JPH05156315A - プラズマ溶射用粉末の製造方法 - Google Patents
プラズマ溶射用粉末の製造方法Info
- Publication number
- JPH05156315A JPH05156315A JP3321973A JP32197391A JPH05156315A JP H05156315 A JPH05156315 A JP H05156315A JP 3321973 A JP3321973 A JP 3321973A JP 32197391 A JP32197391 A JP 32197391A JP H05156315 A JPH05156315 A JP H05156315A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- powder
- plasma spraying
- plasma
- raw material
- spraying
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
- Inert Electrodes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 気泡が少なく、緻密質のプラズマ溶射用粉末
を提供し、相対密度の高い溶射膜を形成することであ
る。流動し易いプラズマ溶射用粉末を提供し、溶射装置
に一定速度で安定して粉末を供給することである。 【構成】 原料粉末を1200℃〜1600℃で焼成し、この焼
成物を粉砕及び分級して、目的とする粒度の粉末を作製
し、次いでこの粉末を加熱処理し、解砕してプラズマ溶
射用粉末を得る。焼成温度と加熱処理温度との差は、10
0 ℃以内にすることが好ましい。原料粉末を焼成する前
に、一旦成形してよい。
を提供し、相対密度の高い溶射膜を形成することであ
る。流動し易いプラズマ溶射用粉末を提供し、溶射装置
に一定速度で安定して粉末を供給することである。 【構成】 原料粉末を1200℃〜1600℃で焼成し、この焼
成物を粉砕及び分級して、目的とする粒度の粉末を作製
し、次いでこの粉末を加熱処理し、解砕してプラズマ溶
射用粉末を得る。焼成温度と加熱処理温度との差は、10
0 ℃以内にすることが好ましい。原料粉末を焼成する前
に、一旦成形してよい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマ溶射用粉末の
製造方法に関するものである。この粉末は、固体電解質
型燃料電池(SOFC)等の構成部材をプラズマ溶射法
によって形成するのに適している。
製造方法に関するものである。この粉末は、固体電解質
型燃料電池(SOFC)等の構成部材をプラズマ溶射法
によって形成するのに適している。
【0002】
【従来の技術】SOFCの単電池は、一般に、固体電解
質、燃料電極、空気電極、インターコネクター等の構成
部材からなっている。こうした単電池においては、酸素
イオン伝導抵抗を下げるため、固体電解質の薄膜化が望
まれている。また、インターコネクターを薄膜化し、直
列接続された単電池間の抵抗を下げることも重要であ
る。
質、燃料電極、空気電極、インターコネクター等の構成
部材からなっている。こうした単電池においては、酸素
イオン伝導抵抗を下げるため、固体電解質の薄膜化が望
まれている。また、インターコネクターを薄膜化し、直
列接続された単電池間の抵抗を下げることも重要であ
る。
【0003】現在、こうした薄膜化技術として、化学蒸
着法(CVD)や電気化学的蒸着法(EVD)が一般的
である。しかし、これでは、装置が大型化し、処理面
積、処理速度が小さすぎる。このためコストが高く、固
体電解質膜の大面積化も困難であり、またEVD法の場
合には基体が円筒状のものに限られる。
着法(CVD)や電気化学的蒸着法(EVD)が一般的
である。しかし、これでは、装置が大型化し、処理面
積、処理速度が小さすぎる。このためコストが高く、固
体電解質膜の大面積化も困難であり、またEVD法の場
合には基体が円筒状のものに限られる。
【0004】プラズマ溶射は、金属表面への耐食膜の形
成等のために用いられてきたが、最近、SOFCの固体
電解質膜、インターコネクターの製造方法として注目さ
