JPH05156116A - スチレン系難燃樹脂組成物 - Google Patents
スチレン系難燃樹脂組成物Info
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- JPH05156116A JPH05156116A JP32311891A JP32311891A JPH05156116A JP H05156116 A JPH05156116 A JP H05156116A JP 32311891 A JP32311891 A JP 32311891A JP 32311891 A JP32311891 A JP 32311891A JP H05156116 A JPH05156116 A JP H05156116A
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- polymer
- flame
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Abstract
(57)【要約】
【構成】(A)ビニル芳香族重合体マトリックス中に、
ゴム状重合体粒子が分散してなるゴム変性ビニル芳香族
重合体、(B)ポリフェニレンエ−テルよりなり、
(A)、(B)両成分の合計100重量部中に占める
(B)成分が10〜40重量部である樹脂成分100重
量部、(C)エチレンジアミンホスフェ−ト20〜70
重量部よりなる難燃樹脂組成物。 【効果】本組成物は、難燃剤を添加する事により衝撃強
度、難燃性に優れた組成物であり、家電部品や、OA機
器部品用成形素材として有用である。
ゴム状重合体粒子が分散してなるゴム変性ビニル芳香族
重合体、(B)ポリフェニレンエ−テルよりなり、
(A)、(B)両成分の合計100重量部中に占める
(B)成分が10〜40重量部である樹脂成分100重
量部、(C)エチレンジアミンホスフェ−ト20〜70
重量部よりなる難燃樹脂組成物。 【効果】本組成物は、難燃剤を添加する事により衝撃強
度、難燃性に優れた組成物であり、家電部品や、OA機
器部品用成形素材として有用である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は難燃性に優れた樹脂組成
物に関する。更に詳しくは、ハロゲン化合物を含まない
難燃性スチレン系樹脂組成物に関する。
物に関する。更に詳しくは、ハロゲン化合物を含まない
難燃性スチレン系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】HIPSに代表されるゴム変成ビニル芳
香族樹脂は、成形性、寸法安定性に優れることに加え、
耐衝撃性、剛性、電気絶縁性に優れていることから、家
電部品、OA機器部品を始めとする多岐の分野で使用さ
れるに至っている。近年かかる分野で使用されるプラス
チック材料に対し、安全上の問題から、難燃性の要求が
高まってきており、種々の難燃性規格が定められてい
る。易燃性のかかる樹脂に難燃性を付与する方法とし
て、種々の方法が考案されているが、ごく一般的には、
難燃効果の高い臭素化合物などのハロゲン化合物及び、
必要に応じ酸化アンチモンを樹脂に添加する方法が採用
されている。臭素化合物としては、デカブロモジフェニ
ルエ−テル、テトラブロモビスフェノ−ルA、ブロム化
フタルイミドなどの核臭素置換芳香族化合物が知られて
いるが、これらの難燃剤の添加による方法は、優れた難
燃性が得られるものの、衝撃強度や熱変形温度が低下
し、場合によっては難燃剤が樹脂の成形品表面にブリ−
ド・アウトして成形品外観を悪化させたりするなどの問
題を有していた。更にまた樹脂の成形時に、ハロゲン化
合物の熱分解により、人体に有害なガスを発生したり、
金型及びスクリュ−を腐食するなどの問題を有してい
