JPH05160966A - 光走査装置および感光体 - Google Patents

光走査装置および感光体

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JPH05160966A
JPH05160966A JP3324723A JP32472391A JPH05160966A JP H05160966 A JPH05160966 A JP H05160966A JP 3324723 A JP3324723 A JP 3324723A JP 32472391 A JP32472391 A JP 32472391A JP H05160966 A JPH05160966 A JP H05160966A
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optical filter
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Hiroaki Yasuda
裕昭 安田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感度が照射光波長に応じて変化する感光体を
光で走査する光走査装置において、感光体の感度の波長
依存性を簡単な構成によって補償する。 【構成】 感光体としての蓄積性蛍光体シート1を照射
する光ビーム31の光路に、蓄積性蛍光体シート1の分光
感度特性と逆の分光透過率特性を有する光学フィルター
37を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体レーザーから出射
した光を感光体上で走査させる光走査装置に関し、特に
詳細には、感度が照射光波長に応じて変化する感光体を
対象とした光走査装置に関するものである。
【0002】また本発明は、上述のように感度が照射光
波長に応じて変化する感光体に関するものである。
【0003】
【従来の技術】従来より、光走査記録装置や光通信装置
等において光ビームを発生する光源の1つとして、半導
体レーザーが広く用いられている。この半導体レーザー
は、ガスレーザー等に比べれば小型、安価で消費電力も
少なく、また駆動電流を変えることによって直接変調が
可能である等、数々の長所を有している。
【0004】この半導体レーザーを用いた光源装置にお
いては、一定の光量指令信号、あるいは段階的または連
続的に変えられる光量指令信号が示す所定光量が正確に
得られるように、いわゆるAPC(Automatic Power
Control)回路を設けて光出力安定化制御を行なうこ
とが多い。このAPC回路は、半導体レーザーの後方出
射光(画像記録等に供される前方出射光とは反対の方向
に出射する光ビーム)や、あるいは上記前方出射光の一
部をビームスプリッタ等で分岐させたモニター光の光量
を光検出器により検出し、その検出光量を所定値に保つ
ように半導体レーザーの駆動電流をフィードバック制御
するものである。
【0005】上述のように光出力安定化制御がかけられ
た半導体レーザーは、種々の感光体に照射するための光
を発する光源として使用されることも多い。またこの感
光体は、感度が照射光波長に応じて変化するものが多
く、そのような感光体としては、例えば銀塩写真フィル
ムや、特開昭55-116340 号公報等に開示されている蓄積
性蛍光体シート等が挙げられる。
【0006】なおここで、上記蓄積性蛍光体シートにつ
いて簡単に説明する。ある種の蛍光体に放射線(X線、
α線、β線、γ線、電子線、紫外線等)を照射すると、
この放射線エネルギーの一部が蛍光体中に蓄積され、こ
の蛍光体に可視光等の励起光を照射すると、蓄積された
エルネギーに応じて蛍光体が輝尽発光を示すことが知ら
れており、このような性質を示す蛍光体は蓄積性蛍光体
(輝尽性蛍光体)と呼ばれる。
【0007】この蓄積性蛍光体を利用して、人体等の放
射線画像情報を一旦蓄積性蛍光体の層を有するシートに
記録し、この蓄積性蛍光体シートをレーザ光等の励起光
で2次元走査して輝尽発光光を生ぜしめ、得られた輝尽
発光光を光電的に読み取って画像信号を得、この画像信
号に基づき写真感光材料等の記録材料、CRT等からな
る表示装置に放射線画像を可視像として出力させる放射
線画像情報記録再生システムも本出願人により既に提案
されている(特開昭55-12492号、同56-11395号等)。
【0008】ところで半導体レーザーにおいては、周囲
温度の変化によって発振波長が連続的に変動したり、特
にシングルモードの半導体レーザーにあっては温度変化
あるいは駆動電流の変化によりモードホッピングという
現象が起こり、発振波長が不連続に変化したりする。上
記のように半導体レーザーから発せられた光が、波長依
