JPH05149486A - 高温気密性に優れた油井管継手 - Google Patents

高温気密性に優れた油井管継手

Info

Publication number
JPH05149486A
JPH05149486A JP24792791A JP24792791A JPH05149486A JP H05149486 A JPH05149486 A JP H05149486A JP 24792791 A JP24792791 A JP 24792791A JP 24792791 A JP24792791 A JP 24792791A JP H05149486 A JPH05149486 A JP H05149486A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
melting point
joint
airtightness
metal
oil well
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP24792791A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiji Tsuru
英司 津留
Fujimasa Kamiyama
藤雅 神山
Masao Ogasawara
昌雄 小笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP24792791A priority Critical patent/JPH05149486A/ja
Publication of JPH05149486A publication Critical patent/JPH05149486A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Earth Drilling (AREA)
  • Non-Disconnectible Joints And Screw-Threaded Joints (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は油井管用ネジ継手において高温下の
使用に対して常温同様の気密性を確保すると同時に継手
の脆性破壊を回避することを目的とする。 【構成】 菅外面に雄ネジと雄ネジに続くネジ無し先端
部を有するピン、及び管内面に雌ネジと前記ネジ無し先
端部と対応するネジ無し部を有するボックスとからな
り、ピンまたはボックス表面に使用温度よりも高い融点
を有する材料の表面処理層と、さらにその上に使用温度
よりも融点の低い材料で表面処理層を設けたことを特徴
とする高温気密性に優れた油井管用ネジ継手。 【効果】 本発明により、高温における金属密封部の気
密性を確保できると同時にLMEに起因した継手強度の
低下を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原油採掘に使用とする
油井管ネジ継手において、比較的高温下における使用に
対しても気密性を安定して保ち、継手強度を著しく劣化
させない表面処理層をもつ油井管継手に係わる。
【0002】
【従来の技術】原油回収効率の向上を目的に油井に臨界
温度にも達する蒸気を注入する、いわゆる蒸気注入井の
開発が近年盛んになってきた。これらの油井では一般に
油井管連結にネジ継手が使用され、気密性を確保するた
めに金属対金属接触部を有したプレミアムジョイントが
利用される場合が増加してきた。図1はプレミアムジョ
イントの一例を示すものであって、雌ネジを有するボッ
クス1と雄ネジを有するピン2を有し、これらのネジ部
3が螺合すると共に、金属密封部4で金属対金属接触し
ている。図に示すように、継手を締め込むときには気密
性の安定化とネジの焼付き防止のため、ネジ面及び金属
密封面には、API(米国石油協会)規格にもあるよう
に亜鉛や錫等の表面処理を施し、コンパウンドグリスが
塗布される。
【0003】しかし、300℃を超える温度では、金属
対金属接触部を有した継手でさえ、金属接触部のシール
面圧によっては継手にリークが起こる場合がある。高温
でのリークの原因は、金属接触面に介在していたコンパ
ウンドグリスが蒸発することと、金属接触部が応力リラ
クゼーションを起こし、実質上のシール面圧が低下する
ことにある。過去、これらの問題を解決するために高温
用のコンパウンドグリス等の開発も行われているが、必
ずしも十分な気密性は得られていない。また、耐リラク
ゼーション抵抗の高い材料も開発されているが、パイプ
自体が高価になり、経済的でない。
【0004】一方、高温下では気密性劣化と並び、継手
強度が低下する場合がある。即ち、前記したように継手
の金属接触部表面に施した亜鉛や錫に代表されるような
金属メッキは、耐焼付き性を改善させるためには有効で
あるが、融点が低いため、金属原子が母材金属の粒界に
進入し、引張強度を低下させるLME(Liquid MetalEmb
rittlement)が起こり、継手が脆性破壊する恐れがあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の表面処理が施さ
れたプレミアムジョイントを高温下で使用した場合、金
属接触部の界面に介在し、接触面の凹凸を充填していた
コンパウンドグリスが蒸発し、気密性が劣化する。一
方、図2(a)において、例えばネジ面、あるいは金属
密封面に表面処理金属だけを施した場合には融点以下の
使用ではコンパウンドグリスに替わるほどの凹凸の充填
効果はなく、また、その融点以上における使用の場合で
は、図2(b)に示すようにLMEが生じ、これに起因
した継手の脆性破壊を導く。
【0006】本発明はこのような従来の問題点を解消
し、高温下の使用に対して常温同様の気密性を確保する
と同時に継手の脆性破壊を回避することができる油井管
継手の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、管外面に雄ネジと雄ネジに続くネジ無し先
端部を有するピン、及び管内面に雌ネジと前記ネジ無し
先端部と対応するネジ無し部を有するボックスとからな
り、該ピンまたはボックス表面に、使用温度よりも高い
融点を有する材料の表面処理層を設け、さらにその表面
に、使用温度よりも融点の低い材料で表面処理層を形成
したことを特徴とする。これにより本発明は、高温にお
ける気密性と強度に優れた油井管用ネジ継手を得ること
ができる。
【0008】本発明を図2でボックス1に表面処理した
場合を例にとり、説明する。図に示すように金属密封部
4の界面にコンパウンドグリス5を介在させた場合には
高温下で蒸発するため、金属密封面が本来有する表面粗
さにより構成される隙間6を伝わって気体がリークする
〔図2(a)参照〕。これが高温下における気密性劣化
の一つのメカニズムである。使用温度よりも融点の低い
材料を密封面を中心とした継手にメッキあるいはコーテ
ィング7した場合、ピン2とボックス1の密封界面では
溶融状態にあるコーティング材料7が隙間6を充填する
ため、コンパウンドグリスの効果同様、気密性が確保で
きる〔図2(b)参照〕。しかしながら、これらの処理
だけでは溶融状態にある材料が母材内にも進入し、前記
したLMEを引き起こす。
【0009】そこで本発明は図2(c)に示すように、
第1層8として、母材金属に使用温度よりも融点の高い
材料をメッキまたはコーティングし、この第1層8上に
使用温度よりも融点の低い材料をメッキまたはコーティ
ングして第2層9を形成するものであり、これにより、
第2層が密封界面の隙間6を充填し、第1層が母材金属
への第2層に使用された金属原子の進入を食い止め、L
MEを防止する。このように多層にメッキあるいはコー
ティングすることにより、金属接触部の気密性を向上さ
せると同時にLMEによる継手強度の低下も防止する。
【0010】本発明は必ずしも2層に限定されるもので
はなく、また、ピン、ボックスの何れか片方のみ限定さ
れるものでもないが、密封界面を形成する層には使用温
度よりも融点の低い材料(例えば錫)をメッキまたはコ
ーティングし、母材と接する層には使用温度よりも融点
の高い材料(例えばニッケル)をメッキまたはコーティ
ングすることが重要である。また、メッキあるいはコー
ティング材は例えば合金であっても上述の条件を満たし
ていれば本発明に含まれる。
【0011】なお、油井菅継手に多層メッキを施すこと
が、特開昭60−26695号公報に示されているが、
該公報記載発明は、母材面に軟質金属(Sn,Zn等)
をメッキし、その上層に硬質金属(Mo,W合金等)を
メッキするものであり、従って本発明の手段とは全く逆
であって、LME等による継手強度の低下防止や気密性
向上効果は得られない。
【0012】
【発明の効果】本発明は金属接触部の密封界面に使用温
度よりも融点の低い材料をメッキまたはコーティング
し、母材と接する層には使用温度よりも融点の高い材料
をメッキまたはコーティングすることにより、高温での
継手の気密性を向上させると同時にLMEに起因した継
手強度の低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】油井管継手部の説明図である。
【図2】(a)は密封界面に隙間が生じて気密性が劣化
する例の説明図、(b)は気密性は確保できるがLME
により、継手強度が低下する例の説明図、(c)は本発
明例であり、気密性も確保でき、なおかつLMEも防止
できる原理説明図である。
【符号の説明】
1:ボックス 2:ピン 3:ネジ部 4:金属密封部 5:コンパウンドグリス 6:隙間 7:コーティング材 8:第1層 9:第2層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管外面に雄ネジに続くネジ無し先端部を
    有するピン、及び管内面に雌ネジと前記ネジ無し先端部
    と対応するネジ無し部を有するボックスとからなり、該
    ピンまたはボックス表面に、使用温度よりも高い融点を
    有する材料の表面処理層と、その表面に使用温度よりも
    融点の低い材料の表面処理層を形成したことを特徴とす
    る高温気密性に優れた油井管用ネジ継手。
JP24792791A 1991-09-26 1991-09-26 高温気密性に優れた油井管継手 Withdrawn JPH05149486A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24792791A JPH05149486A (ja) 1991-09-26 1991-09-26 高温気密性に優れた油井管継手

