JPH05152461A - セラミツクス回路基板 - Google Patents
セラミツクス回路基板Info
- Publication number
- JPH05152461A JPH05152461A JP31097991A JP31097991A JPH05152461A JP H05152461 A JPH05152461 A JP H05152461A JP 31097991 A JP31097991 A JP 31097991A JP 31097991 A JP31097991 A JP 31097991A JP H05152461 A JPH05152461 A JP H05152461A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- circuit board
- copper circuit
- ceramic
- copper
- thickness
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】電源スイッチのオン、オフ等の繰返しに対して
もクラックの発生がなく、長期間に亘って信頼性が保持
できるセラミックス回路基板を提供することを目的とす
る。 【構成】セラミックス基板11の片面もしくは両面に、
活性な金属の接合層を介して銅回路板12を接合する。
銅回路板12の端縁を段部14を介して薄肉とする。
もクラックの発生がなく、長期間に亘って信頼性が保持
できるセラミックス回路基板を提供することを目的とす
る。 【構成】セラミックス基板11の片面もしくは両面に、
活性な金属の接合層を介して銅回路板12を接合する。
銅回路板12の端縁を段部14を介して薄肉とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばパワートランジ
スタモジュール等の半導体実装用基板として好適なセラ
ミックス回路基板に係り、特にセラミックス基板上に活
性な金属の接合層を介して銅回路板を接合したものにお
いて、使用時の熱サイクルに対する信頼性向上等を図っ
たセラミックス回路基板に関する。
スタモジュール等の半導体実装用基板として好適なセラ
ミックス回路基板に係り、特にセラミックス基板上に活
性な金属の接合層を介して銅回路板を接合したものにお
いて、使用時の熱サイクルに対する信頼性向上等を図っ
たセラミックス回路基板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パワートランジスタモジュール用
回路基板やスイッチング電源モジュール用回路基板等に
適用されるセラミックス回路基板として、セラミックス
基板と銅回路板とを活性金属法によって接合したセラミ
ックス回路基板が開発されている。
回路基板やスイッチング電源モジュール用回路基板等に
適用されるセラミックス回路基板として、セラミックス
基板と銅回路板とを活性金属法によって接合したセラミ
ックス回路基板が開発されている。
【0003】このセラミックス回路基板は、例えば図8
および図9に示すように、セラミックス基板1の一側面
に銅回路板2を活性な金属、例えばチタン(Ti)、銀
(Ag)、銅(Cu)等を主体とする接合層を介して一
体的に接合したものである。
および図9に示すように、セラミックス基板1の一側面
に銅回路板2を活性な金属、例えばチタン(Ti)、銀
(Ag)、銅(Cu)等を主体とする接合層を介して一
体的に接合したものである。
【0004】なお、図8および図9の例ではセラミック
ス基板1の他側面に同じく活性な金属の接合層を介して
熱変形防止用の銅板3が接合されている。
ス基板1の他側面に同じく活性な金属の接合層を介して
熱変形防止用の銅板3が接合されている。
【0005】また、モジュールとしての製品には、銅回
路板2の表面に図示しないSiチップ等の半導体チップ
が半田層を介して接合されるとともに、必要な配線が施
され、さらに銅板3側がヒートシンクに半田層を介して
接合される。
路板2の表面に図示しないSiチップ等の半導体チップ
が半田層を介して接合されるとともに、必要な配線が施
され、さらに銅板3側がヒートシンクに半田層を介して
接合される。
【0006】なお、活性金属法は、Ti,Cu,Ag等
の活性な金属の粉末に有機化合物等のバインダおよび溶
媒を混合してなるペーストを、セラミックス基板1上に
パターン印刷し、そのセラミックス基板1の上に銅回路
板2をパターンに沿って配置して、不活性雰囲気(A
r,N2ガス雰囲気等)または真空中で加熱接合する方
法である(銅板3についても同様である)。
の活性な金属の粉末に有機化合物等のバインダおよび溶