存性の有る感度特性を備えた感光体に照射される場合、
この発振波長変動は好ましくない事態を招くことにな
る。すなわち感光体が記録材料である場合には、発振波
長変動により記録画像の濃度が変動してしまうし、また
感光体が前述の蓄積性蛍光体シートである場合には、発
振波長変動により輝尽発光光量つまり読取画像の濃度が
変動してしまう。
【0009】特公昭63-60385号公報には、上述のような
感光体の感度の波長依存性を補償可能とした半導体レー
ザーの光出力安定化装置が示されている。この半導体レ
ーザーの光出力安定化装置は、光出力安定化制御のため
に光検出器によって検出されるモニター光の光路に、感
光体の分光感度特性に対応した分光透過率特性を有する
光学フィルターを挿入したものである。この構成によれ
ば、例えば半導体レーザーの発振波長が感光体の感度低
下側に変化した際には、光検出器の検出光量も減少する
ために光出力が増大され、感光体の感度低下が照射光量
増大によって補償される。発振波長が感光体の感度増大
側に変化した場合は、その逆である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの従来装置に
あっては、上記のような光学フィルターを半導体レーザ
ーケース内でレーザーダイオードチップと光量モニター
用PINフォトダイオードとの間に配置することは困難
である。そこで、APC回路用の光検出器としては半導
体レーザーと別体のものを用い、それに受光させるモニ
ター光は前方出射光を分岐させたものとせざるを得な
い。
【0011】このように半導体レーザー内蔵のフォトダ
イオードが使用できなければ、装置コストの点で不利で
ある。さらに、半導体レーザーの前方出射光を一部分岐
してモニター光として使用すれば、前方出射光の本来の
利用効率が低下することにもなる。
【0012】本発明は上記のような事情に鑑みてなされ
たものであり、モードホッピング等により半導体レーザ
ーの発振波長が変動した際に、感光体の感度の波長依存
性を正確に補償することができ、そして構成が簡単で、
レーザー光の利用効率も高い光走査装置を提供すること
を目的とするものである。
【0013】また本発明は、感度の波長依存性を正確に
補償することができる感光体を提供することを目的とす
るものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明による光走査装置
は、半導体レーザーと、この半導体レーザーから出射し
た光を、感度が照射光波長に応じて変化する感光体上で
走査させる走査光学系とを有する光走査装置において、
上記感光体の分光感度特性と逆の分光透過率特性を有す
る光学フィルターが、感光体に入射する光の光路に挿入
されたことを特徴とするものである。
【0015】また本発明による感光体は、感度が照射光
波長に応じて変化する感光層を有する感光体において、
感光層の上に、該感光層の分光感度特性と逆の分光透過
率特性を有するフィルター層が設けられたことを特徴と
するものである。
【0016】
【作用および発明の効果】本発明の光走査装置において
は、上述の通りの特性を有する光学フィルターが設けら
れているから、感光体に照射される光の波長が例えば感
光体の感度低下側に変動した際、この光学フィルターに
おける光透過量は増大方向に変化することになる。した
がって、感光体の感度低下が照射光量増大によって補償
される。波長が感光体の感度増大側に変化した場合は、
その逆である。
【0017】上述のような光学フィルターは、単体のも
のが用いられてもよいし、あるいは本来走査光学系にお
いて使用されるレンズ等の要素の表面に所定のコーティ
ングを施して、それに光学フィルターとしての機能を付
加するようにしてもよい。いずれにしてもそのような光
学フィルターは、感光体に向かう光の光路に容易に配置
可能である。
【0018】そしてこの構成においては、APC回路に
光学フィルターを挿入する必要が無くなるから、このA
PC回路は半導体レーザー内蔵の光量モニター用光検出
器を利用して構成可能となる。そうであれば、APC回
路のために別途光検出器を設ける必要が無くなり、光走
査装置は比較的安価に形成可能となる。そして光量モニ
ター用に半導体レーザーの前方出射光を分岐させる必要
も無くなって、その利用効率を高めることができる。
【0019】一方本発明による感光体を使用する際に
は、上述した光学フィルターと同様の作用を有するフィ
ルター層が、感光層に向かう光の光路に挿入された形と
なるから、この場合も上記と同様にして、感光体の感度
の波長依存性を補償可能となる。
【0020】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を