た。このためハロゲン化合物を用いないで難燃化する方
法が検討されている。かかる方法として、樹脂に水酸化
アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの水和金属化合
物を添加する方法が知られているが、充分な難燃性を得
るためには、上記水和金属化合物を多量に添加する必要
があり、樹脂本来の特性が失われるという欠点を有して
いた。
香族樹脂は、成形性、寸法安定性に優れることに加え、
耐衝撃性、剛性、電気絶縁性に優れていることから、家
電部品、OA機器部品を始めとする多岐の分野で使用さ
れるに至っている。近年かかる分野で使用されるプラス
チック材料に対し、安全上の問題から、難燃性の要求が
高まってきており、種々の難燃性規格が定められてい
る。易燃性のかかる樹脂に難燃性を付与する方法とし
て、種々の方法が考案されているが、ごく一般的には、
難燃効果の高い臭素化合物などのハロゲン化合物及び、
必要に応じ酸化アンチモンを樹脂に添加する方法が採用
されている。臭素化合物としては、デカブロモジフェニ
ルエ−テル、テトラブロモビスフェノ−ルA、ブロム化
フタルイミドなどの核臭素置換芳香族化合物が知られて
いるが、これらの難燃剤の添加による方法は、優れた難
燃性が得られるものの、衝撃強度や熱変形温度が低下
し、場合によっては難燃剤が樹脂の成形品表面にブリ−
ド・アウトして成形品外観を悪化させたりするなどの問
題を有していた。更にまた樹脂の成形時に、ハロゲン化
合物の熱分解により、人体に有害なガスを発生したり、
金型及びスクリュ−を腐食するなどの問題を有してい
た。このためハロゲン化合物を用いないで難燃化する方
法が検討されている。かかる方法として、樹脂に水酸化
アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの水和金属化合
物を添加する方法が知られているが、充分な難燃性を得
るためには、上記水和金属化合物を多量に添加する必要
があり、樹脂本来の特性が失われるという欠点を有して
いた。
【0003】一方このような水和金属化合物を用いない
方法として、熱可塑性樹脂にフェノ−ル・アルデヒド樹
脂、有機窒素化合物、有機リン化合物を配合してなる難
燃性樹脂組成物(米国特許第4,632,946号明細
書)、ビニル芳香族樹脂、ポリフェニレンエ−テル、有
機リン化合物、トリアジン及び/またはその誘導体より
選ばれる含窒素化合物よりなる難燃性樹脂組成物(特開
昭54−38348号公報、特開昭54−38349号
公報、欧州特許第311,909号明細書)が開示され
ている。しかしながら、上記米国特許第4,632,9
46号明細書に記載の樹脂組成物は多種多量の添加剤を
含有し、樹脂本来の特性を損なうという問題があった。
また上記特開昭54−38348号公報、特開昭54−
38349号公報、欧州特許第311,909号明細書
に記載の樹脂組成物は、いずれもハロゲン化合物を用い
ない有用な難燃性樹脂材料ではあるが、難燃性を付与す
るためには、多量の有機リン化合物を必要とする結果、
樹脂組成物の熱変形温度が著しく低下してしまうという
問題があった。
方法として、熱可塑性樹脂にフェノ−ル・アルデヒド樹
脂、有機窒素化合物、有機リン化合物を配合してなる難
燃性樹脂組成物(米国特許第4,632,946号明細
書)、ビニル芳香族樹脂、ポリフェニレンエ−テル、有
機リン化合物、トリアジン及び/またはその誘導体より
選ばれる含窒素化合物よりなる難燃性樹脂組成物(特開
昭54−38348号公報、特開昭54−38349号
公報、欧州特許第311,909号明細書)が開示され
ている。しかしながら、上記米国特許第4,632,9
46号明細書に記載の樹脂組成物は多種多量の添加剤を
含有し、樹脂本来の特性を損なうという問題があった。
