JPH05155190A - 印字層を有する券片 - Google Patents
印字層を有する券片Info
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- JPH05155190A JPH05155190A JP3349552A JP34955291A JPH05155190A JP H05155190 A JPH05155190 A JP H05155190A JP 3349552 A JP3349552 A JP 3349552A JP 34955291 A JP34955291 A JP 34955291A JP H05155190 A JPH05155190 A JP H05155190A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 着色層2とアルミニウム薄膜層4との間に局
部電池が形成されるのを防止して、アルミニウムの腐食
を抑制し、耐環境性の優れた印字層を有する券片を提供
する。 【構成】 着色層2と下地層3との間にバリアー層6を
設ける。
部電池が形成されるのを防止して、アルミニウムの腐食
を抑制し、耐環境性の優れた印字層を有する券片を提供
する。 【構成】 着色層2と下地層3との間にバリアー層6を
設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリペイドカード、チ
ケット、会員証などの印字層を有する券片に係わり、さ
らに詳しくは耐環境性を改良した印字層を有する券片に
関する。
ケット、会員証などの印字層を有する券片に係わり、さ
らに詳しくは耐環境性を改良した印字層を有する券片に
関する。
【0002】
【従来の技術】プリペイドカード、チケット、会員証な
どの印字層を有する券片は、金属薄膜の溶融を利用して
印字を行っている。
どの印字層を有する券片は、金属薄膜の溶融を利用して
印字を行っている。
【0003】そして、この金属薄膜の溶融を利用して印
字を行う方式としては、たとえば特開昭59−1992
84号公報に示されるように、スズ(錫)の薄膜層をサ
ーマルヘッドから発せられる熱により溶融除去すること
によって印字を行う方式と、特公昭58−30157号
公報に示されるように、電極針およびアース極を有する
プリンタヘッドで電極針から発せられる放電によりアル
ミニウムの薄膜層を溶融飛散させることによって印字を
行う方式とがある。
字を行う方式としては、たとえば特開昭59−1992
84号公報に示されるように、スズ(錫)の薄膜層をサ
ーマルヘッドから発せられる熱により溶融除去すること
によって印字を行う方式と、特公昭58−30157号
公報に示されるように、電極針およびアース極を有する
プリンタヘッドで電極針から発せられる放電によりアル
ミニウムの薄膜層を溶融飛散させることによって印字を
行う方式とがある。
【0004】これらの印字方式は、いずれも、着色層な
どを隠蔽している金属薄膜層を除去することにより、下
地の着色層が視認できるようにするという原理に基づく
ものである。
どを隠蔽している金属薄膜層を除去することにより、下
地の着色層が視認できるようにするという原理に基づく
ものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、後者の放電破
壊による印字方式では、その印字方式より明らかなよう
に、放電を起こすことが必須となるため、アルミニウム
薄膜層上の保護層を厚くすることができず、そのため周
囲の環境によってアルミニウムが腐食を受けやすく、特
に券片を海水などの電解質溶液中に浸漬した場合には、
アルミニウムが溶け出すという問題があった。
壊による印字方式では、その印字方式より明らかなよう
に、放電を起こすことが必須となるため、アルミニウム
薄膜層上の保護層を厚くすることができず、そのため周
囲の環境によってアルミニウムが腐食を受けやすく、特
に券片を海水などの電解質溶液中に浸漬した場合には、
アルミニウムが溶け出すという問題があった。
【0006】本発明は、上記のような問題点を解決し、
耐環境性の優れた印字層を有する券片を提供することを
目的とする。
耐環境性の優れた印字層を有する券片を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、着色層と下地
層との間にバリアー層を設けることによって、上記目的