媒を混合してなるペーストを、セラミックス基板1上に
パターン印刷し、そのセラミックス基板1の上に銅回路
板2をパターンに沿って配置して、不活性雰囲気(A
r,N2ガス雰囲気等)または真空中で加熱接合する方
法である(銅板3についても同様である)。
【0007】この方法により、Tiはセラミックス基板
中の窒素(N)または酸素(O)と反応してTiNまた
はTiOを形成するとともに、CuおよびAgは銅板と
共晶結合体を形成し、これらによる接合層を介してセラ
ミックス基板1と、銅回路板2および銅板3とが強固に
接合される。
中の窒素(N)または酸素(O)と反応してTiNまた
はTiOを形成するとともに、CuおよびAgは銅板と
共晶結合体を形成し、これらによる接合層を介してセラ
ミックス基板1と、銅回路板2および銅板3とが強固に
接合される。
【0008】このようなセラミックス回路基板は比較的
単純な構造なことから、小型高実装化が可能であり、ま
たマウント工程も短縮できる等の長所を有している。
単純な構造なことから、小型高実装化が可能であり、ま
たマウント工程も短縮できる等の長所を有している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
活性金属層を介して接合されたセラミックス回路基板を
モジュールに組込んで、電源スイッチのオン・オフを繰
返した場合、図8に示すように、セラミックス基板1に
クラック4が発生する現象が見られる。
活性金属層を介して接合されたセラミックス回路基板を
モジュールに組込んで、電源スイッチのオン・オフを繰
返した場合、図8に示すように、セラミックス基板1に
クラック4が発生する現象が見られる。
【0010】そして、さらに電源スイッチのオン・オフ
を長時間続けると、クラック4の部分からセラミックス
基板1のへき開破壊が起こり、モジュール自体の熱抵抗
が上昇し、またピール強度が劣化する。
を長時間続けると、クラック4の部分からセラミックス
基板1のへき開破壊が起こり、モジュール自体の熱抵抗
が上昇し、またピール強度が劣化する。
【0011】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、電源スイッチのオン、オフ等の繰返しに対して
もクラックの発生がなく、長期間に亘って信頼性が保持
できるセラミックス回路基板を提供することを目的とす
る。
もので、電源スイッチのオン、オフ等の繰返しに対して
もクラックの発生がなく、長期間に亘って信頼性が保持
できるセラミックス回路基板を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用】発明者におい
て、セラミックス基板のクラック発生原因を検討した結
果、次のような点が明らかとなった。
て、セラミックス基板のクラック発生原因を検討した結
果、次のような点が明らかとなった。
【0013】すなわち、モジュールは長時間の使用によ
り100℃以上に温度上昇し、この温度上昇によって、
セラミックス回路基板全体は熱膨張する。銅回路板はセ
ラミックス基板よりも熱膨脹が大きいので、セラミック
ス基板の一側面に銅回路板を接合しただけの構造では反
りが生じ易い。そこで、この反りを防止するために、前
記のようにセラミックス基板の他側面に熱変形防止用の
銅板を接合する等の手段が講じられる。
り100℃以上に温度上昇し、この温度上昇によって、
セラミックス回路基板全体は熱膨張する。銅回路板はセ
ラミックス基板よりも熱膨脹が大きいので、セラミック
ス基板の一側面に銅回路板を接合しただけの構造では反
りが生じ易い。そこで、この反りを防止するために、前
記のようにセラミックス基板の他側面に熱変形防止用の
銅板を接合する等の手段が講じられる。
【0014】しかし、このような手段を講じて反りを防
止した場合でも、電源スイッチのオン・オフにより生じ
る温度差(ΔT)によって、銅回路板とセラミックス基
板との間には熱膨張差(α差)が発生し、これに基づく
熱サイクルによりセラミックス基板に圧縮応力が残留す
る。
止した場合でも、電源スイッチのオン・オフにより生じ
る温度差(ΔT)によって、銅回路板とセラミックス基
板との間には熱膨張差(α差)が発生し、これに基づく
熱サイクルによりセラミックス基板に圧縮応力が残留す
る。
【0015】この圧縮応力は、セラミックス基板に対す
る銅回路板の接触面と非接触面との境界部分、つまり銅
回路板の端縁に接触する部位で最も大きい。
る銅回路板の接触面と非接触面との境界部分、つまり銅
回路板の端縁に接触する部位で最も大きい。
【0016】その結果、図8に示すように、セラミック
ス基板の銅回路板端縁部との接触部位でクラックが生
