JPH05144687A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents
固体電解コンデンサの製造方法Info
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- JPH05144687A JPH05144687A JP32686791A JP32686791A JPH05144687A JP H05144687 A JPH05144687 A JP H05144687A JP 32686791 A JP32686791 A JP 32686791A JP 32686791 A JP32686791 A JP 32686791A JP H05144687 A JPH05144687 A JP H05144687A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】微細なチップ形の固体電解コンデンサにおい
て、陽極体内部の密封性を向上させる。 【構成】 複数の平板状の陽極体1a及び1bをその表
面において接合するとともに、各陽極体1a及び1bの
端面に、少なくとも接合した陽極体1a及び1bの端面
よりも幅寸法の大きい金属箔20を溶接したのち、金属
箔20を介して開いた陽極体1a及び1bの内表面に酸
化皮膜層、電解質層3および導電層4を順次生成し、平
板状の陰極体5を介して再度複数の陽極体1a及び1b
を接合するとともに、陽極体1a及び1bの端面から突
出した金属箔20に陽極端子2を溶接する固体電解コン
デンサの製造方法。
て、陽極体内部の密封性を向上させる。 【構成】 複数の平板状の陽極体1a及び1bをその表
面において接合するとともに、各陽極体1a及び1bの
端面に、少なくとも接合した陽極体1a及び1bの端面
よりも幅寸法の大きい金属箔20を溶接したのち、金属
箔20を介して開いた陽極体1a及び1bの内表面に酸
化皮膜層、電解質層3および導電層4を順次生成し、平
板状の陰極体5を介して再度複数の陽極体1a及び1b
を接合するとともに、陽極体1a及び1bの端面から突
出した金属箔20に陽極端子2を溶接する固体電解コン
デンサの製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、固体電解コンデンサ
及びその製造方法に関し、特に有機導電性化合物を利用
したチップ形の固体電解コンデンサの改良にかかる。
及びその製造方法に関し、特に有機導電性化合物を利用
したチップ形の固体電解コンデンサの改良にかかる。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の小型化、プリント基板
への実装の効率化等の要請から電子部品のチップ化が進
められている。これに伴い、電解コンデンサのチップ
化、低背化の要請が高まっている。
への実装の効率化等の要請から電子部品のチップ化が進
められている。これに伴い、電解コンデンサのチップ
化、低背化の要請が高まっている。
【0003】また、近年テトラシアノキノジメタン(T
CNQ)、ポリピロール等の有機導電性化合物を固体電
解コンデンサに応用したものが提案されている。これら
の有機導電性化合物を使用した固体電解コンデンサは、
従来の二酸化マンガン等の金属酸化物半導体からなる固
体電解質と比較して電導度が高く、特にポリピロールは
電解質がポリマー化しているため耐熱性にも優れること
から、チップ化に最適と言われている。
CNQ)、ポリピロール等の有機導電性化合物を固体電
解コンデンサに応用したものが提案されている。これら
の有機導電性化合物を使用した固体電解コンデンサは、
従来の二酸化マンガン等の金属酸化物半導体からなる固
体電解質と比較して電導度が高く、特にポリピロールは
電解質がポリマー化しているため耐熱性にも優れること
から、チップ化に最適と言われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このポリピロールは、
ピロールの化学重合、電解重合あるいは気相重合等によ
って陽極体表面に生成されている。ところが、ポリピロ
ール自体の機械的強度は弱く、電極の引き出し構造によ
っては、接続工程中にリード線等が電解質層を破壊して
しまうことがあった。あるいは、接続工程の後にリード
線にかかる機械的なストレスが電解質層に影響を与え、
所望の特性を得ることが困難になることがあった。
ピロールの化学重合、電解重合あるいは気相重合等によ
って陽極体表面に生成されている。ところが、ポリピロ
