2バルブ室21(面積A3)に高圧PH
が作用すると、弁体5bを下降させようとする力FDが
作用する。この力FDfは下記の式で表される。 これに、先に述べた式(31)を代入して FD=PH×A4−PL×A4 FD=A4(PH−PL)>0 したがって、この圧力差による力FDにより弁体5bは
押し下げられるのである。
バルブ5の弁体5bの面積A1、A2には常に高圧PHが
作用している。第2バルブ室21(面積A3)に高圧PH
が作用すると、弁体5bを下降させようとする力FDが
作用する。この力FDfは下記の式で表される。 これに、先に述べた式(31)を代入して FD=PH×A4−PL×A4 FD=A4(PH−PL)>0 したがって、この圧力差による力FDにより弁体5bは
押し下げられるのである。
【0017】上記のようにコントロールバルブ5の弁体
5bが下降すると、図9のように、上部室12と第1バ
ルブ室20とが連通する。これと同時に弁体5bのラン
ド51により、第3バルブ室22と低圧室23との間が
遮断される。これらにより、上部室12内の高圧の作動
油は、第1バルブ室20から第2通路通路18を経て上
部ピストン室16に流入する。この上部ピストン室16
の受圧面積は下部ピストン室15のそれにくらべてはる
かに大きいため、その面積差による力によりハンマピス
トン4は急激に加速される。この時、下部ピストン室1
5内の作動油は押し出され、ロッド部4aの外周すきま
から第1通路14を経て上部室12に逆流する。
5bが下降すると、図9のように、上部室12と第1バ
ルブ室20とが連通する。これと同時に弁体5bのラン
ド51により、第3バルブ室22と低圧室23との間が
遮断される。これらにより、上部室12内の高圧の作動
油は、第1バルブ室20から第2通路通路18を経て上
部ピストン室16に流入する。この上部ピストン室16
の受圧面積は下部ピストン室15のそれにくらべてはる
かに大きいため、その面積差による力によりハンマピス
トン4は急激に加速される。この時、下部ピストン室1
5内の作動油は押し出され、ロッド部4aの外周すきま
から第1通路14を経て上部室12に逆流する。
【0018】ハンマピストン4が下降ストローク中に
は、図9のように、アキュムレータ蓄圧室100k内の
作動油が小穴100mを通じて放出され、第1バルブ室
20、第2通路18を経て上部ピストン室16に供給さ
れ、高圧回路の圧力を補償する。このため、図10のよ
うに、ハンマピストン4の先端が工具6の頭部を打撃
し、工具6はこの打撃力を伝達し、コンクリート等を破
砕する。ハンマピストン4が打撃点まで下降すると、ハ
ンマピストン中間部の受圧面4bが下部ピストン室15
に達する一方、ハンマピストンのリング溝400が中間
ピストン室17に望む。これにより、中間ピストン室1
7と第4通路24間が連通する。その結果、コントロー
ルバルブ5の第2バルブ室21は、第3通路26、中間
ピストン室17、第4通路24を介して出口通路11と
つながるため、コントロールバルブ5の第2バルブ室2
1は低圧PLが作用するようになる。このためコントロ
ールバルブ5には押し上げる力が作用する。
は、図9のように、アキュムレータ蓄圧室100k内の
作動油が小穴100mを通じて放出され、第1バルブ室
20、第2通路18を経て上部ピストン室16に供給さ
れ、高圧回路の圧力を補償する。このため、図10のよ
うに、ハンマピストン4の先端が工具6の頭部を打撃
し、工具6はこの打撃力を伝達し、コンクリート等を破
砕する。ハンマピストン4が打撃点まで下降すると、ハ
ンマピストン中間部の受圧面4bが下部ピストン室15
に達する一方、ハンマピストンのリング溝400が中間
ピストン室17に望む。これにより、中間ピストン室1
7と第4通路24間が連通する。その結果、コントロー
ルバルブ5の第2バルブ室21は、第3通路26、中間
ピストン室17、第4通路24を介して出口通路11と
つながるため、コントロールバルブ5の第2バルブ室2
1は低圧PLが作用するようになる。このためコントロ
ールバルブ5には押し上げる力が作用する。
【0019】すなわち、図2において、面積A1、A2に
