JPH05159647A - 酸化物超電導線材の製造方法 - Google Patents

酸化物超電導線材の製造方法

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JPH05159647A JP3349518A JP34951891A JPH05159647A JP H05159647 A JPH05159647 A JP H05159647A JP 3349518 A JP3349518 A JP 3349518A JP 34951891 A JP34951891 A JP 34951891A JP H05159647 A JPH05159647 A JP H05159647A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 超電導線材の周面に安定化材を均一な厚さで
密着性良く被覆することができ、接触抵抗が小さい酸化
物超電導線材を製造することができる酸化物超電導線材
の製造方法を提供することを目的とする。 【構成】 酸化物超電導組成のセラミック線材を溶融及
び凝固により線径2mm以下にし、この線材の周面に
0.3A/dm2以上の電流密度でCuを電気メッキ
し、このCuメッキ層の上に、0.3A/dm2以上の
電流密度でAgを電気メッキする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はBi−Si−Ca−Cu
−O系(以下、BSCCO系ともいう)超電導組成の焼
結体を出発原料とする酸化物超電導線材の製造方法に関
し、特にその外周面に安定化材として、接触抵抗が小さ
い複合メッキ層(Cu層及びAg層から構成される)を
備えた酸化物超電導線材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、酸化物超電導線材は以下に示す方
法により製造されている。即ち、先ず、超電導組成の酸
化物粉末を加圧成形して成形体を得る。次に、この成形
体を銀等の金属パイプ中に充填して封入する。次に、こ
の金属パイプを所望の線径に伸線加工する。次いで、加
熱処理を施すことにより、芯部の粉末成形体を焼結させ
る。
【0003】このようにして製造された酸化物超電導線
材においては、芯部の酸化物超電導体が金属で被覆され
ているため、この被覆部の金属が超電導線材の安定化材
として作用する。つまり、酸化物超電導体は、超電導状
態での電気抵抗は存在しないが、何らかの外乱要因で常
電導状態に遷移したときに、その電気抵抗は通常の金属
導体よりも著しく高くなる。この常電導遷移時における
高抵抗状態及びこれによる線材の焼損を防止するため
に、酸化物超電導体を被覆する安定化材が必要となる。
従って、安定化材としては、通常、低温域で電気抵抗が
低いAl、Cu及びAg等の金属が使用されている。な
お、上述の酸化物超電導線材の製造方法において、前記
金属パイプとして銀パイプを使用た場合は、特に銀シー
ス法とよばれている。
【0004】しかしながら、上述した酸化物超電導線材
の製造方法においては、以下に示す欠点がある。
【0005】(1)粉末成形体の充填密度の差異によっ
て、芯部の線径にバラツキが生じやすい。
【0006】(2)この線材の超電導現象が発生する部
分(即ち、芯部)の線径を測定するためには、被覆部の
銀を剥ぎ取る必要がある。
【0007】(3)酸化物超電導体からなる芯部が焼結
体であるため、僅かな曲げ応力によりこの部分にクラッ
クが生じやすい。
【0008】(4)酸化物超電導体からなる芯部が焼結
体であるため、この部分に多数の空隙が存在すると共に
結晶粒が微細なことから、粒界面積が大きく、高い臨界
電流密度を得ることが困難である。
【0009】そこで、焼結体からなる酸化物超電導組成
の線材を形成した後、この線材を局部的に溶融し、その
後凝固させることにより所望の線径の酸化物超電導線材
を得る溶融法が提案されている(R.S.Feigelson,et.a
l., Science 第240巻,1642頁,1988年及びA,Kurosaka,e
t,al., Appl.Phys,Lett.第55(4)巻,I4頁 July,1989年