ール自体の機械的強度は弱く、電極の引き出し構造によ
っては、接続工程中にリード線等が電解質層を破壊して
しまうことがあった。あるいは、接続工程の後にリード
線にかかる機械的なストレスが電解質層に影響を与え、
所望の特性を得ることが困難になることがあった。
【0005】一方、このポリピロールは、水分によりそ
の電気的特性が変動し易くなる傾向がある。そのため、
ポリピロールからなる電解質層は外気から密封する必要
がある。
の電気的特性が変動し易くなる傾向がある。そのため、
ポリピロールからなる電解質層は外気から密封する必要
がある。
【0006】このような課題は、コンデンサ本体の外表
面を、ディプ、インジェクション成形等の手段により、
合成樹脂層で被覆すれば解決できる。しかし、この外装
樹脂層により固体電解コンデンサの小型化、低背化が阻
害されることになり、セラミックコンデンサと同等の1
mmないし4mm程度の高さ寸法とすることは困難とな
る。また外装樹脂層と端子との接合面に微細な隙間が生
じることもあり、樹脂成形によっても必ずしも高い密封
精度、すなわち所望の耐湿性能を得ることはできなかっ
た。
面を、ディプ、インジェクション成形等の手段により、
合成樹脂層で被覆すれば解決できる。しかし、この外装
樹脂層により固体電解コンデンサの小型化、低背化が阻
害されることになり、セラミックコンデンサと同等の1
mmないし4mm程度の高さ寸法とすることは困難とな
る。また外装樹脂層と端子との接合面に微細な隙間が生
じることもあり、樹脂成形によっても必ずしも高い密封
精度、すなわち所望の耐湿性能を得ることはできなかっ
た。
【0007】そこで、陽極体の表面に酸化皮膜層、電解
質層及び導電層を順次生成し、この陽極体を平板状の陰
極体の両面に配置する構造が考えられる。この構造によ
れば、陽極体の表面に形成された電解質層は陽極体自体
によって覆われ、陽極体が内部の密封性を保持する外装
をなし、更にチップ型の電子部品としての機械的強度を
堅持することができる。
質層及び導電層を順次生成し、この陽極体を平板状の陰
極体の両面に配置する構造が考えられる。この構造によ
れば、陽極体の表面に形成された電解質層は陽極体自体
によって覆われ、陽極体が内部の密封性を保持する外装
をなし、更にチップ型の電子部品としての機械的強度を
堅持することができる。
【0008】しかしながら、この構造による固体電解コ
ンデンサでは、陽極体として、アルミニウム等からなる
基体に選択的に酸化皮膜層、電解質層等を形成し、これ
を個別に分離したものを用いることとなる。そして、こ
のような製造工程によって形成される陽極体は、分離工
程におけるストレスで酸化皮膜層等が破損してしまうこ
とがあり、電気的特性の劣化、特に漏れ電流の増大を招
く傾向があった。また複数の陽極体を接合しても、接合
位置が微細にずれて隙間が生じてしまい、内部の密封性
を保持することが困難になることがあった。
ンデンサでは、陽極体として、アルミニウム等からなる
基体に選択的に酸化皮膜層、電解質層等を形成し、これ
を個別に分離したものを用いることとなる。そして、こ
のような製造工程によって形成される陽極体は、分離工
程におけるストレスで酸化皮膜層等が破損してしまうこ
とがあり、電気的特性の劣化、特に漏れ電流の増大を招
く傾向があった。また複数の陽極体を接合しても、接合
位置が微細にずれて隙間が生じてしまい、内部の密封性
を保持することが困難になることがあった。
【0009】更に、この微細なズレを修正するために接
合後に各陽極体の位置を調整した場合も、この調整によ
り内部の酸化皮膜層が破損されてしまうことがあるほ
か、前記のような陽極体のズレによる密封性の低下を補
完するため、接合した陽極体を超音波溶接した場合も、
超音波溶接等の振動によっても内部の電解質層及び酸化
皮膜層が破損されてしまう不都合があった。
合後に各陽極体の位置を調整した場合も、この調整によ
り内部の酸化皮膜層が破損されてしまうことがあるほ
か、前記のような陽極体のズレによる密封性の低下を補
完するため、接合した陽極体を超音波溶接した場合も、
超音波溶接等の振動によっても内部の電解質層及び酸化
皮膜層が破損されてしまう不都合があった。
【0010】また、上記のような固体電解コンデンサの
場合、接合した陽極体の端面に陽極端子を溶接すること
となるが、この溶接工程においても陽極体に機械的スト
レスがかかり、特に超音波溶接により陽極端子を陽極体
に溶接する場合は、その振動により陽極体内部の酸化皮
膜層が破損されてしまうこともあった。
場合、接合した陽極体の端面に陽極端子を溶接すること
