JPH05146661A - 顔料分散剤および顔料組成物 - Google Patents

顔料分散剤および顔料組成物

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JPH05146661A
JPH05146661A JP3316320A JP31632091A JPH05146661A JP H05146661 A JPH05146661 A JP H05146661A JP 3316320 A JP3316320 A JP 3316320A JP 31632091 A JP31632091 A JP 31632091A JP H05146661 A JPH05146661 A JP H05146661A
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JP
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compound
pigment
group
parts
formula
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Application number
JP3316320A
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English (en)
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Junichiro Horie
純一郎 堀江
Isao Oshiumi
功 鴛海
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 式(1) (式中、R1、R2はアルキレン基を示す)で示される
基、例えばジエタノールアミノ基と、芳香環を含有する
基、例えば2−アミノ−6−メトキシベンゾチアゾール
基とがトリアジン環に直接結合した構造を有する化合物
および/又はその多量体からなる顔料分散剤および該顔
料分散剤と顔料とを含有する顔料分散体。 【効果】 本発明の顔料分散剤は、ほとんど全ての市販
顔料に優れた分散効果を示し、塗膜においてブリ−ドを
起こすこともない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、式(1)
【0002】
【化3】
【0003】(式中、R1、R2はアルキレン基を示す)
で示される基と芳香環を含有する基とがトリアジン環に
直接結合した構造を有する化合物および/又はその多量
体からなる顔料分散剤、およびこの顔料分散剤と顔料と
を含有してなる顔料組成物に関する。
【0004】
【従来の技術】塗料、印刷インキ等では、しばしば有機
顔料は分散性について問題となる。例えば、有機顔料の
製造工程において顔料の結晶粒子が強い凝集を越こし、
これを分散させるには強い剪断力が必要である。同時
に、顔料結晶粒子は非常に細かいため、高粘度となり、
分散しにくく、高光沢、高鮮映な塗膜が得にくい。また
有機顔料と分散媒との親和力が弱いために、フロキュレ
−ションを起こして粘度が高くなったり、レベリング不
良、光沢不足、色分かれ、着色力の低下、貯蔵時の増粘
等の問題を生じている。
【0005】このような顔料の諸適性を改良する目的で
マレイン酸ロジンエステル等の樹脂や、特開昭58−1
45762号公報等に記載されている顔料分散剤、例え
ば式(2)
【0006】
【化4】
【0007】で示される化合物からなる顔料分散剤が使
用されているが、これらの顔料分散剤を架橋反応を伴う
塗料や印刷インキ等で用いた場合、塗膜中で可塑化成分
となり、塗膜の物性や塗膜表面に好ましからざる影響を
与える。
【0008】これらの問題を解決するために、ヘキサメ
トキシメチルメラミンから誘導される形の特定の化合
物、例えば式(3)
【0009】
【化5】
【0010】で示される化合物を顔料分散剤として用い
ることが提案されている(特開昭61−246273号
