JP3188514U - 車椅子兼用介護ベット - Google Patents
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Abstract
【課題】介護を必要とする老人や病人などの被介護者を車椅子へ乗り換えさせる作業負担を軽減できる車椅子兼用介護ベットを提供する。
【解決手段】中央部に収納空間部3を形成してなる固定ベット本体1と、当該収納空間部に嵌合組み合わせて介護用ベット4を構成し得る可動ベット体2とからなる。固定ベット本体1は、その中央部に可動ベット体2が嵌合組合せできるように収納空間部3が穿設されているとともに、そのサイド部1aには可動ベット体2が出入できる出入口部6が構成されている。可動ベット体2は、リクライニング式車椅子構造体5とマット構造部材はとからなっている。リクライニング式車椅子構造体5のリクライニングサポート部は、フラットな状態に形態変形することができるとともに、車椅子状に形態変形することができる。【選択図】図2
【解決手段】中央部に収納空間部3を形成してなる固定ベット本体1と、当該収納空間部に嵌合組み合わせて介護用ベット4を構成し得る可動ベット体2とからなる。固定ベット本体1は、その中央部に可動ベット体2が嵌合組合せできるように収納空間部3が穿設されているとともに、そのサイド部1aには可動ベット体2が出入できる出入口部6が構成されている。可動ベット体2は、リクライニング式車椅子構造体5とマット構造部材はとからなっている。リクライニング式車椅子構造体5のリクライニングサポート部は、フラットな状態に形態変形することができるとともに、車椅子状に形態変形することができる。【選択図】図2
Description
本考案は介護用ベットの一部を介護用車椅子へ形態変換できるようにして、介護を必要とする老人や病人などの被介護者を車椅子へ乗り換えさせたり、被介護者を車椅子からベットへ戻したりする介助作業の負担を軽減できる車椅子兼用介護ベットの改良に関する。
従来より、介護を必要とする老人や病人などの被介護者をベットから起き上がらせて移動させたり、外出させたりする際には、車椅子に乗り換えさせることが多い。その際に被介護者を抱き上げてベットから車椅子に乗り移らせたり、車椅子からベットへ戻したりする移乗介助作業は、介護従事者にとって体力的に大きな負担となる重労働であり、腰痛や頸肩腕障害の原因になることも多い。そのため介護従事者が体力のない女性や子供や老人である場合には、当該移乗作業が出来ない場合もある。また、被介護者にとっても、ベットから車椅子に乗り移ったり、車椅子からベットへ戻されたりする際に、無理な姿勢をとらされたり、円滑には乗り移ることができなくて危険を感じたり苦痛を伴う場合が多く問題であった。
そこで本考案は、ベットの一部を車椅子に変換して分離移動できるようにすることにより、前述したような被介護者をベットから車椅子に乗り移らせたり、車椅子からベットへ戻したりする介助作業において被介護者の不安をなくし、且つ介護従事者の負担をできるだけ軽減できるようにすることが望まれている。
考案者は、そのような要請に応じて、介護ベットの一部が車椅子になり、被介護者を車椅子に乗り移らせたり、車椅子からベットへ戻したりする負担の大きい介護作業が容易に行えるような車椅子兼用介護ベットを具現化しようとして鋭意研究開発をしてきた。その結果、先に「車椅子兼用介護ベット」実用新案登録第3169742号を開発するにいたった。当該実用新案登録に係る考案は、「中央部に収納空間部を形成してなる固定ベット本体と、当該収納空間部に嵌合組み合わせて介護用ベットを構成し得る可動ベット体とからなり、当該可動ベット体は、車椅子構造基体とマット構造部材との組み合わせからなっており、当該車椅子構造基体は、椅子状の屈曲状態に形態を変形することができるとともに、前記背部床面と座部床面と肘掛床面とがほぼ水平状態に形成されるように形態を変形することができる。」という基本構成をもった車椅子兼用介護ベットである。
尚、車椅子兼用介護ベットに関する先行技術としては、実開平7−43584号「移動可能な車椅子兼用介護ベット」や特開2004−208985号「老人介護に関する家族及びケアする人の負担を軽減する為の車椅子兼用介護用ベット及び浴槽兼用介護用トイレ及びベルト挿入装置を設けた移置装置を収納したベース兼用フレーム」等があった。しかし、それら先行技術はいずれもベット全体を椅子状に変形する方式のものであり、その車椅子は、既存の本格的な車椅子のような機動性がないものであった。それに対して、本考案者が開発した実用新案に係る車椅子兼用介護ベットは、介護ベットの一部が車椅子に変形するだけでなく、分離移動が可能な方式のものとしたため、被介護者がベットから車椅子への移乗する介助作業が容易になるだけでなく、分離され独立された車椅子は、既存の本格的な車椅子と同等の機能性を有するものとなったという点で、画期的なものであった。
しかし、先に開発した実用新案に係る車椅子兼用介護ベットについて、本考案者は、更に使い易く実用性の高いものとするため、次のような技術的に改良すべき課題を見出した。
第1に、ベットの一部を車椅子に変形する際には、一旦被介護者をベットに寝ている身体の位置をずらして、マット構造部材を除き、車椅子状態に変形する作業をする必要がある。このような被介護者の体位変換と位置移動をする介助も介護従事者にとっては筋負担のかかる大変な作業である。本考案は、このような負担の大きい体位変換と位置移動をする介助作業の負担を軽減できるようにするという課題がある。更にそのうえで、当該被介護者を車椅子に乗せる作業をするが、これら一連の移乗介助の作業負担をできるだけ軽減できるようにすることが要請されている。
