JPH0515937U - ベツドの床部起伏機構における手動操作機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 操作ハンドルを可撓性軸により移動自在と
し、異なった位置から操作できるようにする。 【構成】 起動部９、１２に可撓性軸１０、１３および
連結軸１１、１４を介して操作ハンドル５、６を接続す
る。前記操作ハンドル５、６は、フットボード３の下部
に設けられた溝２５をハンドル受け２６を介して摺動自
在とする。前記連結軸１１、１４はハンドル軸２３、２
４内を軸方向にスライド自在である。 【効果】 操作ハンドルを任意の位置に移動することが
できるので、スペースの影響を受けることなく、操作が
可能である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、異なった位置から操作することが可能なベッドの床部起伏機構にお ける手動操作機構に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、我国における高齢者の占める割合は、増加の一途を辿っており、在宅介 護の必要性がますます顕著になっている。そのために、在宅用ベッドの需要が高 まり、介護者および高齢者の労力削減のうえから、床部等の調節機構(ハンドル 駆動方式、電動式、ガススプリング式)を備えたものが普及しつつある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、以上のような在宅用ベッドを家庭内に配置する場合、ハンドル 駆動方式のベッドにあっては、配置した室内のスペースの問題からハンドル操作 ができず、せっかくの機能を活かしきれないことがある。 本考案はこのような課題に鑑みてなされたもので、任意の位置から操作が可能 なベッドの床部起伏機構における手動操作機構を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記した課題を解決するために、本考案は、床部起伏機構を備えたベッドに手 動操作機構を設け、この手動操作機構は、起動部に、操作ハンドルからの駆動力 を可撓性軸を介して伝達する構成のものであり、前記操作ハンドルをフットボー ド下部から突出させると共に、このフットボード下部に操作ハンドルを摺動させ るための溝を設けたことを特徴とするものである。 また、前記操作ハンドルにおいて、ハンドル軸と可撓性軸とを連結軸を介して 接続し、前記ハンドル軸の内面を角形に形成し、前記連結軸の先端部をハンドル 軸の内面に嵌入係合するべく角形に形成したことを特徴とする。 さらに、前記フットボードを、円弧状に形成することを特徴とするものである 。

【０００５】

【作用】

ハンドル操作をする場合、操作がしにくいときは、操作ハンドルをフットボー ドの溝に沿って操作すべき位置まで移動させる。この際、可撓性軸は湾曲し、操 作ハンドルのハンドル部は操作しやすい位置にまで至る。なお、可撓性軸が湾曲 すると起動部からハンドル軸までの長さは変化するが、ハンドル軸内を連結軸の 先端部がスライドすることで追従可能である。

【０００６】

【実施例】

次に、本考案にかかるベッドの床部起伏機構における手動操作機構について、 一実施例を挙げ、添付の図面を参照しながら以下説明する。 図１に示すように、ベッド１は、床部のボトム２を、背ボトム２ａ、膝ボトム ２ｂおよび脚ボトム２ｃに分割し、床部起伏機構(後述)により、背上げ、膝上げ ができる構成となっている。フットボード３は、外側に向かって突出した円弧形 状のものである。ベッド１の脚部を兼ねたフットボード３の下部には、手動操作 機構４の操作ハンドル５、６が突出している。

【０００７】 すなわち、前記手動操作機構４は、図２に示すように、背上げを行なうための 背上げ機構７と膝上げを行なうための膝上げ機構８とからなる。前記背上げ機構 ７は、起動部９に可撓性軸１０および連結軸１１を介して操作ハンドル５を接続 したものである。同様に、前記膝上げ機構８も、起動部１２に可撓性軸１３およ び連結軸１４を介して操作ハンドル６を接続したものである。

【０００８】 前記背上げ機構７の起動部９は、カバー部材１５から図示しないめねじとねじ シャフトにより作動杆１６を進退自在に構成したもので、作動杆１６の先端部は 背ボトム２ａの連動腕１７に連結されている。一方、膝上げ機構８の起動部１２ も同様に、カバー部材１８から進退自在な作動杆１９を設けたもので、作動杆１ ９の先端部は膝ボトム２ｂの連動腕２０に連結されている。