等)。この溶融法には、以下に示す利点がある。
【0010】(1)空隙が少なく、ab面が育成方向に
配向している結晶構造の線材を得ることができるので、
容易に高臨界電流密度を得ることができる。
【0011】(2)製造時に線径をモニタしながら線材
を形成することができるため、線材の線径を均一にする
ことが容易である。また、製造後の線材の線径を非破壊
で測定することができる。
【0012】(3)焼結体で構成される線材に比して、
可撓性が優れている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た溶融法による酸化物超電導線材の製造方法には以下に
示す問題点がある。即ち、溶融法により製造された酸化
物超電導線材は、常電導状態に遷移した場合のことを考
慮して、その周面に安定化材を被覆する必要がある。こ
の必要性にも拘らず、現在のところ溶融法によって製造
された酸化物超電導線材の周面に安定化材を被覆する技
術は確立されていない。
【0014】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、Bi系酸化物超電導組成の焼結体を出発原
料として溶融及び凝固の工程を経て製造された線材を芯
材とし、この芯材の周面に安定化材が均一な厚さで且つ
良好な密着性で被覆された酸化物超電導線材を製造する
ことができる酸化物超電導線材の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る酸化物超電
導線材の製造方法は、Bi−Sr−Ca−Cu−O系超
電導組成のセラミックス線材を酸化雰囲気中にてその融
点以上の温度に加熱して溶融部を形成し、この溶融部か
ら融液を連続的に引き出して凝固させ、線径が2mm以
下の線材を形成する工程と、得られた線材の外周面に
0.3A/dm2以上の電流密度でCuを電気メッキし
てCuメッキ層を被覆する工程と、このCuメッキ層の
上に0.3A/dm2 以上の電流密度でAgを電気メッ
キしてAgメッキ層を形成する工程とを有することを特
徴とする。
【0016】
【作用】本願発明者等は、Bi系酸化物超電導組成の原
料線材を溶融し、その後凝固させて得た線材が室温にお
いて電気伝導体であること、更に焼結体に比較して緻密
な結晶構造となっていることに着目し、この線材の周面
への電気メッキによる金属の被覆を種々試みた。メッキ
用金属としては、電気メッキ処理が容易で、しかも工業
的な規模で使用可能なAg及びCuを選定した。これに
より、以下の事実が判明した。
【0017】(1)線径を2mm以下としたBi系超電
導線材に、電流密度を0.3A/dm2 以上に設定して
Ag又はCuを電気メッキすることにより、超電導線材
の周面にAg層又はCu層を均一な厚さで形成すること
ができる。
【0018】(2)Agの電気メッキよりも、Cuの電
気メッキによって形成されたメッキ層の方が芯材である
Bi系酸化物超電導体に対する密着性が優れており、接
触抵抗が小さい。
【0019】(3)また、Agの方がCuよりも酸化雰
囲気中で安定である。従って、Bi系酸化物超電導体に
電気メッキによってCuを被覆した後、その外周面にA
gメッキ層を形成した複合メッキ層とする。この場合
に、Cuメッキ層とAgメッキ層との間に接触抵抗があ
ると考えられるが、Agの電気メッキ時の電流密度を
0.3A/dm2 以上に設定することにより、Cuのみ
の単層メッキ層と同等レベルの接触抵抗を得ることがで
きる。
【0020】次に、本発明における各数値限定の理由に
ついて説明する。
【0021】(1)線径の限定理由 Bi系酸化物超電導組成の原料線材から溶融及び凝固の
工程を経てその線径が2mmを超える酸化物超電導線材
を製造しようとすると、ab面が線材の長手方向に配向
した結晶構造の線材を得ることが極めて困難であり、配
向性が劣化する。従って、超電導線材の臨界電流密度が
低下してしまう。また、線径が2mmを超えたBi系酸
化物超電導線材は、電気メッキ工程において、厚さが均
一であり且つ密着性が良好なメッキ層を形成することが
困難である。従って、原料線材から溶融及び凝固の工程
を経て形成した線材の線径は2mm以下であることが必
