JPH0515931U - 保冷材 - Google Patents
保冷材Info
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- JPH0515931U JPH0515931U JP7207091U JP7207091U JPH0515931U JP H0515931 U JPH0515931 U JP H0515931U JP 7207091 U JP7207091 U JP 7207091U JP 7207091 U JP7207091 U JP 7207091U JP H0515931 U JPH0515931 U JP H0515931U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 曲面にも具合よく接触し、また皮膚に違和感
を与えない保冷材を提供する。 【構成】 不繊布に高密度化繊紙を積層したシートと表
面層となるコットン布との周縁部をヒートシールした袋
体の中に、2枚の薄紙の間に高吸水性ポリマーの微粉を
散在させて圧着したシート状小片を封入したものがシー
ト状に連なっている。
を与えない保冷材を提供する。 【構成】 不繊布に高密度化繊紙を積層したシートと表
面層となるコットン布との周縁部をヒートシールした袋
体の中に、2枚の薄紙の間に高吸水性ポリマーの微粉を
散在させて圧着したシート状小片を封入したものがシー
ト状に連なっている。
Description
【0001】
この考案は保冷材に関する。さらに詳しくいえば、この考案は医療用補助具と しての保冷湿布として、また食品の保冷などに用いられる保冷材に関する。
【0002】
近時、従来の氷やドライアイスに替わるものとして、合成蓄冷剤をプラスチッ クの袋に入れた保冷材が開発され、さらに最近では高吸水性ポリマーを利用した 保冷材が種々開発されるに至っている(例えば実開昭62−101521号、特 開平1−95264号、実開平2−149220号各公報等)。これらはいずれ も高吸水性ポリマーを、プラスチックシート、あるいは紙および布等の吸水シー トで製した袋体に入れたもので、袋体の構成あるいは形状等が工夫されたもので ある。 しかしながら、これらの保冷材には夫々一長一短があり、医療用補助具等とし て使用する場合次のような問題がある。
【0003】
すなわち、 1、高吸水性ポリマーを入れた袋体が一体形のものは膨潤すると俵状になり、 曲面をなす被冷却面、特に医療用補助具としては加療部位に具合よく接触させる ことができない。 2、表面が透水性シートであると、吸水して膨潤したポリマーのゲル、特にそ の可溶分が少しずつ表面にしみ出してべとついてくる。 3、被冷却面に接する袋体表面がプラスチックのものは、冷湿布等として使用 する場合皮膚に違和感を与える。 4、袋体表面がプラスチックの場合、凍らせて使用するときその表面に結露に よって水滴が発生する。化繊紙および不織布等の透水通水性の良いシートを表面 素材とした場合は、解凍時における水分が水滴となって皮膚面を流れ落ちる欠点 がある。 5、化繊紙および不織布等のヒートシール性のある素材で袋体を作った場合、 それらの素材は融点が低いため、周縁部すなわちヒートシール部分が破損し易く て、中身のゲルの内圧によってヒートシール部分からゲルが漏れ出るおそれがあ る。
【0004】 この考案は以上のような問題を解決し、被冷却面に具合よく接触し、表面がべ とつかず、かつ皮膚に接して違和感のない保冷材を提供することを目的とする。
【0005】
本考案の保冷材は上記の目的を達成するため、不繊布に高密度化繊紙を積層し たシートと表面層となるコットン布との周縁部をヒートシールした袋体の中に、 2枚の薄紙の間に高吸水性ポリマーの微粉を散在させて圧着したシート状小片を 封じ込んだものをシート状に連結したことを特徴とする。
【0006】
このように構成された保冷材は、袋体を水と接触させると内包された高吸水性 ポリマーが浸透してくる水を吸って膨潤しゲル化する。ゲル化したポリマーは大 量の水を保有したまま袋体中に保持され、表面のコットン布によりゲルが袋体の 外に滲出せず、水の気化のみが起こり、その気化熱によって長時間の保冷効果が 得られる。
【0007】
次にこの考案の実施の一具体例について図面を用いて説明する。 この考案の保冷材の使用前の状態は図1に示すとおりで、厚さ約0.5mmの 極く薄く、軽いシート状である。高吸水性ポリマーの微粉3は2枚の薄紙4の間 に散在させ、表面にエンボス加工して圧着され、薄いシート状小片2として袋体 1の中に封じ込まれている。このシート状小片2はこの考案に使用するため特に 多量のポリマー微粉を含有させることができるので、袋体1の一部を占める程度 の小さいもので足りる。
【0008】 袋体1は、透水性通水性(保水性はない)を有する融点の低い融着繊維で構成 された不繊布5と高密度化繊紙6とを積層したシートを、不繊布5を内側(シー ト状小片2の側)にし、さらにその外側を融点の高い天然繊維である木綿で構成 された保水力が高いコットン布7で覆い、周縁部8をヒートシールして形成され る。高吸水性ポリマーを包含させたシート状小片2と不繊布5および高密度化繊 紙6を積層したシートとの間、またこの積層シート5・6と表面層をなすコット ン布7との間は空いている。
