JPH05159882A - 電子注入性電極の製造方法およびこの方法を用いた有機el素子の製造方法 - Google Patents

電子注入性電極の製造方法およびこの方法を用いた有機el素子の製造方法

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JPH05159882A
JPH05159882A JP3320776A JP32077691A JPH05159882A JP H05159882 A JPH05159882 A JP H05159882A JP 3320776 A JP3320776 A JP 3320776A JP 32077691 A JP32077691 A JP 32077691A JP H05159882 A JPH05159882 A JP H05159882A
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JP3320776A
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Hiroaki Nakamura
浩昭 中村
Tadashi Kusumoto
正 楠本
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/805Electrodes

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】アルカリ金属を含有する化学的安定性の高い電
子注入性電極をその組成を容易に制御しつつ製造する方
法と、発光効率が向上した均一発光の有機EL素子を容
易に得られる有機EL素子の製造方法を提供する。 【構成】Li合金及び/又はLi化合物をLi用蒸着源
とし、他に短周期律表のIb族、IIa族、IIb族、 III
a族、 IIIb族、IVa族、IVb族、Va族、Vb族、VI
a族、VIb族、 VIIb族及びVIII族のいずれかの族に属
する少なくとも1種の第2金属を第2蒸着源とする多元
蒸着法により、Li用蒸着源から実質的にLiのみを、
又第2蒸着源から第2金属を蒸着させて、Li含有膜か
らなる電子注入性電極を得る。有機EL素子の製造方法
では、互いに対向する2つの電極の間に少なくとも有機
発光材料が介在してなる有機EL素子を製造するにあた
って、2つの電極のうちの一方の電極を、上述した電子
注入性電極の製造方法に基づいて得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】本発明は、電子注入性電極の製造方法お
よび、電子注入性電極を備えた有機EL素子の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】陰極から直接または電子注入層を介して
有機発光材料へ注入された電子と、陽極から直接または
正孔注入層を介して有機発光材料へ注入された正孔とが
発光層内で再結合するときに生じる発光を利用する有機
EL素子等では、陰極として電子注入性電極が好ましく
利用されている。電子注入性電極、特に有機EL素子に
用いる電子注入性電極としては、n型Si表面をSiO
2 でカバーしたものやAl表面をAl2 3 でカバーし
たもの等のようなトンネル注入電極も知られているが
(米国特許第3,710,167号明細書)、一般に
は、発光層への電子注入効率を高めて発光効率を向上さ
せることを目的として、仕事関数の小さい電気伝導性の
金属、合金、金属間化合物等からなるものが多用されて
いる。
【0003】例えば、米国特許第4,539,507号
明細書には陰極にInを用いた有機EL素子が開示され
ている。また、欧州特許第0278757号明細書や特
開平3−231970号公報には、陰極としてMg系電
極を用いた有機EL素子が開示されている。すなわち、
欧州特許第0278757号明細書には、アルカリ金属
以外の複数の金属を含有する層からなり、かつこれらの
金属のうちの少なくとも1種の金属の仕事関数が4eV
以下である層からなる陰極(例えばAg、In、Sn、
Sb、Te、MnのいずれかとMgとからなるMg系電
極)を用いた有機EL素子が開示されており、特開平3
−231970号公報にはMg−In合金を陰極に用い
た有機EL素子が開示されている。
【0004】ところで、仕事関数の小ささという点から
すれば、Inや上記Mg系化合物よりもアルカリ金属の
方が好ましいものであり、実際に、米国特許第3,17
3,050号明細書や同第3,382,394号明細書
には、アルカリ金属、例えばNa−K合金を陰極に用い
た有機EL素子が開示されている。これらの明細書に開
示されている素子は、量子効率が高い(RCA Review vo
l.30,P322)という点では好ましいものであるが、アル
カリ金属やアルカリ金属同士の合金は活性が高く化学的
に不安定であるという難点を有しているため、陰極の化
学的安定性という点ではInや上記Mg系化合物よりも
劣る。
【0005】このため、仕事関数が小さいというアルカ
リ金属の利点を活かしつつ、化学的に不安定であるとい
うアルカリ金属の難点を解消した電子注入性電極の研究
・開発も進められている。例えば、特開昭60−165
770号公報には、反応性蒸着法で成膜(Li3 Nを蒸
着源として用いて窒素ガス雰囲気中で成膜)した窒化リ
チウム薄膜からなる電子注入性電極を用いた有機EL素
子が開示されている。また、特開昭60−165771
号公報には、Al−Li合金またはMg−Li合金を蒸
着源として用いた直接蒸着法により成膜したAl−Li
合金またはMg−Li合金からなる電子注入性電極を用
いた有機EL素子が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開昭60−1657
70号公報や特開昭60−165771号公報に開示さ
れている有機EL素子の電子注入性電極は、アルカリ金
属を用いた仕事関数の小さい電極であり、かつ化学的安
定性を向上させた電極ではあるが、これらの公報に開示
されている反応性蒸着法および直接蒸着法により電子注
入性電極を製造した場合には、蒸着膜(電子注入性電
極)の組成の制御がしづらいという難点がある。また有
機EL素子においては、電子注入性電極の緻密さが低か
ったり、この電子注入性電極の下地となる層(発光層ま
たは電子注入層)と当該電極との付着性が低かったりす
ると、均一な発光が得られないという問題が生じる。例
えば前記特開平3−231970号公報に開示されてい
る有機EL素子では、Mg系電極(Mg−In合金)と
発光層との付着性が低いために、ドーナツ状の発光を呈
する。
【0007】したがって本発明の第1の目的は、アルカ
リ金属を含有する化学的安定性の高い電子注入性電極を
当該電極の組成を容易に制御しつつ製造することが可能
な、電子注入性電極の製造方法を提供することにある。
また本発明の第2の目的は、発光効率が向上した均一発
光の有機EL素子を容易に得ることが可能な、有機EL
素子の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
る本発明の電子注入性電極の製造方法は、Li合金およ
び/またはLi化合物をLi用蒸着源とし、他に短周期
律表のIb族、IIa族、IIb族、 IIIa族、 IIIb族、
IVa族、IVb族、Va族、Vb族、VIa族、VIb族、 V
IIb族、およびVIII族のいずれかの族に属する少なくと