要である。
【0022】(2)電気メッキ時の電流密度の限定理由 Cu層及びAg層を電気メッキにより形成するに際し、
電流密度が0.3A/dm2 未満の場合は、Bi系超電
導線材の線径が2mm以下であっても、厚さが均一であ
ると共に密着性が良好なCuメッキ層及びAgメッキ層
を形成することが困難である。従って、Cuメッキ及び
Agメッキ時の電流密度は0.3A/dm2 以上である
ことが必要である。
【0023】
【実施例】次に、本発明の実施例について添付の図面を
参照して説明する。
【0024】図1は本発明の実施例において使用する超
電導細線の製造装置を示す断面図である。
【0025】超電導組成の焼結体からなる原料線材1は
その上端を原料線材供給用駆動軸8に取り付けられた線
材ホルダ6aに固定され、その長手方向を垂直にして支
持されている。また、供給用駆動軸8の下方には引き下
げ用駆動軸7が配置されており、引き下げ用駆動軸7に
取付けられた線材ホルダ6bには引き下げ用ガイド線材
2が固定されている。この供給用駆動軸8及び引き下げ
用駆動軸7は、夫々駆動装置(図示せず)により所定の
相対速度を有して連動して上下動することができる。
【0026】この原料線材1の通過域には、筒状の加熱
炉9がその軸方向を垂直にし、原料線材1を取り囲むよ
うにして配置されている。この加熱炉9にはコイル状の
発熱体10が内設されていて、この発熱体10に適宜の
電源から給電して発熱体10を抵抗発熱させることによ
り、加熱炉9の内側に位置する原料線材1等を所定の温
度に加熱するようになっている。
【0027】加熱炉9の内側には、溶融用抵抗発熱コイ
ル4が原料線材1の下降域に介在して配設されている。
この抵抗発熱コイル4は、例えば直径が0.2乃至2.
0mmの白金線をコイル状に成形したものである。ま
た、コイル4の下方に隣接して抵抗発熱線5bが配設さ
れており、この抵抗発熱線5bも、例えば直径が0.1
乃至0.5mmの白金線をコイル4と同軸的に1回巻回
して成形されている。コイル4及び発熱線5bは適宜の
電源から給電されるようになっており、このコイル4及
び発熱線5bに通電して抵抗発熱させることにより、こ
のコイル4及び発熱線5bに囲まれた部分の原料線材1
をその融点以上の温度に加熱して溶融させることができ
る。これにより得られた溶融物はコイル4及び発熱線5
bに囲まれた領域内に溶融物の濡れの性質を利用して表
面張力により保持され、溶融部3が形成される。
【0028】更に、コイル4の中心部直下には、パイプ
5aがコイル4と同軸的に、即ちその長手方向を鉛直に
して配置されている。このパイプ5aは例えば外径が
0.1乃至2.5mm、内径が0.05乃至2.0mm
の白金製であり、抵抗発熱線5bに固定されている。な
お、このパイプ5aも発熱線5bの抵抗発熱により原料
線材1の融点以上の温度に加熱される。このようにパイ
プ5aが溶融部3の下端に接触して配設されているの
で、溶融部3の毛細管の原理によりパイプ5aの下端ま
で浸透する。
【0029】また、このコイル4及びパイプ5aの配置
位置及びその周囲は酸化性雰囲気に保持されるようにな
っている。これは、例えば、加熱炉9の全体を酸化性ガ
スの雰囲気中においてもよいし、コイル4及びパイプ5
aの周囲に酸化性ガスを吹きつけることによってもよ
い。
【0030】なお、コイル4、抵抗発熱線5b及びパイ
プ5aは前述の如く白金から成形したものに限定するも
のではないが、この酸化性雰囲気中で使用できるもので
あることが必要である。
【0031】次に、上述した製造装置を使用した酸化物
超電導線材の製造方法について説明する。
【0032】先ず、BSCCO系酸化物粉末の成形体を
Agパイプに充填封入した後、このパイプをスウェージ
ングにより縮径加工して線材化する。その後、表層のA
gシースを硝酸メタノールで溶解する。
【0033】次に、残存した酸化物線材を、温度が例え
ば780℃の酸化雰囲気中で10時間加熱処理すること
により、BSCCO系酸化物の焼結体からなる原料線材
1を得る。
【0034】次に、この原料線材1の上端を前述の線材
ホルダ6aに固定し、供給駆動軸8を下降させて原料線
材1の下端がコイル4内に嵌合するように原料線材1を