を達成したものである。
層との間にバリアー層を設けることによって、上記目的
を達成したものである。
【0008】すなわち、上記のようなアルミニウムの電
解質溶液中への溶出が生じる原因について鋭意検討を重
ねたところ、上記のようなアルミニウムの溶出は、カー
ボンブラックや磁性粉末を含んだ着色層とアルミニウム
薄膜層との間に局部電池が形成され、アノードとなるア
ルミニウムが電解質溶液中に溶け出すことによるもので
あることが判明した。
解質溶液中への溶出が生じる原因について鋭意検討を重
ねたところ、上記のようなアルミニウムの溶出は、カー
ボンブラックや磁性粉末を含んだ着色層とアルミニウム
薄膜層との間に局部電池が形成され、アノードとなるア
ルミニウムが電解質溶液中に溶け出すことによるもので
あることが判明した。
【0009】そこで、アルミニウム薄膜層の下に設けら
れる下地層と着色層との間にバリアー層を設けることに
よって、アルミニウム薄膜層と着色層との間の距離を長
くし、両者の間の絶縁抵抗を高くして、電解質溶液中
で、着色層とアルミニウム薄膜層との間に局部電池が形
成されるのを防止するようにしたのである。
れる下地層と着色層との間にバリアー層を設けることに
よって、アルミニウム薄膜層と着色層との間の距離を長
くし、両者の間の絶縁抵抗を高くして、電解質溶液中
で、着色層とアルミニウム薄膜層との間に局部電池が形
成されるのを防止するようにしたのである。
【0010】アルミニウム薄膜層の下に下地層を設けて
いることから、上記のようなバリアー層を設けることな
く、下地層の厚みを厚くすればよいということも考えら
れるが、下地層の性質としてアルミニウム薄膜層との接
着性が良好であることなどが必要であり、必ずしも絶縁
性の高い樹脂を使用することができない。
いることから、上記のようなバリアー層を設けることな
く、下地層の厚みを厚くすればよいということも考えら
れるが、下地層の性質としてアルミニウム薄膜層との接
着性が良好であることなどが必要であり、必ずしも絶縁
性の高い樹脂を使用することができない。
【0011】それ故、下地層にはアルミニウム薄膜層と
の接着性の良い樹脂を使用し、その下地層とは別に絶縁
性の高い樹脂でバリアー層を形成するのが好ましい。
の接着性の良い樹脂を使用し、その下地層とは別に絶縁
性の高い樹脂でバリアー層を形成するのが好ましい。
【0012】バリアー層を形成するための樹脂として
は、絶縁性の高い樹脂が好ましく、たとえばウレタン樹
脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、塩化ビニル−酢酸
ビニル系共重合樹脂、シリコン樹脂、アクリル−シリコ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ
樹脂、ポリサルホン樹脂、塩化ビニリデン系樹脂などが
好適に用いられる。
は、絶縁性の高い樹脂が好ましく、たとえばウレタン樹
脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、塩化ビニル−酢酸
ビニル系共重合樹脂、シリコン樹脂、アクリル−シリコ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ
樹脂、ポリサルホン樹脂、塩化ビニリデン系樹脂などが
好適に用いられる。
【0013】上記バリアー層の厚さは、印字の鮮明さが
失われず、また、磁気記録に支障をきたさない範囲内で
あれば、特に限定されないが、通常、1〜7μmが好ま
しい。
失われず、また、磁気記録に支障をきたさない範囲内で
あれば、特に限定されないが、通常、1〜7μmが好ま
しい。
【0014】ところで、放電破壊による印字方式では、
電極針に対するアルミニウム薄膜層に放電するための突
起が存在する方が印字が鮮明になる。
電極針に対するアルミニウム薄膜層に放電するための突
起が存在する方が印字が鮮明になる。
【0015】通常は、着色層を磁気記録材で形成するの
で、その着色層の表面粗さを利用してアルミニウム薄膜
層に突起が生じるようにしているが、バリアー層を設け
ることによって着色層の表面粗さがアルミニウム薄膜層
にまで影響を及ぼさなくなり、アルミニウム薄膜層の表
面が平滑になりすぎて放電が起こりにくくなる場合があ
る。
で、その着色層の表面粗さを利用してアルミニウム薄膜
層に突起が生じるようにしているが、バリアー層を設け