【0009】 この袋体1は、融着された周縁部8によって縦横あるいは横または縦1列に相 互に連結され、その一態様である縦横に連なった図3に示したものは面積の大き い被保冷体の保冷が可能である。1個の袋体1の縦横寸法は例えば7.5cm× 4cm、封入する高吸水性ポリマーを包含したシート状小片2は3.7cm×2 cm、周縁部8すなわちヒートシール部分の幅は6mmである。
【0010】 上記の周縁部8が不繊布5と化繊紙6のみのヒートシールでは、後述する使用 の場合に吸水膨潤したゲルの一部がその周縁部8すなわち連結部分からしみ出し て、その部分が伸びたり切れたりするおそれがあるため、安全性をみて融着周縁 部8の幅を1cm位まで広くする必要があった。
【0011】 本考案の保冷材は、周縁部8を含めて表面全体にコットン布7が重なっている ため、滲出してくるゲルをそのコットン布7が受け止めてそれより外に出さない 。そして上記袋体1の表面を形成しているコットン布7は、ヒートシールした場 合中間層である不繊布5および化繊紙6との関連において重要な役割を持った表 面層である。
【0012】 すなわち袋体1の表面にコットン布7、内側に不繊布5・化繊紙6を積層した ものをその不繊布5・化繊紙6の融点に近い温度でヒートシールすると、不繊布 5・化繊紙6は溶融してフィルム化するとともに、それより融点の高い表裏のコ ットン布7と確実に融着する。したがってヒートシールされた周縁部8の幅を狭 くして袋体1を連結することができる。融着周縁部8の幅が狭いことは、保冷材 の有効冷却面積を十分広く採れる利点がある。
【0013】 上記のように袋体1の周縁部8をシールした本考案の保冷材を水に浸したとき 、ヒートシールされた周縁部8の不繊布5・化繊紙6はフィルム化して水を含ま ないから、周縁部8はシール強度が高くて破れることがなく、周縁部8と水を多 量に含んだゲル内蔵部分とは完全に分離される。したがって凍らせて使用する場 合、水を含まない周縁部8は凍らないから、従来市販されている保冷材のように 全体がブロック状に固まることがなく、凍った保冷材はシール部である周縁部8 で自由に屈折できる。
【0014】 図3は18個の袋体1を縦横に連結したものを示したが、適用する被冷却体の 部位、面積等に応じて、例えば縦1列に3個、横1列に6個あるいは縦横各2個 計4個が連なった形に切って使用することができる。予めもっと広い面積のもの で提供し、これを適宜所望の大きさ・形に切断して用いるようにしてもよい。
【0015】 使用される高吸水性ポリマーとしては、例えばデンプン−ポリアクリル酸塩架 橋物、カルボキシメチルセルロース系架橋物、酢酸ビニル−アクリル酸エステル 共重合体ケン化物、ポリアクリル酸塩架橋物、イソブチレン−マレイン酸共重合 体系、ポリエチレンオキシド系等が挙げられいずれもこの考案の保冷材に用いる ことができる。
【0016】 高吸水性ポリマーの微粉3を挟んで圧着する薄紙4は、例えばカルボキシメチ ルセルロース、カルボキシエチルセルロースおよびそれらの塩類のような水溶性 の紙、また親水性のセルロース紙でもよい。
【0017】 袋体1を形成する不繊布5としては、例えばレーヨン、ナイロン、ポリエステ ル、アクリル、ポリプロピレン、ビニロン、ポリエチレン、ポリウレタン、セル ロース等のいずれも使用することができる。積層する高密度化繊紙6と共に水に 不溶であってかつ透水性を有し、可及的吸水膨潤したポリマーのゲルを滲出させ 難いものであることが望ましい。
【0018】 袋体1の表面を形成するコットン布7はこの考案の一つの主要な構成層であっ て、医療用補助材として広く採用されているきわめて肌触りのよい布である。こ のコットン布7は、皮膚に違和感を与えることなく使用できると共に、内側から 滲出するポリマーのゲルの可溶分を完全に保持して表面に出さないようにする働 きを持っている。また、コットン布7は表面が毛羽立つているため、使用に際し て水に浸したとき顕著な毛細管現象により吸水性が大きく、高吸水性ポリマーの ゲル化を促進且つ平均化するのに有効である。
【0019】 次に本考案に係る保冷材の使用方法について説明する。 適宜数の袋体1が連なったものの全体を冷水に浸す。このとき必要ならば袋体 1相互の連結部(周縁部)8で折りたたんで浸漬してもよい。 袋体1に封入されている高吸水性ポリマー微粉3は浸透してくる水を吸収して 膨潤し、約1分以内にゲル化21して図2に示す状態となる。膨潤した各袋体1 は周縁部8で相互に連結されており、吸水前と同様に屈曲自在である。これを冷 水から取り出し軽く絞って表面の水を切り、被保冷体9(図4参照)の表面にあ てがう。
【0020】 吸水してゲル化したポリマー21は、不繊布5および高密度化繊紙6によって 大部分が保持される。しかし微量ではあるけれどもそのゲルの可溶分がしみ出す 。この滲出分は、袋体1の表面を形成するコットン布7の内面の綿毛部分に保持 されて表面への滲出が阻止される。
