JPH05143081A - ホールの椅子及び内装に関する可変吸音装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンサートホール、劇場等のホールにおける
室内の残響時間特性の調整更に可変を実現させる。 【構成】 開口部５を設けたカートリッジ１に回転式又
はスライド式の可変部材４、１４を設けて、開口部５を
開閉し若しくは開口面積等を変更することによって、吸
音力を可変する。また、吸音特性の異なるカートリッジ
１を椅子、内壁、衝立型パネルに対して取替えることに
よって、自由に室内の吸音力を可変し、室内の残響時間
特性を調整したり、可変する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、コンサートホール・
劇場・映画館等（以下ホールとする）における室内の残
響時間特性の調整及び、可変を容易に行うための目的で
使用される可変吸音装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】多目的に使用されるホールではコンサー
ト時には残響感を必要とするため残響時間を長めに、演
劇時には音の明瞭性を確保するため残響時間を短かめに
設定するように設計されることが一般的である。

【０００３】このため、従来は、ホールにおいて建築設
備として、図１７の例に示すように吸音面と反射面を持
った大掛かりな残響時間可変装置があり、これらを天井
・壁に設置して手動あるいは電動で反射面と吸音面を切
換えて使用している。しかし、制約された面積範囲での
施工のため、計画通りの必要とする性能が得られないと
いう場合もでている。図において、（ａ）は、壁面にカ
ーテン（31）を設けて吸音面とし、そのカーテン（31）
を開いて裏側の反射壁を露出させるようにしたもので、
（ｂ）は、反射面と吸音面を備えた回転板（32）を設け
て、その回転板（32）を反転させることによって切り替
えるようにしたもの、（ｃ）は、壁面に同様の回転板
（33）を設けたものを示している。

【０００４】また、ホールでは、客席部の椅子自体には
吸音可変機能はなく、図１６の例に示すように、人が着
席した場合としていない場合の吸音力の差があるため、
その差がなるべく少なくなるように設計されており、必
然的に吸音力が大きい材料で椅子がつくられている。し
かし、実際は、吸音力の差が依然としてあるのが現状で
ある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ホールでは客席部以外
の部分では吸音箇所が少なく、図１８の例に示すように
室内の吸音力の３〜５割を客席部が占めている。また図
１６の例に示すように周波数特性上中高音域での吸音力
が低音域に比べ大きく、着席時には人の吸音力と合わせ
中高音域での吸音力が大きくなっている。このため図１
９の例に示すように低音域での残響時間の増大の原因に
なっている。

【０００６】前記に示したように、多目的に使用される
ホールではコンサート時には残響時間を長めに、演劇時
には残響時間を短かめに設定することが一般的である。
しかし音響的にはコンサート時の方が重要なため、図２
０及び２１の例に示すように舞台（34）に音響反射板
（35）を設置し、舞台の上部、袖舞台に音が逃げるのを
防いだ状態での音響設計が主要となり、結果として室容
積も少なくなっている。しかしながら演劇時にはこの反
射板が取払われ室容積が増加するため、反対に残響時間
が増加する傾向となる。このことを防ぐため、舞台内の
壁・天井に吸音材（36）を貼ることにより吸音するが、
低音域の吸音力は中高音域に比べ少なめになることが多
く、ホール内全体として残響時間特性は図２２の例に示
すようにコンサート時に最適にした場合、演劇時に低音
域で残響時間過多になる場合が多い。

【０００７】ホールにおいて椅子は前記に示したように
音響設計上重要な箇所であるが、その意匠性からくる形
状の多さ、またホール内での設置方法や設置場所によっ
て吸音特性が変化することが多いため、椅子自体の吸音
力が明確でないことが多い。また、壁、天井等の内装材
でもその部材の背後の空気層によって設計時に利用した
吸音率カタログデータとの誤差あるいは施工誤差による
データのバラツキ等が発生することが多い。これらの誤
差によって図２３の例に示すように設計時の計算値と竣
工時の実測値が一致しなくなる場合があり、低音域ほど
このバラツキが大きくなっている。これらの不一致を解
消するために従来は壁や天井の吸音面積を変えるための
補修工事をすることによって残響時間特性を調整してい
る。また、施工コストの増大や施工期間の長期化の要因
となっている。

