JPH0515201Y2

JPH0515201Y2 -

Info

Publication number: JPH0515201Y2
Application number: JP1664690U
Authority: JP
Priority date: 1990-02-21
Filing date: 1990-02-21
Publication date: 1993-04-22
Anticipated expiration: 2003-04-22
Also published as: JPH03106909U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、地下足袋踵部の中敷きに関するも
のである。

（従来の技術）靴など履物類の中敷きとしては、従来から靴底
の全面に合致した中敷きが使用されてきた。

（考案が解決しようとする課題）前記従来の技術にあつては、中敷きは爪先から
踵まで、その靴底にほぼ合致するものであるか
ら、足裏の全体に中敷きを充てがうものである。

しかし、特に地下足袋にあつては、それを着用
した場合に、外部の感触を直接的に爪先や足裏で
感じ得ることを本来的な機能としている関係上、
足袋底の全面に中敷きを設定することは、前記機
能を全うすることはできない。また、地下足袋の
踵後部は、厚手の生地で製されてはいるが、着用
の際、該部を足の踵が押しつぶし、安定感を損な
い、かつ、型くずれの原因となり、フイツト性が
全く欠如している。

このように、足が地下足袋や靴類にフイツトす
るためには、中敷きをその踵部にのみ設ければよ
い場合もあり、従来の靴底全面にわたる中敷きで
は、足裏の部分的保護で足りる場合であつても、
足裏の全面に合致するため、かえつてその機能を
全うすることができないことも生ずる。

そこで、本考案者は、特に地下足袋用の踵部中
敷きとしての機能を発揮するように、全く新規に
開発したものである。

（課題を解決するための手段）次に、この考案が前記目的を達成するための構
成を、実施例に対応する図面の符号を用いて説明
する。

すなわち、本案は後部１から両側部２，３にか
けて少し末広がりになり、前部４を開放した側壁
５を底部６から一体的に形成し、かつ、底部６の
開放端部７並びに側壁５の上端部８に向かうに従
つて肉薄とした基台９の内面１０に、生地１１を
添着した地下足袋踵部の中敷きである。なお、基
台９の材質としては、合成樹脂やゴム等を適用
し、また、生地１１としては、パイル織物１２や
起毛織物が好適である。

（作用）この考案による構成によると、地下足袋１３の
踵部１４に当該中敷き１５を固定すると、該踵部
１４のみに中敷き１５が設定される。このとき、
基台９は底部６の開放端部７並びに側壁５の上端
部８に向かうに従つて肉薄となつているので、地
下足袋１３の底１６並びに側胛１７に対して段差
がなく密接でき、しかも、踵部１４自体を強固に
固定できる。このことは、地下足袋１３を着用す
る場合に、足の着脱に対しても抵抗なく円滑にす
ることができる。

また、地下足袋１３を着用した場合に、基台９
がその弾力性によつて足に程好くフイツトし、さ
らに、この弾力性の呼吸作用と生地１１の発散性
とが相俟つて、靴内部に生ずる湿気を拡散し、か
つ、その発散を促進する。

（実施例１）合成樹脂によつて基台９を金型で成形し、該基
台９の内面１０にパイル織物１２を接着剤１８で
添着し、基台９の裏面１９に糊剤２０を塗布し、
これを地下足袋内部の踵部１４に接着固定して使
用したところ、踵部１４が安定するとともに、違
和感が全くなくフイツトし、しかも、足への着脱
が頗る円滑で、踵部１４がつぶれなかつた。

（実施例２）合成ゴムによつて基台９を金型で成形し、該基
台９の内面１０に起毛織物を熱溶着し、基台９の
裏面１９に糊剤２０を塗布し、これを地下足袋内
部の踵部１４に接着固定して使用したところ、実
施例１と同様の機能を呈した。

（考案の効果）この考案によると、地下足袋１３の踵部１４に
固定されると、該踵部１４は補強され、しかも地
下足袋内面に対して段差もないことと相俟つて、
足の着脱の際、踵後部がつぶれにくくなる。ま
た、踵部１４に弾力性が生じ、足が地下足袋１３
に柔軟性を以つてフイツトするとともに、クツシ
ヨン機能によつて足を保護する。さらに、本案中
敷き１５を地下足袋内に設定しても、底１６並び
に側胛１７に段差が生じないないので、地下足袋
１３の着脱時の抵抗感がなく、さらに、地下足袋
内の踵部１４に発汗しても、生地１１の毛管現象
と前記基台９の弾力性とが相俟つて、呼吸運動が
水分の発散を促進する。そして、本案による中敷
きは、足裏において感覚的に一番鈍感な踵部にの
み設けられ、爪先から土踏まずまでの敏感な部分
には設けられないから、依然として地下足袋の機
能を保有できる。なお、本案中敷きはズツクやス
ニーカー類にも設定でき、しかも、基台９は金型
による成形ができるから、頗る生産性に富む。

【図面の簡単な説明】

第１図は斜視図、第２図は実施態様を示す第１
図Ａ−Ａ断面説明図、第３図は具体的な実施態様
を示す説明図である。図中、符号１は後部、２及び３は側部、４は前
部、５は側壁、６は底部、７は開放端部、８は上
端部、９は基台、１０は内面、１１は生地、１２
はパイル織物。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】１後部１から両側部２，３にかけて少し末広が
りになり、前部４を開放した側壁５を底部６か
ら一体的に形成し、かつ、底部６の開放端部７
並びに側壁５の上端部８に向かうに従つて肉薄
とした基台９の内面１０に、生地１１を添着し
た地下足袋踵部の中敷き。２基台９が合成樹脂製である請求項１記載の地
下足袋踵部の中敷き。３基台９がゴム製である請求項１記載の地下足
袋踵部の中敷き。４生地１１がパイル織物１２である請求項１又
は２又は３記載の地下足袋踵部の中敷き。５生地１１が起毛織物である請求項１又は２又
は３記載の地下足袋踵部の中敷き。