JPH05157736A - 超音波検査装置 - Google Patents

超音波検査装置

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JPH05157736A
JPH05157736A JP3347931A JP34793191A JPH05157736A JP H05157736 A JPH05157736 A JP H05157736A JP 3347931 A JP3347931 A JP 3347931A JP 34793191 A JP34793191 A JP 34793191A JP H05157736 A JPH05157736 A JP H05157736A
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JP
Japan
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graph
gain
echo
characteristic
characteristic graph
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Application number
JP3347931A
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English (en)
Inventor
Takeshi Hatada
健 畑田
Kenichi Sato
佐藤  賢一
Takenori Fujita
健昇 藤田
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】Aスコープ像の観測において、誤読や誤認を防
止することができ、しかも応答がよくて効率よく所定の
基準に基づいた検査ができる超音波検査装置を実現す
る。 【構成】グラフ枠設定処理プログラム6cはグラフ作成
キー入力時のみ実行し、時間を要する処理である特性グ
ラフのグラフデータ(6a)及び画素データ(61a)
の生成を予め済ませておく。そして、その後の検査のと
きのゲイン設定値が、ゲイン基準値に等しいとき、また
は、ゲイン基準値を6デシベルの整数倍だけ増減した値
に等しいときに、作成済み画素データの特性グラフを表
示する。これにより、その条件の下では、素早く特性グ
ラフと拡大されたAスコープ画像とが表示できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、超音波検査装置に関
し、詳しくは、検査基準に従って被検体を検査すること
が容易で、被検体の評価を効率よく行うことができるよ
うなAスコープ画像表示の超音波検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示器(以下LCD表示器)を備
え、マイクロプロセッサを内蔵し、グラフィック表示機
能を持つ小型の超音波探傷装置では、一般にAスコープ
波形を画像表示する機能を持つものが多く、探傷結果が
目視できるので各種の測定分野で使用され、特に、その
携帯型探傷装置は、利用範囲が幅広く、超音波の専門家
でない人が取扱うことも多い。この種の超音波探傷装置
で表示されるAスコープ画像では欠陥からのエコー高さ
とビーム路程のみが観測されるだけであるので、この種
の装置を部材等の品質を検査する超音波検査装置として
利用した場合には欠陥の大きさや深さなどの位置をAス
コープ波形を読取って別途算出しなければならない欠点
がある。
【0003】特に、溶接部材等についての品質検査で
は、欠陥エコー高さや路程等から欠陥の長さ等を求める
ことが必要であり、それを特定の判定基準に従って評価
しなければならない。その評価として溶接材料のように
JISで規定された等級分類に従って等級評価を行う場
合あるいは日本建築学会の規格に従って合否判定を行う
場合には、超音波探触子(以下プローブ)により溶接部
材を走査して、走査に応じて多数の箇所についてエコー
高さと路程とを示すAスコープ像からその値を読取り、
そのときの測定条件に従ってJISで規定される距離振
幅特性に応じて個別的に計算をして溶接部材の等級評価
等を行わなければならないために特に作業効率が悪く、
かつ、評価誤りが生じ易い。
【0004】このような不具合を解決するものとしてJ
IS規格あるいは日本建築学会で規定された特性グラフ
をAスコープ画像に重ねて表示するという発明が同一出
願人により特願1−262973において既に出願され