ることによって着色層の表面粗さがアルミニウム薄膜層
にまで影響を及ぼさなくなり、アルミニウム薄膜層の表
面が平滑になりすぎて放電が起こりにくくなる場合があ
る。
【0016】そこで、そのような場合には、バリアー層
にフィラーを含有させてバリアー層の表面に凹凸を生じ
させ、それを利用してアルミニウム薄膜層に放電のため
の突起を生じさせ、放電が起こりやすくさせることがで
きる。
にフィラーを含有させてバリアー層の表面に凹凸を生じ
させ、それを利用してアルミニウム薄膜層に放電のため
の突起を生じさせ、放電が起こりやすくさせることがで
きる。
【0017】このようなバリアー層に含有させるフィラ
ーとしては、耐環境性を考えると、表記された文字の視
認性を損なわせることがなく(つまり、アルミニウム薄
膜層との間で化学的ないしは電気化学的に反応を起こ
し、アルミニウム薄膜層の腐食を直接または間接的に促
進することにより、表記された文字の視認性を損なわせ
ることがなく)、また磁性層、下地層などの層間の剥離
を起こさせることがないものであれば特に限定されるこ
とはないが、たとえばシリカ、炭酸カルシウム、タル
ク、マイカ、クレー、沈降性硫酸バリウム、水酸化アル
ミニウム、アルミナなどの体質顔料をはじめ各種の無機
質の微粒子が好適に使用される。また、上記の条件を満
たしていれば、フィラーは着色されていても良い。
ーとしては、耐環境性を考えると、表記された文字の視
認性を損なわせることがなく(つまり、アルミニウム薄
膜層との間で化学的ないしは電気化学的に反応を起こ
し、アルミニウム薄膜層の腐食を直接または間接的に促
進することにより、表記された文字の視認性を損なわせ
ることがなく)、また磁性層、下地層などの層間の剥離
を起こさせることがないものであれば特に限定されるこ
とはないが、たとえばシリカ、炭酸カルシウム、タル
ク、マイカ、クレー、沈降性硫酸バリウム、水酸化アル
ミニウム、アルミナなどの体質顔料をはじめ各種の無機
質の微粒子が好適に使用される。また、上記の条件を満
たしていれば、フィラーは着色されていても良い。
【0018】フィラーの添加量は、印字の鮮明性を損な
わない範囲内であれば特に限定されることはないが、
0.1〜50重量%程度が好ましい。
わない範囲内であれば特に限定されることはないが、
0.1〜50重量%程度が好ましい。
【0019】フィラーの粒子径は、バリアー層の厚さに
よって制限されるが、通常、0.1〜3μm程度が好ま
しい。フィラーの形状は特に問題でなく、また、フィラ
ーは中実のものだけではなく、中空や多孔質、さらには
2層構造のものでもよい。
よって制限されるが、通常、0.1〜3μm程度が好ま
しい。フィラーの形状は特に問題でなく、また、フィラ
ーは中実のものだけではなく、中空や多孔質、さらには
2層構造のものでもよい。
【0020】つぎに、図面を参照しつつ本発明を説明す
る。図1は本発明に係る印字層を有する券片の一例の要
部を模式的に示す断面図である。
る。図1は本発明に係る印字層を有する券片の一例の要
部を模式的に示す断面図である。
【0021】図1に示す印字層を有する券片では、基材
1上に着色層2、バリアー層6、下地層3、アルミニウ
ム薄膜層4および保護層5が積層されている。
1上に着色層2、バリアー層6、下地層3、アルミニウ
ム薄膜層4および保護層5が積層されている。
【0022】ここで、この図1に示す本発明の印字層を
有する券片と、図3に示す従来の印字層を有する券片と
を対比してその相違を説明すると、図3に示す従来の印
字層を有する券片では、基材1上に着色層2、下地層
3、アルミニウム薄膜層4および保護層5が形成されて
いるが、図1に示す本発明の券片におけるようなバリア
ー層6が設けられていない。
有する券片と、図3に示す従来の印字層を有する券片と
を対比してその相違を説明すると、図3に示す従来の印
字層を有する券片では、基材1上に着色層2、下地層
3、アルミニウム薄膜層4および保護層5が形成されて
いるが、図1に示す本発明の券片におけるようなバリア
ー層6が設けられていない。
【0023】つまり、図1に示す本発明の印字層を有す
る券片では、着色層2と下地層3との間にバリアー層6
が設けられているが、図3に示す従来の印字層を有する
券片では、着色層2の上に直接下地層3が形成されてい
て、本発明の印字層を有する券片におけるようなバリア
ー層6は設けられていない。