第2に、水平状態でフラットな座シート部をそのまま形態変形して形成された車椅子状態にした場合その座り心地はあまり良くない。特に体の不自由な被介護者の場合には、腰の据わりが良くないうえ、腰が前方にずれてしまって座る姿勢が崩れてしまうなど座シート部からずり落ちそうになることがある。本考案はこのような腰の位置の変動を防ぎ、座り心地を良くすることが要請されている。
第3に、車椅子を固定ベット本体に嵌合組合せて一体のベットに戻す場合、車椅子を所定の位置に正確に移動する必要があり、しかも組み合わせた後、不用意に動かないことが必要である。本考案はこのような分離、移動が可能な車椅子の正確な位置決めをするための、誘導装置を備えていることが望まれる。
本考案は、上記の技術的課題を改良して実用性の高い車椅子兼用ベットを具現化したものである。
実用新案登録を受けようとする第1考案は、中央部に収納空間部を形成してなる固定ベット本体と、当該収納空間部に嵌合組合せて介護用ベットを構成することのできる可動ベット体とからなり、当該固定ベット本体は、ベットの長さ方向の中央部に収納空間部が穿設してあるとともに、その固定ベット本体のサイド部の一部を外側に開扉状に開閉できるように構成して出入口部となし、当該出入口部が開口状態時には前記収納空間部から前記可動ベット体が出入できるようになし、当該出入口部が閉成状態時には固定ベット本体のサイド部を構成するようにする。
前記可動ベット体は、リクライニング式車椅子構造体とマット構造部材との組み合せからなる。
当該リクライニング式車椅子構造体は、左右のフロントパイプと左右のバックパイプと上部のリクライニングサポート支持パイプと下部のベースパイプとで基本フレームが構成されており、当該基本フレーム上部には背もたれ部と座シート部と脚サポート部と足サポート部と肘掛部とが順次連結手段により折り曲げ可動できるように連結されたリクライニングサポート部が設けてある。
当該リクライニングサポート部は、基本フレーム上部のリクライニングサポート支持パイプ上に座シートフレーム枠を固着し、その長尺方向の一方に背もたれフレーム枠を連結するとともに他方には脚サポートフレーム枠を連結し、さらにその先端部には足サポートフレーム枠を連結しておき、更に当該座シートフレーム枠と背もたれフレーム枠と脚サポートフレーム枠にはサポート用シートが張設されて、背もたれ部と座シート部と脚サポート部と足サポート部が構成されている。
前記基本フレームのフロントパイプ下部にはキャスターを介して前輪を設けるとともに当該基本フレームのバックパイプ下部には駆動車輪を設けてあり、更に、当該基本フレームの下部には台枠を配設して、当該台枠上にリクライニングサポート部を形態変形させ得る駆動機構とそれを駆動させる電源部とを備える動力伝達部が設けてある。
前記駆動機構のフラット方向への駆動操作により、リクライニングサポート部は、構成する座シート部を基準としてフラットな状態に形態変形することができるとともに、前記駆動機構の起き上がり方向への駆動操作により、リクライニングサポート部は、その前記座シート部を基準として、背もたれ部は連結部を基点として上側に回動して起き上がり、脚サポート部はその連結部を基点として下側に回動して垂下し、その下端部の足サポート部はその連結部を基点として上側に回動してほぼ水平状態を維持するようになし、肘掛け部は座シート部の左右両側部に設けた菱形で収縮するパンダグラフ機構により上方にほぼ水平状態に維持できるように立ち上がり、これらの作動により車椅子に形態変形することができる。
前記マット構造部材は、固定ベットの収納空間部と相対応する形状のリクライニングサポート部用マットと、当該マット取り付け用補助材とからなり、前記当該リクライニングサポート部にマット取り付け用補助材を介してリクライニングサポート部用マットを着脱自在に装着することができるように構成してある。
前記リクライニング式車椅子構造体のリクライニングサポート部に、当該マット構造部材を装着して可動ベット体となし、当該可動ベット体をフラットな状態に形態変形したうえ、固定ベット本体の当該収納空間部に嵌合組合せて一体の介護用ベットを形成するようになしたり、前記可動ベット体からリクライニングサポート部用マットと当該マット取り付け用補助材とからなるマット構造部材の全部又は一部を取り除いたり、若しくはマット構造部材を装着したまま、前記リクライニング式車椅子構造体のリクライニングサポート部を駆動機構の起き上がり駆動操作により車椅子に形態変形したうえ、固定ベット本体サイドの一部を外側に開口して、その出入口部から車椅子にしたリクライニング式車椅子構造体を分離移動できるようにしたことを特徴とする車椅子兼用介護ベットである。
当該第1考案は、中央部に収納空間部を形成してなる固定ベット本体と、当該収納空間部に嵌合組合せて介護用ベットを構成することのできる可動ベット体とからなり、当該可動ベット体は、リクライニング式車椅子構造体とマット構造部材との組み合せからなり、当該リクライニング式車椅子構造体は、上部に背もたれ部と座シート部と脚サポート部と足サポート部と肘掛部とが順次折り曲げ可動自在に連結されたリクライニングサポート部を配設した基本フレームが構成されており、当該リクライニングサポート部を可動してフラットな状態にしたり、車椅子に形態変形することができるようになっている。当該リクライニングサポート部をフラットな状態にしたときは、ベットの一部となり、当該車椅子に形態変形したときは、固定ベット本体から分離・移動可能である。しかも、当該固定ベット本体のサイド部の一部を外側に開扉状に開閉できるので、当該車椅子構造体は、固定ベット本体から外部に移動して、独立した車椅子として機能するので既存の車椅子と同様に使用することができる。