じ、この部分からセラミックス基板が破壊等して、モジ
ュールに悪影響が生じていたものである。
ス基板の銅回路板端縁部との接触部位でクラックが生
じ、この部分からセラミックス基板が破壊等して、モジ
ュールに悪影響が生じていたものである。
【0017】なお、クラックの発生頻度および大きさ等
は、銅回路板が厚肉な場合に顕著であることから、接合
面に沿う方向の力は、銅回路板の厚みに相乗的に影響さ
れるものと考えられる。
は、銅回路板が厚肉な場合に顕著であることから、接合
面に沿う方向の力は、銅回路板の厚みに相乗的に影響さ
れるものと考えられる。
【0018】したがって、この応力を緩和すればクラッ
クの発生を抑止できるものと考えられ、その手段として
銅回路板の薄肉化が想起されるが、パワートランジスタ
モジュール用回路基板やスイッチング電源モジュール用
回路基板のように、大電流が使用されるものでは、銅回
路板全体の過度の薄肉化は困難である。
クの発生を抑止できるものと考えられ、その手段として
銅回路板の薄肉化が想起されるが、パワートランジスタ
モジュール用回路基板やスイッチング電源モジュール用
回路基板のように、大電流が使用されるものでは、銅回
路板全体の過度の薄肉化は困難である。
【0019】以上の知見に基づき、一の発明は、セラミ
ックス基板に活性金属により接合される銅回路板の端縁
を段部を介して薄肉としたことを特徴とするものであ
る。
ックス基板に活性金属により接合される銅回路板の端縁
を段部を介して薄肉としたことを特徴とするものであ
る。
【0020】このように、銅回路板の端縁のみを薄肉と
する本発明の構成によれば、銅回路板の主体部分の肉厚
を十分に保持しつつ、薄肉化された端部からセラミック
ス基板に作用する熱膨張差による圧縮歪の発生量は少な
くなり、この結果セラミックス基板に対する銅回路板の
接触面と非接触面との境界部分へのクラック発生を抑止
することが可能となる。
する本発明の構成によれば、銅回路板の主体部分の肉厚
を十分に保持しつつ、薄肉化された端部からセラミック
ス基板に作用する熱膨張差による圧縮歪の発生量は少な
くなり、この結果セラミックス基板に対する銅回路板の
接触面と非接触面との境界部分へのクラック発生を抑止
することが可能となる。
【0021】したがって、大電流供給のために全体の肉
厚を大きくした場合でも、セラミックス基板へのクラッ
ク発生が防止できるようになり、信頼性向上が図れるよ
うになる。
厚を大きくした場合でも、セラミックス基板へのクラッ
ク発生が防止できるようになり、信頼性向上が図れるよ
うになる。
【0022】薄肉部分を形成する手段としては、エッチ
ングによって銅回路板の非接合面の外周部位を削る等の
化学的手段、またプレスで外周を圧潰する等の機械的手
段等、種々の手段が採用できる。
ングによって銅回路板の非接合面の外周部位を削る等の
化学的手段、またプレスで外周を圧潰する等の機械的手
段等、種々の手段が採用できる。
【0023】この場合、厚肉部分と薄肉部分との間が段
部となっている本発明によれば、前記の手段による肉厚
差の形成および寸法設定等が容易に行えるものである。
部となっている本発明によれば、前記の手段による肉厚
差の形成および寸法設定等が容易に行えるものである。
【0024】ここで、銅回路板の端縁部に形成する肉薄
部分の厚さが、その銅回路板の厚肉部分の2/3を越え
る値では、セラミックス基板のクラック発生防止が必ず
しも確実に図れないことが多くの実験例から明らかとな
った。
部分の厚さが、その銅回路板の厚肉部分の2/3を越え
る値では、セラミックス基板のクラック発生防止が必ず
しも確実に図れないことが多くの実験例から明らかとな
った。
【0025】したがって、本発明において好ましくは、
銅回路板の端縁部に形成される肉薄部分の厚さを、銅回
路板の厚肉部分の厚さの2/3以下に設定する。
銅回路板の端縁部に形成される肉薄部分の厚さを、銅回
路板の厚肉部分の厚さの2/3以下に設定する。
【0026】また、銅回路板の端縁部に形成される肉薄
部分の段方向の幅が、その銅回路板の厚肉部分の1/2
以下でも、セラミックス基板のクラック発生防止が必ず
しも確実に図れない。
部分の段方向の幅が、その銅回路板の厚肉部分の1/2
以下でも、セラミックス基板のクラック発生防止が必ず
しも確実に図れない。
【0027】したがって、本発明において好ましくは、
銅回路板の端縁部に形成される肉薄部分の段方向の幅
を、その銅回路板の厚肉部分の厚さの1/2以上に設定
する。
銅回路板の端縁部に形成される肉薄部分の段方向の幅
を、その銅回路板の厚肉部分の厚さの1/2以上に設定
する。
【0028】また他の発明は、セラミックス基板に活性
