JPH05142579A - 液晶デバイスの製造方法 - Google Patents
液晶デバイスの製造方法Info
- Publication number
- JPH05142579A JPH05142579A JP30378991A JP30378991A JPH05142579A JP H05142579 A JPH05142579 A JP H05142579A JP 30378991 A JP30378991 A JP 30378991A JP 30378991 A JP30378991 A JP 30378991A JP H05142579 A JPH05142579 A JP H05142579A
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- JP
- Japan
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- liquid crystal
- phase
- crystal device
- mixed solution
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 低い印加電圧で容易に画像メモリ性を持たせ
ることができ、ポリマーの選択が容易であり、しかも、
白濁状態での反射率が高くて高精彩である受光型電子デ
ィスプレイデバイスを形成できる液晶デバイス及びその
製造方法を提供する。 【構成】 使用環境温度でスメクチックA相となり、か
つ、使用環境温度以上で正の誘電率異方性を示すネマチ
ック相となる液晶相を、透明重合体相を介して2つの基
板間に保持した液晶デバイスであり、上記液晶相と透明
重合体相とが互いに3次元的に連結した微細構造を形成
している液晶デバイス及びその製造方法である。 【効果】 50V程度の低電圧で書換えが可能であり、
透明−不透明のコントラストが高く、高分解能,高精彩
の画像のメモリが可能であり、紙に替わり得る廉価で柔
軟性を有し、大面積化が容易な液晶デバイスを提供する
ことができる。
ることができ、ポリマーの選択が容易であり、しかも、
白濁状態での反射率が高くて高精彩である受光型電子デ
ィスプレイデバイスを形成できる液晶デバイス及びその
製造方法を提供する。 【構成】 使用環境温度でスメクチックA相となり、か
つ、使用環境温度以上で正の誘電率異方性を示すネマチ
ック相となる液晶相を、透明重合体相を介して2つの基
板間に保持した液晶デバイスであり、上記液晶相と透明
重合体相とが互いに3次元的に連結した微細構造を形成
している液晶デバイス及びその製造方法である。 【効果】 50V程度の低電圧で書換えが可能であり、
透明−不透明のコントラストが高く、高分解能,高精彩
の画像のメモリが可能であり、紙に替わり得る廉価で柔
軟性を有し、大面積化が容易な液晶デバイスを提供する
ことができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、紙に替わり得る廉価
で柔軟性を持ち、高解像度で大面積化が容易であって、
メモリ性のある受光型の液晶表示と記録を行うことがで
きる液晶デバイスに関する。
で柔軟性を持ち、高解像度で大面積化が容易であって、
メモリ性のある受光型の液晶表示と記録を行うことがで
きる液晶デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、オフィスにおいては、特に長期の
保存を必要としない一過性の文書の量が増加し、この短
期間の保存で充分な文書の一時的な保管やその処分に多
大なスペースと時間とを費やし、このためにオフィスで
の作業環境も次第に悪化しつつある。また、この様な大
量の一過性の文書は、大量の紙の消費となり、ひいては
資源となる森林の破壊、廃棄先となるゴミ捨場の枯渇、
焼却による大気汚染等の地球環境の破壊や汚染の原因に
なる。
保存を必要としない一過性の文書の量が増加し、この短
期間の保存で充分な文書の一時的な保管やその処分に多
大なスペースと時間とを費やし、このためにオフィスで
の作業環境も次第に悪化しつつある。また、この様な大
量の一過性の文書は、大量の紙の消費となり、ひいては
資源となる森林の破壊、廃棄先となるゴミ捨場の枯渇、
焼却による大気汚染等の地球環境の破壊や汚染の原因に
なる。
【0003】従って、従来、紙の上に記録し読み取って
いた情報を完全に電子化することは、高度な機能を備え
て空間を有効に利用できる理想的なペーパーレスオフィ
スやオフィス・オートメーションを実現し、消耗品とし
ての紙の消費量を抑制して森林資源や地球環境を保全す
る上で非常に重要な課題である。しかしながら、現状の
電子ディスプレイデバイスは、その表示品位においてハ
ードコピーに対して未だに圧倒的に劣っており、また、
価格の安さ、持運びや操作の容易さ、情報保存の容易さ
等の面でも紙に比べて劣っており、せっかく電子化した
情報も最終的には再びハードコピーとして出力し、利用
しているのが現実である。
いた情報を完全に電子化することは、高度な機能を備え
て空間を有効に利用できる理想的なペーパーレスオフィ
スやオフィス・オートメーションを実現し、消耗品とし
ての紙の消費量を抑制して森林資源や地球環境を保全す
る上で非常に重要な課題である。しかしながら、現状の
電子ディスプレイデバイスは、その表示品位においてハ
ードコピーに対して未だに圧倒的に劣っており、また、
価格の安さ、持運びや操作の容易さ、情報保存の容易さ
等の面でも紙に比べて劣っており、せっかく電子化した
情報も最終的には再びハードコピーとして出力し、利用
しているのが現実である。
【0004】この様な問題を解決するためには、紙に替
わり得る廉価で柔軟性を持ち、高精彩、高解像度で大面
積化が容易であって、メモリ性のある受光型の液晶表示
と記録を行うことができる液晶デバイスの開発が要請さ
れる。そして、この様な液晶デバイスの候補となる従来
の技術としては、カプセル化した液晶をポリマー中に液
晶滴として分散させてフィルム化する方法が知られてい
る(特表昭58−501,631号公報、米国特許第
4,435,047号明細書)。この技術においては、
Nematic Curvilinear Align
ed Phase(NCAP)中に封入された液晶は使
用環境温度で正の誘電率異方性のネマチック相を示し、
電界中に置かれるとその配向ベクトルが電界の方向に配
列し、液晶の屈折率nO とポリマーの屈折率nP とが等
しくなってフィルムは透明になり、電界が除かれた場合
には、液晶はランダム配列となり、フィルム中の液晶滴
の境界面で光を散乱して、透過光を遮断してフィルムは
白濁し、記録情報を表示する。しかしながら、この方法
においては、液晶のネマチック相を利用しているのでそ
れ自体としてはメモリ性がなく、メモリ性を付与するた
めには、ポリマーとして熱可塑性樹脂を使用し、一旦そ
のガラス転移点以上の温度に加熱して配向能力を消失さ
せ、その状態で電圧をかけながらゆっくりと冷却して配
向性を持たせたり(特公表63−501,512号公
報)、あるいは、アゾ系色素を配合し、樹脂と液晶との
界面にこのアゾ系色素を介在せしめ、シス−トランス異
性化を光(可視光やUV光)で制御する(小野木、林、
水嶋、山本「アゾベンゼン構造の光異性化による高分子
−液晶混合系の液晶形成の制御」日本化学会誌1990
年、No.8、815〜818頁)、等のメモリ性付与
のための面倒な配向制御を行う必要が生じ、また、この
様にして配向制御しても単純なメモリ性しか得られな
い。
わり得る廉価で柔軟性を持ち、高精彩、高解像度で大面
積化が容易であって、メモリ性のある受光型の液晶表示
と記録を行うことができる液晶デバイスの開発が要請さ
れる。そして、この様な液晶デバイスの候補となる従来
の技術としては、カプセル化した液晶をポリマー中に液
晶滴として分散させてフィルム化する方法が知られてい
る(特表昭58−501,631号公報、米国特許第
4,435,047号明細書)。この技術においては、
Nematic Curvilinear Align
ed Phase(NCAP)中に封入された液晶は使
用環境温度で正の誘電率異方性のネマチック相を示し、
電界中に置かれるとその配向ベクトルが電界の方向に配
列し、液晶の屈折率nO とポリマーの屈折率nP とが等
しくなってフィルムは透明になり、電界が除かれた場合
には、液晶はランダム配列となり、フィルム中の液晶滴
の境界面で光を散乱して、透過光を遮断してフィルムは
白濁し、記録情報を表示する。しかしながら、この方法
においては、液晶のネマチック相を利用しているのでそ
れ自体としてはメモリ性がなく、メモリ性を付与するた
めには、ポリマーとして熱可塑性樹脂を使用し、一旦そ
のガラス転移点以上の温度に加熱して配向能力を消失さ
せ、その状態で電圧をかけながらゆっくりと冷却して配
向性を持たせたり(特公表63−501,512号公
報)、あるいは、アゾ系色素を配合し、樹脂と液晶との
界面にこのアゾ系色素を介在せしめ、シス−トランス異
性化を光(可視光やUV光)で制御する(小野木、林、
水嶋、山本「アゾベンゼン構造の光異性化による高分子
−液晶混合系の液晶形成の制御」日本化学会誌1990
年、No.8、815〜818頁)、等のメモリ性付与
のための面倒な配向制御を行う必要が生じ、また、この
様にして配向制御しても単純なメモリ性しか得られな
い。
【0005】また、特表昭63−501,512号公報
や特開昭63−155,022号公報には、液晶として
常温でスメクチック相を示すものを使用し、フィルムの
光変調にメモリ性を付与することが開示されている。し