となるが、この溶接工程においても陽極体に機械的スト
レスがかかり、特に超音波溶接により陽極端子を陽極体
に溶接する場合は、その振動により陽極体内部の酸化皮
膜層が破損されてしまうこともあった。
【0011】この発明の目的は、微細なチップ形の固体
電解コンデンサにおいて、陽極体内部の密封性を向上さ
せ、信頼性の高い薄形の固体電解コンデンサを得る製造
方法を提供することにある。
電解コンデンサにおいて、陽極体内部の密封性を向上さ
せ、信頼性の高い薄形の固体電解コンデンサを得る製造
方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、固体電解コ
ンデンサの製造方法において、複数の平板状の陽極体を
その表面において接合するとともに、各陽極体の端面
に、少なくとも接合した陽極体の端面よりも幅寸法の大
きい金属箔を溶接したのち、金属箔を介して開いた陽極
体の内表面に酸化皮膜層、電解質層および導電層を順次
生成し、平板状の陰極体を介して再度複数の陽極体を接
合するとともに、陽極体の端面から突出した金属箔に陽
極端子を溶接することを特徴としている。
ンデンサの製造方法において、複数の平板状の陽極体を
その表面において接合するとともに、各陽極体の端面
に、少なくとも接合した陽極体の端面よりも幅寸法の大
きい金属箔を溶接したのち、金属箔を介して開いた陽極
体の内表面に酸化皮膜層、電解質層および導電層を順次
生成し、平板状の陰極体を介して再度複数の陽極体を接
合するとともに、陽極体の端面から突出した金属箔に陽
極端子を溶接することを特徴としている。
【0013】
【作用】図面に示したように、陽極体1の表面は、平板
状の陰極体5及び別途用意された陽極体1bによって覆
われる。そのため陽極体1の内部は、陽極体1自体によ
って外気から遮断されることになる。また電解質層3
は、導電層4を介して、陰極体5の表面に接続してい
る。そのため、ワイヤーボンディング、半田付け等の手
段で導電層4にリード線を接続する場合と比較して、電
解質層3に与える機械的ストレスが軽減される。また、
リード線等の折り曲げによるストレスが一部に集中する
こともなく、電解質層3の破損を最小限に抑制できる。
状の陰極体5及び別途用意された陽極体1bによって覆
われる。そのため陽極体1の内部は、陽極体1自体によ
って外気から遮断されることになる。また電解質層3
は、導電層4を介して、陰極体5の表面に接続してい
る。そのため、ワイヤーボンディング、半田付け等の手
段で導電層4にリード線を接続する場合と比較して、電
解質層3に与える機械的ストレスが軽減される。また、
リード線等の折り曲げによるストレスが一部に集中する
こともなく、電解質層3の破損を最小限に抑制できる。
【0014】そして、陽極体1(陽極体1a及び1b)
はその端面に溶接する金属箔20によって予め接合さ
れ、その後金属箔20を介して開いた状態で表面に酸化
皮膜層、電解質層3及び導電層4を順次生成し、陰極体
5を介して再度陽極体1a及び1bを接合する。そのた
め、電解質層3を生成した後の陽極体1a及び1bの接
合状態が安定し、接合位置を調整する必要がなくなる。
はその端面に溶接する金属箔20によって予め接合さ
れ、その後金属箔20を介して開いた状態で表面に酸化
皮膜層、電解質層3及び導電層4を順次生成し、陰極体
5を介して再度陽極体1a及び1bを接合する。そのた
め、電解質層3を生成した後の陽極体1a及び1bの接
合状態が安定し、接合位置を調整する必要がなくなる。
【0015】更に、陽極体1a及び1bに溶接される陽
極端子2は、陽極体1a及び1bよりも幅寸法の大きい
金属箔20に溶接しているため、溶接工程での機械的ス
トレスが直接陽極体1a及び1bにかかることがなくな
る。
極端子2は、陽極体1a及び1bよりも幅寸法の大きい
金属箔20に溶接しているため、溶接工程での機械的ス
トレスが直接陽極体1a及び1bにかかることがなくな
る。
【0016】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面にしたがい説
明する。図1及び図2は、この発明の実施例における製
造工程を示す斜視図、図3は実施例による固体電解コン
デンサの概念構造を示す断面図である。また図4は、こ
の発明の別の実施例を示す斜視図である。
明する。図1及び図2は、この発明の実施例における製
造工程を示す斜視図、図3は実施例による固体電解コン
デンサの概念構造を示す断面図である。また図4は、こ
の発明の別の実施例を示す斜視図である。
【0017】陽極体1は、アルミニウム等の弁作用金属