は常に高圧PHが作用している。第2バルブ室21(面
積A3)に低圧PLが作用すると、コントロールバルブ5
には上昇させようとする力FUが作用する。このFUは
下記の式で表される。 この圧力差及び面積差による力FUによりコントロール
バルブ5は、押し上げられる。コントロールバルブ5が
上昇すると、図1の状態に戻り、ハンマピストン4は再
び上昇を開始する。以下同じ作動を繰り返し、工具6連
続的に打撃し続ける。
は常に高圧PHが作用している。第2バルブ室21(面
積A3)に低圧PLが作用すると、コントロールバルブ5
には上昇させようとする力FUが作用する。このFUは
下記の式で表される。 この圧力差及び面積差による力FUによりコントロール
バルブ5は、押し上げられる。コントロールバルブ5が
上昇すると、図1の状態に戻り、ハンマピストン4は再
び上昇を開始する。以下同じ作動を繰り返し、工具6連
続的に打撃し続ける。
【0020】以上のように本考案の油圧ブレーカは作動
し、ハンマピストン4は下部ピストン室15に作用する
油圧により押し上げられ、上昇する。このとき、上部ピ
ストン室16の作動油は押し出されて第2通路18に流
れ、第2通路18から絞り機構3によって流量を絞られ
て第3バルブ室22に流入し、低圧室23から出口通路
11に流れる。図3の実施例では、オリフイス33の細
孔330で流量が絞られ、図4の実施例では、通路孔3
1と円錐部350間の環状隙間によって流量が絞られ
る。また、図5と図6では調整軸36の回転で選択され
た大きさの細孔330によって絞られる。油圧ブレーカ
における作動圧力は、上部室12の圧力を意味する。こ
の上部室12の圧力の大きさでアキュムレータ1aの蓄
圧作用が決まる。そして、上部室12と下部ピストン室
15とは第1通路14によって直接かつ常時つながって
いるため、両者の圧力はほぼ等しくなる。この下部ピス
トン室15の圧力は、上部ピストン室16から押し出さ
れる作動油の圧力により、ピストン部4cの頂面と受圧
面4bの受圧面積比で決まってくる。そして、上部ピス
トン室16から押し出される作動油の圧力は、前記のよ
うに低圧室23の上流にある絞り機構3の絞り作用によ
って決められ、絞り機構3の細孔330の大きさを変え
ることにより、上部ピストン室16から押し出される作
動油の圧力が変わることになる。細孔330の大きさ
は、オリフィス31を変えたり、ニードル35の突出し
量を変えたり、ダイヤル360の操作で細孔を選択する
ことで簡単に行える。
し、ハンマピストン4は下部ピストン室15に作用する
油圧により押し上げられ、上昇する。このとき、上部ピ
ストン室16の作動油は押し出されて第2通路18に流
れ、第2通路18から絞り機構3によって流量を絞られ
て第3バルブ室22に流入し、低圧室23から出口通路
11に流れる。図3の実施例では、オリフイス33の細
孔330で流量が絞られ、図4の実施例では、通路孔3
1と円錐部350間の環状隙間によって流量が絞られ
る。また、図5と図6では調整軸36の回転で選択され
た大きさの細孔330によって絞られる。油圧ブレーカ
における作動圧力は、上部室12の圧力を意味する。こ
の上部室12の圧力の大きさでアキュムレータ1aの蓄
圧作用が決まる。そして、上部室12と下部ピストン室
15とは第1通路14によって直接かつ常時つながって
いるため、両者の圧力はほぼ等しくなる。この下部ピス
トン室15の圧力は、上部ピストン室16から押し出さ
れる作動油の圧力により、ピストン部4cの頂面と受圧
面4bの受圧面積比で決まってくる。そして、上部ピス
トン室16から押し出される作動油の圧力は、前記のよ
うに低圧室23の上流にある絞り機構3の絞り作用によ
って決められ、絞り機構3の細孔330の大きさを変え
ることにより、上部ピストン室16から押し出される作
動油の圧力が変わることになる。細孔330の大きさ
は、オリフィス31を変えたり、ニードル35の突出し
量を変えたり、ダイヤル360の操作で細孔を選択する
ことで簡単に行える。
【0021】下部ピストン室15の圧力は、上部ピスト
ン室16の圧力に、ハンマピストン4の頂面と下部の受
圧面4bの受圧面積比(通常3〜5に設定される)を掛