特に本考案は、可動ベット体を基本フレームにリクライニングサポート部を配設したリクライニング式車椅子構造体にしたことと、マット構造部材をリクライニングサポート部用マットとマット取り付け用補助材とからなるようにした点に特徴がある。またリクライニング式車椅子構造体にしたことにより、リクライニングサポート部の形態変形が自動的且つ簡単できるようになったことと、既存の車椅子と同様の機動性や性能を有するものになった。また、マット構造部材をリクライニングサポート部用マットだけでなく、マット取り付け用補助材を用意したので、リクライニングサポート部用マットの取り付けや取り外しが簡単になった点が特徴である。
実用新案登録を受けようとする第2考案は、リクライニング式車椅子構造体の基本フレームにおける座シート部を構成するフレームは、外枠とその内側に配設された中枠と内枠とで構成されており、外枠はリクライニングサポートパイプに固定されており、外枠の内側に配設された中枠は、その一側を外枠の内側一側に枢着して中枠の反対側がベットサイド側に上向きに回動し得るように装着し、その下側には当該中枠を回動させる中枠駆動装置を台枠に配設し、当該中枠駆動装置の駆動により、固定ベット本体と組み合わさった際、介護用ベット幅の広いベットサイド側に上向きに回動傾斜するようにしたり、当該中枠の傾斜がなくなる方向に回動させてフラット状態に戻して介護用ベット床面と一体となるようにしたことを特徴とする第1考案に記載する車椅子兼用介護ベットである。
当該第2考案は、リクライニング式車椅子構造体の基本フレームにおける座シート部の中枠を介護用ベット幅の広いサイド側に向けて回動傾斜するようにして、寝ている被介護者の身体の体位を変換するとともに、その位置を可動ベット部から移動させるようにするのが特徴である。このような被介護者の体位変換や位置移動をする介助作業が座シート部の回動傾斜によって自動的にできるので、介護従業者の負担軽減になる。
実用新案登録を受けようとする第3考案は、リクライニング式車椅子構造体の基本フレームにおける座シート部を構成するフレームは、外枠とその内側に配設された中枠と内枠とで構成されており、外枠はリクライニングサポートパイプに固定されており、中枠はその一側を外枠の一側に枢着して中枠の反対側が上向きに回動し得るように装着するとともに、当該中枠の下側には当該中枠を回動させる中枠駆動装置を配設してあり、中枠の内側に配設された内枠はその前側を中枠の前側に所定の弾力をもって装着するとともに、中枠の後側には沈み込み調整係止体が固設してある。従ってリクライニング式車椅子構造体を車椅子状に形態変形したうえ、当該座シート部に座り体重が負荷されたとき、前記内枠はその後側が少し沈み込んだ状態になるとともに、当該内枠の後側が沈み込み調整係止体に係止されて、過度に沈み込まないようにしたことを特徴とする第1考案に記載する車椅子兼用介護ベットである。
当該第3考案は、リクライニング式車椅子構造体を車椅子状にして、当該座シート部に被介護者が座りその体重が負荷されたとき、当該座シート部の中枠の後側が少し沈み込んだ状態になるようにすることにより、腰のすわりが良くなるようにした点が特徴である。
実用新案登録を受けようとする第4考案は、固定ベット本体の長さ方向中央部に収納空間部が穿設しているが、当該固定ベット本体の下側に、分離した車椅子状のリクライニング式車椅子構造体が当該収納空間部の正しい位置に移動収納できるようにする位置決め案内体を配設したことを特徴とする第1考案に記載する車椅子兼用介護ベットである。
当該第4考案は、固定ベット本体の下側に位置決め案内体を配設することにより、車椅子を固定ベット本体に嵌合組合せて一体のベットにする際、車椅子を所定の正しい位置に誘導すると共に、その正しい位置から不用意に動かないように位置決めをすることが特徴である。
上記のように本考案は、本考案は介護用ベットを構成する場合には、固定ベット本体と可動ベット体とが一体となって、幅広くゆったりしたものとなりベットとして使い易いものであるとともに、本考案を車椅子に変換して使用しようとする場合には、被介護者が主に寝ているベットの中央部に組合わせている適度な幅の可動ベット体の部分だけを車椅子に変形することができるため、当該車椅子の寸法やサイズは、人間工学的に好適な設計にすることができる。その為、本考案は、介護用ベットとしての使い易さと、形態変換された車椅子が既存の車椅子と同じような機動性と使い勝手の良さを両立させた車椅子兼用介護ベットを具現化できたのである。
また、本考案は、可動ベット体を基本フレームの上部にリクライニングサポート部を配設したリクライニング式車椅子構造体にし、配設されている動力伝達部の駆動機構を駆動させるだけでリクライニングサポート部をフラット状態にしたり、車椅子状態に形態変形することができ、介護従事者の負担がなく自動的に形態変換作業ができるようになり便利である。
更に、本考案はマット構造部材をリクライニングサポート部用マットだけでなく、リクライニングサポート用シートを用意したので、リクライニングサポート部用マットの取り付けや取り外しが簡単になった。
更にまた、本考案は、当該固定ベット本体のサイド部の一部が外側に開閉する出入口部が構成されているので、変換した車椅子を固定ベット本体の側部から分離して外部に出し入れすることができるし、戻る場合にも介護用ベットのサイド部から容易に収納空間部に嵌合組合せをすることができる。
