JPH0514435B2 - - Google Patents
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- JPH0514435B2 JPH0514435B2 JP8566687A JP8566687A JPH0514435B2 JP H0514435 B2 JPH0514435 B2 JP H0514435B2 JP 8566687 A JP8566687 A JP 8566687A JP 8566687 A JP8566687 A JP 8566687A JP H0514435 B2 JPH0514435 B2 JP H0514435B2
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01S—DEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
- H01S5/00—Semiconductor lasers
- H01S5/30—Structure or shape of the active region; Materials used for the active region
- H01S5/32—Structure or shape of the active region; Materials used for the active region comprising PN junctions, e.g. hetero- or double- heterostructures
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01S—DEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
- H01S5/00—Semiconductor lasers
- H01S5/20—Structure or shape of the semiconductor body to guide the optical wave ; Confining structures perpendicular to the optical axis, e.g. index or gain guiding, stripe geometry, broad area lasers, gain tailoring, transverse or lateral reflectors, special cladding structures, MQW barrier reflection layers
- H01S5/2004—Confining in the direction perpendicular to the layer structure
- H01S5/2009—Confining in the direction perpendicular to the layer structure by using electron barrier layers
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01S—DEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
- H01S5/00—Semiconductor lasers
- H01S5/30—Structure or shape of the active region; Materials used for the active region
- H01S5/32—Structure or shape of the active region; Materials used for the active region comprising PN junctions, e.g. hetero- or double- heterostructures
- H01S5/3211—Structure or shape of the active region; Materials used for the active region comprising PN junctions, e.g. hetero- or double- heterostructures characterised by special cladding layers, e.g. details on band-discontinuities
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
この発明は高速で直接変調が可能な半導体発光
素子に関するものである。
素子に関するものである。
光通信に用いられる半導体発光素子としては半
導体レーザと半導体発光ダイオード(Light
Emitting Diode)がある。以下ではより高速で
変調可能な半導体レーザを例にとつて説明する。
導体レーザと半導体発光ダイオード(Light
Emitting Diode)がある。以下ではより高速で
変調可能な半導体レーザを例にとつて説明する。
光フアイバの低損失波長領域は1.55μmあるい
は1.3μm付近にあるのでこの波長領域で発光する
レーザの高速化への検討が盛んにおこなわれてい
る。これまでに最も高速で変調した例は、例えば
雑誌(Electron.Lett.211090(1985)J.E.Bowers
他)に記載されるように、室温で16GHzの帯域が
得られている。
は1.3μm付近にあるのでこの波長領域で発光する
レーザの高速化への検討が盛んにおこなわれてい
る。これまでに最も高速で変調した例は、例えば
雑誌(Electron.Lett.211090(1985)J.E.Bowers
他)に記載されるように、室温で16GHzの帯域が
得られている。
第2図は従来の半導体レーザの基本的な構成を
示す斜視図である。
示す斜視図である。
図において、1は活性層であり、この層でキヤ
リアの発光再結合が生じる。6,7は各々クラツ
ド層でありキヤリアと光を閉じ込める。10と1
1は電流を注入するための電極、17と18はへ
き開面であり、フアブリ=ペローエタロン共振器
を構成する。電極10,11を通して注入する電
流を変調することによつて変調された出力光強度
が得られる。
リアの発光再結合が生じる。6,7は各々クラツ
ド層でありキヤリアと光を閉じ込める。10と1
1は電流を注入するための電極、17と18はへ
き開面であり、フアブリ=ペローエタロン共振器
を構成する。電極10,11を通して注入する電
流を変調することによつて変調された出力光強度
が得られる。
従来の半導体レーザは上記のように構成されて
おり、半導体レーザの高速性を制限している主な
要因としては、 (イ) 寄生容量と (ロ) レーザ内部の光発生過程に含まれる遅れがあ
る。リツヂ型構造をとり、寄生容量を低減する
ことによつて上記(イ)による制限は26GHz以上に
改善できることが前述の雑誌(Electron.Lett.)
に示されている。従つて上記(ロ)の要因を除くこ
とが一層高速で変調できるようにするための課
題になつている。
おり、半導体レーザの高速性を制限している主な
要因としては、 (イ) 寄生容量と (ロ) レーザ内部の光発生過程に含まれる遅れがあ
る。リツヂ型構造をとり、寄生容量を低減する
ことによつて上記(イ)による制限は26GHz以上に
改善できることが前述の雑誌(Electron.Lett.)