ている。その発明では、特性グラフ(図2の特性グラフ
H,M,L参照)の生成に必要な表示グラフデータを標
準試験片の測定結果とその測定時のゲイン設定値等から
求めておく。そして、単にAスコープ像だけでなく、表
示されるAスコープ像の路程に対応して検査基準となる
特性グラフH,M,Lの画素データを表示グラフデータ
とこのときのゲイン設定値とから生成して表示する。こ
れにより、超音波の探傷中、距離や振幅に関する判定基
準が欠陥エコーのレベルとともに表示されるので等級の
判定が確実にできる。しかも、後から詳細に計算しなく
ても判定基準に従ってデータを採るだけで評価データを
得ることができるようになった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特性グラフ
の生成には複雑多量の計算等の処理を要し処理時間がか
かるので、毎回この処理を行うと応答速度の低下を招
き、操作性が悪い。一方、実用にあっては操作性が重視
される。そこで、操作性を向上させるために一層の改良
が加えられ、特性グラフの表示については、画素データ
を表示グラフデータから毎回生成することなく、最初に
生成された画素データを記憶しておき表示のときにはこ
れを転送する処理だけが実際には行われている。ただ
し、その代償として、ゲイン設定値が特性データの画素
データを生成したときのゲイン設定値と異なる場合に
は、この画素データが測定データに対応しないのでAス
コープ画像とともに表示することができない。
【0006】しかし、図2の特性グラフH,M,Lの形
状から明らかなように、路程の遠い所(図の右側)では
特性グラフが低くなって混み合っている。このため、こ
の部分にある欠陥を判断する場合には、検出したエコー
波形が欠陥エコーなのかノイズ等の他のものなのか、ま
た、どの領域に属するものなのか、判断が困難なことが
多い。そこで、設定ゲインを変えてAスコープ画像を縦
に拡大し特にこの部分を詳細に再確認する必要が生じる
が、前述の理由から設定ゲインを変えたときには特性グ
ラフが表示されないので、やはり判断が困難であり問題
である。この発明の目的は、このような従来技術の問題
点を解決するものであって、Aスコープ像の観測におい
て誤読や誤認を防止することができ、しかも応答がよく
て効率よく所定の基準に基づいた検査ができる超音波検
査装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るためのこの発明の超音波検査装置の構成は、超音波探
傷により被検体から反射したエコー受信信号を得てAス
コープ像を表示してこのAスコープ像の状態を読取るこ
とで前記被検体の検査をする超音波検査装置であって、
検査基準となる欠陥エコーの高さと路程との関係を示し
ゲイン基準値に対応する特性グラフのグラフデータ生成
時のゲイン設定値であるゲイン基準値およびこのゲイン
基準値を6デシベルの整数倍だけ増減した値の何れか1
つに検査時のゲイン設定値が等しいときには、前記グラ
フデータから生成済みの前記特性グラフの画素データを
前記Aスコープ像に重ねて表示するものである。
【0008】
【作用】このように、時間を要する処理である特性グラ
フのグラフデータ及び画素データの生成をゲイン基準値
に対し予め済ませておき、その後の検査のときのゲイン
設定値がゲイン基準値に等しいときにはその特性グラフ
を表示し、さらに、そのときのゲイン設定値がゲイン基
準値を6デシベルの整数倍だけ増減した値に等しいとき
には新たに特性グラフデータを生成することなく同じ特
性グラフをそのまま表示するようにした。これにより、
設定ゲインを変えてAスコープ画像を縦に拡大し詳細に
再確認する必要が生じた場合でも、6デシベル単位での
設定ゲインの変更であれば、単にAスコープ像だけでな
く検査基準となる特性グラフが表示される。このとき、
設定ゲインが基準ゲインと異なる場合には、特性グラフ
が表示されるAスコープ像のゲインに対応していないこ
とになるが、各特性グラフの波形相互には6デシベルの
比例関係が存在するので、同じ特性グラフが表示されて
いても操作者にとっては判別容易であり隣の波形等を参
照して確実に判定することができる。実用上は、高速応
答性も重要である。
【0009】したがって、検出した欠陥エコーのレベル
が低くて判定が微妙な場合でも検査装置の設定ゲインを
6デシベル単位で変えれば、欠陥エコーが見やすくな
り、しかも、距離や振幅に関する判定基準が再度生成不
要のため素早く表示されるので、欠陥レベルの判定が速
く確実にできる。その結果、Aスコープ像の観測におい