公報)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】非水系の顔料分散向上
の為の分散剤には、顔料と強く親和するアンカー成分と
分散樹脂と強く親和する成分が必要である。しかし、上
記ヘキサメトキシメチルメラミンから誘導される形の特
定の化合物は、顔料との親和性が不足していることか
ら、これを分散剤としてなる顔料組成物を用いると樹脂
や顔料の種類によっては流動性の低下、塗膜光沢の低
下、鮮映性の減少等をきたすという欠点がある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、こうした
実状に鑑み、従来技術の欠点を解決すべく鋭意研究した
結果、分散樹脂と強く親和し、樹脂に含有される水酸
基、メチロ−ル基、エ−テル化メチロ−ル基、カルボキ
シル基、酸無水物基、エポキシ基等と橋架け反応する式
(1)
【0013】
【化6】
【0014】(式中、R1、R2はアルキレン基を示す)
で示される基と芳香環を含有する基とがトリアジン環に
直接結合した構造を有する化合物および/又はその多量
体からなる顔料分散剤は、ほとんど全ての市販顔料に優
れた分散効果を示し、塗膜においてブリ−ドをおこすこ
ともないことを見い出し、本発明を完成させるに至っ
た。
【0015】即ち、本発明は、式(1)
【0016】
【化7】
【0017】(式中、R1、R2はアルキレン基を示す)
で示される基と芳香環を含有する基とがトリアジン環に
直接結合した構造を有する化合物および/又はその多量
体からなることを特徴とする顔料分散剤、および式
(1)
【0018】
【化8】
【0019】(式中、R1、R2はアルキレン基を示す)
で示される基と芳香環を含有する基とがトリアジン環に
直接結合した構造を有する化合物および/又はその多量
体と顔料とを含有してなることを特徴とする顔料組成物
を提供するものである。
【0020】本発明の顔料分散剤としては、式(1)で
示される基と芳香環を含有する基とがトリアジン環に直
接結合した構造を有する化合物および/又はその多量体
であればいずれでもよく、例えばトルエン、キシレン、
トリメチルベンゼン、クロルベンゼン、ジクロルベンゼ
ン、エチレングリコ−ルジメチルエ−テル、エチレング
リコ−ルジエチルエ−テル、N−ブチルアセテ−ト、メ
チルグリコ−ルアセテ−ト、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド等の非反応性溶媒中で、好ましくは炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、ピリジン、ト
リエチルアミン等の脱塩化水素剤の存在下、下記の様な
芳香環を含有する化合物(A)と、塩化シアヌル、2,
4,6−トリフルオロ−1,3,5−トリアジン、1−
エトキシ−4−(ジクロロ−5−トリアジニル)ナフタ
レンの様なトリアジン環を含有する化合物(B)とを、
等モルで常温〜還流下に10分間〜5時間反応させ、次
いで該トリアジン環を含有する化合物(B)と等モルの
ジエタノ−ルアミン、ジプロパノ−ルアミンの様な式
(1)で示される基を含有する化合物(C)を常温〜還
流下で10分間〜5時間反応させ、好ましくはさらに該
トリアジン環を含有する化合物(B)と縮合反応できる
化合物、例えば前記芳香環を含有する化合物(A)、式
(1)で示される基を含有する化合物(C)、第3級ア
ミノ基と末端に=NH、−NH2 、−OH、−SH等の
基とを1個以上有するアミン類(D)等と、常温〜還流
下で10分間〜5時間反応させた後、溶剤を除去し、水
洗浄して得られるもの等が挙げられる。
【0021】ここで用いる第3級アミノ基と末端に=N
H、−NH2 、−OH、−SH等の基とを1個以上有す
るアミン類(D)としては、例えばジエタノールアミ
ン、ジプロパノールアミン、N,N−ジメチルプロピル
アミン、N,N−ジエチルププルピルアミン、メタノー
ル、エタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、