に示されている。従つて上記(ロ)の要因を除くこ
とが一層高速で変調できるようにするための課
題になつている。
(ロ)はキヤリアの寿命、光子の寿命等によつて決
まつており、これについて次に述べる。
まつており、これについて次に述べる。
半導体レーザの変調応答特性に緩和振動と呼ば
れる現象が現われることはよく知られている。こ
の緩和振動周波数より周波数が高くなるにつれて
変調度は急速に低下し、事実上この緩和振動周波
数が変調帯域の目安になる。この緩和振動周波数
fRは例えば雑誌(IEEE J.Quantum Electron、
QE−21、P121、(1985))に記載されるレート方
程式を用いた解析により、次のように得られる。
れる現象が現われることはよく知られている。こ
の緩和振動周波数より周波数が高くなるにつれて
変調度は急速に低下し、事実上この緩和振動周波
数が変調帯域の目安になる。この緩和振動周波数
fRは例えば雑誌(IEEE J.Quantum Electron、
QE−21、P121、(1985))に記載されるレート方
程式を用いた解析により、次のように得られる。
Г;光閉じ込め係数
Nom;発振波長に対して活性層が透明になるよ
うなキヤリア密度 A;微分利得 τp;レーザ共振器内部の光子の寿命 τs;キヤリアの寿命 J;注入電流密度 Jth;注入電流密度のしきい値 式(1)に基づき従来、短共振器によるτpの減少、
量子井戸構造や分布帰還構造による微分利得Aの
向上が検討され、それぞれ緩和振動周波数の増加
に有効であることが確かめられている。
うなキヤリア密度 A;微分利得 τp;レーザ共振器内部の光子の寿命 τs;キヤリアの寿命 J;注入電流密度 Jth;注入電流密度のしきい値 式(1)に基づき従来、短共振器によるτpの減少、
量子井戸構造や分布帰還構造による微分利得Aの
向上が検討され、それぞれ緩和振動周波数の増加
に有効であることが確かめられている。
一方式(1)によればキヤリア寿命τsを他のパラメ
ータと独立に減少させればfRを増加させることが
できることは明らかであるが、これに関しては従
来あまり検討されていない。その理由はτsが活性
層に使われる材料に固有のキヤリア再結合寿命に
よつてほぼ決まつており量子井戸構造によるキヤ
リアの閉じ込めを行なつても1ns程度より大巾に
短かくすることは出来ないからである。
ータと独立に減少させればfRを増加させることが
できることは明らかであるが、これに関しては従
来あまり検討されていない。その理由はτsが活性
層に使われる材料に固有のキヤリア再結合寿命に
よつてほぼ決まつており量子井戸構造によるキヤ
リアの閉じ込めを行なつても1ns程度より大巾に
短かくすることは出来ないからである。
この発明は見掛け上τsを著しく減少させ、結果
的に帯域を著しく向上できる構造の半導体発光素
子を提供しようとするものである。この発明によ
る帯域改善の原理を説明するためにτsの増加がど
のように帯域の劣化をもたらすかをより具体的に
説明する必要がある。そのために以下では従来の
半導体レーザに立上り立下りの急峻なパルス電流
を注入したときの光出力の応答がどのようになる
かを考える。第3図a,b,cは従来の半導体レ
ーザのバンド構造を示す説明図であり、傾斜屈折
率=分離閉じ込め=単一量子井戸レーザ(g
raded refractive index=separate c
onfinement heterostructure=single q
uantum well laser、以下GRIN−SCH−SQW
又はGRINと記す。)のエネルギーバンド構造で
ある。ここで従来のレーザの構造として先に引用
した雑誌(Electron.Lett.)に記載された通常の
二重ヘテロ接合(Double heteros tructure)で
はなく上記の構造をとり上げた理由は、例えば雑
誌(IEEE J.Quantum Electron.QE−22.1887
(1986))に示されるように量子井戸構造は理論的
にも実験的にも微分利得が高くレーザの高速化に
有利であることが明らかであることと、GRIN構
造は後に説明するこの発明の一実施例によるレー
ザの構造に近いためである。第3図aは熱力学的
な平衡状態にあるGRIN−SCH−SQWレーザの
バンド構造、第3図bは順方向電圧を印加し、電
