JPH0515013A - 列車走行制御方法及びその装置 - Google Patents

列車走行制御方法及びその装置

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JPH0515013A
JPH0515013A JP16182491A JP16182491A JPH0515013A JP H0515013 A JPH0515013 A JP H0515013A JP 16182491 A JP16182491 A JP 16182491A JP 16182491 A JP16182491 A JP 16182491A JP H0515013 A JPH0515013 A JP H0515013A
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JP
Japan
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train
time
travel
traveling
running
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JP16182491A
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English (en)
Inventor
Kenji Mizutani
健治 水谷
Yoshitaka Tsunoda
宜隆 角田
Kazuhisa Ozawa
一寿 小沢
Hitoshi Yamauchi
仁 山内
Hisashi Ezure
久 江連
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Toshiba Corp
Central Japan Railway Co
Original Assignee
Toshiba Corp
Central Japan Railway Co
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Publication date
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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 平常時のダイヤに対応した自動運転および異
常事態での最適条件による計画された元のダイヤへの自
動復旧ができ、運転手が乗務していない列車の交通シス
テムにおける優れた列車走行制御を実現する。 【構成】 軌道上に複数の走行目標比率算出地点および
採時地点を設定し、かつ運転曲線と各採時地点における
走行時刻とを予め設定し、列車が各走行目標比率算出地
点に達すると、その地点から次の採時地点までの目標走
行速度を運転曲線と該当採時地点の計画時刻を用いて自
動的に算出し、列車の実際の速度をこの目標速度に制御
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乗務員が運転制御を行
わない超電導磁気浮上式鉄道や他の自動運転方式の交通
システムにおいて、通常は列車が軌道上を最高速度以下
の余裕を持った走行速度で運行され、何等かの要因で運
行が遅れた場合には、その走行速度を上回る速度で運転
して遅れを取り戻す列車走行制御方法および列車走行制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道の輸送計画における列車ダイヤの設
定の諸元として基準運転時分がある。この基準運転時分
は列車の走行性能および軌道状態において最短時分で走
行できる運転曲線を求めることにより算出される。実際
のダイヤ設定時には、列車それぞれに遅延時分の回復余
力を持たせる等の必要により、前記基準運転時分に余裕
時分を加味した時分の設定を行うことが必要である。
【0003】すなわち、基準運転時分での走行は車両走
行性能等から算出される運転曲線より軌道上の各位置に
おける各速度は一義的に決定されるが、余裕時分を加味
した各位置における速度は一義的に定まらないので、各
速度を決定する何等かの方法が必要となる。また、列車
が何等かの原因で遅延した場合、回復運転時の走行速度
を決定する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、運転手が乗務す
