JP4155997B2 - 半導体レーザ装置 - Google Patents

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Description

本願発明は、多重量子井戸構造を備えた、発振波長が主に1.3μmより1.55μm帯の半導体レーザ装置に関するものである。
光通信網の急速な普及にともない、光通信用半導体レーザには非常に高い性能が要求されている。特に、大容量かつ中程度の伝送距離が必要となるメトロや10ギガビット・イーサネット(登録商標)に用いられる光モジュールは、低コスト化が必須であり、更に、そこに用いられる半導体レーザには広い温度範囲にわたる良好な特性と、直接変調方式による10Gbps以上の超高速変調性能が要求される。 高速変調や長距離伝送が必要な光通信用光源としては、発振波長1.25μm〜1.6μmの長波長帯半導体レーザが適している。この長波長帯半導体レーザとして現在主流なのが、InP基板上のInGaAsP材料による半導体レーザ(以下、InGaAsPレーザと略称する)である。
このInGaAsPレーザにおいて高速変調の為の技術は、下記のようなものが提案されている。その代表的な方法は、緩和振動周波数を高くし、レーザの高速変調を行おうとするものである。緩和振動周波数を高くする方策は、(1)活性層を多重量子井戸(以下、MQWと略記する)構造とし、井戸層数を大きくする方法、(2)MQWの井戸層に歪を導入する方法、(3)MQWの障壁層にp型変調ドーピングを行う方法などがある。しかし、現実には物理的な理論には表れていない要因などが複雑に絡み合うため、絶対的な方法というものは定まっておらず、85℃といった高温で緩和振動周波数が10GHzを越えるようなInGaAsPレーザを作製するのは困難になっている。
一方、高温で優れた温度特性を持つ光通信用長波長帯半導体レーザとして近年注目されているものの1つにInP基板上のInGaAlAs材料による半導体レーザ(以下、InGaAlAsレーザと略称する)がある。しかし、電子に対するエネルギー障壁が低く、逆に正孔に対するエネルギー障壁が高い。従って、有効質量の小さい電子は高温において井戸層から漏れやすくなるため、しきい電流や効率などのレーザ諸特性の劣化が大きい。
一方、InGaAlAs多重量子井戸レーザの場合、電子に対するエネルギー障壁が高いため、高温においても井戸層からの電子の漏れが抑制され、優れた高温特性のレーザが得られる。正孔に対するエネルギー障壁が低いが、正孔は有効質量が十分大きいため高温の漏れにはつながらない。
InGaAlAsレーザの緩和振動周波数について報告した例に次のようなものがある。
(1)10回インジウム燐及びこれに関連する材料に関するインターナショナル・コンフェレンス(1998年):Conference Proceedings、p.729−p.732。(非特許文献1)
(2)第61回応用物理学会学術講演会(2000年9月)講演予稿集p997、6p−R−15。(非特許文献2)
(3)日本国、公開公報、特開平8−172241号。(特許文献1)
これまでの研究は、InGaAsPレーザの技術にならって1.0μm−1.05μmを中心に検討しているにすぎない。これまで、InGaAsPレーザで上記組成波長が用いられるのは、これを越えて短波長の組成を用いると、価電子帯のエネルギー障壁が大きすぎるために各井戸層への正孔の不均一注入とこれによる効率低下が起こり、却って変調速度が低下するからであると推測される。このように、InGaAlAsレーザにおいても、InGaAsPレーザにならった組成波長の範囲の障壁層が用いられてきたのが、これまでの状況である。InGaAlAsレーザにおいて障壁層組成依存性、特にその短波長化の観点から緩和振動周波数の向上を研究した例は見出していない。
日本国、公開公報、特開平8−172241号 10回インジウム燐及びこれに関連する材料に関するインターナショナル・コンフェレンス(1998年):Conference Proceedings、p.729−p.732。
