JPH05148094A - 成膜用基板の成膜面の仕上げ方法 - Google Patents
成膜用基板の成膜面の仕上げ方法Info
- Publication number
- JPH05148094A JPH05148094A JP34246291A JP34246291A JPH05148094A JP H05148094 A JPH05148094 A JP H05148094A JP 34246291 A JP34246291 A JP 34246291A JP 34246291 A JP34246291 A JP 34246291A JP H05148094 A JPH05148094 A JP H05148094A
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- JP
- Japan
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- film
- forming
- forming surface
- substrate
- base
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- Withdrawn
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- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】 基板成膜面を塩酸で化学的研磨し、アルミナ
粉または酸化クロムを研磨材として機械的研磨し、その
後、約1100℃、8時間の熱処理を行う。この工程を2回
繰り返す。 【効果】 1回目の研磨の後の1回目の熱処理で、基板
の歪、ブローホール、結晶欠陥が成膜面に凝縮され、2
回目の研磨でそれらが除去される。2回目の熱処理で、
成膜面の結晶性、平坦性が改善され、得られる基板は成
膜面の状態が極めて優れており、その上に成膜される薄
膜の特性が向上する。特に、酸化物超電導薄膜等を作製
する際に使用される基板の成膜面の仕上げに有効であ
る。
粉または酸化クロムを研磨材として機械的研磨し、その
後、約1100℃、8時間の熱処理を行う。この工程を2回
繰り返す。 【効果】 1回目の研磨の後の1回目の熱処理で、基板
の歪、ブローホール、結晶欠陥が成膜面に凝縮され、2
回目の研磨でそれらが除去される。2回目の熱処理で、
成膜面の結晶性、平坦性が改善され、得られる基板は成
膜面の状態が極めて優れており、その上に成膜される薄
膜の特性が向上する。特に、酸化物超電導薄膜等を作製
する際に使用される基板の成膜面の仕上げに有効であ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成膜用基板の成膜面の
仕上げ方法に関する。より詳細には、酸化物超電導薄膜
等を作製する際に使用される基板の成膜面の仕上げ方法
に関する。
仕上げ方法に関する。より詳細には、酸化物超電導薄膜
等を作製する際に使用される基板の成膜面の仕上げ方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜を成膜する際に使用する基板は、一
般に薄膜を構成する材料、薄膜に要求される特性等に合
わせて選択される。特殊な場合を除いて、基板と薄膜と
の間の反応や、相互拡散は起こらないことが好ましい。
その一方、薄膜の結晶状態、結晶方向には基板の結晶構
造が大きく影響する。即ち、所定の方向の単結晶または
所定の配向性を有する多結晶で構成された薄膜を作製す
る場合には、基板成膜面に現れている基板材料の結晶面
を選択する必要がある。
般に薄膜を構成する材料、薄膜に要求される特性等に合
わせて選択される。特殊な場合を除いて、基板と薄膜と
の間の反応や、相互拡散は起こらないことが好ましい。
その一方、薄膜の結晶状態、結晶方向には基板の結晶構
造が大きく影響する。即ち、所定の方向の単結晶または
所定の配向性を有する多結晶で構成された薄膜を作製す
る場合には、基板成膜面に現れている基板材料の結晶面
を選択する必要がある。
【0003】酸化物超電導体は、その超電導特性に結晶
異方性があるので薄膜を作製する場合には、構成する酸
化物超電導体の結晶方向が重要である。また、酸化物超
電導体は比較的反応性が高く、さらに基板等と反応を起
こしたり、基板の成分元素が拡散した酸化物超電導薄膜
は超電導特性が大幅に劣化する。以上のことを考慮して
酸化物超電導薄膜の成膜には、MgO(100)基板、Sr
TiO3 (110)基板、YSZ基板等酸化物の基板が使
用されていた。
異方性があるので薄膜を作製する場合には、構成する酸
化物超電導体の結晶方向が重要である。また、酸化物超
電導体は比較的反応性が高く、さらに基板等と反応を起
こしたり、基板の成分元素が拡散した酸化物超電導薄膜
は超電導特性が大幅に劣化する。以上のことを考慮して
酸化物超電導薄膜の成膜には、MgO(100)基板、Sr
TiO3 (110)基板、YSZ基板等酸化物の基板が使
用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】薄膜の成膜に使用され
る上記の基板は、一般に薬品による化学的研磨と研磨材
を使用した機械的研磨とによりその成膜面が仕上げられ
ている。しかしながら、酸化物超電導薄膜の成膜に使用