【0021】 本考案の保冷材は吸水膨潤した状態で凍結させて使用することができる。凍結 させたとき化繊紙6の表面に滲出している水分が微細な氷の結晶となって着くが 、表面のコットン布7は、水に浸した後、水分を高吸水性ポリマー微粉3に取ら れてしまってほとんど乾燥状態であるから凍ることがなくて皮膚に対し違和感な く用いることができる。また氷が解けることによる水の滲出もほとんどない。
【0022】 膨潤しまたは凍結した保冷材を被保冷体9、例えば人体表面にあてがった状態 を図4および図5に示した。隣合う袋体1相互間に薄い融着周縁部8があるため 、図のように周縁部8で自由に屈曲し、多数個の袋体1を配列できることと周縁 部8の幅を狭くできること等が相まって非常に具合よく接触させることができる 。全体を凍結させたとき、前に説明したように周縁部8は濡れていない、すなわ ち凍らないから上記屈曲自由性がなくなることはない。
【0023】
本考案に係る保冷材からは次の効果が得られる。 1、水の気化熱または氷の融解熱を利用し、薬剤は一切使用しないので薬害を 生じない。 2、異形表面の被保冷体に対しても具合よく接触させることができる。 3、連結された多数個の袋体によって広い面積の保冷ができる 4、保冷材の表面がコットン布であるため人体に使用するとき違和感がなく、 気化機能もよい。 5、高吸水性ポリマーのゲルの滲出をコットン布によってほぼ完全に阻止でき て表面がべとつかない。 6、使用後は容易に焼却できて廃棄処分が簡単である。
【図1】本考案に係る保冷材の要部の使用前の縦断正面
図。
図。
【図2】膨潤した状態の要部の縦断正面図。
【図3】本考案に係る保冷材の一実施形態の平面図。
【図4】広い曲面に対する使用状態の斜視図。
【図5】腕・足等に巻きつけ使用する状態の斜視図。
1 袋体 2 高吸水性ポリマーを包含したシート状小片 3 高吸水性ポリマー微粉 4 薄紙 5 不繊布 6 高密度化繊紙 7 コットン布 8 ヒートシールされた周縁部 9 被保冷体 21 ゲル化した高吸水性ポリマー
Claims (1)
- 【請求項1】 不繊布に高密度化繊紙を積層したシート
と表面層となるコットン布との周縁部をヒートシールし
た袋体の中に、2枚の薄紙の間に高吸水性ポリマーの微
粉を散在させて圧着したシート状小片を封じ込んだもの
がシート状に連なっていることを特徴とする保冷材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7207091U JPH0515931U (ja) | 1991-08-13 | 1991-08-13 | 保冷材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7207091U JPH0515931U (ja) | 1991-08-13 | 1991-08-13 | 保冷材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0515931U true JPH0515931U (ja) | 1993-03-02 |
JPH0543775Y2 JPH0543775Y2 (ja) | 1993-11-05 |
Family
ID=13478779
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7207091U Granted JPH0515931U (ja) | 1991-08-13 | 1991-08-13 | 保冷材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0515931U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009148455A (ja) * | 2007-12-21 | 2009-07-09 | Takara:Kk | 蓄熱材マット |
KR20200049407A (ko) * | 2018-10-31 | 2020-05-08 | 정승은 | 플렉서블 냉매봉 및 그 제조방법 |
-
1991
- 1991-08-13 JP JP7207091U patent/JPH0515931U/ja active Granted
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009148455A (ja) * | 2007-12-21 | 2009-07-09 | Takara:Kk | 蓄熱材マット |
KR20200049407A (ko) * | 2018-10-31 | 2020-05-08 | 정승은 | 플렉서블 냉매봉 및 그 제조방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0543775Y2 (ja) | 1993-11-05 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19940726 |