JPH05150228A - 光散乱型液晶表示素子およびそれを用いた表示装置 - Google Patents

光散乱型液晶表示素子およびそれを用いた表示装置

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JPH05150228A
JPH05150228A JP31772491A JP31772491A JPH05150228A JP H05150228 A JPH05150228 A JP H05150228A JP 31772491 A JP31772491 A JP 31772491A JP 31772491 A JP31772491 A JP 31772491A JP H05150228 A JPH05150228 A JP H05150228A
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JP31772491A
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Seikichi Tanno
清吉 丹野
Katsumi Kondo
克己 近藤
Teruo Kitamura
輝夫 北村
Masato Isogai
正人 磯貝
Hidetoshi Abe
英俊 阿部
Shinichi Komura
真一 小村
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】液晶が分散された透明マトリックス層が、電極
を有し少くとも一方が透明な基板間に挾持されており、
前記液晶の常光および異常光に対する屈折率no,n
e,透明マトリックスの屈折率npと前記透明基板の屈
折率nbとが、nb≒no≒np≪neなる関係を有
し、前記透明マトリックス層と基板との界面に前記液晶
の薄層が形成され、前記液晶の薄層と接する基板の表面
が粗化されていることを特徴とする液晶表示素子。 【効果】明るくコントラストの高い液晶素子が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光散乱型の液晶表示素子
およびそれを用いた表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】情報ディスプレイ用表示素子として、こ
れまでに種々の液晶表示素子が提案され、実用に供され
ている。現在は、TNモード(Twisted Nematic:特
開昭47−11737号参照)と、STNモード(Sup
er Twisted Nematic:特開昭60−107020号
参照)を代表とするネマチック液晶を用いるタイプが主
流である。
【0003】TNモード、STNモードは液晶分子の配
列方向が素子内部で90度前後あるいは260度前後に
捩じれた構造の初期状態をとる。素子に入射した光は液
晶の捩じれ構造と複屈折によって偏光状態が変化を受
け、出射する。液晶層に電界を印加すると、液晶分子が
電界方向に再配列するために捩じれ構造が解け、かつ、
複屈折性が失われて、結果として入射光はその偏光状態
を変えることなく出射される。2枚の直線偏光子で液晶
セルを挾持した構成とすることで、上記の電界印加によ
る液晶層の光学的性質の変化は出射光の強度変化として
観測される。TNモード、STNモードではこの動作原
理に基づいて、明暗のコントラストを得るものである。
【0004】前記表示素子は、パーソナルコンピュー
タ、ワードプロセッサ等の表示素子として使用されてい
るが、本質的に偏光子を付設するタイプであるために、
入射光を有効に利用しているとは云い難い。実際、多く
のディスプレイでは液晶素子の後方に光源(バックライ
ト)を付設して明るさを確保している。カラーフィルタ
を付設したタイプ(カラー液晶ディスプレイ)では透過
光量は更に減少し、結果としてより強力な光源を必要と
する。
【0005】こうした光源の消費電力は駆動回路を含む
液晶素子の消費電力に匹敵し、バッテリーで電力を供給
する携帯型ディスプレイ用としては問題がある。即ち、
従来の表示方式では明るさと低消費電力化がトレードオ
フの関係にあり、バックライトを必要としない明るい
(光透過率の高い)表示素子が切望されている。また、
ディスプレイを見続けた場合の眼の疲労度に関しても、
バックライト型は望ましくなく、反射型のディスプレイ
が求められている。更にまた、投射型ディスプレイとし
て使用する場合でも、光透過率の高い表示素子は光源の