流注入状態にあるGRIN−SCH−SQWレーザの
エネルギーバンド構造、第3図cは印加された順
方向電圧を段階的に急に下げた直後のエネルギー
バンド構造を示す。
的に帯域を著しく向上できる構造の半導体発光素
子を提供しようとするものである。この発明によ
る帯域改善の原理を説明するためにτsの増加がど
のように帯域の劣化をもたらすかをより具体的に
説明する必要がある。そのために以下では従来の
半導体レーザに立上り立下りの急峻なパルス電流
を注入したときの光出力の応答がどのようになる
かを考える。第3図a,b,cは従来の半導体レ
ーザのバンド構造を示す説明図であり、傾斜屈折
率=分離閉じ込め=単一量子井戸レーザ(g
raded refractive index=separate c
onfinement heterostructure=single q
uantum well laser、以下GRIN−SCH−SQW
又はGRINと記す。)のエネルギーバンド構造で
ある。ここで従来のレーザの構造として先に引用
した雑誌(Electron.Lett.)に記載された通常の
二重ヘテロ接合(Double heteros tructure)で
はなく上記の構造をとり上げた理由は、例えば雑
誌(IEEE J.Quantum Electron.QE−22.1887
(1986))に示されるように量子井戸構造は理論的
にも実験的にも微分利得が高くレーザの高速化に
有利であることが明らかであることと、GRIN構
造は後に説明するこの発明の一実施例によるレー
ザの構造に近いためである。第3図aは熱力学的
な平衡状態にあるGRIN−SCH−SQWレーザの
バンド構造、第3図bは順方向電圧を印加し、電
流注入状態にあるGRIN−SCH−SQWレーザの
エネルギーバンド構造、第3図cは印加された順
方向電圧を段階的に急に下げた直後のエネルギー
バンド構造を示す。
第3図において、1は量子準位が形成される厚
さの、即ち量子井戸構造の活性層、4b,5bは
光を導波させるための傾斜屈折率導波層、6,7
はそれぞれn型とp型の導電性を有するクラツド
層、8はドナの高濃度ドープ層、9はアクセプタ
の高濃度ドープ層でありオーミツク接触を行うた
めの層である。10はn側第2電極、11はp側
第1電極、14は電子、15はホールである。
さの、即ち量子井戸構造の活性層、4b,5bは
光を導波させるための傾斜屈折率導波層、6,7
はそれぞれn型とp型の導電性を有するクラツド
層、8はドナの高濃度ドープ層、9はアクセプタ
の高濃度ドープ層でありオーミツク接触を行うた
めの層である。10はn側第2電極、11はp側
第1電極、14は電子、15はホールである。
また16は電子とホールの再結合によつて発生
した光である。
した光である。
第4図は従来のGRIN−SCH−SQWレーザに
注入したパルス状の電流を示す波形図であり、注
入電流がない時刻aではバンド構造は第3図aの
ように活性層1には電子もホールもない状態なの
で発光再結合は生じない。次に順方向バイアスを
電極10及び11を通して印加し電流を注入して
いる時刻bでは、バンド構造は第3図bのように
なり、活性層1で電子とホールの高密度状態が生
じ発光再結合により光16が発生する。注入され
た電子とホールの密度が十分高ければ第2図に示
すフアブリ=ペローエタロン共振器17,18の
助けによりレーザ発振が生じる。次に電流注入を
遮断した直後、即ち第4図に示す時刻cでは、第
3図cに示すように電流は断たれているが活性層
1に電子とホールは残つておりその数は時間とと
もに発光再結合によつて減少していく。その結果
発生する光の強度の時間変化は発光再結合レート
によつて決まる時間だけ電流遮断後も裾を引くこ
とになる。これを図示すると第5図のようにな
り、この裾引きが変調速度の低下をもたらすこと
になる。
注入したパルス状の電流を示す波形図であり、注
入電流がない時刻aではバンド構造は第3図aの
ように活性層1には電子もホールもない状態なの
で発光再結合は生じない。次に順方向バイアスを
電極10及び11を通して印加し電流を注入して
いる時刻bでは、バンド構造は第3図bのように
なり、活性層1で電子とホールの高密度状態が生
じ発光再結合により光16が発生する。注入され
た電子とホールの密度が十分高ければ第2図に示