その際、当該固定ベット本体の下側には位置決め案内体が配設してあり、分離した車椅子にしたリクライニング式車椅子構造体が当該収納空間部の正しい位置に移動収納したり、その位置を維持したりできる。
第2考案は、リクライニング式車椅子構造体の座シート部を外枠と中枠と内枠とで構成し、当該中枠の下側には当該中枠を回動させる中枠駆動装置を配設してあり、当該中枠と内枠とをベットサイド側に上向きに回動傾斜するようにして、寝ている被介護者の身体の体位を変換するとともに、その位置を可動ベット部から移動させることができるようにした。その結果、このような被介護者の体位変換や位置移動を座シート部の回動傾斜によって自動的にできるので、リクライニングサポート部をフラット状態にしたり、車椅子状態に形態変形する際や、おしめ取替えなど体位変換や位置移動を必要とする介助作業の際に、介護従業者の負担が軽減され便利である。
第3考案は、リクライニング式車椅子構造体の座シート部を構成するフレームは、外枠と中枠と内枠とで構成されており、中枠の内側に配設された内枠はその前側を中枠の前側に所定の弾力をもって装着してあり、中枠の後側には沈み込み調整係止体が固設してある。従って、リクライニング式車椅子構造体を車椅子状に形態変形したうえ、当該座シート部に被介護者が座り体重が負荷されたとき、前記内枠はその後側が少し沈み込んだ状態になるとともに、当該内枠の後側が沈み込み調整係止体に係止されて、過度に沈み込まないようにしたので、非介護者の腰のすわりが良くなるようにした。
第4考案は、固定ベット本体の収納空間部における下側に、位置決め案内体を配設したので、分離した車椅子状のリクライニング式車椅子構造体を戻して組合せようとする際、容易に当該収納空間部の正しい位置に移動収納することができると共に、固定ベット本体とリクライニング式車椅子構造体が一体となり介護ベットを構成したあと、当該リクライニング式車椅子構造体が常に正しい位置に維持されていて不用意に動かない効果がある。
以下、本考案にかかる車椅子兼用介護ベットを図示実施例に基づいて説明する。
本考案にかかる車椅子兼用介護ベットは、中央部に収納空間部3を形成してなる固定ベット本体1と当該収納空間部3に嵌合組み合わせて介護用ベット4を構成し得る可動ベット体2とからなるものである。それは図1に示すように、介護用ベット4の形態に変換することができるとともに、図2に示すように本考案にかかる車椅子兼用介護ベットを構成する可動ベット体2を車椅子の形態に変換することができるものである。
本考案にかかる車椅子兼用介護ベットは、中央部に収納空間部3を形成してなる固定ベット本体1と当該収納空間部3に嵌合組み合わせて介護用ベット4を構成し得る可動ベット体2とからなるものである。それは図1に示すように、介護用ベット4の形態に変換することができるとともに、図2に示すように本考案にかかる車椅子兼用介護ベットを構成する可動ベット体2を車椅子の形態に変換することができるものである。
当該固定ベット本体1は、図3に示すように、その中央部に水平状態の前記可動ベット体2が嵌合できるように収納空間部3が穿設されている。また、その固定ベット本体1の一方のサイド部1aには、当該ベットのサイド1aの一部が外側に開扉状に開閉する出入口部6が構成されている。図2、図4に示すように当該出入口部6は、その開成状態時には前記収納空間部3から前記可動ベット体2が出入できるように開口され、図3に示すように当該出入口部6が閉成状態時には固定ベット本体1のサイド部1aを構成するようになっている。
尚、前記収納空間部3は固定ベット本体1の中央部に設けられているが、それは真ん中の位置ではなく、出入口部6のある固定ベット本体1のサイド部1a側に寄った位置とすることが望ましい。
また、図2、図3に示すように、固定ベット本体1の収納空間部3における下側に車椅子にしたリクライニング式車椅子構造体5が当該収納空間部の正しい位置に移動収納できるようにする位置決め案内体7が配設してある。
前記可動ベット体2は、図4、図5に示すようにリクライニング式車椅子構造体5とマット構造部材8との組み合せからなっている。
図6に示すように、当該リクライニング式車椅子構造体5は、左右のフロントパイプ9aと左右のバックパイプ9bと上部のリクライニングサポート支持パイプ9cと下部のベースパイプとで基本フレーム9dが構成されており、当該基本フレーム9の上部には、固定ベット本体1と同じ高さの背もたれ部10と座シート部11と脚サポート部12と足サポート部13と肘掛部14とが順次連結手段により折り曲げができるように連結されたリクライニングサポート部15が設けられている。
当該リクライニングサポート部15は、図6、図7に示すように基本フレーム9上部のリクライニングサポート支持パイプ9c上に座シートフレーム枠11aを固着し、その長尺方向の一方に背もたれフレーム枠10aを連結すると共に他方には脚サポートフレーム枠12aを連結し、さらにその先端部には足サポートフレーム枠13aを連結してある。そのうえ図10、図2に示すように当該座シートフレーム枠11aと背もたれフレーム枠10aと脚サポートフレーム枠12aにはサポート用シート10b,11b,12bが張設されて、背もたれ部10と座シート部11と脚サポート部12と足サポート部13が構成されている。
前記基本フレーム9のフロントパイプ9a下部にはキャスター16を介して前輪17を設けるとともに当該基本フレーム9のバックパイプ9b下部には駆動車輪18が設けてあり、更に、当該基本フレーム9の下部には台枠19を配設して、当該台枠19上には、図7、図9、図18に示すように,リクライニングサポート部15を形態変形させ得る駆動機構20aと中枠24を回動させる中枠駆動装置20bと、それらを駆動させる電源部20cとを備える動力伝達部20が設けてある。なお、当該動力伝達部20の駆動機構20aと中枠駆動装置20bとは、電動モーター方式にしても良いし、シリンダー方式にしても良いこと勿論である。