金属により接合される銅回路板の端縁を、斜面を介して
薄肉としたことを特徴とするものである。
金属により接合される銅回路板の端縁を、斜面を介して
薄肉としたことを特徴とするものである。
【0029】本発明によっても、銅回路板からセラミッ
クス基板への接合方向の応力が小さくなり、このような
応力緩和により、セラミックス基板に対する銅回路板の
接触面と非接触面との境界部分へのクラック発生を抑止
することが可能となる。
クス基板への接合方向の応力が小さくなり、このような
応力緩和により、セラミックス基板に対する銅回路板の
接触面と非接触面との境界部分へのクラック発生を抑止
することが可能となる。
【0030】したがって、大電流供給のために全体の肉
厚を大きくした場合でも、セラミックス基板へのクラッ
ク発生が防止できるようになり、信頼性向上が図れるよ
うになる。
厚を大きくした場合でも、セラミックス基板へのクラッ
ク発生が防止できるようになり、信頼性向上が図れるよ
うになる。
【0031】薄肉部分を形成する手段としては、エッチ
ングによって銅回路板の非接合面の外周部位を削る等の
化学的手段、またプレスで外周を圧潰する等の機械的手
段等、種々の手段が採用できる。
ングによって銅回路板の非接合面の外周部位を削る等の
化学的手段、またプレスで外周を圧潰する等の機械的手
段等、種々の手段が採用できる。
【0032】この場合、銅回路板の斜面の傾斜角度が2
0°に満たない場合は加工困難または半導体チップ搭載
面積の確保困難等の不都合がある。
0°に満たない場合は加工困難または半導体チップ搭載
面積の確保困難等の不都合がある。
【0033】また、70°を越えると、セラミックス基
板のクラック発生防止が必ずしも確実に図れない。
板のクラック発生防止が必ずしも確実に図れない。
【0034】したがって、本発明において好ましくは、
銅回路板の斜面の傾斜角度を20〜70°の範囲内に設
定する。
銅回路板の斜面の傾斜角度を20〜70°の範囲内に設
定する。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
する。
【0036】<実施例1 (図1〜図4)>図1は本実
施例のセラミックス回路基板を一部断面で示す側面図、
図2は同平面図、図3および図4は本実施例による特性
を示すグラフである。
施例のセラミックス回路基板を一部断面で示す側面図、
図2は同平面図、図3および図4は本実施例による特性
を示すグラフである。
【0037】図1および図2に示すように、窒化アルミ
ニウム(AlN)からなるセラミックス基板11の一側
面に銅回路板12を活性金属法による接合層13を介し
て接合するとともに、そのセラミックス基板11の他側
面に同法による接合層13を介して補助用の銅板3を接
合した。
ニウム(AlN)からなるセラミックス基板11の一側
面に銅回路板12を活性金属法による接合層13を介し
て接合するとともに、そのセラミックス基板11の他側
面に同法による接合層13を介して補助用の銅板3を接
合した。
【0038】すなわち、Ti、Ag、Cuの各粉末をT
i3%、Ag37%、C60%の割合で、有機化合物等
のバインダおよび溶媒を用いて混合してなるペースト
を、セラミックス基板11上にパターン印刷し、そのセ
ラミックス基板11の上に銅回路板12をパターンに沿
って配置して、Arガス雰囲気で加熱し、接合層13を
介して接合した(銅板13についても略同様である)。
i3%、Ag37%、C60%の割合で、有機化合物等
のバインダおよび溶媒を用いて混合してなるペースト
を、セラミックス基板11上にパターン印刷し、そのセ
ラミックス基板11の上に銅回路板12をパターンに沿
って配置して、Arガス雰囲気で加熱し、接合層13を
介して接合した(銅板13についても略同様である)。
【0039】このような構成のセラミックス回路基板に
おいて、銅回路板12は、厚さaが0.3mmの素材に対
し、非接合面側の全端縁部つまり周辺部をエッチング加
工し、これにより周辺部が段部14を介して薄肉となる
薄肉部分15を形成した。
おいて、銅回路板12は、厚さaが0.3mmの素材に対
し、非接合面側の全端縁部つまり周辺部をエッチング加
工し、これにより周辺部が段部14を介して薄肉となる
薄肉部分15を形成した。
【0040】この薄肉部分15の厚さbは、素材厚さa
の1/3〜1/1までの範囲で種々変更した。
の1/3〜1/1までの範囲で種々変更した。
【0041】図3は、冷熱衝撃試験(TCT)後のマイ
クロクラックの発生状況を示したものである。すなわ
ち、縦軸にクラック発生までの加熱および冷却のサイク