すフアブリ=ペローエタロン共振器17,18の
助けによりレーザ発振が生じる。次に電流注入を
遮断した直後、即ち第4図に示す時刻cでは、第
3図cに示すように電流は断たれているが活性層
1に電子とホールは残つておりその数は時間とと
もに発光再結合によつて減少していく。その結果
発生する光の強度の時間変化は発光再結合レート
によつて決まる時間だけ電流遮断後も裾を引くこ
とになる。これを図示すると第5図のようにな
り、この裾引きが変調速度の低下をもたらすこと
になる。
第5図に示す電流遮断後の光強度の裾引きの時
間はキヤリアの寿命τsが長ければ長い程、長くな
る。しかし、前述したように、このτsは材料に固
有の発光再結合寿命にほぼ等しいので、これを著
しく低減することは困難であつた。
間はキヤリアの寿命τsが長ければ長い程、長くな
る。しかし、前述したように、このτsは材料に固
有の発光再結合寿命にほぼ等しいので、これを著
しく低減することは困難であつた。
この発明は上記従来例のように注入電流遮断後
に残存する電子及びホールが発光再結合によつて
消滅するのを待つのではなく、電子とホールを空
間的にすばやく分離できるようにすることによつ
て電流遮断後の発光の裾引きを低減し、高速変調
できる半導体発光素子を得ることを目的とする。
に残存する電子及びホールが発光再結合によつて
消滅するのを待つのではなく、電子とホールを空
間的にすばやく分離できるようにすることによつ
て電流遮断後の発光の裾引きを低減し、高速変調
できる半導体発光素子を得ることを目的とする。
この発明に係る半導体発光素子は活性層、この
活性層に続き、P型の導電性を有するP型導電
層、このP型導電層にオーミツク接触させた第1
電極、上記活性層に接し、電子はトンネル伝導で
きるがホールはトンネル伝導できない第1障壁
層、この第1障壁層に接し、少なくとも第1障壁
層に接する領域では、上記活性層中の発光に寄与
する自由電子のエネルギー準位よりも低い伝導帯
下端を有する低エネルギーバンド間〓層、この低
エネルギーバンド間〓層に接し、n型の導電性を
有するn型導電層、及びこのn型導電層にオーミ
ツク接触させた第2電極を備えたものである。
活性層に続き、P型の導電性を有するP型導電
層、このP型導電層にオーミツク接触させた第1
電極、上記活性層に接し、電子はトンネル伝導で
きるがホールはトンネル伝導できない第1障壁
層、この第1障壁層に接し、少なくとも第1障壁
層に接する領域では、上記活性層中の発光に寄与
する自由電子のエネルギー準位よりも低い伝導帯
下端を有する低エネルギーバンド間〓層、この低
エネルギーバンド間〓層に接し、n型の導電性を
有するn型導電層、及びこのn型導電層にオーミ
ツク接触させた第2電極を備えたものである。
この発明における半導体発光素子は、発光再結
合が生じる活性層に続いてホールは透過できない
が電子はトンネル伝導できる障壁層を設け、順方
向電圧を印加することにより電子を活性層ヘトン
ネル伝導によつて注入でき、逆に印加電圧を下げ
ることによつて、トンネル伝導により電子を活性
層から障壁層の外へすみやかに取り出させるよう
にし、電子とホールを空間的に分離した。その結
果、見掛け上の再結合寿命が短かくできる。
合が生じる活性層に続いてホールは透過できない
が電子はトンネル伝導できる障壁層を設け、順方
向電圧を印加することにより電子を活性層ヘトン
ネル伝導によつて注入でき、逆に印加電圧を下げ
ることによつて、トンネル伝導により電子を活性
層から障壁層の外へすみやかに取り出させるよう
にし、電子とホールを空間的に分離した。その結
果、見掛け上の再結合寿命が短かくできる。
第1図a,b,cはこの発明の一実施例による
半導体レーザのバンド構造を示す説明図であり、
第1図aは熱力学的平衡状態にある場合、第1図
bは順方向電圧が印加され電流注入状態にある場
合、第1図cは第1図bの状態の後、急激に印加
電圧を下げた場合の状態を示している。
半導体レーザのバンド構造を示す説明図であり、
第1図aは熱力学的平衡状態にある場合、第1図
bは順方向電圧が印加され電流注入状態にある場
合、第1図cは第1図bの状態の後、急激に印加
電圧を下げた場合の状態を示している。
第1図において、1は所望の発光波長が得られ
る量子準位が得られるように厚さを設定した
In0.53Ga0.47Asよりなる量子井戸構造の活性層、