小型化、長寿命化を図ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】こうしたニーズに対応
して、偏光子を用いない液晶表示方式が提案されてい
る。White−Taylor型ゲスト・ホスト素子〔(ジャー
ナル・オブ・アプライド・フィジックス、(J.App
l.Phys.)45巻、4718〜4723頁(1974
年)〕がその一つである。カイラルネマチック(コレス
テリック)相を示す液晶に2色性色素が混入されてお
り、基板面にほぼ平行に配列された構造になっている。
電界印加によって液晶の配列が変化し、それに伴って2
色性色素が向きを変えることにより光の透過率が変わ
る。これは2色性色素による光吸収によるもので偏光子
なしでも原理的には高い表示コントラストが得られる。
【0007】しかし、高コントラストを達成するために
はカイラルネマチック液晶の螺旋ピッチは光の波長オー
ダーであることが必要であるが、螺旋ピッチがこの程度
にまで短くなるとディスクリネーションラインが多数発
生し、表示品質を損なうことになる。同時にヒステリシ
ス現象が発現し、電界に対する応答も極端に遅くなり、
前記TNモード、STNモードと比較して、いまひとつ
実用性に乏しい。
【0008】また、偏光子を用いないもう一つの代表的
な表示方式にはPDLC(PolymerDispersed Liqui
d Crystal:特開昭58−501631号,特開昭5
9−148729号公報)方式がある。このPDLC方
式は、高分子マトリックス中に誘電異方性が正のネマチ
ック液晶を粒状(粒径数μm)にして分散させるもので
ある。液晶の常光、異常光に対する屈折率をそれぞれn
o、neとし、高分子マトリックスの屈折率をnpとし
たときnp≒no≠neとなるように液晶と高分子マト
リックスを選定して用いる。初期状態においては、粒子
中で液晶分子が歪んだ配列構造をとり、しかも粒間での
それぞれの配列方向のばらつきによって、液晶と高分子
マトリックスとの間に屈折率の差が生じ、結果としてす
りガラスのように光を散乱させる。これに電界を印加す
ると、各粒子中の液晶分子が配列し入射光に対して液晶
と高分子マトリックスとの屈折率が等しくなり、液晶と
高分子との界面での屈折および反射がなくなり透明状態
になる。入射光は直線偏光である必要はない。
【0009】また、高分子マトリックス中に誘電異方性
が正のネマチック液晶を連続層にして分散させた構成の
PNLC(Polymer Network Liquid Crystal)
方式がある(日経エレクトロニクス:1990,6.1
1.103頁)。PNLCの場合も、光を散乱させる原
理はPDLCと同じである。
【0010】前記の表示方式は偏光子が不要であり、入
射光を有効活用できるので明るい表示となる。しかし、
コントラストの点でいまひとつ十分とは云い難い。
【0011】ネマチック液晶中に二色性色素を混入し、
反射体あるいは素子構成を工夫した反射型ディスプレイ
も提案されている(特開昭59−178429号、特開
昭59−178428号公報)が、本質的な改善にはな
らない。
【0012】本発明の目的は、明部の光透過率が高く、
高コントラストの表示を与える光散乱型液晶表示素子を
提供することにある。
【0013】本発明の他の目的は、反射型ディスプレイ
に適した光散乱型液晶表示素子の提供にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明の要旨は下記のとおりである。
【0015】(1) 液晶が分散された透明マトリック
ス層が、電極を有し少くとも一方が透明な基板間に挾持
されており、前記液晶の常光および異常光に対する屈折
率no,neと透明マトリックスの屈折率npと前記透
明基板の屈折率nbがnb≒no≒np≪neなる関係
を有し、前記透明マトリックス層と基板との界面に前記
液晶の薄層が形成されていることを特徴とする光散乱型
液晶表示素子。
【0016】(2) 前記液晶の薄層と接する基板の表
面が粗化されていることを特徴とする前記(1)の光散
乱型液晶表示素子。
【0017】本発明において、透明マトリックス中に分
散する液晶としては、ネマチック液晶、コレステリック
液晶またはスメクティック液晶が用いられる。特に、誘
電異方性が正のネマチック液晶が好ましい。該液晶の常
光および異常光に対する屈折率をそれぞれno、neと
し、透明マトリックスの屈折率をnp、前記透明基板の
屈折率をnbとすると、nb≒no≒np≪ne、好ま
しくはnb=no≦np≪ne、更に、好ましくはnb