も1種の第2金属を第2蒸着源とする多元蒸着法によ
り、前記Li用蒸着源から実質的にLiのみを、そして
前記第2蒸着源から前記第2金属を蒸着させて、Li含
有膜からなる電極を得ることを特徴とするものである。
【0009】また、上記第2の目的を達成する本発明の
有機EL素子の製造方法は、互いに対向する2つの電極
の間に少なくとも有機発光材料が介在してなる有機EL
素子を製造するにあたって、Li合金および/またはL
i化合物をLi用蒸着源とし、他に短周期律表のIb
族、IIa族、IIb族、 IIIa族、 IIIb族、IVa族、IV
b族、Va族、Vb族、VIa族、VIb族、 VIIb族、お
よびVIII族のいずれかの族に属する少なくとも1種の第
2金属を第2蒸着源とする多元蒸着法により、前記Li
用蒸着源から実質的にLiのみを、そして前記第2蒸着
源から前記第2金属を蒸着させてLi含有膜を成膜する
ことにより、前記2つの電極のうちの一方の電極を形成
することを特徴とするものである。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。まず本発
明の電子注入性電極の製造方法(以下、方法Iというこ
とがある)について説明すると、この方法Iでは、上述
したようにLi合金および/またはLi化合物をLi用
蒸着源とし、他に短周期律表のIb族、IIa族、IIb
族、 IIIa族、 IIIb族、IVa族、IVb族、Va族、V
b族、VIa族、VIb族、 VIIb族、およびVIII族のいず
れかの族に属する少なくとも1種の第2金属を第2蒸着
源として用いる。
【0011】Li用蒸着源として用いられる上記Li合
金は、Liを含有する合金であれば他に制限はないが、
Liとアルカリ金属以外の金属との合金が好ましい。具
体例としてはLi−Mg、Li−Zn、Li−Yb等を
挙げることができるが、蒸着源としての安定性の点か
ら、Liと仕事関数が4.0eV以上の金属とを含有す
る合金が特に好ましい。Liと仕事関数が4.0eV以
上の金属との2元合金の具体例としてはLi−Mn、L
i−Pb、Li−Pt、Li−Si、Li−Se、Li
−Re、Li−Sb、Li−Sn、Li−Te、Li−
Tl、Li−In、Li−Hg、Li−Fe、Li−C
u、Li−Nb等の合金が挙げられる。また、Liと仕
事関数が4.0eV以上の金属とを含有する3元合金を
用いることもでき、具体例としてはLi−Al−Zn、
Li−Ag−Cr等が挙げられる。3元合金の場合に
は、Li以外の2種の金属の少なくとも一方が仕事関数
4.0eV以上の金属であることが好ましい。
【0012】これらの合金におけるLiの含有量は、5
〜90原子%であることが好ましい。Liの含有量が5
原子%未満では所定量のLiを蒸着させるのに多量の合
金(蒸着源)を必要とするので、実用には適さない。ま
た、Liの含有量が90原子%を超えると合金の反応性
が大きくなり、空気に触れただけでもかなり酸化してし
まうので、実用には適さない。
【0013】方法Iにおいては上記Li合金の他に、ま
たは上記Li合金とともに、Li化合物をLi用蒸着源
として用いることができる。このLi化合物の具体例と
しては、LiAl、LiTl、Li4 Sn、Li2 Zn
3 等の金属間化合物や、Li3 N、Li2 CO3 、Li
(CH3 )、LiBrO3 、Li3 PO4 、Li(CH
=CH2 )、Li(I−C3 7 )等の無機または有機
Li化合物が挙げられる。
【0014】本発明の方法IでLi用蒸着源と共に用い
られる第2蒸着源は、上述の如く短周期律表のIb族、
IIa族、IIb族、 IIIa族、 IIIb族、IVa族、IVb
族、Va族、Vb族、VIa族、VIb族、 VIIb族、およ
びVIII族のいずれかの族に属する少なくとも1種の第2
金属である。ここで第2金属とは、Liと合金を形成す
る金属や、Liと化合物を形成する金属を意味する。具
体例としては、Cu、Ag、Au(以上Ib族)、Mg
(以上IIa族)、Zn、Hg(以上IIb族)、Al、I
n、Tl(以上 IIIa族)、Y、Yb(以上 IIIb
族)、Si、Sn、Pb(以上IVa族)、Ti、Zr
(以上IVb族)、Sb、Bi(以上Va族)、Nb、T
a(以上Vb族)、Se、Te、(以上VIb族)、M
n、Re(以上 VIIb族)、Fe、Pt(以上VIII族)
が挙げられる。これらの中でも特に好ましい金属は、仕
事関数4.0eV以上の金属であり、具体例としてはC
u、Ag、Au、Hg、Al、In、Pt、Sn、P
b、Sb、Nb、Mn、Re、Fe、Pt等が挙げられ
る。
【0015】本発明の方法Iにおいては、Li用蒸着源
と第2蒸着源とを用いた多元蒸着により前記Li用蒸着
源から実質的にLiのみを、そして前記第2蒸着源から
上述した第2金属を蒸着させて、電子注入性電極として
のLi含有膜を成膜する。
【0016】上記Li用蒸着源から実質的にLiのみを
蒸着させる方法は、蒸着源を加熱して蒸気を基板上で凝
結させる方法であれば特に制限されないが、好ましい方
法として抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、高周波誘
導加熱法、分子線エピタキシー法、ホットウォール蒸着
法、イオンプレーティング法、クラスターイオンビーム
法等の真空蒸着法が挙げられる。ただし、Li用蒸着源
の加熱温度は、Li用蒸着源からLiのみが蒸着する温
度にする。Li以外の成分をも蒸着する温度まで加熱す
ると、得られる電子注入性電極の組成の制御ができなく
なるため好ましくない。
【0017】Li用蒸着源の加熱温度の上限は、Li用
蒸着源としてLi合金またはLiを含有する金属間化合
物を用いた場合には、このLi用蒸着源中に含まれるL
i以外の金属の蒸発が実質的に起き始める直前の温度で
ある。この温度は蒸着時の雰囲気圧により異なるが、例
えばLi用蒸着源としてLi−Nbを用いた場合(雰囲
気圧:4×10-4Pa)の加熱温度の上限は約2400
℃以下であり、LiAlを用いた場合(雰囲気圧:4×
10-4Pa)は約1300℃以下である。また、Li用
蒸着源として前記の無機または有機Li化合物を用いた
場合には、Li用蒸着源の加熱温度の上限は特に限定さ
れるものではないが、一般にはその化合物の熱分解温度
まで加熱すれば十分である。この場合、化合物を形成す
るLi以外の元素も熱分解により蒸発することになる
が、蒸着されずにポンプに引かれてしまうため、Li以
外の元素の蒸着は実質的に生じない。例えば、Li用蒸
着源としてLi3 Nを用いた場合、Li3 Nは845℃
で分解する(1気圧の場合)ので、845℃まで加熱す
れば十分である。なお、Li用蒸着源の加熱温度の下限
は、上述したいずれの方法を適用した場合でも500℃
以上、好ましくは600℃以上である。500℃未満で
はLiの蒸発が実質的に起こらないため(Liの蒸気圧
が低すぎるため)好ましくない。
【0018】一方、第2蒸着源から第2金属を蒸着させ
る方法は、金属を蒸着する方法であれば特に限定される
ものではなく、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、高
周波誘導加熱法、分子線エピタキシー法、ホットウォー
ル蒸着法、イオンプレーティング法、クラスターイオン
ビーム法等の真空蒸着法や、2極スパッタ法、2極マグ
ネトロンスパッタ法、3極および4極プラズマスパッタ
法、イオンビームスパッタ法等のスパッタ法を適用する
