JPH05161532A - 枕 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 身体に合せて高さを調節した枕によって、首
まわりを刺激する指圧効果と頭部の蓄熱を放散する冷却
効果とを与えると共に、精神を安定させる芳香を発生し
て、安眠を促す環境を作り出すようにする。 【構成】 枕２の外面を形成する筒状の外袋１と、外袋
１に収納される中袋３を設け、該中袋３に桧の木質から
なる多数の球体７を充填すると共に、上記外袋１には、
その開口端を拡縮させる絞り紐８を設けて、端部を絞ら
れた中袋３により枕２の高さを調節可能とした。また、
外袋１上に載置して首まわりを押圧する球体１０を、絞
り紐８から延長した延長端部に取付け、さらにまた、中
袋３に充填される球体７には、直径の異る球体を混合し
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、就寝時に安眠を促す環
境を作り出すことができる枕に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、就寝時に使用される枕には、柔軟
な感触を与える目的で、パンヤ、羽毛、ウレタン材等を
充填材としたもの、あるいは冷却感を与える目的で、ソ
バガラ、小豆等を充填材としたものが知られている。と
ころで、楽な姿勢で安眠するためには、昔から頭寒足熱
と言われるように、身体に合う高さの枕を使用して、頭
部の蓄熱を放散させることが最良とされているが、前者
のものは、本来、熱の保温材であって、頭部の蓄熱を放
散させる冷却効果を有するものではなく、また、後者の
ものは、ある程度の冷却効果はあっても、通気性が小さ
いので長時間に亘って冷却効果を持続することができ
ず、しかもこのような枕は、身体に合せて簡単に高さを
調節することができないので、いずれにしても枕として
の理想的な機能を充分に果すことができなかった。その
うえ、現代の忙しい世相を反映して、就寝時にも容易に
精神の緊張がとれないことから、不眠を訴える者が多く
なっているのが実情である。

【０００３】

【本発明が解決しようとする課題】本発明は上記の如き
実情に鑑み、首まわりのいわゆる安眠点と称するツボを
刺激すれば、自然に安眠を促すという経験的事実に着目
して、全く新規な構想により創案されたものであって、
その目的とするところは、就寝時に枕の高さを身体に合
せて簡単に調節でき、しかも首まわりのツボを刺激する
指圧効果と、頭部の蓄熱を放散する冷却効果を有すると
共に、精神を安定させる芳香を発生して、自然に安眠を
促す環境を作り出すことができる枕を提供しようとする
にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明が講じた技術的手段は、枕の外面を形成する
筒状の外袋と、外袋に収納される網状体で形成した中袋
とを設け、該中袋に桧の木質からなる多数の球体を充填
すると共に、上記外袋には、その開口端を拡縮させる絞
り紐を設けて、端部を絞られた中袋により、高さを調節
可能にしたこと、また、枕の外面を形成する筒状の外袋
と、外袋に収納される網状体で形成した中袋とを設け、
該中袋に桧の木質からなる多数の球体を充填すると共
に、上記外袋には、その開口端を拡縮させる絞り紐を設
けて、端部を絞られた中袋により、高さを調節可能にし
た枕において、上記外袋上に載置して首まわりを押圧す
る球体を、絞り紐から延長した延長端部に取付けたこ
と、さらにまた、枕の外面を形成する筒状の外袋と、外
袋に収納される網状体で形成した中袋とを設け、該中袋
に桧の木質からなる多数の球体を充填した枕において、
上記多数の球体には、直径の異る球体が混合してあるこ
とを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】したがって、本発明によれば、まず、絞り紐に
より外袋の開口端を拡縮すれば、中袋の端部が絞られて
枕の高さを身体に合せて簡単に調節することができる。
ついで、就寝時には、中袋に充填された直径の異る球体
が首まわりのツボを刺激して指圧効果を与え、さらに、
球体間の空間で通気性が保持された多数の球体が、頭部
の蓄熱を迅速に放散して優れた冷却効果を与える。ま
た、絞り紐の延長端部に取り付けた球体を外袋に載置す
れば、所望する位置を強く刺激して、指圧効果を一層高
めることができる。そのうえ、桧の木質からなる球体
が、網状体を透して爽快な芳香を発生し、精神を安定さ
せる雰囲気にして、安眠を促す環境を作り出す。