て誤読や誤認を防止することができ、しかも応答がよく
て効率よく所定の基準に基づいた検査のできる超音波検
査装置を実現することができる。
【0010】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して詳細に説明する。図1は、この発明を適用した一
実施例の超音波検査装置のブロック図であり、図2は、
そのAスコープ画像の表示状態の説明図、図3は、測定
を行った場合の欠陥エコーの表示状態の説明図、図4
は、JISの規定による等級評価の一例を示す表の説明
図、図5は、グラフ特性表示測定処理のフローチャート
である。図1において、20は、携帯型の超音波検査装
置であって、1は、その探傷器部である。この探傷器部
1は、パルサー・レシーバ等から構成され、送信端子1
1からプローブ16(図では超音波探触子)にパルス信
号を送り、エコー受信信号を受信端子12で受けてそれ
を増幅し、アナログ信号としてA/D変換回路2に出力
する。
【0011】A/D変換回路2は、探傷器部1から得ら
れる送信波,表面反射波、欠陥反射波等についての各ア
ナログ信号を、例えば、20MHz程度の高い周波数でサ
ンプリングし、これらのアナログ出力をデジタル値に変
換してマイクロプロセッサ(MPU)5が処理できる入
力データ値としてバス13に送出する。バス13には、
ゲインダイヤル,カーソルダイヤル等を有するダイヤル
式数値設定回路3とシートキーを有するキー入力回路4
とが接続されていて、マイクロプロセッサ5は、これら
回路からバス13を介してダイヤルにより設定される設
定値及び各種のキー入力信号を受ける。そこで、ゲイン
ダイヤルにより探傷器部1に対するゲイン設定値(調整
値)が入力されると、マイクロプロセッサ5は、探傷器
部1の高周波増幅器のゲイン(増幅率)を制御し、ゲイ
ンダイヤルにより入力されたゲイン設定値に対応するゲ
インになるように高周波増幅器のゲインを設定する。
【0012】6は、バス13に接続されたRAMであ
り、A/D変換されたエコー受信信号についてのデジタ
ルデータとROMカードによりロードされた各種のアプ
リケーション処理プログラムと入力キーにより指定され
た探傷モードを示すフラグ等の各種の情報や種々のデー
タが格納されていて、さらに、表示グラフデータ記憶領
域6aを有している。7は、ROMであり、これにはマ
イクロプロセッサ5が実行するAスコープ画像演算処理
プログラム71のほか、各種の基本プログラムが記憶さ
れている。また、8は、ROMカードインタフェースで
あって、装置に装着されるROMカードとコネクタによ
り着脱できる関係で接続され、マイクロプロセッサ5の
制御に応じてROMカードのプログラム等の情報をバス
13に送出する。
【0013】9は、RS-232C インタフェースであり、外
部の情報処理装置(特に、そのマイクロプロセッサ)と
データ交換をするための回路である。また、10は、L
CD表示装置であって、Aスコープ画像等のほか、各種
の測定値を表示し、内部にビデオメモリインタフェース
とビデオメモリ、ビデオメモリの情報を読出してビデオ
信号を発生するビデオメモリコントローラ、液晶駆動回
路、そして、例えば、128×256ドット等のドット
マトリックスの液晶表示器等とを有していて、ビデオメ
モリインタフェースを介してバス13に接続されてい
る。
【0014】ここで、RAM6には、表示グラフデータ
を記憶する表示グラフデータ記憶領域6aのほかに、そ
の表示グラフデータからビット展開して生成された特性
グラフ画素データ61aの記憶領域と、画像表示データ
をビット展開して記憶する画像メモリ部61が設けられ
ている。また、データ領域の他に、判定基準グラフ生成
処理プログラム6bと、グラフ・枠設定処理プログラム
6c、そして表示処理プログラム6d等の処理プログラ
ムが格納される領域が設けられ、測定の際にROMカー
ドからこれら処理プログラムが読出されてそれぞれの領
域にロードされて記憶される。
【0015】判定基準グラフ生成処理プログラム6b
は、この実施例では、JISZ3060の等級判定のた
めの特性グラフを設定する処理プログラムであって、超
音波探傷による探傷モードにおいてキー入力回路4から
グラフ生成の機能キーが入力されたときにマイクロプロ
セッサ5により実行され、標準試験片を探傷したときに
えられる路程とエコー高さとを表示グラフデータ記憶領
域6aに記憶する。オペレータは、グラフ生成の機能キ
ーを入力した後に後述するように、例えば、Hの特性グ