けた圧力になるため、前記絞り機構3の細孔330また
は環状隙間(図4)の大きさを変え、上部ピストン室16
の圧力を調整すれば、間接的に下部ピストン室15の圧
力を変えることができるのであり、したがって、前記し
た作動圧力を変えることができるものである。すなわ
ち、絞り機構3の細孔330の大きさを小さくすれば上
部ピストン室16の圧力は高くなり、上部室12の圧力
が高くなる。つまり作動圧力は高くなる。逆に、絞り機
構3の細孔330の大きさを大きくすれば、上部ピスト
ン室16の圧力が低下し、上部室12の圧力が低下す
る。つまり作動圧力が低くなる。それゆえ、入口通路1
0に作動油を供給する油圧源側の機械の流量にあわせて
簡便にしかも適切な作動圧力による打撃作用を実現する
ことができ、油圧源側の機械の吐出流量の調整もほとん
ど必要がなくなる。
ン室16の圧力に、ハンマピストン4の頂面と下部の受
圧面4bの受圧面積比(通常3〜5に設定される)を掛
けた圧力になるため、前記絞り機構3の細孔330また
は環状隙間(図4)の大きさを変え、上部ピストン室16
の圧力を調整すれば、間接的に下部ピストン室15の圧
力を変えることができるのであり、したがって、前記し
た作動圧力を変えることができるものである。すなわ
ち、絞り機構3の細孔330の大きさを小さくすれば上
部ピストン室16の圧力は高くなり、上部室12の圧力
が高くなる。つまり作動圧力は高くなる。逆に、絞り機
構3の細孔330の大きさを大きくすれば、上部ピスト
ン室16の圧力が低下し、上部室12の圧力が低下す
る。つまり作動圧力が低くなる。それゆえ、入口通路1
0に作動油を供給する油圧源側の機械の流量にあわせて
簡便にしかも適切な作動圧力による打撃作用を実現する
ことができ、油圧源側の機械の吐出流量の調整もほとん
ど必要がなくなる。
【0022】
【考案の効果】以上説明した本考案によるときには、工
具6と、該工具6を打撃するハンマピストン4と、ハン
マピストン4に対する作動油の流れを切換えるコントロ
ールバルブ5を直列状に配し、コントロールバルブ5の
上方に入口通路10に通じる上部室12を持ち、その上
部室12がハンマピストン4の押し上げ側受圧面4bの
位置する下部ピストン室15と常時第1通路14によっ
て通じ、ハンマピストン4の押し下げ側受圧面に位置す
る上部ピストン室16がコントロールバルブ5の弁体5
bの下降時に第2通路18によって前記上部室12と通
じる形式の油圧ブレーカにおいて、前記コントロールバ
ルブ5が、出口通路11と常時通じる低圧室23の近傍
に、弁体5bが下降位置にある時に低圧室23と遮断さ
れ弁体5bの上昇時にのみ低圧室23と連通する弁室2
2を有し、前記第2通路18には前記弁室22と通じる
通路孔30を設け、ここにハンマーピストン4が上昇す
るときに上部ピストン室16から押し出される作動油の
流量を絞って弁室22から低圧室23を経て出口通路1
1に流出させる作動圧力調整用の絞り機構3を設けたの
で、上部室12の圧力と下部ピストン室15の圧力はほ
ぼ等しく、この下部ピストン室15の圧力は、上部ピス
トン室16から押し出される作動油の圧力により、ピス
トン部4cの頂面と受圧面4bの受圧面積比で決まって
くる関係をうまく利用して、上部ピストン室16から押
し出される作動油の圧力を簡便に調整することができ、
これにより前記下部ピストン室15の圧力したがって油
圧ブレーカにおける作動圧力である上部室12の圧力を
任意に変えることができ、それゆえ、油圧建設機械等の
母機側からの広範囲な流量に簡単にマッチングさせ、母
機側からの流量にあわせて簡便にしかも適切な作動圧力
による打撃作用を実現することができ、また、母機側の
吐出流量の調整がほとんど必要なくなるため使い勝手の
よい破砕・破壊等を行うことができるというすぐれた効
果が得られる。
具6と、該工具6を打撃するハンマピストン4と、ハン
マピストン4に対する作動油の流れを切換えるコントロ
ールバルブ5を直列状に配し、コントロールバルブ5の
上方に入口通路10に通じる上部室12を持ち、その上
部室12がハンマピストン4の押し上げ側受圧面4bの
位置する下部ピストン室15と常時第1通路14によっ
