JPH05159895A - プラズマ着火電源装置 - Google Patents

プラズマ着火電源装置

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JPH05159895A
JPH05159895A JP3348012A JP34801291A JPH05159895A JP H05159895 A JPH05159895 A JP H05159895A JP 3348012 A JP3348012 A JP 3348012A JP 34801291 A JP34801291 A JP 34801291A JP H05159895 A JPH05159895 A JP H05159895A
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敏夫 入沢
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正巳 佐山
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克夫 米澤
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 単一の主電源部で複数のプラズマトーチの着
火を可能にすることにより、装置の簡略化と重量の軽減
を図る。 【構成】 主電源部19と、プラズマトーチと同数の副
電源部20,21とから構成され、主電源部19は設定
・同期信号37を出力する主電流制御部38と、設定・
同期信号37により電源整流部24からの直流電源を高
周波交流電源に変換するトランジスタスイッチング部2
6と、高周波交流電源をアーク負荷と絶縁する高周波ト
ランス部27と、直流電源に再変換する高周波整流部2
8とを有し、副電源部20,21は主電源部19からの
直流電源を高周波交流電源に変換するスイッチング部4
1,42と、前記設定・同期信号37を入力してスイッ
チング時期と出力電流を制御する副電流制御部54,5
5とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、航空機用エンジンの着
火、或いは自動車用エンジン等の着火、或いは溶接、切
断、溶射等に用いられるプラズマトーチのプラズマ着火
電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、航空機用エンジンや自動車用
エンジンの着火、或いは溶接、切断、溶射等にプラズマ
トーチが用いられている。
【0003】図3はプラズマトーチ17の一例を示すも
ので、作動流体供給管1から調節弁2を介して作動流体
3を高圧で供給すると共に、供給管4から調節弁5を介
して冷却用流体6を供給するようにしており、作動流体
供給管1から供給された高圧の作動流体3は、通路7か
らリング状の供給通路8を通る間に陰極ロッド9を冷却
し、その後噴出流路10に導かれて、前記陰極ロッド9
と陽極を構成する噴射ノズル11からなるアーク発生電
極12を通過してプラズマ化され、発生したプラズマ1
3はノズル口14により加速されて噴射される。又、供
給管4から供給された冷却用流体6は、噴射ノズル11
内の導入流路15を通って先端に導かれ、噴射ノズル1
1を冷却した後、冷却流体排出路16を介して外部に排
出されるようになっている。
【0004】上記した従来のプラズマトーチ17は、該
プラズマトーチ17を着火して作動させるために、図3
に示すように1つのプラズマトーチ17に対して1つの
電源装置18を備えたプラズマ着火電源装置を構成する
ようにしている。プラズマトーチ17が複数備えられて
いる装置の場合には、電源装置18を共用させるように
すれば装置設備を簡略化することができるが、単に電源
装置18を共用しようとしても電流分配が困難で一方の
プラズマトーチ17にのみ電流が流れてしまう結果とな
り、そのために従来電源を共用するようなことは行われ
ていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このため、上記従来の
プラズマ着火電源装置を例えば航空用エンジンのように
多数のプラズマトーチ17が備えられた設備に適用した
場合、大型の電源装置18がプラズマトーチ17と同数
必要になるために構成が複雑、大型化して非常に大きな
占有面積を必要とすると共に、大型の電源装置18はプ
ラズマトーチ17の近傍に配置することができないとい
った配置上の問題も有していた。又重量も増大すること
になるために、重量の軽減が要求される航空機用エンジ
ン等に於いては特に重要な問題となっている。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなし
たもので、単一の主電源部で複数のプラズマトーチの着