れている(サンシャイン 1981, vol2,No.1)。また、
酸化セリウムまたは酸化ジルコニウムとアルカリ土類金
属または希土類元素等の金属酸化物とを固溶した溶射原
料を、粒度調整後にプラズマ溶射し、固体電解質膜を形
成することが公知である(特開昭61−198569号、同61−
198570号公報) 。
成等のために用いられてきたが、最近、SOFCの固体
電解質膜、インターコネクターの製造方法として注目さ
れている(サンシャイン 1981, vol2,No.1)。また、
酸化セリウムまたは酸化ジルコニウムとアルカリ土類金
属または希土類元素等の金属酸化物とを固溶した溶射原
料を、粒度調整後にプラズマ溶射し、固体電解質膜を形
成することが公知である(特開昭61−198569号、同61−
198570号公報) 。
【0005】このように、プラズマ溶射法をSOFCの
構成材の作製に適用することができれば、利点が非常に
多い。即ち、プラズマ溶射法は、EVDと比較して技術
的に簡単であり、装置も通常の溶射装置が有れば成膜可
能であり、低コストである。またEVDでは現在の比較
的小型の円筒状固体電解質型燃料電池の製造は可能であ
るが、平板型のSOFCの場合、製造が非常に困難であ
る。その点、プラズマ溶射自体は、平板型SOFCにも
円筒型SOFCにも適用可能である。また、円筒型SO
FCを長尺化したり、平板型SOFCを大面積化する際
にも、容易に対応できる。更に複雑な形状の集合電池に
対しても適用可能である。
構成材の作製に適用することができれば、利点が非常に
多い。即ち、プラズマ溶射法は、EVDと比較して技術
的に簡単であり、装置も通常の溶射装置が有れば成膜可
能であり、低コストである。またEVDでは現在の比較
的小型の円筒状固体電解質型燃料電池の製造は可能であ
るが、平板型のSOFCの場合、製造が非常に困難であ
る。その点、プラズマ溶射自体は、平板型SOFCにも
円筒型SOFCにも適用可能である。また、円筒型SO
FCを長尺化したり、平板型SOFCを大面積化する際
にも、容易に対応できる。更に複雑な形状の集合電池に
対しても適用可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】プラズマ溶射を行う場
合には、ホッパーから常に連続的に溶射用粉末を供給す
る必要がある。もし、粉末の供給速度が変動すると、プ
ラズマにムラができ、均一な溶射膜を形成することがで
きない。このため、所要の特性を得ることができない
し、またプラズマ溶射膜にクラックが入り易い。更に
は、ホッパーの吐出口に溶射用粉末が滞留することがあ
る。
合には、ホッパーから常に連続的に溶射用粉末を供給す
る必要がある。もし、粉末の供給速度が変動すると、プ
ラズマにムラができ、均一な溶射膜を形成することがで
きない。このため、所要の特性を得ることができない
し、またプラズマ溶射膜にクラックが入り易い。更に
は、ホッパーの吐出口に溶射用粉末が滞留することがあ
る。
【0007】ホッパーから常に一定量の溶射用粉末を一
定速度で供給するには、粉末が流動し易くなければなら
ない。流動性の良い溶射用粉末を得るには、スプレード
ライヤー等により造粒する方法、原料粉末を一旦焼結
し、この焼結体を粉砕し、分級して粒度の揃った溶射用
粉末を得る方法がある。
定速度で供給するには、粉末が流動し易くなければなら
ない。流動性の良い溶射用粉末を得るには、スプレード
ライヤー等により造粒する方法、原料粉末を一旦焼結
し、この焼結体を粉砕し、分級して粒度の揃った溶射用
粉末を得る方法がある。
【0008】しかし、スプレードライヤーで造粒した粒
子は、より小さな粒子の凝集体であり、従って内部にか
なりの気孔を含む。こうした造粒粒子をプラズマ溶射す
ると、溶射膜中に気孔を巻き込み易く、溶射膜の密度が
下がる。このため、例えばSOFCの固体電解質膜やイ
ンターコネクターに適用した場合には、膜の気密性が不
充分である。これでは、膜を水素や一酸化炭素などが透
過する。この一方、焼結体を粉砕し、分級する方法で
は、得られた溶射用粉末が非常に角ばっており、極めて
流動しにくい。これは、バルクの焼結体を無理に破砕す
るためである。本発明の課題は、緻密で流動性のよいプ