=no=np≪neなる関係が成立する場合に高コント
ラストの表示が得られる。具体的にはnoとnbとの差
が0.05以下であることが望ましい。また、neとn
bとの差は0.2以上あることが好ましい。
【0018】また、前記透明基板の表面が粗化されてい
る場合に上記効果が更に顕著になる。該基板の粗化の程
度は、JIS−BO601による中心線平均粗さで20
〜130nmが望ましい。なお、基板面の粗化は通常行
われている例えばサンドブラスト法等によって容易に行
うことができる。
【0019】前記液晶、例えばネマチック液晶は、常光
および異常光に対する屈折率の差、すなわち屈折率異方
性Δn(ne−no)は、高コントラストを得るために
はできるだけが大きいことが望ましい。また、誘電率異
方性Δεは低電圧駆動のためにできるだけ大きいことが
望ましい。
【0020】前記ネマチック液晶は、屈折率異方性Δn
の大きいものを選択して用いる。例えば、BDH社製の
E−7、E−8、BL−008、BL−007、BL−
006、BL−003、BL−009、BL−010、
BL−011、BL−012、BL−013、BL−0
14、BL−15、BL−16、また、Hoffman La
Roche社製のTN−331、TN−331E、TN−3
69S等が本発明に適している。上記以外の液晶でも前
記ne,no,Δnが合致したものであれば限定されな
い。
【0021】前記液晶を分散させる透明マトリックス材
としては、ポリウレア、ポリウレタン、ポリエステル、
ポリアミド、ポリスルホンアミド、エポキシ樹脂、ポリ
エーテルアミド、ゼラチン、ゼラチンと他の高分子との
グラフトポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース
等のセルロース類、ポリビニルアルコール、ポリアクリ
ル酸、ポリメタクリル酸等の親水性ポリマ、架橋ポリア
クリル酸アルキルエステル、架橋ポリメタクリル酸アル
キルエステル等、分散する液晶の常光屈折率noと実質
的に等しい屈折率を有する透明な有機高分子材料が用い
られる。また、コロイド状シリカ、コロイド状雲母等、
光の波長より十分に小さな粒径の無機材料等で、前記液
晶の常光屈折率noと同じかまたは近似した屈折率を有
する透明物質が用いられる。該透明マトリックス層の厚
さは15μm以下が望ましい。
【0022】透明基板としては、前記液晶の常光屈折率
noと実質的に等しい屈折率nbの有機高分子材料、ガ
ラス等が用いられる。特に、ポリアクリロニトリル基板
は、その屈折率npが液晶の屈折率(no=1.52)
とほぼ等しいので好ましい。基板の屈折率nbがneに
近づくと、電圧印加時(ON状態)の光透過率が低下
し、電圧無印加時(OFF状態)の光透過率が高くなり
コントラストが低下する。
【0023】透明基板と、液晶が分散された透明マトリ
ックス層との界面に形成する液晶の薄層(以下、液晶層
と云う)は、基板面に液晶を塗布することにより容易に
形成することができる。この場合、塗布する液晶として
は透明マトリックス中に分散した液晶と同じものが好ま
しいが、常光、異常光に対する屈折率が前記の所定値を
有し、しきい値も上記液晶と実質的に同じものであれば
液晶の種類が異なっていてもよい。
【0024】また、透明基板に、上記PDLCまたはP
NLCの透明マトリックス膜を形成後、加熱(液晶のT
NI以上)することにより、透明マトリックスの表面に
滲み出させてもよい。
【0025】本発明は、前記対向配置された電極がマト
リクス電極であり、該電極により形成される各画素にア
クティブマトリクス駆動用の非線形能動素子、例えば、
TFT素子が配置された表示素子に対しても優れた効果
を有する。
【0026】前記基板の対向面に形成する電極は膜厚が
50nm以下が望ましい。また、該基板の一方が着色基
板、例えば黒色の基板を用いることにより、更に表示コ
ントラストを向上することができる。
【0027】
【作用】本発明の表示素子が高コントラストを示す理由
を説明する。
【0028】図1は、透明マトリックス5にネマチック
液晶粒子2を分散した透明マトリックス層を光吸収層と
した素子の模式断面図であり、図1(a)は電圧無印加
(OFF)の場合、図1(b)は電圧印加(ON)の場
合を示す。
【0029】図1(a)のOFF状態では、粒子状に分
散された液晶2aは透明マトリックス5によって形成さ
れるカプセル状の内壁で制御されて配向するが、その配
向方向は分散液晶粒子毎にランダムである。また、液晶
層3aも同様にランダムに配向している。この状態で
