JPH05147919A - 固体一酸化珪素と芳香族ハロゲン化物との反応によるシラン生成物の製造法 - Google Patents

固体一酸化珪素と芳香族ハロゲン化物との反応によるシラン生成物の製造法

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JPH05147919A
JPH05147919A JP4115090A JP11509092A JPH05147919A JP H05147919 A JPH05147919 A JP H05147919A JP 4115090 A JP4115090 A JP 4115090A JP 11509092 A JP11509092 A JP 11509092A JP H05147919 A JPH05147919 A JP H05147919A
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catalyst
silane
silicon
aromatic halide
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JP4115090A
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Gary N Bokerman
ネツド ボカーマン ゲイリー
John P Cannady
パトリツク キヤナデイ ジヨン
Charles S Kuivila
スペンサー クイビラ チヤールズ
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Dow Corning Corp
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/12Organo silicon halides
    • C07F7/121Preparation or treatment not provided for in C07F7/14, C07F7/16 or C07F7/20
    • C07F7/122Preparation or treatment not provided for in C07F7/14, C07F7/16 or C07F7/20 by reactions involving the formation of Si-C linkages
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B33/00Silicon; Compounds thereof
    • C01B33/08Compounds containing halogen
    • C01B33/107Halogenated silanes
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】固体一酸化珪素と芳香族ハロゲン化物との反応
によりシランを製造する方法を提供する。 【構成】固体一酸化珪素を、一酸化珪素のシランへの転
化率を増加できるような、そして部分的にはアリールシ
ラン生成物に選択できるような触媒の存在下、芳香族ハ
ロゲン化物と反応させ一般式HaRbSiX4−a−b
のシラン(ここで、XはハロゲンそしてRはアリール基
から成る群から選ばれたものでありaは0から4の整
数、bは0から4の整数、a+bは0から4の整数であ
る。)を生成すること、を含むシランの製造方法。その
際任意に固体一酸化珪素を不活性雰囲気下で加熱する活
性化工程を含む。この工程はアリールシラン生成物への
転化率及び選択性を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は触媒の存在下、固体一酸
化珪素を芳香族ハロゲン化物と反応させてシランを製造
する方法に関する。この触媒は一酸化珪素の転化率を高
めることができ、またこの方法の生成物の選択性を変え
ることができる。不活性雰囲気中で固体一酸化珪素を加
熱することを含む活性化工程によって、生成物の選択性
を更に変えることができる。
【0002】
【従来の技術】1940年代ロコォー及び彼の共同研究
