JPH0432910Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、草刈機の回転駆動軸の先端部に取付
けられ、ナイロンなどの合成樹脂製のコードを半
径方向外方に繰出すとともに高速回転させ、コー
ドをカツターとして草を刈る草刈機のカツターヘ
ツドに関する。

従来の技術 従来の前記したような草刈機のカツターヘツド
は、カツターとしてのコードが損耗したときにコ
ードをヘツドから自動的に外部へ繰出すために複
雑な構造としたものであるが、一般的には手作業
によりヘツド底面の締着ナツトを緩め、ヘツド内
に巻かれているコードを引出し、再びナツトを締
付けるという操作を必要とし、これはかなり手間
のかかる作業であつた。

考案が解決しようとする問題点 そこで本考案は、コードの繰出しを容易に行う
ことができ、かつ部品点数を減らして構造を簡単
化した草刈機のカツターヘツドを提供することを
目的とする。

問題点を解決するための手段 即ち、本考案による草刈機のカツターヘツド
は、草刈機の回転駆動軸に取付けられるボス部分
と、該ボス部分と同心状に、かつ、一体に形成さ
れた円板部分と、該円板部分の軸線方向にあつて
前記ボス部分と反対側に一体に形成され、かつ、
カツターコードを巻回したコード巻回部分と、該
コード巻回部分の軸線方向外方端に一体に形成さ
れたフランジ部分と、前記円板部分に形成されて
前記コードの外方端部分を前記コード巻回部分側
から前記ボス部分側へ通す穴と、前記円板部分の
前記ボス部分側の周縁部に一体に形成されかつ前
記コードの外方端部分を前記円板部分の半径方向
外方へ延出させる穴を形成した環状フランジ部分
とを有する構成を特徴とする。

作 用 従つて、本考案の前記構成により、簡単な構成
で一体成形されたカツターヘツドでコードの繰出
し及び巻込み作業が容易に行うことができる。

実施例 次に、本考案を図面の実施例に基づいて説明す
る。

まず、第１図及び第２図に示した本考案一実施
例のカツターヘツド１は、図示しない草刈機の操
作桿の先端部において回転駆動軸２の端部に螺着
されて固定されるボス部分３を有し、該ボス部分
３は前記駆動軸２と同心状に配置されて軸線方向
へ延びていて、その下側部分に横方向に延びる円
板部分４を同心状にかつ一体に形成している。更
に、カツターヘツド１は前記円板部分４に対しボ
ス部分３と反対側で円板部分４から軸線方向へ延
びる比較的小さい外径の、楕円形なと適宜の形状
のコード巻回部分５を同心状にかつ一体に形成し
ており、コード巻回部分５の軸線方向外方端に
は、該コード巻回部分５より大きい外径のフラン
ジ部分６を同心状にかつ一体に形成している。

前記コード巻回部分５には、カツターとして使
用されるナイロンなどのような合成樹脂材料で作
られたカツターコード７が適当長さ巻回されてお
り、該コード７の内方端は前記コード巻回部分５
に固定されている。前記コード巻回部分５に巻回
されたコード７は、前記円板部分４及びフランジ
部分６によつてコード巻回部分５に保持されてい
る。

前記円板部分４はその外周縁寄りの一部に軸線
方向穴８を形成しており、前記コード巻回部分５
に巻回されたコード７の外方端部分が下側から前
記穴８に挿通されている。該穴８はコード７が楽
に挿通し得るようになつており、かつ、前記穴８
の内面にはコード７の損傷を防止するための口金
９が取付けられている。更に、前記円板部分４は
ボス部分３側の面の外周縁部に軸線方向に延びる
環状フランジ部分１０を一体に形成しており、該
環状フランジ部分１０は前記穴８に近接する部分
に半径方向穴１１を形成している。該半径方向穴
１１はコード７の直径よりも少し大きい内径を有
し、かつ、外方向に丸みをもつて開いた湾曲面１
２を形成している。前記軸線方向穴８に挿通した
コード７の外方端部分は、この半径方向穴１１を
通して前記円板部分４の半径方向外方へ延出して
おり、コード７は軸線方向穴８及び半径方向穴１
１を通過する際に屈曲され、この屈曲抵抗により
コード自体の剛性による不測の巻きもどりを防止
している。