ラフ(第2図参照)が得られる標準試験片について複数
箇所で探傷を行う。そして、その都度、判定基準グラフ
生成処理プログラム6bは、標準試験片についての欠陥
エコーの路程とエコー高さのデータを抽出してそれを順
次表示グラフデータ記憶領域6aに記憶し、グラフ・枠
設定処理プログラム6cを起動する。なお、この測定の
ときには測定範囲とゲインとは固定されている。
【0016】このような標準試験片の測定が終了する
と、オペレータは測定終了キーを入力する。グラフ生成
の機能キーが入力された後の処理状態においてキー入力
回路4からこの測定終了の機能キーが入力されると、判
定基準グラフ生成処理プログラム6bは、所定の状態フ
ラグのうち重ね表示状態を設定する重ね表示処理フラグ
を重ね状態に設定(“ON”或は“1”(有意)状態に
設定)し、このときのゲイン設定値をゲイン基準値とし
て記憶して、その処理を終了する。なお、標準試験片を
測定した場合の特性グラフのL,M,H(第2図参照)
の1つの指定は、標準試験片を測定するに当たって(す
なわち、キー入力回路4からグラフ生成の機能キーが入
力された後の状態において)、キー入力により指定する
か、あらかじめ画像表示するスケールとの関係で標準試
験片は特性グラフHのものと決定しておくことによる。
【0017】グラフ・枠設定処理プログラム6cは、判
定基準グラフ生成処理プログラム6bにより起動されて
実行される。また、標準試験片の測定が行われ、それが
終了したときに(すなわち、キー入力回路4からグラフ
生成の機能キーが入力された後の状態において)、終了
キーが入力されたときに起動される。この処理プログラ
ムは、表示グラフデータ記憶領域6aに記憶されたL,
M,Hの3つのうちの1つの判定基準の表示グラフデー
タ(現在の実施例ではHの特性グラフのデータ)に基づ
いて、L,M,Hの関係は、JIS等の規格により、エ
コー高さが1/2(6デシベル)と定められているの
で、図2のL,M,Hの3つの特性グラフに対応する3
つのグラフの画素データを生成して特性画素データ61
aとして記憶し、さらに、入力された測定条件に応じて
縦軸の%や横軸の路程の画素データを生成してRAM6
内に枠データ(図示せず)として記憶し、これらを合成
した図2に示す表示画像に対応する各画素データをRA
M6の画像メモリ部61に書込む。そして、その画素デ
ータをLCD表示装置10のビデオメモリに転送して書
込み、図2に示すような画像を表示させる。なお、この
場合、I,II,III ,IVの文字は、領域を示すものであ
るが、これは表示してもよいし、しなくてもよい。
【0018】表示処理プログラム6dは、グラフ・枠設
定処理プログラム6cにより起動されるとともに、Aス
コープ画像演算処理プログラム71によりそれが実行さ
れた後に起動されて実行され、重ね表示処理フラグが設
定されているときには、画像メモリ部61に対してすで
に記憶されているデータ(ここでは特性グラフ等を含む
図2の画像表示データ)を消さずにここにAスコープ画
像演算処理プログラム71により生成されたAスコープ
像の画素のデータを重ね書きする。次に、画像メモリ部
61に記憶されている画素点展開された画素データ(ビ
ットデータ)を読出してそれをLCD表示装置10に転
送してそのビデオメモリに書込む。
【0019】その結果、LCD表示装置10には、Aス
コープ画像演算処理プログラム71から得られるAスコ
ープの画像表示データと、判定基準となる特性グラフ、
そしてスケールとが図3に示すように表示される。ここ
で、超音波検査装置20は、測定開始キー又は測定開始
スイッチの入力に応じて動作する。そこで、探傷器部1
から送出された送信パルス信号に応じて得られる被検体
(試験材)についてのエコー受信信号(探傷波形)がR
AM6に転送されて記憶される。Aスコープ画像演算処
理プログラム71は、この後に起動されて実行され、R
AM6に記憶された、採取されたエコー受信信号のデジ
タル値を読出してAスコープ画像データを生成して、表
示処理プログラム6dを起動する。
【0020】次に、その全体的な動作について説明する
と、まず、図5のステップ101において、装置を探傷
モードに設定するために探傷モードの機能キーをキー入
力回路4から入力する。次のステップ102において、
この入力情報を受けてROM7に記憶された所定の処理
プログラムが起動されてマイクロプロセッサ5がそれを
実行し、ゲインがダイヤル式数値設定回路3のゲインダ
イヤルにより設定され、測定条件や測定範囲等がキー入
力回路4のキーによりオペレータ(測定者)から入力さ