ことができるが、特に真空蒸着法を用いるのが好まし
い。
【0019】前記Liの蒸着速度と前記第2金属の蒸着
速度とは、本発明の方法Iにより得られる電子注入性電
極の組成(原子数比)がLiの蒸着速度と第2金属の蒸
着速度との比より算出される値に実質的に一致すること
から、目的とする電子注入性電極の組成(原子数比)に
応じて適宜選択される。換言すれば、Liの蒸着速度と
第2金属の蒸着速度とを適宜設定することにより、得ら
れる電子注入性電極の組成を容易に制御することができ
る。
【0020】本発明の方法Iにより得られる電子注入性
電極は、Liと少なくとも1種の第2金属とからなるL
i含有膜であるため、Li単体からなる電子注入性電極
よりも化学的安定性が高い。電子注入性電極中のLiの
含有量は5〜90原子%であることが好ましい。その理
由は、5%未満では仕事関数が小さいというLiの利点
が電極に殆ど反映されず、90%を超えると電極の化学
的反応性が大きくなり過ぎて空気に触れただけでかなり
酸化してしまうからである。
【0021】次に、本発明の有機EL素子の製造方法
(以下、方法IIということがある)について説明する
と、この方法IIでは、前述したように、互いに対向する
2つの電極の間に少なくとも有機発光材料が介在してな
る有機EL素子を製造するにあたって、Li合金および
/またはLi化合物をLi用蒸着源とし、他に短周期律
表のIb族、IIa族、IIb族、 IIIa族、 IIIb族、IV
a族、IVb族、Va族、Vb族、VIa族、VIb族、 VII
b族、およびVIII族のいずれかの族に属する少なくとも
1種の第2金属を第2蒸着源とする多元蒸着法により、
前記Li用蒸着源から実質的にLiのみを、そして前記
第2蒸着源から前記第2金属を蒸着させてLi含有膜を
成膜することにより、前記2つの電極のうちの一方の電
極を形成する。すなわち本発明の方法IIでは、有機EL
素子を構成する2つの電極のうちの一方の電極(陰極)
を、前述した本発明の方法Iにより形成する。
【0022】有機EL素子の構成としては、陽極/発
光層/陰極、陽極/正孔注入層/発光層/陰極、陽
極/発光層/電子注入層/陰極、陽極/正孔注入層/
発光層/電子注入層/陰極、などがあるが、本発明の方
法IIは、いかなる構成の有機EL素子を製造する場合に
も適用することができる。また、本発明の方法IIにより
有機EL素子を製造する場合、陰極以外の材料および陰
極以外の形成方法は特に限定されるものではなく、種々
の材料を用いて種々の方法により形成することができ
る。
【0023】例えば、発光層の材料として使用可能な有
機化合物としては、特に限定はないが、ベンゾチアゾー
ル系、ベンゾイミダゾール系、ベンゾオキサゾール系等
の蛍光増白剤、金属キレート化オキシノイド化合物、ス
チリルベンゼン系化合物等を挙げることができる。
【0024】具体的に化合物名を示せば、例えば、特開
昭59−194393号公報に開示されているものが挙
げられる。その代表例としては、2,5−ビス(5,7
−ジ−t−ペンチル−2−ベンゾオキサゾリル)−1,
3,4−チアジアゾール、4,4′−ビス(5,7−t
−ペンチル−2−ベンゾオキサゾリル)スチルベン、
4,4′−ビス[5,7−ジ−(2−メチル−2−ブチ
ル)−2−ベンゾオキサゾリル]スチルベン、2,5−
ビス(5,7−ジ−t−ペンチル−2−ベンゾオキサゾ
リル)チオフェン、2,5−ビス[5−α,α−ジメチ
ルベンジル−2−ベンゾオキサゾリル]チオフェン、
2,5−ビス[5,7−ジ−(2−メチル−2−ブチ
ル)−2−ベンゾオキサゾリル]−3,4−ジフェニル
チオフェン、2,5−ビス(5−メチル−2−ベンゾオ
キサゾリル)チオフェン、4,4′−ビス(2−ベンゾ
オキサゾリル)ビフェニル、5−メチル−2−[2−
[4−(5−メチル−2−ベンゾオキサゾリル)フェニ
ル]ビニル]ベンゾオキサゾール、2−[2−(4−ク
ロロフェニル)ビニル]ナフト[1,2−d]オキサゾ
ール等のベンゾオキサゾール系、2,2′−(p−フェ
ニレンジビニレン)−ビスベンゾチアゾール等のベンゾ
チアゾール系、2−[2−[4−(2−ベンゾイミダゾ
リル)フェニル]ビニル]ベンゾイミダゾール、2−
[2−(4−カルボキシフェニル)ビニル]ベンゾイミ
ダゾール等のベンゾイミダゾール系等の蛍光増白剤が挙
げられる。さらに、他の有用な化合物は、ケミストリー
・オブ・シンセティック・ダイズ1971,628〜6
37頁および640頁に列挙されている。
【0025】前記キレート化オキシノイド化合物として
は、例えば特開昭63−295695号公報に開示され
ているものを用いることができる。その代表例として
は、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ビス
(8−キノリノール)マグネシウム、ビス(ベンゾ
[f]−8−キノリノール)亜鉛、ビス(2−メチル−
8−キノリノラート)アルミニウムオキシド、トリス
(8−キノリノール)インジウム、トリス(5−メチル
−8−キノリノール)アルミニウム、8−キノリノール
リチウム、、トリス(5−クロロ−8−キノリノール)
ガリウム、ビス(5−クロロ−8−キノリノール)カル
シウム、ポリ[亜鉛(II)−ビス(8−ヒドロキシ−5
−キノリノニル)メタン]等の8−ヒドロキシキノリン
系金属錯体やジリチウムエピントリジオン等が挙げられ
る。
【0026】また、前記スチリルベンゼン系化合物とし
ては、例えば欧州特許第0319881号明細書や欧州
特許第0373582号明細書に開示されているものを
用いることができる。その代表例としては、1,4−ビ
ス(2−メチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(3
−メチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(4−メチ
ルスチリル)ベンゼン、ジスチリルベンゼン、1,4−
ビス(2−エチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス
(3−エチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(2−
メチルスチリル)−2−メチルベンゼン、1,4−ビス
(2−メチルスチリル)−2−エチルベンゼン等が挙げ
られる。
【0027】また、特開平2−252793号公報に開
示されているジスチリルピラジン誘導体も発光層の材料
として用いることができる。その代表例としては、2,
5−ビス(4−メチルスチリル)ピラジン、2,5−ビ
ス(4−エチルスチリル)ピラジン、2,5−ビス[2
−(1−ナフチル)ビニル]ピラジン、2,5−ビス
(4−メトキシスチリル)ピラジン、2,5−ビス[2
−(4−ビフェニル)ビニル]ピラジン、2,5−ビス
[2−(1−ピレニル)ビニル]ピラジン等が挙げられ
る。その他のものとして、例えば欧州特許第03877
15号明細書に開示されているポリフェニル系化合物も
発光層の材料として用いることもできる。
【0028】さらに、上述した蛍光増白剤、金属キレー
ト化オキシノイド化合物、およびスチリルベンゼン系化
合物等以外に、例えば12−フタロペリノン(J.Appl.P
hys., 第27巻,L713(1988年))、1,4−
ジフェニル−1,3−ブタジエン、1,1,4,4−テ
トラフェニル−1,3−ブタジエン(以上、Appl.Phys.