また上記特開昭54−38348号公報、特開昭54−
38349号公報、欧州特許第311,909号明細書
に記載の樹脂組成物は、いずれもハロゲン化合物を用い
ない有用な難燃性樹脂材料ではあるが、難燃性を付与す
るためには、多量の有機リン化合物を必要とする結果、
樹脂組成物の熱変形温度が著しく低下してしまうという
問題があった。
【0004】他方エチレンジアミンホスフェ−トが、火
災予防用材料として適当であることは公知であり、シア
ヌ−ル酸または、メラミンとの組合せが特開昭59−4
7285号公報に開示されている。しかしながら、スチ
レン系樹脂にエチレンジアミンホスフェ−トを配合した
のみでは充分な難燃性がえられない為、難燃性の成形用
素材として実用化されるに至っていない。
災予防用材料として適当であることは公知であり、シア
ヌ−ル酸または、メラミンとの組合せが特開昭59−4
7285号公報に開示されている。しかしながら、スチ
レン系樹脂にエチレンジアミンホスフェ−トを配合した
のみでは充分な難燃性がえられない為、難燃性の成形用
素材として実用化されるに至っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な現
状に鑑み、上記の様な問題点の無い、即ち、ハロゲン化
合物を用いずに、優れた難燃性、耐衝撃性を兼備するス
チレン系樹脂組成物を提供する事にある。
状に鑑み、上記の様な問題点の無い、即ち、ハロゲン化
合物を用いずに、優れた難燃性、耐衝撃性を兼備するス
チレン系樹脂組成物を提供する事にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
鋭意検討した結果、本発明者等は、ゴム変性ビニル芳香
族系重合体を主成分とし、これにポリフェニレンエ−テ
ルを加えてなる樹脂成分と、エチレンジアミンホスフェ
−トよりなる樹脂組成物が、該ゴム変性ビニル芳香族系
重合体の優れた衝撃強度や耐熱性を損なうことなく、卓
越した難燃性を付与できることを見出し、本発明を完成
するに至った。 すなわち本発明は、(A)ビニル芳香
族重合体マトリックス中にゴム状重合体粒子が分散して
なるゴム変性ビニル芳香族系重合体及び、(B)ポリフ
ェニレンエ−テルよりなり、(A)、(B)両成分の合
計100重量部中に占める(B)成分が10〜40重量
部である樹脂成分100重量部、(C)エチレンジアミ
ンホスフェ−ト20〜70重量部よりなる難燃樹脂組成
物を提供するものである。以下、本発明の内容を順を追
って説明する。
鋭意検討した結果、本発明者等は、ゴム変性ビニル芳香
族系重合体を主成分とし、これにポリフェニレンエ−テ
ルを加えてなる樹脂成分と、エチレンジアミンホスフェ
−トよりなる樹脂組成物が、該ゴム変性ビニル芳香族系
重合体の優れた衝撃強度や耐熱性を損なうことなく、卓
越した難燃性を付与できることを見出し、本発明を完成
するに至った。 すなわち本発明は、(A)ビニル芳香
族重合体マトリックス中にゴム状重合体粒子が分散して
なるゴム変性ビニル芳香族系重合体及び、(B)ポリフ
ェニレンエ−テルよりなり、(A)、(B)両成分の合
計100重量部中に占める(B)成分が10〜40重量
部である樹脂成分100重量部、(C)エチレンジアミ
ンホスフェ−ト20〜70重量部よりなる難燃樹脂組成
物を提供するものである。以下、本発明の内容を順を追
って説明する。
【0007】本発明の樹脂組成物において、(A)成分
に言うゴム変性ビニル芳香族系重合体及び、(B)成分
に言うポリフェニレンエ−テルは樹脂成分を構成し、
(C)成分に言うエチレンジアミンホスフェ−トは難燃
剤としての役割を果たす。(B)成分のポリフェニレン
エ−テルは(C)成分のエチレンジアミンホスフェ−ト
の難燃効果を引き出す重要な役割をはたす。樹脂成分が