【０００８】また、一方では、多目的な用途に対応する
ために従来では残響時間可変装置が用いられている。こ
れは建築設備として非常に大掛かりな設備となり、ま
た、壁や天井等の目に入りやすい箇所に設置されるため
意匠的な制約が多く、また低音域の残響時間可変量など
必要とする性能を得られない場合もでている。更にホー
ルの改修時に残響時間可変装置を追加することは設置ス
ペース、構造的に建築への負担が大きいというのが現状
である。

【０００９】この発明は、これら従来の不都合を解消し
て、椅子或は壁面等の吸音特性を容易に変更できるよう
にして、大きな残響感を必要とするコンサートと残響感
を少なくする必要のある演劇など、ホールの演目に合わ
せて吸音特性を容易に変更でき、また、ホールなどの建
設の際においても、設計時の吸音特性と実際の吸音特性
の誤差を容易に吸収できるようにした可変吸音装置を提
供することを目的としている。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明では、まず、１又は複数の開口部を通して
外部と連通する吸音空間を有し、自由に取替可能とする
ためボックス型のカートリッジで形成されるとともに、
前記開口部を開閉可能とするか若しくは開口面積或いは
開口部の深さを可変として、ある特定の周波数帯域の吸
音力を可変としたことを特徴とする。

【００１１】同じくこの出願の第２の発明では、裏面側
に形成された吸音空間と外部とを連通するための１又は
複数の開口部と、その開口部を開閉し若しくは開口面積
或いは開口部の深さを変更する可変部材とを備えたカー
トリッジからなることを特徴とする。

【００１２】この出願の第３の発明では、椅子座部若し
くは背部等の１又は複数ケ所に、請求項１又は２記載の
カートリッジ式可変吸音装置を自由に組合せて吸音力の
可変特性を自由に設定可能な椅子を形成し、その椅子が
設置されたホールの残響時間特性の調整及び可変を容易
にしたことを特徴とする。

【００１３】更に、この出願の第４の発明では、請求項
１又は２記載のカートリッジ式可変吸音装置を１又は複
数組合せて、吸音力の可変特性を自由に設定可能なパネ
ルを形成し、そのパネルをホールの内壁に取り付けるこ
とによって、そのホールの残響時間特性の調整及び可変
を容易にしたことを特徴とする。

【００１４】また、この出願の第５の発明では、請求項
１又は２記載のカートリッジ式可変吸音装置を１又は複
数組合せて、吸音力の可変特性を自由に設定可能な移動
式衝立型パネルを形成し、そのパネルを設置するホール
の残響時間特性の調整及び可変を容易にしたことを特徴
とする。

【００１５】なお、この発明において、内装とは側壁の
みならず床、天井をも含む意味であり、それらの１又は
複数ケ所にカートリッジ式可変吸音装置を設置すること
である。

【００１６】上記可変吸音装置はへルムホルツのレゾネ
ータの原理を利用している。図５に示すように吸音効果
のある周波数を内部容積Ｖ、開口部の断面積Ｓ、開口部
直径ｄ、開口部の深さｔによって調整が可能となる。こ
のときの吸音周波数f₀は、次式で表される。

【００１７】

【数１】 従って、吸音効果のある周波数f₀は、内部容積Ｖ、開口
部の断面積Ｓ、開口部直径ｄ、開口部の深さｔの全部又
は一部を変更することによって調整が可能となる。数種
類の周波数に調整したカートリッジ式の可変吸音装置
（以下カートリッジとする）を用意し、組み合せること
により設置するホールに合った吸音特性を有する椅子や
内装が実現できる。また、開口部の開閉を可変制御する
ことによって椅子や内装の吸音力可変を実現する。

【００１８】

【作用】問題を解決するにはホールにおける低音域の吸
音力制御が重要となる。つまり低音域の吸音力を可変に
することにより残響時間過多の抑制、竣工時の残響時間
特性の調整、および使用用途にあわせた残響時間特性の
可変が可能となる。ここでホール内で椅子は客席床のほ
ぼ全面に配置されており、椅子一脚当りの低音域の吸音
力可変量は少なくとも椅子全体で考えれば充分に吸音力
を可変させることができる。また内装工事としては最終
になることが普通であり、椅子設置前での中間検査によ
る残響時間等の実測値と設計時の予測値とのバラツキ具
合から低音域等の吸音力調整が必要となることがあるが
吸音面積の増減のための補修工事のかわりとして、室内
の椅子を吸音可変にしておくことにより容易に吸音力調
整ができ、低音域の残響時間特性の調整が可能となる。

