JPH05157504A - 測定機の駆動連結装置 - Google Patents

測定機の駆動連結装置

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JPH05157504A
JPH05157504A JP32047891A JP32047891A JPH05157504A JP H05157504 A JPH05157504 A JP H05157504A JP 32047891 A JP32047891 A JP 32047891A JP 32047891 A JP32047891 A JP 32047891A JP H05157504 A JPH05157504 A JP H05157504A
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Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ナット部材の振れやコニカル運動を吸収で
き、かつ、送り方向の剛性も高めることができる測定機
の駆動連結装置を提供する。 【構成】 送りねじ軸11に螺合するナット部材13に
自動調芯機構21を設け、スライダ4側に自動調芯機構
21を送り方向の前後面側から挟持して送り方向には変
位不能かつそれと直交する方向には変位可能に保持する
保持機構31を設ける。また、ナット部材13に突設し
た回り止めピン42をナット部材13の周方向両側から
挟持してナット部材をスライダ4に対して相対回転不能
に保持する回り止め機構41を設ける。ナット部材の振
れを保持機構によって、コニカル運動を自動調芯機構に
よって吸収でき、かつ、送り剛性も高められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、測定機の駆動連結装置
に関する。詳しくは、測定機の可動部を送りねじ軸とそ
れに螺合するナット部材とによって送る測定機の駆動連
結装置に関する。例えば、三次元測定機などにおいて、
スライダの駆動装置に利用できる。
【0002】
【背景技術】自動三次元測定機では、図4に示す如く、
基台1の両側に立設したコラム2間に移動レール3を前
後方向(Y軸方向)へ移動自在に設け、この移動レール
3に沿ってスライダ4を左右方向(X軸方向)へ移動自
在に設け、このスライダ4に下端に測定子を有するスピ
ンドル5を上下方向(Z軸方向)へ移動自在に設けると
ともに、各軸ごとにその可動部(3,4,5)を各軸方
向へ移動させるための駆動装置を設け、これらの駆動装
置をプログラムあるいはジョイスティツクなどによって
制御するようにしている。
【0003】ところで、例えば、スライダ4をX軸方向
へ移動させる駆動装置をボールねじ構造によって構成す
る場合、図4に示すように、移動レール3にボールねじ
構造の送りねじ軸11をスライダ4の移動方向に沿って
かつ回転自在に支持し、この送りねじ軸11の一端にモ
ータ12を連結するとともに、送りねじ軸11に螺合し
たナット部材(図示省略)をスライダ4に連結する。そ
の際、ナット部材をスライダ4に直接的に連結してしま
うと、送りねじ軸11の回転に伴ってナット部材は、送
りねじ軸11の精度誤差や組み込み誤差などによって、
送りねじ軸11の軸線に対して直交する面内で振れ運動
したり、あるいは、送りねじ軸11の軸線方向に沿って
コニカル運動するため、スライダ4の運動精度が低下す
るという問題がある。
【0004】そこで、本出願人は、先に、これらの欠点
を解消できる測定機の駆動連結構造を提案している(実
公平2−49527号公報)。これは、図5に示す如
く、送りねじ軸11に螺合したナット部材13の外周
に、連結板14を遊嵌するとともに、その連結板14を
送り方向の前後側からそれぞれ複数の鋼球15で挟持し
て送り方向に対しては変位不能にかつそれと直交する方
向に対しては変位可能に保持する保持機構16を設ける
一方、スライダ4側に、前記連結板14を2つの鋼球1
7で送り方向の前後側から挟持して送り方向に対しては
変位不能にかつ送り方向に対して直交する方向に対して
所定の範囲内で傾斜可能に保持するガイド機構18を設
けた構造である。なお、19はナット部材13をスライ
ダ4に対して相対回転不能に保持する回り止め機構であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の構造の場合、送り方向の剛性は、連結板14を送り方