者によって初めて明らかにされたように、シランは、主
として金属珪素を有機ハロゲン化物又はハロゲン化水素
と直接反応させて生成される。この方法における費用の
大部分は、原料として使用される金属珪素の値段によ
る。金属珪素は、代表的には二酸化珪素の炭素熱還元
(carbothermic reduction)によって、電気アーク炉内
で生産される。この方法は高温度と高エネルギー消費を
要し、金属珪素の費用にも反映される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一酸化珪素はシリコン
より低い温度で製造されることができ、従ってシランの
生産に対しより安価な原料として用いられる。本発明
は、潜在的により安価な固体一酸化珪素を芳香族ハロゲ
ン化物と反応させてシラン、特にアリールシランを生産
することのできる方法を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、固体一酸化珪
素を芳香族ハロゲン化物と反応させてシランを製造する
方法を提供する。固体一酸化珪素は、一酸化珪素のシラ
ンへの転化率を向上し、そしてアリールシラン生成物へ
の部分的に選択することのできる触媒の存在下、芳香族
ハロゲン化物と反応させる。本願方法は、固体一酸化珪
素を不活性雰囲気中で加熱して、活性化する活性化工程
を用いても良い。固体一酸化珪素の活性化は、アリール
シラン生成物の製造方法に対し、珪素の転化率及び選択
性を増加することができる。
【0005】固体一酸化珪素と芳香族ハロゲン化物との
反応によりシランを製造する方法を次に示す。この方法
は、(A)固体一酸化珪素、一般式RXの芳香族ハロゲ
ン化物(ここで、XはハロゲンそしてRはアリール基か
ら成る群から選ばれたものである)、及び固体一酸化珪
素と芳香族ハロゲン化物との反応を効果的に促進する触
媒を、200℃から1200℃の反応温度で反応させ、
そして(B)一般式H a b SiX4-a-b (ここで、a
は0から4の整数、bは0から4の整数、a+bは0か
ら4の整数そしてR及びXはすでに述べたとおりであ
る。)のシランを形成することを包含する。
【0006】固体一酸化珪素、芳香族ハロゲン化物及び
触媒の接触反応は、粒形固体と気体とが効率良く接触す
る標準的な反応器の中で、効果的に行うことができる。
この製造方法は、例えば固定床反応器、攪拌床反応器、
振動床反応器又は流動床反応器の中で行うことができ
る。
【0007】固体一酸化珪素は本発明方法において絶対
的な原料ではない。しかしながら、炭素熱還元によって
二酸化珪素から得た固体一酸化珪素は好ましい原料であ
って、これを原料とすることは、二酸化珪素を完全に還
元して珪素に要するための実質的なエネルギーの節約に
もなる。
【0008】固体一酸化珪素は、例えばチップ、フレー
ク、粒末又は顆粒の如き任意の便宜な粒形とすることが
できる。有用な粒形の大きさの範囲は、約0.5ミクロ
ンから120メッシである。好ましい粒形の大きさの範
囲は、約2ミクロンから約320メッシである。ここで
“約”という言葉を用いたが、これは類似した粒子の大
きさであって、一酸化珪素の匹敵する転化率と生成物の
類似した選択性を与えることを意味する。
【0009】一般に、固体一酸化珪素の粒子の大きさが
小さければ、一酸化珪素のシランでの転化率はより高く
なる。この粒子の大きさの小さい方の範囲では、粒形の
一酸化珪素を効率良く生成し、そして取扱うには主とし
て限界である。この範囲より大きい一酸化珪素の粒形で
は、本発明方法を行うには、しかしながら一酸化珪素の
シランでの転化率は減少する。
【0010】固体一酸化珪素を一般式RXの芳香族ハロ
ゲン化物と接触する(ここで、Xはハロゲンでありそし
てRはアリール基から成る群から選ばれたものであ
る。)。アリール基は、例えばフェニル基、トリル基、
キシリル基及びナフチル基であることができる。好まし
いアリール基はフェニル基である。ハロゲンXは、例え
ば臭素、塩素、弗素又は沃素である。好ましいハロゲン
は塩素である。好ましい芳香族ハロゲン化物はクロロベ
ンゼンである。
【0011】一酸化珪素及び芳香族ハロゲン化物は、こ
の両者の反応を促進する効果的な触媒の存在下で、接触