【００１９】ここでホール内の従来の椅子の構造を考慮
すると図３、１０の例に示すように人間工学的な立場か
ら多少の差はあるものの各部の寸法は一定の範囲の内に
ある。また、座部の上部のクッション材と下部底板との
間には一般的には空間がある。また、この部分は座部の
下側であるため意匠性も低い。このため、ここに意匠面
に捕らわれない一定の空間がほぼ確実に確保できること
となり、この空間にカートリッジ式の可変吸音装置を組
み込むことによって椅子の吸音可変機能が実現できる。
勿論、その他の部分に設けても良いものである。

【００２０】

【実施例】図１及び図２は、この発明のカートリッジの
実施例を示している。

【００２１】ボックス型に形成して内部を吸音空間とし
たカートリッジ１内は、仕切板２によって４分割されて
おり、また、仕切板２の交差する部分に軸棒３を設置
し、この軸棒３を中心に、円形の回転板４が回転できる
ように取付けられている。回転板４には仕切られた各部
分ごとに２種類の開口部５、５を開けてある。カートリ
ッジの底板６には、開口部７を開けてあり、回転板４の
回転ノブ８を外部から操作することにより、２種類の開
口部５、５の一方によって回転板４の開口部７を開いた
状態と開口部７を閉じる状態とを設定することが可能と
なっている。更に、開口部５、５と開口部７とを部分的
に一致させ、且つ、その一致量を調整することで、開口
部７の開口面積を変更することが出来る。

【００２２】この実施例では、カートリッジ１内を４つ
の部分に分割しているが、そのように分割しないで単一
の空間を設けてもよく、或は、その他の個数に分割して
もよい。また、開口部５は、２種類のみならずそれ以上
の複数種類又は１個或いは開口幅を変化させた長穴状に
することも可能である。

【００２３】図３及び図４においては、上記カートリッ
ジ１を、その底板６が椅子座部１１の底板６となるよう
にして椅子１２の裏面に取付けている。このように、カ
ートリッジ１を取り付けた椅子１２をホールの全席に設
けるか、或は、数個毎に間隔を置くか又は適当な位置を
選択して設置することで、ホール内の残響時間特性の調
整及び可変をすることが出来る。

【００２４】図６は椅子の吸音力可変パターンの例であ
り、一般的な椅子における低音域で吸音力の減少を上記
カートリッジ１によって補うことにより周波数特性上平
坦になるまで低音域の吸音力を可変できる例である。カ
ートリッジ１を取り付けた椅子１２をホールに設置する
ことによりホール内の残響時間特性は図７に示すように
変化さすことができ、コンサート時には低音域の残響時
間特性が少し長いめに、演劇時には平坦な特性にするこ
とができ、このように、催物内容にあった残響時間特性
にすることが可能となる。

【００２５】図８及び図９は、開口部の開閉制御をスラ
イド式の開閉板によって行った例である。即ち、開口部
７を備えた覆い板１３の裏面に、開口部５を備えた板状
のスライド板１４を取付け、このスライド板１４の一端
をカートリッジ１より突出させておいて、外部からその
端部１５を操作してスライドさせることで、図８の開口
部７を開いた状態から図９の閉じた状態まで、開口部７
の開口面積を無段階に変更するようにしたものである。

【００２６】上記のように開口部７の開閉若しくは開口
面積の変更による可変の他に、開口部７の深さの可変に
よっても実現でき、例えば、開口部７に筒体をスライド
可能に挿入して、深さを変更することが考えられる。

【００２７】更に、カートリッジ１は、椅子１２の座部
１１のみならず、図１０の２点鎖線で示すように、背部
１５や肘掛け部１６、或いはそれら背部１５及び座部１
１の下部などその他の箇所にも取付けることが出来、そ
れら各部の一つ或は複数カ所に同時に取り付けてもよ
い。