ル数(回)を表し、横軸に肉薄部分15の肉厚(mm)を
表している。
クロクラックの発生状況を示したものである。すなわ
ち、縦軸にクラック発生までの加熱および冷却のサイク
ル数(回)を表し、横軸に肉薄部分15の肉厚(mm)を
表している。
【0042】TCTの条件は、次の通りである。
【0043】
【外1】 マイクロクラックのチェックは、銅回路板11を溶融さ
せ、赤インクに浸した後、顕微鏡観察により行った。
せ、赤インクに浸した後、顕微鏡観察により行った。
【0044】つまり、加熱および冷却を繰返し、その冷
熱5サイクル毎にマイクロクラックを確認し、発生した
ときのサイクル数をグラフにプロットしたのが図3であ
る。
熱5サイクル毎にマイクロクラックを確認し、発生した
ときのサイクル数をグラフにプロットしたのが図3であ
る。
【0045】この図3に示すように、銅回路板12の端
縁部に形成する肉薄部分15の厚さbが、その銅回路板
12の厚肉部分の2/3を越える値では、セラミックス
基板11のクラック発生防止が必ずしも確実に図れない
ことが認められる。
縁部に形成する肉薄部分15の厚さbが、その銅回路板
12の厚肉部分の2/3を越える値では、セラミックス
基板11のクラック発生防止が必ずしも確実に図れない
ことが認められる。
【0046】すなわち、銅回路板12の端縁部に形成さ
れる肉薄部分15の厚さは、銅回路板の厚肉部分の厚さ
aの2/3以下に設定することが好ましい。
れる肉薄部分15の厚さは、銅回路板の厚肉部分の厚さ
aの2/3以下に設定することが好ましい。
【0047】一方、薄肉部分15の幅cについても、素
材厚さaの0〜1/5までの範囲で種々変更した。
材厚さaの0〜1/5までの範囲で種々変更した。
【0048】図4は、薄肉部分の幅cを変化させて冷熱
衝撃試験(TCT)を行った後のマイクロクラックの発
生状況を示したものである。すなわち、縦軸にクラック
発生までの加熱および冷却のサイクル数(回)を表し、
横軸に肉薄部分15の幅(mm)を表している。
衝撃試験(TCT)を行った後のマイクロクラックの発
生状況を示したものである。すなわち、縦軸にクラック
発生までの加熱および冷却のサイクル数(回)を表し、
横軸に肉薄部分15の幅(mm)を表している。
【0049】TCTの条件およびマイクロクラックチェ
ック方法は、前記同様である。
ック方法は、前記同様である。
【0050】この結果、図4に示すように、銅回路板1
2の端縁部に形成する肉薄部分15の幅cが、その銅回
路板12の厚肉部分の肉厚aの1/2を越える値では、
セラミックス基板11のクラック発生防止が必ずしも確
実に図れないことが認められた。
2の端縁部に形成する肉薄部分15の幅cが、その銅回
路板12の厚肉部分の肉厚aの1/2を越える値では、
セラミックス基板11のクラック発生防止が必ずしも確
実に図れないことが認められた。
【0051】すなわち、銅回路板12の端縁部に形成さ
れる肉薄部分15の幅cは、銅回路板12の厚肉部分の
厚さaの1/2以下に設定することが好ましい。
れる肉薄部分15の幅cは、銅回路板12の厚肉部分の
厚さaの1/2以下に設定することが好ましい。
【0052】<実施例2 (図5〜図7)>図5は本実
施例のセラミックス回路基板を一部断面で示す側面図、
図6は同平面図、図7は本実施例による特性を示すグラ
フである。
施例のセラミックス回路基板を一部断面で示す側面図、
図6は同平面図、図7は本実施例による特性を示すグラ
フである。
【0053】図5および図6に示すように、本実施例が
前記の実施例1と異なる点は、銅回路板12に斜面16
を介して薄肉部15を形成した点である。
前記の実施例1と異なる点は、銅回路板12に斜面16
を介して薄肉部15を形成した点である。
【0054】その他の構成は実施例1と略同様であるか
ら、図5および図6の対応部分について、図1および図
2と同一符号を付して説明を省略する。
ら、図5および図6の対応部分について、図1および図
2と同一符号を付して説明を省略する。
【0055】薄肉部分15の斜面16の角度θを、20
〜50°の範囲に亘って種々変更した。
〜50°の範囲に亘って種々変更した。
【0056】図7は、冷熱衝撃試験(TCT)後のマイ
クロクラックの発生状況を示したものである。すなわ
ち、縦軸にクラック発生までの加熱および冷却のサイク
ル数(回)を表し、横軸に斜面16の角度θ(°)を表
している。
クロクラックの発生状況を示したものである。すなわ
ち、縦軸にクラック発生までの加熱および冷却のサイク
ル数(回)を表し、横軸に斜面16の角度θ(°)を表
している。
【0057】この結果、図3に示すように、銅回路板1
2の端縁部に形成する肉薄部分15の斜面16の角度θ