される。ここで効果的にとは、化学元素及びこれらから
成る化合物が芳香族ハロゲン化物の存在下、一酸化珪素
のシランへの転化が増加し、転化率の増加又はシラン生
成物の分布が改善されたことを意味する。この指摘した
効果は、触媒による効果の表示とみなすことができる。
【0012】本願方法において効果ある触媒としての物
質は、次に示す群から成るものから選ばれる金属及び金
属化合物である。アルミニウム及びアルミニウム化合
物、アンチモン及びアンチモン化合物、銅及び銅化合
物、カドミウム及びカドミウム化合物、鉄及び鉄の無機
化合物、マンガン及びマンガン化合物、水銀及び水銀化
合物、ニッケル及びニッケル化合物、銀及び銀化合物、
錫及び錫化合物、亜鉛及び亜鉛化合物、燐、金属燐、金
属燐の合金並びにこれらの混合物である。
【0013】好ましいものは、アルミニウム及びアルミ
ニウム化合物、銅及び銅化合物、銀及び銀化合物、錫及
び錫化合物、亜鉛及び亜鉛化合物、並びにこれらの混合
物から成る群から選ばれた触媒である。より好ましいも
のは、Al,AgCl,CuCl及びこれらの混合物か
ら成る群から選ばれた触媒である。一酸化珪素及び触媒
成分における金属及び金属化合物の最終濃度が、15か
ら25重量%のCuCl,1500から1800ppm の
Al及び5から10重量%のAgClとなる混合物であ
る触媒が、より好ましい。
【0014】通常の触媒の濃度は、触媒及び一酸化珪素
の両者の重量の3から50重量%である。この範囲より
少ない触媒を用いると、一酸化珪素の転化率は減少す
る。この範囲より多く触媒を用いると、一酸化珪素の転
化率は増加するが、しかしながらアリールハロシランの
選択性は減少する。
【0015】好ましい触媒の濃度は、触媒と一酸化珪素
の両者の重量に対し、10から40重量%である。触媒
は、例えば粉末、顆粒、フレーク又はチップの如き任意
の便宜な形体であることができる。この混合物は、粒子
状物質を標準的な手段で混合することによって形成する
ことができる。最善の結果のためには、触媒は粒子状一
酸化珪素と十分に均一に分散されているのが好ましい。
【0016】固体一酸化珪素のシランへの転化率の増加
は、芳香族シラン生産物の形成のための選択性の増加と
同様、一酸化珪素の加熱活性によって効果を上げること
ができる。一酸化珪素と触媒を活性化工程の前に混ぜ合
せるか、又は一酸化珪素を初めに活性化し、次いで触媒
と混ぜ合せる。他方、一酸化珪素をその生産の課程で活
性化しても良い。好ましい活性化処方は、活性化工程の
前に一酸化珪素と触媒とを混ぜ合せるのが良い。
【0017】固体一酸化珪素は粒子状の形体で、不活性
雰囲気中50℃から1200℃の活性化温度で加熱して
活性化される。好ましい活性化温度の範囲は、約300
℃から約1100℃である。ここで“約”ということ
は、類似した温度であって、この類似した製造条件のも
とで匹敵する一酸化珪素転化率及び目的物の選択性を与
えることを意味する。
【0018】一般に、活性化温度の範囲が50℃から1
200℃である場合には、活性化時間が0.5から20
時間であるのが好ましい。活性化温度範囲が200℃か
ら1200℃である場合には、活性化時間が1から20
時間であるのが好ましい。活性化温度範囲が300℃か
ら1100℃である場合には、活性化時間が10から1
8時間であるのがより好ましい。
【0019】一酸化珪素は、酸素を除いた雰囲気中で活
性化される。代表的には、一酸化珪素は、芳香族ハロゲ
ン化物と接触を行う反応器において活性化される。この
反応器は、例えば真空によって又は不活性パージガスに
よって、酸素を除くことができる。パージガスは固体一
酸化珪素に不活性であれば、いかなる気体であっても良
い。パージガスの例としては、アルゴン、ヘリウム、ク
リプトン、ネオン及び窒素である。ヘリウム及び窒素が
パージに好ましい気体である。
【0020】活性化され又はされていない一酸化珪素
は、触媒及び芳香族ハロゲン化物と200℃から120
0℃の温度で接触し、シラン生産物を生成する。好まし
い反応温度は約400℃から500℃である。ここで
“約”ということは、類似の温度及び反応条件のもとで
匹敵するような結果を与えることを意味する。