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24792791A JPH05149486A (ja) 1991-09-26 1991-09-26 高温気密性に優れた油井管継手

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05149486A true JPH05149486A (ja) 1993-06-15

Family

ID=17170621

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24792791A Withdrawn JPH05149486A (ja) 1991-09-26 1991-09-26 高温気密性に優れた油井管継手

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05149486A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003074763A (ja) * 2001-08-31 2003-03-12 Kawasaki Steel Corp 油井鋼管用継手
US8857857B2 (en) 2006-09-14 2014-10-14 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Threaded joint for steel pipes

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003074763A (ja) * 2001-08-31 2003-03-12 Kawasaki Steel Corp 油井鋼管用継手
JP4680446B2 (ja) * 2001-08-31 2011-05-11 Jfeスチール株式会社 油井鋼管用継手
US8857857B2 (en) 2006-09-14 2014-10-14 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Threaded joint for steel pipes

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8276946B2 (en) Threaded joint for steel tubes
CA1161883A (en) Threaded joint with high gas-leak-tightness for oil and gas well pipe
US9052041B2 (en) Wedge threads with a solid lubricant coating
US7562911B2 (en) Wedge thread with sealing metal
US8984734B2 (en) Step-to-step wedge thread connections and related methods
JPS60205091A (ja) 油井管用管継手
JPH08303657A (ja) 管接合用のねじ継手
JP4267458B2 (ja) 耐ゴーリング性被覆を有する管状部材
JPS63210487A (ja) 低応力・高気密油井管用ネジ継手
US2308066A (en) Tool joint assembly
JPH05149486A (ja) 高温気密性に優れた油井管継手
US7578039B2 (en) Dope relief method for wedge thread connections
BR0211131B1 (pt) junta roscada para tubos.
GB2140117A (en) Screw-thread protection
KR101760064B1 (ko) 복합관용 피팅구조
JP2001065752A (ja) 油井管用ねじ継手およびその潤滑被膜形成方法
JPH07217777A (ja) 耐焼付き性に優れたネジ継手
JPS63130986A (ja) 油井管用管継手
JPH04157282A (ja) 耐焼付き性の優れた管ねじ継手
JP2746998B2 (ja) 高気密性油井管継手
JPS6026695A (ja) 油井管継ぎ手
JPH11132370A (ja) 鋼管用ねじ継手
JPS6392891A (ja) 断熱二重管用ねじ継手
JPS6392890A (ja) 断熱二重管用ねじ継手
JPH06337085A (ja) 耐焼付き性、シール性に優れたネジ継手

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19981203