JPH05144604A - サーミスタの製造方法 - Google Patents

サーミスタの製造方法

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JPH05144604A
JPH05144604A JP30468691A JP30468691A JPH05144604A JP H05144604 A JPH05144604 A JP H05144604A JP 30468691 A JP30468691 A JP 30468691A JP 30468691 A JP30468691 A JP 30468691A JP H05144604 A JPH05144604 A JP H05144604A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermistor
molded body
manufacturing
density
slurry
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30468691A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiko Kawahara
隆彦 河原
Norimitsu Kito
範光 鬼頭
Norihito Tsuchida
典人 土田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高密度で優れた電気的特性を有し、特性やサ
イズにばらつきの少ないサーミスタを歩留り良く製造し
うる製造方法を提供する。 【構成】 サーミスタの原料粉末に溶媒と分散剤とを混
合してスラリーを調整する工程と、このスラリーの加圧
と脱液の各処理を同時に行って成形体を成形する工程
と、前記成形体を焼結する工程とを含むことを特徴とす
るサーミスタの製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーミスタの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】サーミスタ、例えば、チタン酸バリウム
系の正特性サーミスタの製造に当たっては、まず、チタ
ン酸バリウムを主成分とする原料にバインダを加えて造
粒した後、これを乾式プレスにより、成形体にする。こ
ののち、成形体を焼成し、このようにして得られた焼結
体、もしくは焼結体をスライスしたものに電極を形成し
て、正特性サーミスタが完成する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、サーミ
スタは、一般に、原料粉末を成形したのち、この成形体
を焼結して造られるのであるが、従来のように、乾式プ
レスによる成形では、成形体密度を高めるのには限界が
あり、通常、成形体密度は2.8〜3.4g/cm3
度である。
【0004】そのため、製造途中で、成形体に割れ、欠
け、ラミネーション等の破損が起こりやすく、成形体の
取り扱いには細心の注意を払わなければならず、歩留り
の向上が困難である。
【0005】また、成形体に含まれるポア(気孔)の大
きさにばらつきがあり、その結果、これから得られる焼
結体でも、密度が低く(理論密度の92〜3%程度の密
度)、ポアの分布が不均一となり、抵抗値のばらつきや
耐電圧特性の低下が生じる。さらに、成形体密度が小さ
いため、焼成による収縮率が大きく、焼結体のサイズの
ばらつきが大きい。
【0006】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みて創
案されたものであって、焼結体密度が高く、優れた電気
的特性を有し、特性やサイズにばらつきの少ないサーミ
スタを歩留り良く製造しうる製造方法を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるサーミス
タの製造方法は、このような目的を達成するために、サ
ーミスタの原料粉末に溶媒と分散剤とを混合してスラリ
ーを調整する工程と、このスラリーの加圧と脱液の各処
理とを同時に行って成形体を成形する工程と、前記成形
体を焼結する工程とを含むことを特徴とするものであ
る。
【0008】
【作用】上記製造方法によれば、溶媒により、原料粉末
の粒子どうしが隙間なく凝縮し、ポアの少ない高密度の
成形体が得られ、この成形体から高密度の焼結体が得ら
れる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を工程順に説明す
る。
【0010】 まず、チタン酸バリウム(BaTiO
3)を主成分とする原料100部に対して、溶媒として
の水を16部、分散剤を0.3部の割合で加え、セラミ
ックボールとともに24時間混合して、微粉砕スラリー
を調整する。溶媒としては、水のほか、アルコールなど
の有機溶媒を使用することができる。
【0011】 上記のスラリーを所定の型に入れ、プ
レスにより加圧するとともに、脱水する。この場合、型
として、石膏型のような吸水性のある型を用いること
で、加圧と脱水の各処理を同時に行う。
【0012】こののち、乾燥機により、30〜100℃
で12時間、乾燥することで、所定寸法(34×23×
20mm)の成形体を得る。
【0013】 上記の成形体を、1330℃で1時
間、焼成して焼結体ブロックを得る。焼成温度は、12
70〜1390℃の範囲内にあればよい。ここで、成形
体には、従来製造方法におけるようなバインダが含まれ
ていないので、昇温過程におけるバインダ除去のための
徐昇温が不要で、速やかな昇温が可能である。
【0014】 焼結体ブロックを厚み2mmにスライ
スして、30×20×2mmの平板状素体を得る。これ
に対して、前記の工程の後、成形体を平板状にスライ
スして、この平板状の成形体を焼成するようにしてもよ
い。
【0015】 スライスののち、平板状の素体の主表
面に、In−Ga合金により、電極を形成して完成品と
する。
【0016】上記各工程からなる製造方法を実施して、
各工程で得られた成形体や焼結体を検査したところ、表
1に示すような結果を得た。表1には、比較のため、従
来製造方法による製品の結果を併記した。
【0017】従来製造方法の製品は、本発明実施例と同
一の原料にバインダを加え、造粒したのち、乾式プレス
により成形し、その成形体を1330℃で1時間、焼成
したものである。成形体のサイズは、焼成での収縮率を
考慮し、焼結体が30×20×2mmとなるように設定
した。
【0018】
【表1】
【0019】表1での結果からも分かるように、本発明
の製造方法によれば、高密度の成形体が得られた。これ
は、成形の段階で、原料粉末の粒子どうしが、溶媒であ
る水により、隙間なく凝縮するためである。
【0020】そして、本発明での成形体は、高密度であ
るため、破損しにくくなり、成形体の取り扱い中、欠け
等の破損が全く発生しなかった。これに対して、従来品
では、500個の成形体の中で3個の欠けが発生した。
また、成形時、本発明では原料のこぼれがなく、原料ロ
スが20%減少した。
【0021】本発明では、成形体が高密度になるので、
それから得られる焼結体でも、焼結体密度が5.7g/
cm3に増加した。これは、理論密度の97%に相当す
る。
【0022】また、本発明の焼結体では、ポアの量やば
らつきが少なくなり、電気的な諸特性が良好となり、収
縮率も低下しているが、これは、焼結体密度が高くなっ
ていることによる。
【0023】さらに、本発明では成形体密度が高いた
め、熱伝導率が高くなっており、従来品よりも低い温度
で焼成が可能になった。実験によれば、約30℃低い焼
成温度で、所要の値の比抵抗を達成できた。その測定結
果を図1に示す。このように、焼成温度を低くしうるこ
とと、従来のバインダ除去のための徐昇温工程が不要に
なることから、焼成時間の短縮化、高速焼成が可能にな
る。
【0024】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、高
密度の成形体が得られ、製造途中での成形体の破損が生
じにくくなり、歩留りが向上する。
【0025】また、成形体の密度が高密度となることか
ら、これから得られる焼結体も高密度となり、ポアの量
やばらつきが少なくなり、比抵抗や耐電圧等の電気的特
性が向上するとともに、電気的特性やサイズのばらつき
が減少した。
【0026】さらに、高密度の成形体を焼成するので、
焼成時間を短縮しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】焼成温度と比抵抗との関係を示す線図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーミスタの原料粉末に溶媒と分散剤と
    を混合してスラリーを調整する工程と、 このスラリーの加圧と脱液の各処理を同時に行って成形
    体を成形する工程と、 前記成形体を焼結する工程とを含むことを特徴とするサ
    ーミスタの製造方法。
JP30468691A 1991-11-20 1991-11-20 サーミスタの製造方法 Pending JPH05144604A (ja)

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JP30468691A JPH05144604A (ja) 1991-11-20 1991-11-20 サーミスタの製造方法

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JPH05144604A true JPH05144604A (ja) 1993-06-11

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