【0021】好ましい反応条件は、芳香族ハロゲン化物
の気体を、触媒と混ぜ合せた粒子状一酸化珪素の反応床
に、シラン生成物を生成するのに十分な割合で通すこと
である。一酸化珪素と芳香族ハロゲン化物との好適な反
応時間は、一酸化珪素の活性化された条件、触媒の種
類、反応温度、芳香族ハライドの濃度及び一酸化珪素の
所望の転化率に依頼して定まる。一般に、約4時間から
50時間の間の反応時間が望ましい。反応時間が短かい
と、一酸化珪素の転化が減少する。反応器中の一酸化硅
素の連続して存在することに依存するが、反応時間が長
いと優利である。
【0022】シラン生成物は過剰の芳香族ハロゲン化物
と同様、例えばコールドトラップの如き通常の装置によ
って回収される。望むならば、過剰の芳香族ハロゲン化
物を回収し、そして工程に再循環することができる。シ
ラン生成物は、クロマトグラフィー又は蒸留の如き通常
の手段によって更に分離しても良い。
【0023】上述した方法において、恰も一酸化珪素
は、反応性珪素及び不活性二酸化珪素の等量混合物であ
るかの如く、固体一酸化珪素は芳香族ハロゲン化物と反
応する。従って、一酸化珪素の反応性部分は、固体の約
31.85重量%である。本願方法での滞留床におい
て、加熱活性化によって再度活性化されることができ、
そして珪素の転化が更に行われる。
【0024】更に、二酸化珪素と同様に未反応珪素は回
収され、そして例えば金属珪素及び一酸化珪素を製造す
るための供給物として再循環することができる。未反応
二酸化珪素もまた充填剤として、又は補強剤として使用
しても良い。未反応二酸化珪素は、例えばシリコン乳濁
液の充填剤として、又はシリコンエラストマーの充填剤
及び補強剤として使用しても良い。
【0025】本発明方法によって製造することのできる
シラン生成物は、例えばシラン(SiH4 )、並びにモ
ノ−、ジ−、トリ−及びテトラ−ハロシランであって、
ここでのハロゲン化物は塩化物、臭化物、沃化物又は弗
化物である。ハロシランは、例えば、テトラクロロシラ
ン、トリクロロシラン、ジクロロシラン、クロロシラ
ン、テトラブロモシラン、トリブロモシラン、テトラフ
ルオロシラン、トリフルオロシラン及びこれらの混合物
である。
【0026】本発明によって製造することのできるシラ
ンは、アリールシランが含まれる。アリールシランは、
モノ−、ジ−、トリ−及びテトラ−アリールシランであ
り、ここでのアリール基Rは芳香族基である。この基R
は、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、又はナ
フチル基である。アリールシランは、例えばフェニルシ
ラン、ジフェニルシラン、トリフェニルシラン、テトラ
フェニルシラン、トリルシラン、ジトリルシラン、キシ
リルシラン、ナフチルシラン及びこれらの混合物であ
る。
【0027】本発明によって製造することのできるシラ
ンは、アリールハロシランが含まれる。このアリールハ
ロシランは、例えばフェニルクロロシラン、フェニルジ
クロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、トリフェニ
ルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、フェニル
ブロモシラン、フェニルジブロモシラン、ジフェニルジ
ブロモシラン、フェニルトリブロモシラン、フェニルヨ
ードシラン、フェニルジヨードシラン、フェニルフルオ
ロシラン、フェニルジフルオロシラン、ジフェニルジフ
ルオロシラン、フェニルトリフルオロシラン、トリルク
ロロシラン、トリルジクロロシラン、ジトリルジクロロ
シラン、トリルトリクロロシラン、トリルブロモシラ
ン、トリルジブロモシラン、ジトリルジブロモシラン、
トリルトリブロモシラン、トリルヨードシラン、トリル
ジヨードシラン、トリルフルオロシラン、トリルジフル
オロシラン、ジトリルジフルオロシラン、トリルトリフ
ルオロシラン、キシリルクロロシラン、キシリルジクロ
ロシラン、キシリルブロモシラン、キシリルジブロモシ
ラン、キシリルヨードシラン、キシリルフルオロシラ
ン、キシリルジフルオロシラン、ナフチルクロロシラ
ン、ナフチルジクロロシラン、ナフチルブロモシラン、