エチルメルカプタン、ヘキシルメルカプタン、シクロヘ
キシルメルカプタン等が挙げられる。
【0022】また、芳香環を含有する化合物(A)とし
ては、芳香環を含有する化合物であればその種類は特に
限定されず、例えば3−アミノカルバゾール、2−アミ
ノカルバゾール、3−アミノ−N−9−エチルカルバゾ
ール等のカルバゾール類、2−アミノベンゾチアゾ−
ル、2−アミノ−6−メトキシベンゾチアゾ−ル、2−
アミノ−6−エトキシベンゾチアゾ−ル、2−アミノ−
5、6−ジメチルベンゾチアゾ−ル、2−アミノ−4−
メチルベンゾチアゾ−ル、2−アミノ−6−クロロベン
ゾチアゾ−ル、2−アミノ−4−メトキシベンゾチアゾ
−ル、2−アミノ−6−ニトロベンゾチアゾ−ル、2−
アミノ−5−メトキシベンゾチアゾ−ル、2−アミノ−
6−メチルベンゾチアゾ−ル、2−(4−アミノフエニ
ル)−6−メチルベンゾチアゾ−ル等のベンゾチアゾー
ル類、2−アミノベンゾイミダゾ−ル、2−アミノ−
5,6−ジメチルベンゾイミダゾ−ル、2−ヒドロキシ
ベンゾイミダゾ−ル等のベンゾイミダゾール類、4−ア
ミノキナルジン、8−アミノキナルジン等のキナルジン
類、1−アミノアンスラキノン、5−アミノベンゾイミ
ダゾロン、4−アミノフタルイミド、アニリン、1−
(4−アミノフエニル)−3−ジエチルアミノ−1−プ
ロパノンなどの様に芳香環を含有するアミン類;o−、
m−、p−クレゾ−ル、エチルフエノ−ル、ノニルフエ
ノ−ル等のフェノール類、ベンジルアルコ−ル、フエニ
ルエタノ−ルなどの様に芳香環を有するアルコール類;
ベンジルメルカプタン、フエニルエチルメルカプタンな
どの様に芳香環を有するメルカプタン類;およびトリア
ジン環を含有する化合物(B)との反応性基を含有する
有機色素類等が挙げられ、なかでも芳香環を有するアミ
ン類および反応性として基第1級又は第2級アミノ基を
有する有機色素類が好ましく、カルバゾール類、ベンゾ
チアゾール類、ベンゾイミダゾール類および第1級又は
第2級アミノ基を有する有機色素類が特に好ましい。
【0023】上記トリアジン環を含有する化合物(B)
との反応性基を含有する有機色素類としては、第1級ア
ミノ基、第2級アミノ基、水酸基からなる群から選ばれ
る1種以上の反応性基を有するものが挙げられ、例えば
反応性基をもともと有する染料や顔料、染料や顔料に1
個以上の反応性基を導入してなるもの、1個以上の反応
性基を有する原料を用いて合成された染料や顔料等が挙
げられる。
【0024】ここで用いる有機色素類としては、例えば
キナクリドン、キナクリドンキノン、ジオキサジン、フ
タロシアニン、アントラピリミジン、アンサンスロン、
インダンスロン、フラバンスロン、ペリレン、ペリノ
ン、ジケトピロロピロ−ル、キノフタロン、アントラキ
ノン、チオインジゴ、ベンツイミダゾロン、アゾ系など
の染顔料が挙げられる。
【0025】トリアジン環を含有する化合物(B)との
反応性基を含有する有機色素類を得る方法は、特に限定
されないが、例えば常法により有機色素にフタルイミド
基を導入し、次いで加水分解することによってアミノメ
チル基を有する有機色素を得る方法等が挙げられる。
【0026】以上の様にして得られる本発明の顔料分散
剤としては、例えば下記構造式(4)〜(19)で示さ
れる化合物およびその多量体が挙げられる。
【0027】
【化9】
【0028】
【化10】
【0029】
【化11】
【0030】
【化12】
【0031】
【化13】
【0032】本発明の顔料組成物の調製方法としては、
例えばヘンシェルミキサ−、エア−ミキサ−、V型ブレ
ンダ−等の混合機により顔料と顔料分散剤とを混合する
方法、ボ−ルミル、アトライタ−、二本ロ−ル、三本ロ
−ル、加圧ニ−ダ−等に摩砕機より顔料と顔料分散剤と
を混練摩砕する方法、ウェット顔料又は粉末顔料の水分
散液に当該顔料分散剤の有機溶剤溶液を混合してエマル
ジョンとし、顔料表面に顔料分散剤を沈着させた後、濾
過、水洗、乾燥する方法等が挙げられる。この際の顔料
分散剤の使用量は、顔料100重量部に対して通常0.