第61回応用物理学会学術講演会(2000年9月)講演予稿集p997、6p−R−15
本願発明の課題は、高温雰囲気にても高速動作を確保することが出来る化合物半導体レーザ装置を提供するものである。本願発明は、InGaAlAsレーザ装置の変調特性に優れる理由をふまえて、InGaAlAsレーザ装置の高速変調特性をさらに引き出し、高温・高速の通信用光源として十分な性能を備えた半導体レーザの構造を提供する。
本願発明の半導体レーザ装置の代表的な第1の形態は、InP基板上に形成された、InGaAsまたはInGaAlAsを井戸層としInGaAlAsまたはInAlAsを障壁層とする多重量子井戸活性層を備え、当該障壁層の25℃における組成波長が950nm未満であることを特徴とする。なお、これ以降、組成波長はすべて25℃における値を指すものとする。
本願発明の半導体レーザ装置の代表的な第2の形態は、InP基板上に形成されたInGaAsまたはInGaAlAsを井戸層としInGaAlAsまたはInAlAsを障壁層とする多重量子井戸活性層を備え、当該多重量子井戸活性層に該InP基板側およびその反対側で接する単一組成または傾斜組成の第1の光ガイド層および第2の光ガイド層を有する半導体レーザ装置において、当該障壁層の組成波長が1000nm未満であり、当該第1の光ガイド層ならびに当該第2のガイド層の組成波長が当該障壁層と実質的に同じまたはそれ未満であることを特徴とするものである。
本願発明によれば、高温雰囲気においても高速動作を確保することが出来る化合物半導体レーザ装置を提供することが出来る。更には、本願発明は、1.3μm帯より1.55μm帯に発振波長を有する化合物半導体レーザ装置にわけても有用である。
上記の本願発明の趣旨に従って、本願発明の主な形態を列挙すれば、以下の通りである。
本願発明の第1の形態は、InGaAs及びInGaAlAsの群から選ばれた少なくとも1者を有してなる井戸層とInGaAlAs及びInAlAsの群から選ばれた少なくとも1者を有してなる障壁層によって構成された多重量子井戸構造を活性層領域とし、発振波長が1.2μm以上であり、且つ前記障壁層の25℃における組成波長が950nm未満であることを特徴とする半導体レーザ装置である。
ここでInGaAs及びInGaAlAs、ならびにInGaAlAs及びInAlAsの具体的な組成は、当該半導体レーザ装置に要請されている発振波長に応じて定められるが、本願発明は、わけても発振波長が主に1.3μm帯より1.55μm帯の半導体レーザ装置に有用である。従って、本願発明は、光通信用光源として極めて有用である。以下、本願発明に係わる諸半導体層についても同様である。尚、現在、一般的に1.3μm帯の光通信は、1.31±0.02μm、又、1.55μm帯の光通信は、1.55±0.02μm程度の波長範囲で用いられている。
前記多重量子井戸構造を活性層領域を搭載する半導体基板は、InP基板あるいはInGaAs基板などを用いることが出来る。しかし、実用的には2元系の化合物半導体材料のInP基板が極めて有用である。3元系の化合物半導体材料はその組成制御など実用上の難点が大きい。
又、前記多重量子井戸構造は、歪多重量子井戸構造、歪補償多重量子井戸構造など、一般にこれまで用いられている各種多重量子井戸構造を用いることが出来る。量子井戸の周期は、勿論、要請される特性にも依存するが、一般に5周期から10周期が多用されている。
本願発明の第2の形態は、InGaAs及びInGaAlAsの群から選ばれた少なくとも1者を有してなる井戸層とInGaAlAs及びInAlAsの群から選ばれた少なくとも1者を有してなる障壁層によって構成された多重量子井戸構造を活性層領域とし、発振波長が1.2μm以上であり、且つ前記障壁層の25℃における組成波長が950nm未満であり、前記障壁層の組成波長が短くなるにつれて緩和振動周波数が増加する特性を利用したことを特徴とする半導体レーザ装置である。