れる。その結果、これら入力情報とROM7に記憶され
た処理プログラムによってマイクロプロセッサ5が動作
して、その制御により探傷器部1の利得がゲインダイヤ
ルに従って設定され、装置自体の探傷機能が生ずる。
【0021】次のステップ103では、超音波探傷にお
いて判定基準となるグラフ表示を行うか否かを、入力さ
れる機能キーにより判定する。ここで、所定の測定開始
キー或はその他のキーが入力されればNO条件が成立
し、測定開始キーが入力されたときには、ステップ10
7へと移る。一方、このときキー入力回路4からグラフ
生成の機能キーが入力されれば、ここでYES条件が成
立して次のステップ104へと移る。
【0022】ステップ104では、判定基準グラフ生成
処理プログラム6bが起動されて実行され、判定基準グ
ラフの生成に入る。このとき、オペレータは標準試験片
について探傷を行う。その結果、ある点を測定した測定
点の路程とエコー高さとが判定基準グラフ生成処理プロ
グラム6bにより表示グラフデータ記憶領域6aに記憶
され、その測定点までの3つの特定グラフがLCD表示
装置10の画面上に表示される。次のステップ105で
測定終了か否かを終了キーかそれ以外のキー、例えば、
測定開始キーやプローブ等に設けられている測定開始ス
イッチが入力されたか否かによって判定する。測定開始
キー、測定開始スイッチ等が入力されたときには、ステ
ップ104へと戻り、同様な測定を他の測定点について
行う。そこで、他の測定点についての欠陥エコーの路程
とエコー高さとが表示グラフデータ記憶領域6aに先の
データに続いてさらに記憶される。
【0023】このようにして標準試験片についての測定
が複数点について繰り返されて3つの特性グラフが測定
に応じて必要な路程に亙って表示されると、キー入力回
路4から測定終了の機能キーがオペレータから入力され
る。この終了キー入力によりステップ105においてY
ES条件が成立し、ステップ106で、そのときのゲイ
ン設定値が後の利用のためにゲイン基準値として記憶さ
れる。さらに、グラフ・枠設定処理プログラム73が起
動されて実行され、ここで、図2に表示するような判定
基準の特性グラフとスケール等の枠とがLCD表示装置
10の画面上に表示されるとともに、後の迅速な利用に
備えて特性グラフ画素データ61aと枠データとがRA
M6内に記憶されることになる。
【0024】そして、処理が次のステップ107へと移
り、この状態でオペレータは検査対象となる未知の溶接
部材にプローブ16を当てて選択したある測定点におい
て測定開始スイッチ又は測定開始キーを入力する。ステ
ップ107は、測定開始スイッチ又は測定開始キーの入
力待ちループであって、オペレータの測定開始スイッチ
又は測定開始キーの入力を受けると、この発明の特徴部
分であるステップ108へと処理が進む。ステップ10
8では、現在のゲイン設定値がダイヤル式数値設定回路
3を介して入力さる。そして、ステップ109で、この
入力値がステップ106で記憶済みのゲイン基準値と比
較される。
【0025】この比較結果が等しい場合、または、6デ
シベルの整数倍の違いである場合にはYES条件が成立
し、ステップ110において枠データと特性グラフ画素
データ61aとが画像メモリ部61に転送されるととも
にこの特性グラフとスケール等の枠とがLCD表示装置
10の画面上に表示される。また、前記のYES条件が
成立しなかった場合には、ステップ111において枠デ
ータのみが画像メモリ部61に転送されるとともにこの
枠がLCD表示装置10の画面上に表示される。このよ
うに、複雑な演算をすることなく単にメモリ間のデータ
転送のみで処理できるので、この間の処理は短時間に完
了する。
【0026】この表示がなされるとステップ112へと
移行し、このステップにおいて試験対象となる未知の溶
接部材のプローブ16の当てられた位置で探傷が行われ
る。これは、ステップ107で、例えば、プローブ16
に設けられた測定開始スイッチが操作(入力)される
と、ステップ112ではその操作に応じて探傷器部1か
らプローブ16に送信パルス信号が送出され、探傷器部
1から送出された送信パルス信号に応じてプローブ16
から得られる被検体(未知の溶接部材)からのエコーに
対応するエコー受信信号(探傷波形)が得られ、それが
デジタル値に変換されてRAM6に転送され、記憶され
る。そして、Aスコープ画像演算処理プログラム71が
起動されて実行され、探傷したAスコープ画像が生成さ
れてそれが表示処理プログラム6dにより前記の特性グ