は、透明マトリックス5の屈折率(np)と、液晶2
a、3aの屈折率(ne)が異なるため入射光は散乱さ
れる。
【0030】次に,図1(b)のON状態では、液晶2
bおよび液晶層3bで示すように電界により所定の方向
に配向する。この場合の液晶の屈折率(no)は透明マ
トリックス5の屈折率(np)と同じになり入射光は散
乱されずに透過される。
【0031】他方、透明基板1と透明マトリックス層5
との間に設けた前記液晶層3との関係は、透明基板1の
屈折率(nb)とOFFのときの液晶層3の屈折率(n
e)が、nb≪neであるから、界面で反射されて光透
過率は小さい。ONのときはno=nbとなり光透過率
が大きくなると云う作用効果がある。
【0032】基板1の液晶層3に接する面を粗化すると
更に前記効果が顕著になる。その理由は、粗化面におい
て光が散乱されるためである。しかし、ONの場合には
液晶層3と基板1との屈折率の差がなくなり(no=n
b)、両者の界面での光の散乱が起らないために光の透
過率が大きくなる。
【0033】また、図2は透明物質中にネマチック液晶
を連続層(network)として分散したPNLC素
子の模式図である。図2(a)はOFFの場合、また、
図2(b)はONの場合の液晶の配向状態を示す。
【0034】PNLC素子についても基板1と液晶層3
との作用効果、並びに粗化された基板面の作用効果は前
記PDLC素子の場合と同様である。
【0035】
【実施例】次に,本発明を実施例により説明する。
【0036】〔実施例1〕 (a)液晶分散高分子組成物 重合度500のポリビニルアルコール(PVA):クラ
レポバール405(クラレ社)の10%水溶液17.0
gと、ネマチック液晶:BL−007(BDH社製)
8.3gをガラス容器に評量し、ラボディスパーサ:X
−1020(Ystral社)を用い、12,000r
pmにて10分間混合し、発生した気泡がなくなるのを
待って目的の液晶分散高分子組成物を得た。
【0037】(b)表示素子 上記の液晶分散高分子組成物(a)を表面粗化した透明
電極付きガラス基板(屈折率nb=1.533、中心線
平均粗さ51nm、サイズ100mm×100mm)の
電極側にスキージを使って塗布し、40℃,1時間乾燥
し、膜厚6μmの液晶分散高分子膜を形成し、80℃の
ホットプレートの上で加熱した。これによりPVA中の
分散した液晶の一部を滲み出させて図1に示すような表
面層3を形成した。これにもう一方の透明電極付きガラ
ス基板(屈折率nb=1.533、中心線平均粗さ51
nm、サイズ100mm×100mm)の電極側が上記
液晶分散高分子膜と接するよう圧着し、本発明の液晶素
子を作製した。該表示素子の特性を測定した結果を表2
に示す。
【0038】〔実施例2〜8〕表1に示す液晶および透
明マトリックスを用い、実施例1と同様にして液晶分散
高分子組成物を調製した。これを用いて実施例1と同様
に表示素子を作製した。該表示素子の特性を測定した結
果を表2に示す。
【0039】〔実施例9〕 (c)液晶分散高分子組成物 ベンジルメタクリレート4.20g、ブチルアクリレー
ト6.30g、エチレングリコールジメタクリレート
2.65g、光重合開始剤:IRGACURE184
(CIBA−GEIGY社製)0.39gからなるモノ
マ組成物1.7gと、ネマチック液晶:E−7(BDH
社製)8.3gを混合溶解して液晶分散高分子組成物を
作製した。
【0040】(d)液晶素子 表面粗化された透明電極付きのガラス基板(屈折率nb
=1.522、中心線平均粗さ51nm、サイズ100
mm×100mm)の電極側に、ロ型枠状の厚さ6μm
のポリエチレンテレフタレートフィルムをスペーサと
し、上記液晶分散高分子組成物(c)を基板面上に滴下
後、他方のガラス基板を組合せた。次に、紫外線ランプ
(セン特殊光源株式会社製:キュアラブミニ)を用い、
20cmの距離から10分間照射し、光重合して液晶素
子を作製した。該表示素子のコントラストの測定結果を
表4に示す。
【0041】〔実施例10〜12〕表3に示す液晶およ
び透明マトリックス材を用い、実施例9と同様にて液晶
分散高分子組成物を調製した。これを用いて実施例1と
同様に表示素子を作製した。該表示素子のコントラスト
の測定結果を表4に示す。
【0042】〔液晶素子のコントラストの測定法〕前記
実施例1〜12の液晶素子に1kHzの短形波を印加
し、光の透過強度を測定した。測定は顕微鏡(Niko
n社製オプチフォトXTP−11型)のステージに素子
を乗せ、対物レンズ(NA=0.25、受光角30度)