1〜30重量部、好ましくは1〜10重量部である。
【0033】ここで用いる顔料としては、特に限定はな
いが、例えばキナクリドン系顔料、キナクリドンキノン
系顔料、ジオキサジン系顔料、フタロシアニン系顔料、
アントラピリミジン系顔料、アンサンスロン系顔料、イ
ンダンスロン系顔料、フラバンスロン系顔料、ペリレン
系顔料、ジケトピロロピロ−ル系顔料、ペリノン系顔
料、キノフタロン系顔料、アントラキノン系顔料、チオ
インジゴ系顔料、ベンツイミダゾロン系顔料、アゾ系顔
料等の有機顔料およびカーボンブラック等の無機顔料な
どが挙げられ、なかでも有機顔料が好ましい。
【0034】本発明の顔料分散剤およびび顔料組成物
は、樹脂ワニスと共に分散させることにより、塗料や印
刷インキに調製される。当該塗料および印刷インキは、
流動性、塗膜光沢、鮮映性、貯蔵安定性に優れていると
ともに、耐水性、耐ブリ−ド性の問題もなく、極めて良
好な塗膜を与える。
【0035】
【実施例】次ぎに本発明を製造例、実施例および比較例
により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限
定されるものではない。以下において、特に断わりの無
い限り、部および%はすべて重量基準である。
【0036】実施例1 温度計、冷却管および攪拌機を備えた反応容器に 塩化シアヌル 18.5部 炭酸ナトリウム 16.0部 キシレン 300.0部 を仕込み、攪拌しながらキシレン100部中に溶解され
た2−アミノ−6−メトキシベンゾチアゾ−ル18.0
部を除々に加え、昇温し、還流下で5時間反応を行なっ
た。次いで室温にまで冷却後、キシレン100部とジエ
タノ−ルアミン10.6部とを除々に加え、昇温し、還
流下で5時間反応を行なった。さらに室温にまで冷却
後、キシレン100部中に溶解されたN,N−ジメチル
アミノプロピルアミン10.2部を除々に加え、昇温
し、還流下で5時間反応を行なった。室温に冷却後、濾
過、水洗、乾燥して41部の顔料分散剤(1)を得た。
【0037】当該顔料分散剤(1)0.5部およびキナ
クリドン顔料(C.I.Pigment Violet
19、以下同様)9.5部をヘンシェルミキサ−によ
り混合して顔料組成物を得た後、これを塗料用メラミン
アルキド樹脂に顔料分が11.4%(30PHR)にな
るように配合し、メラミンアルキド系塗料を作成した。
【0038】次いで、上記顔料組成物を塗料用アクリル
樹脂に顔料分が5.6%(15PHR)になるように配
合し、アクリル系塗料を作成した。B型粘度計による粘
度(温度20℃、回転数6rpmおよび60rpm)と
塗膜の光沢(60°)の測定結果を表1に示すが、これ
らの塗料は、流動性、塗膜の鮮映性、光沢、着色力に優
れており、またブリ−ドも認められなかった。
【0039】比較例1 顔料分散剤(1)を使用せずに、キナクリドン顔料を1
0部用いた以外は実施例1と同様にしてメラミンアルキ
ド系塗料とアクリル系塗料を作成し、次いで同様にして
塗料テストを行った。結果を表1に示すが、当該塗料の
流動性は悪く、塗膜の表面は荒れて低光沢であった。
【0040】実施例2 ジエタノ−ルアミンの使用量を21.2部に変更し、キ
シレン100部中に溶解されたN,N−ジメチルアミノ
プロピルアミン10.2部の添加による反応を行わなか
った以外は実施例1と同様にして42部の顔料分散剤
(2)を得、次いで顔料分散剤(1)の代わりに当該顔
料分散剤(2)を使用した以外は実施例1と同様にして
顔料組成物とメラミンアルキド系塗料を作成し、更に同
様にして粘度と光沢の測定を行った。結果を表1に示す
が、当該塗料は、流動性、塗膜の鮮映性、光沢、着色力
に優れており、またブリ−ドも認められなかった。
【0041】実施例3 2−アミノ−6−メトキシベンゾチアゾ−ルの使用量を