る券片では、着色層2と下地層3との間にバリアー層6
が設けられているが、図3に示す従来の印字層を有する
券片では、着色層2の上に直接下地層3が形成されてい
て、本発明の印字層を有する券片におけるようなバリア
ー層6は設けられていない。
【0024】これらの印字層を有する券片の基材1や各
層の構成材料について、その概略を説明すると、基材1
は、たとえばポリエチレンテレフタレートフィルムから
なり、着色層2は、たとえば、カーボンブラックを含ん
だ黒色塗料、磁性粉末を含有させた磁性塗料、あるいは
カーボンブラックを含まない着色塗料などを塗工するこ
とによって形成される。
層の構成材料について、その概略を説明すると、基材1
は、たとえばポリエチレンテレフタレートフィルムから
なり、着色層2は、たとえば、カーボンブラックを含ん
だ黒色塗料、磁性粉末を含有させた磁性塗料、あるいは
カーボンブラックを含まない着色塗料などを塗工するこ
とによって形成される。
【0025】なお、磁気記録材(つまり、磁性粉末を含
有させた磁性塗料から揮発性成分を除いたもの)で形成
された層を磁気記録層という表現にして、着色層とは別
のものとして取り扱う場合があるが、本発明では、この
磁気記録材で形成された層も着色層の範囲内に含めるも
のとする。
有させた磁性塗料から揮発性成分を除いたもの)で形成
された層を磁気記録層という表現にして、着色層とは別
のものとして取り扱う場合があるが、本発明では、この
磁気記録材で形成された層も着色層の範囲内に含めるも
のとする。
【0026】下地層3は,たとえばアクリル−シリコン
樹脂、ポリビニルブチラール樹脂などからなる。
樹脂、ポリビニルブチラール樹脂などからなる。
【0027】保護層5は例えば耐熱性のアクリル−シリ
コン樹脂からなる。
コン樹脂からなる。
【0028】バリアー層6は前記したように、たとえば
ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル系共重合樹脂、シリコン樹脂、アクリ
ル−シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、
フェノキシ樹脂、ポリサルホン樹脂、塩化ビニリデン系
樹脂などで形成され、その厚みは1〜7μm程度にされ
る。
ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル系共重合樹脂、シリコン樹脂、アクリ
ル−シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、
フェノキシ樹脂、ポリサルホン樹脂、塩化ビニリデン系
樹脂などで形成され、その厚みは1〜7μm程度にされ
る。
【0029】図2に示す印字層を有する券片は、基本的
には図1に示す印字層を有する券片と同様であるが、着
色層2が2aと2bとの2層で構成されている。
には図1に示す印字層を有する券片と同様であるが、着
色層2が2aと2bとの2層で構成されている。
【0030】2aは磁気記録材で形成された層であり、
2bはカーボンブラックを含んだ黒色塗料あるいはカー
ボンブラックを含まない着色塗料を塗工することによっ
て形成された層である。
2bはカーボンブラックを含んだ黒色塗料あるいはカー
ボンブラックを含まない着色塗料を塗工することによっ
て形成された層である。
【0031】この図2に示すように、着色層2を2層構
成にしたものは、たとえば下層を磁気記録材で形成され
た層にして磁気記録を可能にし、上層の黒色塗料の層で
黒色度を向上させて印字を鮮明にすることができるとい
う特徴がある。
成にしたものは、たとえば下層を磁気記録材で形成され
た層にして磁気記録を可能にし、上層の黒色塗料の層で
黒色度を向上させて印字を鮮明にすることができるとい
う特徴がある。
【0032】
【実施例】つぎに、実施例をあげて本発明をより具体的
に説明する。
に説明する。
【0033】実施例1 厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
を基材1として用い、この基材1上にカーボンブラック
をポリウレタン樹脂〔東洋紡社製、バイロン200(商
品名)〕中に分散させた黒色塗料を厚さ3μmとなるよ
うに塗工して着色層2を形成した。
を基材1として用い、この基材1上にカーボンブラック
をポリウレタン樹脂〔東洋紡社製、バイロン200(商