2はこの活性層1に接し、InPよりなる薄い第1
障璧層であり、電子はトンネル伝導できるがホー
ルはトンネル伝導できない層である。3は活性層
1に接し、In0.52Al0.48Asよりなる第2障壁層で
あり、活性層1中の発光に寄与する自由電子に対
して障壁となる層である。4aは導波路の構成に
自由度を持たせるために設けた導波層であり、第
2障壁層(In0.52Al0.48As)と価電子帯の上端が
一致し、かつクラツド層(P型InP層)7と格子
整合がとれる組成のInGaAsPよりなる層である。
また、この導波層4aはエネルギーバンド間〓が
活性層におけるエネルギーバンド間〓より大き
く、P型InP層7のエネルギーバンド間〓より小
さい。さらに、これらP型InP層7、導波層4
a、及び第2障壁層3よりなるP型導電層におい
て、活性層近傍の価電子帯上端は活性層の価電子
帯上端より低く、上記活性層に近づくにつれて高
くなるようにされている。
る量子準位が得られるように厚さを設定した
In0.53Ga0.47Asよりなる量子井戸構造の活性層、
2はこの活性層1に接し、InPよりなる薄い第1
障璧層であり、電子はトンネル伝導できるがホー
ルはトンネル伝導できない層である。3は活性層
1に接し、In0.52Al0.48Asよりなる第2障壁層で
あり、活性層1中の発光に寄与する自由電子に対
して障壁となる層である。4aは導波路の構成に
自由度を持たせるために設けた導波層であり、第
2障壁層(In0.52Al0.48As)と価電子帯の上端が
一致し、かつクラツド層(P型InP層)7と格子
整合がとれる組成のInGaAsPよりなる層である。
また、この導波層4aはエネルギーバンド間〓が
活性層におけるエネルギーバンド間〓より大き
く、P型InP層7のエネルギーバンド間〓より小
さい。さらに、これらP型InP層7、導波層4
a、及び第2障壁層3よりなるP型導電層におい
て、活性層近傍の価電子帯上端は活性層の価電子
帯上端より低く、上記活性層に近づくにつれて高
くなるようにされている。
5aは第1障壁層2に接するところでは組成が
In0.53Ga0.47Asで、活性層1中の発光に寄与す
る自由電子のエネルギー準位よりも低い伝導帯下
端を有し、第1障壁層2からはなれるに従つてバ
ンド間〓が徐々に広がるように組成が変化し、最
終的にn型導電層即ちクラツド層(n型InP層)
6と一致する傾斜低エネルギーバンド間〓層、1
2,13は各々活性層1中の伝導帯及び価電子帯
に生じた最低準位の量子準位を示す。
In0.53Ga0.47Asで、活性層1中の発光に寄与す
る自由電子のエネルギー準位よりも低い伝導帯下
端を有し、第1障壁層2からはなれるに従つてバ
ンド間〓が徐々に広がるように組成が変化し、最
終的にn型導電層即ちクラツド層(n型InP層)
6と一致する傾斜低エネルギーバンド間〓層、1
2,13は各々活性層1中の伝導帯及び価電子帯
に生じた最低準位の量子準位を示す。
次に動作について説明する。
第1図bはInPのバンド間〓に相当する順方向
電圧を電極10,11を通して印加した状態を示
しており、この状態ではホール15はP型InP層
9から拡散によつて活性層1に溜る。電子14は
拡散によつて傾斜低エネルギーバンド間〓層5a
中、特にポテンシヤルの低い第1障壁層2との境
界付近に溜る。この電子密度が高くなるとバンド
フイリングのために、高いエネルギー準位を持つ
電子も生じる。この電子のうち、活性層1の伝導
帯に生じた量子準位12と一致したエネルギーを
持つ電子は第1障壁層2をトンネル伝導して活性
層1中に入る。
電圧を電極10,11を通して印加した状態を示
しており、この状態ではホール15はP型InP層
9から拡散によつて活性層1に溜る。電子14は
拡散によつて傾斜低エネルギーバンド間〓層5a
中、特にポテンシヤルの低い第1障壁層2との境
界付近に溜る。この電子密度が高くなるとバンド
フイリングのために、高いエネルギー準位を持つ
電子も生じる。この電子のうち、活性層1の伝導
帯に生じた量子準位12と一致したエネルギーを
持つ電子は第1障壁層2をトンネル伝導して活性
層1中に入る。
こうして活性層1中に入つた電子とホールは再
結合し、光16を発生する。クラツド層(InP
層)6,7によりはさまれた内側の層4a,2,