る列車においては、列車が何等かの原因で遅延した場合
には、この運転手が遅れ度合いや次の駅までの距離等を
総合的に判断して、次の駅までの目標走行速度を決定す
る。
【0005】遅れた場合に走行速度をどのように設定す
るかは運転手の長年の経験と勘に依存していた。また、
遅れが生じていない通常の運転状態においても、各列車
は一つの定まったパターンのみで運転されるのではなく
列車によっては異なるパターン(走行速度)で運転され
る。例えば、同じ駅間であっても、列車ダイヤにより、
A列車は6分間で走行するのに対して、B列車は7分間
で走行しなければならないことがある。このような場合
も、走行速度は運転手の経験や勘に依存していた。
【0006】したがって、前述した運転手が乗務しない
新交通システム等においては、列車ダイヤに基づく各種
のパターンに対応したり、何等かの要因にて列車が遅れ
た場合に列車の運行状態を早急に元に戻したりするため
の何等かの対策を講ずる必要がある。
【0007】従来、このような場合を想定して、複数種
類の運転パータンを予め設定しておき、例えば列車に遅
れ等が生じた場合には、遅れの原因が解消された時点
で、遅れ度合いに最も適合する運転パターンを選択し
て、その運転パターンの指定する速度でもって次の駅ま
で運転していた。
【0008】しかし、列車の遅れる原因は多種多様であ
り、遅れ原因が解消された時点における遅れ時間,また
遅れ原因が解消された位置も一定しない。したがって、
限られた運転パターン数では全ての遅れに対処しきれな
い。よって、円滑な運転ができない問題がある。
【0009】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、軌道上の複数位置に次の採時地点までの目
標走行速度を算出するための走行目標比率算出地点を設
定することによって、次の採時地点までの実際の速度が
目標走行速度に自動的に制御され、かつ、列車に遅れが
生じた場合に、その遅れの異常原因が解除された地点又
は次の走行目標比率算出地点で自動的にその遅れを解消
するための走行目標速度が設定され、たとえ異常事態が
生じたとしても最適条件で列車を元の計画されたダイヤ
へ自動復旧できる列車走行制御方法及び列車走行制御装
置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解消するため
に本発明の列車走行制御方法においては、列車が運行さ
れる軌道上に走行目標比率を計算するタイミングを示す
複数の走行目標比率算出地点および列車の走行時間管理
を行う位置を示す複数の採時地点を設け、かつ軌道上を
運行される列車を最短時分で走行した場合の基準となる
運転曲線と、軌道上を実際に列車が走行する場合の運転
曲線に対して遅延時の回復余力等を持たせた各採時地点
における列車の計画時刻とを予め設定し、列車が各走行
目標比率算出地点を通過した時に該当走行目標比率算出
地点から次の採時地点までの最短時分で走行した場合の
基準走行時分および定時運転を確保するための指定走行
時分を、前記運転曲線および列車の通過あるいは到着の
計画時刻からそれぞれ求め、基準走行時分と指定走行時
分との比率で示される走行目標比率を算出し、次の採時
地点までの列車の実際の走行速度を運転曲線と走行目標
比率とで得られる走行目標速度に制御するようにしてい
る。
【0011】また、別の発明の列車走行制御装置におい
ては、列車が運行される軌道上に設けられ、走行目標比
率を計算するタイミングを示す複数の走行目標比率算出
地点および列車の走行時間管理を行う位置を示す複数の
採時地点と、軌道上を運行される列車を最短時分で走行
した場合の基準となる運転曲線を記憶する運転曲線記憶
手段と、軌道上を実際に列車が走行する場合において運
転曲線に対して遅延時の回復余力等を持たせた各採時地
点における列車の通過あるいは到着の計画時刻を記憶す
る走行計画記憶手段と、列車の軌道上における現在位置
を検知する列車位置検知手段と、走行目標比率算出地点
を列車が通過するタイミングを列車位置検知手段からの
信号に基づいて検出し、検出されたタイミングと列車の
現在位置とを出力する地点通過検知手段と、この地点通
過検知手段から出力されたタイミングにおいて、列車の
現在位置と前記運転曲線記憶手段に記憶された運転曲線
に基づいて、列車の現在位置から次の採時地点までの最
短時分で走行した場合の基準走行時分を算出する基準走
行時分算出手段と、地点通過検知手段から出力されたタ