配置する。一方、パイプ5aの内径より細い引き下げ用
ガイド線材2の上端部をパイプ5a内に挿入し、その下
端部を線材ホルダ6bに固定する。そして、コイル4及
びパイプ5aの周囲に酸化性ガスを供給しつつ、予熱用
発熱体10に通電して加熱炉9内の原料線材1を例えば
700℃以上の温度に加熱する。また、溶融用抵抗発熱
コイル4に通電して原料線材1を局部的に加熱し、溶融
させる。これにより、コイル4に囲まれた領域に溶融部
3が形成される。また、パイプ支持用抵抗発熱線5bに
も通電してこれを原料線材1の融点以上の温度に加熱す
る。
【0035】次に、供給用駆動軸8及び引き下げ用駆動
軸7を相互間に所定の相対速度を有して下降させる。溶
融部3の融液はパイプ5a内を浸透して下降し、その下
端からパイプ外に出て降温し、細線形状に凝固して酸化
物超電導線材11が得られる。この酸化物超電導線材1
1は引き下げ用駆動軸7の下降により下方に搬出され
る。一方、原料線材1は供給用駆動軸8の下降により加
熱炉9へその上側から連続的に供給される。このように
して、線径が2mm以下の酸化物超電導線材11を連続
的に製造する。
【0036】次に、上述した実施例方法により、実際に
酸化物超電導線材を製造してその特性を試験した結果に
ついて説明する。実施例1 上述した方法により、Bi系酸化物超電導組成からなる
線径4mmの焼結体ロッドを出発原料とし、これを溶融
した後、線径が1mmのBi系酸化物超電導線材を得
た。次に、シアン浴中でCuの電気メッキを行った。こ
の電気メッキは線材の外周面に理論上約5μm厚さのメ
ッキ層が得られるまで通電した。その後、同様にシアン
浴中でAgの電気メッキを行い、Cuメッキ層の外周面
に理論上約50μm厚さのAgメッキ層が得られるまで
通電した。Cu及びAgの電気メッキ条件を夫々下記表
1及び表2に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】実施例2 出発原料の焼結体ロッドの線径を8mmとし、線径2m
mのBi系酸化物超電導線材を得たこと以外は、実施例
1と同様の条件で製造した。
【0040】実施例3 線径が0.5mmのBi系酸化物超電導線材を得た後、
Cuの電気メッキを0.3A/dm2 の電流密度で行っ
たこと以外は、実施例1と同様の条件で製造した。
【0041】実施例4 Agの電気メッキにおいて、電流密度を0.3A/dm
2としたこと以外は、実施例1と同様の条件で製造し
た。
【0042】比較例1 上述した装置のパイプ5aとして、外径3.5mm、内
径3.0mmの白金パイプを使用し、線径が3mmのB
i系酸化物超電導線材を得たこと以外は、実施例2と同
一の条件で製造した。
【0043】比較例2 Cuの電気メッキにおいて、電流密度を0.2A/dm
2 としたこと以外は、実施例3と同一の条件である。
【0044】比較例3 Agの電気メッキにおいて、電流密度を0.2A/dm
2 としたこと以外は、実施例4と同一の条件で製造し
た。
【0045】比較例4 Cuメッキを施さないこと以外は、実施例1と同一の条
件で製造した。この線材はAgメッキ層のみを超電導線
材に被覆したものであ。
【0046】このようにして得た実施例及び比較例の各
線材について、芯材のBi系酸化物超電導線材と被覆部
のメッキ層との密着性及びメッキ層厚さの均一性につい
て調べた。その結果を下記表3に示す。なお、密着性に
ついては、Agメッキ後の線材(長さ50mm)をメチ
ルアルコール中で30分間超電波撹拌し、Agメッキ層
が剥離するか否かを観察することにより判定した。ま
た、メッキ層の厚さの均一性については、実施例及び比
較例の線材(長さ50mm)の縦断面の顕微鏡写真を撮
影し、この写真を用いてメッキ層の厚さを測定した。
【0047】
【表3】
【0048】この表3から明らかなように、実施例1〜
4及び比較例4においては、メッキ層の密着性が良好で
あると共に、メッキ層の厚さの均一性も良好である。そ
こで、均一なメッキ層が得られた実施例1〜4及び比較
例4についてメッキ層と芯線部のBi系酸化物超電導体
との接触抵抗を測定した。接触抵抗の測定法として3端