される基板は、上記の化学的研磨および機械的研磨を組
み合わせた仕上げでは不十分であり、成膜時に歪、気孔
(ブローホール)、結晶欠陥等が成膜面で凝集され、酸
化物超電導薄膜に悪影響を及ぼすことがあった。
る上記の基板は、一般に薬品による化学的研磨と研磨材
を使用した機械的研磨とによりその成膜面が仕上げられ
ている。しかしながら、酸化物超電導薄膜の成膜に使用
される基板は、上記の化学的研磨および機械的研磨を組
み合わせた仕上げでは不十分であり、成膜時に歪、気孔
(ブローホール)、結晶欠陥等が成膜面で凝集され、酸
化物超電導薄膜に悪影響を及ぼすことがあった。
【0005】そこで本発明の目的は、上記の不具合が生
じないような基板成膜面の仕上げ方法を提供することに
ある。
じないような基板成膜面の仕上げ方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に従うと、薄膜の
成膜に適するように仕上げられた成膜面を有する成膜用
基板の成膜面を仕上げる方法において、前記成膜面を化
学的および/または機械的に研磨し、該研磨が行なわれ
た基板を熱処理する工程を2回以上繰り返すことを特徴
とする成膜用基板の成膜面の仕上げ方法が提供される。
成膜に適するように仕上げられた成膜面を有する成膜用
基板の成膜面を仕上げる方法において、前記成膜面を化
学的および/または機械的に研磨し、該研磨が行なわれ
た基板を熱処理する工程を2回以上繰り返すことを特徴
とする成膜用基板の成膜面の仕上げ方法が提供される。
【0007】
【作用】本発明の成膜用基板の成膜面の仕上げ方法は、
成膜面を化学的および/または機械的に研磨し、該研磨
が行なわれた基板を熱処理する工程を2回以上繰り返す
ところにその主要な特徴がある。本発明の方法において
は、1回目の熱処理で研磨を行った基板の歪、ブローホ
ール、結晶欠陥等を成膜面に凝集させ、2回目の研磨に
より研磨面に現れた歪、ブローホール、結晶欠陥を除去
する。そして、2回目の熱処理において、成膜面の結晶
性および平坦性を改善する。
成膜面を化学的および/または機械的に研磨し、該研磨
が行なわれた基板を熱処理する工程を2回以上繰り返す
ところにその主要な特徴がある。本発明の方法において
は、1回目の熱処理で研磨を行った基板の歪、ブローホ
ール、結晶欠陥等を成膜面に凝集させ、2回目の研磨に
より研磨面に現れた歪、ブローホール、結晶欠陥を除去
する。そして、2回目の熱処理において、成膜面の結晶
性および平坦性を改善する。
【0008】本発明の方法において、上記の熱処理の加
熱温度は1050〜1200℃が好ましく、処理時間は5〜10時
間が好ましい。例えば、好ましい熱処理条件は加熱温度
1100℃、処理時間8時間である。上記の熱処理におい
て、加熱温度が1050℃未満では、歪、ブローホール、結
晶欠陥等が十分に凝集せず、また、成膜面の結晶性およ
び平坦性も十分改善されない。また、加熱温度が1200℃
を超えると、反応器等からの蒸発物が付着したりして、
基板の表面が荒れるので好ましくない。
熱温度は1050〜1200℃が好ましく、処理時間は5〜10時
間が好ましい。例えば、好ましい熱処理条件は加熱温度
1100℃、処理時間8時間である。上記の熱処理におい
て、加熱温度が1050℃未満では、歪、ブローホール、結
晶欠陥等が十分に凝集せず、また、成膜面の結晶性およ
び平坦性も十分改善されない。また、加熱温度が1200℃
を超えると、反応器等からの蒸発物が付着したりして、
基板の表面が荒れるので好ましくない。
【0009】一方、本発明の方法において、熱処理の処
理時間が5時間未満では、効果が十分ではなく、また、
処理時間が10時間を超えてもその効果に変わりがない。
従って、処理時間は5〜10時間が好ましい。
理時間が5時間未満では、効果が十分ではなく、また、
処理時間が10時間を超えてもその効果に変わりがない。
従って、処理時間は5〜10時間が好ましい。
【0010】本発明の方法は、結晶欠陥等が問題になり
やすい単結晶基板に適用することが好ましく、特に酸化
物基板に対して効果的である。即ち、本発明の方法で
は、高温且つ長時間の熱処理を行うので、酸化物基板の
処理に特に適している。
やすい単結晶基板に適用することが好ましく、特に酸化
物基板に対して効果的である。即ち、本発明の方法で
は、高温且つ長時間の熱処理を行うので、酸化物基板の
処理に特に適している。
【0011】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく
説明するが、以下の開示は本発明の単なる実施例に過ぎ
ず、本発明の技術的範囲をなんら制限するものではな
い。
説明するが、以下の開示は本発明の単なる実施例に過ぎ
ず、本発明の技術的範囲をなんら制限するものではな
い。
【0012】
【実施例】本発明の方法で仕上げた基板と、従来の方法
で仕上げた基板上に酸化物超電導薄膜を作製し、それぞ
れの超電導特性を比較した。基板には、MgO(10
0)、SrTiO3 (110)およびYSZを使用した。本
発明の方法では、それぞれの基板の成膜面を以下のよう
に仕上げた。
で仕上げた基板上に酸化物超電導薄膜を作製し、それぞ
れの超電導特性を比較した。基板には、MgO(10
0)、SrTiO3 (110)およびYSZを使用した。本
発明の方法では、それぞれの基板の成膜面を以下のよう