本願発明の第3の形態は、InGaAs及びInGaAlAsの群から選ばれた少なくとも1者を有してなる井戸層とInGaAlAs及びInAlAsの群から選ばれた少なくとも1者を有してなる障壁層によって構成された多重量子井戸構造を活性層領域とし、前記活性層領域をその積層方向の上下から挟むp側光ガイド層およびn側光ガイド層を有し、発振波長が1.2μm以上であり、且つ前記障壁層の25℃における組成波長が1000nm未満であり、前記p側光ガイド層および前記n側光ガイド層がいずれもInGaAlAs及びInAlAsの群から選ばれた少なくとも1者を有してなり且つその前記25℃における組成波長が前記障壁層の組成波長と実質的に同じあるいはより短いことを特徴とする半導体レーザ装置である。
しきい電流密度低減のために、活性層領域に接する両側の光ガイド層を障壁層と同じ、もしくはより短波長の組成として活性層へのキャリア閉じ込め効果を大きくすることによってなすことが出来る。
本願発明の第4の形態は、InGaAs及びInGaAlAsの群から選ばれた少なくとも1者を有してなる井戸層とInGaAlAs及びInAlAsの群から選ばれた少なくとも1者を有してなる障壁層によって構成された多重量子井戸構造を活性層領域とし、前記活性層領域をその積層方向の上下から挟むp側光ガイド層およびn側光ガイド層を有し、発振波長が1.2μm以上であり、前記障壁層の25℃における組成波長が1000nm未満であり、前記障壁層の組成波長が短くなるにつれて緩和振動周波数が増加する特性を利用し、且つ前記p側ガイド層および前記n側ガイド層がいずれもInGaAlAs及びInAlAsの群から選ばれた少なくとも1者を有してなり且つその前記25℃における組成波長が前記障壁層の組成波長と実質的に同じあるいはより短いことを特徴とする半導体レーザ装置である。
本願発明の第5の形態は、前記n側ガイド層がInPまたは25℃において前記障壁層に対し正孔に対する価電子帯エネルギーが高くなるような組成波長を持つInGaAsPからなることを特徴とする請求項第3項又は第4項に記載の半導体レーザ装置である。多くは、前記n側ガイド層がInPまたは25℃において1250nm未満の組成波長を有する。
光帰還機能は、ファブリーペロー共振器、前記活性層領域で発生する光電界の及ぶ範囲に回折格子構造を備える形態、例えばDFB(Distributed Feedback)レーザ、あるいはDBR(Distributed Bragg Reflector)レーザなど、半導体レーザの分野で用いられる光帰還機能を用いることが出来る。
又、当該活性層領域の横方向の光の閉じ込めの為、リッジ導波路型、埋め込みヘテロ型のストライプ構造など、これまで知られたいずれの構造を用いることが可能である。更に、本願発明の実施に当って、結晶性改善の為のバッファ層、あるいは発光端面の保護膜など、通例の半導体レーザ装置に用いる技術を採用することが可能なことは当然である。
本願発明の具体的な実施の諸形態を説明するに先立って、本願発明に係わる半導体レーザ装置の一般的説明及びその作用について詳細に説明する。
まず、InGaAlAsレーザとInGaAsPレーザとを比較し、InGaAlAsレーザが高温特性に優れるだけでなく、高い緩和振動周波数を達成するのに適した材料である旨について説明する。
電子は有効質量が小さく、エネルギー分布が広がりやすい。そこで量子井戸構造における量子効果の大きさ、すなわちサブバンド間のエネルギー差は、井戸内の電子のエネルギー分布や基底準位への電子の注入効率に大きく影響する。即ち、量子井戸構造におけるエネルギー障壁ΔEcが大きいほど量子効果が強く現れて微分利得が増大し、基底準位への効率的な電子注入により高速変調時の応答特性も向上する。この効果はエネルギー障壁の増大とともに飽和する。しかし、有効質量の小さい電子に対して、85℃のような高温においても、エネルギー分布の広がりによる高速変調特性の劣化を抑えるには、100meV程度のΔEcでは不十分であり、300meV以上まで大きくできることが望ましい。
ところが、InGaAsPレーザでは、価電子帯障壁ΔEνが大きすぎると、正孔の不均一注入が起こり性能が低下するため、障壁層の組成波長は1.05μmより短くできなかった。このときのΔEcは約90meVであり、十分な高速変調特性を実現するには不足である。