前記駆動機構20aのフラット方向への駆動操作により、リクライニングサポート部15は、構成する座シート部11を基準としてフラットな状態に形態変形することができるとともに、前記駆動機構20aの起き上がり方向への駆動操作により、リクライニングサポート部15は、その前記座シート部11を基準として、背もたれ部10は連結部を基点として上側に回動して起き上がり、脚サポート部12はその連結部を基点として下側に回動して垂下し、その下端部の足サポート部13はその連結部を基点として上側に回動してほぼ水平状態を維持するようになし、肘掛け部14は座シート部11の左右両側部に設けた菱形で収縮するパンダグラフ機構により背もたれ部10の中間上方にほぼ水平状態に維持できるように立ち上がり、肘掛けとしての機能を果たすようにした。これらリクライニングサポート部15を構成する各部が回動することにより、リクライニング式車椅子構造体5は、図8、図10に示しているように車椅子に形態変形することができるのである。
前記マット構造部材8は、図4、図5、図13、図14に示すように、中央部に収納空間部3を有する固定ベット1の形状と相対応する形状のリクライニングサポート部用マット21と、当該マット取り付け用補助材22とからなり、前記当該リクライニングサポート部15にマット取り付け用補助材22を介してリクライニングサポート部用マット21を着脱自在に装着することができるように構成してある。
当該リクライニングサポート部用マット21は、図5、図13、図14に示すように背もたれ部10と座シート部11と脚サポート部12と足サポート部13と肘掛部14のそれぞれに対応する寸法・形状に分離形成された背もたれ部用マット21aと座シート部用マット21bと脚サポート部用マット21cと足サポート部用マット21dと肘掛部用マット21eから構成されている。尚、当該リクライニングサポート部用マット21は、一体に構成されていてもよい。また、マット取り付け用補助材22についても、同様に、背もたれ部10と座シート部11と脚サポート部12と足サポート部13と肘掛部14のそれぞれに対応する寸法・形状に分離形成されている。図示実施例の当該マット取り付け用補助材22は、それぞれ金網22aの周囲などに取り付け部22bとしてマジックテープが装着された構成になっているが、当該マット取り付け用補助材22はこれに限る必要はなく、薄板状の補助シートにホックなどの取り付け部を設けるようにしても良いこともちろんである。
特に、座シート部用マット21bは、中枠24の回動操作によって傾斜するので、その位置がずれることがないように取り付けることが重要である。
図14は、マット構造部材8として各リクライニングサポート部用マット21の下面にマット取り付け用補助材22を装着した状態を示す斜視図である。
特に、座シート部用マット21bは、中枠24の回動操作によって傾斜するので、その位置がずれることがないように取り付けることが重要である。
図14は、マット構造部材8として各リクライニングサポート部用マット21の下面にマット取り付け用補助材22を装着した状態を示す斜視図である。
本考案は、前記リクライニング式車椅子構造体5のリクライニングサポート部15に、マット構造部材8を装着して可動ベット体2となすものである。
当該可動ベット体2は、リクライニング式車椅子構造体5のリクライニングサポート部15をフラットな状態に形態変形したうえ、マット構造部材8を装着して固定ベット本体1の当該収納空間部3に嵌合組合せて一体の介護用ベット4を形成することができるものであり、同時に、マット構造部材8の全部又は一部を取り除いたり若しくは装着したまま、前記リクライニングサポート部15を駆動機構20aの起き上がり駆動操作により車椅子に形態変形するものである。そのうえで、固定ベット本体1の側面部1aの一部を外側に開口して、その出入口部6から車椅子にしたリクライニング式車椅子構造体5を分離移動できるようにしたものである。
即ち、リクライニング式車椅子構造体5を車椅子に形態変形して、利用する際には、図10のようにマット構造部材8を全部取り除いた状態で利用しても良いし、図11のようにマット構造部材8の一部を取り除いた状態で利用しても良いし、図12のようにマット構造部材8の一部を取り除かないで利用しても良いこと勿論である。
リクライニング式車椅子構造体5の基本フレーム9における座シートフレーム枠11aは、図6、図7、図8、図16、図17に示すように、外枠23とその内側に配設された中枠24と内枠25とで構成されており、外枠23はリクライニングサポートパイプ9aに固定されており、外枠23の内側に配設された中枠24は、その一側を外枠23の内側一側に枢着して中枠24の反対側がベットサイド側に上向きに回動傾斜し得るように装着するとともに、当該中枠24の下側には当該中枠24を回動させる内枠駆動装置26が台枠9d上に配設されている。
当該中枠駆動装置26の駆動により、当該中枠24が固定ベット本体1と組み合わせた際、図7、図8、図18に示すように介護用ベット幅の広い方に向けて回動傾斜するようにするとともに、当該中枠24の傾斜がなくなる方向に回動させてフラット状態に戻すことができる。