て通じ、ハンマピストン4の押し下げ側受圧面に位置す
る上部ピストン室16がコントロールバルブ5の弁体5
bの下降時に第2通路18によって前記上部室12と通
じる形式の油圧ブレーカにおいて、前記コントロールバ
ルブ5が、出口通路11と常時通じる低圧室23の近傍
に、弁体5bが下降位置にある時に低圧室23と遮断さ
れ弁体5bの上昇時にのみ低圧室23と連通する弁室2
2を有し、前記第2通路18には前記弁室22と通じる
通路孔30を設け、ここにハンマーピストン4が上昇す
るときに上部ピストン室16から押し出される作動油の
流量を絞って弁室22から低圧室23を経て出口通路1
1に流出させる作動圧力調整用の絞り機構3を設けたの
で、上部室12の圧力と下部ピストン室15の圧力はほ
ぼ等しく、この下部ピストン室15の圧力は、上部ピス
トン室16から押し出される作動油の圧力により、ピス
トン部4cの頂面と受圧面4bの受圧面積比で決まって
くる関係をうまく利用して、上部ピストン室16から押
し出される作動油の圧力を簡便に調整することができ、
これにより前記下部ピストン室15の圧力したがって油
圧ブレーカにおける作動圧力である上部室12の圧力を
任意に変えることができ、それゆえ、油圧建設機械等の
母機側からの広範囲な流量に簡単にマッチングさせ、母
機側からの流量にあわせて簡便にしかも適切な作動圧力
による打撃作用を実現することができ、また、母機側の
吐出流量の調整がほとんど必要なくなるため使い勝手の
よい破砕・破壊等を行うことができるというすぐれた効
果が得られる。
【図1】本考案による油圧ブレーカの一実施例を非作動
の状態で示す断面図である。
の状態で示す断面図である。
【図2】本考案におけるコントロールバルブ弁体の各部
の寸法と面積の関係を示す説明図である。
の寸法と面積の関係を示す説明図である。
【図3】本考案における絞り機構の実施例を示す断面図
である。
である。
【図4】本考案における絞り機構の別の実施例を示す断
面図である。
面図である。
【図5】本考案における絞り機構の別の実施例を示す断
面図である。
面図である。
【図6】本考案における絞り機構の別の実施例を示す断
面図である。
面図である。
【図7】本考案の油圧ブレーカのハンマピストン上昇開
始の状態を示す断面図である。
始の状態を示す断面図である。
【図8】同じく油圧ブレーカのハンマピストン上昇終わ
りの状態を示す断面図である。
りの状態を示す断面図である。
【図9】同じく油圧ブレーカのハンマピストン下降状態
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図10】同じく打撃時の状態を示す断面図である。
1 本体 3 絞り機構 4 ハンマピストン 5 コントロールバルブ 6 工具 10 入口通路 11 出口通路 12 上部室 14 第1通路 15 下部ピストン室 16 上部ピストン室 18 第2通路 22 第3バルブ室 23 低圧室 30 通路孔
Claims (4)
- 【請求項1】工具6と、該工具6を打撃するハンマピス
トン4と、ハンマピストン4に対する作動油の流れを切
換えるコントロールバルブ5を直列状に配し、コントロ
ールバルブ5の上方に入口通路10に通じる上部室12
を持ち、その上部室12がハンマピストン4の押し上げ
側受圧面4bの位置する下部ピストン室15と常時第1
通路14によって通じ、ハンマピストン4の押し下げ側
受圧面に位置する上部ピストン室16がコントロールバ
ルブ5の弁体5bの下降時に第2通路18によって前記
上部室12と通じる形式の油圧ブレーカにおいて、前記
コントロールバルブ5が、出口通路11と常時通じる低
圧室23の近傍に、弁体5bが下降位置にある時に低圧
室23と遮断され弁体5bの上昇時にのみ低圧室23と
連通する弁室22を有し、前記第2通路18には前記弁
室22と通じる通路孔30を設け、ここにハンマーピス
トン4が上昇するときに上部ピストン室16から押し出
される作動油の流量を絞って弁室22から低圧室23を
経て出口通路11に流出させる作動圧力調整用の絞り機
構3を設けたことを特徴とする油圧ブレーカ。 - 【請求項2】絞り機構3が、弁室22と第2通路18を