品名)〕中に分散させた黒色塗料を厚さ3μmとなるよ
うに塗工して着色層2を形成した。
【0034】ついで、その着色層2上にアクリル−シリ
コン樹脂〔チッソ社製、サイラコート6101(商品
名)〕を厚さ2.5μmとなるように塗工してバリアー
層6を形成し、そのバリアー層6上にポリビニルブチラ
ール樹脂〔積水化学工業社製、エスレックBM−S(商
品名)〕を厚さ1.0μmとなるように塗工して下地層
3を形成した。
コン樹脂〔チッソ社製、サイラコート6101(商品
名)〕を厚さ2.5μmとなるように塗工してバリアー
層6を形成し、そのバリアー層6上にポリビニルブチラ
ール樹脂〔積水化学工業社製、エスレックBM−S(商
品名)〕を厚さ1.0μmとなるように塗工して下地層
3を形成した。
【0035】つぎに、その下地層3上にアルミニウムを
500Åの厚さになるように蒸着してアルミニウム薄膜
層4を形成し、さらにそのアルミニウム薄膜層4上にア
クリル−シリコン樹脂〔チッソ社製、サイコラート61
01(商品名)〕を厚さ1.0μmとなるように塗工し
て保護層5を形成することにより、印字層を有する券片
を作製した。
500Åの厚さになるように蒸着してアルミニウム薄膜
層4を形成し、さらにそのアルミニウム薄膜層4上にア
クリル−シリコン樹脂〔チッソ社製、サイコラート61
01(商品名)〕を厚さ1.0μmとなるように塗工し
て保護層5を形成することにより、印字層を有する券片
を作製した。
【0036】実施例2 バリアー層6を次に示すようにして形成したほかは、実
施例1と同様の構成の印字層を有する券片を作製した。
施例1と同様の構成の印字層を有する券片を作製した。
【0037】バリアー層6を構成する樹脂成分として、
アクリディックBZ−1161(商品名、大日本インキ
化学工業社製、アクリル−シリコン樹脂)とアクリディ
ックBZ−1163(商品名、大日本インキ化学工業社
製、硬化剤)を用い、フィラーとしてミズカシルP−5
27(商品名、水澤化学工業社製、平均粒子径1.8μ
mのシリカ微粒子)を用い、このミズカシルP−527
を上記樹脂成分に対して全量中5重量%となるように添
加し、ボールミルで10時間分散して調製した塗料を厚
さ3μmとなるように着色層2上に塗工してバリアー層
6を形成した。それ以外の構成は実施例1と同様であ
る。
アクリディックBZ−1161(商品名、大日本インキ
化学工業社製、アクリル−シリコン樹脂)とアクリディ
ックBZ−1163(商品名、大日本インキ化学工業社
製、硬化剤)を用い、フィラーとしてミズカシルP−5
27(商品名、水澤化学工業社製、平均粒子径1.8μ
mのシリカ微粒子)を用い、このミズカシルP−527
を上記樹脂成分に対して全量中5重量%となるように添
加し、ボールミルで10時間分散して調製した塗料を厚
さ3μmとなるように着色層2上に塗工してバリアー層
6を形成した。それ以外の構成は実施例1と同様であ
る。
【0038】実施例3 保護層5を次に示すようにして形成したほかは、実施例
1と同様の構成の印字層を有する券片を作製した。
1と同様の構成の印字層を有する券片を作製した。
【0039】樹脂成分として、アクリディックBZ−1
161(商品名、大日本インキ化学工業社製、アクリル
−シリコン樹脂)とアクリディックGZ−354(商品
名、大日本インキ化学工業社製、硬化剤)との混合物を
用い、これを厚さ0.5μmとなるようにアルミニウム
薄膜層4上に塗工し、さらにその上にLTP−FLop
ニス(商品名、東華色素社製、紫外線硬化型opニス)
をオフセット印刷機で印刷して保護層5を形成した。そ
れ以外の構成は実施例1と同様である。
161(商品名、大日本インキ化学工業社製、アクリル
−シリコン樹脂)とアクリディックGZ−354(商品
名、大日本インキ化学工業社製、硬化剤)との混合物を
用い、これを厚さ0.5μmとなるようにアルミニウム
薄膜層4上に塗工し、さらにその上にLTP−FLop
ニス(商品名、東華色素社製、紫外線硬化型opニス)
をオフセット印刷機で印刷して保護層5を形成した。そ
れ以外の構成は実施例1と同様である。
【0040】実施例4 着色層2として、保持力1750OeのBa−フェライ
ト磁性粉末を含有させた磁性塗料を基材1上に塗工して
厚さ15μmの磁気記録材の層を形成したほかは、実施
例3と同様の構成の印字層を有する券片を作製した。
ト磁性粉末を含有させた磁性塗料を基材1上に塗工して