ラズマ溶射用粉末を製造することである。
子は、より小さな粒子の凝集体であり、従って内部にか
なりの気孔を含む。こうした造粒粒子をプラズマ溶射す
ると、溶射膜中に気孔を巻き込み易く、溶射膜の密度が
下がる。このため、例えばSOFCの固体電解質膜やイ
ンターコネクターに適用した場合には、膜の気密性が不
充分である。これでは、膜を水素や一酸化炭素などが透
過する。この一方、焼結体を粉砕し、分級する方法で
は、得られた溶射用粉末が非常に角ばっており、極めて
流動しにくい。これは、バルクの焼結体を無理に破砕す
るためである。本発明の課題は、緻密で流動性のよいプ
ラズマ溶射用粉末を製造することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、原料粉末を12
00℃〜1600℃で焼成し、この焼成物を粉砕及び分級して
目的とする粒度の粉末を作製し、次いでこの粉末を加熱
処理し、解砕してプラズマ溶射用粉末を得ることを特徴
とする、プラズマ溶射用粉末の製造方法に係るものであ
る。
00℃〜1600℃で焼成し、この焼成物を粉砕及び分級して
目的とする粒度の粉末を作製し、次いでこの粉末を加熱
処理し、解砕してプラズマ溶射用粉末を得ることを特徴
とする、プラズマ溶射用粉末の製造方法に係るものであ
る。
【0010】
【作用】本発明の方法においては、まず原料粉末を焼成
し、この焼成物を粉砕及び分級して、目的とする粒度の
粉末を作製する。このように一度焼結するので、気泡を
抱き込んでいない緻密な粉末が得られる。次いでこの粉
末を加熱処理するので、粒子内部で流動し、粒子が球形
に近づいてくる。これにより、プラズマ溶射用粉末が流
動し易くなるので、ホッパーからプラズマ溶射用粉末を
安定して一定速度で供給することができる。そのうえ、
このプラズマ溶射用粉末は、上述のように気泡を抱き込
んでいないので、相対密度の高い緻密なプラズマ溶射膜
を得ることができる。
し、この焼成物を粉砕及び分級して、目的とする粒度の
粉末を作製する。このように一度焼結するので、気泡を
抱き込んでいない緻密な粉末が得られる。次いでこの粉
末を加熱処理するので、粒子内部で流動し、粒子が球形
に近づいてくる。これにより、プラズマ溶射用粉末が流
動し易くなるので、ホッパーからプラズマ溶射用粉末を
安定して一定速度で供給することができる。そのうえ、
このプラズマ溶射用粉末は、上述のように気泡を抱き込
んでいないので、相対密度の高い緻密なプラズマ溶射膜
を得ることができる。
【0011】本発明において、焼成温度を1200℃〜1600
℃としたのは、1200℃未満であると緻密な焼結体となら
ず、内部に気孔が残るためであり、1600℃迄の温度で十
分緻密な焼結体が得られるためである。
℃としたのは、1200℃未満であると緻密な焼結体となら
ず、内部に気孔が残るためであり、1600℃迄の温度で十
分緻密な焼結体が得られるためである。
【0012】加熱処理の段階で、粉末の形状が変化して
くるだけ充分に熱すると、粉末同士が接合し、凝集して
くる。そこで、加熱処理後に、凝集した粉末を解砕す
る。また、原料粉末の焼成温度と加熱処理温度との差
を、100 ℃以内とすることが好ましい。加熱処理温度が
焼成温度よりも100 ℃を超えて高くなると、分級後の粉
末が強固に再結合し、続く解砕が困難になる。無理に解
砕すると、解砕後の粉末が角ばってくるので、流動性が
悪くなる。加熱処理温度が焼成温度よりも100℃を超え
て低くなると、粉末の角が充分に丸くならず、粉末の流
動性向上の効果が充分には顕著にならない。
くるだけ充分に熱すると、粉末同士が接合し、凝集して
くる。そこで、加熱処理後に、凝集した粉末を解砕す
る。また、原料粉末の焼成温度と加熱処理温度との差
を、100 ℃以内とすることが好ましい。加熱処理温度が
焼成温度よりも100 ℃を超えて高くなると、分級後の粉
末が強固に再結合し、続く解砕が困難になる。無理に解
砕すると、解砕後の粉末が角ばってくるので、流動性が
悪くなる。加熱処理温度が焼成温度よりも100℃を超え
て低くなると、粉末の角が充分に丸くならず、粉末の流
動性向上の効果が充分には顕著にならない。
【0013】本発明のプラズマ溶射用粉末は、SOFC
の固体電解質膜、インターコネクターの製造用に特に適