36.0部に変更し、キシレン100部中に溶解された
N,N−ジメチルアミノプロピルアミン10.2部の添
加による反応を行わなかった以外は実施例1と同様にし
て63部の顔料分散剤(3)を得、次いで顔料分散剤
(1)の代わりに当該顔料分散剤(3)を使用した以外
は実施例1と同様にして顔料組成物とメラミンアルキド
系塗料を作成し、更に同様にして粘度と光沢の測定を行
った。結果を表1に示すが、当該塗料は、流動性、塗膜
の鮮映性、光沢、着色力に優れており、またブリ−ドも
認められなかった。
【0042】実施例4 キシレン100部中に溶解されたN,N−ジメチルアミ
ノプロピルアミン10.2部の添加による反応を行わな
かった以外は実施例1と同様にして30部の顔料分散剤
(4)を得、次いで顔料分散剤(1)の代わりに当該顔
料分散剤(4)を使用した以外は実施例1と同様にして
顔料組成物とメラミンアルキド系塗料を作成し、更に同
様にして粘度と光沢の測定を行った。結果を表1に示す
が、当該塗料は、流動性、塗膜の鮮映性、光沢、着色力
に優れており、またブリ−ドも認められなかった。
【0043】実施例5 2−アミノ−6−メトキシベンゾチアゾ−ル18.0の
代わりに3−アミノ−N−エチルカルバゾール21.0
部を用いた以外は実施例1と同様にして44.8部の顔
料分散剤(5)を得、次いで顔料分散剤(1)の代わり
に当該顔料分散剤(5)を使用した以外は実施例1と同
様にして顔料組成物とメラミンアルキド系塗料を作成
し、更に同様にして粘度と光沢の測定を行った。結果を
表1に示すが、当該塗料は、流動性、塗膜の鮮映性、光
沢、着色力に優れており、またブリ−ドも認められなか
った。
【0044】
【表1】
【0045】製造例1(反応性基含有有機色素類の製
造) 反応容器に98%濃硫酸600部を注入し、キナクリド
ン50部を20〜30℃で加え、40℃で2時間攪拌し
た後、フタルイミド26部およびパラホルムアルデヒド
5.2部を加えて、50〜60℃で3時間反応した。反
応液を10000部の氷水中に注入し、濾過、水洗、乾
燥してフタルイミドキナクリドン74部を得た。
【0046】次に、反応容器中に水800部およびフタ
ルイミドメチルキナクリドン74部を投入し、20%水
酸化ナトリウム水溶液146部を注入して、85℃で4
時間攪拌した後、20%塩酸210部を注入し、85℃
で4時間攪拌した。室温に冷却後、20%水酸化ナトリ
ウム水溶液90部を加え、濾過、水洗、乾燥してアミノ
メチルキナクリドン55.8部を得た。
【0047】実施例6 温度計、冷却管および攪拌機を備えた反応容器に 塩化シアヌル 18.5部 炭酸ナトリウム 16.0部 キシレン 300.0部 を仕込み、製造例1で得たアミノメチルキナクリドン3
4.0部およびキシレン100部を攪拌しながら除々に
加え、昇温し、還流下で5時間反応を行なった。次いで
室温にまで冷却後、キシレン100部とジエタノ−ルア
ミン10.6部とを除々に加え、昇温し、還流下で5時
間反応を行なった。さらに室温にまで冷却後、キシレン
100部中に溶解されたN,N−ジメチルアミノプロピ
ルアミン10.2部を除々に加え、昇温し、還流下で5
時間反応を行なった。室温に冷却後、濾過、水洗、乾燥
して52.9部の赤色顔料分散剤(6)を得た。
【0048】顔料分散剤(1)の代わりに当該顔料分散
剤(6)を使用した以外は実施例1と同様にして顔料組
成物とメラミンアルキド系塗料を作成し、次いで同様に
して粘度と光沢の測定を行った。結果を表2に示すが、
当該塗料は、流動性、塗膜の鮮映性、光沢、着色力に優
れており、またブリ−ドも認められなかった。
【0049】実施例7 アミノメチルキナクリドン34.0部の代わりにジアミ
ノアンスラキノニル顔料(C.I.Pigment R