イミングにおいて、列車の現在位置と前記走行計画記憶
手段に記憶された計画時刻に基づいて、列車の現在位置
から次の採時地点において定時運転を確保するための指
定走行時分を算出する指定走行時分算出手段と、基準走
行時分算出手段にて算出された基準走行時分と指定走行
時分算出手段にて算出された指定走行時分との比率で示
される走行目標比率を算出する走行目標比率算出手段
と、この走行目標比率算出手段にて算出された走行目標
比率と運転曲線記憶手段に記憶された運転曲線から列車
の走行目標速度を算出する走行目標速度算出手段と、こ
の走行目標速度算出手段にて算出された走行目標速度に
列車の実際の速度を追従させる列車速度制御手段とを備
えたものである。
【0012】さらに、別の実施例の列車走行制御装置に
おいては、上記発明の列車走行制御装置における地点通
過検知装置に対して、前述した走行目標比率算出地点を
列車が通過するタイミングを列車位置検知手段からの信
号に基づいて検出し、検出されたタイミングと列車の現
在位置とを出力する機能の他に、列車運行の異常解除時
においても該当位置を走行目標比率算出地点としてタイ
ミングおよび列車の現在位置を出力する機能を持たせて
いる。
【0013】
【作用】このように構成された列車走行制御方法と列車
走行制御装置の動作原理を説明する。
【0014】今、列車が一つの駅から次の駅へ出発する
場合を考える。説明を簡単にするために、各駅が走行目
標比率算出地点でありかつ採時地点でもあり、さらに駅
間に別の走行目標比率算出地点が設定されている仮定す
る。この場合、列車が駅を含む各走行目標比率算出地点
に達すると、次の採時地点までの基準走行時分が基準走
行時分算出手段によって基準運転曲線のデータを用いて
算出される。同時に次の採時地点までの指定走行時分が
指定走行時分算出手段によって余裕時分が考慮された該
当採時地点における計画時刻を用いて算出される。
【0015】次に、基準走行時分と指定走行時分との比
率で示される走行目標比率を算出して、この走行目標比
率を運転曲線記憶手段に記憶されている運転曲線の速度
に掛けることによって、列車の走行目標速度が求まり、
列車は自動的にこの目標速度で運転される。次に、列車
や軌道に何等かの異常が生じて、その異常原因が解除さ
れて、列車が復旧運転に移る場合を説明する。
【0016】この場合、異常状態が解除された時点の列
車位置の走行方向側に最も近い走行目標比率算出地点に
おいて、前述した駅から列車が出発する場合と同様の処
理で対応できる。すなわち、異常状態が解除された時点
の列車の現在位置の次の走行目標比率算出地点から列車
の走行方向側の次の採時地点までの基準走行時分が基準
走行時分算出手段により運転曲線のデータを使用して算
出される。従って、この基準走行時分は列車が最短時間
で次の採時分位置まで走行すると仮定した所要時分であ
る。
【0017】同様に、次の採時地点までの指定走行時分
が指定走行時分算出手段にて余裕時分が考慮された走行
計画記憶手段の該当採時地点の計画時刻のデータを用い
て算出される。この時に得られた指定走行時分は、次の
採時地点位置における計画された通過あるいは到着時刻
を確保するための走行時分である。従って、この指定走
行時分は列車の遅延時分等が考慮された所要時分であ
る。
【0018】前記基準走行時分と指定走行時分とが求ま
ると、基準走行時分と指定走行時分との比率で示される
走行目標比率が算出される。この走行目標比率を前記運
転曲線の速度に掛けることによって、列車の走行目標速
度が求まり、列車は自動的に目標速度で運転される。そ
の結果、自動的に最適な復旧運転が行われる。
【0019】なお、異常状態が解除された位置から最も
近い走行目標比率算出地点に達するまでは、列車は一つ
前の走行目標比率算出地点で算出された目標速度でもっ
て運転される。
【0020】さらに、別の発明においては、異常状態が
解除された時点の列車の位置を走行目標比率算出地点に
設定している。したがって、異常状態が解除された位置
から直ちに次の採時地点までの走行目標速度が求まり、
列車は自動的にその目標速度で運転される。よって、異
常が解消された時点で直ちに次の採時地点を計画時刻で
通過するように復旧運転が開始されるので、列車の遅れ
はより短時間で解消できる。
【0021】このように、本発明の列車走行制御方法及
びその装置によれば、正常に運転されている状態におい
ても、また何等かの異常が生じて列車に遅れが生じてそ
の異常が復旧した場合にいても、その時点における最適