Lett.,第56巻,L799(1990年))、ナフタル
イミド誘導体(特開平2−305886号公報)、ペリ
レン誘導体(特開平2−189890号公報)、オキサ
ジアゾール誘導体(特開平2−216791号公報、ま
たは第38回応用物理学関係連合講演会で浜田らによっ
て開示されたオキサジアゾール誘導体)、アルダジン誘
導体(特開平2−220393号公報)、ピラジリン誘
導体(特開平2−220394号公報)、シクロペンタ
ジエン誘導体(特開平2−289675号公報)、ピロ
ロピロール誘導体(特開平2−296891号公報)、
スチリルアミン誘導体(Appl.Phys.Lett.,第56巻,L
799(1990年))、クマリン系化合物(特開平2
−191694号公報)、国際公開公報WO90/13
148やAppl.Phys.Lett.,vol 58,18,P1982(1991) に記
載されているような高分子化合物等も、発光層の材料と
して用いることができる。
【0029】本発明では、特に発光層の材料として、芳
香族ジメチリディン系化合物(欧州特許第038876
8号明細書や特開平3−231970号公報に開示のも
の)を用いることが好ましい。具体例としては、1,4
−フェニレンジメチリディン、4,4′−フェニレンジ
メチリディン、2,5−キシリレンジメチリディン、
2,6−ナフチレンジメチリディン、1,4−ビフェニ
レンジメチリディン、1,4−p−テレフェニレンジメ
チリディン、9,10−アントラセンジイルジメチリデ
ィン、4,4′−(2,2−ジ−t−ブチルフェニルビ
ニル)ビフェニル(以下、DTBPVBiと略記す
る)、4,4′−(2,2−ジフェニルビニル)ビフェ
ニル(以下、DPVBiと略記する)等、およびそれら
の誘導体が挙げられる。
【0030】上記材料を用いて発光層を形成する方法と
しては、例えば蒸着法、スピンコート法、キャスト法、
LB法等の公知の方法を適用することができる。発光層
は、特に分子堆積膜であることが好ましい。ここで分子
堆積膜とは、気相状態の材料化合物から沈着され形成さ
れた薄膜や、溶液状態または液相状態の材料化合物から
固体化され形成された膜のことであり、通常この分子堆
積膜は、LB法により形成された薄膜(分子累積膜)と
は凝集構造、高次構造の相違や、それに起因する機能的
な相違により区分することができる。また、特開昭57
−51781号公報等に開示されているように、樹脂等
の結着剤と材料化合物とを溶剤に溶かして溶液とした
後、これをスピンコート法等により薄膜化することによ
っても、発光層を形成することができる。
【0031】このようにして形成される発光層の膜厚に
ついては特に制限はなく、状況に応じて適宜選択するこ
とができるが、通常5nm〜5μmの範囲が好ましい。
有機EL素子における発光層は、電界印加時に、陽極ま
たは正孔注入層から正孔を注入することができ、かつ陰
極または電子注入層から電子を注入することができる注
入機能、注入された電荷(電子と正孔)を電界の力で移
動させる輸送機能、電子と正孔の再結合の場を提供し、
これを発光につなげる発光機能等を有している。なお、
正孔の注入されやすさと電子の注入されやすさとの間に
は違いがあっても構わない。また、正孔と電子の移動度
で表される輸送機能に大小があってもよいが、少なくと
もどちらか一方を移動させることが好ましい。
【0032】陽極の材料としては、仕事関数の大きい
(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物またはこ
れらの混合物が好ましく用いられる。具体例としてはA
u等の金属、CuI、ITO、SnO2 、ZnO等の誘
電性透明材料が挙げられる。陽極は、蒸着法やスパッタ
法等の方法で上記材料の薄膜を形成することにより作製
することができる。発光層からの発光を陽極より取り出
す場合、陽極の透過率は10%より大きいことが望まし
い。また、陽極のシート抵抗は数百Ω/□以下が好まし
い。陽極の膜厚は材料にもよるが、通常10nm〜1μ
m、好ましくは10〜200nmの範囲で選択される。
【0033】必要に応じて設けられる正孔注入層の材料
としては、従来より光導伝材料の正孔注入材料として慣
用されているものや有機EL素子の正孔注入層に使用さ
れている公知のものの中から任意のものを選択して用い
ることができる。正孔注入層の材料は、正孔の注入、電
子の障壁性のいづれかを有するものであり、有機物ある
いは無機物のどちらでもよい。
【0034】具体例としては、例えばトリアゾール誘導
体(米国特許第3,112,197号明細書等参照)、
オキサジアゾール誘導体(米国特許第3,189,44
7号明細書等参照)、イミダゾール誘導体(特公昭37
−16096号公報等参照)、ポリアリールアルカン誘
導体(米国特許第3,615,402号明細書、同第
3,820,989号明細書、同第3,542,544
号明細書、特公昭45−555号公報、同51−109
83号公報、特開昭51−93224号公報、同55−
17105号公報、同56−4148号公報、同55−
108667号公報、同55−156953号公報、同
56−36656号公報等参照)、ピラゾリン誘導体お
よびピラゾロン誘導体(米国特許第3,180,729
号明細書、同第4,278,746号明細書、特開昭5
5−88064号公報、同55−88065号公報、同
49−105537号公報、同55−51086号公
報、同56−80051号公報、同56−88141号
公報、同57−45545号公報、同54−11263
7号公報、同55−74546号公報等参照)、フェニ
レンジアミン誘導体(米国特許第3,615,404号
明細書、特公昭51−10105号公報、同46−37
12号公報、同47−25336号公報、特開昭54−
53435号公報、同54−110536号公報、同5
4−119925号公報等参照)、アリールアミン誘導
体(米国特許第3,567,450号明細書、同第3,
180,703号明細書、同第3,240,597号明
細書、同第3,658,520号明細書、同第4,23
2,103号明細書、同第4,175,961号明細
書、同第4,012,376号明細書、特公昭49−3
5702号公報、同39−27577号公報、特開昭5
5−144250号公報、同56−119132号公
報、同56−22437号公報、西独特許第1,11
0,518号明細書等参照)、アミノ置換カルコン誘導
体(米国特許第3,526,501号明細書等参照)、
オキサゾール誘導体(米国特許第3,257,203号
明細書等に開示のもの)、スチリルアントラセン誘導体
(特開昭56−46234号公報等参照)、フルオレノ