かしながら、これらの公報記載の液晶デバイスにおいて
は、液晶滴がポリマー中に分散した構造になっているの
で、電界を印加した場合、液晶滴にはこのポリマーを介
して電界が作用することになり、液晶の配列に変化をあ
たえるためには高い駆動電圧が必要になり、更に液晶の
配列をスメクチック相で保持するためには配列に変化を
あたえる以上の印加電圧(保持電界)が必要となる。こ
のため実用上画像メモリ性をもたせるには、高圧印加時
後の通電破壊の危険性、液晶層を薄くすることによるコ
ントラストの低下等の種々の問題が生じる。また、透明
な状態で十分な透過率を得るためには、液晶の屈折率と
ポリマーの屈折率とが近似するようにこれら液晶とポリ
マーの組合せを選択しなければならず、液晶デバイスの
設計に制限と多大な煩わしさとがある。更に、白濁状態
での後方散乱による反射光の割合が低いため、バックに
光吸収層を備えた反射型のディスプレイとして用いる場
合には、白濁部分が暗くなってコントラストが低下し、
高精彩な表示が得難いという問題もある。
や特開昭63−155,022号公報には、液晶として
常温でスメクチック相を示すものを使用し、フィルムの
光変調にメモリ性を付与することが開示されている。し
かしながら、これらの公報記載の液晶デバイスにおいて
は、液晶滴がポリマー中に分散した構造になっているの
で、電界を印加した場合、液晶滴にはこのポリマーを介
して電界が作用することになり、液晶の配列に変化をあ
たえるためには高い駆動電圧が必要になり、更に液晶の
配列をスメクチック相で保持するためには配列に変化を
あたえる以上の印加電圧(保持電界)が必要となる。こ
のため実用上画像メモリ性をもたせるには、高圧印加時
後の通電破壊の危険性、液晶層を薄くすることによるコ
ントラストの低下等の種々の問題が生じる。また、透明
な状態で十分な透過率を得るためには、液晶の屈折率と
ポリマーの屈折率とが近似するようにこれら液晶とポリ
マーの組合せを選択しなければならず、液晶デバイスの
設計に制限と多大な煩わしさとがある。更に、白濁状態
での後方散乱による反射光の割合が低いため、バックに
光吸収層を備えた反射型のディスプレイとして用いる場
合には、白濁部分が暗くなってコントラストが低下し、
高精彩な表示が得難いという問題もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これら従来の液晶デバ
イスにおける問題点は、柔軟性を持ち高精彩、高解像度
で大面積化が容易であり、メモリ性を持つ受光型電子デ
ィスプレイデバイスの実用化の上で大きな障害となって
いた。そこで、本発明者らは、この様な問題点を解消す
べく鋭意研究を重ねた結果、使用環境温度でスメクチッ
クA相となり、かつ、使用環境温度以上で正の誘電率異
方性を示すネマチック相となる液晶を使用し、液晶相と
透明重合体相とが互いに3次元的に連結した微細構造を
形成することにより、この様な問題を解決できる液晶デ
バイスが得られることを見出し、本発明を完成した。従
って、本発明の目的は、低い印加電圧で容易に画像メモ
リ性を持たせることができ、ポリマーの選択が容易であ
り、しかも、白濁状態での反射率が高くて高精彩である
受光型電子ディスプレイデバイスを形成できる液晶デバ
イス及びその製造方法を提供することにある。
イスにおける問題点は、柔軟性を持ち高精彩、高解像度
で大面積化が容易であり、メモリ性を持つ受光型電子デ
ィスプレイデバイスの実用化の上で大きな障害となって
いた。そこで、本発明者らは、この様な問題点を解消す
べく鋭意研究を重ねた結果、使用環境温度でスメクチッ
クA相となり、かつ、使用環境温度以上で正の誘電率異
方性を示すネマチック相となる液晶を使用し、液晶相と
透明重合体相とが互いに3次元的に連結した微細構造を
形成することにより、この様な問題を解決できる液晶デ
バイスが得られることを見出し、本発明を完成した。従
って、本発明の目的は、低い印加電圧で容易に画像メモ
リ性を持たせることができ、ポリマーの選択が容易であ
り、しかも、白濁状態での反射率が高くて高精彩である
受光型電子ディスプレイデバイスを形成できる液晶デバ
イス及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、使
用環境温度でスメクチックA相となり、かつ、使用環境
温度以上で正の誘電率異方性を示すネマチック相となる
液晶相を透明重合体相を介して2つの基板間に保持した
液晶デバイスであり、上記液晶相と透明重合体相とが互
いに3次元的に連結した微細構造を形成している液晶デ
バイスである。また、本発明は、使用環境温度でスメク
チックA相となり、かつ、使用環境温度以上で正の誘電
率異方性を示すネマチック相となる液晶相を透明重合体
相を介して2つの基板間に保持した液晶デバイスの製造
方法において、液晶相を形成する液晶材料と透明重合体
相を形成する重合性組成物との混合溶液を2つの基板間
に介装し、この混合溶液を等方性液体状態に保ちながら
混合溶液中の重合性組成物を重合させ、液晶相と透明重
合体相とが互いに3次元的に連結した微細構造を形成す
るようにした液晶デバイスの製造方法である。
用環境温度でスメクチックA相となり、かつ、使用環境
温度以上で正の誘電率異方性を示すネマチック相となる
液晶相を透明重合体相を介して2つの基板間に保持した
液晶デバイスであり、上記液晶相と透明重合体相とが互
いに3次元的に連結した微細構造を形成している液晶デ
バイスである。また、本発明は、使用環境温度でスメク
チックA相となり、かつ、使用環境温度以上で正の誘電
率異方性を示すネマチック相となる液晶相を透明重合体
相を介して2つの基板間に保持した液晶デバイスの製造
方法において、液晶相を形成する液晶材料と透明重合体
相を形成する重合性組成物との混合溶液を2つの基板間
に介装し、この混合溶液を等方性液体状態に保ちながら
混合溶液中の重合性組成物を重合させ、液晶相と透明重
合体相とが互いに3次元的に連結した微細構造を形成す
るようにした液晶デバイスの製造方法である。
【0008】本発明で使用する重合性組成物は、重合性
官能基をもつモノマー及びオリゴマーからなる重合性化
合物と共に、必要に応じて反応開始剤、増感剤、連鎖移
動剤等を含有しているものである。
官能基をもつモノマー及びオリゴマーからなる重合性化
合物と共に、必要に応じて反応開始剤、増感剤、連鎖移
動剤等を含有しているものである。
【0009】本発明で使用し得る重合性化合物として
は、例えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレ
ン、ビニルトルエン、マレイン酸、イタコン酸、アクリ
ルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトン
アクリルアミド、1,3−ブタジエン等のほか、置換基
としてメチル、エチル、iso−プロピル、tert−
ブチル、アミル、2−エチルヘキシル、n−オクチル、
n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシ
ル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル、シクロヘキ
シル、ベンジル、メトキシエチル、ブトキシエチル、フ
ェノキシエチル、アルリル、メタリル、ラウリル、グリ
シジル、2−ヒドロキシエチル等の基を有するアクリル
酸、メタクリル酸、フマル酸等や、エチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、
ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコ
ール、トリメチロールプロパン、グリセリン及びペンタ
エリストール等のモノ(メタ)アクリル酸エステル、又
はポリ(メタ)アクリル酸エステルや、酢酸ビニル、酪
酸ビニル又は安息香酸ビニルや、アクリロニトリル、ア
セチルビニルエーテル、リモネン、シクロヘキセン、ジ
アリルフタル酸、ジアリルイソフタル酸、2−,3−又
は4−ビニルピリジンや、アクリル酸、メタクリル酸、
アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ヒドロキシメ
チルアクリルアミド又はN−ヒドロキシエチルアクリル
アミド及びそれらのアルキルエーテル化合物や、ネオペ
ンチルグリコール又は1,6−ヘキサンジオール1モル
に2モルのエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキ
サイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチ
レオキサイド若しくはプロピレンオキサイドを付加して
得たトリオールのジ又はトリ(メタ)アクリレート、ビ
スフェノールA1モルに2モル以上のエチレンオキサイ
ド若しくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオー
ルのジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート1モルとフェニルイソシアネート
若しくはn−ブチルイソシアネート1モルとの反応生成
物、ジペンタエリストールのポリ(メタ)アクリレー
ト、長鎖脂肪酸ジアクリレート、脂肪族トリアクリレー
ト、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステル
ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリシクロデ
カンジメチロールジアクリレート、トリス(アクリルオ
キシエチル)イソシアヌレート、ポリオレフィン変性ネ
オペンチルグリコールジアクリレート等を挙げることが
できる。このうち好ましいものは(メタ)アクリル系二
重結合を2個以上有するものであり、例えば、ポリプロ
ピレングリコールジアクリレート、長鎖脂肪族ジアクリ
レート、ペンチルグリコール・ポリプロピレングリコー
ル変性ジアクリレート、ポリオレフィン変性ネオペンチ
ルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパン
トリアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジア
クリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、
ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジアクリレート、トリス(アクリオキシエステル)
イソシアヌレート及びカプロラクトン変性ヒドロキシピ
バリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレー
トである。
は、例えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレ
ン、ビニルトルエン、マレイン酸、イタコン酸、アクリ
ルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトン
アクリルアミド、1,3−ブタジエン等のほか、置換基
としてメチル、エチル、iso−プロピル、tert−
ブチル、アミル、2−エチルヘキシル、n−オクチル、
n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシ
ル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル、シクロヘキ
シル、ベンジル、メトキシエチル、ブトキシエチル、フ
ェノキシエチル、アルリル、メタリル、ラウリル、グリ
シジル、2−ヒドロキシエチル等の基を有するアクリル
酸、メタクリル酸、フマル酸等や、エチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、
ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコ
ール、トリメチロールプロパン、グリセリン及びペンタ
エリストール等のモノ(メタ)アクリル酸エステル、又
はポリ(メタ)アクリル酸エステルや、酢酸ビニル、酪
酸ビニル又は安息香酸ビニルや、アクリロニトリル、ア
セチルビニルエーテル、リモネン、シクロヘキセン、ジ
アリルフタル酸、ジアリルイソフタル酸、2−,3−又
は4−ビニルピリジンや、アクリル酸、メタクリル酸、
アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ヒドロキシメ
チルアクリルアミド又はN−ヒドロキシエチルアクリル
アミド及びそれらのアルキルエーテル化合物や、ネオペ
ンチルグリコール又は1,6−ヘキサンジオール1モル
に2モルのエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキ
サイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチ
レオキサイド若しくはプロピレンオキサイドを付加して
得たトリオールのジ又はトリ(メタ)アクリレート、ビ
スフェノールA1モルに2モル以上のエチレンオキサイ
ド若しくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオー
ルのジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート1モルとフェニルイソシアネート
若しくはn−ブチルイソシアネート1モルとの反応生成
物、ジペンタエリストールのポリ(メタ)アクリレー
ト、長鎖脂肪酸ジアクリレート、脂肪族トリアクリレー
ト、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステル
ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリシクロデ
カンジメチロールジアクリレート、トリス(アクリルオ
キシエチル)イソシアヌレート、ポリオレフィン変性ネ
オペンチルグリコールジアクリレート等を挙げることが
できる。このうち好ましいものは(メタ)アクリル系二
重結合を2個以上有するものであり、例えば、ポリプロ
ピレングリコールジアクリレート、長鎖脂肪族ジアクリ
レート、ペンチルグリコール・ポリプロピレングリコー
ル変性ジアクリレート、ポリオレフィン変性ネオペンチ
ルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパン
トリアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジア
クリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、
ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジアクリレート、トリス(アクリオキシエステル)
イソシアヌレート及びカプロラクトン変性ヒドロキシピ
バリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレー
トである。
【0010】本発明において使用し得る重合開始剤とし
ては、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェ
ニルプロパン−1−オン(メルク社製「ダロキュア11
73」)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン(チバ・ガイギー社製「イルガキュア184」)、1
−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2
−メチルプロパン−1−オン(メルク社製「ダロキュア
1116」)、ベンジルジメチルケタール(チバ・ガイ
ギー社製「イルガキュア651」)、2−メチル−1−
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロ
パノン−1(チバ・ガイギー社製「イルガキュア90
7」)、2,4−ジエチルチオキサントン(日本化薬社
製「カヤキュアDETX」)、p−ジメチルアミノ安息
香酸、(日本化薬品社製「カヤキュアEPA」)、イソ
プロピルチオキサントン(ワードプレキンソップ社製
「カンタキュアITX」)等があげられ、このうち、液
晶材料との相溶性の面から、液状である2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンが特に
好ましい。
ては、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェ
ニルプロパン−1−オン(メルク社製「ダロキュア11
73」)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン(チバ・ガイギー社製「イルガキュア184」)、1
−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2
−メチルプロパン−1−オン(メルク社製「ダロキュア
1116」)、ベンジルジメチルケタール(チバ・ガイ
ギー社製「イルガキュア651」)、2−メチル−1−
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロ
パノン−1(チバ・ガイギー社製「イルガキュア90
7」)、2,4−ジエチルチオキサントン(日本化薬社
製「カヤキュアDETX」)、p−ジメチルアミノ安息
香酸、(日本化薬品社製「カヤキュアEPA」)、イソ
プロピルチオキサントン(ワードプレキンソップ社製
「カンタキュアITX」)等があげられ、このうち、液
晶材料との相溶性の面から、液状である2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンが特に
好ましい。
【0011】本発明において必要に応じて使用し得る連
鎖移動剤の好例としては、例えば、ブタンジオールジチ
オプロピネート、ペンタエリストールテトラキアス(β
−チオプロピネート)、トリエチレングリコールジメル
カプタン等が挙げられる。
鎖移動剤の好例としては、例えば、ブタンジオールジチ
オプロピネート、ペンタエリストールテトラキアス(β
−チオプロピネート)、トリエチレングリコールジメル
カプタン等が挙げられる。
【0012】本発明において使用し得る液晶材料は、使
用環境温度でスメクチックA相となり、使用環境温度以
上の高温で正の誘電率異方性を示すネマチック相となる
液晶であって、上記重合性組成物と相溶性のあるもので
あることが必要であり、好ましくはこの液晶の濃度が6
0重量%以上となるように重合性組成物と相溶するもの
である。この様な液晶材料としては、具体的には市販の
液晶材料、例えば、BDH社製S1(K−SA :5、S
A −N:40、N−I:43)、S2(K−SA :−
1、SA −N:48、N−I:49)、S2C(K−S
A :3、SA −N:45、N−I:48.1〜48.