1,2,5aは平均的にエネルギーバンド間〓が
上記InP層6,7より小さく、導波路として働
く。
結合し、光16を発生する。クラツド層(InP
層)6,7によりはさまれた内側の層4a,2,
1,2,5aは平均的にエネルギーバンド間〓が
上記InP層6,7より小さく、導波路として働
く。
フアブリ=ペロエタロンもしくは分布帰還によ
る共振器を適切的接に設けておけば、前述の光発
生過程をもとにレーザ発振が得られる。
る共振器を適切的接に設けておけば、前述の光発
生過程をもとにレーザ発振が得られる。
次に第1図cに示すように急激に印加電圧をと
り去つた場合を考える。活性層1中のホールは第
2障壁層3のために伝導できず1部活性層1の中
に残される。一方電子は傾斜低エネルギーバンド
間〓層5aからは拡散もしくはドリフト伝導によ
つて除かれる。さらに活性層1の中にある電子は
傾斜低エネルギーバンド間〓層5aの中の量子準
位12と同じ高さのエネルギー準位が空になると
トンネル伝導によつて傾斜低エネルギーバンド間
〓層5aへ取り出され、上記と同様、低エネルギ
ーバンド間〓層5aよりn型導電層6の方向へ移
動する。
り去つた場合を考える。活性層1中のホールは第
2障壁層3のために伝導できず1部活性層1の中
に残される。一方電子は傾斜低エネルギーバンド
間〓層5aからは拡散もしくはドリフト伝導によ
つて除かれる。さらに活性層1の中にある電子は
傾斜低エネルギーバンド間〓層5aの中の量子準
位12と同じ高さのエネルギー準位が空になると
トンネル伝導によつて傾斜低エネルギーバンド間
〓層5aへ取り出され、上記と同様、低エネルギ
ーバンド間〓層5aよりn型導電層6の方向へ移
動する。
そのため、電子とホールは空間的に隔てられ再
結合による発光は止まる。電子のトンネル伝導時
間は、例えば雑誌(Jpn.J.Appl.Phys.25、L871
(1986))に記載されるように、1psの程度なので、
キヤリアの再結合寿命が1ns程度なのに比べると
極めて短かく、上述した発光の遮断は、活性層1
中での再結合による発光の停止を待つ従来の半導
体レーザに比べて格段に早い。
結合による発光は止まる。電子のトンネル伝導時
間は、例えば雑誌(Jpn.J.Appl.Phys.25、L871
(1986))に記載されるように、1psの程度なので、
キヤリアの再結合寿命が1ns程度なのに比べると
極めて短かく、上述した発光の遮断は、活性層1
中での再結合による発光の停止を待つ従来の半導
体レーザに比べて格段に早い。
また第1図bにおいて活性層1にあるホールは
傾斜低エネルギーバンド間〓層5aへトンネル伝
導しないことは微分利得を高く保つ上で重要であ
る。トンネル伝導確率は近似的に次式で表わされ
る。〔雑誌(IEEE J.Quantum Electron.QE−
22、1853(1986))参照〕 ここでmは電子又はホールの有効質量、△Eは
量子準位と障壁高さとの差、Lは第1障壁層2の
厚さである。また、hはプランクの定数を2πで
割つたものである。上記実施例において発光波長
を1.55μm、第1障壁層2の厚さを8nmとすると
式(2)から求められる電子のトンネル伝導確率はホ
ールのそれに比べ5桁大きい。
傾斜低エネルギーバンド間〓層5aへトンネル伝
導しないことは微分利得を高く保つ上で重要であ
る。トンネル伝導確率は近似的に次式で表わされ
る。〔雑誌(IEEE J.Quantum Electron.QE−
22、1853(1986))参照〕 ここでmは電子又はホールの有効質量、△Eは
量子準位と障壁高さとの差、Lは第1障壁層2の
厚さである。また、hはプランクの定数を2πで
割つたものである。上記実施例において発光波長
を1.55μm、第1障壁層2の厚さを8nmとすると
式(2)から求められる電子のトンネル伝導確率はホ
ールのそれに比べ5桁大きい。
なお、上記実施例では活性層1は量子井戸構造
のものとしたが、所望の発光波長に対応するバン
ド間〓を有する材料を用い、量子準位が形成され
ない厚さの活性層を用いてもよい。
のものとしたが、所望の発光波長に対応するバン
ド間〓を有する材料を用い、量子準位が形成され
ない厚さの活性層を用いてもよい。
但し、この場合は、活性層内の電子準位は連続
的になり、トンネル伝導も幅広いエネルギー準位
で同時に生じる。そのため活性層1へ電子を注入