条件で列車が次の採時地点に計画時刻で達するように走
行制御される。
【0022】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を用いて説明す
る。図1は実施例の列車走行制御方法を採用した列車走
行制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【0023】運転手が乗務していない列車2は軌道11
上を一定方向に走行する。軌道11上に走行目標比率R
KSを算出するタイミングを示す複数の走行目標比率算出
地点Ph が設定されている。さらに、この軌道11上に
列車の走行時間管理を行う位置を示す複数の採時地点P
t が設定されている。
【0024】列車2の軌道11上における現在位置は列
車位置検出装置1で常時検出される。また、地点通過検
知装置3は、各走行目標比率算出地点Ph を列車2が通
過するタイミングを列車位置検知装置1からの信号に基
づいて検出し、検出されたタイミングと列車の現在位置
とを出力するとともに、列車運行の異常解除時点におい
ても該当位置を走行目標比率算出地点としてタイミング
および列車の現在位置を基準走行時分算出装置4および
指定走行時分算出装置5へ出力する。
【0025】さらに、運転曲線記憶装置6には、図2の
実線で示すような、軌道11上を走行する列車2を最短
時分で走行した場合の基準となる運転曲線が記憶されて
いる。また、走行計画記憶装置7内には、各採時地点P
t における列車が通過あるいは到着する計画時刻が記憶
されている。この計画時刻は、先の運転曲線に対して遅
延時の回復余力等を持たせた時刻である。したがって、
図2に示すように、駅Bで示される次の採時地点Pt
おける運転曲線から求まる基準時分TK に対して、余裕
時分TY を加味したダイヤ上の走行時分TS となる。
【0026】基準走行時分算出装置4は、地点通過検知
装置3から出力されたタイミングにおいて、図3に示す
ように、列車2の現在位置、すなわち走行目標比率算出
地点Ph (=Phd)に対応する運転曲線上の位置におけ
る次の採時地点Pt までに要する時間を示す基準走行時
分TK を算出して次の目標比率算出装置8へ送出する。
【0027】同様に、指定走行時分算出装置5は、地点
通過検知装置3から出力されたタイミング(時刻)にお
いて列車2の現在位置、すなわち走行目標比率算出地点
hにおける次の採時地点Pt まで通過あるいは到着す
べき時間を示す指定走行時分TS を図3に示すように算
出して次の目標比率算出装置8へ送出する。
【0028】目標比率算出装置8は、入力した基準走行
時分TK と指定走行時分TS との比率で示される走行目
標比率RKSを算出する。すなわち、この時点で遅れが全
く発生していない場合は、基準走行時分TK と指定走行
時分TS との比率は余裕を見た一定値となる。しかし、
遅れが生じると指定走行時分TS の基準走行時分TK
対する余裕が少なくなる。その結果、前記走行目標比率
KSが高くなる。
【0029】走行目標速度算出装置9は、運転曲線記憶
装置6に記憶された図2,図3に示す運転曲線から該当
位置における基準速度VK に前記走行目標比率RKSを掛
け算することによって、列車2の次の採時地点Pt まで
の走行目標速度VS を算出する。なお、後述する図4,
図5の場合のように、次の採時地点Pt までの間に走行
目標比率算出地点Ph があれば、この走行目標比率算出
地点Ph にて走行目標速度VS を見直す。 VS =VK ・RKS …(1) すなわち、遅れが発生すると列車2の走行目標速度VS
が高くなる。列車速度制御装置10は算出された走行目
標速度VS になるように列車2の実際の速度を制御す
る。次に、図2乃至図4を用いて図1に示す列車走行制
御装置の実際の具体的動作を説明する。
【0030】(1) まず最初に各記憶装置6,7に記
憶されている運転曲線と計画時刻との間の一般的な関係
を図2を用いて説明する。図2は駅Aから隣接する駅B
まで列車2を運行する場合の列車の運行状態を上図の速
度−距離特性と下図の時間−距離特性とで示すことが可
能である。そして、両方の特性をまとめ実線で示す運転
曲線となる。実線の運転曲線は前述したように列車2が
能力と安全性を考慮した最短時分で駅Aから駅Bへ走行
する場合を示す。
【0031】一方、走行計画記憶装置7内には、実線の
運転曲線から遅延時の回復余力等を持たせた実際の運行
に使用する駅B(次の採時地点Pt )における計画時刻