が70°を越えると、セラミックス基板のクラック発生
防止が必ずしも確実に図れないことが認められた。
2の端縁部に形成する肉薄部分15の斜面16の角度θ
が70°を越えると、セラミックス基板のクラック発生
防止が必ずしも確実に図れないことが認められた。
【0058】なお、銅回路板12の斜面16の傾斜角度
が20°に満たない場合は加工困難または半導体チップ
搭載面積の確保困難等の不都合がある。
が20°に満たない場合は加工困難または半導体チップ
搭載面積の確保困難等の不都合がある。
【0059】したがって、銅回路板12の斜面16の傾
斜角度を20〜70°の範囲内に設定することが好まし
いことが判る。
斜角度を20〜70°の範囲内に設定することが好まし
いことが判る。
【0060】なお、以上の各実施例では、セラミックス
基板11の片面に銅回路板12を接合した場合を示した
が、これに限らず、セラミックス基板の両面に銅回路板
を接合した場合についても前記同様に実施できるもので
ある。
基板11の片面に銅回路板12を接合した場合を示した
が、これに限らず、セラミックス基板の両面に銅回路板
を接合した場合についても前記同様に実施できるもので
ある。
【0061】
【発明の効果】以上のように、本発明のセラミックス回
路基板によれば、銅回路板の周縁部を段付きまたは傾斜
構造で薄肉としたことにより、銅回路板からセラミック
ス基板に伝達される熱応力が従来に比して緩和でき、ま
たモジュールに組込んだ状態での冷熱サイクルの負荷に
より生じる熱応力が緩和され、信頼性の向上が図れる。
路基板によれば、銅回路板の周縁部を段付きまたは傾斜
構造で薄肉としたことにより、銅回路板からセラミック
ス基板に伝達される熱応力が従来に比して緩和でき、ま
たモジュールに組込んだ状態での冷熱サイクルの負荷に
より生じる熱応力が緩和され、信頼性の向上が図れる。
【図1】本発明における実施例1の構成を一部断面で示
す側面図。
す側面図。
【図2】図1の平面図。
【図3】同実施例による薄肉部分の厚さとクラック発生
サイクル数との関係を示す特性図。
サイクル数との関係を示す特性図。
【図4】同実施例による薄肉部分の幅とクラック発生サ
イクル数との関係を示す特性図。
イクル数との関係を示す特性図。
【図5】本発明における実施例2の構成を一部断面で示
す側面図。
す側面図。
【図6】図5の平面図。
【図7】同実施例による薄肉部分の斜面の傾斜角度とク
ラック発生サイクル数との関係を示す特性図。
ラック発生サイクル数との関係を示す特性図。
【図8】従来例を一部断面で示す側面図。
【図9】図8の平面図。
11 セラミックス基板 12 銅回路板 13 銅板 14 段部 15 薄肉部 16 斜面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 忠 神奈川県横浜市鶴見区末広町2の4 株式 会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 池田 和男 神奈川県横浜市鶴見区末広町2の4 株式 会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 那波 隆之 神奈川県横浜市鶴見区末広町2の4 株式 会社東芝京浜事業所内
Claims (5)
- 【請求項1】 セラミックス基板の片面もしくは両面
に、活性な金属の接合層を介して銅回路板を接合したセ
ラミックス回路基板において、前記銅回路板の端縁を段
部を介して薄肉としたことを特徴とするセラミックス回
路基板。 - 【請求項2】 銅回路板の端縁の薄肉な部分の厚さは、
厚肉な部分の厚さの2/3以下に設定されている請求項
1に記載のセラミックス回路基板。 - 【請求項3】 銅回路板の端縁の薄肉な部分の幅は、厚
肉な部分の厚さの1/2以上に設定されている請求項1
に記載のセラミックス回路基板。 - 【請求項4】 セラミックス基板の片面もしくは両面
に、活性な金属の接合層を介して銅回路板を接合したセ
ラミックス回路基板において、前記銅回路板の端縁を斜
面を介して薄肉としたことを特徴とするセラミックス回
路基板。 - 【請求項5】 銅回路板の斜面の傾斜角度は20〜70
°の範囲内に設定されている請求項4に記載のセラミッ
クス回路基板。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31097991A JPH05152461A (ja) | 1991-11-26 | 1991-11-26 | セラミツクス回路基板 |