【０００６】

【実施例】次に本発明の実施例を添付した図面に基いて
詳述に説明する。１は枕２の外面を形成する外袋、３は
該外袋１に収納される中袋であって、該中袋３はサラン
等の網状体４により角形の袋状に形成されている。上記
中袋３には、その一端にファスナー等の開閉具５を備え
た開口部６が形成されており、該開口部６から中袋３内
に、タイワンヒノキ等の桧材の木質で形成した多数の球
体７、７…が充填されている。また外袋１は、中袋３よ
りわずかに大形の筒状に形成されていて、該外袋１の開
口端から、球体７の充填された中袋３が収納されてい
る。この状態では、球体７が自重によって水平方向に拡
散し、枕２の形状が周知の水枕と同様な扁平状となるよ
うに構成されている。８は外袋１の開口端に設けた絞り
紐であって、該絞り紐８は、外袋１の外周に沿って縫成
した挿通孔９に、一対の調整紐８ａ、８ａが対向状に挿
通されていて、調整紐８ａ、８ａの突出端を両側方に引
けば、外袋１の開口端が縮小し、緩めれば開口端が拡開
する。そして上記絞り紐８が中袋３の両端部近傍位置に
設けられていて、開口端を縮小させると、中袋３の両端
位置が絞られて枕２の高さが高くなるようになってい
る。

【０００７】１０は外袋１上に載置される大形の球体で
あって、該球体１０は、いずれかの絞り紐８に連結した
取付紐１１の延長端部に取付られていて、球体１０を外
袋１の上に載置して首まわりを押圧できるようになって
いる。また前記中袋３に充填される桧の木質からなる球
体７は、直径ｄが略１ｃｍから３ｃｍの間の大きさ形成
されている。すなわち、直径ｄが略１ｃｍから1.5ｃｍ
は、親指以外の指先の大きさから、また３ｃｍは親指の
「腹」の寸法からそれぞれ算定したものであって、これ
らの球体７を混合することにより、隣接する球体７間に
十分な空間を形成して良好な通気性を保つと共に、球体
７が首まわりを刺激した際に、人手によるのと同様な指
圧効果を与えるためである。また球体７には、桧の枝葉
から抽出した精油分であるヒノキチオール等が噴霧され
ていて、球体７から生ずる自然の芳香を補強すると同時
に枕体２に殺菌性を付与するようになっている。

【０００８】上記のような構成から、枕２を使用するに
当り、まず、絞り紐８を引いて外袋１の開口端を縮小す
れば、端部を絞られた中袋３は、内部に拡散している多
数の球体７が、扁平状から円筒状に隆起変形すして固く
なるので、枕２の高さを身体に合せて簡単に調節するこ
とができる。そして就寝時には、固くなった表面から突
出する球体７が、外袋１を隔てて首まわりのツボである
安眠点を押圧刺激し、しかも球体７が指の大きさに対応
しているので、人手によって指圧したのと同様の優れた
指圧効果を与えることができる。さらに、取付紐１１に
取付けた球体１０を、外袋１上に載置して所望する位置
に当てれば、大形の球体１０は、固くなった枕２の内方
に没入することはなく、首まわりのツボを一層効果的に
刺激することができる。しかも十分な空間により、良好
な通気性を保持した多数の球体７が長時間に亘って優れ
た冷却効果を発揮するので、頭部の蓄熱を迅速に放散さ
せて、常に頭寒足熱の好ましい状態に維持することがで
きる。しかも、桧の木質からなる球体７が網状体４を透
して爽快な自然の芳香を発生するので、あたかも森林浴
のような精神を安定させる雰囲気となって、快適な安眠
を促すができる。また、睡眠中に発汗して、これを枕２
が吸収しても桧の精油分であるヒノキチオール等が殺菌
性を有するので、枕２を常に清潔な状態に保持すること
ができる。なお、夜間の急な発熱時等には、、外袋１の
絞り紐８を緩めれば、高さが低くなり固さも柔らかくな
るので、冷却効果の良好な枕２を水枕の代りに使用する
ことも可能である。