【００２８】上記において、前記開口部７の断面積、直
径、深さ及びカートリッジ１の大きさなどを変更するこ
とによって、吸音特性の調整範囲の異なる各種のカート
リッジ式可変吸音装置１を製造することが出来、それら
のカートリッジ１を外寸を一定にすることなどによっ
て、どの吸音周波数のカートリッジ１も取付け可能であ
るとともに、どの椅子１２にも取付けが可能となってい
る。このため、種々のカートリッジ１の組合せが可能で
あるとともに、調整時におけるカートリッジ１の交換が
容易に行え、竣工時の残響時間特性の調整の際に自由な
調整が可能となる。この場合、カートリッジ１は、図の
ようなボックス状のものの他各種のものが考えられ、例
えば、椅子等に設けた凹状の吸音空間へ、底板６と回転
板４のみからなるものを交換取付けすることも考えられ
る。また、催物の種類による残響時間特性の可変につい
ては、開口部７の開閉及び開口面積の量の選択によって
容易に対応することが可能となる。小規模のホール等で
は回転ノブ８を逐次操作することでも、比較的短時間で
調整できるが、必要により、横方向の各列毎にまとめて
調整できるよう、各列の回転板４又はスライド板１４を
連結することによって、または、電気的に制御すること
によって、能率よく調整できる。

【００２９】他方、大規模なホール等では、回転板４又
はスライド板１４の開閉をモータ等による電動式、ある
いは電磁式にし、図１１の例に示すように、音響調整室
１９に設置した操作盤２２からコントローラ１８及び制
御線２１を介して開閉制御を自動化することによって、
催物ごとの開閉パターンを容易に設定できる。図におい
て、２０は表示盤を示している。このような制御は、内
壁部に設けた場合でも同時に実施できる。

【００３０】図１２、１３は、ホールの壁面にこのよう
な可変吸音装置を取り付けた例であり、その壁面に、前
記と同様のボックス型カートリッジ１、１…を多数並べ
て埋め込み状に取り付けて、壁面での吸音特性を変更で
きるようにしている。この場合、内装用のパネル２５に
予めカートリッジ１を取り付けておいて、パネル２５の
施工と同時に装備できるようにすることが考えられる。
スライド板１４は、上下の各カートリッジ１、１…に跨
って一体としたもので、更に、横方向のスライド板１４
を相互に連結板２６で連結して、１ヵ所で同時に操作す
るようにしている。或いは、電気的に連結して同時に電
気的に操作することも考えられる。かかる吸音可変機構
は、ホールの側壁のみならず天井にも設けることが可能
である。また、このような内壁においても前記図１１と
同様の制御を行なうことができる。

【００３１】図１４は、上記のようなカートリッジ式可
変吸音装置をホールの床に取付ける場合であり、通路を
避けた椅子１２の下部における床２８を選んで、前記と
同様の構成のカートリッジを取付けるようにしている。

【００３２】図１５は、移動可能な衝立型パネル２９の
表面に、同様にして、ボックス型のカートリッジ１を取
り付けたもので、催物に応じて、このような衝立型パネ
ル２９を設置する位置と個数を選択し、更に、前記のよ
うに開口部７の面積を変更することで、ホール内の残響
時間特性を調整及び可変ができる。

【００３３】

【発明の効果】この発明によれば、次のような効果が得
られる。

【００３４】ホールにおける低音域の吸音力不足による
低音域の残響時間過多、多目的ホールでの演劇時の低音
域の残響時間過多に対して、本発明による椅子を設置す
ることにより低音域の吸音力を増加させることができ、
ホール内の残響時間過多の抑制が可能となる。

【００３５】ホールにおいて椅子の設置は最後であり、
椅子設置前の中間的な音響の検査の際、当初の設計残響
時間特性からずれている場合、それに合せて吸音特性の
異なるカートリッジ式可変吸音装置を選択することで、
ずれを修正することができ、更に、最終的には前記の開
口部の調整で、誤差を完全に吸収することができる利点
がある。

【００３６】特に、本発明では、開口部を開閉し或いは
開口面積等を変えることによって椅子の吸音力が可変す
ることができるので、設置後であっても、残響時間特性
の調整及び可変を行うことができ、催物に合せたホール
内の最適な残響時間特性を設定することができるという
効果がある。