ポリフェニレンエ−テルを欠く場合、ゴム変成ビニル芳
香族系重合体をエチレンジアミンホスフェ−トのみで難
燃化することは困難である。
に言うゴム変性ビニル芳香族系重合体及び、(B)成分
に言うポリフェニレンエ−テルは樹脂成分を構成し、
(C)成分に言うエチレンジアミンホスフェ−トは難燃
剤としての役割を果たす。(B)成分のポリフェニレン
エ−テルは(C)成分のエチレンジアミンホスフェ−ト
の難燃効果を引き出す重要な役割をはたす。樹脂成分が
ポリフェニレンエ−テルを欠く場合、ゴム変成ビニル芳
香族系重合体をエチレンジアミンホスフェ−トのみで難
燃化することは困難である。
【0008】まず本発明の樹脂組成物の樹脂成分の主体
をなす上記(A)成分のゴム変性ビニル芳香族系重合体
とは、ビニル芳香族単量体とこれと共重合可能なビニル
単量体より構成されるビニル芳香族系重合体マトリック
ス中に、ゴム状重合体が粒子状に分散してなるゴム変性
ビニル芳香族系重合体である。上記のビニル芳香族単量
体としては、スチレンのほか、o−メチルスチレン、m
−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメ
チルスチレン、エチルスチレン、p−タ−シャリ−ブチ
ルスチレン、等の核アルキル置換スチレン、α−メチル
スチレン、α−メチル−p−メチルスチレン等のα−ア
ルキル置換スチレン等を挙げることができるが、代表的
なものはスチレンである。これらは2種以上を併用して
もよい。
をなす上記(A)成分のゴム変性ビニル芳香族系重合体
とは、ビニル芳香族単量体とこれと共重合可能なビニル
単量体より構成されるビニル芳香族系重合体マトリック
ス中に、ゴム状重合体が粒子状に分散してなるゴム変性
ビニル芳香族系重合体である。上記のビニル芳香族単量
体としては、スチレンのほか、o−メチルスチレン、m
−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメ
チルスチレン、エチルスチレン、p−タ−シャリ−ブチ
ルスチレン、等の核アルキル置換スチレン、α−メチル
スチレン、α−メチル−p−メチルスチレン等のα−ア
ルキル置換スチレン等を挙げることができるが、代表的
なものはスチレンである。これらは2種以上を併用して
もよい。
【0009】また上記の共重合可能なビニル単量体とし
ては、ブチルアクリレ−ト、2−エチルヘキシルアクリ
レ−ト、iso−ブチルアクリレ−ト、メチルメタクリ
レ−トなどのα,β−不飽和カルボン酸エステル、メタ
クリル酸、アクリル酸などのα,β−不飽和カルボン
酸、無水マレイン酸に代表されるα,β−不飽和ジカル
ボン酸無水物、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、フマロニトリルなどの不飽和ニトリル単量体、N−
フェニルマレイミドに代表されるマレイミド系単量体を
挙げることが出来る。これらの共重合可能なビニル単量
体は前記ビニル芳香族系重合体中に20重量%を上限に
含有させることが出来る。含有量が20重量%を越える
場合には、(A)成分のゴム変成ビニル芳香族系樹脂と
(B)成分のポリフェニレンエ−テルとの相溶性が悪く
なり、最終的に得られる樹脂組成物の衝撃強度が低下し
てしまい好ましくない。
ては、ブチルアクリレ−ト、2−エチルヘキシルアクリ
レ−ト、iso−ブチルアクリレ−ト、メチルメタクリ
レ−トなどのα,β−不飽和カルボン酸エステル、メタ
クリル酸、アクリル酸などのα,β−不飽和カルボン
酸、無水マレイン酸に代表されるα,β−不飽和ジカル
ボン酸無水物、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、フマロニトリルなどの不飽和ニトリル単量体、N−
