JPH0514782Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業状の利用分野） 本考案は投げ釣り用浮きの改良に関するもので
ある。

（従来技術） 従来、磯や波止で投げ釣りに使用される投げ釣
り用浮きは、浮き本体をバルサ材等等の軽量部材
で円筒形に形成され、浮き本体の下端部に道糸に
連結される連結具を設けた形状になつている。

（考案が解決しようとする問題点） 上記のように構成された投げ釣り用浮きは、餌
を掛けた針部分を飛ばす時に、餌部分とともに浮
きが回転しながら飛翔するため、リールから繰り
出された道糸が浮き本体に絡み付き、これが抵抗
となつて、餌部分を所望するポイントに投擲する
ことが出来なくなつてしまうという問題があつ
た。

そこで、こうした問題を解決するために例えば
実開昭60−144871号公報に示すように、短寸の筒
部材の周面部分に整流用羽根を取付けこの筒部材
をフロート本体に固定し、この整流用羽根で浮き
が回転するのを防止するようにしたものが知られ
ている。

ところが、こうしたものでは短寸の筒部材の周
面部分に整流用羽根を取付ける工程、整流用羽根
を取りつけた筒部材をフロート本体に取りつける
工程等が余分に必要となり生産性が悪く、高価に
成つてしまうと言う問題があつた。

更に、整流用羽根がフロート本体から突出した
状態になるのでこれを釣り場に持つていく時に整
流用羽根が歪んでしまつたり、破損してしまうと
言う問題もあつた。

本考案は上記問題点に鑑み提案されたもので、
投擲する時に道糸が浮き本体に絡み付かないよう
にした浮きを安価に提供出来るとともに、搬送時
にも整流用羽根が傷み難いようにすることを目的
とするものである。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するために本考案に係る投げ釣
り用浮きは、略円柱状に形成された浮き本体の下
端部に道糸に連結される連結具を設けるととも
に、浮き本体の少なくとも一部分の周面部分を浮
き本体の長手方向に切削して整流用羽根を形成し
たことを特徴とするものである。

（作用） 先ず、略円柱状に形成された浮き本体の一部分
の周面部分を浮き本体の長手方向に切削し、残余
部分で整流用羽根を形成する。

次に、竿を振り下ろして餌部分を所望するポイ
ントに飛ばす時、餌部分に先導された状態で浮き
も飛翔する。

この時、浮き本体部分に形成された整流用羽根
により浮きが回転することなく飛翔して行くので
道糸が浮きに絡み付くことがなく、餌部分を所望
するポイントに飛ばすことが出来るのである。

（実施例） 以下、本考案に係る投げ釣り用浮きの実施例を
図面に基づいて説明する。

第１図乃至第３図に示すように本実施例に係る
投げ釣り用浮き１は、発泡スチロールで略筒状に
形成された浮き本体部分２と、浮き本体部分２の
下端部に図外の道糸に連結される環状の撚り戻し
金具（連結具）３とを備えてなる。

浮き本体部分２は、下半部２ｂが黒色に着色さ
れ、上半部２ａが螢光色の朱色に色分けされると
ともに、浮き本体部分２の上半部２ａと下半部２
ｂのそれぞれには整流用羽根４，５が形成されて
いる。

浮き本体部分２の上半部２ａに形成された整流
用羽根４は、浮き本体部分２の周面の３等分箇所
を上半部２ａの長手方向の略全域に亙つて切削し
て当該部分を凹入形成することにより、浮き１の
軸心から周囲に放射状に拡がる３枚の羽根状に形
成されている。

また、浮き本体部分２の下半部２ｂに形成され
る整流用羽根５は、浮き本体部分２の周面の３等
分箇所を下端部から下半部２ｂの略4/5に亙つて
凹入して形成されている。

上記のように形成された投げ釣り用浮き１の使
用時の作用を次に説明する。

先ず、浮き本体部分２が入る内径のケースに入
れて投げ釣り用浮き１を釣り場に持つて行くので
あるが、整流用羽根５部分が浮き本体部分２寄り
突出していないため、整流用羽根５部分がねじれ
たり、折れたりすることがないのである。

次に、投げ釣り用浮き１の下端部の環状の撚り
戻し金具３に道糸を挿通し、針に餌をつけた後、
竿を振り下ろして餌部分を所望するポイントに飛
ばす時、浮き１も飛翔する。

この時、浮き本体部分２に形成された整流用羽
根４，５が風を切り、浮き１が回転するのを防止
する。

したがつて、道糸が浮きに絡み付くことがな
く、餌部分を所望するポイントに飛ばすことがで
きるのである。

尚、第４図及び第５図は夫々浮き本体部分２の
下半部２ｂに形成される整流用羽根５の変形例を
示すもので、第４図のものは整流用羽根５を下端
部から凡そ1/2位迄凹入形成するようにしたもの
である。

第５図に示すものは、整流用羽根５を下端部か
ら凡そ1/4位迄凹入形成するようにしたものであ
る。

（考案の効果） 以上に説明したように本考案に依れば、浮き本
体部分に形成された整流用羽根により浮きが回転
することなく飛翔して行くので、浮きに道糸が絡
むことが無い。

これにより、餌部分を所望するポイントに投げ
込むことが出来、充分な釣り効果を上げることが
出来るという利点がある。

また、整流用羽根が略円柱状に形成された浮き
本体の一部分の周面部分を浮き本体の長手方向に
切削し、残余部分で形成されているので、整流用
羽根が浮き本体からは突出することが無い。これ
により、浮きの搬送時にも整流用羽根が捩じれた
り折れたりすることが無く、整流用羽根の整流効
果を充分に発揮させることが出来ると言う利点が
ある。

加えて、略円柱状に形成された浮き本体の一部
分の周面部分を浮き本体の長手方向に切削して整
流用羽根を形成するので、従来のように別体で形
成した整流用羽根を取りつけるものに較べて簡単
に製造することが出来、生産性を大幅に向上でき
る出来るとともに、安価に実施することが出来る
と言う利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
投げ釣り用浮きの斜視図、第２図は平面図、第３
図は底面図、第４図及び第５図は夫々整流用羽根
の変形例を示す第１図相当図である。 １……投げ釣り用浮き、２……浮き本体、３…
…連結具、４，５……整流用羽根。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 略円柱状に形成された浮き本体の下端部に道糸
   に連結される連結具を設けるとともに、浮き本体
   の少なくとも一部分の周面部分を浮き本体の長手
   方向に切削して整流用羽根を形成したことを特徴
   とする投げ釣り用浮き。