これに対しInGaAlAsレーザのMQWは、大きな伝導帯エネルギー障壁と小さい価電子帯エネルギー障壁を持つ。したがって、量子効果を大きくして緩和振動周波数を増大させるためにエネルギー障壁を大きくしても、InGaAsPレーザの場合のように正孔がボトルネックとなって緩和振動周波数が低下するということが起こりにくい。図6は、InGaAlAs多重量子井戸構造(図6の(a))とInGaAsP多重量子井戸構造のバンド構造(図6の(b))を比較して示したものである。InGaAlAs多重量子井戸構造は、InGaAsP多重量子井戸構造に比較して価電子帯障壁ΔEνが小さいので、正孔閉じ込めの高さが大きくなりすぎない利点を有する。
尚、InGaAlAsレーザのMQWにおける、井戸層と障壁層との間のバンドギャップ差ΔEg、伝導帯エネルギー障壁ΔEc、価電子帯障壁ΔEνの相互の関係を定量的に示せば次の通りである。
ΔEc=0.72ΔEg、ΔEν=0.28ΔEg
これに対し、InGaAsPレーザのMQWでは、次の関係が成り立つ。
ΔEc=0.4ΔEg、ΔEν=0.6ΔEg
尚、この関係は、例えば、アイ・イー・イー・イー ジャーナル オブ クアンタム エレクトロニクス、第30巻、1994年、第511頁(IEEE JournAl of Quantum Electronics、Vol.30、1994、p.511)に報告されている。
そこで本発明者は、InGaAlAsレーザの従来の研究では調べられていなかった領域にまで障壁層組成を短波長化することによって緩和振動周波数の向上が図れるのではないかと考え、障壁層組成波長とレーザ特性の相関を調べることにした。
図1に示すのは、1.3μm帯InGaAlAsレーザにおいて、MQW活性層の障壁層組成波長に対して緩和振動周波数を実験的に調べた結果である。横軸は障壁層の組成を組成波長で表わしたもの、縦軸は緩和振動周波数である。井戸層の組成は、現実には各障壁層に応じ、レーザ発振波長が1.3μm帯の波長になるような組成となす。レーザの共振器長は200μm、前端面及び後端面の反射率はそれぞれ70%、90%の例である。図1には、雰囲気温度が25℃、85℃の場合の例が示されている。勿論、図に示すように、実験的なばらつきは存在するが、InGaAsPレーザの場合と異なり、障壁層組成の短波長化による緩和振動周波数増大効果に飽和傾向が見られず、組成波長1.0μm未満の領域においても緩和振動周波数の増大が見られる。図1に示した実験結果は、障壁層の組成波長を短くしても、活性層の実効屈折率が低下して光閉じ込め係数が低下する程度を上回って、緩和振動周波数が増加する効果があることを意味する。
これは上述したように、障壁層組成の短波長化にともない量子井戸のエネルギー障壁ΔEcおよびΔEνが大きくなり、微分利得が増加した効果である。
半導体レーザにおける緩和振動周波数frは下記の式(1)で与えられる。
Figure 0004155997
ここで、Гは光閉じ込め係数、dg/dnは微分利得、Sはフォトン密度、τpはフォトンの寿命を表わす。この式(1)によると、光閉じ込め係数や微分利得を増加することで緩和振動周波数が高くなり、レーザの高速変調性能が向上する。
InGaAsPレーザの場合は、ΔEνが大きすぎるのでfrは低下したが、1.3μm帯InGaAlAsレーザの場合、例えば障壁層組成波長900nmのレーザにおいてΔEcが320meV、ΔEνが135meVとなり、緩和振動周波数の低下が起こらないΔEνの範囲内である。しかも、この場合、300meV以上のΔEcが実現できるため、微分利得増加の効果による大きなfrの増加が実現できる。
本願発明の効果と、これまでのInGaAsPレーザとの相違について補足する。
InGaAsPレーザの緩和振動周波数と障壁層組成の関係については以下の報告例がある。
(1)日本国、公開公報、特開平7−221395号公報
(2)日本国、公開公報、特開平6−342959号公報