子法を使用した。その測定方法を図2に示す。即ち、B
i系酸化物超電導体20の表面上に、メッキ層21,2
2,23を相互に分離して形成し、メッキ層21,22
から電流リード24,25を導出し、メッキ層22,2
3から電圧リード26,27を導出する。そして、電流
リード24,25を電源(図示せず)に接続し、電圧リ
ード26,27を電圧計(図示せず)に接続した。そし
て、電圧計により測定された電圧値と、電源から供給さ
れる電流の電流値とから接触抵抗を測定した。この、接
触抵抗の測定結果を下記表4に示す。
【0049】
【表4】
【0050】その結果、実施例1〜4は、比較例4に比
して、室温及び液体窒素中での接触抵抗が小さい。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明方法によれ
ば、溶融−凝固後の細線材に安定化材としてのCu層及
びAg層を電気メッキにより所定の条件で形成するか
ら、これらの複合層からなる安定化材を細線に均一な厚
さで被覆することができる。また、これらの電気メッキ
により形成した複合層は、密着性が優れ、接触抵抗が極
めて小さい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例方法を示す模式図である。
【図2】接触抵抗の測定方法を示す模式図である。
【符号の説明】
1;原料線材 3;溶融部 4;コイル 5a;パイプ 11;酸化物超電導線材 20;Bi系酸化物超電導体 21,22,23;メッキ層 24,25;電流リード 26,27;電圧リード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨永 晴夫 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉電 線株式会社内 (72)発明者 佐治 明 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の1 中部電力株式会社技術開発本部電力 技術研究所内 (72)発明者 井上 俊夫 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の1 中部電力株式会社技術開発本部電力 技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Bi−Sr−Ca−Cu−O系超電導組
    成のセラミックス線材を酸化雰囲気中にてその融点以上
    の温度に加熱して溶融部を形成し、この溶融部から融液
    を連続的に引き出して凝固させ、線径が2mm以下の線
    材を形成する工程と、得られた線材の外周面に0.3A
    /dm2 以上の電流密度でCuを電気メッキしてCuメ
    ッキ層を被覆する工程と、このCuメッキ層の上に0.
    3A/dm2 以上の電流密度でAgを電気メッキしてA
    gメッキ層を形成する工程とを有することを特徴とする
    酸化物超電導線材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19964478B4 (de) * 1999-08-19 2012-05-24 Adelwitz Technologiezentrum Gmbh (Atz) Verfahren zu metallischen Beschichtung von Hochtemperatur-Supraleitern und Verwendung der Beschichtung

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DE19964478B4 (de) * 1999-08-19 2012-05-24 Adelwitz Technologiezentrum Gmbh (Atz) Verfahren zu metallischen Beschichtung von Hochtemperatur-Supraleitern und Verwendung der Beschichtung

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