である。そして、基準の運転曲線に従って列車2を運行
すれば駅AB間隔の所要時分は基準運転時分TK とな
る。一方、実際の走行計画に従って運行するときの所要
時分、すなわち、ダイヤ上の走行時分TSは基準運転時
分TK に対して余裕時分TY だけ長い時間となる。当
然、走行速度VS も基準速度VK より低い。 (2) 次に、平常時における余裕時分を加味した走行
制御手法を説明する。一般的に、列車の平均速度Vは駅
A,B間の距離Lと走行時間Tとで(2) 式で求まる。 V=L/T …(2)
【0032】次に図2に示すように、運転曲線における
基準速度VK と走行計画における走行速度VS との関係
は、駅A,B間の距離Lは固定であるので、前述した走
行時分TS および基準運転時分TK より(3) 式となる。 VS ・TS =L=VK ・TK S =VK (TK /TS ) …(3)
【0033】ここで(TK /TS )は走行目標比率RKS
であるので、この(3) 式は前述した(1) 式となる。これ
は平均速度による表現であるが、速度変化を加味した通
常の走行の場合は、全体の速度をTK /TS で落とすこ
とにより、平均速度を同等の比率にすることになる。
【0034】平常時の場合、列車ダイヤ上の走行時分T
S は、前述したように基準運転時間TK に余裕時間TY
を加算した値となるので、走行速度VS は基準速度VK
を越えることはない。すなわち、実際の列車2の走行軌
跡は、実線で示す既知の運転曲線に走行目標比率RKS
乗算した点線で示す走行曲線となる。 (3) 次に、列車2の走行に異常が発生した後にその
異常が解除された後の復旧制御動作を図3を用いて説明
する。
【0035】図3において、駅Aを出発した列車が位置
D で異常が発生して、速度が計画された走行速度より
低下し、位置Phd(時刻ta )にてその異常状態が解除
されたとする。この場合、位置Phdを走行目標比率算出
地点とする。また、駅Bを次の採時地点Pt とする。そ
して、走行計画上の駅Bにおける計画時刻をtb とす
る。
【0036】異常状態の解除地点を走行目標比率算出地
点とすることにより、この走行目標比率算出地点Phd
ら次駅B(採時地点Pt )までの基準走行時分TK は図
3の下図からも理解できるように、運転曲線から算出で
きる。一方、この走行目標比率算出地点Phdから次駅B
(採時地点Pt )までの指定走行時分TS は(4) 式とな
る。 TS =tb −ta =TK +TY −TY1−TD …(4) ここで、TY1は消化される予定の余裕時間であり、TD
は異常解除時点における遅延時間である。基準運転時分
K と指定走行時分TS が求まれば、回復運転時の走行
目標速度VS は、平常時の走行速度と同じく前述した
(3) 式で求まる。 VS =VK (TK /TS ) …(3)
【0037】なお、遅延時間TD があまりにも大きな値
となると、指定走行時分TS が基準運転時分TK より短
くなる場合も生じる。この場合には、たとえ列車2の速
度を基準速度VK に設定しても、次の駅Bまでに遅れを
取り戻すことができない。従って、(5) 式が成立した場
合には、走行目標比率RKSを強制的に1に設定する必要
がある。 TK /TS >1 又は TS ≦0 …(5)
【0038】そして、走行目標速度VS を基準速度VK
に設定する。このような場合は、遅れを次の駅区間に繰
り越すことになるが、その繰越量は異常回復時点に比較
して圧縮されている。
【0039】このように、駅A,Bのあいだに遅れが発
生した場合には、その遅延時間TDが上述した(5) 式の
限界条件以外の場合は、自動的に列車2の速度が修正さ
れて、次の採時地点である駅Bに計画時刻で指定された
時刻tb に到着する。すなわち遅れは一駅間のうちで自
動的に最適条件で補正される。このように、(1)項目
で説明した平常時の動作も(2)項目で説明した異常発
生時の動作も同一の処理手順で走行目標速度VS を得る
ことができる。なお、本発明は上述した実施例に限定さ
れるものではない。
【0040】上述した実施例においては、駅A,B間で
列車2または軌道11において何等かの異常が生じて、
列車2が遅れた場合には、次の駅まで持ち越すことなく
駅Bに到着する時点でその遅れを自動的に解消するよう
にしたが、例えば図4に示すように、駅A,B間隔に多
数の走行目標比率算出地点Ph1,Ph2,Ph3,……,P
h6および多数の採時地点Pt1,Pt2,Pt3,Pt4を設定