ed 177、以下同様)44.4部を用い、N,N−
ジエチルアミノプロピルアミンの使用量を13.0部に
変更した以外は実施例6と同様にして66.8部の顔料
分散剤(7)を得た。
【0050】当該顔料分散剤(7)0.5部およびジア
ミノアンスラキノニル顔料9.5部をヘンシェルミキサ
−により混合して顔料組成物を得た後、これを実施例1
で用いたものと同様の塗料用メラミンアルキド樹脂に顔
料分が4.5%(10PHR)になるよう配合し、塗料
を作成し、次いで同様にして粘度と光沢の測定を行っ
た。結果を表2に示すが、当該塗料は、流動性、塗膜の
鮮映性、光沢、着色力に優れており、またブリ−ドも認
められなかった。
【0051】比較例2 顔料分散剤(7)を使用せずに、ジアミノアンスラキノ
ニル顔料を10部用いた以外は実施例7と同様にして塗
料を作成し、次いで同様にして塗料テストを行った。結
果を表2に示すが、当該塗料の流動性は悪く、塗膜の表
面は荒れて低光沢であった。
【0052】実施例8 アミノメチルキナクリドン34.0部の代わりに製造例
1に準じて製造したアミノメチルペリレン115.3部
を用いた以外は実施例6と同様にして126.3部の赤
色顔料分散剤(8)を得た。
【0053】当該顔料分散剤(8)0.5部およびペリ
レン顔料(C.I.PigmentRed 178、以
下同様)9.5部をヘンシェルミキサ−により混合して
顔料組成物を得た後、これを実施例1で用いたものと同
様の塗料用メラミンアルキド樹脂に顔料分が9%(20
PHR)になるよう配合し、塗料を作成し、次いで同様
にして粘度と光沢の測定を行った。結果を表2に示す
が、当該塗料は、流動性、塗膜の鮮映性、光沢、着色力
に優れており、またブリ−ドも認められなかった。
【0054】比較例3 顔料分散剤(8)を使用せずに、ペリレン顔料を10部
用いた以外は実施例8と同様にして塗料を作成し、次い
で同様にして塗料テストを行った。結果を表2に示す
が、当該塗料の流動性は悪く、塗膜の表面は荒れて低光
沢であった。
【0055】実施例9 アミノメチルキナクリドン34.0部の代わりに製造例
1に準じて製造したアミノメチルジケトピロロピロ−ル
36.1部を、またジエタノールアミン10.6部の代
わりにジプロパノ−ルアミン13.4部をそれぞれ用い
た以外は実施例6と同様にして56.6部の赤色顔料分
散剤(9)を得た。
【0056】当該顔料分散剤(9)0.5部およびジケ
トピロロピロ−ル顔料(C.I.Pigment Re
d 254、以下同様)9.5部をヘンシェルミキサ−
により混合して顔料組成物を得た後、これを実施例1で
用いたものと同様の塗料用メラミンアルキド樹脂に顔料
分が9%(20PHR)になるよう配合し、塗料を作成
し、次いで同様にして粘度と光沢の測定を行った。結果
を表2に示すが、当該塗料は、流動性、塗膜の鮮映性、
光沢、着色力に優れており、またブリ−ドも認められな
かった。
【0057】比較例4 顔料分散剤(9)を使用せずに、ジケトピロロピロ−ル
顔料を10部用いた以外は実施例9と同様にして塗料を
作成し、次いで同様にして塗料テストを行った。結果を
表2に示すが、当該塗料の流動性は悪く、塗膜の表面は
荒れて低光沢であった。
【0058】実施例10 アミノメチルキナクリドン34.0部の代わりに製造例
1に準じて製造したアミノメチルジオキサジン58.9
部を用い、N,N−ジエチルアミノプロピルアミンの使
用量を13.0部に変更した以外は実施例6と同様にし
て74.9部の紫色顔料分散剤(10)を得た。
【0059】当該顔料分散剤(10)0.5部およびジ
オキサジン顔料(C.I.Pigment Viole
t 23、以下同様)9.5部をヘンシェルミキサ−に
より混合して顔料組成物を得た後、これを実施例1で用
いたものと同様の塗料用メラミンアルキド樹脂に顔料分