(1)の公報では、井戸層における正孔の基底準位と障壁層の価電子帯端とのエネルギー差が160meV以上になると、正孔の不均一注入による効率の低下が起こると述べている。尚、このエネルギー差はほぼΔEνに等しい。また、(2)の公報では、1.3μm帯のInGaAsPレーザにおいて、障壁層組成波長が、1.05μmにおいて緩和振動周波数が最大になり、1.00μmまで短波長化すると緩和振動周波数が著しく低下することを述べている。尚、障壁層組成波長1.05μmでのΔEνを計算すると、やはり約160meVとなる。このように、ΔEνが160meV以下の範囲では正孔の不均一注入による緩和振動周波数の低下は起こらない。この関係は、一見InGaAlAsレーザにも適用されると考えられるが、InGaAlAsレーザではΔEνが小さいため、障壁層組成波長を950nm未満としてもΔEνは160meV以下の適用範囲内になる。
さらに、しきい電流密度低減の効果もfr増加に寄与する。図2は、図1に実験結果を示したレーザの25℃におけるしきい電流の測定値である。横軸は障壁層の組成に対応する組成波長、縦軸はしきい電流である。しきい電流が障壁層組成短波長化とともに減少していることがわかる。これは量子効果の増大によってキャリアの閉じ込め効果が大きくなり、さらにキャリアが基底準位を占有する割合が大きくなることによって、少ない電流密度でレーザ発振が可能になるからであると考えられる。しきい電流密度が下がると、レーザ発振に必要な活性層中のキャリア密度、すなわちしきいキャリア密度nthが小さくなる。すると、レーザ発振時の微分利得dg/dnはキャリア密度nthに反比例するので結果として微分利得が増大し、緩和振動周波数frも増大する。特に高温では障壁層短波長化によるしきい電流密度低減の効果が大きいため、高温での高いfγを実現するために有効な手段となる。さらに望ましくは、しきい電流密度低減のためには活性層に接する両側のガイド層を障壁層と同じ、もしくはより短波長の組成として活性層へのキャリア閉じ込め効果を大きくすればよい。
p側のガイド層はInGaAlAsまたはInAlAsの単一組成または傾斜組成のもので上記の組成波長のものであれば、電子を活性層に強く閉じ込めることが出来る。n側ガイド層も同じ材料系と組成波長のものでいいが、 InPでも正孔を活性層に閉じ込める効果が強く、また、適当な組成波長を持つInGaAsPでも同様に有効である。つまり、n側ガイド層の価電子帯エネルギーが、これに接するMQW活性層の障壁層の価電子帯エネルギーに対して障壁となっていれば、正孔を活性層へ閉じ込める効果があり、このようなn側ガイド層を備えていればよい。InPはInP基板上に作製可能なレベルの格子定数をもつあらゆる組成のInAlAsまたはInGaAlAsに対して高い価電子帯エネルギーを持つ。また、InGaAsPに関しては、InGaAs−InGaAlAs−InAlAs系材料に、ΔEc=0.72ΔEg、ΔEν=0.28ΔEgの関係を適用し、InGaAs−InGaAsP系材料にΔEc=0.4ΔEg、ΔEν=0.6ΔEgの関係を適用すれば、障壁層InGaAlAsに対して価電子帯エネルギー障壁となるInGaAsP組成波長を計算することができる。例えば組成波長1000nm、950nm、900nmのInGaAlAsに対してはそれぞれ組成波長1250nm、1210nm、1170nm以下のInGaAsPがより高い価電子帯エネルギーを有する。このように、障壁層InGaAlAsの組成に応じて適切な組成波長のInGaAsP層を選び、n側ガイド層としてもよい。
以上説明してきたように、InGaAlAsになるMQW構造を有する半導体レーザにおいては、障壁層組成波長が1000nm未満の領域においても組成波長短波長化とともに、単調に緩和振動周波数が増大していくという特性を持つ。この特性を利用し、障壁層組成波長を1000nm未満、望ましくは950nm未満のMQW活性層を備えたInGaAlAsレーザによって、優れた高温特性と高速変調特性を持つ光通信用光源が提供することが出来る。あるいは、障壁層の組成波長が1000nm未満で、活性層に接する適当な材料のガイド層の組成波長を障壁層と同じ、またはより短い組成波長のものを備えたInGaAlAsレーザによって、優れた高温特性と高速変調特性を持つ光通信用光源が提供される。