詳細に説明する。図1は本発明の第1実施例による光走
査装置を備えた放射線画像情報読取装置を示すものであ
る。図示されるように半導体レーザー30から発散光状態
で射出された光ビーム(レーザービーム)31はコリメー
ターレンズ32によって平行光化され、後述する光学フィ
ルター37を通してガルバノメータミラー等の光偏向器34
に入射する。
【0021】被写体を透過した放射線を照射する等によ
り、この被写体の放射線画像情報が蓄積記録された蓄積
性蛍光体シート1は、エンドレスベルト等の副走査手段
11により矢印Y方向に移動され、それとともに励起光と
しての光ビーム31が光偏向器34によって偏向され、通常
fθレンズからなる走査レンズ35を通してシート1上を
X方向に主走査する。この励起光走査を受けた蓄積性蛍
光体シート1の箇所からは、蓄積記録されている放射線
画像情報に応じた光量の輝尽発光光13が発散する。この
輝尽発光光13は、透明なアクリル板を成形して作られた
光ガイド14の一端面14aからこの光ガイド14の内部に入
射し、その中を全反射を繰返しながら進行して、円形に
丸められた端面14bから出射し、フォトマルチプライヤ
ー(光電子増倍管)15に受光される。このフォトマルチ
プライヤー15からは、輝尽発光光13の発光量に対応し
た、つまり上記放射線画像情報を示す画像信号Sが出力
される。
【0022】上記の画像信号Sは、対数増幅器16により
対数増幅され、次いでA/D変換器17に通されて、デジ
タル画像信号Dに変換される。このデジタル画像信号D
は次に画像処理回路20において階調処理等の画像処理を
受けた後、画像再生装置21に送られて、放射線画像の再
生に供せられる。この画像再生装置21は、CRT等から
なるディスプレイ手段でもよいし、感光フィルムに光走
査記録を行なう記録装置であってもよい。
【0023】次に、半導体レーザー30の光出力安定化制
御について説明する。半導体レーザー30のケース内に内
蔵されている光量モニター用PINフォトダイオード
(図示せず)は、レーザーダイオードチップの後方出射
光をモニター光として検出し、その光量を示す信号S1
を出力する。この光量信号S1はフィードバック制御回
路38に入力される。本実施例においてはこのフィードバ
ック制御回路38により、励起光31の光量が一定となるよ
うに光出力安定化制御がなされる。すなわちフィードバ
ック制御回路38は上記光量信号S1と基準信号とを比較
し、前者が後者を上回る場合は半導体レーザー30に注入
する駆動電流Iを低下させ、その反対の場合は駆動電流
Iを増大させる制御を行なう。それによりモニター光の
光量、すなわちそれと対応する励起光31の光量が一定の
値に安定する。なおフィードバック制御回路38として
は、従来より知られている一般的なものを用いればよ
い。
【0024】ここで、先に述べた光学フィルター37の作
用について説明する。蓄積性蛍光体シート1の励起光31
に対する感度(これは一定光量の励起光に対する輝尽発
光光量で規定される)は、図2に曲線aで示すような波
長依存性を有する。一方光学フィルター37は図2の曲線
bで示すように、蓄積性蛍光体シート1の分光感度特性
に逆に対応した分光透過率特性を有するものである。励
起光31の光路にこのような光学フィルター37が挿入され
ていると、半導体レーザー30のモードホッピング等によ
り励起光31の波長が変動した場合、その波長に応じて蓄
積性蛍光体シート1への励起光照射量が変化する。つま
り、励起光31の波長が長波長側にずれるに従って、この
照射光量はより増大する。励起光31の波長が短波長側に
ずれた場合は、その逆である。
【0025】すなわち励起光照射量は、その波長変化に
応じて、蓄積性蛍光体シート1の分光感度特性の逆特性
で変化する。このように蓄積性蛍光体シート1の感度の
波長依存性が励起光照射量の増減によって補償されれ
ば、画像再生装置21により再生される放射線画像の濃度
が励起光波長の変化によって変動することがなくなり、
高画質の放射線画像が再生されるようになる。
【0026】なお、分光感度特性が相異なる複数種類の
蓄積性蛍光体シート1を取り扱うような場合は、各蓄積
性蛍光体シート1の特性に対応した光学フィルターをそ
れぞれ用意し、それらをターレットに保持する等して、
選択的に励起光31の光路に挿入できるようにしておけば
便利である。
【0027】次に図3を参照して、本発明の第2実施例
による光走査装置について説明する。なおこの図3にお
いて、図1中のものと同等の要素については同番号を付
してあり、それらについての重複した説明は省略する。
【0028】この第2実施例の光走査装置においては、
走査レンズ35の表面に、多層膜からなるコーティング37
Aが施されている。このコーティング37Aは、第1実施