ン誘導体(特開昭54−110837号公報等参照)、
ヒドラゾン誘導体(米国特許第3,717,462号明
細書、特開昭54−59143号公報、同55−520
63号公報、同55−52064号公報、同55−46
760号公報、同55−85495号公報、同57−1
1350号公報、同57−148749号公報、特開平
2−311591号公報等参照)、スチルベン誘導体
(特開昭61−210363号公報、同61−2284
51号公報、同61−14642号公報、同61−72
255号公報、同62−47646号公報、同62−3
6674号公報、同62−10652号公報、同62−
30255号公報、同60−93445号公報、同60
−94462号公報、同60−174749号公報、同
60−175052号公報等参照)、シラザン誘導体
(米国特許第4,950,950号明細書)、ポリシラ
ン系(特開平2−204996号公報)、アニリン系共
重合体(特開平2−282263号公報)、特開平1−
211399号公報に開示されている導電性高分子オリ
ゴマー(特にチオフェンオリゴマー)等を挙げることが
できる。
【0035】正孔注入層の材料としては上記のものを使
用することができるが、ポルフィリン化合物(特開昭6
3−2956965号公報等に開示のもの)、芳香族第
三級アミン化合物およびスチリルアミン化合物(米国特
許第4,127,412号明細書、特開昭53−270
33号公報、同54−58445号公報、同54−14
9634号公報、同54−64299号公報、同55−
79450号公報、同55−144250号公報、同5
6−119132号公報、同61−295558号公
報、同61−98353号公報、同63−295695
号公報等参照)、特に芳香族第三級アミン化合物を用い
ることが好ましい。
【0036】上記ポルフィリン化合物の代表例として
は、ポルフィン、1,10,15,20−テトラフェニ
ル−21H,23H−ポルフィン銅(II)、1,10,
15,20−テトラフェニル−21H,23H−ポルフ
ィン亜鉛(II)、5,10,15,20−テトラキス
(ペンタフルオロフェニル)−21H,23H−ポルフ
ィン、シリコンフタロシアニンオキシド、アルミニウム
フタロシアニンクロリド、フタロシアニン(無金属)、
ジリチウムフタロシアニン、銅テトラメチルフタロシア
ニン、銅フタロシアニン、クロムフタロシアニン、亜鉛
フタロシアニン、鉛フタロシアニン、チタニウムフタロ
シアニンオキシド、Mgフタロシアニン、銅オクタメチ
ルフタロシアニン等があげられる。
【0037】また、前記芳香族第三級アミン化合物およ
びスチリルアミン化合物の代表例としては、N,N,
N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノフェ
ニル、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス−(3−
メチルフェニル)−[1,1′−ビフェニル]−4,
4′−ジアミン(以下、TPDAと略記する)、2,2
−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパ
ン、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニ
ル)シクロヘキサン、N,N,N′,N′−テトラ−p
−トリル−4,4′−ジアミノビフェニル、1,1−ビ
ス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニ
ルシクロヘキサン、ビス(4−ジメチルアミノ−2−メ
チルフェニル)フェニルメタン、ビス(4−ジ−p−ト
リルアミノフェニル)フェニルメタン、N,N′−ジフ
ェニル−N,N′−ジ(4−メトキシフェニル)−4,
4′−ジアミノビフェニル、N,N,N′,N′−テト
ラフェニル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、
4,4′−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニ
ル、N,N,N−トリ(p−トリル)アミン、4−(ジ
−p−トリルアミノ)−4′−[4(ジ−p−トリルア
ミノ)スチリル]スチルベン、4−N,N−ジフェニル
アミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン、3−メト
キシ−4′−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼ
ン、N−フェニルカルバゾール等が挙げられる。また、
発光層の材料として示した前述の芳香族ジメチリディン
系化合物も、正孔注入層の材料として使用することがで
きる。
【0038】正孔注入層は、上述した化合物を、例えば
真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法等の
公知の方法により薄膜化することにより形成することが
できる。正孔注入層としての膜厚は特に制限されない
が、通常は5nm〜5μmである。この正孔注入層は、
上述した材料の1種または2種以上からなる一層構造で
あってもよいし、同一組成または異種組成の複数層から
なる複層構造であってもよい。
【0039】必要に応じて設けられる電子注入層は、陰
極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有して
いればよく、その材料としては従来公知の化合物の中か
ら任意のものを選択して用いることができる。
【0040】具体例としては、ニトロ置換フルオレノン
誘導体、特開昭57−149259号公報、同58−5
5450号公報、同63−104061号公報等に開示
されているアントラキノジメタン誘導体、Polymer Prep
rints,Japan Vol.37,No.3(1988)p.681等に記載されてい
るジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導
体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無
水物、カルボジイミド、Japanese Journal of Applied
Physics,27,L 269(1988)、特開昭60−69657号公
報、同61−143764号公報、同61−14815
9号公報等に開示されているフレオレニリデンメタン誘
導体、特開昭61−225151号公報、同61−23
3750号公報等に開示されているアントラキノジメタ
ン誘導体およびアントロン誘導体、Appl.Phys.Lett.,5
