JPH0514784Y2

JPH0514784Y2 -

Info

Publication number: JPH0514784Y2
Application number: JP1988018872U
Authority: JP
Priority date: 1988-02-16
Filing date: 1988-02-16
Publication date: 1993-04-20
Anticipated expiration: 2003-02-16
Also published as: JPH01125077U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は、防虫剤や防湿剤等を、洋服ダンスな
どに吊り下げておくための薬剤保持具に関する。

［従来の技術］従来、例えば洋服ダンス等には、防虫や防湿な
どの目的で防虫剤や防湿剤等が入れられており、
通常はそれらの薬剤はプラスチツク等の容器に入
れられて、ハンガーバーに架けられていた。

［考案が解決しようとする問題点］ところが、この様なプラスチツク等の容器に薬
剤を入れて洋服ダンスに架けると、洋服とプラス
チツクの容器とでは違和感があり、洋服を掛けた
り、取り出したりする際に、気持ちよく整理がで
きなかつた。

本考案は、この様な問題点を解決することを目
的とする。

［問題点を解決するための手段］前記目的を達成するためになされた本考案は、
衣服に模造されて通常の衣服の様に衣服用ハンガ
ーに架けられる装飾品を備えるとともに、該装飾
品の内側に通気性の部材で覆つた薬剤を装着した
ことを特徴とする薬剤保持具を要旨とする。

尚、この装飾品の内側とは、後述する図１〜図
５から明かな様に、装飾品を構成する布等の部材
で覆われる内部という意味である。

ここで装飾品は、例えば不織布やペーパータオ
ル等の通気性を有するシート状の素材で形成され
ていることが望ましい。

又、その装飾品の形状としては、吊してある衣
服に模した例えばベストやＴシヤツやドレス等を
採用することができる。また、その装飾品を掛け
るハンガーとしては、通常の衣服を掛けるプラス
チツクや木製のハンガー以外にも、薬剤保持具を
吊すだけの強度を持つた紙製のものであつてもよ
い。更に、薬剤保持具は衣服用ハンガーに着脱自
在に取り付けてもよく、固着して取り付けてもよ
い。

又、上記薬剤とは、例えば防臭剤、脱臭剤、乾
燥剤、芳香剤又は防虫剤が使用できる。

［作用］本考案の薬剤保持具は、薬剤を通気性の部材で
覆つて装飾品の内側に装着しているので、薬剤が
発散する性質である場合は、通気性部材を通つて
周囲に発散し易い。又、薬剤が空中の水分や臭い
の成分等を吸収する性質である場合は、通気性の
部材を通してそれらの成分が薬剤に到達し易い。
従つて、効果的に防虫や防湿等の目的を達成する
ことができる。また、本願考案の薬品保持具は、
衣服に模造した装飾品であり、しかも通常の衣服
の様にハンガーを覆つて衣服用ハンガーに架ける
ことができる。

従つて、この薬剤保持具を洋服ダンス内等に配
置したとしても、同じ様な洋服が並べられている
様に見えるので、何等違和感がなく、洋服ダンス
等の内部がきれいに整頓できる。また、それによ
つて、洋服の整理や出し入れが楽しくなる。

特に、衣服の販売を目的として、多数の衣服が
シヨーケース等にかけてある場合には、防虫剤が
そのまま吊り下げてあると、非常に違和感があ
り、イメージがダウンして、販売にも大きな影響
があるが、本願考案の薬剤保持具は、衣服に模造
してあるので、この様な違和感は全くない。

また、この薬剤保持具は、衣類に模造したもの
であり、従来の様に洋服ダンス等のハンガーバー
やハンガーのズボン吊り下げ棒に吊り下げるもの
ではないので、衣服の出し入れの際に邪魔になる
ことがない。

つまり、ハンガーバーにかけるタイプの防虫剤
等では、洋服ダンスにかけられた衣服を左右に分
けて洋服をかける際に、防虫剤はまん中にかかつ
たままなので、衣服をかける邪魔になつてしま
う。また、ハンガーのズボン吊り下げ棒に吊り下
げるタイプの防虫剤では、ハンガーが露出してか
かつている状態なので、架けようとする衣服がハ
ンガーに引つかかつて、衣服をかける邪魔になる
が、本願考案ではその様なことはない。

しかも、この薬剤保持具は、通常の衣服の様に
衣服用ハンガーに架けられるものなので、衣服を
出し入れしても、ほとんど落下する恐れはない。

つまり、従来のハンガーバーにかけるタイプの
防虫剤等では、衣服を洋服ダンスにかける場合
に、ハンガーの頭の係止部分に弾き飛ばされて落
下し易いし、また、ハンガーのズボン吊り下げ棒
に吊り下げるタイプの防虫剤では、軽量なハンガ
ーがそのまま露出した状態なので、衣服をかける
際に引つかかつたり或は弾き飛ばされてたりして
落下し易いが、本願考案ではその様なことはな
い。

［実施例］以下に本考案の実施例を図面と共に説明する。

第１図は本考案の第１実施例の薬剤保持具２を
示している。この薬剤保持具２は、通気性を有す
る不織布を用いて、ダブルのベストに模造したも
のであり、その正面には襟４やボタン６，８が取
り付けられている。一方、第２図に示すように、
この薬剤保持具２の背面には横長の袋１０が三段
に設けられており、その袋１０は薬剤保持具２の
横巾に合わせて、上方に行くに従つて長くなつて
いる。そしてこの袋１０には、乾燥剤１２のシリ
カゲルが充填されている。