本考案は、このようにリクライニング式車椅子構造体5の座シートフレーム枠11aの中枠24を回動傾斜することにより座シート部11を介護用ベット4幅の広い方に回動傾斜させて、自動的にベットに寝ている被介護者Aの身体の体位変換し、その位置を可動ベット部2から移動させるようにしたので、可動ベット部2上に装着してあるマット構造部材8を簡単に取り外すことができるとともに、当該可動ベット部2を元のフラット状態にもどすことにより、被介護者Aを簡単にリクライニング式車椅子構造体上に乗せることができる。このような被介護者Aの体位変換や位置移動をする介助作業が座シート部を回動傾斜することによって簡単にできるので、介護従業者の負担を軽減することができる。
尚、当該座シート部11を介護用ベット幅の広い方に回動傾斜させて、自動的にベットに寝ている被介護者の身体の体位変換できることは、車椅子の移乗だけでなくオムツ交換介助など他の介助の際にも利用できるものである。
また、リクライニング式車椅子構造体5の座シート部11を構成するフレーム11aは、前述したように外枠23とその内側に配設された中枠24と内枠25とで構成されており、外枠23はリクライニングサポートパイプ9aに固定されており、中枠24はその一側を外枠23の一側に枢着して中枠24の反対側が上向きに回動し得るように装着するとともに、図7、図17、図16に示すように当該中枠24の内側に配設された内枠25はその前側を中枠24の前側に所定の弾力をもって装着してあり、中枠24の後側には沈み込み調整係止体27が固設してある。
従って、リクライニング式車椅子構造体5を車椅子に形態変形したうえ、当該座シート部11に座り体重が負荷されたとき、前記内枠25はその後側が少し沈み込んだ状態になるとともに、当該内枠25の後側が沈み込み調整係止体27に係止されて、過度に沈み込まないようにしてある。
従って、リクライニング式車椅子構造体5を車椅子に形態変形したうえ、当該座シート部11に座り体重が負荷されたとき、前記内枠25はその後側が少し沈み込んだ状態になるとともに、当該内枠25の後側が沈み込み調整係止体27に係止されて、過度に沈み込まないようにしてある。
更に、本考案は、図3に示したように固定ベット本体1の長さ方向中央部に収納空間部3が穿設しているが、当該固定ベット本体1の収納空間部3における下側に、分離した車椅子状のリクライニング式車椅子構造体5が当該収納空間部3の正しい位置に移動嵌合できるようにする位置決め案内体7を配設してある。当該位置決め案内体7は、リクライニング式車椅子構造体5を正しい定位置に誘導するだけでなく、固定ベット本体1とリクライニング式車椅子構造体5とが定位置に固定して不用意に動かないように機能している。
以下、本考案に係る車椅子兼用介護ベットは、次のように利用することができるものである。
本考案にかかる車椅子兼用介護ベットは、フラットな状態にしたリクライニング式車椅子構造体5の上にマット構造部材8を装着した可動ベット体2を、固定ベット本体1と組合せて一体の介護用ベット4を形成し、そこに被介護者Aを寝かせておくことができる。
本考案にかかる車椅子兼用介護ベットは、フラットな状態にしたリクライニング式車椅子構造体5の上にマット構造部材8を装着した可動ベット体2を、固定ベット本体1と組合せて一体の介護用ベット4を形成し、そこに被介護者Aを寝かせておくことができる。
当該被介護者Aを車椅子に乗せて移動させる必要性が生じた際には、まず図15に示したように、可動ベット体2の一部である座シート部11の一側を上方に回動して傾斜させ、被介護者Aの体位を変換させてその身体が可動ベット体2の位置から外れた固定ベットに移動するようにする。
次に、固定ベット本体1のサイド部の一部を外側に開成して、介護従事者は可動ベットに近づき、原則として可動ベット体2のマット構造部材8をリクライニング式車椅子構造体5から取り除くようにする。しかし、この際被介護者Aの症状によっては、当該マット構造部材8の一部を取り除くようにしたり、マット構造部材8を取り除かないようにする場合もある。
次に、傾斜させていた座シート部をフラットな状態に戻し、被介護者Aをリクライニング式車椅子構造体5のリクライニングサポート部15上に乗るようにその位置を移動させる。この際、被介護者の腰が座シート部の位置となり、その背中が背あて部の位置となり、その脚部が脚サポート部12に、更にその足部が足サポート部13の位置となるように乗せる。このような被介護者の体位変換と位置の移動は、一体化している介護ベット上で行うことができるので、被介護者にとっても介護従事者にとっても負担を少なく行うことが出来る。
更に、駆動機構20aを起き上がり方向へ駆動操作してリクライニング式車椅子構造体5のリクライニングサポート部15を作動させ、車椅子に形態変形する。それにともなって被介護者Aは、自然に車椅子に形態変形したリクライニング式車椅子構造体5に腰掛けている状態となる。このように被介護者Aを車椅子への移乗を自動的に簡単にすることができるので、介護従事者の移乗介助作業の負担が大幅に軽減することになる。
被介護者Aが、上記のように車椅子に座った状態になると座シートフレーム枠11aを構成する中枠24に体重が負荷されると、その後側が少し沈み込み、沈み込み調整係止体27に係止される。その結果、腰の座りが安定して座り心地が良好となる。
このように被介護者Aが車椅子に腰掛けている状態となったリクライニング式車椅子構造体5を、固定ベット本体1の収納空間部3から分離し、開口した出入口部6から外部に出て自由に移動することが出来る。
車椅子に被介護者が腰掛けている状態のリクライニング式車椅子構造体5が戻ってきて、固定ベット本体1の収納空間部3に嵌合組合せる際には、収納空間部3の下側に設けられている位置決め案内体7の誘導により簡単に正しい位置に移動収納できるし、その位置を維持することができる。