する早さは促進されるが、量子準位を利用するこ
とによる微分利得の改善は望めない。
的になり、トンネル伝導も幅広いエネルギー準位
で同時に生じる。そのため活性層1へ電子を注入
する早さは促進されるが、量子準位を利用するこ
とによる微分利得の改善は望めない。
また、上記実施例において導波層4aの厚さに
は自由度があり、この厚さを零としても、実施例
で示した基本的な機能はある。
は自由度があり、この厚さを零としても、実施例
で示した基本的な機能はある。
また、導波層4a、InP層7,9を第2障壁層
3と同じ材料であるIn0.52Al0.48Asを用いて形成
してもよい。
3と同じ材料であるIn0.52Al0.48Asを用いて形成
してもよい。
さらに、第2障壁層3及び導波層4aの位置は
上記実施例と同じでなくともよく、P型導電層
7,3,4aの価電子帯上端が、活性層に近づく
につれて高くなるように、配設されていればよ
い。
上記実施例と同じでなくともよく、P型導電層
7,3,4aの価電子帯上端が、活性層に近づく
につれて高くなるように、配設されていればよ
い。
即ち、ホールの活性層への注入がスムーズに行
なわれるようになつていればよい。また、第2障
壁3も必らずしも設けなくてもよい。
なわれるようになつていればよい。また、第2障
壁3も必らずしも設けなくてもよい。
また上記実施例では半導体レーザの場合につい
て説明したが、共振器を有しない発光ダイオード
でもよく高速変調が可能なダイオードが得られ
る。
て説明したが、共振器を有しない発光ダイオード
でもよく高速変調が可能なダイオードが得られ
る。
以上のようにこの発明によれば活性層に接して
電子はトンネル伝導できるがホールはトンネル伝
導できない第1障壁層を設け、かつ第1障壁層に
接し、少なくとも第1障壁層に接する領域では活
性層中の発光に寄与する自由電子のエネルギー準
位よりも低い伝導帯下端を持つ低エネルギーバン
ド間隙〓を設けたので活性層中に電子を注入でき
るだけでなく高速で活性層中から低エネルギーバ
ンド間〓層中に取り出すことができ高速変調でき
る半導体発光素子が得られる効果がある。
電子はトンネル伝導できるがホールはトンネル伝
導できない第1障壁層を設け、かつ第1障壁層に
接し、少なくとも第1障壁層に接する領域では活
性層中の発光に寄与する自由電子のエネルギー準
位よりも低い伝導帯下端を持つ低エネルギーバン
ド間隙〓を設けたので活性層中に電子を注入でき
るだけでなく高速で活性層中から低エネルギーバ
ンド間〓層中に取り出すことができ高速変調でき
る半導体発光素子が得られる効果がある。
第1図a,b,cはこの発明の一実施例による
半導体レーザのバンド構造を示す説明図、第2図
は従来の半導体レーザの構成を示す斜視図、第3
図a,b,cは従来の半導体レーザのバンド構造
を示す説明図、第4図は従来の半導体レーザに注
入する変調電流を示す波形図、及び第5図は従来
の半導体レーザにおける、変調された出力光強度
の時間変化を示す波形図である。 1……活性層、2……第1障壁層、3……第2
障壁層、4a……導波層、5a……低エネルギー
バンド間〓層、6,7……クラツド層、10……
第2電極、11……第1電極、14……電子、1
5……ホール。なお、図中、同一符号は同一又は
相当部分を示す。
半導体レーザのバンド構造を示す説明図、第2図
は従来の半導体レーザの構成を示す斜視図、第3
図a,b,cは従来の半導体レーザのバンド構造
を示す説明図、第4図は従来の半導体レーザに注
入する変調電流を示す波形図、及び第5図は従来
の半導体レーザにおける、変調された出力光強度
の時間変化を示す波形図である。 1……活性層、2……第1障壁層、3……第2
障壁層、4a……導波層、5a……低エネルギー
バンド間〓層、6,7……クラツド層、10……
第2電極、11……第1電極、14……電子、1
5……ホール。なお、図中、同一符号は同一又は
相当部分を示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 活性層、この活性層に続き、P型の導電性を
有するP型導電層、このP型導電層にオーミツク
接続させた第1電極、上記活性層に接し、電子は
トンネル伝導できるがホールはトンネル伝導でき
ない第1障壁層、この第1障壁層に接し、少なく