フェニルマレイミドに代表されるマレイミド系単量体を
挙げることが出来る。これらの共重合可能なビニル単量
体は前記ビニル芳香族系重合体中に20重量%を上限に
含有させることが出来る。含有量が20重量%を越える
場合には、(A)成分のゴム変成ビニル芳香族系樹脂と
(B)成分のポリフェニレンエ−テルとの相溶性が悪く
なり、最終的に得られる樹脂組成物の衝撃強度が低下し
てしまい好ましくない。
【0010】次に、前記ゴム変性ビニル芳香族系樹脂の
製法としては、一般的には後記するゴム状重合体を前記
のビニル芳香族単量体を主成分とするビニル単量体(及
び不活性溶媒を加えた液)に溶解し、攪拌下に塊状重
合、塊状懸濁重合、または溶液重合を行ない、ゴム状重
合体を析出、粒子化することにより得るか、またはゴム
状重合体のラテックスに上記ビニル単量体を加え、乳化
重合することにより得られるゴム状重合体含有ビニル芳
香族系重合体に、必要に応じ別途調整したビニル芳香族
系重合体を配合することにより得る事が出来る。
製法としては、一般的には後記するゴム状重合体を前記
のビニル芳香族単量体を主成分とするビニル単量体(及
び不活性溶媒を加えた液)に溶解し、攪拌下に塊状重
合、塊状懸濁重合、または溶液重合を行ない、ゴム状重
合体を析出、粒子化することにより得るか、またはゴム
状重合体のラテックスに上記ビニル単量体を加え、乳化
重合することにより得られるゴム状重合体含有ビニル芳
香族系重合体に、必要に応じ別途調整したビニル芳香族
系重合体を配合することにより得る事が出来る。
【0011】前記ゴム状重合体としては、ポリブタジエ
ン、スチレン・ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、
ブタジエン・イソプレン共重合体、天然ゴム、エチレン
・プロピレン共重合体を挙げることが出来るが、一般的
には、ポリブタジエンが好ましい。上記ゴム変性ビニル
芳香族系重合体中のゴム状重合体含有量について特に制
約はないが、好ましくは3〜30重量%、より好ましく
は6〜15重量%である。また(A)成分のマトリック
ス部分の還元粘度(0.5g/dlトルエン溶液、30
度C)に特に制約は無いが、0.4〜1.2dl/gの
範囲が好ましく、0.5〜0.8dl/gの範囲がより
好ましい。
ン、スチレン・ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、
ブタジエン・イソプレン共重合体、天然ゴム、エチレン
・プロピレン共重合体を挙げることが出来るが、一般的
には、ポリブタジエンが好ましい。上記ゴム変性ビニル
芳香族系重合体中のゴム状重合体含有量について特に制
約はないが、好ましくは3〜30重量%、より好ましく
は6〜15重量%である。また(A)成分のマトリック
ス部分の還元粘度(0.5g/dlトルエン溶液、30
度C)に特に制約は無いが、0.4〜1.2dl/gの
範囲が好ましく、0.5〜0.8dl/gの範囲がより
好ましい。
【0012】上記(B)成分に言うポリフェニレンエ−
テルの具体的な例としては、ポリ(2,6−ジメチル−
1,4−フェニレンエ−テル)、2,6−ジメチルフェ
ノ−ルと2,3,6−トリメチルフェノ−ルとの共重合
体が好ましく、中でも、ポリ(2,6−ジメチル−1,
4−フェニレンエ−テル)が好ましい。かかるポリフェ
ニレンエ−テルの製造方法は、特に限定されるものでは
なく、例えば、米国特許第3,306,874号明細書
記載の方法による第一銅塩とアミンのコンプレックスを
触媒として用い、例えば2,6−キシレノ−ルを酸化重
合することにより容易に製造出来、そのほかにも、米国
特許第3,306,875号明細書、米国特許第3,2
57,357号明細書、米国特許第3,257,358
号明細書、及び特公昭52−17880号公報、特開昭