している。また、SOFCの構成部材以外に、本発明の
プラズマ溶射用粉末を金属表面に溶射し、高温耐食性導
電体を作ることも可能である。
の固体電解質膜、インターコネクターの製造用に特に適
している。また、SOFCの構成部材以外に、本発明の
プラズマ溶射用粉末を金属表面に溶射し、高温耐食性導
電体を作ることも可能である。
【0014】上記の「原料粉末」は、目的とする溶射膜
の組成と同じ組成を有する固溶粉末であってよい。ま
た、焼成後に、目的とする組成の焼成物を生成するよう
な混合粉末であってよい。SOFCの固体電解質は、イ
ットリア等の希土類金属元素で安定化又は部分安定化し
た酸化ジルコニウムや、希土類元素を合有する酸化セリ
ウム等で形成することが好ましい。SOFCのインター
コネクターは、ランタンクロマイトで形成することが好
ましい。この中には、カルシウム、ストロンチウム、
銅、亜鉛等の金属をドーピングしてよい。
の組成と同じ組成を有する固溶粉末であってよい。ま
た、焼成後に、目的とする組成の焼成物を生成するよう
な混合粉末であってよい。SOFCの固体電解質は、イ
ットリア等の希土類金属元素で安定化又は部分安定化し
た酸化ジルコニウムや、希土類元素を合有する酸化セリ
ウム等で形成することが好ましい。SOFCのインター
コネクターは、ランタンクロマイトで形成することが好
ましい。この中には、カルシウム、ストロンチウム、
銅、亜鉛等の金属をドーピングしてよい。
【0015】
【実施例】まず、表1に示す各原料粉末を準備した。8
モルイットリア安定化ジルコニア粉末は、市販品を使用
した。ランタンマンガナイト原料粉末とランタンクロマ
イト原料粉末については、以下のようにして調製した。
まず、焼成後に表1に示す組成となるように、各種金属
酸化物粉末を秤量した。そして、これらの金属酸化物粉
末の混合粉末を、玉石及び水と共にボールミル中に入
れ、混合してスラリーを作製した。このスラリーを乾燥
及び解砕し、空気中1200℃で10時間仮焼し、ランタンマ
ンガナイト合成物又はランタンクロマイト合成物を得
た。この合成物を粉砕し、各原料粉末を得た。
モルイットリア安定化ジルコニア粉末は、市販品を使用
した。ランタンマンガナイト原料粉末とランタンクロマ
イト原料粉末については、以下のようにして調製した。
まず、焼成後に表1に示す組成となるように、各種金属
酸化物粉末を秤量した。そして、これらの金属酸化物粉
末の混合粉末を、玉石及び水と共にボールミル中に入
れ、混合してスラリーを作製した。このスラリーを乾燥
及び解砕し、空気中1200℃で10時間仮焼し、ランタンマ
ンガナイト合成物又はランタンクロマイト合成物を得
た。この合成物を粉砕し、各原料粉末を得た。
【0016】そして、表1の最上段、第二段において
は、各原料粉末100 重量部に対し、水100 重量部とジル
コニア玉石300 重量部を加えてボールミル中に入れ、16
時間粉砕、混合し、スラリーとした。このスラリーを乾
燥器中に入れ、110 ℃で20時間乾燥し、乾燥物を149 μ
m 以下に解砕した後乾燥し、一旦成形し、表1に示す温
度で焼成した。アルミナ乳鉢、アルミナ乳棒を用いてこ
の焼成物を粉砕し、ナイロンふるいを通し、5〜 100μ
m の粒径分布の粉末を得た。この粉末をそのままプラズ
マ溶射用粉末として用いるか、または表1に示す加熱処
理温度に加熱し、次いで解砕してプラズマ溶射用粉末を
作製した。
は、各原料粉末100 重量部に対し、水100 重量部とジル
コニア玉石300 重量部を加えてボールミル中に入れ、16
時間粉砕、混合し、スラリーとした。このスラリーを乾
燥器中に入れ、110 ℃で20時間乾燥し、乾燥物を149 μ
m 以下に解砕した後乾燥し、一旦成形し、表1に示す温
度で焼成した。アルミナ乳鉢、アルミナ乳棒を用いてこ
の焼成物を粉砕し、ナイロンふるいを通し、5〜 100μ
m の粒径分布の粉末を得た。この粉末をそのままプラズ
マ溶射用粉末として用いるか、または表1に示す加熱処
理温度に加熱し、次いで解砕してプラズマ溶射用粉末を
作製した。
【0017】表1の最下段においては、表1に示す組成
の原料粉末を、上記と同様にして準備した。そして、各
原料粉末100 重量部に対し、水100重量部とジルコニア