火を可能にすることにより、装置の簡略化と重量の軽減
を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の基本的構成は主
電源部とトーチと同数の複数の副電源部とからなり、主
電源部には高周波トランスを設けることにより各トーチ
のアーク負荷に関係なく各副電源部に均等に電流を供給
できるようにすると共に、各副電源部では各トーチのア
ーク負荷に応じて供給電流を制御するようにしたところ
にあるが、更に、主電源部は、交流電源を直流電源に整
流する電源整流部と、設定・同期信号を出力する主電流
制御部と、該主電流制御部からの設定・同期信号を入力
して前記電源整流部からの直流電源を高周波交流電源に
変換するトランジスタスイッチング部と、該トランジス
タスイッチング部からの高周波交流電源をアーク負荷と
絶縁し且つアーク負荷に適合した電圧に変換する高周波
トランス部と、該高周波トランス部からの高周波交流電
源を直流電源に変換する高周波整流部とを備えた構成を
有し、且つ副電源部は、前記主電源部の高周波整流部か
らの直流電源を受けて高周波交流電源に変換するスイッ
チング部と、前記主電流制御部からの設定・同期信号を
入力して前記スイッチング部におけるスイッチング時期
と出力電流を制御する副電流制御部とを夫々備えた構成
を有していることを特徴とするプラズマ着火電源装置、
に係るものである。
【0008】
【作用】交流電源が、後方に設置するトランス部を小型
化するため主電源部の電源整流部により直流電源に整流
された後、トランジスタスイッチング部により高周波交
流電源に変換される。トランジスタスイッチング部は主
電流制御部からの設定・同期信号(副電流制御部への設
定電流信号と各トーチの同時着火のための同期信号)が
入力されていることにより、前記電源整流部からの直流
電源を高周波交流電源に変換するスイッチング動作と出
力電流設定とを行う。トランジスタスイッチング部から
の高周波交流電源は高周波トランスに導かれてアーク負
荷と絶縁され、且つアーク負荷に適合した電圧に変換さ
れる。高周波トランスからの高周波交流電源は高周波整
流部に導かれて直流電源に再変換される。
【0009】主電源部の高周波整流部からの直流電源は
複数設けられた副電源部の夫々のスイッチング部に導か
れて高周波交流電源に変換される。この時、スイッチン
グ部は前記主電流制御部からの設定・同期信号を入力し
ている副電流制御部により、スイッチング時期と出力電
流が制御される。
【0010】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照しつつ説明
する。
【0011】図1及び図2は本発明のプラズマ着火電源
装置22の一例を示すもので、図示の例では1つの主電
源部19と2つのプラズマトーチ17に接続される2つ
の副電源部20,21により構成している。
【0012】上記したように、1つの主電源部19で複
数のプラズマトーチ17の着火を共用して行わせるに
は、各プラズマトーチ17に同時に同一電圧の電流を安
定して供給する必要がある。
【0013】このために、上記主電源部19には、電源
とアーク負荷との電位的な絶縁作用、副電源部20,2
1の作動管理、副電源部20,21の一次直流電源とし
ての機能、全体のシーケンス制御等の働きを持たせるよ
うにしている。
【0014】即ち、主電源部19には、交流電源23を
直流電源に整流する電源整流部24と、直流電源の電源
リップル(凹凸)を平滑にしリップルを軽減する平滑部
25と、トランジスタによるハーフブリッジで構成され
前記平滑部25からの直流電源を高周波の交流電源に変
換するトランジスタスイッチング部26と、トランジス
タスイッチング部26で変換された高周波交流電源を負
荷と絶縁し且つアーク負荷(アーク発生)に必要な電圧
に変換する高周波トランス部27と、高周波トランス部
27からの高周波交流電源は不整流のためこれを一旦整
流し直流電源に再変換する高周波整流部28と、2系統
ある副電源部20,21とのインピーダンスを整合し、
且つ高周波リップルを低減する負荷整合部29とを備え
ている。
【0015】更に、主電源部19にはシーケンス制御部
30が設けてあり、該シーケンス制御部30には起動・
停止スイッチ31からの起動・停止信号と出力電流設定
器32からの出力電流設定信号が入力されて出力電流設
定とスイッチング制御動作指令からなる制御信号33が
演算されて出力されるようになっていると共に、ガス制
御部34への指令信号35の出力とガス制御部34から
のガス不足信号36の入力を行って、着火制御とガス制
御を行うようになっている。
【0016】前記シーケンス制御部30からの出力電流
設定とスイッチング制御動作指令の2つの指令からなる
制御信号33を受けて、前記トランジスタスイッチング
部26に前記直流電源を高周波交流電源に変換するスイ