当該リクライニング式車椅子構造体5を正しい位置に嵌合組合わせた後、駆動機構20aをフラット方向へ駆動操作してそのリクライニングサポート部15を回動させてフラット状にし、車椅子に座っていた被介護者Aを固定ベット本体1へ移乗させる。この際、フラット状になったリクライニングサポート部15が、ほぼベット床面と同じような高さになっているので、被介護者Aの当該移乗行為は、身体を少しずらす程度で、簡単に固定ベット本体1のベット上の位置に移動することができる。
最後に、被介護者Aが移動して空いたリクライニングサポート部15上に、マット構造部材8を装着して可動ベットとなし、固定ベット本体1と一体化したうえ、開いている固定ベット本体のサイド部1aを閉めて、介護用ベットにもどし、被介護者Aがその上で寝ることができる。
叙上のように本考案に係る車椅子兼用介護ベットは、ベットとしての機能と車椅子としての機能の両方を高いレベルで両立するように具現化したことが特徴である。当該車椅子兼用介護ベットを利用することによって、被介護者がベットから車椅子へ移乗したり、車椅子からベットへ移乗したりする際の負担を軽減することができると共に、介護従事者による当該移乗介助作業の負担を大幅に軽減することができる。
1:固定ベット本体
1a:固定ベット本体のサイド部
2:可動ベット体
3:収納空間部
4:介護用ベット
5:リクライニング式車椅子構造体
6:出入口部
7:位置決め案内体
8:マット構造部材
9:基本フレーム
9a:フロントパイプ
9b:バックパイプ
9c:リクライニングサポート支持パイプ
9d:ベースパイプ
10:背もたれ部
10a:背もたれフレーム枠
11:座シート部
11a:座シートフレーム枠
12:脚サポート部
12a:脚サポートフレーム枠
13:足サポート部
13a:足サポートフレーム枠
14:肘掛部
15:リクライニングサポート部
16:キャスター
17:前輪
18:駆動車輪
19:台枠
20:動力伝達部
20a:駆動機構
20b:中枠駆動装置
20c:電源部
21:リクライニングサポート部用マット
21a:背もたれ部用マット
21b:座シート部用マット
21c:脚サポート部用マット
21d:足サポート部用マット
21e;肘掛部用マット
22:マット取り付け用補助材
22a:金網
22b:取り付け部
23:外枠
24:中枠
25:内枠
26:沈み込み調整係止体
1a:固定ベット本体のサイド部
2:可動ベット体
3:収納空間部
4:介護用ベット
5:リクライニング式車椅子構造体
6:出入口部
7:位置決め案内体
8:マット構造部材
9:基本フレーム
9a:フロントパイプ
9b:バックパイプ
9c:リクライニングサポート支持パイプ
9d:ベースパイプ
10:背もたれ部
10a:背もたれフレーム枠
11:座シート部
11a:座シートフレーム枠
12:脚サポート部
12a:脚サポートフレーム枠
13:足サポート部
13a:足サポートフレーム枠
14:肘掛部
15:リクライニングサポート部
16:キャスター
17:前輪
18:駆動車輪
19:台枠
20:動力伝達部
20a:駆動機構
20b:中枠駆動装置
20c:電源部
21:リクライニングサポート部用マット
21a:背もたれ部用マット
21b:座シート部用マット
21c:脚サポート部用マット
21d:足サポート部用マット
21e;肘掛部用マット
22:マット取り付け用補助材
22a:金網
22b:取り付け部
23:外枠
24:中枠
25:内枠
26:沈み込み調整係止体
Claims (4)
- 中央部に収納空間部を形成してなる固定ベット本体と、当該収納空間部に嵌合組合せて介護用ベットを構成することのできる可動ベット体とからなり、
当該固定ベット本体は、ベットの中央部に収納空間部が穿設してあるとともに、その固定ベット本体のサイド部の一部を外側に開扉状に開閉できるように構成して出入口部となし、当該出入口部が開口状態時には前記収納空間部から前記可動ベット体が出入できるように構成し、当該出入口部が閉成状態時には固定ベット本体のサイド部を構成するようになし、
前記可動ベット体は、リクライニング式車椅子構造体とマット構造部材との組み合せからなり、
当該リクライニング式車椅子構造体は、左右のフロントパイプと左右のバックパイプと上部のリクライニングサポート支持パイプと下部のベースパイプとで基本フレームが構成されており、当該基本フレーム上部には、固定ベット本体1と同じ高さの背もたれ部と座シート部と脚サポート部と足サポート部と肘掛部とが順次連結手段により折り曲げできるように連結されたリクライニングサポート部が設けてあり、
当該リクライニングサポート部は、基本フレーム上部のリクライニングサポート支持パイプ上に座シートフレーム枠を固着し、その長尺方向の一方に背もたれフレーム枠を連結するとともに他方には脚サポートフレーム枠を連結し、さらにその先端部には足サポートフレーム枠を連結してあり、当該座シートフレーム枠と背もたれフレーム枠と脚サポートフレーム枠にはサポート用シートが張設されて背もたれ部と座シート部と脚サポート部と足サポート部が構成されており、
前記基本フレームのフロントパイプの下部にはキャスターを介して前輪が設けられるとともに当該基本フレームのバックパイプ下部には駆動車輪が設けられており、更に、当該基本フレームの下部には台枠を配設して、当該台枠上にリクライニングサポート部を形態変形させ得る駆動機構とそれを駆動させる電源部とを備えた動力伝達部が設けられており、