ナフチルフルオロシラン、及びこれらの混合物である。
【0028】本発明方法によって製造される好ましいシ
ランは、フェニルトリクロロシラン及びジフェニルジク
ロロシランである。
【0029】
【実施例】次に示す実施例において、特別に明示しない
限り、すべての単位は、触媒及び一酸化珪素の両者の全
重量に対して、ppm(百万についての部)及び重量%であ
る。
【0030】 種々の金属触媒の存在下、固体一酸化珪素(SiO)と
クロロベンゼン(PhCl)との反応で、生成物の分布
及び一酸化珪素の転化率について、固定床反応器の中で
評価を行った。触媒反応の前に、固体一酸化珪素の加熱
活性の効果についても、また研究してみた。
【0031】固定床反応器は、1インチの外径を有する
垂直型の石英管から成るものである。この石英管は、中
間部分において、石英ウールプラグを有し粒子状床を保
持している。反応器を管状炉の中で加熱した。供給ガス
は反応器の頂部から導入し、そして固定床を通して下部
に流入した。シラン生成物及び未反応供給物を、反応器
の出口に設けた氷水で冷却したコールドトラップに回収
した。コールドトラップ内の内容物はガスクロマトグラ
フィーによって分析した。
【0032】各実験において、粒状の一酸化珪素は、セ
ラク社(ミルウォーキ、ウイスコンシン州)から入手し
た名目約99.99%の純度のものを用いた。一酸化珪
素及び触媒の混合物の全体量15グラムを反応器に入
れ、反応床を形成した。触媒混合物として使用した金属
及び金属化合物を表に示した。
【0033】錫触媒は、ベルモント社(ブルックリン、
ニューヨーク)から入手した粒子の大きさ93から98
メッシュの等級M#100の粉末である。黄銅触媒は、
米国ブロンズ社(フレミントン、ニュージャージ州)か
ら入手したB−126とされる黄銅粉末である。アルミ
ニウム触媒は、アルカン社(ユニオン、ニュージャージ
州)から入手した20から34ミクロンの粒子の大きさ
の等級44の粉末である。
【0034】CuCl触媒は、カラブリアン社(ヒュー
ストン、テキサス州)から入手したタイプIIの塩化第一
銅粉末である。ZnCl2 触媒は、マリンクロッド社
(ヒューストン、テキサス州)から入手した分析用粒状
塩化亜鉛である。CdCl2 触媒は、セラク社(ミルウ
ォーキー、ウイスコンシン州)から入手した名目99.
9%の純度の粒形80メッシ以下の塩化カドミウム粉末
である。
【0035】AgCl触媒は、セラク社から入手した名
目99.9%純度の粒形100メッシ以下の塩化銀粉末
である。銅及びその燐合金(Cu+P)も使用した。各
実験で用いた触媒組成物を表に示した。
【0036】触媒と混ぜ合せた一酸化珪素は、反応床を
通して15時間、1分間に10立方糎の割合でヘリウム
を流して活性化した。第1回から第3回までの実験で
は、反応体混合物は、330℃の活性化温度において活
性化し、第4回及び第5回の実験では、反応体混合物は
1050℃の活性化温度において活性化した。
【0037】一酸化珪素及び触媒の混合物を活性化した
後、クロロベンゼンを蒸撥させた気体(99.9%の分
析用試薬のクロロベンゼンであって、マリンクロッド社
から入手した)を、反応床を通し1時間に2.2グラム
の割合で流した。各反応体は表に示すように、各反応温
度において21時間実験を行った。
【0038】各実験から得られたシラン生成物の分布を
表に示す。反応体混合物を活性化した温度、及び反応を
行った温度を、それぞれ活性化温度(℃)及び反応温度
(℃)という表示のもとで表に示した。
【0039】Sn(ppm) ,Brass(ppm) ,Al(pp
m) 、及びCu+P(ppm) は、錫、黄銅、アルミニウム
及び銅−燐合金の触媒の量をそれぞれ示すもので、各実
験に使用された一酸化珪素及び触媒混合物の全体量に対
して、パートパーミリオン(ppm) の単位である。CuC
l(wt%),ZnCl2 (wt%),CdCl2 (wt%)
及びAgCl(wt%)は、塩化第一銅、塩化亜鉛、塩化
カドミウム及び塩化銀の触媒の量をそれぞれ示すもの
で、各実験に使用された一酸化珪素と触媒の全体量に対
しての重量%である。
【0040】全体(wt%)の表示は、反応床内の触媒の