5,15,1489や前述の第38回応用物理学関係連合講演会
で浜田らによって開示されたオキサジアゾール誘導体、
特開昭59−194393号公報に開示されている一連
の電子伝達性化合物等が挙げられる。なお、特開昭59
−194393号公報では前記電子伝達性化合物を発光
層の材料として開示しているが、本発明者らの検討によ
れば、電子注入層の材料としても用いることができるこ
とが明らかとなった。
【0041】また、8−キノリノール誘導体の金属錯
体、具体的にはトリス(8−キノリノール)アルミニウ
ム、トリス(5,7−ジクロロ−8−キノリノール)ア
ルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−8−キノリノ
ール)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−キノリ
ノール)アルミニウム等や、これらの金属錯体の中心金
属がIn、Mg、Cu、Ca、Sn、またはPbに置き
代わった金属錯体等も電子注入層の材料として用いるこ
とができる。その他に、メタルフリーあるいはメタルフ
タロシアニン、またはそれらの末端がアルキル基、スル
ホン基等で置換されているものも望ましい。また、発光
層の材料として例示したジスチリルピラジン誘導体も、
電子注入層の材料として用いることができる。
【0042】電子注入層は、上述した化合物を、例えば
真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法等の
公知の方法により薄膜化することにより形成することが
できる。電子注入層としての膜厚は特に制限されない
が、通常は5nm〜5μmである。この電子注入層は、
上述した材料の1種または2種以上からなる一層構造で
あってもよいし、同一組成または異種組成の複数層から
なる複層構造であってもよい。
【0043】なお正孔注入層の材料としては、p型−S
i、p型−SiC等の無機化合物からなる正孔注入輸送
材料を用いることもでき、電子注入層の材料としては、
n型−Si、n型−SiC等の無機化合物からなる電子
注入輸送材料を用いることもできる。正孔注入層用の無
機材料および電子注入層用の無機材料の具体例として
は、国際公開公報WO90/05998に開示されてい
る無機半導体が挙げられる。
【0044】以上例示した材料および方法により発光
層、陽極、必要に応じての正孔注入層、および必要に応
じての電子注入層を形成し、前述した方法Iにより陰極
を形成する本発明の方法IIは、前述したようにいかなる
構成の有機EL素子を製造する場合にも適用することが
できるが、以下に、基板上に陽極/正孔注入層/発光層
/陰極が設けられた有機EL素を本発明の方法IIに基づ
いて製造する場合の一例を簡単に説明する。
【0045】まず適当な基板上に、陽極材料からなる薄
膜を1μm以下、好ましくは10〜200nmの範囲の
膜厚になるように蒸着やスパッタリング等の方法により
形成して、陽極を作製する。次に、この陽極上に正孔注
入層を設ける。正孔注入層の形成は、前述したように真
空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法等の方
法により行うことができるが、均質な膜が得られやす
く、かつピンホールが生成しにくい等の点から、真空蒸
着法により形成することが好ましい。真空蒸着法により
正孔注入層を形成する場合、その蒸着条件は、使用する
化合物(正孔注入層の材料)、目的とする正孔注入層の
結晶構造や再結合構造等により異なるが、一般に蒸着源
温度50〜450℃、真空度10-5〜10-3Pa、蒸着
速度0.01〜50nm/sec 、基板温度−50〜30
0℃、膜厚5nm〜5μmの範囲で適宜選択することが
好ましい。
【0046】次に発光層を形成した後、この発光層上に
方法Iに基づいてLiと少なくとも1種の第2金属とを
多元蒸着して、陰極としてのLi含有膜を形成する。こ
れにより目的とする有機EL素子が得られる。Liと少
なくとも1種の第2金属とを共に真空蒸着法により多元
蒸着して陰極を形成する場合の蒸着条件は、使用する化
合物(陰極の材料)等により異なるが、一般に蒸着源温
度100〜5000℃、真空度1×10-2Pa以下、蒸
着速度0.001〜100nm/秒、基板温度−200
〜500℃の範囲で適宜選択することが好ましい。な
お、この有機EL素子の製造においていは、製造順を逆
にして、基板上に陰極/発光層/正孔注入層/陽極の順
に製造することも可能である。
【0047】このようにして得られた有機EL素子に直
流電圧を印加する場合、陽極を+、陰極を−の極性にし
て5〜40Vの電圧を印加すると、発光が観測できる。
また、逆の極性で電圧を印加しても電流は流れず、発光
は全く生じない。さらに、交流電圧を印加した場合に
は、陽極が+、陰極が−の極性になったときにのみ均一
な発光が観測される。なお、印加する交流の波形は任意
でよい。
【0048】本発明の方法IIに基づいて有機EL素子を
製造した場合、仕事関数の小さい陰極をこの陰極の組成
を容易に制御しつつ設けることができるため、発光効率
が向上した有機EL素子を容易に得ることができる。ま
た同時に、方法Iにより得られるLi含有膜(陰極)は
発光層あるいは電子注入層との付着性がよく、かつ緻密
な膜であるため、均一発光の有機EL素子を容易に得る
ことができる。
【0049】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1 25×75×1.1mmのサイズのガラス基板上にIT
O膜(陽極に相当)を100nmの厚さで成膜したもの
を透明支持基板とした。この透明支持基板をイソプロピ
ルアルコールで30分間超音波洗浄した後、純水で30
分間洗浄し、最後に再びイソプロピルアルコールで30
分間超音波洗浄した。洗浄後の透明支持基板を市販の真
空蒸着装置[日本真空技術(株)製]の基板ホルダーに
固定し、モリブデン製抵抗加熱ボートにN,N′−ジフ
ェニル−N,N′−ビス−(3−メチルフェニル)−
[1,1′−ビフェニル]−4,4′−ジアミン(以
下、TPDAという)を200mg入れ、また別のモリ
ブデン製抵抗加熱ボートに4,4′−(2,2−ジフェ
ニルビニル)ビフェニル(以下、DPVBiという)を
200mg入れて、真空チャンバー内を1×10-4Pa
まで減圧した。
【0050】その後、TPDAを入れた前記抵抗加熱ボ
ートを215〜220℃まで加熱して、TPDAを蒸着
速度0.1〜0.3nm/sec で透明支持基板のITO
膜上に堆積させて、膜厚60nmの正孔注入層を成膜し
た。このときの基板温度は室温であった。これを真空チ