カツターヘツド１が回転駆動軸２により回転駆
動されると、円板部分４から外方へ延出されたコ
ード７の外方端部分は遠心力の作用によつて緊張
されて回転し、コード７の外方端部分はカツター
として作用して草を刈る。使用中に、コード７の
外方端部分が損耗した時、回転駆動軸２及びカツ
ターヘツド１の回転を停止し、コード巻回部分５
に巻回されているコード７の適当な長さをゆるめ
てフランジ部分６を越えてコード巻回部分５から
外し、次にコード７の外方端部分を外方へ引張つ
てコード７の新しい部分でカツター作用をする外
方端部分を形成する。

次に、第３図及び第４に示した他の実施例にお
けるカツターヘツド１３では、前記した実施例に
おける軸線方向穴８よりも大きい軸線方向穴１４
がその円板部分１５に形成されている。この穴１
４はコードの挿通用とカツターヘツド１３及び環
状フランジ部分に形成された半径方向穴１６から
外方へ延出されたコード７の外方端部分を含めた
回転体としての重量バランスを得るに必要な大き
さの切欠穴になつている。また、穴１４の大きさ
が大きいので、作業者が穴１４に指を入れてコー
ドの繰出しを容易に行うことができる。

次に、第５図に示した更に別の実施例のカツタ
ーヘツド１７はその環状フランジ部分１８に形成
された半径方向穴１９の内面を円弧状凸面２０に
形成し、更にこの円弧状凸面２０に口金２１を取
付けてコードの損傷及び巻きもどりを防止するよ
うに構成されている。

なお、本考案によるヘツドを軽合金で成形した
場合には、各穴の口金９，２１は省略することが
できる。また、複数のコードを使用できる様に設
けることも設計の自由である。

考案の効果 以上説明した本考案の構成により、本考案はカ
ツターヘツドの構造を簡単にして、小型軽量なカ
ツターヘツドとして、合成樹脂材や軽金属等で完
全に一体成形することができ、かつコードの繰出
し及び巻込み操作が容易であるなどの効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る草刈機のカツターヘツド
の一実施例を示す一部破断平面図、第２図は第１
図の−矢視断面図、第３図は本考案に係る他
の実施例を示す草刈機のカツターヘツドの一部破
断平面図、第４図は第３図の−矢視断面図、
そして第５図は本考案に係る更に別の実施例を示
す草刈機のカツターヘツドの縦断面図である。 １，１３，１７……カツターヘツド、２……回
転駆動軸、３……ボス部分、４，１５……円板部
分、５……コード巻回部分、６……フランジ部
分、７……コード、８，１１，１４，１６，１９
……穴、１０，１８……環状フランジ部分。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 草刈機の回転駆動軸２に取付けられるボス部分
   ３と、該ボス部分と同心状に、かつ、一体に形成
   された円板部分４，１５と、該円板部分の軸線方
   向にあつて前記ボス部分と反対側に一体に形成さ
   れ、かつ、カツターコード７を巻回したコード巻
   回部分５と、該コード巻回部分の軸線方向外方端
   に一体に形成されたフランジ部分６と、前記円板
   部分に形成されて前記コード外方端部分を前記コ
   ード巻回部分側から前記ボス部分側へ通す穴８，
   １４と、前記円板部分の前記ボス部分側の周縁部
   に一体に形成されかつ前記コードの外方端部分を
   前記円板部分の半径方向外方へ延出させる穴１
   １，１６，１９を形成した環状フランジ部分１
   ０，１８とを有する草刈機のカツターヘツド。