玉石300 重量部を加えてボールミル中に入れ、16時間粉
砕、混合し、スラリーとした。このスラリーをスプレー
ドライヤーで造粒し、プラズマ溶射用粉末を作製した。
の原料粉末を、上記と同様にして準備した。そして、各
原料粉末100 重量部に対し、水100重量部とジルコニア
玉石300 重量部を加えてボールミル中に入れ、16時間粉
砕、混合し、スラリーとした。このスラリーをスプレー
ドライヤーで造粒し、プラズマ溶射用粉末を作製した。
【0018】図1に概略的に示すような、プラズマ溶射
機の粉末供給装置を用い、流動性試験を行った。ホッパ
ー1の上部の外形は略円柱状であり、下部の外形は円錐
台形状であって、下の方へ行くほどすぼまっている。円
盤状のケース3の内側に、ホッパー1の内側空間2が連
通し、吐出口1aが面している。ケース3の内側に略円盤
状のディスク4が設置され、ディスク4の下側面の中央
に回転軸5が取り付けられる。ケース3の下側壁面には
貫通孔3aが設けられており、貫通孔3aを回転軸5 が貫通
している。ディスク4 の上側面には、円環状の溝4aが形
成されており、吐出口1aが溝4aの一部に面している。内
側空間2にプラズマ溶射用粉末を入れ、回転軸5を矢印
Aのように回転させると、吐出口1aから、溝4aへとプラ
ズマ溶射用粉末が連続的に供給される。
機の粉末供給装置を用い、流動性試験を行った。ホッパ
ー1の上部の外形は略円柱状であり、下部の外形は円錐
台形状であって、下の方へ行くほどすぼまっている。円
盤状のケース3の内側に、ホッパー1の内側空間2が連
通し、吐出口1aが面している。ケース3の内側に略円盤
状のディスク4が設置され、ディスク4の下側面の中央
に回転軸5が取り付けられる。ケース3の下側壁面には
貫通孔3aが設けられており、貫通孔3aを回転軸5 が貫通
している。ディスク4 の上側面には、円環状の溝4aが形
成されており、吐出口1aが溝4aの一部に面している。内
側空間2にプラズマ溶射用粉末を入れ、回転軸5を矢印
Aのように回転させると、吐出口1aから、溝4aへとプラ
ズマ溶射用粉末が連続的に供給される。
【0019】上記した各プラズマ溶射用粉末を用い、図
1に示す粉末供給装置のホッパー1の内側空間2内に入
れ、ディスク4を回転させた。そして、溝4aへと連続的
に粉末を供給できた場合には、流動性を「○」とした。
粉末の供給速度が変動した場合は「△」とし、吐出口1a
から粉末がうまく落ちない場合は、流動性「×」と評価
した。
1に示す粉末供給装置のホッパー1の内側空間2内に入
れ、ディスク4を回転させた。そして、溝4aへと連続的
に粉末を供給できた場合には、流動性を「○」とした。
粉末の供給速度が変動した場合は「△」とし、吐出口1a
から粉末がうまく落ちない場合は、流動性「×」と評価
した。
【0020】更に、流動性評価が「○」、「△」であっ
たプラズマ溶射用粉末については、プラズマ溶射膜を形
成した。即ち、気孔率30%、縦30mm、横30mm、厚さ1mm
のアルミナ製平板状基体を用意し、この表面に、プラズ
マ溶射機を用いて厚さ500 μm になるように溶射した。
その後、アルミナ基体の部分を研磨によって削除し、厚
さ400 μm のプラズマ溶射膜を作製し、アルキメデス法
によってその相対密度を測定した。この測定結果を表1
に示す。
たプラズマ溶射用粉末については、プラズマ溶射膜を形
成した。即ち、気孔率30%、縦30mm、横30mm、厚さ1mm
のアルミナ製平板状基体を用意し、この表面に、プラズ
マ溶射機を用いて厚さ500 μm になるように溶射した。
その後、アルミナ基体の部分を研磨によって削除し、厚
さ400 μm のプラズマ溶射膜を作製し、アルキメデス法
によってその相対密度を測定した。この測定結果を表1
に示す。
【0021】
【表1】
【0022】表1から解るように、焼結体を粉砕した
後、加熱処理をしないと、溶射用粉末の流動性が悪く、
プラズマ溶射装置へと一定速度で溶射用粉末を供給する
ことができなかった。また、スプレードライヤーを用い
て造粒した粉末は、流動性は良かったものの、プラズマ
溶射膜中への気孔の巻き込みが多く、プラズマ溶射膜の
相対密度が低くなった。これに対し、粉砕後に加熱処理
及び解砕を行った溶射用粉末は流動性が良く、またこれ