からなる板状の基体を所定の形状に分離して形成してお
り、図1(A)に示したように、所望の箇所に凹部8を
備えるとともに、陽極体1の一つの端面において開口部
が形成されている。また、この開口部には、陽極体1と
陰極端子6との短絡を防ぐレジスト層7を備えている。
からなる板状の基体を所定の形状に分離して形成してお
り、図1(A)に示したように、所望の箇所に凹部8を
備えるとともに、陽極体1の一つの端面において開口部
が形成されている。また、この開口部には、陽極体1と
陰極端子6との短絡を防ぐレジスト層7を備えている。
【0018】この陽極体1a及び1bを、それぞれの凹
部8が対峙するように接合し、図1(A)に示したよう
に、金属箔20の表面に配置して超音波溶接する。金属
箔20は、陽極体1a及び1bとの溶接に適合したもの
であればよく、例えばこの実施例では、アルミニウム箔
等を用いている。またその幅寸法は、陽極体1a及び1
b端面の縦寸法よりも大きく形成しており、そのため陽
極体1a及び1bの端面に溶接した金属箔20は陽極体
1a及び1bからはみ出ることになる。
部8が対峙するように接合し、図1(A)に示したよう
に、金属箔20の表面に配置して超音波溶接する。金属
箔20は、陽極体1a及び1bとの溶接に適合したもの
であればよく、例えばこの実施例では、アルミニウム箔
等を用いている。またその幅寸法は、陽極体1a及び1
b端面の縦寸法よりも大きく形成しており、そのため陽
極体1a及び1bの端面に溶接した金属箔20は陽極体
1a及び1bからはみ出ることになる。
【0019】次いで、図1(B)に示したように、接合
した陽極体1a及び1bを開き、この状態で凹部8の内
表面に粗面化処理を施したのち化成処理を施して酸化皮
膜層を形成する。酸化皮膜層は、アルミニウムからなる
陽極体1a及び1bの表層が酸化した酸化アルミニウム
からなり、陽極体1a及び1bの誘電体となる。
した陽極体1a及び1bを開き、この状態で凹部8の内
表面に粗面化処理を施したのち化成処理を施して酸化皮
膜層を形成する。酸化皮膜層は、アルミニウムからなる
陽極体1a及び1bの表層が酸化した酸化アルミニウム
からなり、陽極体1a及び1bの誘電体となる。
【0020】更に金属箔20で連結された状態で陽極体
1a及び1bの酸化皮膜層上には、ポリピロールからな
る電解質層3を形成する。電解質層3であるポリピロー
ル層は、陽極体1a及び1bを酸化剤を含有するピロー
ル溶液中に浸漬し、表面に化学重合によるピロール薄膜
を形成したのちピロールを溶解した電解重合用の電解液
中に浸漬するとともに電圧を印加して生成しており、生
成されたポリピロールの厚さは数μmないし数十μmと
なる。この重合工程では、必要に応じて凹部8のみを外
部に露出するよう、樹脂層等により選択的にマスキング
してもよい。
1a及び1bの酸化皮膜層上には、ポリピロールからな
る電解質層3を形成する。電解質層3であるポリピロー
ル層は、陽極体1a及び1bを酸化剤を含有するピロー
ル溶液中に浸漬し、表面に化学重合によるピロール薄膜
を形成したのちピロールを溶解した電解重合用の電解液
中に浸漬するとともに電圧を印加して生成しており、生
成されたポリピロールの厚さは数μmないし数十μmと
なる。この重合工程では、必要に応じて凹部8のみを外
部に露出するよう、樹脂層等により選択的にマスキング
してもよい。
【0021】次いで、この電解質層3の表面に導電層4
をスクリーン印刷する。その結果、陽極体1a及び1b
の表面、特に凹部8の表面は、図3にも示したように、
電解質層3及び導電層4が順次生成された積層構造とな
る。導電層4は、カーボンペースト及び銀ペーストおよ
び導電性の接着剤等からなる多層構造、もしくは導電性
の良好な金属粉を含有する導電性接着剤からなる単層構
造の何れでもよい。
をスクリーン印刷する。その結果、陽極体1a及び1b
の表面、特に凹部8の表面は、図3にも示したように、
電解質層3及び導電層4が順次生成された積層構造とな
る。導電層4は、カーボンペースト及び銀ペーストおよ
び導電性の接着剤等からなる多層構造、もしくは導電性
の良好な金属粉を含有する導電性接着剤からなる単層構
造の何れでもよい。
【0022】次いで、図1(B)に示したように、陽極
体1aもしくは1bの表面に陰極体5を載置する。陰極
体5は、平板状のアルミニウムもしくはその合金からな
り、その端部には半田付け可能な金属層、例えば銅等か
らなる陰極端子6を一体に形成している。そして、図2
(A)に示したように、複数の陽極体1a及び1bを、