が4.5%(10PHR)になるよう配合し、塗料を作
成し、次いで同様にして粘度と光沢の測定を行った。結
果を表2に示すが、当該塗料は、流動性、塗膜の鮮映
性、光沢、着色力に優れており、またブリ−ドも認めら
れなかった。
【0060】比較例5 顔料分散剤(10)を使用せずに、ジオキサジン顔料を
10部用いた以外は実施例10と同様にして塗料を作成
し、次いで同様にして塗料テストを行った。結果を表2
に示すが、当該塗料の流動性は悪く、塗膜の表面は荒れ
て低光沢であった。 実施例11 アミノメチルキナクリドン34.0部の代わりに製造例
1に準じて製造したアミノメチル銅フタロシアニン6
0.4部を用い、N,N−ジエチルアミノプロピルアミ
ンの使用量を13.0部に変更した以外は実施例6と同
様にして70.2部の青色顔料分散剤(11)を得た。
【0061】当該顔料分散剤(11)0.5部および銅
フタロシアニン顔料(C.I.Pigment Blu
e 15、以下同様)9.5部をヘンシェルミキサ−に
より混合して顔料組成物を得た後、これを実施例1で用
いたものと同様の塗料用メラミンアルキド樹脂に顔料分
が4.5%(10PHR)になるよう配合し、塗料を作
成し、次いで同様にして粘度と光沢の測定を行った。結
果を表2に示すが、当該塗料は、流動性、塗膜の鮮映
性、光沢、着色力に優れており、またブリ−ドも認めら
れなかった。
【0062】比較例6 顔料分散剤(11)を使用せずに、銅フタロシアニン顔
料を10部用いた以外は実施例11と同様にして塗料を
作成し、次いで同様にして塗料テストを行った。結果を
表2に示すが、当該塗料の流動性は悪く、塗膜の表面は
荒れて低光沢であった。
【0063】
【表2】
【0064】実施例12 実施例11で得られた顔料分散剤(11)0.5部およ
び銅フタロシアニン顔料9.5部からなる顔料組成物
を、グラビアインキ用ウレタンワニスに顔料分が5%
(60PHR)になるよう配合し、インキを作成し、B
型粘度計による粘度(温度20℃、回転数6rpmおよ
び60rpm)測定した。結果を表3に示すが、当該イ
ンキは、流動性、塗膜の鮮映性、光沢、着色力に優れて
いた。
【0065】比較例7 顔料分散剤(11)を使用せずに、銅フタロシアニン顔
料を10部用いた以外は実施例12と同様にしてインキ
を作成し、次いで同様にして粘度を測定した。結果を表
3に示すが、インキの流動性は悪く、また鮮映性、光
沢、着色力に関しても優れてはなかった。
【0066】
【表3】
【0067】
【発明の効果】本発明の顔料分散剤は、ほとんど全ての
市販顔料に優れた分散効果を示し、塗膜においてブリ−
ドを起こすこともない。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1) 【化1】 (式中、R1、R2はアルキレン基を示す)で示される基
    と芳香環を含有する基とがトリアジン環に直接結合した
    構造を有する化合物および/又はその多量体からなるこ
    とを特徴とする顔料分散剤。
  2. 【請求項2】 式(1)で示される基と芳香環を含有す
    る基とがトリアジン環に直接結合した構造を有する化合
    物および/又はその多量体が、芳香環を有する化合物
    (A)と、トリアジン環を有する化合物(B)と、式
    (1)で示される基を有する化合物(C)とを反応させ
    てなるものである請求項1記載の顔料分散剤。
  3. 【請求項3】 式(1)で示される基と芳香環を含有す
    る基とがトリアジン環に直接結合した構造を有する化合
    物および/又はその多量体が、芳香環を有する化合物
    (A)と、トリアジン環を有する化合物(B)と、式
    (1)で示される基を有する化合物(C)とを反応させ