【０００９】 また、前記操作ハンドル５、６は、図３、図４に示すように、折畳み可能なハ ンドル部２１、２２に中空状のハンドル軸２３、２４を接続したものである。前 記ハンドル軸２３、２４はフットボード３の下部に設けられた溝２５をハンドル 受け２６を介して貫通している。

【００１０】 さらに、かかるハンドル軸２３、２４は内面が六角形に形成されており、連結 軸１１、１４が臨入している。この連結軸１１、１４の先端部は、ハンドル軸２ ３、２４の先端部内面に係合するように、六角形に形成されており、連結軸１１ 、１４はハンドル軸２３、２４内を軸方向にスライド自在であり、可撓性軸１３ が湾曲することによる軸方向の距離変化を補正するようになっている。

【００１１】 以上のようなベッドの床部起伏機構における手動操作機構４によると、ハンド ル操作をする場合、操作がしにくいときは、操作ハンドル５、６のハンドル部２ １、２２をフットボード３の溝２５に沿ってハンドル受け２６を介して操作すべ き位置まで移動させる。この際、可撓性軸１０は湾曲し、ハンドル部２１、２２ は操作しやすい位置にまで至る。なお、可撓性軸１０、１３が湾曲すると、起動 部９、１２からハンドル軸２３、２４までの長さは変化するが、連結軸１１、１ ４はハンドル軸２３、２４内を軸方向にスライドするので、影響はない。 このように、操作ハンドル５、６を容易に操作のしやすい位置に持っていくこ とができるので、スペースによってハンドル操作が制約されるのを極力なくすこ とができ、ベッド１の室内への設置自由度は大幅に向上する。

【００１２】 以上、本考案にかかる手動操作機構４について、在宅用のベッド１を挙げて説 明したが、前記手動操作機構４は施設向けのベッドに適用できることはもちろん である。

【００１３】

【考案の効果】

以上の通り、本考案によれば、手動操作機構を構成する可撓性軸を曲げること により、操作ハンドルをフットボードの溝を移動させて任意の位置にもっていく ことができるので、ハンドル操作にあたって、スペースの問題から操作が不能と なることはない。従って、ベッドの室内への設置自由度は大幅に向上するという 効果がある。

【００１４】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかるベッドの床部起伏機構における
手動操作機構が適用されたベッドの全体斜視図である。

【図２】図１に示すベッドの平面図である。

【図３】図２に示す手動操作機構の側面説明図である。

【図４】図１に示すベッドの要部の組み付け構造を説明
する分解斜視図である。

【符号の説明】

１ ベッド ２ ボトム ２ａ 背ボトム ２ｂ 膝ボトム ２ｃ 脚ボトム ３ フットボード ４ 手動操作機構 ５、６ 操作ハンドル ７ 背上げ機構 ８ 膝上げ機構 ９、１２ 起動部 １０、１３ 可撓性軸 １１、１４ 連結軸 １５、１８ カバー部材 １６、１９ 作動杆 １７、２０ 連動腕 ２１、２２ ハンドル部 ２３、２４ ハンドル軸 ２５ 溝 ２６ ハンドル受け

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 床部起伏機構を備えたベッドに手動操
   作機構を設け、この手動操作機構は、起動部に、操作ハ
   ンドルからの駆動力を可撓性軸を介して伝達する構成の
   ものであり、前記操作ハンドルをフットボード下部から
   突出させると共に、このフットボード下部に操作ハンド
   ルを摺動させるための溝を設けたことを特徴とするベッ
   ドの床部起伏機構における手動操作機構。
2. 【請求項２】 請求項１記載の操作ハンドルにおい
   て、ハンドル軸と可撓性軸とを連結軸を介して接続し、
   前記ハンドル軸の内面を角形に形成し、前記連結軸の先
   端部をハンドル軸の内面に嵌入係合するべく角形に形成
   したことを特徴とするベッドの床部起伏機構における手
   動操作機構。
3. 【請求項３】 請求項１記載のフットボードを、円弧
   状に形成することを特徴とするベッドの床部起伏機構に
   おける手動操作機構。