向の前後側から挟持した各1個の鋼球17によって決ま
るから比較的低い。従って、比較的小型、中型の測定機
の駆動装置に適用するには問題が少ないものの、超大型
測定機の駆動装置に適用するには送り方向の剛性が不足
するという問題がある。例えば、スライダ4が高速移動
していて急停止すると、そのときの慣性力が前または後
の鋼球17に加わので、慣性力がより大きくなる超大型
測定機の駆動装置に適用するには精度上や耐久性の点で
問題が残る。
【0006】そこで、送り方向の剛性を高めるための方
法として、鋼球17に予圧を与えて送り方向の剛性を高
める方法、あるいは、鋼球17の数を増やす方法などが
考えられる。しかし、前者の方法では、鋼球17の耐久
性が低下し実用的でない。また、後者の方法では、連結
板14がスライダ4に複数点で支持されることになるか
ら、ナット部材13のコニカル運動が吸収できないとい
う問題がある。
【0007】ここに、本発明の目的は、このような従来
の問題を解消し、ナット部材の振れやコニカル運動を吸
収できるとともに、送り方向の剛性を従来のものより高
めることができる測定機の駆動連結装置を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明の測定
機の駆動連結装置は、測定機本体に可動部を移動可能に
設けるとともに、この可動部を送りねじ軸に螺合された
ナット部材に連結して前記移動方向へ送る測定機の駆動
連結装置において、前記ナット部材に固定されかつ前記
送りねじ軸の軸線上の一点を中心とする凸球面を有する
凸球面部材、この凸球面部材の外側を覆うとともに前記
凸球面と所定の隙間を隔てて対向しかつ前記一点を中心
とする凹球面を有する凹球面部材および前記凸球面部材
の凸球面と凹球面部材の凹球面との間に挿入された複数
の硬質球を含む自動調芯機構と、前記可動部側におい
て、前記自動調芯機構の凹球面部材を前記送り方向の前
後面から挟持して送り方向には変位不能にかつ送り方向
と直交する方向には変位可能に保持する保持機構と、前
記可動部およびナット部材のいずれか一方に設けられた
回り止めピンを含み、その回り止めピンを前記ナット部
材の周方向の両側から挟持してナット部材を可動部に対
して相対回転不能に保持する回り止め機構とをそれぞれ
設けた、ことを特徴としている。
【0009】
【作用】送りねじ軸を回転させると、それに螺合された
ナット部材が送りねじ軸の軸線方向へ移動される。この
とき、ナット部材が送りねじ軸の軸線に対して直交する
方向へ振れると、自動調芯機構の凹球面部材が送り方向
の前後面から挟持した複数個のボールによって送り方向
に対して直交する方向に変位するから、送りねじ軸の軸
線に対して直交する方向への振れを吸収することができ
る。また、ナット部材が送りねじ軸の軸線方向に沿って
コニカル運動すると、自動調芯機構の凸球面部材が凹球
面部材に対して回動するから、送りねじ軸の軸線方向に
沿ったコニカル運動を吸収することができる。しかも、
送り方向の剛性についても、保持機構によって凹球面部
材を送り方向の前後面から挟持して送り方向には変位不
能かつ送り方向と直交する方向には変位可能に保持すれ
ばよいから、従来の各1個の鋼球によって保持する構造
に比べ送り方向の剛性を高めることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明に係る測定機の駆動連結装置に
ついて好適な実施例を挙げ、図1〜図3に基づいて詳細
に説明する。図1は本発明の駆動連結装置を三次元測定
機のスライダに適用した実施例を示す断面図、図2は図
1のII−II線断面図、図3は図1の III−1II 線断面図
である。なお、これらの図の説明に当たって、前述した
図4および図5と同一構成要件については、同一符号を
付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
【0011】図1において、可動部である前記スライダ
4はガイドレール7を介してX軸方向へ移動可能に設け
られている。また、前記送りねじ軸11に螺合されたナ
ット部材13は、自動調芯機構21および保持機構31
を介して前記スライダ4に連結されている。なお、8
は、送りねじ軸11の端部側を回転自在に支持する軸受