3)、S3(K−SA :0、SA −N:54.8〜5
5.0、N−I:58.7〜61.8)、S4(K−S
A :0、SA −N:53.6〜54.2、N−I:5
5.2〜57.2)、S5(K−SA :1、SA −N:
55.5〜55.7、N−I:57.5〜61.0)、
S6(K−SA :16.1、SA −N:58.9〜5
9.2、N−I:59.5〜60.0)、S7(K−S
A :12.1、SA −N:56.0〜56.1、N−
I:56.7〜57.4)等を適宜に選択して使用して
もよいし、また、Eastman Kodak社製コレ
ステリルエルケイト(Cholesteryl Eru
cate)(K−S:45℃、S−I:50℃)、N−
(p−シアノベンジリデン)−p−オクチロキシアニリ
ン(CBOA)(K−S2 :73℃、S2 −S1 :83
℃、S1 −I:107℃)、N,N’−ビス(4−オク
チロキシベンジリデン)−p−フェニレンジアミン(O
OBPD)(K−S:113℃、S−S:143℃、1
50℃、155℃、164℃、203℃、S−I:23
1℃)、ジエチル−4,4’−アゾキシジベンゾエート
(K−S:113℃、S−I:123℃)及びリチウム
ステアレート(K−S:140℃、S−I:174℃)
等や、BDH社製K24(K−SA :21.5、SA −
N:33.5、N−I:40.5)、K27(K−
SA :42、SA −N:48、N−I:49.5)、K
30(K−SA :44、SA −I:50.5)、K36
(K−S:48、S−I:58.5)、M24(K−S
A :54.5、SA −N:67、N−I:80)、M2
7(K−SA :64、SA −N:77.5、N−I:8
0)、M30(K−SA :59.5、SA −I:8
4)、M33(K−SA :71.5、SA −I:87.
5)及びM36(K−SA :70、SA −I:90)等
の液晶材料を適宜に混合して使用してもよく、必要に応
じてカイラルな成分を添加してもよい。
用環境温度でスメクチックA相となり、使用環境温度以
上の高温で正の誘電率異方性を示すネマチック相となる
液晶であって、上記重合性組成物と相溶性のあるもので
あることが必要であり、好ましくはこの液晶の濃度が6
0重量%以上となるように重合性組成物と相溶するもの
である。この様な液晶材料としては、具体的には市販の
液晶材料、例えば、BDH社製S1(K−SA :5、S
A −N:40、N−I:43)、S2(K−SA :−
1、SA −N:48、N−I:49)、S2C(K−S
A :3、SA −N:45、N−I:48.1〜48.
3)、S3(K−SA :0、SA −N:54.8〜5
5.0、N−I:58.7〜61.8)、S4(K−S
A :0、SA −N:53.6〜54.2、N−I:5
5.2〜57.2)、S5(K−SA :1、SA −N:
55.5〜55.7、N−I:57.5〜61.0)、
S6(K−SA :16.1、SA −N:58.9〜5
9.2、N−I:59.5〜60.0)、S7(K−S
A :12.1、SA −N:56.0〜56.1、N−
I:56.7〜57.4)等を適宜に選択して使用して
もよいし、また、Eastman Kodak社製コレ
ステリルエルケイト(Cholesteryl Eru
cate)(K−S:45℃、S−I:50℃)、N−
(p−シアノベンジリデン)−p−オクチロキシアニリ
ン(CBOA)(K−S2 :73℃、S2 −S1 :83
℃、S1 −I:107℃)、N,N’−ビス(4−オク
チロキシベンジリデン)−p−フェニレンジアミン(O
OBPD)(K−S:113℃、S−S:143℃、1
50℃、155℃、164℃、203℃、S−I:23
1℃)、ジエチル−4,4’−アゾキシジベンゾエート
(K−S:113℃、S−I:123℃)及びリチウム
ステアレート(K−S:140℃、S−I:174℃)
等や、BDH社製K24(K−SA :21.5、SA −
N:33.5、N−I:40.5)、K27(K−
SA :42、SA −N:48、N−I:49.5)、K
30(K−SA :44、SA −I:50.5)、K36
(K−S:48、S−I:58.5)、M24(K−S
A :54.5、SA −N:67、N−I:80)、M2
7(K−SA :64、SA −N:77.5、N−I:8
0)、M30(K−SA :59.5、SA −I:8
4)、M33(K−SA :71.5、SA −I:87.