前記駆動機構のフラット方向への駆動操作により、リクライニングサポート部は、前記座シート部を基準としてフラットな状態に形態変形することができるとともに、前記駆動機構の起き上がり方向への駆動操作により、リクライニングサポート部は、前記座シート部を基準として、背もたれ部は連結部を基点として上側に回動して起き上がり、脚サポート部はその連結部を基点として下側に回動して垂下し、その下端部の足サポート部はその連結部を基点として上側に回動してほぼ水平状態を維持するようになし、肘掛け部は座シート部の左右両側部に設けた菱形で収縮するパンダグラフ機構により上方にほぼ水平状態に維持できるように立ち上がり、これらの作動により車椅子に形態変形することができ、
前記マット構造部材は、固定ベットの収納空間部と相対応する形状のリクライニングサポート部用マットと、当該マット取り付け用補助材とからなり、前記当該リクライニングサポート部にマット取り付け用補助材を介してリクライニングサポート部用マットを着脱自在に装着することができるように構成してあり、
前記リクライニング式車椅子構造体のリクライニングサポート部に、当該マット構造部材を装着して可動ベット体となし、
当該可動ベット体をフラットな状態に形態変形したうえ、固定ベット本体の当該収納空間部に嵌合組合せて一体の介護用ベットを形成するようになすが、
前記可動ベット体からリクライニングサポート部用マットと当該マット取り付け用補助材とからなるマット構造部材の全部又は一部を取り除くか、若しくはマット構造部材を装着したまま、前記リクライニング式車椅子構造体のリクライニングサポート部を駆動機構の起き上がり駆動操作により車椅子に形態変形したうえ、固定ベット本体サイドの一部を外側に開口して、その出入口部から車椅子にしたリクライニング式車椅子構造体を分離移動できるようにしたことを特徴とする車椅子兼用介護ベット。 - リクライニング式車椅子構造体の基本フレームにおける座シートフレーム枠は、外枠とその内側に配設された中枠と内枠とで構成されており、外枠はリクライニングサポートパイプに固定されており、
外枠の内側に配設された中枠は、その一側を外枠の内側一側に枢着してその反対側がベットサイド側に上向きに回動し得るように装着し、当該中枠の下側には当該中枠を回動傾斜させる中枠駆動装置を台枠に配設しておき、
当該中枠駆動装置の駆動により、中枠が固定ベット本体と組み合わせた際、介護用ベット幅の広い方に向けて回動傾斜するようにしたり、当該中枠の傾斜がなくなる方向に回動させてフラット状態に戻すことができるようにしたことを特徴とする請求項1に記載する車椅子兼用介護ベット。 - リクライニング式車椅子構造体の基本フレームにおける座シートフレーム枠は、外枠とその内側に配設された中枠と内枠とで構成されており、外枠はリクライニングサポートパイプに固定されており、中枠はその一側を外枠の一側に枢着して中枠の反対側が上向きに回動し得るように装着するとともに、当該中枠の下側には当該中枠を回動させる中枠駆動装置を配設しており、
中枠の内側に配設された内枠はその前側を中枠の前側に所定の弾力をもって装着するとともに、中枠の後側には沈み込み調整係止体が固設してあり、
リクライニング式車椅子構造体を車椅子に形態変形して当該座シート部に被介護者が座り体重が負荷されたとき、前記内枠はその後側が少し沈み込んだ状態になるとともに、当該中枠の後側が沈み込み調整係止体に係止されて過度に沈み込まないようにしたことを特徴とする請求項1に記載する車椅子兼用介護ベット。 - 固定ベット本体の長さ方向中央部に収納空間部が穿設しているが、当該固定ベット本体の収納空間部における下側に、分離した車椅子状のリクライニング式車椅子構造体が当該収納空間部の正しい位置に移動収納できるようにする位置決め案内体を配設したことを特徴とする請求項1に記載する車椅子兼用介護ベット。
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3188514U true JP3188514U (ja) | 2014-01-30 |
Family
ID=
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109620586A (zh) * | 2019-01-31 | 2019-04-16 | 北华大学 | 床椅一体式护理机器人 |
CN110236822A (zh) * | 2019-07-09 | 2019-09-17 | 西安建筑科技大学 | 一种组合式轮椅床及其操作方法 |
CN114376819A (zh) * | 2022-01-24 | 2022-04-22 | 浙江大学台州研究院 | 一种具有多形态的清洗护理床 |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109620586A (zh) * | 2019-01-31 | 2019-04-16 | 北华大学 | 床椅一体式护理机器人 |
CN109620586B (zh) * | 2019-01-31 | 2023-08-08 | 北华大学 | 床椅一体式护理机器人 |
CN110236822A (zh) * | 2019-07-09 | 2019-09-17 | 西安建筑科技大学 | 一种组合式轮椅床及其操作方法 |
CN114376819A (zh) * | 2022-01-24 | 2022-04-22 | 浙江大学台州研究院 | 一种具有多形态的清洗护理床 |
CN114376819B (zh) * | 2022-01-24 | 2023-09-29 | 浙江大学台州研究院 | 一种具有多形态的清洗护理床 |
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