50−51197号公報に記載された方法で容易に製造
出来る。 本発明に用いる上記ポリフェニレンエ−テル
の還元粘度(0.5g/dlクロロホルム溶液、30度
C測定)は0.2〜0.7dl/gの範囲にあることが
好ましい。ポリフェニレンエ−テルの還元粘度に関する
上記要件を満たすための手段としては、前記ポリフェニ
レンエ−テルの製造の際の触媒量の調整などを挙げるこ
とが出来る。
テルの具体的な例としては、ポリ(2,6−ジメチル−
1,4−フェニレンエ−テル)、2,6−ジメチルフェ
ノ−ルと2,3,6−トリメチルフェノ−ルとの共重合
体が好ましく、中でも、ポリ(2,6−ジメチル−1,
4−フェニレンエ−テル)が好ましい。かかるポリフェ
ニレンエ−テルの製造方法は、特に限定されるものでは
なく、例えば、米国特許第3,306,874号明細書
記載の方法による第一銅塩とアミンのコンプレックスを
触媒として用い、例えば2,6−キシレノ−ルを酸化重
合することにより容易に製造出来、そのほかにも、米国
特許第3,306,875号明細書、米国特許第3,2
57,357号明細書、米国特許第3,257,358
号明細書、及び特公昭52−17880号公報、特開昭
50−51197号公報に記載された方法で容易に製造
出来る。 本発明に用いる上記ポリフェニレンエ−テル
の還元粘度(0.5g/dlクロロホルム溶液、30度
C測定)は0.2〜0.7dl/gの範囲にあることが
好ましい。ポリフェニレンエ−テルの還元粘度に関する
上記要件を満たすための手段としては、前記ポリフェニ
レンエ−テルの製造の際の触媒量の調整などを挙げるこ
とが出来る。
【0013】本発明の樹脂組成物において、前記(A)
成分及び(B)成分が樹脂成分を形成するが、上記樹脂
成分の100重量部に占める(B)成分の割合は、10
〜40重量部の範囲である。(B)成分の割合が10重
量部未満のものは、難燃性が十分でなく、40重量部以
上のものは、流動性が著しく劣ったものとなり、本発明
の範囲に属さない。(B)成分のより好ましい範囲は1
5〜30重量部である次に本発明の樹脂組成物は、難燃
性付与成分として(C)エチレンジアミンホスフェ−ト
を20〜70重量部含有している事が必要である。含有
量が20重量部未満のものは、最終的に得られる樹脂組
成物の難燃性が十分でなくなり、また70重量部を越え
ても難燃性の向上はみられず、経済的な理由により好ま
しくない。上記エチレンジアミンホスフェ−トのより好
ましい含有量は、25〜60重量部である。
成分及び(B)成分が樹脂成分を形成するが、上記樹脂
成分の100重量部に占める(B)成分の割合は、10
〜40重量部の範囲である。(B)成分の割合が10重
量部未満のものは、難燃性が十分でなく、40重量部以
上のものは、流動性が著しく劣ったものとなり、本発明
の範囲に属さない。(B)成分のより好ましい範囲は1
5〜30重量部である次に本発明の樹脂組成物は、難燃
性付与成分として(C)エチレンジアミンホスフェ−ト
を20〜70重量部含有している事が必要である。含有
量が20重量部未満のものは、最終的に得られる樹脂組
成物の難燃性が十分でなくなり、また70重量部を越え
ても難燃性の向上はみられず、経済的な理由により好ま
しくない。上記エチレンジアミンホスフェ−トのより好
ましい含有量は、25〜60重量部である。
【0014】難燃樹脂組成物としては、上記(A)、
(B)、(C)成分を配合する事で十分であるが、エチ
レンジアミンホスフェ−トの分散性を向上させる目的
で、PPワックス及び、エチレン・ビス・ステアロアミ
ド等のワックス類、又はミネラルオイル、シリコンオイ
ル等のオイル類を添加する事は有効である。また、リン
酸エステルよりなる難燃剤を併用する事もエチレンジア
ミンホスフェ−トの分散性向上に有効である。