を用いることで緻密なプラズマ溶射膜が得られた。ま
た、上記の実施例では、乾燥後の原料粉末を一旦成形
し、この成形体を1200〜1600℃で焼成した。しかし、こ
の成形工程を省略しても、上記と同様の結果が得られ
た。
後、加熱処理をしないと、溶射用粉末の流動性が悪く、
プラズマ溶射装置へと一定速度で溶射用粉末を供給する
ことができなかった。また、スプレードライヤーを用い
て造粒した粉末は、流動性は良かったものの、プラズマ
溶射膜中への気孔の巻き込みが多く、プラズマ溶射膜の
相対密度が低くなった。これに対し、粉砕後に加熱処理
及び解砕を行った溶射用粉末は流動性が良く、またこれ
を用いることで緻密なプラズマ溶射膜が得られた。ま
た、上記の実施例では、乾燥後の原料粉末を一旦成形
し、この成形体を1200〜1600℃で焼成した。しかし、こ
の成形工程を省略しても、上記と同様の結果が得られ
た。
【0023】
【発明の効果】本発明の方法によれば、焼結体を粉砕し
分級するので、緻密な粉末が得られる。又、得られた粉
末を加熱処理し、粒子を丸くしたのち解砕する事によ
り、流動性の良い溶射用粉末を得ることができる。さら
に、この粉末を溶射用原料として用いることで、緻密な
溶射膜を得ることができる。
分級するので、緻密な粉末が得られる。又、得られた粉
末を加熱処理し、粒子を丸くしたのち解砕する事によ
り、流動性の良い溶射用粉末を得ることができる。さら
に、この粉末を溶射用原料として用いることで、緻密な
溶射膜を得ることができる。
【図1】粉末供給装置を示す概略断面図である。
1 ホッパー 1a プラズマ溶射用粉末の吐出口 4a プラズマ溶射用粉末を受ける円環状溝
Claims (3)
- 【請求項1】 原料粉末を1200℃〜1600℃で焼成し、こ
の焼成物を粉砕及び分級して目的とする粒度の粉末を作
製し、次いでこの粉末を加熱処理し、解砕してプラズマ
溶射用粉末を得ることを特徴とする、プラズマ溶射用粉
末の製造方法。 - 【請求項2】 前記原料粉末の焼成温度と前記加熱処理
温度との差を、100℃以内にすることを特徴とする、請
求項1記載のプラズマ溶射用粉末の製造方法。 - 【請求項3】 前記原料粉末を成形して成形体を作製
し、この成形体を1200℃〜1600℃で焼成することを特徴
とする、請求項1記載のプラズマ溶射用粉末の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3321973A JPH05156315A (ja) | 1991-12-05 | 1991-12-05 | プラズマ溶射用粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3321973A JPH05156315A (ja) | 1991-12-05 | 1991-12-05 | プラズマ溶射用粉末の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05156315A true JPH05156315A (ja) | 1993-06-22 |
Family
ID=18138500
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3321973A Withdrawn JPH05156315A (ja) | 1991-12-05 | 1991-12-05 | プラズマ溶射用粉末の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05156315A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008517159A (ja) * | 2004-10-21 | 2008-05-22 | コミツサリア タ レネルジー アトミーク | ナノ構造コーティング及びコーティング方法 |
-
1991
- 1991-12-05 JP JP3321973A patent/JPH05156315A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008517159A (ja) * | 2004-10-21 | 2008-05-22 | コミツサリア タ レネルジー アトミーク | ナノ構造コーティング及びコーティング方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5789330A (en) | Vapor deposition material | |