してもよい。そして、実施例装置においては、列車2の
出発駅Aおよび到着駅Bに走行目標比率算出地点Ph1
h6およびに採時地点Pt1,Pt4を重ねて設定し、さら
に、中途位置においても各走行目標比率算出地点Ph3
h4と各採時分地点Pt2,Pt3とをそれぞれ同位置に設
定している。
【0041】そして、位置PD で異常が発生し、その異
常状態が位置Phdで解除されると、図1の地点通過検知
装置3が作動して、異常が解除された位置Phdが走行目
標比率算出地点Phdと指定される。
【0042】この条件においては、図4の下図に示すよ
うに、新たに設定された走行目標比率算出地点Phdから
次の採時地点Pt3までの基準走行時分TK および指定走
行時分TS が算出される。そして、これらの走行目標比
率RKSが算出され、これに基づいて次の採時地点Pt3
で走行目標速度VS が決定される。
【0043】しかして、異常解除地点Phdから次の採時
地点Pt3までの期間は、図4の上図の太い点線で示す走
行目標速度VS で運転される。その結果、図4の下図の
太い点線でに示すように、次の採時地点Pt3でもって遅
延時間TD は解消されるように設定される。
【0044】図5は実際の列車の走行状態を示す図であ
る。すなわち、図5の上図の太い点線で示すように、実
際の列車2において、速度は加速時間を経過して走行目
標速度VS に達するので、その加速に相当する時間の遅
れが生じる。なお、加速の他に制動する場合もある。こ
の結果、図5の下図の太い点線で示すように、次の採時
地点Pt3においても列車2の遅れは完全に解消されなく
て、微小の遅れが生じる場合がある。
【0045】このような事態になると、次の採時地点P
t3が走行目標比率算出地点Ph4と一致しているので、こ
の走行目標比率算出地点Ph4にて再度次の採時地点
t4、すなわち駅Bまでの基準時分TK ,指定走行時分
S が算出されて、次の採時地点Pt までの列車2に対
する新たな走行目標速度VS が自動的に算出される。そ
して、列車2は、この走行目標比率算出地点Ph4から算
出された新な走行目標速度VS で運行される。
【0046】しかして、列車2が次の走行目標比率算出
地点Ph5に達すると、この走行目標比率算出地点Ph5
て再度次の採時地点Pt4、すなわち駅Bまでの基準時分
K,指定走行時分TS が算出されて、駅Bまでの列車
2に対する新たな走行目標速度VS が自動的に算出さ
れ、最終の駅Bに列車2は計画時刻ts4に到着すべく運
転がなされる。
【0047】このように、列車2の軌道11上に沿っ
て、多数の走行目標比率算出地点Phと採時地点Pt
を設定することによって、列車2の走行速度におけるよ
り細いチェック,修正等の制御ができ、予め設定された
走行計画を確保するように運行できる。
【0048】また、途中で何等かの異常が生じて遅れ時
間が発生すると、異常原因が解除された時点で、最適条
件で次の採時地点に計画時刻で達するように列車の速度
が自動的に修正される。
【0049】なお、さらに別の実施例としては、図6に
示すように、駅A,Bおよび駅間における前半の走行目
標比率算出地点Ph2,Ph3での走行目標比率RKSを強制
的に1に設定し、列車を運転曲線に沿って運行し、駅間
における後半の走行目標比率算出地点Ph4以降におい
て、走行目標比率RKSを算出して、列車の速度制御を実
施してもよい。
【0050】なお、本発明における軌道上の複数の走行
目標比率算出地点および採時地点は、軌道上に検出装置
を物理的に配設したものであってもよいが、単に地点の
距離データとして地点通過検知装置3,基準走行時分算
出装置5,運転曲線記憶装置6,走行計画記憶装置7の
各々に予め記憶しておくことも可能である。このように
記憶するのであれば、各地点を簡単に変更でき、かつ設
置数も簡単に変更できる。すなわち、走行目標比率算出
地点を駅のみに限定したり、駅相互間に等間隔に多数設
置することも任意に設定できる。採時地点においても同
様である。
【0051】また、実施例装置においては、地点通過検
知装置3において、何等かの異常が発生して、列車に遅
れが発生して、その異常状態が解除された軌道11上の
位置をも走行目標比率算出地点に自動的に設定した。し
かし、予め走行目標比率算出地点を軌道11上に多数配
設することによって、異常状態が解除された位置から予
め設定された次の走行目標比率算出地点まで通常走行を
行い、この走行目標比率算出地点でもって初めて本来の