に仕上げた。
【0013】
【表1】
【0014】一方、従来の方法では、各基板成膜面を塩
酸で化学的に研磨した後、酸化クロム粉またはアルミナ
粉を使用して機械的に研磨して鏡面仕上げとした。これ
らの基板成膜面上にY1Ba2Cu3O7-X酸化物超電導薄膜を
オフアクシススパッタリング法で作製し、臨界温度、臨
界電流密度を測定した。成膜条件を以下に示す。
酸で化学的に研磨した後、酸化クロム粉またはアルミナ
粉を使用して機械的に研磨して鏡面仕上げとした。これ
らの基板成膜面上にY1Ba2Cu3O7-X酸化物超電導薄膜を
オフアクシススパッタリング法で作製し、臨界温度、臨
界電流密度を測定した。成膜条件を以下に示す。
【0015】また、作製されたY1Ba2Cu3O7-X酸化物超
電導薄膜の超電導特性を以下に示す。
電導薄膜の超電導特性を以下に示す。
【表2】
【0016】以上のように、本発明の方法で仕上げられ
た成膜面を有する基板上に作製された酸化物超電導薄膜
は、いずれも従来の基板上に作製された酸化物超電導薄
膜よりも優れた超電導特性を示す。これは、本発明の方
法により仕上げられた成膜面は平坦度、結晶性が優れて
いるため、その上に成膜された酸化物超電導体の平滑
性、結晶性が良好になるからである。
た成膜面を有する基板上に作製された酸化物超電導薄膜
は、いずれも従来の基板上に作製された酸化物超電導薄
膜よりも優れた超電導特性を示す。これは、本発明の方
法により仕上げられた成膜面は平坦度、結晶性が優れて
いるため、その上に成膜された酸化物超電導体の平滑
性、結晶性が良好になるからである。
【0017】
【発明の効果】以上詳述のように、本発明の方法で仕上
げた成膜面を有する基板上には優れた特性の薄膜を成膜
することが可能である。これは、本発明の方法により、
基板成膜面の歪、結晶欠陥を除去することができるから
である。本発明の方法は、特に酸化物超電導薄膜を成膜
する酸化物単結晶基板に適用すると効果的である。
げた成膜面を有する基板上には優れた特性の薄膜を成膜
することが可能である。これは、本発明の方法により、
基板成膜面の歪、結晶欠陥を除去することができるから
である。本発明の方法は、特に酸化物超電導薄膜を成膜
する酸化物単結晶基板に適用すると効果的である。
Claims (1)
- 【請求項1】 薄膜の成膜に適するように仕上げられた
成膜面を有する成膜用基板の成膜面を仕上げる方法にお
いて、前記成膜面を化学的および/または機械的に研磨
し、該研磨が行なわれた基板を熱処理する工程を2回以
上繰り返すことを特徴とする成膜用基板の成膜面の仕上
げ方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34246291A JPH05148094A (ja) | 1991-11-30 | 1991-11-30 | 成膜用基板の成膜面の仕上げ方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34246291A JPH05148094A (ja) | 1991-11-30 | 1991-11-30 | 成膜用基板の成膜面の仕上げ方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05148094A true JPH05148094A (ja) | 1993-06-15 |
Family
ID=18353929
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34246291A Withdrawn JPH05148094A (ja) | 1991-11-30 | 1991-11-30 | 成膜用基板の成膜面の仕上げ方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05148094A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08277469A (ja) * | 1995-04-06 | 1996-10-22 | Japan Energy Corp | ウエハークランプ装置の再生方法 |
JP2013018704A (ja) * | 2004-10-04 | 2013-01-31 | Cree Inc | 低マイクロパイプの100mm炭化ケイ素ウェハ |
-
1991
- 1991-11-30 JP JP34246291A patent/JPH05148094A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08277469A (ja) * | 1995-04-06 | 1996-10-22 | Japan Energy Corp | ウエハークランプ装置の再生方法 |
JP2013018704A (ja) * | 2004-10-04 | 2013-01-31 | Cree Inc | 低マイクロパイプの100mm炭化ケイ素ウェハ |
US8618552B2 (en) | 2004-10-04 | 2013-12-31 | Cree, Inc. | Low micropipe 100 mm silicon carbide wafer |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990204 |