ャンバーから取り出すことなく、DPVBiを入れた前
述のモリブデン製抵抗加熱ボートを250℃に加熱し、
DPVBiを0.1〜0.2nm/sec の蒸着速度で正
孔注入層上に堆積させて、膜厚60nmの発光層を成膜
した。このときの基板温度も室温であった。
【0051】次に、真空チャンバー内の真空を一旦破っ
て、蒸着装置に備えられているマスク自動交換機構によ
り電極用マスクを付け、モリブデン製抵抗加熱ボートに
Li用蒸着源として市販のLiAl化合物を入れるとと
もにタングステン製バスケットに第2蒸着源(第2金
属)としてAlを1g入れた後、真空チャンバー内を2
×10-4Paまで減圧した。減圧後、Alを入れたタン
グステン製バスケットに通電して0.2nm/sec の蒸
着速度でAlを発光層上に蒸着させ、同時に、LiAl
化合物を入れたモリブデン製バスケットに通電してLi
Al化合物を800℃に加熱することにより0.15n
m/sec の蒸着速度でLiを発光層上に蒸着させて、膜
厚150nmのLiAl膜からなる電子注入性電極(陰
極)を得た。このようにガラス基板上にITO膜(陽
極)、正孔注入層、発光層、および電子注入性電極(陰
極)を設けたことにより、有機EL素子が得られた。
【0052】このようにして得られた有機EL素子にお
ける電子注入性電極(陰極)の組成をX線光電子分光法
(XPS)により分析したところ、この電極はLiとA
lの混合金属からなり、Liの割合は36原子%である
ことが確認された。そして、このLiの割合は、Liと
Alそれぞれの蒸着速度の比(0.15:0.2=3:
4)から算出した値に実質的に一致した。
【0053】また、得られた有機EL素子の電子注入性
電極(陰極)を−の極性に、陽極(ITO膜)を+の極
性にして12.5Vの直流電圧(電流密度:56mA/
cm2 )を印加したところ、400cd/m2 の青色発
光が観測された。このときの電力変換効率は0.18lm
/Wであり、高効率であった。そして、発光中の素子を
肉眼と拡大鏡とで目視観察したところ、発光しない点
(ダークスポット)は認められず素子全体がむらなく発
光しており、均一発光であることが確認された。
【0054】実施例2 まず、発光層の材料として4,4′−(2,2−ジ−t
−ブチルフェニルビニル)ビフェニル(以下、DTBP
VBiという)を用い、このDTBPVBiの蒸着時の
モリブデン製抵抗加熱ボートの温度を330℃とした以
外は実施例1と全く同様にして、ガラス基板上にITO
膜、正孔注入層、発光層を順次積層した。次に、モリブ
デン製抵抗加熱ボートにLi用蒸着源としてLi3 Nを
1g入れ、真空チャンバー内に設置されている電子ビー
ム蒸着装置のハースに第2蒸着源(第2金属)としてA
lを10g入れた後、真空チャンバー内を2×10 -4
aまで減圧した。減圧後、Li3 Nを入れたモリブデン
製バスケットに通電してLi3 Nを850℃に加熱する
ことにより0.15nm/sec の蒸着速度でLiを発光
層上に蒸着させ、同時に、電子ビーム(加速電圧4k
V,エミッション電流340mA)をAlに照射するこ
とにより0.6nm/sec の蒸着速度でAlを発光層上
に蒸着させて、膜厚150nmのLiAl膜からなる電
子注入性電極(陰極)を得た。このようにガラス基板上
にITO膜(陽極)、正孔注入層、発光層、および電子
注入性電極(陰極)を設けたことにより、有機EL素子
が得られた。
【0055】このようにして得られた有機EL素子にお
ける電子注入性電極(陰極)の組成を実施例1と同様に
して分析したところ、この電極はLiとAlの混合金属
からなり、Liの割合は16原子%であることが確認さ
れた。そして、このLiの割合は、LiとAlそれぞれ
の蒸着速度の比(0.15:0.6=1:4)から算出
した値に実質的に一致した。
【0056】また、得られた有機EL素子の電子注入性
電極(陰極)を−の極性に、陽極(ITO膜)を+の極
性にして10Vの直流電圧(電流密度:59mA/cm
2 )を印加したところ、652cd/m2 の青色発光が
観測された。このときの電力変換効率は0.35lm/W
であり、高効率であった。そして、発光を実施例1と同
様にして観察したところ、均一発光であることが確認さ
れた。
【0057】実施例3 まず、発光層の材料としてトリス−(8−キノリノー
ル)アルミニウム(以下、Alq.という)を用い、こ
のAlq.の蒸着時のモリブデン製抵抗加熱ボートの温
度を315℃とした以外は実施例1と全く同様にして、
ガラス基板上にITO膜、正孔注入層、発光層を順次積
層した。次に、Liの蒸着速度を0.4nm/sec 、A
lの蒸着速度を0.2nm/sec とした以外は実施例1
と同様にして膜厚150nmのLiAl膜からなる電子
注入性電極(陰極)を得た。このようにガラス基板上に
ITO膜(陽極)、正孔注入層、発光層、および電子注
入性電極(陰極)を設けたことにより、有機EL素子が
得られた。
【0058】このようにして得られた有機EL素子にお
ける電子注入性電極(陰極)の組成を実施例1と同様に
して分析したところ、この電極はLiとAlの混合金属
からなり、Liの割合は60原子%であることが確認さ
れた。そして、このLiの割合は、LiとAlそれぞれ
の蒸着速度の比(0.4:0.2=2:1)から算出し
た値に実質的に一致した。
【0059】また、得られた有機EL素子の電子注入性
電極(陰極)を−の極性に、陽極(ITO膜)を+の極
性にして7.5Vの直流電圧(電流密度:45mA/c
2 )を印加したところ、900cd/m2 の緑色発光
が観測された。このときの電力変換効率は0.84lm/
Wであり、高効率であった。そして、発光を実施例1と
同様にして観察したところ、均一発光であることが確認
された。
【0060】実施例4 まず、実施例2と全く同様にして、ガラス基板上にIT
O膜、正孔注入層、発光層を順次積層した。次に、モリ
ブデン製抵抗加熱ボートにLi用蒸着源としてLiAl
化合物を入れ、タングステン製バスケットに第2蒸着源
(第2金属)としてInを1g入れた後、真空チャンバ
ー内を2×10-4Paまで減圧した。減圧後、Inを入
れたタングステン製バスケットに通電して0.6nm/
sec の蒸着速度でInを発光層上に蒸着させ、同時に、
LiAl化合物を入れたモリブデン製バスケットに通電
してLiAl化合物を800℃に加熱することにより
0.4nm/sec の蒸着速度でLiを発光層上に蒸着さ
せて、膜厚150nmのLiIn膜からなる電子注入性
電極(陰極)を得た。このようにガラス基板上にITO
膜(陽極)、正孔注入層、発光層、および電子注入性電