は測定サンプルの測定面の約2mmφの円形部分とし
た。印加電圧を徐々に高くしていくと、素子の光透過強
度が高くなり所定の電圧になると光透過強度が飽和して
一定となる。この測定結果を次式に代入してコントラス
トを求めた。
【0043】
【数1】
【0044】なお、上記方法でSTN素子を測定したと
ころ、電圧印加時の透過率(飽和時)32%、電圧無印
加時の透過率6%で、コントラスト比5.3であった。
この結果から、明るさが同じバックライトを用いれば本
発明の表示素子が明るく優れていることが分かる。ま
た、表示素子の明るさを同じにすれば、バックライトの
明るさを下げることができるので、その消費電力を節約
することができる。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】〔比較例1〕実施例1の液晶分散高分子組
成物(a)を、表面が平滑な架橋ポリスチレン基板(n
b=1.575)を用いて実施例1と同様にして膜厚6
μmの液晶分散高分子膜を形成し、液晶素子を作製し
た。該素子のON時の電圧印加部の透過率は71%、コ
ントラスト4.7であった。
【0050】〔実施例13〕粒径10〜20μm,濃度
20%のコロイド状シリカ(日産化学製:スノーテック
ス)を純水で濃度10%に希釈し、実施例1と同様にし
て液晶分散液(d)を作成し、実施例1と同様に表面粗
化した透明電極付きガラス基板に塗布して本発明の液晶
素子を作製した。該素子のON時の電圧印加部の透過率
は70%、コントラスト6.8であった。
【0051】図3は本発明の表示素子を用いた投射型表
示装置の一実施例を示す。
【0052】白色光源7から出射した光をダイクロイッ
クミラー11A,11Bを通して赤(R),緑(G),
青(B)の3原色に分割する。分割された光は、それぞ
れの色に対応する液晶素子10A,10B,10Cを通
過することで画像が形成され、更にミラー12B、ダイ
クロイックミラー11C,11Dおよびレンズ13Dで
構成された光学系を経てスクリーン15上に投射され
る。
【0053】このとき、液晶素子は10A,10B,1
0Cの光吸収層は3色に対応する光吸収スペクトルを有
する。即ち、Rの光に対してはRの光を吸収する色素
を、Gの光に対してはGの光を吸収する色素をそれぞれ
配合した各液晶素子を調製することによって、明るい投
射型表示装置が得られる。また、従来と同じ光量の投射
光であれば光源7の出射光量が少なくてよいので、光源
の寿命を向上することができる。
【0054】図4は、本発明の表示素子用いた表示装置
の他の実施例を示す。
【0055】図4(A)はその外観を、同(B)は表示
部abの断面模式図である。これによって、バックライ
トのない機構にもかかわらず、光透過率が高い表示性能
の優れたOA機器を提供することができ、また、省電力
化を図ることができる。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、明るく、高コントラス
トで視角特性のよい表示素子が得られる。また、該表示
素子を用いることにより、目にやさしい反射型のディス
プレイを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPDLC素子の模式断面図である。
【図2】本発明のPNLC素子の模式断面図である。
【図3】図3は投射型表示装置の基本構成を示す模式図
である。
【図4】図4はOA機器用表示装置の外観図および表示
部の断面模式図である。
【符号の説明】
1…透明基板、2a,2b…液晶粒子、3a,3b…液
晶層,4a,4b…液晶分子、5…透明マトリックス、
6…透明基板と液晶層との界面、7…光源、8…反射
板、9…駆動用LSI、10A,10B,10C…液晶
素子、11A,11B,11C,11D…ダイクロイッ
クミラー、12A,12B…ミラー、13A,13B,
13C,13D…レンズ、14…ケース、15…スクリ
ーン、16…プリント回路板。
フロントページの続き (72)発明者 磯貝 正人 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 阿部 英俊 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 小村 真一 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶が分散された透明マトリックス層が、
    電極を有し少くとも一方が透明な基板間に挾持されてお