(B)、(C)成分を配合する事で十分であるが、エチ
レンジアミンホスフェ−トの分散性を向上させる目的
で、PPワックス及び、エチレン・ビス・ステアロアミ
ド等のワックス類、又はミネラルオイル、シリコンオイ
ル等のオイル類を添加する事は有効である。また、リン
酸エステルよりなる難燃剤を併用する事もエチレンジア
ミンホスフェ−トの分散性向上に有効である。
【0015】以上の(A)〜(C)の各成分の配合方法
に特に制約は無く、押出し機、ニ−ダ−、バンバリ−ミ
キサ−等の常用の混合機により、上記成分を溶融混合す
ればよい。
に特に制約は無く、押出し機、ニ−ダ−、バンバリ−ミ
キサ−等の常用の混合機により、上記成分を溶融混合す
ればよい。
【0016】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。以下の実施例、比較例では、下記の参考例に示す試
料を用いた。
る。以下の実施例、比較例では、下記の参考例に示す試
料を用いた。
【0017】
【参考例1−ゴム変性ビニル芳香族系重合体の調整】 下記組成の重合原液を調整する。 ・ポリブタジエンゴム : 8.0重量部 [日本ゼオン(株)製ハイシスポリブタジエンゴム、ニポ−ル1220] ・スチレン :76.4重量部 ・エチルベンゼン :15.0重量部 ・α−メチルスチレンダイマ− :0.12重量部 上記重合原液を攪拌棒を備えた多段式反応機に連続的に
送液し、重合を行なう。ゴム粒子径の平均粒子径が2.
2ミクロン、最終反応機出口の固形分濃度が80重量%
となるように、重合温度及び攪拌数を調節する。引き続
き重合液を脱揮装置に導き、揮発分を除きゴム変性ビニ
ル芳香族系重合体を得る。得られたゴム変性ビニル芳香
族系重合体を分析した結果、マトリックスの還元粘度
0.64dl/g(0.5g/ccトルエン溶液、30
度C)である。
送液し、重合を行なう。ゴム粒子径の平均粒子径が2.
2ミクロン、最終反応機出口の固形分濃度が80重量%
となるように、重合温度及び攪拌数を調節する。引き続
き重合液を脱揮装置に導き、揮発分を除きゴム変性ビニ
ル芳香族系重合体を得る。得られたゴム変性ビニル芳香
族系重合体を分析した結果、マトリックスの還元粘度
0.64dl/g(0.5g/ccトルエン溶液、30
度C)である。
【0018】
【参考例2−ポリフェニレンエ−テルの調整】酸素吹き
込み口を反応機底部に有し、内部に冷却用コイル、攪拌
羽根を有するステンレス製反応機の内部を窒素で充分置
換したのち、臭化第2銅54.8g、ジ−n−ブチルア
ミン1110g、及びトルエン20リットル、n−ブタ
ノ−ル16リットル、メタノ−ル4リットルの混合溶媒
に2,6−キシレノ−ル8.75kgを溶解して反応機
に仕込む。攪拌しながら反応機内部に酸素を吹き込み続
け、内温を30度Cに制御しながら180分間重合を行
なう。重合終了後、析出したポリマ−をロ別しメタノ−
ル/塩酸混合液を添加し、ポリマ−中の残存触媒を分解
し、更にメタノ−ルを用いて十分洗浄した後乾燥し、粉
末状のポリフェニルンエ−テルを得う。還元粘度は0.
45dl/gである。
込み口を反応機底部に有し、内部に冷却用コイル、攪拌
羽根を有するステンレス製反応機の内部を窒素で充分置
換したのち、臭化第2銅54.8g、ジ−n−ブチルア
ミン1110g、及びトルエン20リットル、n−ブタ
ノ−ル16リットル、メタノ−ル4リットルの混合溶媒
に2,6−キシレノ−ル8.75kgを溶解して反応機
に仕込む。攪拌しながら反応機内部に酸素を吹き込み続
け、内温を30度Cに制御しながら180分間重合を行
なう。重合終了後、析出したポリマ−をロ別しメタノ−
ル/塩酸混合液を添加し、ポリマ−中の残存触媒を分解
し、更にメタノ−ルを用いて十分洗浄した後乾燥し、粉
末状のポリフェニルンエ−テルを得う。還元粘度は0.