ッチング動作と出力電流設定とを行う設定・同期信号3
7を出力する主電流制御部38を設ける。上記主電流制
御部38には、トランジスタスイッチング部26のイン
バータ回路の保護のために電源電圧の過不足を検出し電
圧異常信号39を入力する電源電圧検出部40が接続し
てある。
【0017】他方、2つの副電源部20,21は各々、
1石のトランジスタにより構成されて前記主電源部19
の負荷整合部29からの直流電源を高周波交流電源に変
換するスイッチング部41,42と、該スイッチング部
41,42からの高周波交流電源を目的のアーク負荷に
インピーダンス整合させる負荷整合部43,44と、出
力電流をDCCT(直流電流変換)により検出する電流
検出部45,46と、着火用の高電圧高周波電源47,
48を出力電圧に重畳する高周波重畳部49,50と、
前記シーケンス制御部30からの指令信号51により約
1MHzの高周波発振により高周波重畳部49,50に
印加する高電圧高周波電源47,48を生成する高周波
発振部52,53とを備えている。
【0018】更に、副電源部20,21の夫々には、前
記主電流制御部19からの設定・同期信号37を入力し
て前記スイッチング部41,42におけるスイッチング
時期と出力電流を制御する副電流制御部54,55を備
える。この時、副電流制御部54,55は、前記電流検
出部45,46からの電流フィードバック信号56,5
7により出力電流を所定値になるように制御するように
なっている。図中58,59は出力電源を示す。
【0019】又、前記電源整流部24、トランジスタス
イッチング部26、高周波トランス部27、高周波整流
部28、スイッチング部41,42等の温度を検出した
温度信号60が前記シーケンス制御部30に入力されて
異常を管理し、異常があった場合には図2の冷却用流体
6以外の全ての動作を停止するようにしている。
【0020】以下作動を説明する。
【0021】起動・停止スイッチ31の起動信号を受け
たシーケンス制御部30は、ガス制御部34に対して図
2の作動流体3及び冷却用流体6の各々の調節弁2,5
を開とする指令信号35を出力する。プラズマトーチ1
7先端での作動流体3の流量が十分得られる時間を経過
した後(プリフロータイム後)、シーケンス制御部30
は主電流制御部38に対して出力電流設定とスイッチン
グ制御動作指令からなる制御信号33を出力する。主電
流制御部19はシーケンス制御部30からの制御信号3
3により設定・同期信号37を出力するPWM制御(パ
ルス幅調整制御)を開始する。PWM制御により生成さ
れたパルスは、分周同期制御され正のパルスと負のパル
スに分割される。これら正、負のパルスは共に2系統に
分けられ、1つはサブ情報として副電源部20,21の
副電流制御部54,55へ送られ、他の1つはパワー増
幅されトランジスタスイッチング部26のトランジスタ
の駆動信号として出力される。トランジスタスイッチン
グ部26は2石のハーフブリッジ構成となっており、
正、負のパルスがトランジスタに交互に加えられること
により直流電源を周波数約8KHzの高周波交流電源に
変換する。トランジスタスイッチング部26からの高周
波交流電源は、高周波トランス部27を経た後、高周波
整流部28により直流電源に再変換される。
【0022】前記高周波トランス部27は、電源とアー
ク負荷との絶縁と、アーク負荷に適合した電圧にするた
めに設けられている。再変換された直流電源は、次段の
負荷整合部29に送られて、アークとの整合をとり且つ
リップルを軽減し、副電源部20,21への電送路での
損失の補償とインバータ電流による放射ノイズの軽減が
行われるようになっている。
【0023】主電源部のシーケンス制御部は、A.イン
バータの保護・電源電圧の適不適、B.インバータ部の
故障による破損拡大の防止・アーム過電流、C.インバ
ータ部の故障の未然防止・冷却ガス、プラズマガスの不
足・使用率オーバーによるトランスやトランジスタの過
熱等に対して、冷却ガス以外の全ての動作を停止する異
常管理機能を有している。
【0024】2系統ある副電源部20,21の電流制御
は、夫々主電源部19の主電流制御部38から送出され
た設定・同期信号37による出力電流設定指令とスイッ
チングのサブ情報を副電流制御部54,55が受け取
り、該副電流制御部54,55は、これらの信号と電流
検出部45,46で検出した電流フィードバック信号5
6,57によりスイッチング部41,42の出力電流を
一定とするPWM制御(パルス幅調整制御)を行う。サ
ブ情報は、主電源部19のスイッチング動作と副電源部
20,21のスイッチング動作とを同期させる同期信号
である。今、一方の副電源部20のスイッチングを主電
源部19の高周波交流電源の正の半波と同期させて動作
させたとき、他の副電源部21は負の半波に同期して動
