JP3049004U - 腰部用枕 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】持ち運びができるばかりでなく安価に入手可能
で、しかも手軽に使用可能な腰部用枕を提供する。鎮痛
作用と同時に鎮静作用をも果たす、腰部用枕を提供す
る。 【解決手段】この枕は、平坦な上面部と、この上面部よ
りも面積の広い底面部と、上面部から底面部外周にかけ
て傾斜した斜面部とを有する。斜面部のうち、枕の幅方
向一端側の斜面部が幅方向他端側の斜面部よりも幅広に
形成されている。上面部下方には空間部を有する。この
空間部には芳香材が収納されており、開閉自在な蓋体を
備える。そして、上記芳香剤からの芳香が外部空間に放
出可能な流通路が設けられる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】 本考案は、主として仰臥した状態で腰部に当てがうことにより、身体の前屈姿 勢あるいは前傾姿勢などを矯正すると共に腰部に生じた痛みを緩和する、腰部用 枕に関するものである。

【０００２】

【従来技術とその問題点】

長時間、前屈姿勢や前傾姿勢を続けると、腰に大きな負担がかかり、腰痛を生 じる。特に中高年者の場合、筋肉が衰えているためにその回復に時間を要する。 こうした腰痛を緩和あるいは除去するために、種々のマッサージ器や器具類が販 売されている。しかしながら、これらは、その多くが大型であったり、高価であ るために、手軽に持ち運びできず、あるいは入手しにいものであった。なかには 、操作が複雑で簡単に使用できないものもある。

【０００３】 また、こうした従来の器具類は、単に物理的あるいは電気的に筋肉の鎮痛作用 を行うものでしかなかった。

【０００４】 本考案の目的の一つは、簡単に持ち運びができるばかりでなく安価に入手可能 で、しかも手軽に使用可能な腰部用枕を提供することにある。 また、本考案の別の目的は、鎮痛作用と同時に鎮静作用をも果たす、腰部用枕 を提供することにある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記した目的を達成するために次の構成を備える。 上記した第一の目的を達成するために、請求項１の枕は、長さ方向と幅方向の 縦断面が略台形状を成している。この枕は、平坦な上面部と、この上面部よりも 面積の広い底面部と、上面部から底面部外周にかけて傾斜した斜面部とを有する 。そして、斜面部のうち、枕の幅方向一端側の斜面部が幅方向他端側の斜面部よ りも幅広に形成されている。幅広の斜面部にはヒップラインに合うような窪みを 形成すると良い。

【０００６】 斜面部のうち、枕の長さ方向両端側の斜面部は、横臥している身体の腰部と床 面との間に挿込み可能な程度の傾斜角度に形成すると良い。 また、上面部には、指圧用の突部を単数もしくは複数設けることもできる。

【０００７】 上記した第二の目的を達成するために、請求項４の考案は、請求項１記載の腰 部用枕において、上面部下方に空間部を有する。この空間部には芳香材が収納さ れており、開閉自在な蓋体を備える。そして、上記芳香剤からの芳香が外部空間 に放出可能な流通路が設けられる。

【０００８】 芳香材には、鎮痛作用あるいは鎮静作用のある香りを発散する、ポプリ、ハー ブなどの天然もしくは合成の芳香材料が含まれる。 蓋体は、それがそのまま上面部を兼ねるようにすることもできる。また、芳香 材の放出される流通路として、蓋体に多数の細孔を形成しても良い。

【０００９】

【実施の最良の形態】

以下、本考案を図示した実施例に基づいて詳説する。 図１は本考案の一実施例に係る腰部用枕の外観斜視図、図２はその断面図であ る。

【００１０】 この枕３は、ある程度のクッション性を備える素材によって形成された本体部 １とこれを覆うカバー２から成る。本体部１は、長さ方向と幅方向の両方向の縦 断面が略台形状を成すように形成されている。長方形状をした上面部４は、腰を 支持するに必要な面積を有する。同様な長方形状の底面部５は上面部４よりも大 きな面積を有する。

【００１１】 上面部４から底面部５の端部にかけて斜面部６が形成されている。４つの斜面 部６ａ〜６ｄのうち、枕本体１の幅ｗ方向の一端側の斜面部（図中前斜面部）６ ａは、幅方向の他端側の斜面部（図中後斜面部）６ｂよりも緩い角度で傾斜し幅 広になっている。

【００１２】 また、本体部の長さＬ方向の斜面部（図中左右斜面部）６ｃ．６ｄは、前斜面 部６ａほどではないが緩く傾斜している。これらの部分６ｃ，６ｄは、例えば横 臥した際に腰と床面等との間に生じる隙間に横からの挿入を容易とする傾斜角度 に形成される。 カバー２は、できれば肌触りが良く、耐洗濯性に富む布地によって縫製される 。

【００１３】 上面部４の下方には、凹所７が形成されている。凹所７は、上面に蓋体８が開 閉自在に取付けられ、蓋体８には凹所７と外部とを連通する通孔８ａが多数開け られている。凹所内には鎮痛あるいは鎮静作用を有する芳香材９が充填されてい る。芳香材９は、ポプリやハーブといった植物性の天然性芳香材や合成の芳香材 が適宜選択される。