5)及びM36(K−SA :70、SA −I:90)等
の液晶材料を適宜に混合して使用してもよく、必要に応
じてカイラルな成分を添加してもよい。
【0013】本発明においては、2枚の基板の間にスメ
クチック液晶材料と重合性組成物との混合溶液とを介装
し、等方性液晶相に保ちながら重合性組成物を重合させ
ることにより、液晶材料と重合組成物とが3次元的に相
互に連結した微細構造を形成させる。
クチック液晶材料と重合性組成物との混合溶液とを介装
し、等方性液晶相に保ちながら重合性組成物を重合させ
ることにより、液晶材料と重合組成物とが3次元的に相
互に連結した微細構造を形成させる。
【0014】2枚の基板としては、例えばガラス板、プ
ラスチックフィルム等を挙げることができ、好ましくは
透明で電気絶縁性のあるポリエチレンテレフタレート、
ポリエーテルサルホン、ポリスチレンである。そして、
液晶デバイスを電界で駆動する場合にはそれぞれの基板
の内面に電極を形成する必要がある。また、スメクチッ
ク液晶材料と重合性組成物との混合溶液は、その前者と
後者との重量比が60:40〜90:10、液晶の濃度
が60重量%以上となるように好ましくは75:25〜
85:15となる割合で混合したものがよい。重量比が
これらの範囲を外れると、液晶が連続した形で分離し難
くなり、また、配向に必要な電圧の上昇等の問題が生じ
る。上記混合溶液を2枚の基板間に介在させるには、こ
の混合溶液を2枚の基板間に注入してもよいが、一方の
基板上にスピンナやバーコータ等のコータを使用して塗
布し、次いで他方の基板を重ねてもよい。
ラスチックフィルム等を挙げることができ、好ましくは
透明で電気絶縁性のあるポリエチレンテレフタレート、
ポリエーテルサルホン、ポリスチレンである。そして、
液晶デバイスを電界で駆動する場合にはそれぞれの基板
の内面に電極を形成する必要がある。また、スメクチッ
ク液晶材料と重合性組成物との混合溶液は、その前者と
後者との重量比が60:40〜90:10、液晶の濃度
が60重量%以上となるように好ましくは75:25〜
85:15となる割合で混合したものがよい。重量比が
これらの範囲を外れると、液晶が連続した形で分離し難
くなり、また、配向に必要な電圧の上昇等の問題が生じ
る。上記混合溶液を2枚の基板間に介在させるには、こ
の混合溶液を2枚の基板間に注入してもよいが、一方の
基板上にスピンナやバーコータ等のコータを使用して塗
布し、次いで他方の基板を重ねてもよい。
【0015】この様にして液晶相を形成する液晶材料と
透明重合体相を形成する重合性組成物との混合溶液を2
つの基板間に介装した後、この混合溶液を等方性液体状
態に保ちながら混合溶液中の重合性組成物を重合させ
る。混合溶液が等方性液体状態の場合、重合性化合物と
液晶材料とは相溶しており、液晶分子が溶液中に均一に
溶解している。混合溶液を等方性液体状態に保つには、
混合溶液におけるネマチック相−等方性液体の相分離点
と液晶材料におけるネマチック相−等方性液体の転移点
との間の温度に維持すればよく、使用する液晶材料の種
類、重合性組成物を形成する重合性化合物の種類、これ
ら液晶材料と重合性組成物の配合重量比等により異なる
が、通常N−I転換温度〜N−I転位温度−30℃の範
囲で重合性組成物を重合させるのがよい。一般に、液晶
分子が溶液中に均一に溶解している等方性液体状態の混
合溶液を冷却して液晶材料をネマチック相へと、更にス
メクチック相へと相転移させると、液晶の重合性化合物
に対する溶解度は低下し、重合性化合物と液晶材料とは
分離する。そして、混合溶液中においては重合性組成物
が重合して相分離が進むと、混合溶液中の重合性組成物
の濃度は減少し、また、混合溶液のTN-I が上昇して液
晶材料がネマチック相に転移すると、液晶材料からの重
合性組成物の相分離が一層促進される。すなわち、本発
明においては、重合性組成物に対する液晶材料の等方性
液体状態での溶解性とネマチック液晶状態での溶解性と
の差を利用して重合性組成物を液晶材料から相分離させ
つつ重合させるもので、これによって透明性固体物質と
液晶とが3次元的に相互に連結した微細構造を生成す
る。である。
透明重合体相を形成する重合性組成物との混合溶液を2
つの基板間に介装した後、この混合溶液を等方性液体状
態に保ちながら混合溶液中の重合性組成物を重合させ
る。混合溶液が等方性液体状態の場合、重合性化合物と
液晶材料とは相溶しており、液晶分子が溶液中に均一に
溶解している。混合溶液を等方性液体状態に保つには、
混合溶液におけるネマチック相−等方性液体の相分離点
と液晶材料におけるネマチック相−等方性液体の転移点
との間の温度に維持すればよく、使用する液晶材料の種
類、重合性組成物を形成する重合性化合物の種類、これ
ら液晶材料と重合性組成物の配合重量比等により異なる
が、通常N−I転換温度〜N−I転位温度−30℃の範
囲で重合性組成物を重合させるのがよい。一般に、液晶
分子が溶液中に均一に溶解している等方性液体状態の混
合溶液を冷却して液晶材料をネマチック相へと、更にス
メクチック相へと相転移させると、液晶の重合性化合物
に対する溶解度は低下し、重合性化合物と液晶材料とは
分離する。そして、混合溶液中においては重合性組成物
が重合して相分離が進むと、混合溶液中の重合性組成物
の濃度は減少し、また、混合溶液のTN-I が上昇して液
晶材料がネマチック相に転移すると、液晶材料からの重
合性組成物の相分離が一層促進される。すなわち、本発
明においては、重合性組成物に対する液晶材料の等方性
液体状態での溶解性とネマチック液晶状態での溶解性と
の差を利用して重合性組成物を液晶材料から相分離させ
つつ重合させるもので、これによって透明性固体物質と
液晶とが3次元的に相互に連結した微細構造を生成す
る。である。
【0016】重合性組成物を硬化させるには、一定の強
度の紫外線や電子線を照射してもよいし、加熱してもよ
く、また、必要に応じてこれら紫外線、電子線及び加熱
を適宜組み合わせて適用してもよい。なお、2枚の基板
となるガラス板、プラスチックフィルム等は短波長の紫
外線を透過し難いため、硬化のためには300〜350
nmの比較的長波長の紫外線を照射するのが好ましい。
また、紫外線を照射する時には、一定強度の紫外線を基
板面に対して均一に照射することが好ましい。この様な
紫外線を一度だけ照射してもよいし、数回に亘って繰り
返し照射してもよく、これによって透明性固体物質と液
晶とが均一に3次元的に相互連結した微細構造を形成さ
せることができる。この微細構造の大きさは0.4〜
2.0μmの範囲であるのがよく、3次元的に相互に連
結した微細構造を形成させることで、液晶デバイスはハ
イコントラストで低い駆動電圧と保持電界を現し、加熱
等による書き込みにより微細構造の大きさに準じた分解
能をしめす高精彩、高分解能の画像の表示及び保存が可
能とななる。
度の紫外線や電子線を照射してもよいし、加熱してもよ
く、また、必要に応じてこれら紫外線、電子線及び加熱
を適宜組み合わせて適用してもよい。なお、2枚の基板
となるガラス板、プラスチックフィルム等は短波長の紫
外線を透過し難いため、硬化のためには300〜350
nmの比較的長波長の紫外線を照射するのが好ましい。
また、紫外線を照射する時には、一定強度の紫外線を基
板面に対して均一に照射することが好ましい。この様な
紫外線を一度だけ照射してもよいし、数回に亘って繰り
返し照射してもよく、これによって透明性固体物質と液
晶とが均一に3次元的に相互連結した微細構造を形成さ
せることができる。この微細構造の大きさは0.4〜
2.0μmの範囲であるのがよく、3次元的に相互に連
結した微細構造を形成させることで、液晶デバイスはハ
イコントラストで低い駆動電圧と保持電界を現し、加熱
等による書き込みにより微細構造の大きさに準じた分解
能をしめす高精彩、高分解能の画像の表示及び保存が可
能とななる。
【0017】本発明の液晶デバイスには、その基板上に
セグメント電極、ドットマトリックス電極、加熱用電極
等を設けてもよく、表示面上に紫外線カットフィルタ