全体の濃度を示すもので、一酸化珪素と触媒との混合物
の全体量の重量%である。HSiCl3 (wt%),Si
Cl 4 (wt%),PhSiCl3 (wt%)、及びPh2
SiCl2 (wt%) は、それぞれ本願方法によって製
造されたトリクロロシラン、テトラクロロシラン、フェ
ニルトリクロロシラン及びジフェニルジクロロシランの
量を示す。
【0041】シランに対する使用した珪素の転化率“S
i転化率(%)”を計算した。本願方法において、固体
一酸化珪素は、恰も反応性シリコン及び不活性二酸化珪
素の等量混合物の如きであるように反応した。従って、
一酸化珪素の反応性部分は固体の31.85重量%であ
る。
【0042】このような理由から、固体一酸化珪素の転
化率は、シラン生成物に転化した有効珪素の百分率とし
て表わされる。転化率の値は次の如く計算される。 Si転化率(%)=100×〔生成物中の珪素(g)/
(0.3185×反応器に加えた一酸化珪素(g))〕
【0043】反応による生成物の選択性は、クロマトグ
ラフ分析により、全体の生成量のパーセントに対し各シ
ラン生成物の量の割合から直接に計算した。即ち、選択
率(wt%)=100×(得られた各生成物(g)/(全
シラン生成物(g))。
【0044】
【表1】
【0045】表に示されたデータは、固体一酸化珪素と
芳香族ハロゲン化物とが反応してシランを生成するのに
使用された種々の触媒成分についてである。表に示され
た結果は、フェニルクロロシラン生成物のより高い選択
性は反応体を加熱活性化した場合に得られることを示し
ている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 27/138 C01B 33/04 6971−4G C07F 7/12 H 8018−4H // C07B 61/00 300 (72)発明者 チヤールズ スペンサー クイビラ アメリカ合衆国,ケンタツキー,ラグレイ ンジ,レイクウツド ドライブ 205,ア パートメント 11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)固体一酸化珪素、一般式RXの芳
    香族ハロゲン化物(ここで、XはハロゲンそしてRはア
    リール基から成る群から選ばれたものである。)、及び
    固体一酸化珪素と芳香族ハロゲン化物との反応を促進す
    るのに効果的な触媒を、200℃から1200℃の反応
    温度で接触すること、並びに(B)一般式Ha b Si
    4-a-b のシラン(ここで、aは0から4の整数、bは
    0から4の整数、a+bは0から4の整数、そしてRと
    Xはすでに述べたとおりである。)を生成すること、を
    含むシランの製造方法。
  2. 【請求項2】 芳香族ハロゲン化物と接触する前に、一
    酸化珪素と触媒とを不活性雰囲気中、200℃から12
    00℃の活性化温度において、1時間から20時間加熱
    活性化を更に行うことを含む請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 芳香族ハロゲン化物と接触する前に、流
    れの端部に存在する未反応一酸化珪素及び触媒を不活性
    雰囲気中、200℃から1200℃の活性化温度におい
    て、1時間から20時間加熱して活性化を行う請求項1
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 触媒及び芳香族ハロゲン化物を接触する
    前に、一酸化珪素を不活性雰囲気中、200℃から12
    00℃の活性化温度において、1時間から20時間加熱
    活性化を更に行うことを含む請求項1記載の方法。
JP4115090A 1991-05-15 1992-05-08 固体一酸化珪素と芳香族ハロゲン化物との反応によるシラン生成物の製造法 Pending JPH05147919A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US700277 1991-05-15
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