    た後、さらにトリアジン環を有する化合物(B)と縮合
    反応できる化合物と反応させてなるものである請求項1
    記載の顔料分散剤。
  4. 【請求項4】 芳香環を有する化合物(A)が、芳香環
    を有するアミン類および第1級又は第2級アミノ基を有
    する有機色素類であり、かつ式(1)で示される基を有
    する化合物(C)が、ジエタノールアミン又はジプロパ
    ノールアミンである請求項2又は3記載の顔料分散剤。
  5. 【請求項5】 芳香環を有する化合物(A)が、カルバ
    ゾール類、ベンゾチアゾール類、ベンゾイミダゾール類
    および第1級又は第2級アミノ基を有する有機色素類か
    らなる群から選ばれる1種以上の化合物であり、かつ式
    (1)で示される基を有する化合物(C)がジエタノー
    ルアミン又はジプロパノールアミンである請求項2又は
    3記載の顔料分散剤。
  6. 【請求項6】 式(1) 【化2】 (式中、R1、R2はアルキレン基を示す)で示される基
    と芳香環を含有する基とがトリアジン環に直接結合した
    構造を有する化合物および/又はその多量体と顔料とを
    含有してなることを特徴とする顔料組成物。
  7. 【請求項7】 式(1)で示される基と芳香環を含有す
    る基とがトリアジン環に直接結合した構造を有する化合
    物および/又はその多量体が、芳香環を有する化合物
    (A)と、トリアジン環を有する化合物(B)と、式
    (1)で示される基を有する化合物(C)とを反応させ
    てなるものである請求項6記載の顔料組成物。
  8. 【請求項8】 式(1)で示される基と芳香環を含有す
    る基とがトリアジン環に直接結合した構造を有する化合
    物および/又はその多量体が、芳香環を有する化合物
    (A)と、トリアジン環を有する化合物(B)と、式
    (1)で示される基を有する化合物(C)とを反応させ
    た後、さらにトリアジン環を有する化合物(B)と縮合
    反応できる化合物と反応させてなるものである請求項6
    記載の顔料組成物。
  9. 【請求項9】 芳香環を有する化合物(A)が、芳香環
    を有するアミン類および第1級又は第2級アミノ基を有
    する有機色素類であり、かつ式(1)で示される基を有
    する化合物(C)が、ジエタノールアミン又はジプロパ
    ノールアミンである請求項7又は8記載の顔料組成物。
  10. 【請求項10】 芳香環を有する化合物(A)が、カル
    バゾール類、ベンゾチアゾール類、ベンゾイミダゾール
    類および第1級又は第2級アミノ基を有する有機色素類
    からなる群から選ばれる1種以上の化合物であり、かつ
    式(1)で示される基を有する化合物(C)がジエタノ
    ールアミン又はジプロパノールアミンである請求項7又
    は8記載の顔料組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004224947A (ja) * 2003-01-24 2004-08-12 Toyo Ink Mfg Co Ltd 吸着処理カーボンブラックの製造方法
JP2005222630A (ja) * 2004-02-06 2005-08-18 Toyo Ink Mfg Co Ltd 磁気記録媒体の非磁性層形成用塗料及びバック層形成用塗料
JP2013534933A (ja) * 2010-05-14 2013-09-09 フジフィルム・イメイジング・カラランツ・リミテッド 分散物、分散物の調製方法およびインクジェット印刷インク

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