更に、本願発明の係わる半導体レーザ装置を搭載して、光モジュールを構成する場合、いわゆる光素子の冷却を行う熱電冷却器を用いずとも、光通信用の高速の半導体光モジュールを提供することが可能となる。それは、本願発明に係わる半導体レーザ装置が、これまでの半導体レーザ装置が安定に動作している雰囲気あるいはこれ以上の温度まで、冷却を行なわなくても安定に高速動作が可能であるからである。例えば、概ね、10Gbps程度の高速動作を維持することが出来る。
次に、本願発明の具体的な実施例を説明する。図3は本発明の第1の実施例を示す断面図である。図3の左側は光の進行方向と交差する面での断面図である。図3の右側はその活性層付近の層構造を示すバンド構造図である。
本例は、InP基板上のInGaAlAsを用いた多重量子井戸リッジ型半導体レーザ装置である。共振器はファブリ−ペロ(FP)型である。発振波長は1.3μm帯である。
レーザ構造はn型InP基板301上への結晶成長により作製される。InGaAlAs多重量子井戸活性層305に接してIn0.53Ga0.09Al0.38Asなるp側ガイド層306およびIn0.53Ga0.09Al0.38Asなるn側ガイド層304が形成されており、さらにこれをIn0.52Al0.48Asなるp側クラッド層307およびIn0.52Al0.48Asなるn側クラッド層303が挟んでいる。ガイド層306とガイド層304の厚さはいずれも70nmであり、クラッド層307とクラッド層303の厚さはいずれも50nmである。これらの厚さは活性層305の厚さとレーザ光広がりの設計に応じて適当な厚さに設計される。n−InP層302は良好な結晶を成長するためのバッファ層であり、同時にn側クラッド層として働く。
p−InPクラッド層308はエッチングによってリッジ型に加工され、レーザ光の導波路としての役割を果たす。p側コンタクト層309はp側電極310に接しており、オーミックコンタクトによって電極との接触抵抗を低減する。リッジ上面を除く表面は絶縁膜312によって保護されている。また、基板裏面にはn側電極311が形成されている。
活性層305はIn0.53Ga0.09Al0.38As障壁層(厚さ10nm)とIn0.70Ga0.14Al0.16As井戸層(厚さ5nm)からなる多重量子井戸構造で、井戸層数は8である。高速変調を行うため、井戸層数は4〜15の範囲で適当なものを選ぶ。
p−InP導波路層308、In0.52Al0.48Asなるp側クラッド層307、In0.53Ga0.10Al0.37Asなるp側ガイド層306はいずれも1×1018cm-3の濃度でp型ドーピングされている。又、In0.52Al0.48Asなるn側クラッド層303、In0.53Ga0.10Al0.37Asなるn側ガイド層304はいずれも1×1018cm-3の濃度でn型ドーピングされている。これらのドーピング濃度は一例であり、設計に応じて適当な値が選ばれる。また、p側ガイド層306はp型ドーパントの拡散を考慮してアンドープにしたり、低濃度ドーピングにすることもある。
重要なのはp側、n側のガイド層306と304ならびに障壁層の組成の選択である。この例では障壁層の組成波長は940nmとなっており、p側およびn側ガイド層306と304もこれに等しい組成とした。こうすることによって、高い緩和振動周波数が得られ、従来の半導体レーザを上回る高速変調が可能になる。これは、熱電冷却器を用いない10Gbps直接変調の光モジュール用の光源として用いることができる。また、ここに示した例のみならず、本願発明の趣旨にのっとった量子井戸構造を有する活性層及び光ガイド領域ならば同様の効果を得ることが出来る。
他に、活性層305にn側で接する層の構造としては、例えばIn0.53Ga0.09Al0.38Asなるn側ガイド層304がなく直接n−In0.52Al0.48As層303が活性層305に接する構造でもよいし、さらに層303が、例えばInPや組成波長1200nm以下のInGaAsPでも同様の効果が得られる。