ラフや枠が先に記憶された画像メモリ部61に重ね書き
される。その結果としてLCD表示装置10にそれが転
送されて、図3に示される表示画像で表示される。
【0027】この測定が終了するとステップ113にお
いて、測定処理が終了か否かの判定が終了キー入力の有
無によりなされる。そして、終了キー以外のキーが入力
されたときには、ステップ107(測定開始スイッチの
ときにはステップ108でも可)へと戻り、次の測定点
について同様な測定が繰り返される。なお、この場合の
測定の仕方としては、まず、検査対象となる溶接部材に
対して探傷距離を一定にし、左右にプローブを移動させ
て図3の欠陥エコー14を観察し、最大エコーが判定基
準となる特性グラフにより区切られるどの評価範囲にあ
るかを観察してその領域を求める(図2,図3のI,I
I,III ,IVに対応)。そして、そのエコー高さが6dB
低下する左右の位置で欠陥エコーが発生する溶接部材の
長さを溶接部材上で求めるものである。
【0028】その結果得られた探傷している部材の厚さ
と、この最大エコー高さと、その特性グラフ上の評価レ
ベルとその長さとにより、図4の第1表で定める1〜4
級までの等級を決定する。例えば、このような測定にお
いて、M又はLレベル検出の場合、板厚20mmで図3で
示す欠陥エコー14のレベルが評価レベルIII の範囲に
あって、その欠陥の長さが最大で12mmと測定された場
合は、領域III で最大長さ12mmとなるので、図4のt
/2〜t(t=20mm)の範囲にあることが判る。そこ
で、その溶接部材は等級3級と決定される。
【0029】ここで、図3に示すように検出した欠陥エ
コーのレベルがある程度以上あり判定が確実にできる場
合にはよいが、検出したエコーレベルが低く、しかも、
それが図3に示す特性グラフLの右端部分の範囲では、
検出したエコーが欠陥エコーなのかノイズなのか、ある
いは、どの領域に属するものなのかの判断が微妙にな
る。このような場合にも、この発明によれば、ゲインの
再設定を行うことで対処可能となる。詳述すると、ゲイ
ンを6デシベル上げて再度検査をすると、Aスコープ画
像は縦に倍になって表示され、従前の特性グラフも素早
く表示されるので、特性グラフMを参照して判定すれば
よい。ゲインをさらに6デシベル上げて検査をすると、
Aスコープ画像は最初の4倍になって表示され、従前の
特性グラフも素早く表示されるので、特性グラフHを参
照して判定すればよい。このようにして速くて確実に判
定することができる。
【0030】このように、探傷中に図2の判定グラフが
LCD表示装置10にいつも出ていることにより、図3
のように、欠陥エコー14と重ね合わせて見ることがで
き、探傷中にいつも現在の欠陥レベルがどの程度である
か(どの評価レベルにあるか)を目視することができ
る。また、欠陥エコーのレベルが低くて領域の判別が微
妙な場合は、ゲインを6デシベル単位で上げることによ
り欠陥レベルを素早く確実に判定することができる。
【0031】この場合、図4の表に対応する等級を判定
する基準データをあらかじめRAM6にデータとして、
例えば、テーブル化して記憶しておき、先の特性グラフ
L,M,Hにより決定される領域I,II,III ,IVを判
定する基準値を生成し、さらにこれら基準値に基づき領
域及び等級判定を行う判定プログラムをRAM6等に設
けて、被検体等の板厚および欠陥長さをキー入力回路4
より入力して判定するようにすれば、等級を自動的に判
定してLCD表示装置10に測定結果の等級を表示する
ようにすることができる。また、必要によりインタフェ
ース9により、表示された画面や結果を外部に出力した
り、内蔵したプリンタに出力するようにしてもよい。
【0032】以上説明してきたが、実施例において、標
準試験片を測定してそれにより生成したL,M,Hのい
ずれかの判定基準の特性グラフとゲイン、例えば、その
ダイヤル設定値との関係のデータを表示グラフデータ記
憶領域6a等に記憶しておけば、探傷中、ゲインや測定
範囲を6デシベル単位以外に変えても、特性グラフ画素
データ61aやゲイン基準値を壊さない作業領域で演算
することで、それに対応する判定基準の特性グラフを表
示することもできる。この場合には応答性に劣るので、
そのようにするか否かを選択できるようにすると便利で
ある。また、実施例ではJISZ3060を適用した場
合を中心として説明しているが、他の判定基準となるグ
ラフを表示してもよいことはもちろんである。
【0033】実施例では、オペレータが特性グラフと欠
陥エコーの振幅との関係を観測してその状態を判定する