US20050026017A1 (en) | Ceramic electrolyte coating and methods | |
Maric et al. | High‐performance Ni‐SDC cermet anode for solid oxide fuel cells at medium operating temperature | |
EP2492257A1 (en) | Process for production of scandia-stabilized zirconia sheet, scandia-stabilized zirconia sheet obtained by the process, and scandia-stabilised zirconia sintered powder | |
JP4990468B2 (ja) | 温度安定な導電性を有する電極を製造する方法 | |
CN111057985A (zh) | 热喷涂用高性能钙钛矿型氧化物粉体及其制备方法与应用 | |
JP6659073B1 (ja) | 成膜用又は焼結用粉末 | |
EP2166602B1 (en) | Fabrication of solid oxide fuel cell-membrane electrode assembly (SOFC-MEA) | |
JPH05156315A (ja) | プラズマ溶射用粉末の製造方法 | |
US5527635A (en) | Solid-electrolyte fuel cell electrode material and electrode using same | |
JP2000353530A (ja) | NiO及び/又はNi/YSZ複合粉末の製造方法及びそれを用いた固体電解質型燃料電池の製造方法 | |
CN113620708A (zh) | 石榴石-钛酸锂复合电解质 | |
Gaudon et al. | YSZ electrolyte of anode-supported SOFCs prepared from sub micron YSZ powders | |
JP4889166B2 (ja) | 低温焼結性固体電解質材料、電解質電極接合体及びこれを用いた固体酸化物形燃料電池 | |
CN112204780A (zh) | 固体氧化物型燃料电池的空气极材料粉体 | |
JP2000113898A (ja) | LaGaO3系粉末の製造方法及びLaGaO3系焼結体の製造方法 | |
JPH11343123A (ja) | Ni又はNiO/YSZ複合粉末の製造方法およびそれらを用いた燃料極膜の成膜方法 | |
JPH09227212A (ja) | Ni/YSZサーメット原料粉末の製造方法 | |
JP3748084B2 (ja) | NiO/YSZ複合粉末の製造方法 | |
JPH10247501A (ja) | 固体電解質型燃料電池の燃料極の形成方法 | |
JPH05170444A (ja) | 固体電解質燃料電池用安定化ジルコニア−アルミナ粉体 | |
Wang et al. | Microstructure and electrochemical properties of La0. 8Sr0. 2Ga0. 8Mg0. 2O3 thin film deposited by vacuum cold spray for solid oxide fuel cells | |
WO2023090413A1 (ja) | 複合酸化物粉末およびその製造方法 | |
JPH06240435A (ja) | 気密膜の製造方法 | |
UCHIDA et al. | Processing of Y-doped ceria film by doctor blade method |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990311 |