極(陰極)を設けたことにより、有機EL素子が得られ
た。
【0061】このようにして得られた有機EL素子にお
ける電子注入性電極(陰極)の組成を実施例1と同様に
して分析したところ、この電極はLiとInの混合金属
からなり、Liの割合は54原子%であることが確認さ
れた。そして、このLiの割合は、LiとInそれぞれ
の蒸着速度の比(0.4:0.6=2:3)から算出し
た値に実質的に一致した。
【0062】また、得られた有機EL素子の電子注入性
電極(陰極)を−の極性に、陽極(ITO膜)を+の極
性にして20Vの直流電圧(電流密度:30mA/cm
2 )を印加したところ、200cd/m2 の青色発光が
観測された。このときの電力変換効率は0.14lm/W
であり、高効率であった。そして、発光を実施例1と同
様にして観察したところ、均一発光であることが確認さ
れた。
【0063】実施例5 まず、実施例3と全く同様にして、ガラス基板上にIT
O膜、正孔注入層、発光層を順次積層した。次に、モリ
ブデン製抵抗加熱ボートにLi用蒸着源としてLi−C
u合金を入れ、タングステン製バスケットに第2蒸着源
(第2金属)としてAlを1g入れた後、真空チャンバ
ー内を2×10-4Paまで減圧した。減圧後、Alを入
れたタングステン製バスケットに通電して0.4nm/
sec の蒸着速度でAlを発光層上に蒸着させ、同時に、
Li−Cu合金を入れたモリブデン製バスケットに通電
してLi−Cu合金を800℃に加熱することにより
0.2nm/sec の蒸着速度でLiを発光層上に蒸着さ
せて、膜厚150nmのLiAl膜からなる電子注入性
電極(陰極)を得た。このようにガラス基板上にITO
膜(陽極)、正孔注入層、発光層、および電子注入性電
極(陰極)を設けたことにより、有機EL素子が得られ
た。
【0064】このようにして得られた有機EL素子にお
ける電子注入性電極(陰極)の組成を実施例1と同様に
して分析したところ、この電極はLiとAlの混合金属
からなり、Liの割合は28原子%であることが確認さ
れた。そして、このLiの割合は、LiとAlそれぞれ
の蒸着速度の比(0.2:0.4=1:2)に実質的に
一致した。
【0065】また、得られた有機EL素子の電子注入性
電極(陰極)を−の極性に、陽極(ITO膜)を+の極
性にして7.5Vの直流電圧(電流密度:43mA/c
2 )を印加したところ、850cd/m2 の緑色発光
が観測された。このときの電力変換効率は0.83lm/
Wであり、高効率であった。そして、発光を実施例1と
同様にして観察したところ、均一発光であることが確認
された。
【0066】比較例1 まず、実施例1と全く同様にして、ガラス基板上にIT
O膜、正孔注入層、発光層を順次積層した。次に、モリ
ブデン製抵抗加熱ボートにLiAl化合物を入れ、真空
チャンバー内を2×10-4Paまで減圧した。減圧後、
モリブデン製バスケットに通電してLiAl化合物を8
00℃に加熱することにより0.15nm/sec の蒸着
速度でLiを発光層上に蒸着させて、膜厚150nmの
陰極を得た。5分間の冷却の後に真空チャンバー内をリ
ークして、得られた素子を大気中に取り出したところ金
属光沢の電極(陰極)ができていたが、この電極は大気
中でみるみるうちに光沢を失い、約15分後には白濁し
たものに変化してしまった。
【0067】変化後の素子に電圧を印加したが電流は全
く流れず、発光もしなかった。この素子の陰極をXPS
により分析したところ、陰極全体に亘ってLiと酸素が
検出され、Alは検出されなかった。さらに、Liのエ
ネルギーシフトから、この電極(陰極)は酸化リチウム
になっていることが確認された。
【0068】比較例2 LiAl化合物に代えてLi3 Nを用いた以外は比較例
1とまったく同様にして素子を得た。5分間の冷却の後
に真空チャンバー内をリークして、得られた素子を大気
中に取り出したところ金属光沢の電極(陰極)ができて
いたが、この電極は約15分後には白濁したものに変化
してしまった。
【0069】変化後の素子に電圧を印加したが電流は全
く流れず、発光もしなかった。この素子の陰極をXPS
により分析したところ、この電極(陰極)は酸化リチウ
ムになっていることが確認された。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法Iに
よればアルカリ金属を含有する化学的安定性の高い電子
注入性電極をその組成を容易に制御しつつ製造すること
ができる。また、本発明の方法IIによれば発光効率が向
上した均一発光の有機EL素子を容易に得ることができ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Li合金および/またはLi化合物をLi
    用蒸着源とし、他に短周期律表のIb族、IIa族、IIb
    族、 IIIa族、 IIIb族、IVa族、IVb族、Va族、V
    b族、VIa族、VIb族、 VIIb族、およびVIII族のいず
    れかの族に属する少なくとも1種の第2金属を第2蒸着
    源とする多元蒸着法により、前記Li用蒸着源から実質
    的にLiのみを、そして前記第2蒸着源から前記第2金
    属を蒸着させて、Li含有膜からなる電極を得ることを
    特徴とする電子注入性電極の製造方法。
  2. 【請求項2】第2金属が4.0eV以上の仕事関数を有
    する、請求項1に記載の電子注入性電極の製造方法。
  3. 【請求項3】互いに対向する2つの電極の間に少なくと
    も有機発光材料が介在してなる有機EL素子を製造する
    にあたり、 Li合金および/またはLi化合物をLi用蒸着源と
    し、他に短周期律表のIb族、IIa族、IIb族、 IIIa
    族、 IIIb族、IVa族、IVb族、Va族、Vb族、VIa
    族、VIb族、 VIIb族、およびVIII族のいずれかの族に
    属する少なくとも1種の第2金属を第2蒸着源とする多
    元蒸着法により、前記Li用蒸着源から実質的にLiの
    みを、そして前記第2蒸着源から前記第2金属を蒸着さ
    せてLi含有膜を成膜することにより、前記2つの電極
    のうちの一方の電極を形成することを特徴とする有機E
    L素子の製造方法。
  4. 【請求項4】第2金属が4.0eV以上の仕事関数を有
    する、請求項3に記載の有機EL素子の製造方法。
  5. 【請求項5】Li化合物としてLiAl化合物を用い
    る、請求項3または請求項4に記載の有機EL素子の製
    造方法。
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