厚さ15μmの磁気記録材の層を形成したほかは、実施
例3と同様の構成の印字層を有する券片を作製した。
【0041】実施例5 着色層2を次に示すようにして形成したほかは、実施例
3と同様の構成の印字層を有する券片を作製した。
3と同様の構成の印字層を有する券片を作製した。
【0042】実施例4と同様に厚さ15μmの磁気記録
材の層を形成した後、この磁気記録材で形成された層の
上に実施例1と同様のカーボンブラックを分散させた黒
色塗料を厚さ3μmとなるように塗工して黒色層を形成
することにより、着色層2とした。
材の層を形成した後、この磁気記録材で形成された層の
上に実施例1と同様のカーボンブラックを分散させた黒
色塗料を厚さ3μmとなるように塗工して黒色層を形成
することにより、着色層2とした。
【0043】つまり、この実施例5の印字層を有する券
片は、図2に示す構造のもので、着色層2は磁気記録材
で形成された層2aとカーボンブラックを含んだ黒色層
2bとの2層で構成されている。
片は、図2に示す構造のもので、着色層2は磁気記録材
で形成された層2aとカーボンブラックを含んだ黒色層
2bとの2層で構成されている。
【0044】比較例1 バリアー層6を形成しなかったほかは、実施例1と同様
の構成からなる印字層を有する券片を作製した。つま
り、この比較例1の印字層を有する券片は、図3に示す
構造のもので、基材1上に、カーボンブラックを含んだ
着色層2、下地層3、アルミニウム薄膜層4および保護
層5が形成され、実施例1の印字層を有する券片におけ
るようなバリアー層6は設けられていない。
の構成からなる印字層を有する券片を作製した。つま
り、この比較例1の印字層を有する券片は、図3に示す
構造のもので、基材1上に、カーボンブラックを含んだ
着色層2、下地層3、アルミニウム薄膜層4および保護
層5が形成され、実施例1の印字層を有する券片におけ
るようなバリアー層6は設けられていない。
【0045】比較例2 バリアー層6を形成しなかったほかは、実施例3と同様
の構成からなる印字層を有する券片を作製した。つま
り、この比較例2の印字層を有する券片は、基材1上に
磁気記録材で形成された着色層2、下地層3、アルミニ
ウム薄膜層4および保護層5が形成されているが、実施
例3の印字層を有する券片におけるようなバリアー層6
は設けられていない。
の構成からなる印字層を有する券片を作製した。つま
り、この比較例2の印字層を有する券片は、基材1上に
磁気記録材で形成された着色層2、下地層3、アルミニ
ウム薄膜層4および保護層5が形成されているが、実施
例3の印字層を有する券片におけるようなバリアー層6
は設けられていない。
【0046】上記のようにして作製した実施例1〜5お
よび比較例1〜2の印字層を有する券片に日本アレフ社
製でドット密度8本/mm、ドット寸法120μm×1
20μmの放電破壊印字ヘッドを持つプリンタを用い
て、印加電圧50V、印字速度150mm/secの条
件で放電破壊印字を行った。
よび比較例1〜2の印字層を有する券片に日本アレフ社
製でドット密度8本/mm、ドット寸法120μm×1
20μmの放電破壊印字ヘッドを持つプリンタを用い
て、印加電圧50V、印字速度150mm/secの条
件で放電破壊印字を行った。
【0047】実施例1〜5および比較例1〜2の印字層
を有する券片の印字の様子および印字後の券片を各種の
液中に24時間浸漬したときの外観変化の様子を表1に
示す。なお、表中の食塩水、酢酸水とは、それぞれ、5
%塩化ナトリウム水溶液、5%酢酸水溶液を表してい
る。
を有する券片の印字の様子および印字後の券片を各種の
液中に24時間浸漬したときの外観変化の様子を表1に
示す。なお、表中の食塩水、酢酸水とは、それぞれ、5
%塩化ナトリウム水溶液、5%酢酸水溶液を表してい
る。
【0048】表1中の印字の評価を示す記号は次の通り
である。 A:印字が鮮明 B:印字が良好 C:印字がややかすれているが、判読できる。
である。 A:印字が鮮明 B:印字が良好 C:印字がややかすれているが、判読できる。
【0049】また、表1中の浸漬試験による外観変化の
評価を示す記号は次の通りである。 ◎:まったく変化なし ○:多少変化しているが、印字の判読可能 △:腐食により印字がはっきりとは読みとりにくい ×:腐食が激しく印字がまったく読みとれない