【００１４】 なお、本実施例では、上記蓋体８は上面部４を覆うカバー裏面に固定されてい る。この構造では、カバーの開閉端２ａをフリーにし、あるいは面ファスナによ って開閉するようにしても良い。また、凹所内の芳香材収納空間７と外部とを連 通する通路は、本体部内部を貫通する構造にすることもできる。

【００１５】 この腰部用枕は、図中の前斜面部６ａを背側に後斜面部６ｂをヒップ側に位置 させ、上面部４を腰に当てがうようにして仰臥することにより、使用される。上 面部４が腰を持ち上げ維持することで腰周りの筋肉と背筋とが伸ばされ、腰痛を 緩和する。このとき、上面部４に図示しない指圧用の突起を複数設けておけば、 これらの突起が腰部のつぼにあたるなどして指圧作用を高める。

【００１６】 また、上面部４の蓋体８の通孔８ａから凹所内部の芳香材による芳香がカバー を通って常時発散されるので、心地良い香りによって使用者に精神的なリラック ス状態を生じさせる。鎮痛作用のある芳香材を用いることにより、芳香による鎮 静作用だけでなく痛みが和らぎあるいはだるさが軽減する。

【００１７】 この枕は、逆に幅広の斜面部６ａをヒップ側に、狭い斜面部６ｂを背側に位置 させて使用しても良い。この場合には、図示しないが、幅広の斜面部６ａにヒッ プラインに合わせた窪みを設けておくと効果的である。 更に、横臥した状態で本枕を使用する場合には、長さ方向左右の端部６ｃ，６ ｄが同様に緩く傾斜しているので、腰と床面等との間に生じる隙間にいずれかの 端部６ｃ，６ｄを挿し込むことにより所望の高さに腰を維持することができる。

【００１８】 不使用時には芳香材を凹所７から取り出しておいても良いが、収納したままで あれば適宜の載置場所の周囲空間にほのかな香りを発散して、その香りを楽しむ ことができる。 本考案に係る枕は、主として腰部に当てがって使用されるが、その他、幅広斜 面部を前側にして上面部で足首を支持させたり、横臥時の頭用枕として使用した り、いろいろな使用が可能である。

【００１９】

【考案の効果】

以上述べたように本考案によれば、上面部を腰に当てがうだけで腰部の筋肉を 無理なく伸ばして腰部の痛みを緩和できる。また、周囲の斜面部を有効に使用す ることにより、無理のない使用ができる。しかも、その構造自体は至って簡単で あるから、比較的軽量で持ち運びにも便利であり、しかも低廉に製作できる。

【００２０】 また、本考案によれば、腰部の筋肉などを物理的に伸ばすだけでなく、内部に 収納された芳香材によって痛みを精神面からも緩和でき、香りを楽しみながら使 用できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係る腰部用枕の外観斜視
図。

【図２】図１のII−II線断面図。

【符号の説明】

１は枕本体 ２はカバー ３は腰部用枕 ４は上面部 ５は底面部 ６は斜面部 ６ａは前方斜面部 ６ｂは後方斜面部 ６ｃ，６ｄは左右斜面部 ７は凹所 ８は蓋体 ８ａは通孔 ９は芳香材

Claims (9)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】長さ方向と幅方向の縦断面が略台形状を成
   し、 平坦な上面部と、この上面部よりも面積の広い底面部
   と、上面部から底面部外周にかけて傾斜した斜面部とを
   有し、 斜面部のうち、枕の幅方向一端側の斜面部が幅方向他端
   側の斜面部よりも幅広に形成されている、 腰部用枕。
2. 【請求項２】前記斜面部のうち、枕の長さ方向両端側の
   斜面部が、横臥している身体の腰部と床面との間に挿込
   み可能な程度の傾斜角度に形成されている、 請求項１記載の腰部用枕。
3. 【請求項３】前記上面部に指圧用の突部が設けられてい
   る、 請求項１もしくは２記載の腰部用枕。
4. 【請求項４】前記幅広の斜面部は、湾曲した窪み部を有
   する、 請求項１から３のいずれかに記載の腰部用枕。
5. 【請求項５】請求項１記載の腰部用枕において、 前記上面部下方に空間部が形成され、 この空間部に芳香材を収納し、 また、上記空間部には開閉自在な蓋体を設けると共に上
   記芳香剤からの芳香を外部空間に放出可能な流通路を設
   けた、 腰部用枕。
6. 【請求項６】前記芳香材は、ポプリ、ハーブなどの天然
   性の芳香材である、 請求項５記載の腰部用枕。
7. 【請求項７】前記芳香材は、鎮痛作用あるいは鎮静作用
   のある芳香を発散する天然もしくは合成の芳香材料を含
   んでいる、 請求項５記載の腰部用枕。
8. 【請求項８】前記空間部の蓋体が前記上面部を兼ねる、 請求項５から７のいずれかに記載の腰部用枕。
9. 【請求項９】前記流通路は、前記蓋体に形成した多数の
   細孔である、 請求項５から７のいずれかに記載の腰部用枕。