ようにしているが、被検体を測定して得られる欠陥エコ
ーについてのエコー受信信号のピークレベルと判定基準
となる特性グラフで示される値とを比較する比較手段を
プログラム或はハードウエアとして設ければ、これによ
り特性グラフで示される値を欠陥エコーのピークレベル
が越えたときにアラーム信号として発生することがで
き、それによりオペレータに評価レベルを知らせること
ができる。この場合、実施例のように異なる特性グラフ
が複数あるときには、それぞれ特性グラフを越えたとき
に警報とする音や色を変えて、例えば、音の場合には評
価レベルに応じて高低音を変えるようにしてオペレータ
に知らせてもよい。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から理解できるように、この
発明の超音波検査装置にあっては、時間を要する処理で
ある特性グラフのグラフデータ及び画素データの生成を
ゲイン基準値に対して予め済ませておくこととした。そ
して、その後の検査のときのゲイン設定値が、ゲイン基
準値に等しいとき、または、ゲイン基準値を6デシベル
の整数倍だけ増減した値に等しいときに、先の特性グラ
フを表示するようにした。これにより、その条件の下で
は、素早く特性グラフと拡大されたAスコープ画像とが
表示できるようになった。その結果、Aスコープ像の観
測において誤読や誤認を防止することができ、しかも応
答がよくて効率よく所定の基準に基づいた検査が可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用した一実施例の超音波検査装置
のブロック図である。
【図2】そのAスコープ画像の表示状態の説明図であ
る。
【図3】測定を行った場合の欠陥エコーの表示状態の説
明図である。
【図4】JISの規定による等級評価の一例を示す表の
説明図である。
【図5】グラフ特性表示測定処理のフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1…超音波探傷器部 2…A/D変換回路 3…ダイヤル式数値設定回路 4…キー入力回路 5…マイクロプロセッサ(MPU) 6…RAM 6a…表示グラフデータ記憶領域 6b…判定基準グラフ生成処理プログラム 6c…グラフ・枠設定処理プログラム 6e…表示処理プログラム 7…ROM 8…ROMインタフェース 9…RS-232C インタフェース 10…液晶表示装置(LCD表示装置) 20…携帯型の超音波検査装置 61…画像メモリ部 61a…特性グラフ画素データ 71…Aスコープ画像演算処理プログラム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超音波探傷により被検体から反射したエコ
    ー受信信号を得てAスコープ像を表示してこのAスコー
    プ像の状態を読取ることで前記被検体の検査をする超音
    波検査装置において、 検査基準となる欠陥エコーの高さと路程との関係を示し
    ゲイン基準値に対応する特性グラフをゲイン設定値が前
    記ゲイン基準値及びこのゲイン基準値を6デシベルの整
    数倍だけ増減した値の何れか1つに等しいときに前記A
    スコープ像に重ねて表示することを特徴とする超音波検
    査装置。
  2. 【請求項2】被検体を測定して得られる欠陥エコーにつ
    いてのエコー受信信号のピークレベルと特性グラフで示
    される値とを比較する比較手段を有していて、前記特性
    グラフで示される値を越えたときにアラーム信号を発生
    することを特徴とする請求項1記載の超音波検査装置。
  3. 【請求項3】特性グラフは、JISZの3060として
    規定された規格又は日本建築学会で規定された規格等に
    従った距離振幅特性曲線であって、この特性グラフが複
    数設けられ、これらそれぞれの特性グラフに応じてエコ
    ー受信信号から得られる欠陥エコー信号のピークレベル
    の状態を判定する判定手段とこの判定手段の判定に応じ
    て等級を判定する等級判定手段(又は、この判定手段の
    判定に応じて合否を判定する合否判定手段)とが設けら
    れていることを特徴とする請求項1記載の超音波検査装
    置。
JP3347931A 1991-12-03 1991-12-03 超音波検査装置 Pending JPH05157736A (ja)

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