ー、光表面反射防止膜等を取り付けてもよく、画素部又
は表示部全体にカラーフィルタを取り付けてもよく、液
晶材料に近接又は隣接した部分に光吸収層を設けてもよ
く、また、液晶材料や透明性固体に色素を添加してもよ
い。また、本発明の液晶デバイスはスメクチックA相と
なる温度では記録された画像は保持可能であるので大容
量のメモリデバイスとしても利用可能である。
セグメント電極、ドットマトリックス電極、加熱用電極
等を設けてもよく、表示面上に紫外線カットフィルタ
ー、光表面反射防止膜等を取り付けてもよく、画素部又
は表示部全体にカラーフィルタを取り付けてもよく、液
晶材料に近接又は隣接した部分に光吸収層を設けてもよ
く、また、液晶材料や透明性固体に色素を添加してもよ
い。また、本発明の液晶デバイスはスメクチックA相と
なる温度では記録された画像は保持可能であるので大容
量のメモリデバイスとしても利用可能である。
【0018】
【作用】本発明の液晶デバイスは、使用温度でスメクチ
ックA相となるものであって、その液晶相と透明重合体
相とが互いに3次元的に連結した微細構造を形成してい
るものであり、特に透明重合体相中に分散して互いに3
次元的に連結した液晶相における分散液晶微粒子が微細
であり、また、この分散液晶微粒子中に溶解している重
合性化合物の割合が少なくてこれら液晶相と透明重合体
相とが非常によく分離しており、熱書込みにより画像を
記録する場合に画像部分と非画像部分との間に温度勾配
が生じてもこれら画像部分と非画像部分との間に濃度勾
配が発生せず、高分解能の二値記録が可能になる。この
ため、本発明の液晶デバイスは、低い印加電圧で容易に
画像メモリ性をもたせることができ、重合性化合物の選
択が容易であり、白濁状態での反射率が高く、高精彩な
受光型電子ディスプレイデバイスを形成することができ
る。
ックA相となるものであって、その液晶相と透明重合体
相とが互いに3次元的に連結した微細構造を形成してい
るものであり、特に透明重合体相中に分散して互いに3
次元的に連結した液晶相における分散液晶微粒子が微細
であり、また、この分散液晶微粒子中に溶解している重
合性化合物の割合が少なくてこれら液晶相と透明重合体
相とが非常によく分離しており、熱書込みにより画像を
記録する場合に画像部分と非画像部分との間に温度勾配
が生じてもこれら画像部分と非画像部分との間に濃度勾
配が発生せず、高分解能の二値記録が可能になる。この
ため、本発明の液晶デバイスは、低い印加電圧で容易に
画像メモリ性をもたせることができ、重合性化合物の選
択が容易であり、白濁状態での反射率が高く、高精彩な
受光型電子ディスプレイデバイスを形成することができ
る。
【0019】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明を具体的に
説明する。しかし、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
説明する。しかし、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
【0020】実施例1 液晶材料としてシアノビフェニル系スメクチック液晶混
合物(BDH社製「S1」)80重量%を使用し、重合
性組成物として重合性化合物のアクリル酸−2−エチル
ヘキシル(関東化学製)11.6重量%及びウレタンア
クリレートオリゴマー(ダイセル・ユーシービー社製
「エベクリル204」)8重量%と重合開始剤の2−ヒ
ドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オ
ン(メルク・ジャパン社製「ダロキュア1173」)
0.4重量%との混合物を使用し、更にスペーサとして
平均粒径17μmのガラスフィラーを少量加え、超音波
洗浄器で10分間処理して混合し、混合溶液を調製し
た。得られた混合溶液は均一で透明であり、液晶材料と
重合性化合物とが完全に溶解していることが確認され
た。次に、この混合溶液を50mm×50mmのITO
ガラス板の間に挿入し、ITOガラス全体を25℃に保
ち、ITOガラス全体に均一に紫外線を照射して重合性
組成物の硬化反応を行った。紫外線照射によりデバイス
はITOガラス全面に均一に白濁不透明状態になった。
合物(BDH社製「S1」)80重量%を使用し、重合
性組成物として重合性化合物のアクリル酸−2−エチル
ヘキシル(関東化学製)11.6重量%及びウレタンア
クリレートオリゴマー(ダイセル・ユーシービー社製
「エベクリル204」)8重量%と重合開始剤の2−ヒ
ドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オ
ン(メルク・ジャパン社製「ダロキュア1173」)
0.4重量%との混合物を使用し、更にスペーサとして
平均粒径17μmのガラスフィラーを少量加え、超音波
洗浄器で10分間処理して混合し、混合溶液を調製し
た。得られた混合溶液は均一で透明であり、液晶材料と
重合性化合物とが完全に溶解していることが確認され
た。次に、この混合溶液を50mm×50mmのITO
ガラス板の間に挿入し、ITOガラス全体を25℃に保
ち、ITOガラス全体に均一に紫外線を照射して重合性
組成物の硬化反応を行った。紫外線照射によりデバイス
はITOガラス全面に均一に白濁不透明状態になった。
【0021】この様にして得られた液晶デバイスは、そ
の電極間隔が20μmであり、ハロゲンランブを光源と
して配向前後の透過率を調べた結果、ネマチック相で5
0Vの交流を印加した場合、スメクチック相での白濁状
態での透過率は3.5%、透明状態での透過率は76%
であった。また、2枚のガラス基板の間に形成された調
光層の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、1〜
1.3μmの大きさの均一な3次元微細構造が認められ
た。
の電極間隔が20μmであり、ハロゲンランブを光源と
して配向前後の透過率を調べた結果、ネマチック相で5
0Vの交流を印加した場合、スメクチック相での白濁状
態での透過率は3.5%、透明状態での透過率は76%
であった。また、2枚のガラス基板の間に形成された調
光層の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、1〜
1.3μmの大きさの均一な3次元微細構造が認められ
た。
【0022】実施例2 重合性化合物として1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レート(日本化薬社製「カヤラッドHDDA])重量1
5.6%とウレタンアクリレートオリゴマ(ダイセル・
ユーシービー社製「エベクリル204」)重量4%とを
使用した以外は、上記実施例1と同様にして混合溶液を
調製し、紫外線照射により重合性組成物の硬化反応を行
って液晶デバイスを作製した。この紫外線照射により液
晶デバイスはITOガラス全面に均一に白濁不透明状態
になった。得られた液晶デバイスを調べたところ、ネマ
チック相で50Vの交流を印加した場合、スメクチック
相での白濁状態での透過率は5.6%、透明状態での透
過率は72%であった。
レート(日本化薬社製「カヤラッドHDDA])重量1
5.6%とウレタンアクリレートオリゴマ(ダイセル・
ユーシービー社製「エベクリル204」)重量4%とを
使用した以外は、上記実施例1と同様にして混合溶液を
調製し、紫外線照射により重合性組成物の硬化反応を行
って液晶デバイスを作製した。この紫外線照射により液
晶デバイスはITOガラス全面に均一に白濁不透明状態
になった。得られた液晶デバイスを調べたところ、ネマ
チック相で50Vの交流を印加した場合、スメクチック
相での白濁状態での透過率は5.6%、透明状態での透
過率は72%であった。
【0023】実施例3 重合性化合物としてネオペンチルグリコールジアクリレ
ート(日本化薬社製「カヤラッドNPGDA])重量1
7.6%とウレタンアクリレートオリゴマ(ダイセル・
ユーシービー社製「エベクリル204」)重量2%とを
使用し、実施例1と同様にして混合溶液を調製し、紫外