US07/911,713 US5328751A (en) | 1991-07-12 | 1992-07-10 | Ceramic circuit board with a curved lead terminal |
EP92111918A EP0523598B1 (en) | 1991-07-12 | 1992-07-13 | Ceramics circuit board |
DE69217285T DE69217285T2 (de) | 1991-07-12 | 1992-07-13 | Keramische Leiterplatte |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31097991A JPH05152461A (ja) | 1991-11-26 | 1991-11-26 | セラミツクス回路基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05152461A true JPH05152461A (ja) | 1993-06-18 |
Family
ID=18011696
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31097991A Pending JPH05152461A (ja) | 1991-07-12 | 1991-11-26 | セラミツクス回路基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05152461A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0789397A2 (en) | 1996-02-07 | 1997-08-13 | Hitachi, Ltd. | Circuit board and semiconductor device using the circuit board |
JP2001156413A (ja) * | 1999-11-26 | 2001-06-08 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 銅回路接合基板及びその製造方法 |
US6261703B1 (en) | 1997-05-26 | 2001-07-17 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Copper circuit junction substrate and method of producing the same |
JP2001267447A (ja) * | 2000-03-14 | 2001-09-28 | Toshiba Corp | セラミックス回路基板及び半導体装置 |
JP2003021546A (ja) * | 2001-07-06 | 2003-01-24 | Denso Corp | メンブレン型センサおよびその製造方法 |
JP2009105456A (ja) * | 2009-02-12 | 2009-05-14 | Toshiba Corp | 半導体装置 |
JP2010123914A (ja) * | 2008-10-20 | 2010-06-03 | Denso Corp | 電子制御装置 |
JP2011091184A (ja) * | 2009-10-22 | 2011-05-06 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 半導体搭載用回路基板及びその製造方法 |
JP6375086B1 (ja) * | 2017-02-23 | 2018-08-15 | 日本碍子株式会社 | 絶縁放熱基板 |
WO2018155014A1 (ja) * | 2017-02-23 | 2018-08-30 | 日本碍子株式会社 | 絶縁放熱基板 |
JP2021132238A (ja) * | 2016-07-28 | 2021-09-09 | 株式会社東芝 | 回路基板および半導体モジュール |
-
1991
- 1991-11-26 JP JP31097991A patent/JPH05152461A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0789397A2 (en) | 1996-02-07 | 1997-08-13 | Hitachi, Ltd. | Circuit board and semiconductor device using the circuit board |