評価を示す記号は次の通りである。 ◎:まったく変化なし ○:多少変化しているが、印字の判読可能 △:腐食により印字がはっきりとは読みとりにくい ×:腐食が激しく印字がまったく読みとれない
【0050】
【表1】
【0051】表1に示すように、本発明の実施例1〜5
の券片は、印字が鮮明か、またはややかすれているもの
の判読可能な範囲内にあり、また、浸漬試験の結果も、
まったく変化がないか、または多少変化するが印字の判
読が可能な範囲内にあった。
の券片は、印字が鮮明か、またはややかすれているもの
の判読可能な範囲内にあり、また、浸漬試験の結果も、
まったく変化がないか、または多少変化するが印字の判
読が可能な範囲内にあった。
【0052】つまり、表1に示す結果は、本発明の実施
例1〜5の券片が、印字性が良好であり、かつ電解質溶
液として作用する食塩水や酢酸水に浸漬した場合にも腐
食を受けることが少なく、耐環境性が良好であることを
示していた。
例1〜5の券片が、印字性が良好であり、かつ電解質溶
液として作用する食塩水や酢酸水に浸漬した場合にも腐
食を受けることが少なく、耐環境性が良好であることを
示していた。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、着色
層と下地層との間にバリアー層を設けることによって、
着色層とアルミニウム薄膜層との間に局部電池が形成さ
れるのを防止して、アルミニウムの腐食を抑制し、耐環
境性を向上させることができた。
層と下地層との間にバリアー層を設けることによって、
着色層とアルミニウム薄膜層との間に局部電池が形成さ
れるのを防止して、アルミニウムの腐食を抑制し、耐環
境性を向上させることができた。
【0054】また、バリアー層に無機質の微粒子を含有
させることにより、印字性を向上かつ安定化させること
も可能になった。
させることにより、印字性を向上かつ安定化させること
も可能になった。
【図1】本発明の印字層を有する券片の一例の要部を模
式的に示す断面図である。
式的に示す断面図である。
【図2】本発明の印字層を有する券片の他例の要部を模
式的に示す断面図である。
式的に示す断面図である。
【図3】従来の印字層を有する券片の要部を模式的に示
す断面図である。
す断面図である。
1 基材 2 着色層 3 下地層 4 アルミニウム薄膜層 5 保護層 6 バリアー層
Claims (3)
- 【請求項1】 基材1と、その上に少なくとも着色層
2、下地層3、アルミニウム薄膜層4、保護層5を積層
してなる印字層を有する券片において、 上記着色層2と下地層3との間にバリアー層6を設けた
ことを特徴とする印字層を有する券片。 - 【請求項2】 バリアー層6中に無機質の微粒子を含有
させたことを特徴とする請求項1記載の印字層を有する
券片。 - 【請求項3】 着色層2の一部または全部が磁気記録材
で形成されていることを特徴とする請求項1または2記
載の印字層を有する券片。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3349552A JPH05155190A (ja) | 1991-12-06 | 1991-12-06 | 印字層を有する券片 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3349552A JPH05155190A (ja) | 1991-12-06 | 1991-12-06 | 印字層を有する券片 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05155190A true JPH05155190A (ja) | 1993-06-22 |
Family
ID=18404493
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3349552A Withdrawn JPH05155190A (ja) | 1991-12-06 | 1991-12-06 | 印字層を有する券片 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05155190A (ja) |
-
1991
- 1991-12-06 JP JP3349552A patent/JPH05155190A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990311 |