また、この薬剤保持具２の内側（第１図）に
は、丈夫なボール紙製のハンガー１４が入れられ
ており、ハンガー１４の上部が薬剤保持具２の上
部の襟口１６を通して、外側に張り出している。
このハンガー１４の上部のフツク部１８は、第３
図に示すように、逆しの字型に形成されていて、
その先端２０及び基部２２にはマジツクテープ２
４，２６が取り付けられている。そして二つのマ
ジツクテープ２４，２６を連結用のマジツクテー
プ２８がつないでいる。

そして、薬剤保持具２を使用する場合には、連
結用のマジツクテープ２８を基部２２に設けられ
たマジツクテープ２６から剥して、フツク部１８
を図示しない洋服ダンス等のハンガーバーに架
け、再び連結用のマジツクテープ２８と基部２２
のマジツクテープ２６とを密着させればよい。

従つて、上記構成の薬剤保持具２を洋服ダンス
に架けておいても違和感がなく、楽しく洋服の整
理ができる。また薬剤保持具２の素材が通気性を
有するので、水分は容易に、乾燥剤１２のシリカ
ゲルに吸収され、洋服ダンス内が湿気を帯びるこ
とがない。また、ハンガー１４の先端２０と基部
２２がマジツクテープ２８で連結されているの
で、ハンガーバーから外れにくく、かつ丈夫であ
るという利点がある。従つて、洋服を出し入れす
る際にも破れにくく、万一破れた場合にも、通常
のハンガーを用いて再び洋服ダンスの中に架ける
ことができる。

尚、薬剤保持具２の素材としては、通気性を有
するものなら何でもよく、ペーパータオルや和紙
の様な紙製のものや、木綿や化繊等の布製のもの
等が利用できる。また、薬剤保持具２の全体が通
気性を有する素材である必要はなく、少なくとも
薬剤を包んでいる部分が通気性を有していればよ
い。また、保持する薬剤も同一である必要はな
く、例えば乾燥剤１２と芳香剤を異なる袋にいれ
て、保持しても良い。更に、他の薬剤としては、
防臭剤、脱臭剤、又は防虫剤等を使用してもよ
い。

次に、第２実施例の薬剤保持具３０について、
第４図に基づいて説明する。図の薬剤保持具３０
は、木綿を素材としてＴシヤツの形状に模造して
あり、通常のＴシヤツと同じ寸法に形成してあ
る。そして、第１実施例と同様に、胴体３２の一
部分に設けられた袋３４には、芳香剤３６が充填
されている。この様な薬剤保持具３０は、襟口３
８や胴回り４０が、通常のハンガー４２を通しや
すいように、大きめに作られている。

この薬剤保持具３０は、素材及び寸法とも実際
に用いられるＴシヤツと同一なので、洋服ダンス
等に架けておいても全く違和感がない。

次に、第３実施例の薬剤保持具５０について、
第３図に基づいて説明する。図の第３実施例の薬
剤保持具５０は、パーテイ用のドレスに模造され
たものであり、通常のハンガー５２に架け易いよ
う襟口５４や袖口５６が大きく取つてある。尚、
芳香剤を入れた袋５８は、目だたないように胸元
の飾り６０の裏に取り付けてある。

これらの薬剤保持具２，３０，５０は、衣服に
模造してあるので、洋服ダンスに限らず、通常の
部屋に架けても何等違和感がない。また、衣服を
かける際に邪魔になることもなく、しかも、乾燥
剤や芳香剤等の効果を発揮することができ、生活
環境が快適になる。

以上本考案の各実施例について説明したが、本
考案はこのような実施例に何等限定されることな
く、本考案の要旨を逸脱しない範囲において、
種々なる態様で実施しえることは勿論である。

［考案の効果］以上詳述したように、本考案の薬剤保持具によ
れば、衣服用ハンガに架けられ、かつ衣服や動植
物に模造した装飾品の内側に、通気性の部材で覆
つた薬剤を装着している。

また、この薬剤保持具は、衣類に模造したもの
であり、従来の様にハンガーバーやハンガーのズ
ボン吊り下げ棒に吊り下げるものではないので、
衣服の出し入れの際に邪魔になることがない。

しかも、この薬剤保持具は、通常の衣服の様に
衣服ハンガーに架けられるので、衣服を出し入れ
しても、ほとんど落下する恐れはない。また、保
持された薬剤は通気性を有する部材で覆われてい
るので、薬剤の効果を十分に発揮することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１実施例の薬剤保持具の説明図、第
２図はその薬剤保持具の背面を示す説明図、第３
図はそのフツク部を拡大して示す斜視図、第４図
は第２実施例の薬剤保持具を示す一部破断斜視
図、第５図は第３実施例を示す斜視図である。２，３０，５０……薬剤保持具、１０，３４，
５８……袋、１２……乾燥剤、４４，３６……芳
香剤。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

衣服に模造されて通常の衣服の様に衣服用ハン
ガーに架けられる装飾品を備えるとともに、該装
飾品の内側に通気性の部材で覆つた薬剤を装着し
たことを特徴とする薬剤保持具。