線照射により重合性組成物の硬化反応を行って液晶デバ
イスを作製した。この紫外線照射により液晶デバイスは
ITOガラス全面に均一に白濁不透明状態になった。こ
の液晶デバイスを調べたところ、ネマチック相で50V
の交流を印加した場合、スメクチック相での白濁状態で
の透過率は1.5%、透明状態での透過率は78%であ
った。
ート(日本化薬社製「カヤラッドNPGDA])重量1
7.6%とウレタンアクリレートオリゴマ(ダイセル・
ユーシービー社製「エベクリル204」)重量2%とを
使用し、実施例1と同様にして混合溶液を調製し、紫外
線照射により重合性組成物の硬化反応を行って液晶デバ
イスを作製した。この紫外線照射により液晶デバイスは
ITOガラス全面に均一に白濁不透明状態になった。こ
の液晶デバイスを調べたところ、ネマチック相で50V
の交流を印加した場合、スメクチック相での白濁状態で
の透過率は1.5%、透明状態での透過率は78%であ
った。
【0024】次に、この様にして製造された液晶デバイ
スについて、その温度−透過率曲線を求めた。結果を図
1に示す。この図1において、実線は駆動電圧(交流5
0V)を印加した時のものをしめし、点線は電界無しの
ときのものを示している。また、(1)はTN-I を示
し、ここでのTN-I は37℃であり、混合液晶S1のみ
の場合の相転移温度(TN-I =41℃)とほとんど変化
していない。このことから、硬化後に液晶中に溶解して
いる重合性化合物の割合は非常に少なく、硬化により液
晶と透明性固体物質とは非常によく分離していることが
判明した。また、TN-I で透過率は急激に変化するが、
このことは熱書き込みにより画像を記録する場合、画像
部分と非画像部分の間に温度勾配が生じた場合にも画像
部分と非画像部分の間に濃度勾配が発生せず、高分解能
の二値記録が可能であることを示している。更に、
(2)は飽和透過率Tsat でありガラス製透明性基板の
透過率を示している。電界に沿って配向したネマチック
相についでスメクチックA相で保持されている表示部分
の透明度は透過率で見た場合78%と飽和透過率Tsat
とほとんど変わっておらず、非常に高い透過率の透明状
態が保持されていることが判明した。一方、無電界状態
での加熱、冷却によって生じる白濁状態は2〜3%と非
常に低い透過率を示している。つまり、本発明の液晶デ
バイスは、透過率の範囲が2〜78%とハイコントラス
トな透過型ディスプレイ/メモリデバイスである。この
ため反射でみた場合にも十分な視認性があり、優れた反
射型ディスプレイ/メモリデバイスとなっている。比較
例として従来技術による液滴分散型液晶デバイスのコン
トラストの一例を説明すると、透過率の範囲が10〜8
0%であってコントラストが低く、反射率コントラスト
は更にそれよりも低いため、反射型ディスプレイとして
の視認性が低くなっている。本発明の液晶デバイスがメ
モリ性、透過及び反射のコントラストの点で優れている
ことが判明した。
スについて、その温度−透過率曲線を求めた。結果を図
1に示す。この図1において、実線は駆動電圧(交流5
0V)を印加した時のものをしめし、点線は電界無しの
ときのものを示している。また、(1)はTN-I を示
し、ここでのTN-I は37℃であり、混合液晶S1のみ
の場合の相転移温度(TN-I =41℃)とほとんど変化
していない。このことから、硬化後に液晶中に溶解して
いる重合性化合物の割合は非常に少なく、硬化により液
晶と透明性固体物質とは非常によく分離していることが
判明した。また、TN-I で透過率は急激に変化するが、
このことは熱書き込みにより画像を記録する場合、画像
部分と非画像部分の間に温度勾配が生じた場合にも画像
部分と非画像部分の間に濃度勾配が発生せず、高分解能
の二値記録が可能であることを示している。更に、
(2)は飽和透過率Tsat でありガラス製透明性基板の
透過率を示している。電界に沿って配向したネマチック
相についでスメクチックA相で保持されている表示部分
の透明度は透過率で見た場合78%と飽和透過率Tsat
とほとんど変わっておらず、非常に高い透過率の透明状
態が保持されていることが判明した。一方、無電界状態
での加熱、冷却によって生じる白濁状態は2〜3%と非
常に低い透過率を示している。つまり、本発明の液晶デ
バイスは、透過率の範囲が2〜78%とハイコントラス
トな透過型ディスプレイ/メモリデバイスである。この
ため反射でみた場合にも十分な視認性があり、優れた反
射型ディスプレイ/メモリデバイスとなっている。比較
例として従来技術による液滴分散型液晶デバイスのコン
トラストの一例を説明すると、透過率の範囲が10〜8
0%であってコントラストが低く、反射率コントラスト
は更にそれよりも低いため、反射型ディスプレイとして
の視認性が低くなっている。本発明の液晶デバイスがメ
モリ性、透過及び反射のコントラストの点で優れている
ことが判明した。
【0025】また、この様にして製造された液晶デバイ
スに、実際に、514.5.nm発振のアルゴンレーザ
ーを用いて露光加熱により、ベクトルスキャンで画像の
書き込みを行ったところ、アルゴンレーザーのビーム径
に相当する幅の線で画像が構成された。従って、画像部
分と非画像部分との間に明確な輪郭が現れ、画像部分と
非画像部分の濃度は各々一定であり高分解能の二値記録
が行われていることが判明した。以上のことから、本発
明の液晶デバイスは、従来の液滴分散型液晶デバイスで
は成し遂げられなかった高精彩で高分解能の画像表示、
記録を可能にした優れたものであることが判明した。
スに、実際に、514.5.nm発振のアルゴンレーザ
ーを用いて露光加熱により、ベクトルスキャンで画像の
書き込みを行ったところ、アルゴンレーザーのビーム径
に相当する幅の線で画像が構成された。従って、画像部
分と非画像部分との間に明確な輪郭が現れ、画像部分と
非画像部分の濃度は各々一定であり高分解能の二値記録
が行われていることが判明した。以上のことから、本発
明の液晶デバイスは、従来の液滴分散型液晶デバイスで
は成し遂げられなかった高精彩で高分解能の画像表示、
記録を可能にした優れたものであることが判明した。
【0026】実施例4 液晶材料としてシアノビフェニル系スメクチック液晶混
合物(BDH社製「S2」)80重量%を使用し、重合
性化合物として1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト(日本化薬社製「カヤラッドHDDA])19.6重
量%を使用した以外は、実施例1と同様にして混合溶液
を調製し、紫外線照射により重合性組成物の硬化反応を
行って液晶デバイスを作製した。この紫外線照射により
液晶デバイスはITOガラス全面に均一に白濁不透明状
態になった。この液晶デバイスを調べたところ、ネマチ
ック相で50Vの交流を印加した場合、スメクティック
相での白濁状態での透過率は3%、透明状態での透過率
は79%であった。
合物(BDH社製「S2」)80重量%を使用し、重合
性化合物として1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト(日本化薬社製「カヤラッドHDDA])19.6重
量%を使用した以外は、実施例1と同様にして混合溶液
を調製し、紫外線照射により重合性組成物の硬化反応を
行って液晶デバイスを作製した。この紫外線照射により
液晶デバイスはITOガラス全面に均一に白濁不透明状
態になった。この液晶デバイスを調べたところ、ネマチ
ック相で50Vの交流を印加した場合、スメクティック
相での白濁状態での透過率は3%、透明状態での透過率
は79%であった。
【0027】実施例5 液晶材料としてシアノビフェニル系スメクチック液晶混
合物(BDH社製「S2」)80重量%を使用し、重合
性化合物としてネオペンチルグリコールジアクリレート
(日本化薬社製「カヤラッドNPGDA])17.6重
量%及びウレタンアクリレートオリゴマ(日本化薬社製
「UX−2201」)2重量%を使用した以外は、実施
例1と同様にして混合溶液を調製し、紫外線照射により