結ぶ通路に交換可能に取付けられたオリフィスからなっ
ている請求項1に記載の油圧ブレーカ。 - 【請求項3】絞り機構3が、弁室22と第2通路18を
結ぶ通路に進退自在に配されたニードルからなっている
請求項1に記載の油圧ブレーカ。 - 【請求項4】絞り機構3が弁室22と第2通路18を結
ぶ通路で回転自在な調整軸36を備え、調整軸36が複
数種の径の異なる細孔330を有している請求項1に記
載の油圧ブレーカ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991073391U JP2588274Y2 (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 油圧ブレーカ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991073391U JP2588274Y2 (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 油圧ブレーカ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0516164U JPH0516164U (ja) | 1993-03-02 |
JP2588274Y2 true JP2588274Y2 (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=13516852
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991073391U Expired - Lifetime JP2588274Y2 (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 油圧ブレーカ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2588274Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021016929A (ja) * | 2019-07-23 | 2021-02-15 | エイティー九州株式会社 | チゼル付勢機構、チゼルホルダー、及び衝撃工具の衝撃力調整方法 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3014546U (ja) * | 1994-09-05 | 1995-08-15 | 晴美 横田 | 障害者用手袋 |
FR2863671B1 (fr) * | 2003-12-11 | 2006-01-13 | Montabert Roger | Dispositif de regulation de pression pour appareil hydraulique a percussion |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5946682U (ja) * | 1982-09-20 | 1984-03-28 | 株式会社テイサク | 油圧式打撃装置 |
JPS6052914A (ja) * | 1983-09-02 | 1985-03-26 | Hitachi Ltd | 複合磁気ヘッド装置 |
-
1991
- 1991-08-21 JP JP1991073391U patent/JP2588274Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021016929A (ja) * | 2019-07-23 | 2021-02-15 | エイティー九州株式会社 | チゼル付勢機構、チゼルホルダー、及び衝撃工具の衝撃力調整方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0516164U (ja) | 1993-03-02 |
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