尚、井戸層の組成はIn0.70Ga0.14Al0.16Asとなっており、1.2%の圧縮歪みがかかっている。この歪み量は適当に変えてもよく、引張り歪にしてもよい。また、InPに格子整合する無歪みの井戸層にすることもできる。
本実施例の横方向の光及び電流の閉じ込めの構造は、リッジ型であるが、重要なのは活性層およびこれを挟むガイド層の層構造である。従って、リッジ型のみならず、埋め込みヘテロ型(BH)やその他のあらゆるストライプ構造の半導体レーザに適用しても同様の効果を得ることができる。
更に、本願発明は、光の帰還方法については、通例の各種のものを用いることが出来る。従って、本実施例に示したFPレーザだけでなく、分布帰還型(DFB)レーザや分布ブラッグ反射器(DBR)レーザなどに、本願発明を適用することで、より長距離な伝送用の光源とすることができる。
図4は本発明の第2の実施例を示す装置の光の進行方向と交差する面での断面図である。この第2の実施例は、InP基板上に作製されたBH構造のDFBレーザを示す図である。図5は活性層とその近傍の層の光の進行方向と平行な面での断面図である。
表面に回折格子状パターンが形成されたn−InP基板401上にn−InGaAsP(組成波長1.2mm)回折格子層406、n−In0.52Al0.48Asガイド層407、InGaAlAs多重量子井戸活性層408、p−In0.52Al0.48Asガイド層409が形成される。InGaAlAs多重量子井戸活性層408は、In0.48Ga0.12Al0.39As障壁層およびIn0.62Ga0.22Al0.16As井戸層が積層された構造で、井戸層数は5である。障壁層および井戸層の厚さはそれぞれ8nm、6nmであり、p側およびn側ガイド層409および407の厚さはともに100nmである。これらの層は幅数μmのストライプ状にエッチングされた後、p−InPブロック層402、n−InPブロック層403、p−InPクラッド層404によって、前記ストライプ状領域の両側部が埋め込まれる。p側表面は絶縁膜保護層412で覆われ、活性層408の真上でのみp−In0.53Ga0.47Asコンタクト層405を介してp側電極411と接する。また、基板401の裏面にはn側電極410が蒸着される。当該半導体レーザ装置の発光面に、保護膜412、412′が設けられる。保護膜412、412′は、通例絶縁性で、又複数層で構成される場合もある。尚、この保護膜自体は通例のもので十分である。このレーザの発振波長は室温において約1.3μmである。
p側およびn側ガイド層409、407はInP基板に格子整合しており、組成波長は850nmである。障壁層は組成波長900nmで、0.3%の引張り歪みがかかっている。井戸層には0.6%の圧縮歪みがかかっていて、いわゆる歪補償多重量子井戸構造になっている。
本実施例においては、障壁層に歪みがかかっているが、この場合も組成波長を950nm未満とすることによって高温でも高速動作特性に優れた半導体レーザが実現できる。さらに活性層408を挟むガイド層の組成波長を障壁層より短波長の850nmとすることで、この効果がより確実なものとなる。ガイド層のドーピング濃度は第1の実施例と同様に適当な濃度に設定すれば良い。
また、第1の実施例のところで説明したように、この実施例の層構造はリッジ型レーザなど、あらゆるストライプ構造の半導体レーザに適用することができる。また、回折格子の構造もここに示した例のみならず、回折格子層406がInGaAsやInGaAlAsからなるものでもかまわないし、回折格子層が活性層408のp側に配置されたものでも全く同様である。このように、導波路構造や共振器構造にかかわらず本発明の層構造を適用することで同様の効果が得られる。