金属箔20を介して再び接合する。この接合により、陰
極体5は、陽極体1a及び1bの導電層4と接すること
になる。なお陽極体1a及び1bを陰極体5を介して接
合する際には、陽極体1a及び1bと陰極体5との間隙
に導電性の接着剤を追加して塗布してもよい。
体1aもしくは1bの表面に陰極体5を載置する。陰極
体5は、平板状のアルミニウムもしくはその合金からな
り、その端部には半田付け可能な金属層、例えば銅等か
らなる陰極端子6を一体に形成している。そして、図2
(A)に示したように、複数の陽極体1a及び1bを、
金属箔20を介して再び接合する。この接合により、陰
極体5は、陽極体1a及び1bの導電層4と接すること
になる。なお陽極体1a及び1bを陰極体5を介して接
合する際には、陽極体1a及び1bと陰極体5との間隙
に導電性の接着剤を追加して塗布してもよい。
【0023】また、金属箔20には、陽極端子2を超音
波溶接する。溶接は、金属箔20の陽極体1a及び1b
の端面からはみ出した部分で行い、陽極端子2を溶接し
た後に金属箔20を折込み、図2(B)に示したような
固体電解コンデンサを得る。陽極端子2は、その断面形
状がL字形に形成され、この実施例においては、プリン
ト基板の配線パターンに臨む先端部分に半田付け可能な
金属、例えば銅等を配置し、その反対面にアルミニウム
を配置して接合したクラッド合金を用いている。
波溶接する。溶接は、金属箔20の陽極体1a及び1b
の端面からはみ出した部分で行い、陽極端子2を溶接し
た後に金属箔20を折込み、図2(B)に示したような
固体電解コンデンサを得る。陽極端子2は、その断面形
状がL字形に形成され、この実施例においては、プリン
ト基板の配線パターンに臨む先端部分に半田付け可能な
金属、例えば銅等を配置し、その反対面にアルミニウム
を配置して接合したクラッド合金を用いている。
【0024】以上のようにこの実施例による固体電解コ
ンデンサの製造方法では、予め複数の陽極体1a及び1
bを金属箔20により接合した状態で酸化皮膜層、電解
質層4等を形成するため、従来のように陽極体1a及び
1bの分離工程で酸化皮膜層が破損されることはない。
また、陽極体1a及び1bを予め接合した後に金属箔2
0を介して開き、電解質層3等を形成してから再び接合
するため、接合状態が良好になり、接合後の位置調整等
が必要なくなる。
ンデンサの製造方法では、予め複数の陽極体1a及び1
bを金属箔20により接合した状態で酸化皮膜層、電解
質層4等を形成するため、従来のように陽極体1a及び
1bの分離工程で酸化皮膜層が破損されることはない。
また、陽極体1a及び1bを予め接合した後に金属箔2
0を介して開き、電解質層3等を形成してから再び接合
するため、接合状態が良好になり、接合後の位置調整等
が必要なくなる。
【0025】また、陽極端子2は、金属箔20のはみ出
した部分に溶接しているため、溶接工程での機械的スト
レスが陽極体1a及び1bに影響することはなく、ま
た、陽極端子2を溶接した金属箔20を折り畳む際に
も、金属箔20が可繞性に富むため、陽極体1a及び1
bへの機械的ストレスもない。
した部分に溶接しているため、溶接工程での機械的スト
レスが陽極体1a及び1bに影響することはなく、ま
た、陽極端子2を溶接した金属箔20を折り畳む際に
も、金属箔20が可繞性に富むため、陽極体1a及び1
bへの機械的ストレスもない。
【0026】なお、複数の陽極体1a及び1bを金属箔
20に溶接して接合する場合、図4に示したように、連
続した金属箔21に載置し、断続的にもしくは連続的に
溶接するとともに、個々のもしくは連続した陽極端子2
をはみ出した部分に溶接してもよい。この場合、金属箔
21により連結された複数の組合せによる陽極体1a及
び1bを連続体として供給することができるようになる
ため、製造工程が簡略になる。
20に溶接して接合する場合、図4に示したように、連
続した金属箔21に載置し、断続的にもしくは連続的に
溶接するとともに、個々のもしくは連続した陽極端子2
をはみ出した部分に溶接してもよい。この場合、金属箔
21により連結された複数の組合せによる陽極体1a及
び1bを連続体として供給することができるようになる
ため、製造工程が簡略になる。
【0027】
【発明の効果】以上のようにこの発明は、固体電解コン
デンサの製造方法において、複数の平板状の陽極体をそ
の表面において接合するとともに、各陽極体の端面に、
少なくとも接合した陽極体の端面よりも幅寸法の大きい
金属箔を溶接したのち、金属箔を介して開いた陽極体の
内表面に酸化皮膜層、電解質層および導電層を順次生成