    り、前記液晶の常光および異常光に対する屈折率no,
    neと透明マトリックスの屈折率npと前記透明基板の
    屈折率nbがnb≒no≒np≪neなる関係を有し、
    前記透明マトリックス層と基板との界面に前記液晶の薄
    層が形成されていることを特徴とする光散乱型液晶表示
    素子。
  2. 【請求項2】前記液晶の薄層と接する基板の表面が粗化
    されていることを特徴とする請求項1に記載の光散乱型
    液晶表示素子。
  3. 【請求項3】前記透明基板の表面粗さが20〜130n
    m(JIS−BO601による中心線平均粗さ)である
    ことを特徴とする請求項2に記載の光散乱型液晶表示素
    子。
  4. 【請求項4】前記液晶の常光の屈折率noと透明基板の
    屈折率nbとの差が0.05以下であることを特徴とす
    る請求項1,2または3に記載の光散乱型液晶表示素
    子。
  5. 【請求項5】前記液晶の異常光の屈折率neと透明基板
    の屈折率nbとの差が0.2以上であることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれかに記載の光散乱型液晶表示素
    子。
  6. 【請求項6】前記透明マトリックス層の厚さが15μm
    以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに
    記載の光散乱型液晶表示素子。
  7. 【請求項7】前記対向配置された電極がマトリクス電極
    であり、該電極により形成される各画素にアクティブマ
    トリクス駆動用の非線形能動素子が配置されていること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光散乱型
    液晶表示素子。
  8. 【請求項8】対向配置された少なくとも一方の透明基板
    が、ポリアクリロニトリルを含む高分子材料からなるこ
    とを特徴とする請求項1〜7に記載の光散乱型液晶表示
    素子。
  9. 【請求項9】前記電極の膜厚が50nm以下であること
    を特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の光散乱型
    液晶表示素子。
  10. 【請求項10】前記基板の一方が着色した基板からなる
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の光散
    乱型液晶表示素子。
  11. 【請求項11】白色光源、該光源からの出射光を3原色
    に分割するダイクロイックミラー、該ミラーで分割され
    た所定の光を外部信号により駆動制御し画像を形成する
    素子、該素子を透過した画像光を反射させるミラー、該
    ミラーにより反射された前記画像をスクリーンに投影さ
    せるレンズを備えた投射型の表示装置において、 前記素子が対向配置された透明な基板と、前記基板の対
    向面の各々に設けられた透明電極と、前記透明電極間に
    挾持され液晶が分散された透明マトリックス層で構成さ
    れ、前記液晶の常光および異常光に対する屈折率no,
    neと透明マトリックスの屈折率npと前記透明基板の
    屈折率nbがnb≒no≒np≪neなる関係を有し、
    前記透明マトリックス層と基板との界面に前記液晶の薄
    層が形成され、前記液晶の薄層と接する基板の表面が粗
    化されていることを特徴とする表示装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001194656A (ja) * 2000-01-06 2001-07-19 Eastman Kodak Co 均一な合体制限ドメインを有する材料を作製する方法
JP2010008441A (ja) * 2008-06-24 2010-01-14 Santech Display Co Ltd 液晶表示装置
US9891454B2 (en) 2011-12-29 2018-02-13 Cardinal Ig Company Multiple glazing with variable diffusion by liquid crystals and method of manufacture thereof

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