復旧運転に移行したとしても本願発明の技術的効果を十
分発揮することが可能である。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明の列車走行制
御方法及びその装置によれば、軌道上に複数の走行目標
比率算出地点および採時地点を設定し、列車が各走行目
標比率算出地点に達すると、その地点から次の採時地点
までの目標走行速度を自動的に算出し、列車の実際の速
度をこの目標速度に制御している。したがって、次の採
時地点までの実際の速度が目標走行速度に自動的に制御
される。
【0053】さらに、運行途中で列車に遅れが生じた場
合に、その遅れの異常原因が解除された地点又は次の走
行目標比率算出地点で自動的にその遅れや進みを解消す
るための走行目標速度が設定され、たとえ異常事態が生
じたとしても最適条件で列車を元の計画されたダイヤへ
自動復旧させる。よって、運転手が乗務していない列車
の交通システムにおける優れた自動運転システムを実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係わる列車走行制御方法
を採用した列車走行制御装置の概略構成を示すブロック
図、
【図2】 実施例で採用する運転曲線および走行曲線を
示す図、
【図3】 実施例装置の動作を説明するための図、
【図4】 駅間に複数の走行目標比率算出地点が設定さ
れた実施例装置の動作を説明するための図、
【図5】 同じく複数の走行目標比率算出地点が設定さ
れた実施例装置の動作を説明するための図、
【図6】 駅間の後半部分の走行目標比率算出地点から
実際の速度制御を実施する場合の動作を説明するための
図。
【符号の説明】
1…列車位置検知装置、2…列車、3…地点通過検知装
置、4…基準走行時分算出装置、5…指定走行時分算出
装置、6…運転曲線記憶装置、7…走行計画記憶装置、
8…目標比率算出装置、9…走行目標速度算出装置、1
0…列車速度制御装置、11…軌道。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小沢 一寿 東京都千代田区九段北四丁目1番3号 東 海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 山内 仁 東京都千代田区丸の内一丁目9番1号 東 海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 江連 久 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 列車が運行される軌道上に走行目標比率
    を計算するタイミングを示す複数の走行目標比率算出地
    点および列車の走行時間管理を行う位置を示す複数の採
    時地点を設け、 かつ前記軌道上を運行される列車を最短時分で走行した
    場合の基準となる運転曲線と、前記軌道上を実際に列車
    が走行する場合の前記運転曲線に対して遅延時の回復余
    力等を持たせた前記各採時地点における列車の通過ある
    いは到着の計画時刻とを予め設定し、 列車が各走行目標比率算出地点を通過した時に該当走行
    目標比率算出地点から次の採時地点までの最短時分で走
    行した場合の基準走行時分および定時運転を確保するた
    めの指定走行時分を、前記運転曲線および列車の通過あ
    るいは到着の計画時刻からそれぞれ求め、 前記基準走行時分と指定走行時分との比率で示される走
    行目標比率を算出し、 次の採時地点までの列車の実際の走行速度を前記運転曲
    線と前記走行目標比率とで得られる走行目標速度に制御
    することを特徴とする列車走行制御方法。
  2. 【請求項2】 列車が運行される軌道上に設けられ、走
    行目標比率を計算するタイミングを示す複数の走行目標
    比率算出地点および列車の走行時間管理を行う位置を示
    す複数の採時地点と、 軌道上を運行される列車を最短時分で走行した場合の基
    準となる運転曲線を記憶する運転曲線記憶手段と、 前記軌道上を実際に列車が走行する場合において前記運
    転曲線に対して遅延時の回復余力等を持たせた前記各採
    時地点における列車の通過あるいは到着の計画時刻を記
    憶する走行計画記憶手段と、 前記列車の軌道上における現在位置を検知する列車位置
    検知手段と、 前記走行目標比率算出地点を列車が通過するタイミング