し、平板状の陰極体を介して再度複数の陽極体を接合す
るとともに、陽極体の端面から突出した金属箔に陽極端
子を溶接することを特徴としているので、複数の陽極体
を陰極体を介して接合しても、その接合状態が良好とな
り、内部の電解質層等を外気から密封することができ
る。
デンサの製造方法において、複数の平板状の陽極体をそ
の表面において接合するとともに、各陽極体の端面に、
少なくとも接合した陽極体の端面よりも幅寸法の大きい
金属箔を溶接したのち、金属箔を介して開いた陽極体の
内表面に酸化皮膜層、電解質層および導電層を順次生成
し、平板状の陰極体を介して再度複数の陽極体を接合す
るとともに、陽極体の端面から突出した金属箔に陽極端
子を溶接することを特徴としているので、複数の陽極体
を陰極体を介して接合しても、その接合状態が良好とな
り、内部の電解質層等を外気から密封することができ
る。
【0028】また、陽極体自体は、予め基体から分離し
たのち、酸化皮膜層等を形成しているため、分離工程で
の酸化皮膜層の破損等はなくなり、漏れ電流等の電気的
特性への影響がなくなる。
たのち、酸化皮膜層等を形成しているため、分離工程で
の酸化皮膜層の破損等はなくなり、漏れ電流等の電気的
特性への影響がなくなる。
【0029】そして、陽極端子は、複数の陽極体の端面
からはみ出した金属箔に溶接されるため、この溶接工程
での機械的ストレスが陽極体に与える影響を軽減でき
る。したがって、陽極体内部の酸化皮膜層の破損が少な
くなり、漏れ電流等の電気的特性を所望の水準に維持す
ることができる。
からはみ出した金属箔に溶接されるため、この溶接工程
での機械的ストレスが陽極体に与える影響を軽減でき
る。したがって、陽極体内部の酸化皮膜層の破損が少な
くなり、漏れ電流等の電気的特性を所望の水準に維持す
ることができる。
【図1】この発明の実施例における製造工程を示す斜視
図
図
【図2】この発明の実施例における製造工程を示す斜視
図
図
【図3】実施例による固体電解コンデンサの概念構造を
示す断面図
示す断面図
【図4】この発明の別の実施例を示した斜視図
1 陽極体 2 陽極端子 3 電解質層 4 導電層 5 陰極体 6 陰極端子 7 レジスト層 8 凹部 20 金属箔 21 金属箔
Claims (1)
- 【請求項1】 複数の平板状の陽極体をその表面におい
て接合するとともに、各陽極体の端面に、少なくとも接
合した陽極体の端面よりも幅寸法の大きい金属箔を溶接
したのち、金属箔を介して開いた陽極体の内表面に酸化
皮膜層、電解質層および導電層を順次生成し、平板状の
陰極体を介して再度複数の陽極体を接合するとともに、
陽極体の端面から突出した金属箔に陽極端子を溶接する
固体電解コンデンサの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32686791A JPH05144687A (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32686791A JPH05144687A (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05144687A true JPH05144687A (ja) | 1993-06-11 |
Family
ID=18192618
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32686791A Pending JPH05144687A (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05144687A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160072429A (ko) * | 2014-12-15 | 2016-06-23 | 삼성전기주식회사 | 고체 전해커패시터, 그 제조방법 및 칩형 전자부품 |
-
1991
- 1991-11-15 JP JP32686791A patent/JPH05144687A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160072429A (ko) * | 2014-12-15 | 2016-06-23 | 삼성전기주식회사 | 고체 전해커패시터, 그 제조방법 및 칩형 전자부품 |
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