けで、一端側のみを図示し、他端側については図示省略
してある。また、送りねじ軸11の一端側には、カップ
リングやタイミングベルトなどを介して前記モータ12
が連結される。
【0012】前記自動調芯機構21は、前記ナット部材
13の外周に固定されかつ前記送りねじ軸11の軸線上
の一点を中心とする凸球面22を有する凸球面部材23
と、この凸球面部材23の外側を覆うとともに前記凸球
面22と所定の隙間を隔てて対向しかつ前記一点を中心
とする凹球面24を有する凹球面部材25と、前記凸球
面部材23の凸球面22と凹球面部材25の凹球面24
との間に挿入された複数の硬質球としての鋼球26とを
含んで構成されている。従って、凹球面部材25に対し
て凸球面部材23がその中心点を中心として回動できる
から、ナット部材13の軸方向に沿ったコニカル運動を
吸収できる。なお、凹球面部材25は、中間材25A
と、これを挟んで送り方向前後面にねじ止めされた前後
板25B,25Cとから構成されている。中間材25A
には貫通孔27が送りねじ軸11の軸線に対して直角に
形成されている。前後板25B,25Cの内面には前記
凹球面24が形成されている。
【0013】前記保持機構31は、前記送りねじ軸11
に螺合されたナット部材13を囲む箱型に形成されかつ
前記スライダ4に固定された枠体32と、この枠体32
内に設けられ前記自動調芯機構21の凹球面部材25を
送り方向の前後面から挟持するそれぞれ複数個のボール
33とを含み構成され、前記自動調芯機構21の凹球面
部材25を送り方向には変位不能にかつ送り方向に対し
て直交する方向には変位可能に保持している。なお、枠
体32は、上下板32A,32Bと、この上下板32
A,32Bの前後端に連結された前後板32C,32D
とから箱型に形成されている。下板32Bには、前記中
間材25Aの貫通孔27と対応する貫通孔34が形成さ
れている。
【0014】前記凸球面部材23と前記枠体32との間
には、前記ナット部材13をスライダ4に対して相対回
動不能に保持する回り止め機構41が設けられている。
回り止め機構41は、前記凸球面部材23に前記貫通孔
27,34を通って送りねじ軸11の軸線に対して直角
に突設された回り止めピン42と、この回り止めピン4
2の突出端側の前記枠体32に固定されたブラケット4
3と、このブラケット43に前記回り止めピン42を挟
んで前記送りねじ軸11の軸線と平行に支持された一対
の軸44と、この各軸44に複数の鋼球45を介してそ
れぞれ回転可能かつ軸方向へ移動可能に取り付けられた
外筒46とから構成されている。
【0015】次に、本実施例の作用を説明する。送りね
じ軸11を回転させと、ナット部材13は送りねじ軸1
1の軸線方向へ移動される。すると、スライダ4も同方
向へ移動される。このとき、ナット部材13の移動力は
自動調芯機構21および保持機構31の複数の鋼球2
6,33を介してスライダ4へ伝達されるから、ナット
部材13の移動方向については比較的高い剛性を得るこ
とができる。このことは、スライダ4を位置制御する上
できわめて有利であり、高精度な測定機を実現できる。
【0016】ところで、ナット部材13が送りねじ軸1
1の軸線方向へ移動される際、ナット部材13が送りね
じ軸11の軸線に対して直交する方向へ振れると、自動
調芯機構21の凹球面部材25が送り方向の前後面から
挟持した鋼球33によって送り方向に対して直交する方
向に変位するから、ナット部材13の送りねじ軸11の
軸線に対して直交する方向への振れを吸収することがで
きる。また、ナット部材13が送りねじ軸11の軸線方
向に沿ってコニカル運動すると、自動調芯機構21の凸
球面部材23が凹球面部材25に対して回動するから、
ナット部材13が送りねじ軸11の軸線方向に沿って移
動する際に生じるコニカル運動を吸収することができ
る。
【0017】しかも、ナット部材13が送りねじ軸11
の軸線に対して直交する方向へ振れても、あるいは、送
りねじ軸11の軸線方向に沿ってコニカル運動しても、
回り止め機構41は、ナット部材13の回動を規制しつ
つ、ナット部材13のこれらの運動を許容できる構造で
あるから、振れやコニカル運動を確実に吸収できる。
【0018】従って、本実施例によれば、送りねじ軸1
1に螺合されたナット部材13に、自動調芯機構21お
よびこの自動調芯機構21の凹球面部材25を送り方向