【０００９】

【発明の効果】これを要するに本発明は、枕の外面を形
成する筒状の外袋と、外袋に収納される網状体で形成し
た中袋とを設け、該中袋に桧の木質からなる多数の球体
を充填すると共に、上記外袋には、その開口端を拡縮さ
せる絞り紐を設けて、端部を絞られた中袋により、高さ
を調節可能とし、また外袋上に載置して首まわりを押圧
する球体を、絞り紐から延長した延長端部に取付け、さ
らにまた、中袋に充填した桧の木質からなる多数の球体
には、直径の異る球体が混合してあることから、枕を使
用するに当り、まず、外袋に設けた絞り紐により、開口
端を拡縮すれば、中袋の端部が絞られて内部に充填した
多数の球体が隆起変形するので、枕の高さを身体に合せ
て自由に調節することができる。そして就寝時には、直
径の異る球体が、外袋を隔てて首まわりのいわゆるツボ
を刺激するので、人手よるのと同様の指圧効果を与える
ことができ、しかも球体間に形成される空間で十分な通
気性が保持されるので、迅速に頭部の蓄熱を拡散する優
れた冷却効果を得ることができる。また、絞り紐の延長
端部に取付けた球体を外袋上に載置すれば、首まわりの
所望する位置を強く刺激することができるので、指圧効
果を一層高めることができる。そのうえ、桧の木質から
なる球体が、網状体を透して爽快な自然の芳香を発生し
て精神を安定させる雰囲気とするので、上記指圧効果お
よび冷却効果と相俟って快適な安眠を促す環境を作り出
すことができるものである。

【００１０】

【図面の簡単な説明】

【図１】一部を切欠いた全体斜視図である。

【図２】絞り紐を緩めて低くした状態を示す斜視図であ
る。

【図３】外袋の平面図である。

【図４】中袋の平面図である。

【図５】球体の平面図である。

【００１１】

【符号の説明】

１ 外袋 ２ 枕 ３ 中袋 ４ 網状体 ５ 開閉具 ６ 開口部 ７ 球体 ８ 絞り紐 ８ａ 調整紐 ９ 挿通孔 １０ 大形の球体 １１ 取付紐

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 枕の外面を形成する筒状の外袋と、外袋
   に収納される網状体で形成した中袋とを設け、該中袋に
   桧の木質からなる多数の球体を充填すると共に、上記外
   袋には、その開口端を拡縮させる絞り紐を設けて、端部
   を絞られた中袋により、高さを調節可能にしたことを特
   徴とする枕。
2. 【請求項２】 枕の外面を形成する筒状の外袋と、外袋
   に収納される網状体で形成した中袋とを設け、該中袋に
   桧の木質からなる多数の球体を充填すると共に、上記外
   袋には、その開口端を拡縮させる絞り紐を設けて、端部
   を絞られた中袋により、高さを調節可能にした枕におい
   て、上記外袋上に載置して首まわりを押圧する球体を、
   絞り紐から延長した延長端部に取付けたことを特徴とす
   る枕。
3. 【請求項３】 枕の外面を形成する外袋と、外袋に収納
   される網状体で形成した中袋とを設け、該中袋に桧の木
   質からなる多数の球体を充填した枕において、上記多数
   の球体には、直径の異る球体が混合してあることを特徴
   とする枕。