45dl/gである。
【0019】
【参考例3−エチレンジアミンホスフェ−ト】 AMGARD・EDAP : アルブライト アンド
ウイルソン社製
ウイルソン社製
【0020】
【実施例1〜3、比較例1〜3】参考例にて調整したゴ
ム変性ビニル芳香族系重合体、ポリフェニレンエーテ
ル、エチレンジアミンホスフェ−トを表1〜2の割合に
て配合し、2軸押出機にて混練りし、樹脂組成物のペレ
ットを得る。次いで、射出成形機にて、試験片を作成
し、機械的物性及び燃焼性試験を行う。なお、物性、燃
焼性試験は下記方法に従う。
ム変性ビニル芳香族系重合体、ポリフェニレンエーテ
ル、エチレンジアミンホスフェ−トを表1〜2の割合に
て配合し、2軸押出機にて混練りし、樹脂組成物のペレ
ットを得る。次いで、射出成形機にて、試験片を作成
し、機械的物性及び燃焼性試験を行う。なお、物性、燃
焼性試験は下記方法に従う。
【0021】 ・アイゾット衝撃強度:ASTM D256(ノッチ付
き) ・メルトフロ−レ−ト:ISO−R1133(200度
C、5kg荷重) ・ビカット軟化点 :ASTM D1525 ・燃焼性 :UL−94(1/8インチ)
き) ・メルトフロ−レ−ト:ISO−R1133(200度
C、5kg荷重) ・ビカット軟化点 :ASTM D1525 ・燃焼性 :UL−94(1/8インチ)
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】表1〜2に明らかなように、本発明の樹
脂組成物は、衝撃強度、難燃性に優れたものであり、成
形用素材として有用である。
脂組成物は、衝撃強度、難燃性に優れたものであり、成
形用素材として有用である。
Claims (1)
- 【請求項1】(A)ビニル芳香族重合体マトリックス中
に、ゴム状重合体粒子が分散してなるゴム変性ビニル芳
香族系重合体、(B)ポリフェニレンエ−テルよりな
り、(A)、(B)両成分の合計100重量部中に占め
る(B)成分が10〜40重量部である樹脂成分100
重量部、(C)エチレンジアミンホスフェ−ト20〜7
0重量部よりなる難燃樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32311891A JPH05156116A (ja) | 1991-12-06 | 1991-12-06 | スチレン系難燃樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32311891A JPH05156116A (ja) | 1991-12-06 | 1991-12-06 | スチレン系難燃樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05156116A true JPH05156116A (ja) | 1993-06-22 |
Family
ID=18151286
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32311891A Withdrawn JPH05156116A (ja) | 1991-12-06 | 1991-12-06 | スチレン系難燃樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05156116A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6166115A (en) * | 1999-01-22 | 2000-12-26 | General Electric Company | Flame resistant polyphenylene ether-polyamide resin blends |
US6174942B1 (en) * | 1999-01-22 | 2001-01-16 | General Electric Company | Flame retardant polymer blends, and method for making |
US6204313B1 (en) * | 1999-01-22 | 2001-03-20 | General Electric Company | Flame retardant polymer blends, and method for making |
-
1991
- 1991-12-06 JP JP32311891A patent/JPH05156116A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6166115A (en) * | 1999-01-22 | 2000-12-26 | General Electric Company | Flame resistant polyphenylene ether-polyamide resin blends |
US6174942B1 (en) * | 1999-01-22 | 2001-01-16 | General Electric Company | Flame retardant polymer blends, and method for making |
US6204313B1 (en) * | 1999-01-22 | 2001-03-20 | General Electric Company | Flame retardant polymer blends, and method for making |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990311 |