例における光学フィルター37と同じ分光透過率特性を有
するものである。このようにして走査レンズ35に光学フ
ィルターとしての機能が付加されていることにより、こ
の場合も第1実施例と同様に、蓄積性蛍光体シート1の
感度の波長依存性が励起光照射量の増減によって補償さ
れるようになる。
【0029】なお第1実施例における光学フィルター37
は、何枚か組み合わせて所望の分光透過率特性が得られ
るように構成してもよい。さらに、上述のようなコーテ
ィング37Aを施す場合も、それとは別の光学フィルター
とコーティング37Aとを併せて所望の分光透過率特性が
得られるように構成してもよい。
【0030】また本発明の光走査装置は、放射線画像情
報読取装置等の画像読取装置に限らず、感度が記録光波
長に応じて変わる感光体に画像を記録する装置に対して
も適用可能である。
【0031】次に図4を参照して、本発明の感光体の実
施例について説明する。この実施例の感光体は一例とし
て、図1に示したような装置によって放射線画像情報が
読み取られる蓄積性蛍光体シートである(ただしこの場
合、図1における光学フィルター37は不要)。この蓄積
性蛍光体シート1’は支持体1A上に感光層としての蓄
積性蛍光体層1Bが形成され、さらにその上にフィルタ
ー層1Cが形成されたものである。このフィルター層1
Cは、図3の装置におけるフィルター層37Aと同じ分光
透過率特性を有するものである。したがってこの場合
も、蓄積性蛍光体シート1’に励起光を照射して放射線
画像情報を読み取る際に、蓄積性蛍光体層1Bの感度の
波長依存性が励起光照射量の増減によって補償されるよ
うになる。
【0032】なお本発明の感光体は、上述の蓄積性蛍光
体シートに限らず、光走査によって画像記録がなされる
ものとして形成することもできる。
【0033】以上、使用光である励起光31の光量を一定
値に安定化させるように形成された実施例について説明
したが、本発明は、半導体レーザーを直接変調するに当
たり、連続的あるいは段階的に変えられる光量指令信号
に対して使用光光量が所定値となるように光出力安定化
制御を行なう場合にも同様に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による光走査装置が適用さ
れた放射線画像情報読取装置を示す概略図
【図2】図1の装置における光学フィルターの分光透過
率特性と、蓄積性蛍光体シートの分光感度特性とを示す
グラフ
【図3】本発明の第2実施例による光走査装置が適用さ
れた放射線画像情報読取装置を示す概略図
【図4】本発明の感光体の一実施例を示す側断面図
【符号の説明】
1、1’ 蓄積性蛍光体シート 1B 蓄積性蛍光体層 1C フィルター層 11 副走査手段 15 フォトマルチプライヤー 30 半導体レーザー 31 光ビーム 34 光偏向器 35 走査レンズ 37 光学フィルター 37A フィルター層 38 フィードバック制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/036 Z 9070−5C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体レーザーと、 この半導体レーザーから出射した光を、感度が照射光波
    長に応じて変化する感光体上で走査させる走査光学系と
    を有する光走査装置において、 前記感光体の分光感度特性と逆の分光透過率特性を有す
    る光学フィルターが、感光体に入射する光の光路に挿入
    されたことを特徴とする光走査装置。
  2. 【請求項2】 感度が照射光波長に応じて変化する感光
    層を有する感光体において、感光層の上に、該感光層の
    分光感度特性と逆の分光透過率特性を有するフィルター
    層が設けられていることを特徴とする感光体。
JP3324723A 1991-12-09 1991-12-09 光走査装置および感光体 Expired - Lifetime JP2903269B2 (ja)

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5312625A (en) * 1976-07-21 1978-02-04 Ricoh Co Ltd Improvement of spectral sensitivity of light sensitive material
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JPS62209564A (ja) * 1986-03-11 1987-09-14 Toshiba Corp 複写機

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