US6261703B1 (en) | 1997-05-26 | 2001-07-17 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Copper circuit junction substrate and method of producing the same |
JP2001156413A (ja) * | 1999-11-26 | 2001-06-08 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 銅回路接合基板及びその製造方法 |
JP2001267447A (ja) * | 2000-03-14 | 2001-09-28 | Toshiba Corp | セラミックス回路基板及び半導体装置 |
JP2003021546A (ja) * | 2001-07-06 | 2003-01-24 | Denso Corp | メンブレン型センサおよびその製造方法 |
JP2010123914A (ja) * | 2008-10-20 | 2010-06-03 | Denso Corp | 電子制御装置 |
JP2009105456A (ja) * | 2009-02-12 | 2009-05-14 | Toshiba Corp | 半導体装置 |
JP2011091184A (ja) * | 2009-10-22 | 2011-05-06 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 半導体搭載用回路基板及びその製造方法 |
JP2021132238A (ja) * | 2016-07-28 | 2021-09-09 | 株式会社東芝 | 回路基板および半導体モジュール |
JP6375086B1 (ja) * | 2017-02-23 | 2018-08-15 | 日本碍子株式会社 | 絶縁放熱基板 |
WO2018155014A1 (ja) * | 2017-02-23 | 2018-08-30 | 日本碍子株式会社 | 絶縁放熱基板 |
US10879141B2 (en) | 2017-02-23 | 2020-12-29 | Ngk Insulators, Ltd. | Insulated heat dissipation substrate |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4969738B2 (ja) | セラミックス回路基板およびそれを用いた半導体モジュール | |
EP0935286A4 (en) | COPPER CIRCUIT JUNCTION SUBSTRATE AND PROCESS FOR PRODUCING THE SAME | |
JPH07202063A (ja) | セラミックス回路基板 | |
JP2003273289A (ja) | セラミックス回路基板およびパワーモジュール | |
JPH05152461A (ja) | セラミツクス回路基板 | |
JP2000200865A (ja) | 絶縁基板及び半導体装置 | |
JPH05347469A (ja) | セラミックス回路基板 | |
JP2002343911A (ja) | 基 板 | |
JPH08250823A (ja) | セラミックス回路基板 | |
JP2006245436A (ja) | 窒化珪素配線基板およびこれを用いた半導体モジュール | |
JPH11340598A (ja) | セラミックス回路基板 | |
JP4498966B2 (ja) | 金属−セラミックス接合基板 | |
JPH08102570A (ja) | セラミックス回路基板 | |
JPH10247763A (ja) | 回路基板及びその製造方法 | |
JP4427154B2 (ja) | セラミックス回路基板 | |
JPH08274423A (ja) | セラミックス回路基板 | |
JP3794454B2 (ja) | 窒化物セラミックス基板 | |
KR0183010B1 (ko) | 반도체장치 | |
JP2000101203A (ja) | セラミックス回路基板とそれを用いたパワーモジュール | |
WO2019167931A1 (ja) | 絶縁回路基板 | |
JP5614127B2 (ja) | パワーモジュール用基板及びその製造方法 | |
JP3194791B2 (ja) | セラミックス回路基板 | |
JP2654868B2 (ja) | 銅回路付きセラミックス基板 | |
JP2000049425A (ja) | セラミックス回路基板とその製造方法、それを用いたパワーモジュール | |
JPH0234577A (ja) | セラミック−金属複合基板 |