    を前記列車位置検知手段からの信号に基づいて検出し、
    検出されたタイミングと列車の現在位置とを出力する地
    点通過検知手段と、 この地点通過検知手段から出力されたタイミングにおい
    て、前記列車の現在位置と前記運転曲線記憶手段に記憶
    された運転曲線に基づいて、前記列車の現在位置から次
    の採時地点までの前記最短時分で走行した場合の基準走
    行時分を算出する基準走行時分算出手段と、 前記地点通過検知手段から出力されたタイミングにおい
    て、前記列車の現在位置と前記走行計画記憶手段に記憶
    された計画時刻に基づいて、前記列車の現在位置から次
    の採時地点において定時運転を確保するための指定走行
    時分を算出する指定走行時分算出手段と、 前記基準走行時分算出手段にて算出された基準走行時分
    と前記指定走行時分算出手段にて算出された指定走行時
    分との比率で示される走行目標比率を算出する走行目標
    比率算出手段と、 この走行目標比率算出手段にて算出された走行目標比率
    と前記運転曲線記憶手段に記憶された運転曲線から列車
    の走行目標速度を算出する走行目標速度算出手段と、 この走行目標速度算出手段にて算出された走行目標速度
    に列車の実際の速度を追従させる列車速度制御手段とを
    備えた列車走行制御装置。
  3. 【請求項3】 列車が運行される軌道上の複数位置に設
    けられ、走行目標比率を計算するタイミングを示す複数
    の走行目標比率算出地点および列車の走行時間管理を行
    う位置を示す複数の採時地点と、 軌道上を運行される列車を最短時分で走行した場合の基
    準となる運転曲線を記憶する運転曲線記憶手段と、 前記軌道上を実際に列車が走行する場合において前記運
    転曲線に対して遅延時の回復余力等を持たせた前記各採
    時地点における列車の通過あるいは到着の計画時刻を記
    憶する走行計画記憶手段と、 前記列車の軌道上における現在位置を検知する列車位置
    検知手段と、 前記走行目標比率算出地点を列車が通過するタイミング
    を前記列車位置検知手段からの信号に基づいて検出し、
    検出されたタイミングと列車の現在位置とを出力すると
    ともに、列車運行の異常解除時においても該当位置を走
    行目標比率算出地点として前記タイミングおよび列車の
    現在位置を出力する地点通過検知手段と、 この地点通過検知手段から出力されたタイミングにおい
    て、前記列車の現在位置と前記運転曲線記憶手段に記憶
    された運転曲線に基づいて、前記列車の現在位置から次
    の採時地点までの前記最短時分で走行した場合の基準走
    行時分を算出する基準走行時分算出手段と、 前記地点通過検知手段から出力されたタイミングにおい
    て、前記列車の現在位置と前記走行計画記憶手段に記憶
    された列車の通過あるいは到着の計画時刻に基づいて、
    前記列車の現在位置から次の採時地点において定時運転
    を確保するための指定走行時分を算出する指定走行時分
    算出手段と、 前記基準走行時分算出手段にて算出された基準走行時分
    と前記指定走行時分算出手段にて算出された指定走行時
    分との比率で示される走行目標比率を算出する走行目標
    比率算出手段と、 この走行目標比率算出手段にて算出された走行目標比率
    と前記運転曲線記憶手段に記憶された運転曲線から列車
    の走行目標速度を算出する走行目標速度算出手段と、 この走行目標速度算出手段にて算出された走行目標速度
    に列車の実際の速度を追従させる列車速度制御手段とを
    備えた列車走行制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011024343A (ja) * 2009-07-15 2011-02-03 Mitsubishi Electric Corp 自動列車運転装置および自動列車運転方法
JP2015082933A (ja) * 2013-10-23 2015-04-27 株式会社東芝 運転計画作成装置
JP2018007497A (ja) * 2016-07-07 2018-01-11 株式会社日立製作所 走行パターン作成装置及び走行パターン作成方法

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