に対して直交する方向へのみ変位可能に保持する保持機
構31を介して、スライダ4を連結するようにしたの
で、送りねじ軸11の回転によってナット部材13が送
りねじ軸11の軸線方向へ移動されるとき、ナット部材
13の送りねじ軸11の軸線に対して直交する方向への
振れを保持機構31によって吸収できるとともに、ナッ
ト部材3の送りねじ軸11の軸線方向に沿うコニカル運
動を自動調芯機構21によって吸収することができる。
【0019】しかも、送り方向の剛性についても、自動
調芯機構21の複数の鋼球26および凹球面部材25を
送り方向の前後面から挟持した複数個の鋼球33によっ
て確保できる。つまり、従来の各1個の鋼球によって保
持する構造に比べ、鋼球の数を増やすことができるか
ら、送り方向の剛性を高めることができる。更に、送り
方向の剛性は、必要に応じて、鋼球33の数を増やした
り、あるいは、鋼球33の予圧量により調節すれば、よ
り高い剛性も得ることができる。
【0020】また、回り止め機構41は、、送りねじ軸
11の軸線と平行に支持された一対の軸44と、この各
軸44に鋼球45を介して回転可能かつ軸方向へスライ
ド可能に設けられ前記凸球面部材23に突設した回り止
めピン42を挟む外筒46とによって構成したので、ナ
ット部材13の軸線に対して直交する方向の振れや軸線
方向におけるコニカル運動を許容しつつ、ナット部材1
3の回転を確実に規制することができる。
【0021】以上、本発明について好適な実施例を挙げ
て説明したが、本発明はこの実施例に限定されるもので
なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改
良並びに設計の変更が可能なことは勿論である。
【0022】例えば、上記実施例では、回り止めピン4
2を凸球面部材23側つまりナット部材13側に突設し
たが、これとは逆に、枠体32側つまりスライダ4側に
設けるようにしてもよい。また、上記実施例では、三次
元測定機のスライダ4の駆動装置に適用した例について
説明したが、本発明は、上記実施例に限られるものでな
く、他の測定機の可動部の駆動装置に適用できる。
【0023】
【発明の効果】以上の通り、本発明の駆動連結装置によ
れば、ナット部材の振れやコニカル運動を吸収できると
ともに、送り方向の剛性を従来のものより高めることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である
【図3】図1の III−III 線断面図である
【図4】三次元測定機を示す斜視図である。
【図5】従来の駆動連結装置を示す断面図である。
【符号の説明】
3 移動レール(測定機本体) 4 スライダ(可動部) 11 送りねじ軸 13 ナット部材 21 自動調芯機構 22 凸球面 23 凸球面部材 24 凹球面 25 凹球面部材 26 鋼球(硬質球) 31 保持機構 33 鋼球 41 回り止め機構 42 回り止めピン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】測定機本体に可動部を移動可能に設けると
    ともに、この可動部を送りねじ軸に螺合されたナット部
    材に連結して前記移動方向へ送る測定機の駆動連結装置
    において、 前記ナット部材に固定されかつ前記送りねじ軸の軸線上
    の一点を中心とする凸球面を有する凸球面部材、この凸
    球面部材の外側を覆うとともに前記凸球面と所定の隙間
    を隔てて対向しかつ前記一点を中心とする凹球面を有す
    る凹球面部材および前記凸球面部材の凸球面と凹球面部
    材の凹球面との間に挿入された複数の硬質球を含む自動
    調芯機構と、 前記可動部側において、前記自動調芯機構の凹球面部材
    を前記送り方向の前後面から挟持して送り方向には変位
    不能にかつ送り方向と直交する方向には変位可能に保持
    する保持機構と、 前記可動部およびナット部材のいずれか一方に設けられ
    た回り止めピンを含み、その回り止めピンを前記ナット
    部材の周方向の両側から挟持してナット部材を可動部に
    対して相対回転不能に保持する回り止め機構とをそれぞ
    れ設けた、 ことを特徴とする測定機の駆動連結装置。
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