とも第1障壁層に接する領域では、上記活性層中
の発光に寄与する自由電子のエネルギー準位より
も低い伝導帯下端を有する低エネルギーバンド間
〓層、この低エネルギーバンド間〓層に接し、n
型の導電性を有するn型導電層、及びこのn型導
電層にオーミツク接触させた第2電極を備えた半
導体発光素子。 2 低エネルギーバンド間〓層のエネルギーバン
ド間〓を第1障壁層に接している部分からn型導
電層の方向に徐々に大きくした特許請求の範囲第
1項記載の半導体発光素子。 3 活性層を量子準位が形成される厚さにした特
許請求の範囲第1項又は第2項記載の半導体発光
素子。 4 活性層近傍のP型導電層の価電子帯上端は上
記活性層の価電子帯上端より低く、上記活性層に
近づくにつれて高くなるようにした特許請求の範
囲第1項ないし第3項のいずれかに記載の半導体
発光素子。 5 P型導電層は上記活性層中の発光に寄与する
自由電子に対して障壁となる第2障壁層を有する
特許請求の範囲第4項記載の半導体発光素子。 6 P型導電層は、エネルギーバンド間〓が活性
層におけるエネルギーバンド間〓より大きく、上
記P型導電層のエネルギーバンド間〓より小さい
導波層を有する特許請求の範囲第4項又は第5項
記載の半導体発光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62085666A JPS63252492A (ja) | 1987-04-09 | 1987-04-09 | 半導体発光素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62085666A JPS63252492A (ja) | 1987-04-09 | 1987-04-09 | 半導体発光素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63252492A JPS63252492A (ja) | 1988-10-19 |
JPH0514435B2 true JPH0514435B2 (ja) | 1993-02-25 |
Family
ID=13865145
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62085666A Granted JPS63252492A (ja) | 1987-04-09 | 1987-04-09 | 半導体発光素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63252492A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5073805A (en) * | 1989-02-06 | 1991-12-17 | Optoelectronics Technology Research Corporation | Semiconductor light emitting device including a hole barrier contiguous to an active layer |
JPH02248095A (ja) * | 1989-03-22 | 1990-10-03 | Hikari Gijutsu Kenkyu Kaihatsu Kk | 半導体レーザ |
JPH0482286A (ja) * | 1990-07-25 | 1992-03-16 | Hikari Gijutsu Kenkyu Kaihatsu Kk | 半導体レーザ |
DE102005048196B4 (de) * | 2005-07-29 | 2023-01-26 | OSRAM Opto Semiconductors Gesellschaft mit beschränkter Haftung | Strahlungsemittierender Halbleiterchip |
-
1987
- 1987-04-09 JP JP62085666A patent/JPS63252492A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63252492A (ja) | 1988-10-19 |
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