重合性組成物の硬化反応を行って液晶デバイスを作製し
た。この紫外線照射により液晶デバイスはITOガラス
全面に均一に白濁不透明状態になった。また、この液晶
デバイスを調べたところ、ネマティック相で50Vの交
流を印加した場合、スメクチック相での白濁状態での透
過率は0.7%、透明状態での透過率は72%であっ
た。
合物(BDH社製「S2」)80重量%を使用し、重合
性化合物としてネオペンチルグリコールジアクリレート
(日本化薬社製「カヤラッドNPGDA])17.6重
量%及びウレタンアクリレートオリゴマ(日本化薬社製
「UX−2201」)2重量%を使用した以外は、実施
例1と同様にして混合溶液を調製し、紫外線照射により
重合性組成物の硬化反応を行って液晶デバイスを作製し
た。この紫外線照射により液晶デバイスはITOガラス
全面に均一に白濁不透明状態になった。また、この液晶
デバイスを調べたところ、ネマティック相で50Vの交
流を印加した場合、スメクチック相での白濁状態での透
過率は0.7%、透明状態での透過率は72%であっ
た。
【0028】実施例6 液晶材料としてシアノビフェニル系スメクチック液晶混
合物(BDH社製「S2」)80重量%を使用し、重合
性化合物としてアクリル酸イソボルニル(共栄社油脂製
「ライトアクリレートIB−XA])15.6重量%及
びウレタンアクリレートオリゴマ(日本化薬社製「UX
−2201」)4重量%を使用した以外は、実施例1と
同様にして混合溶液を調製し、紫外線照射により重合性
組成物の硬化反応を行って液晶デバイスを作製した。こ
の紫外線照射により液晶デバイスはITOガラス全面に
均一に白濁不透明状態になった。この液晶デバイスを調
べたところ、ネマチック相で50Vの交流を印加した場
合、スメクチック相での白濁状態での透過率は7%、透
明状態での透過率は70%であった。
合物(BDH社製「S2」)80重量%を使用し、重合
性化合物としてアクリル酸イソボルニル(共栄社油脂製
「ライトアクリレートIB−XA])15.6重量%及
びウレタンアクリレートオリゴマ(日本化薬社製「UX
−2201」)4重量%を使用した以外は、実施例1と
同様にして混合溶液を調製し、紫外線照射により重合性
組成物の硬化反応を行って液晶デバイスを作製した。こ
の紫外線照射により液晶デバイスはITOガラス全面に
均一に白濁不透明状態になった。この液晶デバイスを調
べたところ、ネマチック相で50Vの交流を印加した場
合、スメクチック相での白濁状態での透過率は7%、透
明状態での透過率は70%であった。
【0029】実施例7 液晶材料としてシアノビフェニル系スメクチック液晶混
合物(BDH社製「S2」)80重量%を使用し、重合
性化合物としてフェノール変性EOアクリレート(東亜
合成社製「アロニックスM−102])17.6重量%
及びウレタンアクリレートオリゴマ(日本化薬社製「U
X−2201」)2重量%を使用した以外は、実施例1
と同様にして混合溶液を調製し、紫外線照射により重合
性組成物の硬化反応を行って液晶デバイスを作製した。
この紫外線照射により液晶デバイスはITOガラス全面
に均一に白濁不透明状態になった。この液晶デバイスを
調べたところ、ネマチック相で50Vの交流を印加した
場合、スメクチック相での白濁状態での透過率は0.4
%、透明状態での透過率は33%であった。
合物(BDH社製「S2」)80重量%を使用し、重合
性化合物としてフェノール変性EOアクリレート(東亜
合成社製「アロニックスM−102])17.6重量%
及びウレタンアクリレートオリゴマ(日本化薬社製「U
X−2201」)2重量%を使用した以外は、実施例1
と同様にして混合溶液を調製し、紫外線照射により重合
性組成物の硬化反応を行って液晶デバイスを作製した。
この紫外線照射により液晶デバイスはITOガラス全面
に均一に白濁不透明状態になった。この液晶デバイスを
調べたところ、ネマチック相で50Vの交流を印加した
場合、スメクチック相での白濁状態での透過率は0.4
%、透明状態での透過率は33%であった。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、大面積の薄膜液晶デバ
イスであって、50V以下の低電圧で書換えが可能であ
り、透明−不透明のコントラストが高く、高分解能,高
精彩の画像のメモリが可能である。従って、現在紙の上
に表示、記録している高品位でありながら一過性である
文書情報の取扱いが極めて容易となり、しかも、その様
な液晶デバイスの製造を極めて容易に行うことができ
る。
イスであって、50V以下の低電圧で書換えが可能であ
り、透明−不透明のコントラストが高く、高分解能,高
精彩の画像のメモリが可能である。従って、現在紙の上
に表示、記録している高品位でありながら一過性である
文書情報の取扱いが極めて容易となり、しかも、その様
な液晶デバイスの製造を極めて容易に行うことができ
る。
【図1】 図1は本発明の実施例3により得られた液晶
デバイスの温度−光透過率の関係を示すグラフ図であ
る。
デバイスの温度−光透過率の関係を示すグラフ図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺尾 和男 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ツクス株式会社海老名事業所内
Claims (3)
- 【請求項1】 使用環境温度でスメクチックA相とな
り、かつ、使用環境温度以上で正の誘電率異方性を示す
ネマチック相となる液晶相を、透明重合体相を介して2
つの基板間に保持した液晶デバイスであり、上記液晶相
と透明重合体相とが互いに3次元的に連結した微細構造
を形成していることを特徴とする液晶デバイス。 - 【請求項2】 使用環境温度でスメクチックA相とな
り、かつ、使用環境温度以上で正の誘電率異方性を示す
ネマチック相となる液晶相を、透明重合体相を介して2
つの基板間に保持した液晶デバイスの製造方法におい
て、液晶相を形成する液晶材料と透明重合体相を形成す
る重合性組成物との混合溶液を2つの基板間に介装し、
この混合溶液を等方性液体状態に保ちながら混合溶液中
の重合性組成物を重合させ、液晶相と透明重合体相とが
互いに3次元的に連結した微細構造を形成するようにし
たことを特徴とする液晶デバイスの製造方法。 - 【請求項3】 混合溶液におけるネマチック相−等方性
液体の相分離点と液晶材料におけるネマチック相−等方
性液体の転移点との間の温度で重合性組成物を重合させ
る請求項2記載の液晶デバイスの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30378991A JPH05142579A (ja) | 1991-10-24 | 1991-10-24 | 液晶デバイスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30378991A JPH05142579A (ja) | 1991-10-24 | 1991-10-24 | 液晶デバイスの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05142579A true JPH05142579A (ja) | 1993-06-11 |
Family
ID=17925314
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30378991A Pending JPH05142579A (ja) | 1991-10-24 | 1991-10-24 | 液晶デバイスの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05142579A (ja) |
-
1991
- 1991-10-24 JP JP30378991A patent/JPH05142579A/ja active Pending
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