作するようにした信号である。この同期信号は副電源部
20,21の2つの系統が互いに相互干渉することを防
止し、結果として副電源部20,21の夫々の出力とが
異なった電圧で動作することが可能である。
【0025】スイッチング部41,42の次段の負荷整
合部43は、2つの目的を持っており、1つは各副電源
部20,21間での出力電圧のタイミングを合わせるこ
とである。他の1つはアーク負荷に対する着火及び保持
特性を改善することである。各副電源部20,21間で
のスイッチング開始のタイミングが半波分だけずれるた
め各々の出力を遅延させ、着火時の出力電圧のタイミン
グを合せる目的とアークの着火及び保持に整合したL,
C,R(リアクタンス、コンデンサ、抵抗)により安定
したアークを得る目的を有する。
【0026】最終段に接続された高周波重畳部49,5
0において、高周波発進部52,53により生成された
高電圧高周波電源47,48をカップリングコイルによ
り出力回路と結合させることにより、前記高周波交流電
源に重畳して出力電源58,59を図2のプラズマトー
チ17,17に出力し、着火を行わせてプラズマ13を
生じさせる。高電圧高周波電源47,48は、高周波交
流電源の半波に同期して発進するため、副電源部20,
21相互間の着火のずれを防止することができる。
【0027】起動、停止スイッチ31の停止信号を受け
たシーケンス制御部30は、冷却用流体6の供給を除い
て全ての動作を停止する。冷却用流体6は一定時間後に
停止される。冷却用流体6は、プラズマトーチ17やト
ランジスタスイッチング部26及び高周波トランス部2
7等を十分に冷却するために用いられる。
【0028】尚、本発明は上記実施例にのみ限定される
ものではなく、主電源部に対して3個以上の副電源部を
備えるようにしても良いこと、その他本発明の要旨を逸
脱しない範囲内に於いて種々変更を加え得ることは勿論
である。
【0029】
【発明の効果】上記した本発明のプラズマ着火電源装置
によれば、電源部を主電源部と複数の副電源部とで構成
し、電源とアーク負荷とを絶縁し、且つ主電源部と複数
の副電源部の出力電流を同期させるようにしたことによ
り、主電源部を共用して複数のプラズマトーチのプラズ
マ着火を可能にすることができ、よって構成を簡素化し
て設置面積の削減及び重量の低減を図ることができ、更
に副電源部は非常に小型化することができるので、プラ
ズマトーチ近傍への設置も容易となりとなり、且つ副電
源部を主電源部から離してプラズマトーチ近傍へ設置す
ることが可能になることにより高周波発振部が他に及ぼ
す影響も軽減できる等、種々の優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明の概略説明図である。
【図3】従来のプラズマ着火電源装置の一例を示す概略
説明図である。
【符号の説明】
19 主電源部 20 副電源部 21 副電源部 22 プラズマ着火電源装置 23 交流電源 24 電源整流器 26 トランジスタスイッチング部 27 高周波トランス部 28 高周波整流部 37 設定・同期信号 38 主電流制御部 41 スイッチング部 42 スイッチング部 54 副電流制御部 55 副電流制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐山 正巳 東京都田無市向台町三丁目5番1号 石川 島播磨重工業株式会社田無工場内 (72)発明者 米澤 克夫 東京都田無市向台町三丁目5番1号 石川 島播磨重工業株式会社田無工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主電源部と、プラズマトーチと同数の副
    電源部とから構成され、主電源部は、交流電源を直流電
    源に整流する電源整流部と、設定・同期信号を出力する
    主電流制御部と、該主電流制御部からの設定・同期信号
    を入力して前記電源整流部からの直流電源を高周波交流
    電源に変換するトランジスタスイッチング部と、該トラ
    ンジスタスイッチング部からの高周波交流電源をアーク
    負荷と絶縁し且つアーク負荷に適合した電圧に変換する
    高周波トランス部と、該高周波トランス部からの高周波
    交流電源を直流電源に変換する高周波整流部とを備えた
    構成を有し、且つ副電源部は、前記主電源部の高周波整
    流部からの直流電源を受けて高周波交流電源に変換する
    スイッチング部と、前記主電流制御部からの設定・同期
    信号を入力して前記スイッチング部におけるスイッチン
    グ時期と出力電流を制御する副電流制御部とを夫々備え
    た構成を有していることを特徴とするプラズマ着火電源
    装置。
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