図7は、本願発明の光モジュールの例を示す斜視図である。光モジュールのケース10に、本願発明の係わる半導体レーザ装置2が収納される。半導体レーザ装置2はサブマウント3に搭載され、このサブマウント3は所定のレーザ搭載用基板1上に設置されている。この例では、半導体レーザ装置2の一方の電極は、パッド5よりワイヤ6を介してリード9に、他方の電極は、ワイヤ7を介してレーザ搭載用基板1に接続されている。リード9はケース10の外部に引き出されている。他方、レーザ搭載用基板1はリード8に接続され、ケース10の外部に引き出されている。この例に見られるように、本願発明に係わる半導体レーザ装置を用いることによって、通例レーザ装置に配していた熱電冷却器、例えばペルチエ素子を用いずとも、高温において、光通信用の光変調が可能となる。こうして、本願発明は、非冷却光源を実現することが出来、これによって、例えば直接変調方式により10Gbps以上の変調を可能とする。
以上、諸実施例をもって、説明したように、良好な温度特性かつ超高速変調を実現した半導体レーザを提供することが出来る。
本願発明のInGaAlAs材料系MQW半導体レーザは、井戸層への正孔の不均一注入を招くことなく伝導帯および価電子帯の障壁高さを十分高くすることができ、広い温度範囲にわたって大きな微分利得を得ることができる。又、本願発明によれば、しきい電流密度を下げることができ、しきいキャリア密度が減少する。これらの諸効果によって緩和振動周波数が増大する。つまり、従来のレーザでは緩和振動周波数が低下していた950nmないし1000nm未満の組成波長を持つ障壁層を用いることで、緩和振動周波数が、さらに増大する現象を発明者らは見出した。この特性を利用することで、広い温度範囲で高速変調を行うのに適した半導体レーザを提供することが出来た。
図1は本発明のInGaAlAsレーザにおける、障壁層組成波長と緩和振動周波数の関係を示す図である。 図2は本発明のInGaAlAsレーザ装置における、障壁層組成波長としきい電流の関係を示す図である。 図3は第1の実施例であるFPリッジ型レーザ装置の光の進行方向と交差する面での断面図及び活性層領域近傍の積層構造を示す図である。 図4は第2の実施例であるBH型レーザ装置の光の進行方向と交差する面での断面図及び主要部のバンド構造を示す図である。 図5は第2の実施例であるBH型レーザ装置の光の進行方向と交差する面での断面図である。 図6はInGaAsAs多重量子井戸構造とInGaAsP多重量子井戸構造の比較を示す図である。 図7は光モジュールの例を示す斜視図である。
符号の説明
301…n型InP基板、302…n−InP層、303…n側クラッド層、3
04… n側ガイド層、305…多重量子井戸活性層、306… p側ガイド層、
307… p側クラッド層、308…p−InPクラッド層、309…p側コン
タクト層、310…p側電極、311…n側電極、312…絶縁膜、401…n
−InP基板、402…p−InPブロック層、403…n−InPブロック層
、404…p−InPクラッド層、405…p−コンタクト層、406…回折格
子層、407… n側ガイド層、408…多重量子井戸活性層、409… p側ガ
イド層、410…n電極、411…p電極、412…絶縁膜。

Claims (2)

  1. InGaAlAsからなる井戸層とInGaAlAsからなる障壁層によって構成された多重量子井戸構造を活性層領域とし、レーザの共振器長が200μmであり、レーザの発振波長が1.3μm帯であり、且つ前記障壁層の組成波長が900nm〜940nmであり、
    このレーザを、10Gbps帯の変調周波数で直接変調することを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 前記活性層領域をその積層方向の上下から挟むp側光ガイド層およびn側光ガイド層を有し、前記p側光ガイド層および前記n側光ガイド層のいずれもがInGaAlAsからなり且つ前記p側光ガイド層及びn側光ガイド層の組成波長が前記障壁層の組成波長と実質的に同じであるか或いはそれより短いことを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。
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