【００３７】他方、既存ホールの改修時においても、建
築的な変更はしなくても本発明による椅子を設置するこ
とにより室内の残響時間特性の可変が可能となる。

【００３８】加えて、本発明の単体あるいはパネル状に
した可変吸音装置を天井、側壁及び床に埋め込んだり、
或いは衝立にしたものを既存のホールに設置することに
より、ホール内の残響時間特性の調整、可変を容易に実
現可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例を示すカートリッジの横断面
図である。

【図２】同じくカートリッジの縦断面図である。

【図３】カートリッジを取付けた椅子の側面図である。

【図４】同じくカートリッジを取り付けた椅子列の要部
の正面図である。

【図５】吸音機構の原理を示す概略説明図である。

【図６】吸音力特性の可変範囲を示すグラフである。

【図７】残響時間特性の可変範囲を示すグラフである。

【図８】この発明の別の実施例を示すカートリッジの図
面であって、（ａ）は縦断面を（ｂ）は平面図を示して
いる。

【図９】図８の状態から開口部を閉じた状態を示す図面
である。

【図１０】カートリッジの椅子への別の取付け状態を示
す側面図である。

【図１１】椅子に取り付けた可変吸音装置の制御方法を
示すブロック図である。

【図１２】カートリッジを取り付けた壁パネルの正面図
である。

【図１３】同じく壁面の縦断面図である。

【図１４】椅子下方の床部へカートリッジを取り付けた
状態を示す要部縦断面図である。

【図１５】カートリッジを取り付けた衝立型パネルの斜
視図である。

【図１６】椅子へ着席したときと着席していないときの
椅子の吸音力特性を示すグラフである。

【図１７】従来の装置の例を示すホール側壁の断面図で
ある。

【図１８】各種ホールにおける客席部の吸音力の割合を
示すグラフである。

【図１９】ホールの周波数に対する残響時間特性の変化
を示すグラフである。

【図２０】舞台に音響反射板を設置したホール内の平面
図である。

【図２１】同じくホール内の側面図である。

【図２２】コンサート時と演劇時の残響時間特性の相違
を示すグラフである。

【図２３】残響時間の設計値に対する実測値の分散量を
示すグラフである。

【符号の説明】

１ カートリッジ ４ 回転板 ５ 開口部 ７ 開口部 １１ 座部 １２ 椅子 １４ スライド板 １５ 背部 １６ 肘掛け部 ２８ 床 ２９ 衝立型パネル

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【手続補正書】

【提出日】平成４年１月２９日

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図１

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 好人 東京都千代田区三番町２番地 飛島建設株 式会社内

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】１又は複数の開口部を通して外部と連通す
   る吸音空間を有し、自由に取替可能とするためボックス
   型のカートリッジで形成されるとともに、前記開口部を
   開閉可能とするか若しくは開口面積或いは開口部の深さ
   を可変として、ある特定の周波数帯域の吸音力を可変と
   したことを特徴とするカートリッジ式の可変吸音装置。
2. 【請求項２】裏面側に形成された吸音空間と外部とを連
   通するための１又は複数の開口部と、その開口部を開閉
   し若しくは開口面積或いは開口部の深さを変更する可変
   部材とを備えたカートリッジからなることを特徴とする
   ホールの椅子及び内壁などのカートリッジ式の可変吸音
   装置。
3. 【請求項３】椅子の座部若しくは背部等の１又は複数ケ
   所に、請求項１又は２記載のカートリッジ式可変吸音装
   置を自由に組合せて吸音力の可変特性を自由に設定可能
   な椅子を形成し、その椅子が設置されたホールの残響時
   間特性の調整及び可変を容易にしたことを特徴とする可
   変吸音装置。
4. 【請求項４】請求項１又は２記載のカートリッジ式可変
   吸音装置を１又は複数組合せて、吸音力の可変特性を自
   由に設定可能なパネルを形成し、そのパネルをホールの
   内壁に取り付けることによって、そのホールの残響時間
   特性の調整及び可変を容易にしたことを特徴とする可変
   吸音装置。
5. 【請求項５】請求項１又は２記載のカートリッジ式可変
   吸音装置を１又は複数組合せて、吸音力の可変特性を自
   由に設定可能な移動式衝立型パネルを形成し、そのパネ
   ルを設置するホールの残響時間特性の調整及び可変を容
   易にしたことを特徴とする可変吸音装置。